JPH0774908B2 - 電子写真像形成部材用の導電性層とブロッキング層 - Google Patents

電子写真像形成部材用の導電性層とブロッキング層

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JPH0774908B2
JPH0774908B2 JP2419110A JP41911090A JPH0774908B2 JP H0774908 B2 JPH0774908 B2 JP H0774908B2 JP 2419110 A JP2419110 A JP 2419110A JP 41911090 A JP41911090 A JP 41911090A JP H0774908 B2 JPH0774908 B2 JP H0774908B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般に電子写真に関し、
さらに詳細には、新規な光導電性装置およびこの装置の
使用方法に関する。
【0002】
【従来技術】ゼログラフィー技術においては、光導電性
絶縁層を有するゼログラフプレートを先ずその表面を均
一に静帯電させることよって像形成させる。次いで、こ
のプレートを光導電性層絶縁体の照射領域の電荷は選択
的に逸散させるが非照射領域の静電荷像は残存させる活
性化用電磁線の像に露光させる。この得られた静電潜像
はその後微分割顕電マーキング粒子を光導電性絶縁層上
に付着させることによって現像し可視像とすることがで
きる。
【0003】ゼログラフィーにおいて使用する光導電性
層はガラス質セレンのような単一材料の均質層であり得
あるいは光導電体と他の材料を含有する複合層であり得
る。ゼログラフィーで使用する1つのタイプの複合光導
電性層は少なくとも2つの電気作動層を有する感光性部
材を記載している米国特許第4,265,990 号に例示されて
いる。1つの層は正孔を正孔を光生成させこの光生成正
孔を連続電荷輸送層に注入し得る光導電性層である。一
般に、2つの電気作動層が連続電荷輸送層と支持導電性
層との間にはさまれた光導電性層を有するように導電性
層上に支持されている場合、電荷輸送層の外表面は通常
負極性の均一電荷で帯電され支持電極は陽極として用い
る。明らかに、支持電極は電荷輸送層が支持電極と電子
を光生成させこの光生成電子を電荷輸送層に注入し得る
光導電性層との間にはさまれている場合にも陽極として
機能し得る。この態様の電荷輸送層は、勿論、光導電性
層からの光生成電子の注入を支持しこれらの電子を電荷
輸送層を通して輸送し得るものでなければならない。
【0004】電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CL
T)用の材料の各種組合せは研究されている。例えば、
米国特許第4,265,990 号に記載された感光性部材はポリ
カーボネート樹脂と1種以上のある種のジアミン化合物
とを含む電荷輸送層と連続接触した電荷発生層を用いて
いる。正孔の光生成およびこれらの正孔の電荷輸送層へ
の注入能力を有する光導電性層を含む種々の発生層もま
た研究されている。発生層で用いる典型的な光導電性材
料には、非晶質セレン、三方晶セレン、およびセレン−
テルル、セレン−テルル−ひ層、セレン−ひ素およびこ
れらの混合物のようなセレン合金がある。電荷発生層は
均質な光導電性材料またはバインダー中に分散させた粒
状光導電性材料を含み得る。均質およびバインダー電荷
発生層の他の例は、例えば、米国特許第4,265,990 号に
開示されている。ポリ(ヒドロキシエーテル)樹脂のよ
うなバインダー物質のさらなる例は米国特許第4,439,50
7号に教示されている。これら米国特許第4,265,990 号
および第4,439,507 号の記載はそのすべてを本明細書に
引用する。上述したような少なくとも2つの電気作動層
を有する感光性部材は均一な負静電荷で帯電させ、光像
に露光しその後微分割顕電マーキング粒子で現像したと
きに優れた像を与える。しかしながら、支持導電性基体
が電荷注入性の金属または非金属を含む場合、これらの
感光性部材においては暗中での放電に基づく困難性が存
在する。さらに詳細には、これらの感光性部材は帯電
中、および像形成露光工程および現像工程後に十分な電
荷を保持しない。殆んどの金属基平面は電荷注入を抑制
する天然酸化物質を有する。このタイプの典型的な金属
はアルミニウム、ジルコニウム、チタン等である。幾つ
かの例外は、例えば、金、銀等の貴金属のような酸化し
ない金属であり、これらは電荷注入を促進する。沃化銅
またはカーボンブラックのような他の材料を含有する基
平面もまた電荷を電荷発生層中に注入し、それでその感
光体は帯電、像形成露光および/または現像の各工程に
おいて電荷を有効に保持しない。例えば、米国特許第4,
082,551 号に開示されているような沃化銅基平面はサイ
クル操作中に劣下の問題を有する。
【0005】基平面が樹脂バインダー中に分散させた導
電性粒子を含有する場合、バインダーおよび/または導
電性粒子のその後で塗布する層(この層は該導電性平板
層中の樹脂バインダーを少なくとも部分的に溶解または
膨潤させる溶媒を含有する)への移行(浸透)による問
題が生じ得る。そのような樹脂バインダーまたは導電性
粒子の移行は基平面の一体性および基平面および/また
はその後の塗布層の電気的性質に悪影響を及ぼし得る。
さらに詳細には、基平面で使用するバインダー中のポリ
カーは電荷発生層に移行し電荷捕捉を生じ得る。電荷捕
捉がサイクル操作中に生じた場合、内部電解は蓄積しバ
ックグラウンドは最終プリントコピーに写し出される。
さらに、導電性粒子もその後の塗布層に移行して導電性
粒子が移行した領域において感光体が十分な静電荷を受
入れるのを妨げ得る。例えば、カーボンブラックのよう
な導電性粒子のその後の塗布層への移行は低い電荷アク
セプタンスと恐らくはVR サイクルアップを生ずる。低
電荷アクセプタンス領域は最終プリントコピーにホワイ
トスポットとして出現する。溶媒による浸蝕もまた最終
的には最終トナー像中にゆがみ像を生ずる不均一帯電を
与える基平面の不連続性を生じ得る。基平面のバインダ
ー樹脂の架橋は溶解性を減少させる。しかしながら、ヒ
ドロキシポリマーのようなポリマーを架橋させる現存の
方法は、架橋方法それ自体においては化学的に有効であ
るけれども、感光体の用途においては、感光体中に永久
的に残存する触媒または処理残留物のために、かなり望
ましいものではない。そのような残留物は、ppm レベル
においてさえも、優れた感光体性能において要求される
1つまたはそれ以上の感応性の電気的性質に対して極め
てしばしば有害である。さらにまた、架橋メカニズムは
揮発物の発生と残留物形成をもたらし得る追加の加熱工
程を多くの場合必要とし得る。また、架橋能力は外的に
添加した低分子量架橋剤を必要とし得、この架橋剤は完
全には消費され得ず感光体の他の層に部分的に移行し得
る。また、架橋剤または触媒の添加は基平面の電気的お
よび物理的性質に悪影響を及ぼし得る。
【0006】電荷ブロッキング層は金属化または他の種
類の基平面上で汎用されて電荷注入を抑制する。ある電
荷ブロッキング層は電荷発生層と導電性基平面との間に
追加の接着層を必要とする。樹脂をブロッキング層とし
て使用する試みを行う場合、感光体はサイクル操作にお
いて増大した残留電荷を通常示す。触媒を通常用いてポ
リマーを調製するかあるいはブロッキング層用途で使用
するポリマーを架橋させる。存在する触媒残留物は望ま
しくなく、電荷捕捉のような電気的問題を生じ、この電
荷捕捉はサイクル操作により残留電荷を増大させ最終的
にはバックグラウンドの汚れを蓄積する。ブロッキング
層で用いるポリマーは、その後塗布する層で用いる溶媒
に対する感受性の故に、このその後で塗布する層中の物
質と混合し得る。ブロッキング層からのポリマーとその
後の塗布層とのこの混合性はブロッキング層をブロッキ
ング機能としてのその有効性を損なわしめ、感光体が像
形成において使用不能になる。像形成露光および現像工
程において有効に電荷を保持できないことまたはサイク
ル操作による増大した残留電荷の形成は精度な複写機、
デュプリケーターおよびプリンターにおいては通常許容
されない。
【0007】GAF社からのガントレズ(Gantrez)AN
のようなメチルビニルエーテルと無水マレイン酸のコポ
リマーがブロッキング層に用いられている。残念なこと
に、これらのメチルビニルエーテルと無水マレイン酸の
コポリマーは水に対し感受性であり加水分解して腐蝕性
であり電気サイクル操作中に感光体の金属基平面を浸蝕
する酸性生成物を形成する。電気サイクル中の腐蝕に基
づく基平面の欠損は電子写真像形成部材が放電するのを
現実的に妨げる。これは電気サイクル操作において最終
像中のバックグラウンドのトナー汚れの増大によって増
幅される。さらに、メチルビニルエーテルと無水マレイ
ン酸とのコポリマーの機械的性質は高湿度下で影響を受
け可撓性電子写真像形成部材にはく離を起させる。低湿
度条件下では、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸
のコポリマーまたは無水マレイン酸を含有するブロッキ
ング層は表面電位サイクルダウンを起しがちである。サ
イクルダウンは露光領域と非露光領域間の電気的コント
ラストの低下を起すことによって最終コピーに影響を与
える。さらに、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸
のコポリマーはその後の塗布層で用いるある種の溶媒に
感光性であり再溶解を生じブロッキング層としての一体
性を低下させる。メチルビニルエーテルと無水マレイン
酸のコポリマーの加水分解は無水マレイン酸を酸に転化
する。貯蔵中に生成した酸は金属導電性層を浸蝕しもは
や放電しない感光体を生ずる。さらにまた、サイクル操
作中、薄い金属基平面の腐蝕が促進され、これによって
ももはや放電しない感光体となるであろう。また、酸が
生成する場合は、この材料によるコーティングは水およ
び低分子量アルコールによるコーティングに一般に限定
される。
【0008】ある樹脂をブロッキング層で用いる場合、
その樹脂のその後塗布する層(この層はブロッキング層
中の樹脂を少なくとも部分的に溶解させるかあるいは膨
潤させる)への移行による困難性が生じ得る。そのよう
な樹脂の移行はブロッキング層および/またはその後の
塗布層の一体性および電気的性質に悪影響を及ぼす。ブ
ロッキング層中の樹脂の架橋は溶解性を減少させるが架
橋を行うための追加の加熱工程を必要とし得る。また、
架橋剤または触媒の添加も必要とし得、これらの添加剤
はブロッキング層の電気的および物理的性質に悪影響を
及ぼし得る。
【0009】ポリ(ビニルアルコール)(PVOH)は
ブロッキング層としての用途を評価されている。しかし
ながら、この物質の水溶液は極めて粘稠でありコーティ
ングとして塗布するのが困難である。例えば、極めて薄
いがまだ粘稠であるポリ(ビニルアルコール)水溶液は
所望値への層乾燥厚を構築するのに多数回のスプレーコ
ーティングを必要とする。さらにまた、ポリ(ビニルア
ルコール)用に用い得る溶媒は高品質のコーティングを
形成する助けとならない。さらに、ポリ(ビニルアルコ
ール)の多くの導電性層ポリマーに対する接着は貧弱で
ある。
【0010】1976年1月13日付で E. A. Perez-A
lbuerne に付与された米国特許第3,932,179 号は、導電
性層、光導電性層、およびこれらの導電性層と光導電性
層との間の約1012オーム/sqより大きい表面抵抗値を
有する高分子中間層を含む多層電子写真要素を開示して
いる。その中間層は(a)フィルム形成性の水溶性または
アルカリ−水可溶性ポリマーおよび(b)電気絶縁性のフ
ィルム形成性疏水性ポリマーとを含む少なくとも2種の
異なる高分子相のブレンドを含む。例えば、導電性層は
ポリメチルメタクリレートとポリメタクリル酸の共重合
バインダー中にインビビションさせた沃化第1銅を含有
し得る。ポリ(メチルメタクリレート−塩化ビニリデン
−イタコン酸)の複合ターポリマー(65重量%)とポ
リ(ビニルメチルエーテル−無水マレイン酸)(35重
量%)とからなる複合2相曇り層は有機溶媒のバリヤ
ー、接着助剤および正孔ブロッキング層として用いてい
る。フィルム形成性の水溶性またはアルカリ−水可溶性
ポリマーは酸基、ヒドロキシ基、アルコキシ基またはエ
ステル基のような基からなるペンダント側鎖を含有し得
る。
【0011】1978年4月4日付で Steklenski 等に
付与された米国特許第4,082,551 号は、導電性層、その
上の光導電性層、およびこれらの導電性層と光導電性層
との間に挿入された多層中間層とを有する単一光導電性
要素を開示している。多層中間層組成物は酸性ポリマー
物質を含有する層、塩基性ポリマー物質含有層、および
これらの酸性ポリマー含有層と塩基性ポリマー含有層と
の界面に形成された酸−塩基反応生成物領域とを含む。
塩基性ポリマー物質はアミノ基の存在のために塩基性で
あるようである。種のアミノメタクリレートおよびアク
リレートのモノマーおよびポリマーが開示されている。
例えば、CuI導電性層に隣接している複合バリヤー二重
膜(bilayer)はアクリル酸またはメタクリル酸コポリマ
ーからなり得、トップ層は塩中間層がこれらの酸性およ
び塩基性ポリマーの界面で生成するようなポリ−2−ビ
ニルピロリドン−ポリメチルメタクリレートコポリマー
からなり得る。多層中間層組成物は得られる単一要素の
導電性層と光導電性層間の良好な接着を与えて正電荷キ
ャリヤーをブロッキングする電気バリヤーとして機能し
得、さもないと、正電気キャリヤーは下層の導電性層か
ら光導電性層中へ注入し得る。
【0012】1986年4月22日付で Lin等に付与さ
れた米国特許第4,584,253 号は、電荷発生層、連続電荷
輸送層および電荷発生層と同じ電荷輸送層の面上にある
セルロース質正孔捕捉材料とを含む電子写真像形成部材
を開示している。1つの例においては、セルロース質正
孔捕捉材料は電荷発生層と導電性層との間に挿入させ得
る。
【0013】1963年12月3日付で P. Cassiers等
に付与された米国特許第3,113,022号は導電性潜像の形
成用電子写真像形成部材を開示している。この部材の導
電性層は金および吸湿性および/または抗静電性化合物
と親水性結合剤を含む親水性物質のような種々の他の材
料を含み得る。適当な吸湿性および/または抗静電性化
合物には、例えば、グリセリン、グリコール、ポリエチ
レングリコール、ヒドロキシプロピルサクロースモノラ
ウレート等がある。適当な親水性結合剤には親水性層と
疎水性高分子シートとの良好な接着を得るためのゼラチ
ン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、硫酸セルロース、セルロースヒ
ドロゲンフタレート、セルロース−アセテートサルフェ
