JPH0773550A - ドラム装置及びドラム装置の生産方法 - Google Patents

ドラム装置及びドラム装置の生産方法

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JPH0773550A
JPH0773550A JP5344783A JP34478393A JPH0773550A JP H0773550 A JPH0773550 A JP H0773550A JP 5344783 A JP5344783 A JP 5344783A JP 34478393 A JP34478393 A JP 34478393A JP H0773550 A JPH0773550 A JP H0773550A
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JP
Japan
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peripheral side
magnetic tape
lead
drum device
layer
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JP5344783A
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English (en)
Inventor
Suguru Otorii
英 大鳥居
Yukiaki Hashimoto
幸明 橋本
Yasuhiro Kondo
泰広 近藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】周側面に磁気テープを巻回し、当該磁気テープ
を周側面に沿つて走行させると共に、周側面に沿つて回
転する回転磁気ヘツドを有するドラム装置及びドラム装
置の生産方法において、リードを有すると共に実用上十
分な範囲で耐磨耗性を有するドラム装置及びドラム装置
の生産方法を得る。 【構成】硬質アルマイト層を生成することによって磁気
テープをガイドするリードを形成したことにより、耐磨
耗性の高いリードを容易に形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】以下の順序で本発明を説明する。 産業上の利用分野 従来の技術(図16〜図20) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段 作用 実施例 (1)硬質アルマイト皮膜の生成(図1) (2)第1実施例(図2、図5及び図6) (3)第2実施例(図3、図4及び図5) (4)他の実施例(接着剤の形成、図7ないし図12) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、ドラム装置及びドラム
装置の生産方法に関し、特に磁気テープをガイドするリ
ードを有するドラム装置及びドラム装置の生産方法に適
用して好適なものである。
【0003】
【従来の技術】従来、例えばビデオテープレコーダ(V
TR)においては、回転磁気ヘツドを有するドラム装置
に磁気テープを巻き付けながら走行させると共に、回転
磁気ヘツドを高速回転させることにより、磁気テープ上
に順次斜めに記録トラツクを形成するようになされてい
る。
【0004】すなわち図16において、1は全体として
ドラム装置を示し、円柱形状の固定ドラム2及び磁気ヘ
ツドを有する回転ドラム3によつて構成されている。
【0005】固定ドラム2にはその周側面2Aに段差
(リード)5が形成され、図16(B)に示すように当
該リード5によつて磁気テープ6をガイドするようにな
されている。また固定ドラム2及び回転ドラム3間に形
成された間隔には、回転ドラム3に固定された磁気ヘッ
ド(図示せず)が配置され、回転ドラム3が矢印aで示
す方向に高速回転することによつて、磁気ヘツドも同様
に回転する。
【0006】この結果、固定ドラム2の周側面2Aをリ
ード5によつてガイドされながら走行する磁気テープ6
上に対して、高速回転する磁気ヘツドが磁気テープ6の
長手方向に対して順次斜めに記録トラツクを形成する。
【0007】ここで、リード5は、図5(C)に示すよ
うに固定ドラム2の周側面2Aに当該周側面2Aよりも
所定高さだけ高く形成された段差でなり、さらに当該リ
ード5にはテープ端面接触部5Aが切削加工によつて形
成されている。
【0008】ここでかかる構成のドラム装置1において
リードを形成する工程を、図17〜図20に示す。すな
わち図17において図17(A)は固定ドラム2を示
