JPH0769730A - ガラス状カーボン材の製造方法 - Google Patents

ガラス状カーボン材の製造方法

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JPH0769730A
JPH0769730A JP5246286A JP24628693A JPH0769730A JP H0769730 A JPH0769730 A JP H0769730A JP 5246286 A JP5246286 A JP 5246286A JP 24628693 A JP24628693 A JP 24628693A JP H0769730 A JPH0769730 A JP H0769730A
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JP
Japan
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glassy carbon
carbon material
temperature
resin
gas
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JP5246286A
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Inventor
Kanji Sugihara
幹治 杉原
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Tokai Carbon Co Ltd
Original Assignee
Tokai Carbon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 均質で緻密組織を備える肉厚4mmを越えるガ
ラス状カーボン材を歩留よく製造する方法を提供する。 【構成】 残炭率の高い熱硬化性樹脂液を成形し、硬化
処理したのち、非酸化性雰囲気下で800℃以上の温度
により焼成炭化してガラス状カーボン材に転化する方法
において、樹脂成形体をガス流通雰囲気系に浮遊させた
状態で硬化処理を施す。ガス流通雰囲気系は、温度が室
温〜300℃で、設定温度±3℃以内の条件でおこなう
ことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、均質緻密な組織構造を
備えるガラス状カーボン材の製造方法、とくに板厚が4
mmを越える厚肉板状のガラス状カーボン材を製品歩留り
よく生産するための工業的な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス状カーボン材はガラス質の緻密な
組織構造を有する異質な炭素材料で、一般のカーボン材
に比べてガス不透過性、耐摩耗性、耐食性、自己潤滑
性、表面の平滑性および堅牢性などに優れることから、
その特性を生かして電池用電極、電解用電極、半導体製
造用坩堝ほか、多様の分野で各種工業部材に有用されて
いる。近年では、組織から微小なパーティクルが離脱す
ることのない非汚染性の材質性状に着目して、シリコン
ウエハーのプラズマエッチング用電極やイオン注入装置
用部材など汚染を嫌う半導体分野での実用が図られてい
る。
【0003】通常、ガラス状カーボン材はフェノール系
または/およびフラン系などの炭化残留率の高い熱硬化
性樹脂液を成形し、硬化した成形体を非酸化性雰囲気下
で焼成炭化する方法によって製造される。このプロセス
での焼成炭化過程は固相で進行するため、樹脂成形体の
熱分解によって多量に発生する揮発成分を固相外に排出
し、体積収縮しながら炭化物に転化する経過を辿る。と
ころが、樹脂成形体が厚肉であると、熱分解ガスや縮合
水などが成形体から円滑に排出されずに組織内に残留
し、それが原因となってポアやボイドの発生、引いては
材質に膨れ、割れ等の欠陥現象を招くことになる。した
がって、従来の技術によって板厚が3mm以上のガラス状
カーボン材を工業的に製造することは困難とされてい
た。
【0004】このような問題点を解消する手段として、
例えば動物性繊維、植物性繊維、合成繊維のような炭化
収率の低い繊維を熱硬化性樹脂と層状に配列して板を作
り、これを炭化することによって肉厚3mm以上のガラス
状カーボン板を製造する方法が提案されている(特開昭
63−129070号公報) 。しかし、この方法では繊維層が熱
分解するまでの低温度域で熱硬化性樹脂から発生する揮
発ガス成分を排出することができないため、焼成炭化時
の条件制御を余程厳密に調整しない限り欠陥組織の現出
が避けられない。そのうえ、この種の繊維質物質を介在
接合して製造されたガラス状カーボン材は材質が単一組
織でない関係で不均質になり易い難点があり、特に均質
な材質組織が要求される用途に対しては性状的な不足面
がある。
【0005】本発明者らはこれに代わる厚肉板状のガラ
ス状カーボン材を製造する技術として、分子量100以
上、粘度1〜100ポイズ、ゲル化時間5〜60分のフ
ェノール樹脂を50〜100℃の温度域で5時間以上加
熱処理を施し、ついで成形、硬化したのち非酸化性ガス
雰囲気中で焼成炭化する方法を既に開発した(特開平4
−362062号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の先願技術によれ