ート、ヒドロキシエチルセルロース等がある。また、高
分子物質のコーティングを紙シート上で用いて有機高分
子光導電性物質と照射感応性物質が紙シート内に浸透す
るのを防止することができる。高分子物質のコーティン
グは照射中の電子の露光像領域からの奪い取り(carry
off)を防止するものでなければならない。コーティング
にはセルロースジアセテート、セルローストリアセテー
ト、セルロースアセトブチレート、エチルセルロース、
エチルセルロースステアレートまたは他のセルロース誘
導体;ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エス
テルのような重合体;ポリエチレングリコールエステ
ル、ジエチレングリコールポリエステルのような重縮合
物等がある。有機高分子光導電性物質は照射感応性物質
と共に有機溶媒中に溶解または分散させ適当な支持体上
にコーティングしている。
【0014】1966年4月12日付で D. Trevoyに付
与された米国特許第3,245,833 号は、写真フィルム上の
抗静電剤として有用な導電性コーティングをニトリル溶
媒中の沃化第一銅と有機ポリマーから調製している(例
えば、実施例6)。7〜9×103 オーム/sq.の表面
抵抗をスピンコーティングし乾燥させたのちに得てい
る。厚さは開示されてないようである。コーティングの
用途は電子写真でないようであり、高分子絶縁性バイン
ダーは常に沃化第一銅と共に使用されている(この化合
物(CuI)を含有する半導体金属は15〜90容量%の範
囲で存在する。
【0015】D. Trevoyに付与された米国特許第3,428,4
51 号は米国特許第3,245,833 号(上記参照)に開示さ
れた導電性コーティングの幾つかを照射感応性記録要素
用の導電性支持体として用いているようである(例え
ば、電子記録を用う電子顕微鏡において)。コーティン
グの用途は電子写真ではないようである。
【0016】米国特許第3,554,742 号は米国特許第3,24
5,833 号(上記参照)に開示された導電性コーティング
(例えば、CuI と高分子バインダー)を電子写真用途で
用いているようである。バインダーを沃化第一銅と一緒
に用いて導電性層としている。この導電性層( CuIと高
分子バインダー)と光導電性層(例えば、チアピリリウ
ム)との間に存在させたブロックコポリカーボネートの
バリヤー層が相互の接着性および帯電値を改善してい
る。しかしながら、サイクル操作上の電気的データは示
されていない。
【0017】W. D. Humphries 等に付与された米国特許
第3,640,708 号は、 CuIと高分子バインダーの混合物を
電子写真装置用の導電性層として用いている。引例(3)
に記載されているように配置した硝酸セルロースと、メ
チルアクリレート、アクリロニトリル、アクリル酸およ
び塩化ビニリデンの複合テトラポリマーとの高分子ブレ
ンドの厚さ0.3〜0.5μmのバリヤー層が暗減衰を低減
し接着性を改善することが見い出されている。サイクル
操作上の電気的データは示されていない。
【0018】W. E. Yoerger 等に付与された米国特許第
3,745,005 号は、高分子バインダー(ポリビニルホルマ
ール)中の沃化第一銅を導電性層として用いている。バ
リヤー層(0.3〜7μm)は酢酸ビニルとビニルピロリド
ンまたは酢酸ビニルとα,β−不飽和モノアルケン酸の
コポリマーからなり15〜80%のRH範囲で600〜
700ボルトの範囲の帯電値を与えている。請求項3と
7はバインダー中に分散させたカーボンの導電性層に言
及しているが、この種の導電性層はこの特許の他の箇所
では説明されていない。サイクル操作用の電気的データ
は示されていない。
【0019】M. Scozzafava 等に付与された米国特許第
4,485,161 号は高分子バインダー中に沃化第一銅を含有
する導電性層を開示している。バリヤー層は少なくとも
1個のアクリレートまたはメタクリレート基を有しさら
にまた芳香核また脂環式核を有する重合性で架橋性のモ
ノマーから溶液またはバルク(塊)コーティングしてい
る。バリヤー層コーティングはまた純モノマーコーティ
ングのUV線硬化を促進するのに必要な少量の感光剤と
アミン活性化剤も含有している。2〜8μm の乾燥バリ
ヤー層コーティング厚が得られている。これらの装置は
コロナ荷電によた1.3〜1.6×106 ボルト/cmの電界
を支持できる。E1/2 感光度は640nm照射光で約10
エルグ/cm2 である(実施例3)。E1/3 感光度(実施
例2、4、5および6)は同じ光源を用いて6.7〜14.
9エルグ/cm2 の範囲にある。繰返しのゼログラフサイ
クル操作によるバリヤー層VO およびVR 挙動の試験は
なされていない。上記のデータは1サイクルにおいての
みである。これらの架橋バインダー層は像形成フィルム
中で生ずるホワイトスポットの数を減じている。このバ
リヤー層はまたその正孔注入バリヤーとしての電気的機
能以外にも溶媒バリヤーとしても機能している。
【0020】K. Kawamura 等に付与された米国特許第4,
465,751 号は、沃化第一銅を高分子基体または該高分子
基体上の接着層中に沃化第一銅−アセトニトリル溶液を
該溶液中にバインダーを含ませないでコーティングした
場合にインビビションさせることによる沃化第一銅導電
性層の形成を開示している。即ち、沃化第一銅用のバイ
ンダーは適当な溶媒膨潤および/または加熱により CuI
の真下で形成させると、その結果が CuI−バインダー導
電性層である。場合によってはセルロースセトテートブ
チレートを高分子バインダーとして用いた CuI−バイン
ダー導電性層を直接コーティングする。 CuIはインビビ
ションされてはっきりした CuI層は残存しない。
【0021】1983年10月18日付で Lelental 等
に付与された米国特許第4,410,614号は、高分子電気活
性導電性層を含む電気的に活性化可能な記録要素を開示
している。この高分子電気活性導電性層用の有用なコポ
リマーの例は第6欄、36〜62行に見い出され得る多
くのポリメタクリレートがある。合成ポリマーが該電気
活性化可能な記録要素の各層中のベヒクルおよびバイン
ダー剤として好ましい。ポリ(ビニルピロリドン)、ポ
リスチレンおよびポリ(ビニルアルコール)のようなポ
リマーの使用が第11欄、14〜48行に開示されてい
る。
【0022】1981年4月14日付で Burwasserに付
与された米国特許第4,262,053 号は、静電写真記録用の
誘導体膜用の抗ブロッキング剤を開示している。その誘
導性像形成部材は誘導体膜、膜支持体および導電性層を
含み得る。導電性層はビニルピロリドンの脂肪酸エステ
ルによる第4級化ポリマーのようなポリマー、金属コー
ティングポリエステル膜を有するポリアクリル酸塩のポ
リマー等である。導電性層はスチレン化アクリルのよう
な種々の誘導性樹脂でコーティングできる。
【0023】Koji Abe, Mikio-Koide および Eishum Tc
uchida, Macromolecules 10 、(6)、1259-64(1977) は
高分子複合体を4−ビニルピリジン(塩基性ポリマー)
とポリメチルアクリル酸(酸性ポリマー)とから調製し
て有意量のイオン化塩構造を得ている(第3図)。
【0024】M. M. Coleman および D. J. Skrovanek,
Conference Proceeding of 44th ANTEC 、321-2(1986)
は、ポリ−2−ピニルピリジンが非晶質中性ナイロンポ
リマー内の通常の水素結合を遮断することを示唆してい
る。この中性ポリマーはアミド水素を水素結合部位とし
て与える。
【0025】S. J. Schoenfeldに1967年1月3日付
で付与された米国特許第3,295,967号は、高電気抵抗性
の非金属基材、該基材上の導電性増大用のコーティング
(このコーティングはゼラチン状水和ケイ酸と吸湿性水
和無機塩を含む)、および該コーティングを被覆する光
導電性薄層を含有する電子写真記録部材を開示してい
る。
【0026】1984年8月7日付で L. A. Teuscher
に付与された米国特許第4,464,450号は、金属導電性陽
極の金属酸化物層上にコーティングされたシロキサン膜
(このシロキサンはケイ素原子に結合した反応性OH基
およびアンモニウム基を有する)上の電気作動層を有す
る静電写真像形成部材を開示している。
【0027】1982年4月23日付で公開された Tad
aju Fukuda等の英国特許出願GB第2009600 号は支持体、
ケイ素原子をマトリックスとして含む非晶質材料からな
る光導電性層およびこれら支持体と光導電性層との間バ
リヤーとを含み、このバリヤー層がケイ素原子をマトリ
ックスとして含み導電性を調整する不純物を含有する非
晶質材料からなる第1補助層とこの第1補助層を構成す
る非晶質材料と異なる電気絶縁材料からなる第2補助層
とを含むところの光導電性部材を開示している。
【0028】即ち、導電性電荷注入表面を有する支持
体、ブロッキング層および少なくとも1つの光導電性層
を含む感光性部材の特徴は電子写真像形成部材として不
足点を示している。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は前述の
欠点を克服する電子写真像形成部材を提供することであ
る。
【0030】本発明のもう1つの目的は延長された寿命
を有する静電写真像形成部材を提供することである。
【0031】本発明のもう1つの目的はゼログラフィー
で有用な高電圧に帯電する静電写真像形成部材を提供す
ることである。
【0032】本発明のもう1つの目的はより暗安定性で
ある静電写真像形成部材を提供することである。
【0033】本発明のもう1つの目的はサイクル操作中
に低残留電圧による光放電を可能にする静電写真像形成
部材を提供することである。
【0034】本発明のもう1つの目的は製造するのが簡
単である静電写真像形成部材を提供することである。
【0035】本発明のもう1つの目的はその後の塗布層
の成分による拡乱または溶解に抵抗性のある基平面層お
よびブロッキング層を有する静電写真像形成部材を提供
することである。
【0036】本発明のもう1つの目的は触媒または架橋
材を含まない基平面層およびブロッキング層を有する静
電写真像形成部材を提供することである。
【0037】
【課題を解決するための手段】本発明の上記および他の
目的は、支持基体、アルキル、アクリルアミドグリコレ
ートアルキルエーテルから誘導された主鎖を有する部分
架橋ポリマーを少なくとも含む導電性層、アルキルアク
リルアミドグリコレートアルキルエーテルから誘導され
た主鎖を有するポリマーを含む電荷ブロッキング層、お
よび少なくとも1つの光導電性層とを含む電子写真像形
成部材を提供することによって達成される。好ましの
は、アルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエー
テルから誘導される主鎖がメチルアクリルアミドグリコ
レートメチルエーテルとビニルヒドロキシエステルまた
はビニルヒドロキシアミドとのコポリマーであることで
ある。この像形成部材はコーティング法により製造でき
静電写真像形成法において使用できる。
【0038】支持基体層は任意の適当な硬質または可撓
性の部材を含み得る。支持基体層は不透明または実質的
に透明であり得所定の機械的性質を有する多くの適当な
材料を含み得る。例えば、支持基体は電気絶縁性支持層
を含み得る。典型的な下地可撓性支持層には導電性粒子
を含むまたは含まない種々の樹脂または樹脂混合物を含
む絶縁性または光導電性材料がある。典型的な樹脂には
例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミ
ド、ポリウレタン等がある。典型的な導電性粒子には、
例えば、金属、カーボンブラック等がある。導電性層を
担持する支持基体層は硬質または可撓質であり得、例え
ば、シート、円筒体、スクロール、エンドレス可撓性ミ
ルト等の任意の多くの形状を有し得る。好ましいのは、
可撓性支持基体層は商業的に入手可能なポリエチレンテ
レフタレートポリエステルのエンドレス可撓性ベルトを
含む。
【0039】導電性層はメチルアクリルアミドグリコレ
ートメチルエーテルから誘導された主鎖を有する架橋ま
たは部分架橋ポリマー中に分散させた任意の適当な導電
性有機または無機粒子を含む。この主鎖は好ましくはメ
チルアクリルアミドグリコレートメチルエーテルとビニ
ルヒドロキシエーテルまたはビニルヒドロキシアミドと
のコポリマーである。上記の部分架橋ポリマーはエステ
ルおよびエーテルのアルキル基が共に1〜10個の炭素
原子好ましくは1〜4個の炭素原子より好ましくは1個
の炭素原子(即ちメチル基)を有する炭化水素部分を有
するアルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエー
テルから少なくとも1部は誘導される。そのメチル基は
好ましくはエステルおよびエーテルアルキル位の両方に
存在する;何故ならば、架橋副生成物、即ち、極めて揮
発性メタノールは架橋および残留溶媒の除去を十分に行
う通常の対流炉乾燥中にコーティングから容易に蒸発す
るからである。典型的な導電性材料には、例えば、アル
ミニウム、チタン、ニッケル、クロム、黄銅、金、ステ
ンレススチール、カーボンブラック、グラファイト、メ
タロイド、沃化第1銅、インジウム錫酸化物合金等があ
る。カーボンブラック、沃化銅、金および他の貴金属、
白金、ポリビロール、ポリ芳香族導電性ポリマー、ポリ
チオフェン、アンチモン錫酸化物、インジウム錫酸化物
等の正孔注入性材料を導電性層で用いる場合、適当な導
電性層またはブロッキング層を含まない感光体はしばし
ば暗中で放電し得、それによって感光体を電子写真像形
成において不適切なものにする。本発明のアルキルアク
リルアミドグリコレートアルキルエーテルホモポリマー
またはコポリマーのフィルム形成性バインダーとカーボ
ンブラックとにより製造した基平面はその得られる接着
性の大いなる改善故に特に好ましい。導電性基平面層は
連続であるべきである。一般的には、上記フィルム形成
性バインダーおよび基平面中に分散させた導電性粒子の
平均粒径は基平面層の厚みよりも小であるべきでありま
た30μm 以下の平均粒度を有すべきである。この導電
性層は光導電性部材の所望の用途によるが厚さにおいて
実質的に広い範囲に亘って変化し得る。可撓性ベルトに
おいては、基平面層の満足できる可撓性は約5〜約20
0μm の基平面層厚によって得られる。最適の結果は約
10〜約100μm の基平面層厚において得られる。硬
質基体ドラムのような基体全体を導電性にすべき場合に
は、その導電性層は層が連続である限り任意の適当な厚
さを有し得る。一般的には、基平面層中の導電性粒子対
フィルム形成性バインダーの割合は乾燥させた層の容量