し、図17(B)は当該固定ドラム2の外周断面を示
し、図17(C)は当該固定ドラムの外周面2Aの展開
図を示す。
【0009】この固定ドラム2に対して、図18に示す
ように切削バイト7(図18(A))によって周側面2
Aの切削領域8を切削することにより、図18(B)に
示すような段差部(リード)5を形成することができ
る。ここで切削領域8は磁気テープ6の走行面となる。
また図18(C)は固定ドラム2の外周面の展開図を示
し、この切削工程における切削経路KEIに沿って切削
バイト7を移動させるようになされている。
【0010】この切削工程によって図19(A)、
(B)及び(C)に示すようにリード形成の前処理とし
ての大まかなリード5が形成すると共に、固定ドラム2
に軸部品9を圧入する。ここで図19(A)は固定ドラ
ム2の斜視図であり、図19(B)は当該固定ドラム2
の外周断面を示し、図19(C)は当該固定ドラムの外
周面2Aの展開図を示す。
【0011】この状態において、図20(A)に示すよ
うに固定ドラム7を軸9を中心として矢印a方向に回転
させながら切削バイト7によってリード5を切削するこ
とにより、図20(B)に示すように軸9を基準として
切削部5Aを有するリード5が形成される。ここで図2
0(B)は固定ドラム2の外周断面を示す。
【0012】また図20(C)は固定ドラム2の外周面
2Aの展開図を示し、磁気テープ6がテープ接触範囲S
において固定ドラム2のテープ走行面に接触しながらリ
ード5に沿って走行する状態を表す。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかる構成
のドラム装置においては、リード5に磁気テープ6のサ
イド部分が接触しながら当該磁気テープ6が高速で走行
するようになされており、この結果当該固定ドラム2の
周側面2Aを形成する他の部分に比べて磨耗量が格段的
に大きくなる。従って固定ドラム2の材質として硬く耐
磨耗性の高いものを用いる必要がある。
【0014】ところが、固定ドラム2においては、図1
7〜図20について上述したような切削方法によってリ
ード5を形成する必要があり、この結果固定ドラム2の
材質としては加工性の良いものを選定する必要ある。こ
のように固定ドラム2の素材としては、加工性及び耐磨
耗性といった相反する特性が要求され、切削加工を施す
必要性から耐磨耗性を実用上十分に確保することが困難
な問題があった。
【0015】また、リード溝5Aの耐摩耗性を向上する
方法としては、固定ドラムを構成するアルミニウム合金
のシリコン含有率を高くする(たとえば20パーセント
程度9方法しかなく、耐摩耗性が不十分である。さら
に、固定ドラムに数ミクロンの耐摩耗性を有する薄膜を
イオンプレーティング等により形成する方法もあるが、
軸受け9を基準として切削加工を行う工程を必要とする
タイプのものには、真空にする必要があり、コスト高で
製作が困難である。
【0016】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、リードを有すると共に実用上十分な範囲で耐磨耗性
を有するドラム装置及びドラム装置の生産方法を提案し
ようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、周側面2Aに磁気テープ6を巻回
し、当該磁気テープ6を周側面2Aに沿つて走行させる
と共に、周側面2Aに沿つて回転する回転磁気ヘツドを
有するドラム装置50において、周側面2Aに硬質アル
マイト層10を突出形成し、硬質アルマイト層10及び
周側面2A間に形成される段差によつて磁気テープ6を
ガイドするリード5を形成するようにする。
【0018】また本発明においては、周側面2Aに磁気
テープ6を巻回し、当該磁気テープ6を上記周側面2A
に沿つて走行させると共に、上記周側面2Aに沿つて回
転する回転磁気ヘツド150を有するドラム装置におい
て、上記周側面2Aに接着剤層110を突出形成し、上
記接着剤層110及び上記周側面2A間に形成される段
差によつて上記磁気テープをガイドするリード5を形成
する。
【0019】また本発明においては、周側面2Aに磁気
テープ6を巻回し、当該磁気テープ6を周側面2Aに沿
つて走行させると共に、周側面2Aに沿つて回転する回
転磁気ヘツドを有するドラム装置50の生産方法におい
て、ドラム装置50の周側面2Aの磁気テープ6の走行
経路となる部分にマスキング層21を形成し、周側面2
Aをアルマイト処理液に浸漬することによつて周側面2
Aのマスキング層21が形成されていない領域に硬質ア
ルマイト層10を形成し、硬質アルマイト層10及び周
側面2A間に形成される段差によつて磁気テープ6をガ