ば材質欠陥を伴わずに厚さ4mmを越える単一組織の厚肉
ガラス状カーボン板を製造することが可能となる。とこ
ろが、板厚が5mm以上になると焼成炭化段階で組織の割
れ、チッピング、膨れ等の素材異常が多く発生するよう
になり、製品歩留りを低下させる問題点があった。
【0007】本発明は厚肉板状のガラス状カーボン材を
製造する過程で特に問題となる樹脂成形体の硬化処理条
件について多角的に研究を重ねた結果完成されたもの
で、板厚が5mm以上であっても均質緻密組織に優れる高
品質のガラス状カーボン材を製品歩留よく生産し得る工
業的な製造方法の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明によるガラス状カーボン材の製造方法は、残
炭率の高い熱硬化性樹脂液を成形し、硬化処理したの
ち、非酸化性雰囲気下で800℃以上の温度により焼成
炭化してガラス状カーボン材に転化する方法において、
樹脂成形体をガス流通雰囲気系に浮遊させた状態で硬化
処理することを構成上の特徴とする。
【0009】本発明の原料には、残炭率の高い熱硬化性
樹脂液が用いられる。熱硬化性樹脂の残炭率とは、樹脂
を非酸化性雰囲気下で800℃の温度により焼成したと
きに残留する炭素分の重量を指すが、この残炭率が40
重量%以上の樹脂類が好適なガラス状カーボン材の原料
となる。このような高残炭率の熱硬化性樹脂としては、
例えばフェノール系樹脂、フラン系樹脂、ポリイミド樹
脂などを挙げることができる。
【0010】しかし、本発明の目的に最も好適な原料系
は分子量100以上、ゲル化時間5〜60分のフェノー
ル樹脂にフランあるいはその誘導体化合物を混合した樹
脂組成物である。分子量100以上のフェノール樹脂は
組織強度の高いガラス状カーボン材を得るために有効で
あり、ゲル化時間が5〜60分範囲の性状樹脂は操作上
好ましい硬化速度を与える。フランあるいはその誘導体
化合物を混合して2成分系の樹脂組成物とするのは、焼
成炭化時における炭素化収率を向上させるための要素と
なり、通常40〜60%の炭素化収率を65〜75%ま
で改善することが可能となる。フラン誘導体化合物とし
ては、化学構造中にフラン環を有し、フェノール樹脂と
相溶性のあるものが使用される。代表的な化合物とし
て、フルフリルアルコール、フルフラール、フランカル
ボン酸メチルエステル等が挙げられ、単独もしくは2種
以上を混合して使用に供される。フェノール樹脂に対す
るこれらフラン系成分の混合比率は樹脂性状に応じて適
宜に定められるが、概ね5〜50重量%の範囲内で設定
される。
【0011】原料となる熱硬化性樹脂液は、最終的に得
られるガラス状カーボン材の肉厚が4mm以上になるよう
収縮率を見込んで所望の板形状に成形する。成形化は、
例えばモールド成形、射出成形、注型成形、多重成形
(重ね塗り)などの手段を適用することができる。
【0012】本発明の主要な構成要件は、上記の板状樹
脂成形体をガス流通雰囲気系に浮遊させた状態で硬化処
理を施すところにある。ガス流通雰囲気系に浮遊させた
状態とは、樹脂成形体の全体もしくは大部分が他の部材
に接触することなくガスが連続的に流通する雰囲気系内
に保持された状態をいう。この状態は、例えば多孔質ま
たは無数の貫通孔を有する平面板の下部からガスを急速
かつ均等に噴出させ、そのガス噴流上に板状の樹脂成形
体を浮かせた状態で保持する方法、あるいは樹脂成形体
の端部を掴持した状態で上昇または下降するガス流通雰
囲気系内に垂直に懸架する方法等によって形成すること
ができる。
【0013】この際、流通するガスの種類には特に限定
はなく、通常、空気や窒素などが用いられる。しかし、
硬化の円滑な促進を図って製品の歩留りを高めるために
は、ガス中に酸素成分が16〜85%の濃度で含有する
組成のものを使用することが好ましい。ガスの温度は、
室温から300℃の範囲で任意に設定することができる
が、設定温度に対し±3℃以内の範囲に制御しながら硬
化処理操作を進行させることが好適な条件となる。ガス
温度が300℃を越えると硬化速度が急速に進行し過
ぎ、また設定温度±3℃の範囲を越える温度差が生じる
と、共に硬化物の内部に組織むらが出来て後工程の焼成
時に割れや変形が発生する原因となる。
【0014】このようにして形成された樹脂成形体は、
非酸化性雰囲気に保持された加熱炉に詰め、800℃以
上の温度域で焼成炭化処理する。焼成炭化後の材料は、
必要に応じ前記と同様の非酸化性雰囲気下で2000℃
以上の温度により黒鉛化処理を施して厚肉板状のガラス
状カーボン材を得る。
【0015】
【作用】一般にガラス状カーボン材を製造する工程にお
ける板状樹脂成形体の硬化処理は、樹脂成形体の変形を
防ぐために平面黒鉛板の上に載置したり、平面黒鉛板の
間に挟んで加熱硬化する方法が有効とされている。とこ
ろが、これらの硬化手段による場合には、硬化時に処理
すべき樹脂成形体の組織内部に生成する縮合水や分解ガ
スが、面接触する黒鉛板に阻まれて円滑に組織外へ放出
することができなくなる。このため、樹脂成形体の肉厚
が厚くなるに従って縮合水や分解ガスが組織内に吸蔵す
る度合が高くなり、微細気泡の発生、組織の不均質に基
づく焼成割れや変形の原因となる。そのうえ、黒鉛板で
挟み付ける方法を採る場合には、表面に密着した黒鉛板
が硬化収縮する際に樹脂成形体の表面を傷付けたり、自
由な収縮を妨げて組織にストレスを与える現象が生じた
りする。