基準で約10〜約20容量%である。基平面の抵抗は繰
返しのサイクル操作での効率的な感光体放電のために約
106 オーム/sq以下好ましくは106 オーム/sq以下
であるべきである。下地としての可撓性支持層を用いる
場合、その支持層は金属、プラスチック等の任意の通常
の材料であり得る。本発明の基平面中のアルキルアクリ
ルアミドグリコレートアクリルエーテルから誘導された
主鎖を有する部分架橋または架橋ポリマーはその後塗布
する層で用いる溶媒によって浸蝕されるべきでない。そ
の後塗布する層の溶媒が基平面を浸蝕する場合、その溶
媒は正孔注入性成分を基平面からブロッキング層中に漏
出および/または物理的に移行させる。その後のコーテ
ィング操作において、これらのすでに移行したブロッキ
ング層中の正孔注入成分はさらに電荷発生層または電荷
輸送層中に移行し得、そこから暗放電および低電荷アク
セプタンスが起り得る。電荷発生層または電荷輸送層中
の正孔注入はゼログラフサイクル操作において蓄積する
ので、VO もまたサイクル操作によって低下する(VO
サイクルダウン)。
【0040】電荷ブロッキング層は導電性層と像形成層
との間に介在させる。像形成層は少なくとも1つの光導
電性層を含む。このブロッキング層材料は正電荷を捕捉
する。本発明の電荷ブロッキング層はアルキルアクリル
アミドグリコレートアルキルエーテルから誘導された主
鎖を有するポリマーを含む均一で連続の凝集性ブロッキ
ング層を含む。必要に応じて、本発明のアルキルアクリ
ルアミドグリコレートアルキルエーテルから誘導された
ポリマーは線状のホモポリマーまたはコポリマーとして
あるいは架橋または部分架橋のホモポリマーまたはコポ
リマーとしてブロッキング層中で使用し得る。一般的に
は、ブロッキング層の厚さは導電性層の正孔注入能力に
よる。即ち、沃化銅を含有する導電性層のような高正孔
注入性の導電性層においては、厚目のブロッキング層が
望ましい。満足できる結果は約0.02〜約8μm の厚さ
を有する乾燥コーティングにおいて得られる。層厚が8
μm を越える場合、電子写真像形成部材はサイクル操作
中に貧弱な放電特性と消去後の残留電圧蓄積を示し得
る。約0.05μm より小さい厚さはブロッキング層の異
なる領域の厚さの不均一性によるピンホール並びに高暗
減衰と低電荷アクセプタンスを一般に与える傾向にあ
る。好ましい厚さ範囲は約0.5〜約1.5μm である。基
平面で使用する特定の組成が使用するブロッキング層の
厚さにいかに影響するかを示せば、上層のブロッキング
層を有しない沃化銅含有電荷注入性基平面層を用いた感
光体は約3ボルト/μm に帯電するに過ぎない。本発明
の十分に厚いブロッキング層を沃化銅含有基平面層上に
塗布した場合には、感光体は少なくとも約20ボルト/
μm の値に帯電するであろう。少なくとも約30ボルト
/μm の電荷値が好ましく、最適の値は少なくとも40
ボルト/μm の値で得られる。約20ボルト/μm より
低い値では、コントラスト電位および明るい像は2成分
乾燥ゼログラフィー現像剤によっては現像できない。本
発明の乾燥ブロッキング層の表面抵抗は、40%相対湿
度条件下での室温(25℃)および1気圧下で測定した
とき、約1010オーム/sq以上であるべきである。この
最小電気抵抗はブロッキング層が導電性となり過ぎるの
を防止する。
【0041】本発明の感光体の導電性層およびブロッキ
ング層で用いるポリマーの主鎖を調製するのに用いるア
ルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテルは
下記の式で表し得る。
【0042】
【化1】 (式中、R1 およびR2 は、個々に、1〜10個の炭素
原子を有する低級脂肪族基より選ばれ、R3 は水素また
は1〜10個の炭素原子を有する低級脂肪族基であ
る。)
【0043】好ましくは、R1 およびR2 は1〜4個の
炭素原子を含有し、最適の結果はR1 とR2 がメチル基
である場合に得られる。典型的なアルキルアクリルアミ
ドグリコレートアルキルエーテルには、例えば、メチル
アクリルアミドグリコレートメチルエーテル、ブチルア
クリルアミドグリコレートメチルエーテル、メチルアク
リルアミドグリコレートブチルエーテル、ブチルアクリ
ルアミドグリコレートブチルエーテル等がある。好まし
くは、R3 は1〜4個の炭素原子を含有し、最適の結果
はR3 が水素またはメチルのとき得られる。
【0044】アルキルアクリルアミドグリコレートアル
キルエーテルから誘導された本発明のポリマーはホモポ
リマーまたはコポリマーであり得、コポリマーは2種以
上のモノマーのコポリマーである。本発明のポリマーで
使用するアルキルアクリルアミドグリコレートアルキル
エーテルモノマーは不飽和結合を介しての重合により線
状ポリマーにすることができる。アルキルアクリルアミ
ドグリコレートアルキルエーテルとのコポリマーを調製
するのに用いるモノマーはヒドロキシ基を含有する必要
はない。本発明のポリマーと他の混和性ポリマーとのブ
レンドもまた使用し得る。これらのブレンドは相溶性で
あるべきでかつ約10μm 以上の平均粒度を有する分離
相を何ら含むべきでない。乾燥固形ポリマーブレンドの
試験層はあり得る分離相が約10μm 以下の平均粒度を
有する場合適度に透明である。
【0045】本発明のポリマーは溶媒に溶解させた未架
橋線状ポリマーとして塗布できるので、該ポリマーはオ
ーブン中で触媒の助けなしで架橋でき、従って、何らポ
ットライフ問題または触媒残留問題がない。本発明のア
ルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテルを
ホモポリマーとして使用する場合、何ら他の物質の存在
なしで架橋し得る。このホモポリマーの架橋はR1 およ
びR2 基を介して行い得る。満足できる結果は線状ホモ
ポリマーの数平均分子量が少なくとも2000である場
合でポリマーを実際に架橋させた場合に得られる。好ま
しくは、ホモポリマーは少なくとも20,000の数平均
分子量を有し、最適の結果は架橋前に少なくとも約50,
000の数平均分子量のよって得られる。ホモポリマー
を最終乾燥コーティング中で線状ポリマーのまゝとすべ
きときには、満足できる結果は少なくとも約20,000
の数平均分子量によって得られる。好ましくは、数平均
分子量は少なくとも約50,000であり、最適の結果は
ポリマーを未架橋の線状ポリマーのまゝにした場合少な
くとも100,000の数平均分子量によって得られる。
【0046】99モル%までの任意の適当なビニルモノ
マーをアルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエ
ーテルモノマーと共重合させて本発明のポリマーバイン
ダーを調製できる。典型的なビニルモノマーには、例え
ば、塩化ビニル、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニト
リル、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシメチルア
クリルアミド、ヒドロキシメチルメタクリレート、2−
ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロ
リドン、メチルメタクリレート等がある。
【0047】好ましいアルキルアクリルアミドグリコレ
ートアルキルエーテルはメチルアクリルアミドグリコレ
ートメチルエーテルであり、これは下記の式によって表
わし得る。
【0048】
【化2】 メチルアクリルアミドグリコレートメチルエーテルモノ
マーは、例えば、アメリカンサイアナミド社より商品名
MAGMEとして商業的に入手できる。このモノマーは
アメリカンサイアナミド社製品パンフレット4−211
−3Kには種々の他のビニルタイプモノマーと共重合可
能であると記載されている。また、上記パンフレットに
はその殆んどの架橋化学機構は加熱および/または加熱
による酸触媒の関数であることも示唆している。メチル
アクリルアミドグリコレートメチルエーテルモノマーは
多官能性アクリルモノマーであり、それ自体でまたは他
のビニルモノマーと一緒に標準のビニル重合を受けて線
状ポリマーを形成したのち、幾つかの化学経路によって
架橋し得る化学反応サイトを与える。アルキルアクリル
アミドグリコレートアルキルエーテルホモポリマーの架
橋はR1 およびR2 基を介して達成し得る。アルキルア
クリルアミドグリコレートアルキルエーテル含有ポリマ
ーのアルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエー
テル繰返し単位中のアルキルエステルおよびアルキルエ
ーテルの各反応サイトはまたジアミン、ジアルコール、
またはビスフェノールのような2官能性求核物質とも反
応して共有結合架橋ポリマーネットワークを与え得る。
そのような架橋バインダーはカーボンブラックのような
導電性粒子をカプセル化し永久的に定着し得る。種々の
溶媒または溶媒混合物中のその後塗布するコーティング
組成物はこれらの粒子を漏出させることはできない。導
電性粒子の移行によって通常生ずる有害な電気的効果
(低電荷アクセプタンス、高暗減衰および高残留電圧は
導電性粒子の感光体の他の層への上方向の移動を防止す
ることによって最小化される。アルキルアクリルアミド
グリコレートアルキルエーテル含有ポリマーのアルキル
アクリルアミドグリコレートアルキルエーテル繰返し単
位上でのこれら求核置換反応のすべてにおいて、アルカ
ノールが発生する。メチルアクリルアミドグリコレート
メチルエーテル繰返し単位からのメタノールのような揮
発性アルコール副生成物は反応をメタノールの沸点(6
5℃)よりかなり上の約135℃で行うので蒸発したコ
ーティングを残す。
【0049】アルキルアクリルアミドグリコレートアル
キルエーテルと共重できる好ましいビニルモノマーは下
記の式を有するビニルヒドロキシエステルまたはビニル
ヒドロキシアミドである。
【0050】
【化3】 (式中、Xは -O-R-(OH)Z 、-NH-R-(OH)Z 、-NR-R-(OH)
Z および-N〔-R-(OH) Z2 からなる群から選ばれ;R
は10個までの炭素原子を含有する脂肪族基、芳香族
基、ヘテロ脂肪族基、ヘテロ芳香族基、縮合芳香族環基
およびヘテロ芳香族環基からなる群より選ばれた2価の
基であり;zは1〜10であり;R′、R″および
R″′は、それぞれ、水素、1〜10個の炭素原子を含
有する低級脂肪族基、芳香族基、ヘテロ脂肪族基、ヘテ
ロ芳香族基、縮合芳香族環基およびヘテロ芳香族環基か
らなる群から選ばれた1価の基である。)
【0051】典型的な2価R脂肪族基にはメチレン、エ
チリデン、プロピリデン、イソプロピリデン、ブチレ
ン、イソブチレン、デカメチレン、フェニレン、ビフェ
ニレン、ピペラジニレン、テトラヒドロフラニレン、ピ
ラニリン、ピペラジニレン、ピリジレン、ビピリジレ
ン、ピリダジニレン、ピリミジニレン、ナフチリデン、
キノリニルデン、シクロヘキシレン、シクロペチレン、
シクロブチレン、シクロヘプチレン等がある。
【0052】典型的な1価R′、R″およびR″′基に
は水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、デシル、フェニル、ビフェニル、ピ
ペラジニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、ピペラ
ジニル、ピリジル、ビピリジル、ピリダジニル、ナフチ
ル、キノニル、シクロヘキシル、シクロペンチル、シク
ロブチル、シクロヘプチル等がある。
【0053】10個までの炭素原子を含有する典型的な
脂肪族、ヘテロ脂肪族、ヘテロ芳香族、縮合芳香族環お
よびヘテロ芳香族環基には、ナフタレン、チオフェン、
キノリン、ピリジン、フラン、ピロール、イソキノリ
ン、ベンゼン、ピラジン、ピリミジン、ピピリジン、ピ
リダジン等のような線状、単一環、多環、縮合および非
縮合の基がある。
【0054】アルキルアクリルアミドグリコレートアル
キルエーテルから誘導された主鎖を有するコポリマーは
2種以上のモノマーのコポリマーまたはポリマーブロッ
クであり得る。アルキルアクリルアミドグリコレートア
ルキルエーテルとビニルヒドロキシエステルまたはビニ
ルヒドロキシアミドモノマーとのコポリマーは、これら
のコポリマーが非イオン性で中性でありかつ化学的に無
害で感光体の電気的性質に悪影響を与えないので、特に
好ましい。必要ならば、アルキルアクリルアミドグリコ
レートアルキルエーテルモノマーとビニルヒドロキシエ
ステルまたはビニルヒドロキシアミドモノマーとのコポ
リマーは任意の他の適当な反応性モノマーとも共反応さ
せても良い。
【0055】上記構造を有するビニルヒドロキシエステ
ルおよびビニルヒドロキシアミドモノマーの好ましい実
施態様の例には下記の式(a)および(b)を有するものが
ある。
【0056】
【化4】
【0057】
【化5】 (式中、Rは1〜5個の炭素原子を有する低級脂肪族基
であり、R″′はCH3 または水素であり、zは1〜5で
ある。)
【0058】最適の結果は下記の構造を有するモノマー
のような上記の構造を有するモノマーによって得られ
る。
【0059】
【化6】 (式中、Rは2〜3個の炭素原子を有する低級脂肪族基
であり、R″′はCH3 または水素であり、zは1または
2である。)
【0060】典型的なビニルヒドロキシエステルおよび
ビニルヒドロキシアミドモノマーには、4−ヒドロキシ
ブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレ
ート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、2,3−ジヒドロキシ
プロピルメタクリレート、2,3,4−トリヒドロキシ
ブチルメタクリレート、2,3,4−トリヒドロキシブ
チルアクリレート、N−2,3−ジヒドロキシプロピル
メタクリルアミド、N−2,3−ジヒドロキシプロピル
アクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミ
ド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−2−ヒ
ドロキシエチルメタクリルアミド、N−2−ヒドロキシ
エチルアクリルアミド、4−ヒドロキシフェニルメタク
リレート、4−ヒドロキシフェニルアクリレート、3−
ヒドロキシフェニルメタクリレート、3−ヒドロキシフ
ェニルアクリレート、N−3または4−ヒドロキシフェ
ニルメタクリルアミド、N−3または4−ヒドロキシフ
ェニルアクリルアミド、4(2−ヒドロキシプロピル)
メタクリレート、4(2−ヒドロキシピリジル)アクリ
レート、4(3−ヒドロキシピペリジニル)メタクリレ
ート、4(3−ヒドロキシピペリジニル)アクリレー
ト、N−〔4−(2−ヒドロキシピリジル)〕メタクリ
ルアミド、N−〔4(2−ヒドロキシピリジル)〕アク