イドするリード5を形成する。
【0020】また本発明においては、好ましくはドラム
装置50の生産方法において、周側面2Aのリード5の
形成位置からリード5に対して離間する方向に所定幅を
有し、かつ周側面2Aに対して垂直な面30A、30B
を有する角溝30を形成し、角溝30のリード5が形成
された側に対して反対側の周側面2A上にマスキング層
21を形成し、周側面2Aをアルマイト処理液に浸漬す
るようにする。
【0021】さらに、本発明において、周側面2Aに磁
気テープ6を巻回し、当該磁気テープ6を上記周側面2
Aに沿つて走行させると共に、上記周側面2Aに沿つて
回転する回転磁気ヘツド150を有するドラム装置の生
産方法において、上記ドラム装置の周側面2Aの上記磁
気テープ6の走行経路となる部分にマスキング層221
を形成し、上記周側面2Aに接着剤層210を形成し、
上記接着剤層210及び上記周側面2A間に形成される
段差によつて上記磁気テープをガイドするリード5を形
成する。
【0022】
【作用】硬質のアルマイト層10を切削加工を用いるこ
となく形成し、当該アルマイト層10及びドラム装置5
0の周側面2A間に形成される段差を磁気テープ6をガ
イドするリード5として用いることにより、耐磨耗性の
良いリード5を得ることができる。また、硬質の接着剤
層210を切削加工を用いることなく形成し、接着剤層
210及び周側面2A間に形成される段差を磁気テープ
6をガイドするリード5として用いることにより、耐磨
耗性の良いリード5を得ることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面を参
照して説明する。尚、以下に述べる実施例は、本発明の
好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定
が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明におい
て特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの
態様に限られるものではない。
【0024】(1)硬質アルマイト皮膜の生成 図1において10は、アルミニウム素材でなる固定ドラ
ム2の表面に硬質陽極酸化処理によって硬質(ハード)
アルマイト皮膜10を形成した状態を示す。すなわちア
ルミニウム素材でなる固定ドラム2の表面をアルマイト
処理液に浸漬し電解処理を施すことによって、アルミニ
ウム表面から所定の高さに成長する成長層10A及びア
ルミニウム素材内部に浸透する浸透層10Bが形成され
る。
【0025】このハードアルマイト皮膜10はアルミニ
ウム素材の表面に対して垂直に生成する直径Lが約70
0〔Å〕程度の円柱状組織が複数形成されてなり、各円
柱状組織には成長方向に微小孔11が形成される。この
ハードアルマイト皮膜の硬度はマイクロビツカース50
0−600(HRC50−55)に相当する。
【0026】(2)第1実施例 図7との対応部分に同一符号を付して示す図2(A)に
おいて、アルミニウム素材でなる固定ドラム2の表面2
Aのテープ走行経路となる部分にマスキング印刷を施し
てマスキング層21を形成することにより、当該マスキ
ング層21が形成された領域においてアルミニウム素材
がアルマイト処理液と反応しないようにする。
【0027】この状態において、固定ドラム2をアルマ
イト処理液に浸漬することにより、図2(B)に示すよ
うにマスキングされていないアルミニウム表面がアルマ
イト処理液中で反応を起こし、ハードアルマイト組織が
盛り上がりハードアルマイト皮膜10が形成される。こ
の状態において、マスキング層21を洗浄するとテープ
走行経路端部にハードアルマイト皮膜10による段差が
形成され、当該段差をリード5(図7)として用いる。
かくして、図5(A)に示すように、図2について上述
した生産方法によって形成されたリード5をテープガイ
ドとして磁気テープ6を走行させることができる。
【0028】次に、図6(A)はハードアルマイト層1
0を形成することによってリード5を形成したドラム装
置50を示し、図6(B)は当該ドラム装置50の周側
面2Aに磁気テープ6を巻き付けてリード5に沿って走
行させる状態を示す。
【0029】このように切削加工を施すことなく形成さ
れる硬質のハードアルマイト層10をリード5として用
いることにより、テープ走行に対して十分な耐磨耗特性
を有するリード5を容易に形成することができる。
【0030】(3)第2実施例 図2との対応部分に同一符号を付して示す図3(A)に
おいて、アルミニウム素材でなる固定ドラム2の表面2
