JPH0764770B2 - m−フエノキシベンジルアルコ−ルの精製方法 - Google Patents

m−フエノキシベンジルアルコ−ルの精製方法

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JPH0764770B2
JPH0764770B2 JP2740187A JP2740187A JPH0764770B2 JP H0764770 B2 JPH0764770 B2 JP H0764770B2 JP 2740187 A JP2740187 A JP 2740187A JP 2740187 A JP2740187 A JP 2740187A JP H0764770 B2 JPH0764770 B2 JP H0764770B2
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phenoxybenzyl
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次郎 大谷
嘉嗣 神野
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三井東圧化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、m−フェノキシベンジルアルコールの精製方
法に関する。
より詳しくは、高収率で高純度のm−フェノキシベンジ
ルアルコールを得る精製方法に関する。
近年、農薬の安全性に対する要望はますます強く、低毒
性のピレスロイド系農薬に対して大きな期待が寄せられ
ており、ピレスロイド系殺虫剤の原料であるm−フェノ
キシベンジルアコールを安価に供給することは農薬開発
上、重要な意義をもつものである。
(従来の技術) 従来、m−フェノキシベンジルアルコールの製造方法に
ついては、m−フェノキシトルエンを原料としてこれを
塩素化または酸化する方法が一般的に知られているが、
次のような欠点を有し工業的に安価で有利な方法として
はまだ満足できるものではなかった。
(1)m−フェノキシトルエンの側鎖塩素化による方
法。
側鎖メチル基の塩素化反応ではベンジル位に第二の塩素
付加が起こり、副生成物を生じ、選択率の低下及び分離
・精製が必要であり、更に、次工程の加水分解も煩雑で
ある。
(2)m−フェノキシトルエンの側鎖の酸化による方
法。
側鎖メチル基の酸化は、ベンジル位がアルコールで止ま
らずにアルデヒドまたはカルボン酸にまで酸化される。
生成したベンズアルデヒドまたは安息香酸はさらに還元
して、目的物に導かねばならず、酸化の際に多量の過マ
ンガン酸カリウムを使用せねばならず、(1)と同様煩
雑である。
(3)また、m−クロル安息香酸エステルまたはニトリ
ルとフェノレートの縮合も知られているが(フランス特
許第2456727)、この方法に使用されるm−クロル安息
香酸エステルまたはニトリルは高価であり、工業的に有
利な方法とはなり得ない。
(4)さらに、m−ヒドロキシベンジルアルコールとプ
ロムベンゼンから銅粉を触媒としてm−フェノキシベン
ジルアルコールを得る方法が提案(特開昭48−61443)
されているが、収率が低くブロムベンゼンがクロルベン
ゼンに比較して高価な原料である割には80%程度の収率
では、工業的製法としては不十分である。
本発明者らは、先にm−ヒドロキシ安息香酸より比較的
安価にm−ヒドロキシベンジルアルコールを製造できる
ことを見出したので、これを出発原料とし、ハロベンゼ
ンと反応させm−フェノキシベンジルアルコールの製造
方法を鋭意検討し、高収率でこれを得る方法も先に提案
した(特開昭61−186339)。しかしながら、この方法で
も安価でクロルベンゼンを用いる場合、満足できる収率
を得ることはできなかった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは、更に検討を行い極性溶媒中、無機塩基及
び銅化合物触媒存在下クロルベンゼンとm−ヒドロキシ
ベンジルアルコールとの反応により、m−フェノキシベ
ンジルアルコールを製造する方法において、特定温度範
囲で縮合反応を行い生成する水を系外に抜き出すことに
よって高純度のm−フェノキシベンジルアルコールを得
ることも先に提案した(特願昭61−183494)。