リルアミド、N−〔4−(3−ヒドロキシピペリジニ
ル)〕メタクリレート、N−〔4−(3−ヒドロキシピ
ペリジニル)〕アクリルアミド、〔1(5−ヒドロキシ
ナフチル)〕メタクリレート、〔1(5−ヒドロキシナ
フチル)〕アクリレート、N−〔1(5−ヒドロキシエ
チルナフチル)〕メタクリルアミド、N−〔1(5−ヒ
ドロキシエチルナフチル)〕アクリルアミド、1(4−
ヒドロキシシクロヘキシル)メタクリレート、1(4−
ヒドロキシシクロヘキシル)アクリレート、N−〔1
(3−ヒドロキシシクロヘキシル)〕メタクリルアミ
ド、N−〔1(3−ヒドロキシシクロヘキシル)〕アク
リルアミド等がある。
【0061】これらのビニルヒドロキシエステルまたは
ビニルヒドロキシアミドモノマーはアルキルアクリルア
ミドグリコレートアルキルエーテルと共重合させて電気
的に有害な触媒および/またはモノマー残留物なしでか
つ高重量平均分子量(例えば、≧100,000)で高純度を有
するランダムまたはブロックコポリマー組成を得ること
ができる。
【0062】アルキルアクリルアミドグリコレートアル
キルエーテルとビニルヒドロキシエステルまたはビニル
ヒドロキシアミドとから誘導された主鎖を有するコポリ
マーはコポリマー、ターポリマー等であり得る。さらに
また、コポリマーはランダムコポリマーまたはブロック
コポリマーであり得る。架橋前の線状形の好ましいコポ
リマーは下記の式によって示される。
【0063】
【化7】 (式中、R1 およびR2 は、各々、1〜4個の炭素原子
を含有するアルキル基から選択され、yは100モル%
〜1モル%であり、xは0モル%から99モル%であ
り、Xは次の群; -O-R-(OH)Z 、-NH-R-(OH)Z 、-NR-R-
(OH)Z および-N〔-R-(OH) Z 2 から選ばれ、Rは10
個までの炭素原子を有する脂肪族基、芳香族基、ヘテロ
脂肪族基、ヘテロ芳香族基、縮合芳香族環基およびヘテ
ロ芳香族環基からなる群より選ばれ、zは1〜10個の
ヒドロキシを含有し、R′、R″およびR″′は、各
々、水素、並びに10個までの炭素原子を有する脂肪族
基、芳香族基、ヘテロ脂肪族基、ヘテロ芳香族基、縮合
芳香族環基およびヘテロ芳香族環基からなる群から選ば
れる。)
【0064】一般に、満足できる結果はxが約0〜約9
9モル%でありyが約100〜約1モル%のときに得ら
れる。好ましいのは、yが約33〜約90モル%であり
xが約67〜約10モル%のときである。最適の結果は
yが約33〜約67モル%でありxが約67〜約33モ
ル%のときに得られる。必要に応じて、本発明のアルキ
ルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテルはコポ
リマーの代りにホモポリマーとしても使用できる。この
ホモポリマーは何ら他の物質を存在させないで架橋でき
る。ランダムコポリマーにおいては、xとyの繰返し単
位はポリマー鎖を連鎖するランダム順序で直線状に配列
される。実質的にブロック化されているブロックポリマ
ーにおいては、x繰返し単位は他のx繰返し単位に任意
の100繰返し単位配列において少なくとも70の繰返
し単位がその中にランダムに分散した≦30y繰返し単
位を含むxタイプを有するように実質的に従う。
【0065】満足できる結果は線状ホモポリマーまたは
コポリマーの数平均分子量が少なくとも2,000であり
これらポリマーを塗布コーティング内で実際に架橋させ
た場合に得られる。好ましくは、ホモポリマーまたはコ
ポリマーは架橋前に少なくとも20,000の数平均分子
量を有し、最適の結果は少なくとも50,000の数平均
分子量によって得られる。数平均分子量の上限は加工の
ための粘度条件のみに制限されるようである。
【0066】本発明のホモポリマーまたはコポリマーが
最終の乾燥ブロッキング層コーティング中で線状ポリマ
ーのまゝである場合には、満足できる結果は少なくとも
約20,000の数平均分子量によって達成し得る。好ま
しくは、数平均分子量は少なくとも約50,000あるべ
きであり、最適の結果はポリマーが未架橋の線状ポリマ
ーのまゝである場合少なくとも100,000の数平均分
子量によって得られる。数平均分子量の上限は加工のた
めの粘度条件のみに制限されるようである。
【0067】未架橋、即ち、線状のメチルアクリルアミ
ドグリコレートメチルエーテル(MAGME)と2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート(HEMA)または2−
ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)または2
−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)とから誘導
された本コポリマーの実施態様は、MAGME成分が約
40±5モル%を越えない限り、ブロッキング層の塗布
後に供給するコーティング中で使用する有機コーティン
グ溶媒に特に不溶性である。メチルアクリルアミドグリ
コレートメチルエーテルと2−ヒドロキシプロピルプロ
ピルメタクリレート(HPMA)または2−ヒドロキシ
プロピルアクリレート(HPA)とから誘導された本コ
ポリマーの未架橋実施態様はテトラヒドロフランおよび
塩素化アルカン中にこれら溶媒中に室温で長時間(オー
バーナイト)攪拌させたときに幾分の溶解性を示す。溶
媒蒸発が、感光体を製造するのに通常用いるコーティン
グ方法におけるように、急速である場合には、ブロッキ
ング層中のコポリマーのテトラヒドロフランまたは塩化
メチレン溶解性はありそうにもない問題である。
【0068】最適の結果は下記の式で表わされるメチル
アクリルアミドグリコレートメチルエーテル(MAGM
E)と2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEM
A)とから誘導された主鎖を有するコポリマーによって
得られる。
【0069】
【化8】 (式中、yは100〜1モル%であり、xは0〜99モ
ル%である。)
【0070】もう1つの好ましいポリマーは下記の式で
表わされるメチルアクリルアミドグリコレートメチルエ
ーテル(MAGME)と2−ヒドロキシプロピルメタク
リレート(HPMA)とから誘導された主鎖を有するコ
ポリマーである。
【0071】
【化9】 (式中、yは100〜1モル%であり、xは0〜99モ
ル%である。)
【0072】さらにもう1つの好ましいポリマーは下記
の式で表わされるメチルアクリルアミドグリコレートメ
チルエーテル(MAGME)と2−ヒドロキシプロピル
アクリレート(HEA)とから誘導された主鎖を有する
コポリマーである。
【0073】
【化10】 (式中、yは100〜1モル%であり、xは0〜99モ
ル%である。)
【0074】さらにもう1つの好ましいポリマーは下記
の式で表わされるメチルアクリルアミドグリコレートメ
チルエーテル(MAGME)と2−ヒドロキシプロピル
アクリレートから誘導された主鎖を有するコポリマーで
ある。
【0075】
【化11】 (式中、yは100〜1モル%であり、xは0〜99モ
ル%である。)
【0076】本発明の化合物はまた上記の化合物と1種
以上の共重合性ビニルまたは他の適当なモノマーとのフ
ィルム形成性コポリマーも包含する。典型的な共重合体
性ビニルモノマーにはアクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、メチルビニルエーテルおよび他のアルキルおよ
びアリールビニルエーテル、スチレンおよび置換スチレ
ン、エチレン、プロピレン、イソブチレン、酢酸ビニ
ル、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニルピロ
リドン、2−および4−ビニルピリジン、種々のメタク
リレートおよびアクリレートエステル、および塩化ビニ
ル等がある。ビニルモノマーでないビニル様重合を受け
る幾つのモノマーもまたアルキルアクリルアミドグリコ
レートアルキルエーテルおよびヒドロキシエステルまた
はヒドロキシアミドビニルモノマーと共重合性であり得
る。これらには、例えば、ブタジエン、イソブレン、ク
ロロブレン、他の共役ジェンモノマー等がある。
【0077】本発明のポリマーは他の適当な相溶性ポリ
マーとブレンドし得る。相溶性ポリマーはアルキルアク
リルアミドアルキルエーテルと上述の他のモノマーとか
ら誘導された本発明のポリマーと混和性である。乾燥後
のコーティングは約10μm以下の平均粒径を有するあ
り得る分離ドメインによって実質的に透明であるべきで
ある。相溶性ブレンドの2つのタイプ(タイプIとタイ
プII)は本発明のアルキルアクリルアミドグリコレート
アルキルエーテルのコポリマーによって調製できる。
【0078】タイプIのブレンドは各ポリマーが相溶性
化要素としての共通繰返し単位を含有する相溶性ブレン
ドである。ブレンド中の第1コポリマーが少なくとも2
5モル%の繰返し単位Xを含有し、この繰返し単位がま
た同じブレンド中の第2コポリマー中にも少なくともお
よそ同じ程度存在する場合、2つのコポリマーは上述の
10μm 以下のドメイン基準を満すに十分に相溶性であ
ろう。この25モル%繰返し単位値が約33モル%共通
コポリマー繰返し単位分以上に増大した場合には、ブレ
ンド中のポリマー相溶性(上記定義による)の可能性は
高い。共通コポリマー繰返し単位はアルキルアクリルア
ミドグリコレートアルキルエーテル成分または前記した
他の繰返し単位であり得る。また、ブレンドすべき第2
ポリマーは繰返し単位がブレンドすべき第1ポリマーの
繰返し単位の1つの共通であるホモポリマー(1つの繰
返し単位のみ)であり得る。多くの異なる繰返し単位の
組合せが、恐らく、ブレンドすべき各モノマー中で好ま
しい共通繰返し単位分を少なくとも33モル%、即ち、
重量%で表わして0.10〜99.9%有する広範囲の相溶
性ブレンド組成を与える。ブレンドしたあるいはブレン
ドしていない好ましいコポリマー組成においては、非ア
ルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテル繰
返し単位は水素結合濃度をさらに増大させかつヒドロキ
シ基とアルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエ
ーテル間のもう1つの加熱架橋反応機構を可能にするた
めにヒドロキシエステル(またはアミド)を含む。架橋
を導電性および/またはブロッキング層用途で望まない
場合、アルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエ
ーテル繰返し単位のモル%は≦40±5モル%であって
(MAGMEである場合)、この層のその後塗布するコ
ーティング組成物による溶媒浸蝕を回避すべきである。
上記のコーティング層の熱架橋をその後の層をコーティ
ングする前に行う場合、その後塗布するコーティング組
成物中での溶融性が抑制されるので、ブレンドしたまた
はブレンドしていないポリマー組成物中のモル%MAG
ME繰返し成分においては上限は存在しない。本発明に
おける未架橋または架橋の導電性層およびブロッキング
層用途の両方においての好ましい化合物は約33モル%
のアルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテ
ル(MAGMEとして)と約67モル%の2−ヒドロキ
シメタクリレート(HEMA)またはアクリレート(H
EA)繰返し単位分を含む。ブレンドしたあるいはブレ
ンドしていないそのようなポリマー化合物は好ましくは
導電性層中では架橋させてその中に導電性粒子をカプセ
ル化する。しかしながら、ブロッキング層用途において
は、これらの同じポリマー化合物はその後塗布するコー
ティング組成物中での不溶性を維持する限りにおいては
未架橋で使用できる。場合によっては、ブロッキング層
ポリマー化合物は、一層のブロッキング溶媒バリヤー特
性が望まれる場合、送風対流炉内での溶媒蒸発中に部分
的に熱架橋し得る。
【0079】ブレンドすべき2種のポリマーの等重量を
溶解し得る注型用溶媒からのタイプIの相溶性ブレンド
コーティングの典型的な例は以下の表1のとおりであ
る。表中の組成値はモル%繰返し単位である。
【0080】
【表1】 ポリマー1 組 成 ポリマー2 組 成 P(HEMA-MAGME) 67-33 P(HEMA) 100 P(HEMA-MAGME) 37-63 P(HEMA) 100 P(HEA-MAGME) 50-50 P(HEA) 100 P(HEMA-MAGME) 37-63 P(MAGMA) 100 P(DMA-MAGME) 43-57 P(HEMA-DMA) 67-33 P(HEMA-MAGME) 63-33 P(HEMA-DMA) 67-33 P(HEMA-MAGME-MMA) 33-33-33 P(HEMA-DMA) 67-33 P(HEA-MAGME) 50-50 P(DMA-MAGME) 43-57 P(HEMA-MAGME-MMA) 33-33-33 P(DMA-MAGMA) 43-57 P(MAGME-VOAc) ** 50-50 P(DMA-MAGME) 43-57 P(MAGME-VP) 50-50 P(DMA-MAGME) 43-57 P(MAGME-VP) 33-67 P(DMA-MAGME) 43-57 P(MAGME-MMA) 50-50 P(DMA-MAGME) 43-57 ** このポリマーはMAGMEを最初にポリマー鎖中に含有させた大いに好ま しい反応性比により実質的にフロック化されている。 表1でのモノマー略号は次のとおりである: HEMA 2−ヒドロキシメチルメタクリレート MAGME メチルアクリルアミドグリコレートメチルエーテル HEA 2−ヒドロキシエチルアクリレート DMA N,N−ジメチルアクリルアミド MMA メチルメタクリレート VoAc 酢酸ビニル VP N−ビニルピロリドン
【0081】タイプIIの相溶性ブレンドは共通繰返し単
位が各ブレンドしたポリマー中に存在せず相溶性が広範
な水素結合を介して達成されているブレンドである。こ
の第2タイプの相溶性ブレンドはアルキルアクリルアミ
ドグリコレートアルキルエーテル含有ポリマーによって
調製でき第2ポリマー中に強力な水素結合アクセプター
繰返し単位を含み得る。この繰返し単位は強塩基性では
なく、エチロキサゾリン、ビニルピロリドン、N,N−
メチルアクリルアミドの繰返し単位、および他の任意の
第3級アミド含有繰返し単位がある。ブレンドすべき第
1ポリマーは、多くの場合、アルキルアクリルアミドグ
リコレートアルキルエーテル繰返し単位とヒドロキシ基
を介してブレンドすべき第2ポリマーのわずかに塩基性
の水素結合アクセプター繰返し単位の第3級アミド部位
に水素結合し得るヒドロキシエステル(またはアミド)
繰返し単位を含有している。この水素結合はブレンドし
た各ポリマー間の十分な相溶性をその後のアルキルアク