Aのリードを形成させるラインに沿って、角溝30を形
成する。また当該表面2Aのテープ走行経路となる部分
にマスキング印刷を施してマスキング層21を形成する
ことにより、当該マスキング層21が形成された領域に
おいてアルミニウム素材がアルマイト処理液と反応しな
いようにする。
【0031】ここでハードアルマイト層10は、図4
(A)に示すように約R0.3以上のエツジ部Rにおい
ては素材33の曲面に沿って当該ハードアルマイト層1
0が形成されるのに対して、図4(B)に示すように約
R0.3以下のエツジ部Cにおいてはそのエツジを境と
して素材33の表面に垂直に成長する特性を有する。
【0032】従って図3(A)の状態において固定ドラ
ム2をアルマイト処理液に浸漬することにより、図3
(B)に示すようなマスキングされていないアルミニウ
ム表面がアルマイト処理液中で反応を起こし、ハードア
ルマイト組織が盛り上がりハードアルマイト皮膜10が
形成される。
【0033】ここで角溝30のエツジC1及びC2はそ
れぞれR0.3以下の鋭角形状に形成されていることに
より、図4について上述したハードアルマイト層の生成
特性によって角溝30内に形成されるハードアルマイト
層10は、角溝30の側面30A及び30Bに対して垂
直に成長する。
【0034】この結果、角溝30内部に形成されたハー
ドアルマイト層10は、固定ドラム2の表面2Aから突
出することなく、当該表面2Aの高さを保つて形成され
ることにより、当該角溝30上を走行する磁気テープに
干渉することを回避することができる。
【0035】この状態において、マスキング層21を洗
浄するとテープ走行経路端部にハードアルマイト皮膜1
0による段差が形成され、当該段差をリード5(図7)
として用いる。
【0036】かくして、図5(B)に示すように、図3
について上述した生産方法によって形成されたリード5
をテープガイドとして磁気テープ6を走行させることが
できる。
【0037】このように切削加工を施すことなく形成さ
れる硬質のハードアルマイト層10をリード5として用
いることにより、テープ走行に対して十分な耐磨耗特性
を有するリード5を容易に形成することができる。また
図3(A)に示すように、角溝30を形成し、当該角溝
30のエツジC2に沿ってハードアルマイト層10を形
成し、これによりリード5を形成することにより、マス
キング層21の形成領域は角溝30の反対側のエツジC
1からリード5に対して離間する方向とすれば良く、こ
の結果マスキング印刷時の印刷精度を粗くすることがで
きる。
【0038】(4)他の実施例 上述の実施例においては、ハードアルマイト層10を形
成する固定ドラム2の素材としてアルミニウムを用いた
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、アルマ
イト層を形成し得る他の種々の素材用いることができ
る。
【0039】図7(A)と(B)には、本発明の別の実
施例を示している。この実施例においては、回転磁気ヘ
ッド装置150におけるリード溝を、たとえば熱硬化型
のセラミック系接着剤のような接着剤をコーティングす
ることにより形成する。図7(A)と(B)における回
転磁気ヘッド装置150においては、回転ドラム103
と固定ドラム102を有する。
【0040】回転磁気ヘッド装置150の周側面2A
に、セラミック系無機接着剤層110を突出して形成す
る。このセラミック系無機接着剤層110と、周側面2
Aとの間に形成される段差によって、磁気テープ6をガ
イドするためのリード5を形成する。図8は、このよう
にして固定ドラム102に形成されたリード5と、切削
部5aと、磁気テープ6等を示している。図8に示すリ
ード溝5Aは、接着剤層110の精度によりリードの精
度が得られれば、形成しなくてもよい。
【0041】図9(A)ないし(C)は、さらに別の実
施例を示している。回転磁気ヘッド装置の周側面2Aの
磁気テープが走行する部分に、マスキング層221を形
成する。周側面2Aのマスキング層221が形成されて
いない領域に、セラミック系の無機接着剤(たとえば、
東亜合成化学工業株式会社製のアロンセラミックD)を
コーディングして接着剤層210とする。その後、図9
(C)に示すようにマスキング層221を除去する。こ
れにより、接着剤層210と周側面2Aの間に形成され
る段差によって、磁気テープをガイドするリード5を形
成する。このようにしてマスキングを高精度で行うこと
により、図9(C)に示したような高精度なリード5を
形成することができ、硬質のセラミック系の接着剤層2
10を切削加工することなしに、耐摩耗性の良いリード