しかしながら、この方法でも反応生成物から、m−フェ
ノキシベンジルアルコールを精製単離しようとする場
合、一般的には濾過、洗浄して得られた濾洗液より蒸留
操作によって、クロルベンゼン、極性溶媒を回収し、続
いて所望の製品を得るという方法によるが、この一般的
方法によれば、通常の濾過条件ではタール状物質のため
濾過性が著しく低下し、更に蒸留中のm−フェノキシベ
ンジルアルコールの分解による損失が大きいという工業
的精製法として無視できない欠点を有している。
本発明の課題は、従来方法では困難な濾過操作を簡便な
方法で、しかも円滑に遂行し、さらに、m−フェノキシ
ベンジルアルコールの蒸留収率を格段に向上し得る工業
的に有利なm−フェノキシベンジルアルコールの精製方
法を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上記の問題を解決するための鋭意検討を
重ねた結果、反応生成物の濾過を高温で行い、又粗m−
フェノキシベンジルアルコールを特定PHに調整して蒸留
を行えば、高収率で高純度のm−フェノキシベンジルア
ルコールが得られることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、銅化合物触媒及び塩基の存在下、極性
溶媒中で、クロルベンゼンとm−ヒドロキシベンジルア
ルコールとの反応により得られる反応生成物を、その中
に含まれる不純物を高温で濾過分離し、得られた濾液か
らクロルベンゼンおよび極性溶媒を回収した後、水で洗
浄または酸で中和し、PHを7〜11に調整して蒸留するこ
とを特徴とするm−フェノキシベンジルアルコールの精
製方法である。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の方法で用いる原料は、クロルベンゼンとm−ヒ
ドロキシベンジルアルコールである。
また、使用する銅化合物触媒とは、銅粉、ハロゲン化
銅、炭酸銅などであり、またはこれらの銅を錯体として
形成する物質も含むものである。
これらの触媒は単独使用しても、混合して使用しても差
し支えない。とくに、8−オキシキノリン銅錯体が好ま
しい触媒である。
これらの触媒の使用量は、m−ヒドロキシベンジルアル
コールに対して、0.5〜5.0モル%の範囲である。
本発明の方法において用いる塩基としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ムまたは相応する重炭酸塩などがあげられ、これらは一
種または二種以上用いられる。
これらの塩基の使用量はm−ヒドロキシベンジルアルコ
ールに対して1.0グラム当量以上、好ましくは1.0〜2.0
グラム当量である。
本発明において使用できる極性溶媒としては、反応に不
活性であれば使用できるが、望ましくはN,N′−ジメチ
ルイミダゾリジノン、N,N′−ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、
スルホラン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等
があげられる。
その使用量は、特に制限はないが溶媒効果を出すために
はm−ヒドロキシベンジルアルコールに対し、当量以上
必要である。あまり多いと反応の容積効率を低下させる
ので、クロルベンゼンの使用量に合わせて1〜10重量倍
の範囲内で使用することが好ましい。また極性溶媒は、
一種あるいは二種以上混合して用いてもよい。
反応生成物は、通常、炭酸カリウムのような塩基性物
質、塩化第一銅と8−オキシキノリン錯体等のような銅
化合物を不純物として含有しており、これらの不純物は
m−フェノキシベンジルアルコールの精製時の損失を大
きくするために分離する必要がある。
分離方法としては、反応生成物中の前記固形物を濾過し
て分離する方法が採られる。この濾過時の温度は、70℃
以上、好ましくは90℃以上から通常110℃であり、この
温度で濾過すると濾過性が飛躍的に向上する。70℃に満
たない温度で濾過すれば、濾過時間が著しく長くなる
か、または全く濾過出来なくなる。又、濾過助剤を用い
ても濾過時間を短くすることはできない。
濾過時、高温でのm−フェノキシベンジルアルコールの
分解を防ぐため、通常、窒素雰囲気下にて濾過を行うの
が望ましい。