リルアミドグリコレートアルキルエーテル繰返し単位の
熱架橋ありまたはなしで維持している。好ましい組成の
ブレンドは、1つの成分としてメチルアクリルアミドグ
リコレートメチルエーテル(MAGME)と2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート(HEMA)または2−ヒド
ロキシエチルアクリレート(HEA)の繰返し単位を含
有するコポリマー(MAGME繰返し単位含有量は約3
3〜約63モル%であり、ヒドロキシエステル繰返し単
位含有量は約37〜約67モル%である)、および第2
の成分としてポリ(エチロキサゾリン)P(EOx ) ホモポ
リマーを含む。ポリ(エチロキサゾリン)は下記の式に
よって表わし得る。
【0082】
【化12】 (式中、xは300〜20,000の数である。)
【0083】上記のポリ(エチロキサゾリン)との好ま
しいブレンドにおいては、各ブレンドポリマーの重量%
を用いてブレンド組成を示す。導電性層およびブロッキ
ング層の感光体用途においては、アルキルアクリルアミ
ドグリコレートアルキルエーテル含有ポリマーはP(E
Ox ) に対して前者のみが架橋(自己に対して)し得る
のでブレンド組成の主要を占めるであろう。従って、P
(EOx )は、架橋HEMA−MAGMEまたはHEA−
MAGMEのヒドロキシ基への水素結合によりまたそれ
自体の三次元(架橋)ネットワークにより幾分かは拘束
されるけれども、その後のコーティング層へその溶媒コ
ーティング中に依然として移行し得る。等重量のP(E
Ox ) とHEMA−MAGMEまたはHEA−MAGM
Eコポリマーとを含有するブレンドは相溶性であるけれ
ども、これらのブレンドは他の層へ移行してサイクル操
作上の電気特性に欠陥を生じ得る大量のP(EOx )故に感
光体の用途において一般に望ましいものではない。満足
できる導電性層および/またはブロッキング層ブレンド
組成物はブレンドの約≦30重量%がP(EOx )であると
きに得られ、好ましい組成物は約≦20重量%のP(E
Ox )を含有し、また、最適の組成物は約≦10重量%
のP(EOx )を含有する。これらブレンド組成物の残りは
アルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテル
含有ポリマーを含む。アルキルアクリルアミドグリコレ
ートアルキルエーテル含有ポリマーと第2ポリマー〔P
(EOx )またはP(VOAC-VP)ではない〕とが湿潤コーティ
ングの通常のオーブン乾燥中に共有結合的に架橋させ得
る場合には、そのような導電性層またはブロッキング層
からのポリマー移行はその後の感光体層の溶媒コーティ
ング中には生じない。その結果、ブレンド中で使用でき
る各ポリマーの重量%に関しての制限は存在しない。し
かしながら、ブロッキング層はヒドロキシ−ヒドロキシ
水素結合密度を最大にしたときにサイクル電気試験にお
いてより良好に作動するので、好ましいブロッキング層
ブレンド組成物はヒドロキシ基含有量を最大とすべきで
ある。未架橋感光体用途においては、MAGMEとN,
N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、酢酸ビニルお
よびN−ビニルピロリドン(VP)から誘導された他の
可溶性繰返し単位との総量は最小(≦40±5モル%)
に保ってその後のコーティング工程においてマクロ分子
移行を防止すべきである。感光体導電性層の少なくとも
部分架橋は殆んどの導電性層において好ましくまた殆ん
どのブロッキング層においても溶媒バリヤー特性を向上
させる。
【0084】ブレンドすべき等量の2種のコポリマーを
溶解し得るコーティング溶媒からのタイプIIの相溶性ブ
レンドコーティングの典型的な例は次の表2のとおりで
ある。表中で示した組成値はモル%繰返し単位である。
【0085】
【表2】 ポリマー1 組 成 ポリマー2 組 成 P(HEA-MAGME) 50-50 P(EOx ) * 100 P(HEA-MAGME) 67-33 P(EOx ) * 100 P(HEA-MAGME) 37-63 P(EOx ) * 100 P(VOH-MAGME)** 50-50 P(HEMA-DMA) 67-33 P(MAGME-VP) 50-50 P(HEMA-DMA) 67-33 P(DMA-MAGME) 43-57 P(HEA-HPMA) 50-50 P(DMA-MAGME) 43-57 P(HEMA) 100 P(DMA-MAGME) 43-57 P(VOAc-VP)* 50-50 P(DMA-MAGME) 43-57 P(VOH-VP) 50-20 P(DMA-MAGME) 43-57 P(HEMA-VP) 80-20 P(DMA-MAGME) 43-57 P(HEMA-VOAc) 50-50 P(DMA-MAGME) 43-57 P(HEMA-HEA) 50-50 P(DMA-MAGME) 43-57 P(HEMA-MMA) 50-50 P(DMA-MAGME) 43-57 P(HEMA- スチレン) 54-46 P(DMA-MAGME) 43-57 P(HEMA-Acrylo- 50-50 nitrile) P(MAGME-VP) 33-67 または P(HEMA) 100 50-50 * これらのポリマーはそれ自体であるいはポリマー1の繰返し単位のいずれ かによっても架橋し得ない。他のすべてのブレンドにおいては、ポリマー 1と2は送風循環炉での前述の架橋条件下でのコーティングオーブン乾燥 中に互いに架橋し得る。 ** このポリマーはMAGME を最初にポリマー鎖中に含有させた大いに好ましい 反応性比により実質的にブロック化されている。 表2のモノマー略号(繰返し単位として示した)は次のとおりである: HEMA 2−ヒドロキシエチルメタクリレート MAGME メチルアクリルアミドグリコレートメチルエーテル HEA 2−ヒドロキシエチルアクリレート DMA N,N−ジメチルアクリルアミド MMA メチルメタクリレート VoAc 酢酸ビニル VP N−ビニルピロリドン EOX エチルオキサゾリン HPMA 2−ヒドロキシプロピルメタクリレート VOH ビニルアルコール
【0086】アルキルアクリルアミドグリコレートアル
キルエーテルから誘導された主鎖は基平面層においては
常に架橋または部分架橋させ、ブロッキング層において
は未架橋、部分架橋または架橋させる。架橋または部分
架橋ポリマーが基平面層においては使用される。何故な
らば、カーボンブラックのような導電性粒子がカプセル
化されそれによって導電性粒子の上の層への該上の層の
コーティング中の移行が防止されるからである。この移
行は低い電荷アクセプタンスと恐らくはVR サイクルア
ップを生じ、それで、そのような導電性粒子の移行を回
避することが望まれる。架橋はホモポリマーまたはコポ
リマーを溶媒溶液からコーティングとして塗布したのち
の乾燥工程において酸の存在または不存在下に単に加熱
することによって行い得る。架橋度は加熱温度および酸
ドーピング値によって調整できる。メチルアクリルアミ
ドグリコレートメチルエーテルホモポリマーの架橋はR
1およびR2 基を介して行い得る。ビニルヒドロキシエ
ステルまたはビニルヒドロキシアミドモノマーから誘導
されたヒドロキシ繰返し単位をアルキルアクリルアミド
グリコレートアルキルエーテルと反応させたときには、
共有結合架橋をエーテルアルコキシ基および低級アルキ
ルエステル基の置換によって得ることができる。導電性
層中のアルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエ
ーテル繰返し単位の限られたまたは部分的架橋は上記の
理由によりまた導電性層表面上に残存未架橋アルキルア
クリルアミドグリコレートアルキルエーテル繰返し単位
がブロッキング層中のビニルヒドロキシエステルまたは
ビニルヒドロキシアミド単位および/またはアルキルア
クリルアミドグリコレートアルキルエーテル単位のヒド
ロキシ基と反応するのに利用できるので望ましい。この
ことは化学反応を起して導電性層−ブロッキング層界面
で共有結合を形成させそれによってこれら2つの層間の
接着性も改良するので望ましい。導電性層中のポリマー
の架橋は導電性に影響を与えない。例えば、厚い(例え
ば、8〜10μm )カーボンブラック充填(例えば、1
5重量%)導電性層は体積導電性でありすべて周囲湿度
において103 〜104 オーム/sqの4点試験プロープ
抵抗値を示す。ブロッキング層中のコポリマーの架橋は
その後塗布するコーティング組成物に対してより溶媒抵
抗性のバリヤー層を与えるので、ブロッキング層におい
ても架橋ポリマーが好ましい。
【0087】一般的には、酸ドパントの不存在下では、
溶媒は飛散して残存するポリマーコーティングは乾燥温
度を約90℃以下に維持する場合には未架橋のまゝであ
ろう。約120℃以上の乾燥温度では、残存ポリマーコ
ーティングは架橋するであろう。約90℃〜120℃の
間の温度では、アルキルアクリルアミドグリコレートア
ルキルエーテル繰返し単位とヒドロキシ含有繰返し単位
との両方を含有するコポリマーは部分架橋するようであ
る。これらのポリマーは感光体コーティングの通常の乾
燥中に容易に架橋させ得るので、この架橋方法はオーブ
ン乾燥工程を含む任意の製造方法による感光体の製造に
おいて極めて好都合である(余分な乾燥工程または余分
な架橋剤物質または触媒を必要としない)。
【0088】実質的に同じコポリマー鎖間の架橋は2つ
の化学経路によって起り得る。1つのコポリマー鎖中の
メチルアクリルアミドグリコレートメチルエーテル単位
は第2ポリマー鎖中のメチルアクリルアミドグリコレー
トメチルエーテル単位と自己縮合して下記に示す複合メ
チレンビスアミド架橋を与える。
【0089】
【化13】 この架橋経路は約120℃以下の温度ではこの化学反応
が酸触媒の不存在下では135℃でもゆっくりと生ずる
ので小経路であると考えられている。しかしながら、酸
触媒を用いる場合には、この経路は約≦120℃の温度
でより重要となる。小分子酸種(p−トルエンスルホン
酸)の他の層への移行(そのコーティング中)は有害な
電気効果を生ずるので、これら導電性層の架橋は酸触媒
なしが好ましく、架橋は、例えば、送風循環炉中で単に
加熱し同時にコーティング溶媒を除去するだけで行う。
即ち、上記の化学反応は小架橋経路のまゝであり、約1
20℃〜135℃で酸触媒に依存することの少ない第2
架橋経路に関するメチルアクリルアミドグリコレートメ
チルエーテル単位の大部分を残す。
【0090】第2架橋経路は下記のように示される。
【0091】
【化14】 この第2架橋経路においては、1つのコポリマーからの
ヒドロキシ基がもう1つのコポリマーのエーテルおよび
エステルメトキシ基の両方を置換して相応するエーテル
およびエステル架橋を与える。この反応はポリマーがO
H基とMAGME基を含む場合135℃で触媒なしでも
急速に進行する。
【0092】導電性層においては、ポリマーは十分に架
橋してブロッキング層を塗布するのに用いた溶媒に対し
ての実質的な不溶性を確立すべきである。実質的な不溶
性はポリマーが元々使用したコーティング溶媒中および
その後使用するコーティング溶媒中で約1重量%再溶解
できないことを示す試験によって測定できる。
【0093】導電性層コーティング混合物とブロッキン
グ層コーティング混合物は、各々、支持基体表面および
導電性層表面に塗布する。本発明の導電性層コーティン
グ混合物とブロッキング層コーティング混合物は任意の
適当な通常の方法により塗布できる。典型的な塗布方法
にはスプレー法、ディップコーティング法、ロールコー
ティング法、ワイヤー巻棒コーティング法、延伸棒コー
ティング法等がある。コーティング組成物は溶媒中に溶
解させたポリマーによって通常塗布する。典型的な溶媒
にはメタノール、1−メトキシ−2−ヒドロキシプロパ
ン、t−ブチルアルコール、水およびこれらの溶媒と他
のアルコール溶媒およびテトラヒドロフランとの混合物
等がある。導電性層用の溶媒の選択は導電性層を塗布す
る支持基体の性質および導電性層を構成するポリマーの
性質による。乾燥導電性層は架橋または部分架橋させる
ので、その後の塗布後の塗布に使用するいずれの溶媒に
おいても実質的に不溶性である。一般には、適切な溶媒
を、当該技術において周知であるように、個々のポリマ
ーの既知性質に基づいて撰定できる。溶媒混合物も必要
に応じて使用できる。使用する溶媒の割合は使用するコ
ーティング方法の種類、例えば、ディップコーティン
グ、スプレーコーティング、ワイヤー巻き棒コーティン
グ、延伸棒コーティング、ロールコーティング等により
変化し、コーティング混合物の粘度と揮発性を使用する
コーティング法の種類に合せるようにする。一般的に
は、溶媒の量はコーティング組成物の総重量基準で約9
9.8〜約90重量%の範囲である。特定の溶媒とポリマ
ーの典型的な組合せには、例えば、HEMA−MAGM
EコポリマーまたはHEA−MAGMEコポリマーのよ
うなアルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエー
テル誘導ポリマーと1−メトキシ−2−ヒドロキシプロ
パン〔ドワノール(Dowanol)PM、ダウケミカル社より
入手できる)またはt−ブチルアルコールがある。ジメ
チルアミノエタノールのような塩基性アルコールおよび
2,2,2−トリフルオロエタノールのような酸性アル
コールのHEMA−MAGMEコポリマーまたはHEA
−MAGMEコポリマーのようなアルキルアクリルアミ
ドグリコレートアルキルエーテル誘導ポリマーを室温で
有意に溶解するが、残留痕跡量の溶媒による感光体電気
性質に影響を与える基平面層または他の層での干渉を回
避するように溶媒中性が通常望まれる。ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミドおよびN−メチルピロリ
ドン(それぞれ、DMF、DMACおよびNMP)のよ
うな高沸点双極性非プロトン溶媒もHEMA−MAGM
EコポリマーまたはHEA−MAGMEコポリマーのよ
うなアルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエー
テル誘導ポリマーを広範囲に溶解するが、これら溶媒の
高沸点によりコーティングからの全溶媒除去を達成する
のが難しいのであまり望ましくない。即ち、HEMA−
MAGMEコポリマーまたはHEA−MAGMEコポリ
マーのような高分子量アルキルアクリルアミドグリコレ
ートアルキルエーテル誘導ポリマーをコーティングする
のに適する溶媒の数は限られている。ブロッキング層用
の共通有機溶媒での高分子量アルキルアクリルアミドグ
リコレートアルキルエーテル誘導線状ポリマーの限られ
た溶解性は望ましいものである;何故ならば、トルエン
およびテトラヒドロフランのような共通溶媒を用いる電
荷発生層、および塩化メチレンおよび他の塩素化アルカ
ンのような共通溶媒を用いる電荷輸送層のようなその後