5を形成することができる。
【0042】さらに、図10(A)ないし(C)に示す
加工法を採用することにより、軸受け9を基準としたリ
ード溝5Aを得ることも可能である。図11は、このよ
うにして製造したリード5を示している。なお、上述し
たセラミック系の無機接着剤は、アルミナ等の耐火性の
セラミックスと無機ポリマーを主成分としていて、機械
的強度、硬度に優れ、耐熱性に優れ、優れた耐熱接着強
度を有し、有機物を含まない一液加熱硬化型の耐熱性無
機接着剤である。
【0043】次に、図12(A)に示す上述した本発明
の実施例である接着剤によるリードの形成処理と、図1
2(B)に示す従来のダイヤモンドライクカーボン(D
LC)およびイオンプレーティング(IP)処理による
リードの形成処理の比較を示す。図12(A)では、下
加工の後、仕上げ加工を行って周側面2Aを作る。そし
て、洗浄して接着剤をコーティングする。仕上げ加工で
は、図13に示すように周側面2Aは円筒面であり、汎
用の精密旋盤にて仕上げ加工が可能で、3000rpm
ないし10000rpmの回転で加工でき、安価であ
る。また、コーティングは大気中でも可能で安価に行え
る。
【0044】これに対して、図12(B)では、下加工
の後、リードターニング加工(図14においてリードL
を加工する)とリード溝入れ加工をして、そして洗浄
し、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)およびイオ
ンプレーティング(IP)処理をする。リードターニン
グ加工とリード溝入れ加工をするために、専用の加工設
備が必要で、かつ切削回転数は150ないし1000r
pm程度であり、高速切削加工が不可能である。コーテ
ィングの際には、真空設備が必要であり高価である。図
12(A)のコーティング工程では、必要に応じてリー
ド溝のみの後加工処理で可能である。これに対して、図
12(B)では、固定ドラム全面の処理が必要である。
【0045】次に、上述した接着剤によりリードの形成
する場合と、アルマイト処理によりコーティングしてリ
ードを形成する場合を比較する。接着剤を用いる場合に
は、固定ドラムの基材を選ばない。一般に、固定ドラム
の材質は、Al−Si合金を使用する。エアーフィルム
の小さい固定ドラムでは、テープと固定ドラムが周側面
2Aで接触するために、素材の性質がテープ走行上の摩
擦係数に影響するので、摩擦係数の良好なAl−Si合
金を使用している。しかし、接着剤層を用いる場合に
は、上述したように固定ドラムの基材を選ばないので、
固定ドラムの基材としてのアルミ合金としては、純アル
ミ(JISA1080等)や、Al−Mg(JISA5
005等)でも使用可能である。これに対して、アルマ
イト処理によりコーティングしてリードを形成する場合
には、固定ドラムの基材としてのアルミ合金としては、
純アルミ(JISA1080等)や、Al−Mg(JI
SA5005等)でなければならない。
【0046】また、図15に示すように、接着剤層21
0を用いる場合には、接着剤層210の境界部は硬化前
の液体状態でマスク221の端部に倣うので、接着剤層
210の端面がシャープエッジ状となり、境界部での接
着剤層210の皮膜の膜厚が十分である。
【0047】このように、VTRやDDS(デジタルデ
ータストリーマ)、DATなどに用いられる回転磁気ヘ
ッド装置において、固定ドラムの磁気テープの走行ガイ
ドとなるリード部分に、熱硬化型のセラミック系の無機
接着剤をコーティングすることにより、耐摩耗性を向上
できる。
【0048】固定ドラムの仕上げ加工前に、接着剤によ
りコーティングを行い、その後切削加工または研削加工
をすることにより、リードの精度を保証している。特
に、接着剤を用いる方法では、マスキングを高精度にす
ることにより、リード溝の切削加工または研削加工を廃
止することができる。リード部分のみに耐摩耗性の高い
接着剤を用いて形成し、その他の部分は、切削加工性の
良いアルミ合金で固定ドラムを構成することができる。
したがって、切削加工時の刃具の磨耗や、チッピング等
に対して有利であり、安価に耐摩耗性の高い回転磁気ヘ
ッド装置を提供できる。必要に応じて、軸受けを基準と
したリード溝部の加工が可能であり、高精度かつ耐摩耗
性の高い回転磁気ヘッド装置を提供できる。
【0049】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、硬質アル
マイト層を生成するか、あるいは接着剤層を形成するこ
とによって、磁気テープをガイドするリードを形成した