上記の条件の下に濾過して得られる濾液は未反応クロム
ベンゼンおよび極性溶媒を蒸留にて回収する。
このように反応生成物から、不純物、未反応物および使
用溶媒等を除いた粗m−フェノキシベンジルアルコール
を蒸留により精製する。
本発明者等の詳細な検討によると、この蒸留の条件によ
って、精製効果が変動する事を見出した。
すなわち、検討の結果はつぎのようであった。図−1
は、(1)精製して得られた精m−フェノキシベンジル
アルコール、(2)反応生成液を濾過しクロルベンゼ
ン、極性溶媒を回収したのみの粗m−フェノキシベンジ
ルアルコール、(3)(2)で得た該アルコールを水洗
処理した粗m−フェノキシベンジルアルコール、(4)
(2)で得た該アルコールを酸で中和処理した粗m−フ
ェノキシベンジルアルコールについて、それぞれ窒素雰
囲気下、210〜220℃の条件で放置、劣化試験を行い、m
−フェノキシベンジルアルコールの残存率と時間の関係
を示したものである。
(2)の粗m−フェノキシベンジルアルコールは、時間
と共にm−フェノキシベンジルアルコールの損失が増大
するが、水洗処理をしたもの、あるいは酸による中和処
理をした粗m−フェノキシベンジルアルコールは、殆ど
損失はなく、むしろ精m−フェノキシベンジルアルコー
ルよりも損失は少ない。
また安定剤として亜鉛粉末、あるいは亜硫酸ナトリウム
を使用して上記と同様の試験をした場合、試験後の粗m
−フェノキシベンジルアルコールは寒天状になる。
このように高温では添加剤を使用してもm−フェノキシ
ベンジルアルコールの損失を防ぐことはできない。
以上より明らかなようにm−フェノキシベンジルアルコ
ールの高温での分解を防ぐには水による洗浄、または酸
による中和処理が必要であり、極性溶媒等を回収等の粗
m−フェノキシベンジルアルコールを主成分とする濾液
は水による洗浄、または酸による中和処理を行うことが
必要である。
したがって、本発明の方法では、粗m−フェノキシベン
ジルアルコールを主成分とする濾液は水洗または中和し
て、pHを7〜11に調整した後、蒸留する。
濾液の水による洗浄は、一般的実施態様として、粗m−
フェノキシベンジルアルコールを攪拌しながら水を加え
洗浄する方法が挙げられる。
使用する水量は、粗m−フェノキシベンジルアルコール
の1〜10重量倍、好ましくは2〜4重量倍である。
水洗時の温度は30〜100℃、好ましくは50〜80℃であ
り、所定時間攪拌後、水層は分液する。
このように水洗処理された粗m−フェノキシベンジルア
ルコールはPHを7〜11、好ましくは8〜10の範囲に調整
する。
この際、PH調整に酸を用いてもよい。使用する酸は、い
かなる無機酸でも良いが、通常、塩酸、硫酸を使用す
る。
濾液の酸による中和は、一般的にはm−ヒドロキシベン
ジルアルコールを含む液を攪拌しながら、酸または酸を
含む水を滴下し、7〜11のPHに調整する。
この際、使用する酸は前記と同様の酸が使用できる。
上記のようにして得られたpHを7〜11に調整された粗m
−フェノキシベンジルアルコールは、通常の方法で蒸留
精製を行う。
又、蒸留精製時にはm−フェノキシベンジルアルコール
の酸化による損失を防ぐため窒素雰囲気下にて操作を行
うことが好ましい。
(作用及び効果) 銅化合物触媒、及び塩基の存在下、極性溶媒中で、クロ
ルベンゼンとm−ヒドロキシベンジルアルコールの反応
により、m−フェノキシベンジルアルコールを高収率、
高純度で得る場合、反応生成物より塩基性物質または銅
化合物である不純物を短時間で除去することが必要で、
温度が70℃以上の高温濾過を行うことによって、濾過が
短時間で、問題なく行うことができる。
又、クロルベンゼン、極性溶媒を回収した後の濾液を蒸
留して精m−フェノキシベンジルアルコールを得る場
合、水による洗浄、叉は酸による中和で適正なるPHにし
て濾液を蒸留することによって、200℃以上の高温にさ
らされても損失が極めて少なく、精m−フェノキシベン
ジルアルコールを高い収率でうることができる。
本発明は、精m−フェノキシベンジルアルコールの工業
的製法として極めて優れたものである。
(実施例) 以下、実施例及び比較例にて本発明を詳しく説明する。
実施例 反応機に、N,N′−ジメチルイミダゾリジノン59.4kg、
クロルベンゼン51.9kg、m−ヒドロキシベンジルアルコ