の装置層の塗布がこれらのアルキルアクリルアミドグリ
コレートアルキルエーテル誘導線状ポリマーのブロッキ
ング層からのブロッキング層を覆う層中への過度の溶媒
誘起移行を生じないからである。限られた溶解性は、例
えば、≦40±5重量%のMAGMEがアルキルアクリ
ルアミドグリコレートアルキルエーテルコポリマー中に
存在する場合のポリマーを架橋させないときあるいはブ
レンド中のアルキルアクリルアミドグリコレート含有ポ
リマーまたはポリマー混合物を架橋させないときに生ず
る。
【0094】必要に応じて、少量の任意成分としての添
加剤を導電性層コーティング組成物またはブロッキング
層コーティング組成物中に添加して下地層表面の改良さ
れた湿潤性を得ることができる。任意の適当な添加剤を
使用できる。典型的な添加剤にはサルフィノール(Surf
ynol) (エアプロダクツ アンド ケミカルズ社より入
手できる)のような湿潤剤がある。他の添加剤にはグリ
セリン、ジエチレングリコール、p−トルエンエチルス
ルホンアミド等がある。同様に、染料等の他の添加剤も
添加できる。一般に、任意成分添加剤の量は乾燥導電性
層またはブロッキング層コーティングの総重量基準で2
重量%以下であるべきである。
【0095】導電性層またはブロッキング層ポリマーが
その後の層をコーティングするのに用いる有機溶媒のい
ずれかに可溶性である場合、その厚さの均一性および一
体性は有機溶媒が導電性層材料および/またはブロッキ
ング層材料を電荷発生層および/または電荷輸送層中に
洗い出すので悪影響を受け得る。薄いブロッキング層又
はブロッキング層材料の領域欠陥は極めて貧弱なあるい
は無視さえし得る電荷アクセプタンスおよひ高暗電荷減
衰速度を与え得る。
【0096】固有粘度、極限粘度または低減粘度のよう
な希溶液粘度測定によって示されるような、本発明のア
ルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテル誘
導線状ポリマーの分子量は、高分子量ポリマーが低分子
量ポリマーよりもはるかにゆっくりと膨潤するので未架
橋ブロッキング層用途において重要であると考えられ
る。さらにまた、電荷発生層および/または電荷輸送層
の製造中において、ブロッキング層表面との溶媒接触
は、高分子量ポリマーを用いた場合、ブロッキング層上
部の物理的破壊を少なくするであろう。このことはさら
に正孔ブロッキング層の厚さの均一性およびその効果的
に機能する能力を保持する。
【0097】導電性層またはブロッキング層コーティン
グを塗布したのち、塗布コーティングを加熱して溶媒を
除去し固形連続膜を形成させる。一般に、約120℃〜
約135℃の乾燥温度が導電性層を乾燥させ酸触媒の不
存在下でコポリマーの十分な架橋を確立するのに好まし
い。それより低い温度も酸触媒を使用した場合は使用で
きる。導電性層においては、コポリマーは十分に架橋さ
せてブロッキング層を塗布するのに用いる溶媒での実質
的な不溶性を確立すべきである。実質的な不溶性はポリ
マーが元々使用したコーティング溶媒中およびその後使
用するコーティング溶媒中に約1重量%再溶解すること
ができないことを示す試験によって測定できる。架橋す
べきブロッキング層の乾燥においては、約120℃〜約
135℃の温度が好ましく残留溶媒を最小にしかつ二軸
配向ポリエチレンテレフタレートのような有機膜基体へ
の歪みを最小にする。ブロッキング層中の架橋は好まし
いけれども、ポリマーは乾燥中に架橋させる必要はな
い。未架橋ポリマーを含有する乾燥ブロッキング層を形
成するには、乾燥温度と時間はコーティング溶媒を除去
するのに十分で(例えば、約90℃で約1時間)ポリマ
ーを架橋するのに不十分であり得る。しかしながら、ブ
ロッキング層ポリマーはその後の層を塗布するのに用い
る溶媒に実質的に不溶性でなければならない。使用する
温度はまた基体の温度感受性にもある程度依存する。乾
燥温度はオーブン、強制送風炉、放射加熱ランプ等の任
意の適当な方法で維持し得る。乾燥時間は使用温度によ
る。即ち、高温度を用いる場合、短時間でよい。一般
に、乾燥時間を長くすれば、除去する溶媒の量は増大す
る。十分な乾燥が起っているかどうかはクロマトグラフ
または重量分析により容易に測定できる。架橋ブロッキ
ング層の典型的な処理は1/2ミル(12.7μm )のバ
ードコーティング棒によるコーティングの塗布その後の
塗布コーティングの130℃、約30〜60分間の加熱
を含む。
【0098】本発明のブロッキング層材料の幾つかは接
着層としても機能する層を形成し得る。しかしながら、
必要に応じて、任意成分としての接着層を使用できる。
任意の適当な接着材料をブロッキング層に塗布できる。
典型的な接着材料にはポリエステル(例えば、E. I. デ
ュポン社より入手できる49000、およびグットイヤ
ー タイヤ アンド ラバー社より入手できるPE10
0およびPE200)、ポリビニルブチラール、ポリビ
ニルホルマール、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、
ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ
イミド、ポリカーボネート、これらのコポリマー、これ
らのブレンド等がある。一般に、満足できる結果は厚さ
約0.01〜約0.20μm を有する接着層によって得られ
る。好ましい厚さは約0.02〜約0.12μm である。最
適の結果はポリビニルピリジンのような材料からの約0.
03μm (300オングストローム)〜約0.12μm の
厚さによって達成される。接着層はビニルヒドロキシエ
ステルまたはビニルヒドロキシアミドブロッキング層ポ
リマーに貧弱にしか接着しないポリビニルカルバゾール
のような材料を含有する電荷発生量への接着性を向上さ
せるのに特に有用である。典型的な接着層材料にはポリ
(4−ビニルピリジン)、ポリ(2−ビニルピリジン)
等のようなビニルヒドロキシエステルまたはビニルヒド
ロキシアミドポリマーとの強力な水素結合を与えるもの
がある。ポリ(4−ビニルピリジン)を含有する接着層
はビニルヒドロキシエステルまたはビニルヒドロキシア
ミドブロッキング層ポリマーと水素結合高分子複合体を
形成し、この複合体は該接着をも溶媒バリヤー層しとて
機能せしめる溶解性特性を有する特異な接着組成物であ
ると考えられる。
【0099】一般に、前述および後述するように、本発
明の光導電性像形成部材は支持基体、架橋または部分架
橋アルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテ
ル誘導ポリマーを含有する導電性層、アルキルアクリル
アミドグリコレートアルキルエーテル誘導ポリマーを含
有するブロッキング層、および少なくとも1つの光導電
性層とを含む。光導電性層は当該技術において公知の任
意の適当な光導電性材料を含み得る。即ち、光導電性層
は、例えば、均質光導電性材料またはバインダー中に分
散させた光導電性粒子の単一層、または電荷輸送層をオ
ーバーコーティングさせた電荷発生層のような複数層を
含み得る。光導電性層は均質、不均質、無機または有機
組成物を含有し得る。不均質組成物を含有する電子写真
像形成層の1つの例は米国特許第3,121,006 号に記載さ
れており、光導電性無機化合物の微分割粒子を電気絶縁
性有機樹脂バインダー中に分散させている。この米国特
許の記載はすべて参考として本明細書に引用する。他の
周知の電子写真像形成層には非晶質セレン、ハロゲンド
ーピング非晶質セレン、セレン−ひ素、セレン−テル
ル、セレン−ひ素−アンチモンのような非晶質セレン合
金、ハロゲンドーピングセレン合金、硫化カドミウム等
がある。一般的には、これらの無機光導電性材料は比較
的均質層として付着させる。
【0100】本発明は2つの電気作動層、即ち、電荷発
生層と電荷輸送層を含む電子写真像形成層において特に
望ましい。
【0101】任意の適当な電荷発生または光生成性材料
を本発明の多層光導電体実施態様の2つの電気作動層の
1つとして使用できる。典型的な電荷発生材料には、米
国特許第3,357,989 号に記載されている無金属フタロシ
アニン、銅フタロシアニンのような金属フタロシアニ
ン、バナジルフタロシアニン、三方晶セレンのようなセ
レン含有材料、ビスアゾ化合物、キナクリドン類、米国
特許第3,442,781 号に開示されている置換2,4−ジア
ミノ−トリアジン、並びにアライドケミカル社より商品
名インドファーストダブルスカーレット、インドファー
ストバイオレットレーキB、インドファーストブリリア
ントスカーレットおよびインドファーストオレンジとし
て入手できる多核芳香族キノリン類がある。電荷発生層
の他の例は米国特許第4,265,990 号、米国特許第4,233,
384 号、米国特許第4,471,041 号、米国特許第4,489,14
3 号、米国特許第4,507,480 号、米国特許第4,306,008
号、米国特許第4,299,897 号、米国特許第4,232,102
号、米国特許第4,233,383 号、米国特許第4,415,639 号
および米国特許第4,439,507 号に開示されている。これ
ら米国特許の記載はすべて参考として本明細書に引用さ
れる。
【0102】任意の適当な不活性樹脂バインダー材料を
電荷発生体層において使用できる。典型的な有機樹脂バ
インダーにはポリカーボネート、アクリレートポリマ
ー、メタクリレートポリマー、ビニルポリマー、セルロ
ースポリマー、ポリエステル、ポリシロキサン、ポリア
ミド、ポリウレタン、エポキシ、ポリビニルアセタール
等がある。多くの有機樹脂バインダーが、例えば、米国
特許第3,121,006 号およひ第4,439,507 号に開示されて
おり、これら米国特許の記載はすべて参考として本明細
書に引用する。有機樹脂ポリマーはブロック、ランダム
または交互コポリマーであり得る。光生成性化合物また
は顔料は樹脂バインダー組成物中に種々の量で存在す
る。電気的に不活性な絶縁樹脂を用いる場合、光導電性
粒子間で粒子−粒子接触があることが不可欠である。こ
れには光導電性材料がバインダー層の少なくとも約15
容量%の量で存在することが必要であり、バインダー層
中での光導電体の最大量についての制限はない。マトリ
ックス即ちバインダーが活性材料例えば、ポリビニルカ
ルバゾールを含む場合、その光導電性材料はバインダー
層の約1容量%以下を含むだけでよく、バインダー層中
でのこの光導電体の最大量についての制限はない。一般
に、ポリ−N−ビニルカルバゾールのような電気的に活
性なマトリックスまたはバインダーを含有する電荷発生
層においては、約5〜約60容量%の光生成性顔料を光
生成性顔料を約40〜約95容量%のバインダー中に分
散させ、好ましいのは、約7〜約30容量%の光生成性
顔料を約70〜約93容量%のバインダーに分散させ
る。使用する特定の割合はまた発生体層の厚さにもある
程度よる。
【0103】光生成バインダー層の厚さは特に臨界的で
はない。約0.05〜約40.0μm の層厚が満足できるこ
とが見い出されている。光導電性化合物および/または
顔料と樹脂バインダー材料とを含有する光生成バインダ
ー層は約0.1〜約5.0μm の厚さ範囲にあり、最良の光
吸収並びに改良された暗減衰安定性と機械的性質のため
には約0.3〜約3μm の最適厚さを有する。
【0104】他の典型的な光導電性層には非晶質セレ
ン、またはセレン−ひ素、セレン−ひ素−テルル、セレ
ン−テルルのようなセレンの合金等がある。
【0105】活性電荷輸送層は電荷発生層からの光生成
正孔および電子の注入を支持しかつこれら正孔または電
子の有機層を通して輸送し表面電荷を選択的に放電させ
得る任意の適当な透明有機ポリマーまたは非高分子材料
を含み得る。活性電荷輸送層は正孔または電子を輸送す
るように作動するだけでなく感光体層を磨耗または化学
侵蝕から保護し、従って、感光体像形成部材の操作寿命
を延長する。電荷輸送層はゼログラフィーにおいて有用
の光の波長、例えば、4000〜8000オングストロ
ームの波長に露光させたときあり得るが無視し得る放電
を示す。従って、電荷輸送層は感光体を使用すべき領域
の照射に対して実質的に透明である。即ち、活性電荷輸
送層は発生層からの光生成正孔または電子の注入を支持
する実質的に非光導電性材料である。活性輸送層は露光
をこの活性層を通して行って照射光の殆んどを下層の電
荷キャリヤー発生体層により効果的な光発生のために利
用するようにしたときは通常透明である。透明基体を用
いた場合、像形成的露光は基体を通して行い得、光は基
体を通る。この場合、活性輸送材料は使用波長領域で吸
収性である必要はない。本発明の発生層と接触した電荷
輸送層は輸送層上の静電荷が照射の不存在下で導電性で
なく、即ち、輸送層上の静電像の形成および保持を防止
するのに十分な速度で放電しない程度に絶縁体である材
料である。
【0106】活性電荷輸送層は電気的に不活性な高分子
材料中に分散させこれらの材料を電気的に活性にする添
加剤はとして使用できる活性化用化合物を含み得る。こ
れらの化合物は発生材料からの光生成正孔の注入を支持
し得がこれら正孔の輸送を行うことのできない高分子材
料に添加し得る。これにより電気的に不活性な高分子材
料を発生層からの光生成正孔の注入を支持し得かつこれ
ら正孔の活性層を通しての輸送を行い活性層上の表面電
荷を放電し得る材料に転換する。
【0107】本発明の多層光導電体実施態様の2つの電
気作動層の1つで用いる特に好ましい輸送層は約25〜
約75重量%の少なくとも1種の電荷輸送芳香族アミン
化合物と約75〜約25重量%の高分子フィルム形成性
樹脂(上記芳香族アミンが可溶性である)とを含む。
【0108】電荷発生層からの光生成正孔の注入を支持
しかつ電荷輸送層を通してこれら正孔を輸送し得る電荷
輸送層用の電荷輸送芳香族アミンの例には、不活性樹脂
バインダー中に分散させたトリフェニルメタン、ビス
(4−ジエチルアミン−2−メチルフェニル)フェニル
メタン、4′,4″−ビス(ジエチルアミノ)−2′,
2″−ジメチルトリフェニル−メタン、N,N′−ビス
(アルキルフェニル)−〔1,1−ビフェニル〕−4,
4′−ジアミン(アルキルは、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、n−ブチル等である)、N,N′−ジフ
ェニル−N,N′−ビス(クロロフェニル)−〔1,1
−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン、N,N′−ジフ
ェニル−N,N′ビス(3″−メチルフェニル)−
(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジアミン等があ
る。
【0109】塩化メチレンまたは他の適当な溶媒に可溶
性の任意の適当な不活性樹脂バインダーを本発明の方法
において使用できる。塩化メチレンに可溶性の典型的な
不活性樹脂バインダーにはポリカーボネート樹脂、ポリ