ことにより、耐磨耗性の高いリードを容易に形成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハードアルマイト層の生成方法の説明に供する
断面図である。
【図2】本発明の第1実施例によるリード形成方法を示
す断面図である。
【図3】本発明の第2実施例によるリード形成方法を示
す断面図である。
【図4】ハードアルマイト層の生成特性を示す断面図で
ある。
【図5】リード部の構成を示す断面図である。
【図6】実施例によるドラム装置を示す斜視図である。
【図7】実施例による別のドラム装置を示す斜視図であ
る。
【図8】図7のドラム装置における接着剤を用いて形成
したリード部を示す断面図。
【図9】接着剤をマスキング層を用いて形成する様子を
示す図。
【図10】リード溝の加工例を示す図。
【図11】接着剤をマスキング層を用いて形成して段差
を設けた例を示す断面図。
【図12】接着剤によりリードを形成する方法と従来の
リードの加工方法を示すフロー図。
【図13】図12(A)の接着剤によりリードを形成す
る方法における固定ドラムの周側面を示す側面図。
【図14】図12(B)の従来のリードの加工方法にお
けるリードの加工を示す側面図。
【図15】接着剤によりリードを形成する方法によるマ
スキング層と接着剤層の境界部を示す図。
【図16】通常のドラム装置の構成を示す斜視図であ
る。
【図17】従来のリード形成方法を示す略線図である。
【図18】従来のリード形成方法を示す略線図である。
【図19】従来のリード形成方法を示す略線図である。
【図20】従来のリード形成方法を示す略線図である。
【符号の説明】
1 ドラム装置 2 固定ドラム 3 回転ドラム 5 リード 6 磁気テープ 10 ハードアルマイト層 21 マスキング層 30 角溝 221マスキング層 210接着剤層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周側面に磁気テープを巻回し、当該磁気テ
    ープを上記周側面に沿つて走行させると共に、上記周側
    面に沿つて回転する回転磁気ヘツドを有するドラム装置
    において、 上記周側面に硬質アルマイト層を突出形成し、 上記硬質アルマイト層及び上記周側面間に形成される段
    差によつて上記磁気テープをガイドするリードを形成し
    たことを特徴とするドラム装置。
  2. 【請求項2】周側面に磁気テープを巻回し、当該磁気テ
    ープを上記周側面に沿つて走行させると共に、上記周側
    面に沿つて回転する回転磁気ヘツドを有するドラム装置
    において、 上記周側面に接着剤層を突出形成し、 上記接着剤層及び上記周側面間に形成される段差によつ
    て上記磁気テープをガイドするリードを形成したことを
    特徴とするドラム装置。
  3. 【請求項3】周側面に磁気テープを巻回し、当該磁気テ
    ープを上記周側面に沿つて走行させると共に、上記周側
    面に沿つて回転する回転磁気ヘツドを有するドラム装置
    の生産方法において、 上記ドラム装置の周側面の上記磁気テープの走行経路と
    なる部分にマスキング層を形成し、 上記周側面をアルマイト処理液に浸漬することによつて
    上記周側面の上記マスキング層が形成されていない領域
    に硬質アルマイト層を形成し、 上記硬質アルマイト層及び上記周側面間に形成される段
    差によつて上記磁気テープをガイドするリードを形成し
    たことを特徴とするドラム装置の生産方法。
  4. 【請求項4】上記ドラム装置の生産方法において、 上記周側面の上記リードの形成位置から上記リードに対
    して離間する方向に所定幅を有し、かつ上記周側面に対
    して垂直な面を有する角溝を形成し、 上記角溝の上記リードが形成された側に対して反対側の
    上記周側面上に上記マスキング層を形成し、 上記周側面をアルマイト処理液に浸漬するようにしたこ
    とを特徴とする請求項3に記載のドラム装置の生産方
    法。
  5. 【請求項5】周側面に磁気テープを巻回し、当該磁気テ
    ープを上記周側面に沿つて走行させると共に、上記周側
    面に沿つて回転する回転磁気ヘツドを有するドラム装置
    の生産方法において、 上記ドラム装置の周側面の上記磁気テープの走行経路と
    なる部分にマスキング層を形成し、 上記周側面に接着剤層を形成し、上記接着剤層及び上記
    周側面間に形成される段差によつて上記磁気テープをガ
    イドするリードを形成したことを特徴とするドラム装置
    の生産方法。
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