ール18.98kg(純度100%に換算)、炭酸カリウム15.9k
g、塩化第一銅0.30kg、および8−オキシキノリン0.46k
gを仕込、攪拌混合し、180℃で10時間反応して得られた
無機不溶物を含む反応生成物140.0kgを90℃に保温し濾
布を装着した加圧型濾過器で濾過し、濾液115.4kgを得
た(濾過時間15分)。
次に、クロルベンゼン21.1kgで、ケーキ洗浄を行い洗液
23.2kg、湿ケーキ18.55kgを得た。濾液と洗液を一緒に
して蒸留法にてクロルベンゼン、N,N′−ジメチルイミ
ダゾリジノンを回収し、得られた粗m−フェノキシベン
ジルアルコール32.9kgと純水80kgを水洗機に仕込み、80
℃で30分間かきまぜ水洗処理を行ったのち、静置して分
液し水層79.2kgと油層32.5kgを得た。油層のm−フェノ
キシベンジルアルコール含有率81.6%で、m−フェノキ
シベンジルアルコールの純度換算収率98.6%であった。
次に、油層を蒸留器に仕込、塔頂150torrから徐々に減
圧しながら、完全に脱水を行い、さらに10torrまで減圧
し、塔頂温度114〜194℃の留分1.62kgを初留としてカッ
トした。続いて塔頂温度194〜196℃の留分25.6kgを主留
として取り、GLC分析したところm−フェノキシベンジ
ルアルコール純度98.7%で粗m−フェノキシベンジルア
ルコールからの純度換算収率は、93.9%であった。
比較例 反応機にN,N′−ジメチルイミダゾリジノン32.3kg、ク
ロルベンゼン18.7kg(純度100%に換算)、炭酸カリウ
ム8.61kg、塩化第一銅0.17kg、および8−オキシキノリ
ン0.25kgを仕込、攪拌混合し、180℃で10時間反応して
得られた無機不溶物を含む反応生成物69.2kgを、60℃に
保温し濾布を装着した加圧型濾過器にかけ、濾液52.7kg
を得た(濾過時間100分)。
次にクロムベンゼン11.4kgで、ケーキ洗浄を行い洗液1
3.8kg、湿ケーキ12.2kgを得た。
濾液と洗液を一緒にして、蒸留法にてクロルベンゼン、
N,N′−ジメチルイミダゾリジノンを回収して得られた
粗m−フェノキシベンジルアルコールは16.5kgあった。
続いて塔頂4torrとし、塔頂温度183℃までの留分1.5kg
を初留カットし、塔頂温度183〜187℃の留分10.6kgを主
留として取り、GLC分析したところm−フェノキシベン
ジルアルコール純度95.1%で、粗m−フェノキシベンジ
ルアルコールからの純度換算収率は73.0%であった。
(発明の効果) 実施例と比較例の効果から判るように極性溶媒中でクロ
ルベンゼンとm−ヒドロキシベンジルアルコールから得
られる反応生成物中の不純物を高温で濾過すれば短時間
で濾過が行うことができる。又、濾液を脱クロルベンゼ
ン、脱極性溶媒後、m−フェノキシベンジルアルコール
を水洗または中和処理し適正PHにした後蒸留を行えば、
高純度で高収率で目的物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図−1は、窒素雰囲気下、210〜220℃の条件下での、m
−フェノキシベンジルアルコールのそれぞれの場合の残
存率と時間の関係を示したものである。図中の符号はそ
れぞれ次の意味である。 ●:反応生成物よりクロルベンゼン、極性溶媒を回収し
たのみの粗m−フェノキシベンジルアルコール ○:粗m−フェノキシベンジルアルコールを水洗したも
の △:粗m−フェノキシベンジルアルコールを酸にて中和
したもの

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅化合物触媒及び塩基の存在下、極性溶媒
    中で、クロルベンゼンとm−ヒドロキシベンジルアルコ
    ールとの反応により得られる反応生成物を、その中に含
    まれる不純物を高温で濾過分離し、得られた濾液からク
    ロルベンゼンおよび極性溶媒を回収した後、水で洗浄ま
    たは酸で中和し、PHを7〜11に調整して蒸留することを
    特徴とするm−フェノキシベンジルアルコールの精製方
    法。
  2. 【請求項2】濾過分離温度が、70℃以上である特許請求
    の範囲第1項記載の方法。
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