エステル、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリメタ
クリレート、ポリエーテル、ポリスルホン等がある。分
子量は約20,000〜約1,500,000 で変化し得る。
【0110】好ましい電気的に不活性の樹脂材料は分子
量約20,000〜約100,000 より好ましくは約50,000〜約10
0,000 を有するポリカーボネート樹脂である。電気的に
不活性な樹脂材料として最も好ましい材料はジェネラル
エレクトリック社からレクサン(Lexan)145として入
手できる分子量約35,000〜約40,000を有するポリ(4,
4′−ジプロピリデン−ジフェニレンカーボネート);
ジェネラルエレクトリック社からレクサン141として
入手できる分子量約40,000〜約45,000を有するポリ
(4,4′−イソプロヒリデン−ジフェニレンカーボネ
ート);ファルベンファブリケンバイエル社からマクロ
ロン(Makrolon) として入手できる分子量約50,000〜約
100,000 を有するポリカーボネート樹脂;モーベイケミ
カル社からメルロン(Merlon) として入手できる分子量
約20,000〜約50,000を有するポリカーボネート樹脂;お
よびポリ(4,4′−ジフェニル−1,1−シクロヘキ
サンカーボネート)である。塩化メチレン溶媒は成分す
べてを適切に溶解するためにまたその低沸点故に電荷輸
送層コーティング混合物の特に望ましい成分である。し
かしながら、使用する溶媒のタイプは使用する特定の樹
脂バインダーによる。
【0111】上記の電荷輸送層のすべてにおいて、電気
的に不活性な高分子材料を電気的に活性にする活性化用
化合物は約15〜約75重量%の量で存在すべきであ
る。
【0112】必要ならば、電荷輸送層は電気的に不活性
なバインダー中に溶解または分散させた電荷輸送モノマ
ーの代りに任意の適当な電気的に活性な電荷輸送ポリマ
ーを含む。電荷輸送層として用いる電気的に活性な電荷
輸送ポリマーは、例えば、米国特許第4,806,443 号、第
4,806,444 号および第4,818,650 号に記載されており、
これら米国特許の記載はすべて参考として本明細書に引
用する。
【0113】任意の適当な通常の方法を用いて電荷輸送
層コーティング混合物を混合しその後電荷発生層に塗布
できる。典型的な塗布方法にはスプレー法、ディップコ
ーティング法、ロールコーティング法、ワイヤー巻き棒
コーティング法、延伸棒コーティング法、ウェブコーテ
ィング法等がある。塗布コーティングの乾燥はオーブン
乾燥、赤外線照射乾燥、風乾等がある。一般に、輸送層
の厚さは約5〜約100μm であるが、この範囲外の厚
さも使用できる。
【0114】電荷輸送層は電荷輸送層上の静電荷が照射
の不存在下ではその上の静電潜像の形成および保持を妨
げるに十分な速度では伝導しない程度に絶縁体であるべ
きである。一般に、電荷輸送層対電荷発生層の厚さの比
は好ましくは約2:1〜200:1に維持されるが、あ
る場合には、400:1程に大きい。
【0115】場合によっては、オーバーコート層を用い
て耐磨耗性を改善することもできる。ある場合には、裏
打コーティングを感光体の裏面に施して平坦性および/
または耐摩耗性を与えることもできる。これらのオーバ
ーコーティングおよび裏打コーティング層は電気絶縁性
またはわずかに半導性である有機ポリマーまたは無機ポ
リマーを含み得る。
【0116】即ち、本発明は静電写真像形成部材の寿命
を延長させる。通常の感光体乾燥条件(時間および温
度)中に通常用いられる加熱によってのみ触媒される架
橋メカニズムを用い得、無毒の揮発性副生成物の発生は
装置内のどこにも残留物を残さない。架橋ポリマーコー
ティングのもう1つの利点は、架橋能力が完全に消費さ
れ得ず部分的に感光体の他の層へ移行し得る外部的に加
えた低分子量の架橋剤からではなく、高分子ポリマーの
繰返し単位中にすでに存在するペンダント基に由来する
ということである。この架橋部位導入方法はその後の層
の溶媒コーティング中に他の層へ移行し得る比較的低分
子量の架橋剤による中間層の汚染を阻止する。さらに、
ポリマー中の未使用ペンダント架橋部位および新しく形
成された架橋物は許容し得る感光体の電気的性能に対し
て無害である(あるいは影響を与えない)。導電性カー
ボンブラックのような粒状導電性物質を含有する基平面
層ポリマーの架橋は導電性粒子のネットワーク包囲を確
実にし、かくしてその後用いる溶媒コーティング組成物
により大きい耐溶媒性(化学安定性)を与える。有害な
正孔注入が生じ得る粒子の感光体の他の層中への逸散お
よび移行の可能性は架橋耐溶媒性基平面においては排除
される。ブロッキング層ポリマーの架橋もその後塗布す
るコーティング組成物に同等の耐薬品性を付加する。さ
らにまた、本発明の導電性層およびブロッキング層で用
いるポリマー物質はより長期の貯蔵寿命を与え、無害で
あり、均質であり、相分離物質を含まず、さらに、容易
に架橋できる。本発明のブロッキング層はブロッキング
層を被覆する層をコーティングするのに用いる共通のコ
ーティング溶媒の殆んどに対しての溶媒バリヤーを形成
し、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、および塩
化メチレンのような溶媒に実質的に不溶性である。本明
細書で用いるときの“実質的に不溶性”なる表現は本発
明のブロッキング層の塗布中または塗布後に用いるコー
ティング溶媒中で室温で約1重量%以下のポリマー溶解
性として定義される。本発明のブロッキング層は光放電
前のコロトロン荷電中または荷電後において電気的に正
孔ブロッキング性である。本発明のブロッキング層を含
有する感光体はまたより暗安定性である。このことは基
平面正孔注入を防止しかつ初期および繰返しのサイクル
操作において高VO 帯電を可能にする。本発明のブロッ
キング層は発生層からの光放電電子を電気的に受入れ、
受け入れた電子の殆んどまたは全部を基平面に輸送し放
電過程を完了させる。即ち、本発明の静電写真像形成部
材は殆んどの周囲相対湿度下でのサイクル操作において
低残留電圧による光放電を可能にする。このことはゼロ
グラフ時間規模内での完全放電を可能にしかくして低V
R を初期および繰返しのサイクル操作において与える。
【0117】
【実施例】以下、幾つかの実施例を提示し、本発明を実
施するのに使用できる種々の化合物および条件を例示す
る。すべての割合は特に断わらない限り重量による。し
かしながら、本発明は多くのタイプの化合物によって実
施できかつ上述に従ったあるいは後述するような多くの
種々の用途を有することは明白である。
【0118】実施例1 200ppm のメチルヒドロキノン禁止剤を含有する2−
ヒドロキシエチルメタクリレートモノマー(HEMA)
(99.5%、ロームテクノロジー社から入手できるBM
−920)のサンプルを、重合直前に、このバルクモノ
マーを(4x)デビット100(ポリサイエンス社)巨
大網状(macroreticular) イオン交換樹脂重力充填(8
インチ長×1インチ直径=20.32cm長×2.54cm直
径)ガラスカラムに通すことによって処理し禁止剤を除
去した。81.0g(0.62モル)の脱禁止剤HEMAモ
ノマーと69.3g(0.40モル)のメチルアクリルアミ
ドグリコレートメチルエーテルモノマー(MAGME−
100モノマー、アメリカンサイアナミド社より入手で
きる)とを、テフロンコーティング磁力攪拌球、アルコ
ン入口チューブおよび水冷コンデンサーの頂部のアルゴ
ン出口(重合中の正圧不活性ガス流の存在をモニターす
るのに使用する鉱油バブラーに配置させた)とを備えた
5リットルの3つ口丸底フラスコに装入した。1.5リッ
トルのメタノールをこの反応容器に装入し、0.5g(モ
ノマーの総モル基準で0.3モル%)のAIBN開始剤を
添加する前にアルゴンを約0.5時間溶液中に攪しくバブ
リングさせた。溶液を熱源として加熱用マントルを用い
アルゴンを溶液中にバブリングし機械的に攪拌させなが
ら63時間リフラックスさせた。ポリマー溶液を室温に
冷却したのち、約25容量%を3リットルのトルエン中
に凝固させた。このポリマー凝固工程を3等分した残り
の75容量%において3回繰返した。トルエン凝固溶媒
を沈降ポリマーからデカンテーションし、残りの小液体
容量はメジウムフリットロート上で真空濾過した。合せ
た凝固白色高分子固形物をテフロンコーティングアルミ
ニウムトレイのテフロン表面上に乾式で押し広げ、発煙
フード内で3日間風乾後、真空炉(−0.5mmHg)内で5
0℃で1日間乾燥させ、その後、乳鉢内で容易に粉砕し
た。粉砕した固形物を55〜60℃で約2日間以外は上
述のようにしてさらに真空乾燥させた。十分に乾燥させ
た白色高分子固形物は134.1g(理論値の89.2%)
が得られ、このポリマーはメタノール(調製用溶媒)中
に完全に溶解し上記の合成および乾燥条件で架橋してな
いことを示した。C13−NMRおよび窒素元素分析によ
るこのコポリマーの分析はこのコポリマーがMAGME
の各繰返し単位毎に約2繰返し単位のHEMAからなっ
ていることを示した。コポリマーをデュポン951熱重
量分析アナライザー(炉)およびデュポン990熱アナ
ライザー(コントローラー)を400ml/分の流速で用
いた熱重量分析によってさらに特性決定した。20℃/
分の加熱速度で、重量損失開始は127℃で生じ有意量
の捕捉溶媒(メタノールまたはトルエン)の不存在を示
した。トルエンはメタノールと水の両方と2成分共沸物
を生成するので、水はトルエン凝固ポリマーの乾燥中に
完全に除去されていた。122℃での等温TGAは最初
の1.8分内で9.4%の急速初期重量損失を示したが次の
1時間では有意でない追加の重量損失であった。“MA
GME−Multi-Functional acrylic monomer”と題した
アメリカンサイアナミド社からの技術パンフレットに記
載されているようなHEMAヒドロキシ基およびMAG
ME単位間およびMAGME単位単独間の架橋の化学に
基づけば、上記コポリマーで観られる重量損失はメタノ
ール(本コポリマー架橋の揮発性て唯一の副生成物)に
帰因し得る。HEMA繰返し単位にヒドロキシ基のすべ
てが各MAGME繰返し単位の2つの反応部位と反応す
るとしたならば、予想される理論重量損失は14.8%で
あろう。この根拠により、9.4%の観察された重量損失
は上記の機構方式で定義された架橋が122℃の加熱の
最初の1.8 分間で63.5%完了したこと意味する。この
反応速度は架橋を通常の感光体装置で用いる溶媒除去乾
燥時間中に生ぜしめるの十分以上である。122℃での
引続く1時間の加熱においてさらなるメタノール発生
(これはさらなる架橋を意味する)が無ったことは共有
架橋ネットワークが堅くなって残りの潜在的反応性架橋
部位が互いに架橋を続け得ないようになったこと意味す
る。
【0119】実施例2 本実施例の延伸棒コーティング装置はコロナ処理した3
ミルまたは4ミル(76.2μm または101.6μm )厚
ポリフッ化ビニルフィルム(テドラーBG−20SE,
I. E.デュポン社より入手できる)上で製造した。実施
例1のようにして調製したHEMA−MAGMEコポリ
マーを本実施例の導電性層のすべての導電性カーボンブ
ラック用のバインダーとしてまたブロッキング層の多く
において使用した。モデルP290ガードナーラブス社
コーティング装置および延伸棒アプリケーターを用いて
上記装置のすべての層をコーティングした。これら装置
用のコーティング組成物およびコーティング塗布方法は
次のとおりである。
【0120】基平面組成物は2オンスこはく色びん中で
次のようにして組成物Aとして配合した。 (1) 5.23gのHEMA−MAGMEコポリマー(前述
のようにして調製したが架橋されてない) (2) 30.0gのメタノール溶媒 (3) 0.94gのBP−2000(キャボット社)導電性
カーボンブラック (4) 5mg/mlメタノール溶液の貯蔵溶液(2ml)からの
0.01gのp−トルエンスルホン酸モノハイドレート
(p−TSA) (5) 50gの1/8インチ(3.175mm)のステンレス
スチール球 本組成物の極めて低量(コポリマー基準で0.19wt%)
の触媒は任意である。触媒なしの同様な組成物は完成感
光体を同じ方法で電気的に評価したとき同様な電気的結
果を与える。コポリマーおよび溶媒を混合し約1時間リ
ストシェーカーで攪拌することによって溶解させた。こ
の溶液に、カーボンブラック(コポリマー基準で15wt
%)とステンレススチール球を加え、混合物を90分間
ペイントシェーカーを用いて分散させた。p−TSAを
触媒として用いる場合には、小容量のp−TSA貯蔵溶
液をこの分散液にコーティング直前に加えた。分散液を
ポリフッ化ビニル基体上に延伸棒コーティングし(3ミ
ル空隙バードアプリケーター)、得られたコーティング
を1時間または一夜乾燥雰囲気(<30%RH)中で乾
燥させ次いで135℃で1時間乾燥させて溶媒を完全に
除去しコポリマーを架橋させた。電気的性質の有意の変
化は周囲温度乾燥時間の差異によってはみられなかっ
た。乾燥コーティング厚はツインシテーインターナショ
ナル社のオートテストDSパーマスコープ(permascop
e) で測定したとき8〜10μm であった。3つの量の
p−TSAをこれらの基平面組成物で用い、ドワノール
PM(同量)を溶媒としてのメタノールの代りに使用で
きた。これらの3つの量は次の表2に示す。
【0121】
【表3】 コポリマー 溶媒 p-TSA 触媒 p-TSA 対コポリマー 組成物 重量(g) 重量(g) 重量(g) (wt.% ) A 5.32 30.0 0.01 0.19 (低酸量) B 5.32 30.0 0.10 1.84 (高酸量) C 5.32 30.0 0.00 0.0 (酸なし)
【0122】導電性層を塗布し乾燥させたのち、ブロッ
キング層を上記コーティング基体のいくつかに塗布し
た。使用したブロッキング層はサイエンスポリマープロ
ダクツ社から入手できる高分子量ポリ2−(ヒドロキシ
エチルメタクリレート)(HEME)または本発明のH
EMA−MAGMEコポリマーからなっていた。ドワノ
ールPMを溶媒として用い、溶液は6wt%固形分で調製
した。これらの溶液を0.5ミル(12.7μm )バードア
プリケーター空隙により上記乾燥導電性層の上部にコー
ティングして1時間周囲条件でさらに135℃で1時間
乾燥させたのち0.8〜1.0μm 厚のブロッキング層を得
た。0.5ミル(12.7μm )棒空隙を用いたコーティン
グの厚さ/濃度相関をデクタック(Dektak) 表面形状測
定装置て測定した。厚さを測定するために、各ポリマー
層のコーティング溶液濃度/乾燥コーティング厚さ相関
をこれら層をコーティングするのに用いた0.5ミル(1
2.7μm )延伸棒空隙において確立した。ポリマーを平
滑な2″×2″(5.08cm×5.08cm)ガラス基体上に