【0016】本発明によれば、樹脂成形体はガス流通雰
囲気系に浮遊した状態で硬化処理が進行するから、硬化
過程を通じて組織内に発生する縮合水や分解ガスは外部
の部材に妨げられることなく、三次元方向から組織外に
放散する。したがって、組織内部に微細気泡として吸蔵
残留することがなくなり、焼成時の割れ、変形等の欠陥
現象の発生も効果的に減少する。更に収縮過程で支持部
材の接触や密着のない非接触の状態で硬化操作がおこな
われるため、組織の歪みや表面の傷発生が生じることが
なくなる。このような作用を介して、肉厚が4mmを越
え、5mm以上の均質緻密質を備える板状ガラス状カーボ
ン材を常に歩留りよく工業生産することが可能となる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比しなが
ら詳細に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例に限
定されるものではない。
【0018】実施例1〜3 減圧蒸留により精製したフェノールとホルマリンをアン
モニア存在下で付加縮合反応させて、分子量132、ゲ
ル化時間14分のフェノール樹脂初期縮合物を調製し
た。このフェノール樹脂液にフルフリルアルコールを3
0重量%添加混合して粘度40ポイズ、樹脂分55%の
樹脂組成物を調製した。
【0019】この樹脂組成物を原料樹脂液としてポリプ
ロピレン製のバットに流し込み、真空デシケータに入れ
て10torr以下の減圧下で脱気処理したのち、所定の酸
素濃度に保持された清浄な電気オーブンに移して80℃
の温度で一昼夜放置して板状成形体を得た。ついで、密
閉容器状のガス溜まり部の上面に直径2mmの貫通孔を等
間隔に穿設したアルミニウム平面板を敷設した構造のガ
ス噴出装置の上に樹脂成形体を載せ、ガス溜まり部に1
50℃に加温した空気を圧入した。この段階で、圧入し
た空気は連続的に貫通孔から上部に噴出し、樹脂成形体
は水平状態で空気噴流上に浮遊した。この浮遊状態を2
4時間継続し、ガス流通雰囲気系に浮遊する状態で硬化
処理をおこなった。
【0020】ついで、硬化処理された板状成形体を不純
物含有量5ppm 未満の高純度黒鉛板〔東海カーボン
(株)製、G347SS〕で挟み付け、高純度黒鉛ヒータ
ーを装備したパッキングレスの高温加熱炉〔東海高熱工
業(株)製、TP150〕にセットし、炉内雰囲気を不
純物10ppm 未満の高純度アルゴンガスに保持しながら
2000℃まで加熱して焼成炭化処理をおこなった。こ
のようにして肉厚4mm、5mm、6mmの各ガラス状カーボ
ン板を製造し、各種の性状特性および焼成炭化時の歩留
(20検体)を測定した。その結果を表1に示した。
【0021】比較例1〜3 実施例1〜3による硬化処理操作に代え、樹脂成形体の
両面を厚さ10mmの黒鉛板〔東海カーボン(株)製、G
347〕で挟み付けた状態で150℃の熱風乾燥機に入
れ、24時間放置して硬化処理をおこなった。その他は
実施例1と同一条件により肉厚4mm、5mm、6mmのガラ
ス状カーボン材を製造し、得られた各ガラス状カーボン
材の各種特性および焼成炭化時の歩留(20検体)を表
1に併載した。
【0022】
【表1】
【0023】表1の結果から、本発明の硬化処理を施し
た実施例によれば高品質の厚肉板状ガラス状カーボン材
を効率よく製造でき、肉厚6mmのガラス状カーボン材で
も製品歩留りよく得られることが認められた。これに対
し、比較例のガラス状カーボン材は同一肉厚において性
状特性、歩留り共に劣っていることが判明する。
【0024】実施例4 実施例1において、空気に代えて150℃に加温した窒
素ガスを用いたガス流動雰囲気系で硬化処理をおこなっ
た以外は、全て同一条件により肉厚4mmのガラス状カー
ボン板を製造した。このガラス状カーボン材の性状特性
は、平均ポア径2μm 、ポア含有率1%、嵩密度1.4
5g/cc、曲げ強度1120kgf/mm2 で、焼成炭化歩留は
76%であった。
【0025】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に従えば硬化処理
の工程改善を図ることにより、高強度で優れた均質緻密
組織を備える厚肉板状のガラス状カーボン材を効率よく
製造することが可能となる。したがって、4mmを越える
厚肉と高材質特性が要求される半導体分野向け部材など
を対象とするガラス状カーボン材の工業的製造技術とし
て極めて有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 残炭率の高い熱硬化性樹脂液を成形し、
    硬化処理したのち、非酸化性雰囲気下で800℃以上の
    温度により焼成炭化してガラス状カーボン材に転化する
    方法において、樹脂成形体をガス流通雰囲気系に浮遊さ
    せた状態で硬化処理することを特徴とするガラス状カー
    ボン材の製造方法。
  2. 【請求項2】 ガス流通雰囲気系の温度が室温から30
    0℃の範囲にあり、設定温度±3℃以内の温度条件で硬
    化処理する請求項1記載のガラス状カーボン材の製造方
    法。
JP5246286A 1993-09-06 1993-09-06 ガラス状カーボン材の製造方法 Pending JPH0769730A (ja)

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