適当な溶媒から4種の濃度、即ち、1.2、3.6、6.0お
よび8.4重量%でコーティングした。上述したよう(標
準条件)にして乾燥させたのち、各コーティングの乾燥
厚さをスロアンテクノロジー社より入手できるデクタッ
ク表面形状測定装置(モデル# 900050)で測定した。デ
クタック装置は0.0001″(2.54μm )の半球ダイヤモ
ンド針を用いて測定を行う。この装置は上記の針をコー
ティング表面上を次いでコーティング端部から高交差の
無コーティング平滑ガラス(コーニング# 7059)表
面上に引っ張ることによって厚さを測定する。コーティ
ング表面から平滑ガラス表面への垂直歩み(step) は同
時に増幅されて厚さ目盛付グラフ用紙上に記録されて歩
み即ち厚みの迅速な測定を可能にする。デクタック歩み
は1つの与えられた濃度のポリマーから製造した3つの
コーティングの各々において4つの異なる表面位置で測
定する。1つのコーティングにおいて、2〜6%の変さ
変動が見出され、同じ濃度のポリマーから製造した3つ
のコーティング間の厚さ変動は常に10%以下であっ
た。これらの測定は本実施例で示したようなコーティン
グ厚さ範囲を可能にした。0.5ミル延伸棒空隙を完全に
消す十分に粘稠な溶液からコーティングしたポリマー乾
燥コーティング厚さ対濃度曲線を他のポリマーおよびコ
ポリマーにおいて用いることはこれらのポリマーが同様
な密度をするので相関性の有効な拡大である。即ち、厚
さは上記範囲内であるであろう。
【0123】ブロッキング層用の典型的な組成物を2オ
ンスこはく色びん中で次のようにして組成物Aにおいて
調製した。 (1) 0.60gのHEMAまたはHEMA−MAGME (2) 9.40gのドワノールPM溶媒 (3) 0.001gのp−TSA(0.2mlの前述の貯蔵溶
液) 混合物を室温で2〜3時間リストシェーカー上で攪拌し
てポリマー溶液を得た。
【0124】
【表4】 コポリマー 溶媒 p-TSA 触媒 p-TSA 対コポリマー 組成物 重量(g) 重量(g) 重量(g) (wt.% ) A′ 0.60 9.40 0.001 0.17 (低酸量) B′ 0.60 9.40 0.010 1.64 (高酸量) C′ 0.60 9.40 0.000 0.0 (酸なし) p−TSA触媒はP(HEMA)ブロッキング層のよう
なMAGMEを含有しないブロッキング層において使用
しなかった。
【0125】薄い(<0.1μm )ポリ(4−ビニルピリ
ジン)〔P(4VPy) 〕接着層をブロッキング層と光生成層
の間に延伸棒コーティングした。典型的なポリ(4ビニ
ルピリジン)接着組成物は17.89gのイソブタノール
と1.99gのイソプロパノール中0.12gのレイルレン
(Reillene) 4200(レイリー&ケミカル社)の0.6
重量%溶液を含有していた。この溶液をコーティングと
して0.5ミル延伸棒空隙で塗布したのち、コーティング
を周囲環境で1時間次いで送風循環炉で100℃、1時
間乾燥させた(標準条件)。ポリ(4ビニルピリジン)
接着層を後の実施例の装置において延伸棒製造する場
合、上記の配合、コーティング手順および乾燥条件を特
に断わらない限り使用した。
【0126】電荷発生層混合物を約8.57gの約1〜2
重量%の水酸化ナトリウムでドーピングした三方晶セレ
ン、6.72gのポリビニルカルバゾール、4.93gの
N,N′−ビス(3″−メチルフェニル)−〔1,1−
ビフェニル)−4,4′−ジアミン、100.55gのテ
トラヒドロフランおよび100.55gのトルエンの分散
液を調製することによって調製した。この分散液を等量
のトルエンで希釈した。希釈した溶液を次いでペイント
シェーカー上で約5分間導電性層を1ミル延伸棒空隙で
コーティングする直前に攪拌した。次に、電荷発生体コ
ーティングを1時間室温でさらに送風循環炉中て100
℃で1時間乾燥させた。かくして得た光生成体層の乾燥
厚さは本実施例および次の実施例において約1.0±3μ
m であった。
【0127】電荷輸送層コーティング混合物を約2.8g
のN,N′−ビス(3″−メチルフェニル)−〔1,
1′−ビフェニル)−4,4′−ジアミン、4.2gのポ
リカーボネート樹脂(ファルベンファブリケンケンバイ
エル社から入手できるマクロロン5705)および40
gの塩化メチレンを混合することによって調製した。こ
の混合物を5ミル(76.2μm )延伸棒空隙で上記光生
成体層上にコーティングした。この輸送層コーティング
を室温で1時間、次いで、50〜100℃の増分的加熱
サイクルにより0.50〜0.75時間、最後に、110℃
で少なくとも10分間乾燥させた。本実施例の電荷輸送
層の乾燥厚さはタイプDSNo. 11033パーマスコー
プで測定したとき約25〜30μm であった。
【0128】完成装置は一般に次のものを含んでいた: 基体:ポリフッ化ビニル(コロナ処理テドラー) 導電性層:種々のp−TSA含有量のHEMA−MAG
MEコポリマー(実施例1のようにして調製したポリマ
ー中のモル比67:33)中の15wt.%導電性カーボ
ンブラック(BP−2000、キャボット社より入手で
きる) ブロッキング層(BL) :種々のp−TSA含有量のHE
MEまたはHEMA−MAGME(実施例1のようにし
て調製したポリマー中のモル比67:33) 接着層(AL) :0.06μm 見積り厚のP(4VPy) 電荷発生体層:ポリビニルカルバゾールとN,N′−ビ
ス−(3″−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニ
ル〕−4,4′−ジアミンを含むドープ化三方晶セレン
粒子 電荷輸送層:N,N′−ビス(3″−メチルフェニル)
−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″ジアミンとポリ
カーボネート樹脂
【0129】完成装置を後述する周囲スキャナーまたは
環境スキャナーのいずれかを用いて電気的に帯電−消去
サイクル操作した。
【0130】帯電−消去サイクル操作結果を得るために
使用した周囲サイクルスキャナーは単一線コロトロン
(5cm幅)セットを備えていて上記の各試験装置の表面
上に9×10-8クーロン/cm2 の電荷を付着させた。こ
れらの装置を76.5cmの円周を有するアルミニウムドラ
ムに取付け、ドラムを12rpm の速度で回転させて6イ
ンチ/秒(15.24cm/秒)の表面速度を得た。装置を
プレキシガラス光パイプを介して発生させたタングステ
ン白色光源で放電(消去)させ、消去ランプの強度を装
置を放電させるのに必要な光の量の2〜10倍から漸近
的残留電圧の2倍に変化させた。全体的なゼロクラフィ
想定(帯電および消去)を光の濃密包囲中で行った。
【0131】種々の環境条件下での帯電−消去サイクル
操作結果を得るのに用いた環境サイクル操作スキャナー
は単一線コロトロン(5cm幅)セットを備えていて9×
10-8クーロン/cm2 (またはある場合には14×10
-8クーロン/cm2 )の電荷を上記の各試験装置の表面上
に付着させた。各装置を63.1cmの円周を有するアルミ
ニウムドラムに取付け、ドラムを20rpm で回転させて
8.3インチ/秒(21.08cm/秒)の表面速度を得た。
各装置を光ファイバー光パイフを介して発出させた短ア
ーク白色光源によって放電(消去)させた。全体的ゼロ
グラフィー想定(帯電−消去)を環境的に制御された光
濃密チャンバー内で行った。本応用において帯電−消去
サイクル操作したすべての装置においての周囲RHは2
0〜30%であった。
【0132】200回連続サイクルでの帯電−消去サイ
クル操作は上記の各完成試験感光体上での上記の環境ス
キャナーを用いて周囲RHで行った。
【0133】
【表5】 帯電−消去サイクル操作評価 (導電性層およびブロッキング層中のp−TSA含有量の試験) P(HEMA-MAGME) 導電性層上にP(HEMA-MAGME) ブロッキング層を含有する感光体装置 P(HEMA- ブロッキング層 帯電−消去データ MAGME) d 0.8 〜1.0 装置No. 導電性層 μm V 0(1) V 0(200) VR (3) VR (200) wt.%酸量e wt.% 酸量c IIaa A なし 210 195 15 20 IIab A なし 540 460 20 30 IIc A P(HEMA)C ′ 890 930 25 30 IId A P(HEMA-MAGME)C ′d 905 835 34 37 IIe A P(HEMA-MAGME)A ′d 840 820 25 35 IIf B P(HEMA-MAGME)C ′d 920 910 28 32 IIg B P(HEMA-MAGME)A ′d 910 865 22 26 IIh B P(HEMA-MAGME)B ′d 870 890 25 30 IIi C P(HEMA-MAGME)C ′d 975 940 33 36 IIj C P(HEMA-MAGME)A ′d 870 835 35 40 IIk C P(HEMA-MAGME)B ′d 980 955 31 35 a) ブロッキング層または接着層なし b) ブロッキング層なし c) ポリマーの重量基準 d) HEMA対MAGME繰返し単位67:33モル比
【0134】装置IIa〜IIcは同じ発生体層組成物およ
び輸送層組成物並びにサンプルを用いた上記表中の他の
層に対しての対照である。装置IIaにおけるブロッキン
グ層および接着層の不存在の効果は低電荷アクセプタン
スとして明白である。約600オングストローム厚のP
(4VPy) 接着層の付加によってIIaに比し装置IIbに増
大した電荷アクセプタンスにおいて反映されているよう
に正孔ブロッキング性を与えている。しかしながら、帯
電値はすべて約0.8〜1.0μm のP(HEMA) 系ブロッキン
グ層および上述の接着層を含有する残りの装置で得られ
る値よりも劣っている。有意のV0 およびVR 差は装置
IIc〜IIkにおいて存在しないので、P(MEMA-MAGME) ブ
ロッキング層は同じ厚さのP(HEMA) ブロッキング層と電
気的に等価であること、さらには、導電性層およびブロ
ッキング層中の架橋用酸(p−トルエンスルホン酸モノ
ハイドレート)の量は周囲(20〜35%)RH条件で
の200サイクルにおいて電気的性質に影響を与えない
ことが云える。触媒量の酸によって電気的性質に影響の
ないことは、これらの低酸量ではp−TSAはそれ自体
水素結合により導電性層およびブロッキング層を構成す
る濃密に水素結合したP(HEMA) 系ポリマーに結合してお
り、従って、CGLおよび/またはCTLへの酸移行は
阻止されていることを示唆している。しかも、わずかに
塩基性のP(4VPy)接着層がCGLおよび/またはCTL
のコーティング中に上方に移行し得るすべてのp−TS
Aに対してのバリヤーとして恐らく機能しているようで
ある。推定すれば、P(4VPy)はp−TSAと塩を形成し
それによって上記酸の上方移行をさらに阻止している。
【0135】装置IIi は、いずれの層にも添加酸触媒を
含有していないが、135℃で1時間の加熱後に架橋し
た。上述の乾燥条件での架橋はp−TSAの不存在下で
上記の乾燥条件に供したP(MEMA-MAGME) コーティングが
元の溶媒ドワノールPM(1−メトキシ−2−ヒドロキ
シプロパン)に元の導電性層および/またはブロッキン
グ層組成物で用いた濃度よりも薄い濃度(≦2重量%)
で再溶解できなかった場合に立証された。P(MEMA-MAGM
E) 基平面自体の架橋は乾燥(135℃/1時間)導電
性層コーティングをドワノールPM湿潤Qチップで拭く
ことによってブラックカラーがQチップに100℃以下
で加熱した同じコーティングに比し殆んどまたは全く移
行しなかった結果によって実証された。135℃での架
橋において酸触媒を必要としないことはCGLおよび/
またはCTLの酸による電気的汚染の可能性を完全に排
除する。
【0136】本発明を特定の好ましい実施態様について
説明して来たけれども、本発明をこれらの実施態様に限
定する積りはなく、むしろ、当業者であれば本発明の精
神および特許請求する範囲内での多くの変形および修正
がなされ得ることは理解されるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 コンスタンス ジェイ ソーントン アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14519 オンタリオ トンプソン トレイル 7203 (72)発明者 デニス エイ アブラムソン アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14534 ピッツフォード クレストヴィュー ド ライヴ 23 (72)発明者 デボラ ニコル ランドリ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14612 ロチェスター ウッド ラン 176 (72)発明者 ジョセフ マンミノ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14526 ペンフィールド ベラ ドライヴ 59 (56)参考文献 特開 平1−114855(JP,A) 特開 昭58−162390(JP,A) 特開 昭61−3146(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基体、アルキルアクリルアミドグリ
    コレートアルキルエーテルから誘導された主鎖を有する
    少なくとも部分架橋ポリマーを含む導電性層、アルキル
    アクリルアミドグリコレートアルキルエーテルから誘導
    された主鎖を有するポリマーを含む電荷ブロッキング
    層、および少なくとも1つの光導電性層とを含む電子写
    真像形成部材。
  2. 【請求項2】 支持基体を用い、アルキルアクリルアミ
    ドグリコレートアルキルエーテルから誘導された主鎖を
    有する実質的に未架橋ポリマーの溶液を少なくとも含む
    導電性層コーティング組成物を上記支持基体上に塗布
    し、この導電性層コーティング組成物を加熱して少なく
    とも部分的に架橋した上記主鎖にすると共に乾燥導電性
    層を形成させ、この乾燥導電性層上にアルキルアクリル
    アミドグリコレートアルキルエーテルから誘導された主
    鎖を有する実質的に未架橋ポリマーの溶液を少なくとも
    含む電荷ブロッキング層コーティング組成物を塗布し、
    この電荷ブロッキング層コーティング組成物を加熱して
    乾燥電荷ブロッキング層を形成させ、上記乾燥導電性層
    と乾燥電荷ブロッキング層の成分が実質的に不溶性であ
    る溶媒を含む少なくとも1つの光導電性層組成物を塗布
    することを特徴とする電子写真像形成部材の製造方法。
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