JPH077669B2 - 非水電解質電池の製造方法 - Google Patents

非水電解質電池の製造方法

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JPH077669B2
JPH077669B2 JP59141032A JP14103284A JPH077669B2 JP H077669 B2 JPH077669 B2 JP H077669B2 JP 59141032 A JP59141032 A JP 59141032A JP 14103284 A JP14103284 A JP 14103284A JP H077669 B2 JPH077669 B2 JP H077669B2
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拓 笹間
富夫 北村
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    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/64Carriers or collectors
    • H01M4/66Selection of materials
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明はオキシハロゲン化物を電解液の溶媒および正
極活物質とし、リチウム金属などのアルカリ金属を負極
活物質とした非水電解質電池に関する。
〔背景技術〕
この種の電池では、たとえば第1図に示されるように、
ステンレス鋼などの負極缶にリチウム金属の如きアルカ
リ金属の板状物からなる負極を密着させ、かつこの負極
にガラス繊維製のセパレータを介して対向させた炭素質
成形正極とその他の電池要素を内填させる一方、正極活
物質を兼ねる塩化チオニルや塩化スルフリルなどのオキ
シハロゲン化物にリチウムアルミニウムクロリドの如き
電解質を溶解させた電解液を注入し、ついで缶開口部に
金属蓋を溶接するハーメチツクシールにより電池内部を
密閉構造としている。
上記の炭素質成形正極は、アセチレンブラツクや黒鉛の
如き炭素材料とポリテトラフルオロエチレンの如き樹脂
バンイダとからなり、一般に約70容量%以上の空隙を有
するものであつて、この空隙内に前記電解液を含浸させ
て放電反応を行わせるものである。この放電反応は正極
活物質としてのオキシハロゲン化物とリチウムイオンの
如き負極イオンとの反応であり、塩化リチウムなどの電
解液不溶性の反応物を生成する。
したがつて、上記正極としては、電解液を充分に含浸保
持できるとともに上記反応生成物が容易に蓄積されて放
電反応がスムースに進行しうるような空隙を有するもの
であることが望まれる。ところが、従来のこの種成形正
極は上記要求特性を必ずしも満足するものとはいえなか
つた。
すなわち、従来のこの種成形正極は、前述の如き炭素材
料と樹脂バインダとをアルコールを含む水と混練してこ
れを適宜の手段で所定の粒度に造粒したのち乾燥し、こ
の乾燥造粒物を所定量秤量して金型中で圧縮成形すると
いう方法でつくられていた。第3図は、上記従来の正極
の断面を顕微鏡で観察した結果を模擬的に示したもので
ある。
この図から明らかなように、この種の正極は、各造粒物
30,30,…内に、使用した炭素材料粒子と樹脂バインダ粒
子との粒子間に形成された一般に小さ目の空隙40,40,…
を有するとともに、各造粒物30,30,…の間に上記空隙40
よりも大き目でかつ不均一な空隙50,50,…が存在し、こ
の両空隙40,50によつて所定の空隙率を有する構成とな
つている。
ここで、上記空隙40内には放電反応の生成物が容易に蓄
積される。これは空隙40のごく近傍に炭素材料があるた
め放電反応がスムースに進行するからである。一方、上
記空隙50はそのごく近傍に炭素材料がないためにこれに
電解液が充分に含浸保持されていても放電反応の場所と
してはほとんど関与せず、したがつて反応生成物の蓄積
の場としてあまり寄与しない。
つまり、従来の成形正極は、放電反応の生成物が容易に
蓄積されうる小さな空隙部分と上記生成物が蓄積されに
くい大きな空隙部分とを有し、しかも上記蓄積されにく
い大きな空隙部分である前記空隙50の大きさ,形状は必
ずしも一定しない。このため、放電反応が全体としてス
ムースに進行せず、結果として放電電圧の低下や安定し
た放電電圧が得られないという問題が生じてくる。
〔発明の目的〕
この発明は、上記従来の問題を解消した高くてかつ安定
した放電電圧を得ることができる非水電解質電池を提供
することを目的としている。
〔発明の概要〕
この発明者らは、炭素質正極の成形に際して前述した如
く炭素材料と樹脂バインダとを造粒してこれを圧縮成形
する方法を採用したときには、造粒物内と造粒物間の空
隙の大きさに差異が生じてくるのはどうしてもさけられ
ないことから、かかる造粒方式によらないで空隙率が70
容量%以上という非常に多孔質の成形正極を得る方法に
つき検討した。
その結果、炭素材料と樹脂バインダとを含む含水混練物
を押出成形によつて適宜の形状に成形しこの成形後水そ
の他の揮発分を乾燥除去したときには、高空隙率でしか
も成形体全体に亘つて空隙のほぼ一定した多孔質の成形
正極が得られ、この正極を用いた非水電解質電池は放電
電圧が高くてかつ安定したものとなることを知り、この
発明を完成するに至つた。
すなわち、この発明においては、炭素粒子と樹脂バイン
ダ粒子と低沸点の水溶性有機溶剤を含む含水混練物を押
出成形したのち、上記溶剤および水からなる低沸点揮発
分を加熱乾燥して除去することにより、炭素質成形正極
を製造するとともに、この方法で製造される炭素質成形
正極が、炭素粒子と樹脂バインダ粒子とから構成された
粒子間の空隙の大きさが0.1mm以下の範囲でかつ正極全
体で実質的に均一である非造粒の粒子結合体からなり、
かつこの正極の空隙率が70〜90容量%であることを特徴
とするものであり、このように高空隙率でしかも粒子間
の空隙の大きさが一定であるような成形正極は従来全く
知られていなかつた非水電解質電池の正極として新規で
かつきわめて有用な構成にされたものである。
以下、この発明を図面を参考にして詳しく説明する。
第1図において、1は負極端子を兼ねるステンレス鋼の
深しぼり加工缶の如き負極缶、2はリチウム金属板など
のアルカリ金属の板状物からなる負極、3はガラス繊維
不織布の如きセパレータ、4は上記負極2に対して上記
セパレータ3を介して対向させた炭素質成形正極、5は
ステンレス鋼製などの正極集電体、6はステンレス鋼な
どよりなる金属蓋で、この金属蓋6の外周側は負極缶1
の開口部内周面と溶接され、また金属蓋6の内周側には
ガラスシール7が形成されこのシール7にあらかじめ溶
着されてなる金属パイプ8から電解液9を注入したの
ち、正極集電体5と金属パイプ8とを溶接して電池内部
が密閉構造とされている。
上記電解液9はリチウムアルミニウムクロリドなどの電
解質を塩化チオニル(SOCl2)や塩化スルフリル(SO2C
l)の如きオキシハロゲン化物に溶解させてなるもので
あり、上記オキシハロゲン化物は電解液の溶媒の役割と
ともに正極活物質としての作用を果たすものである。
この構成において、上記炭素質成形正極4は、その断面
を顕微鏡で観察した結果を模擬的に示した第2図のとお
り、炭素粒子と樹脂バインダ粒子とから構成された粒子
間の空隙41,41,…の大きさが正極全体で実質的に均一で
ある非造粒の粒子結合体からなり、その空隙率が70〜90
容量%、特に好適には80〜90容量%に設定されている。
つまり、この正極4は前記第3図の如き造粒物30を有さ
ず、したがつて造粒物間の空隙50を持たないことを特徴
としている。なお、上記実質的とは粒子自体の大きさの
相違などにより粒子間の空隙の大きさが必ずしもすべて
同一であるとはいえないが、造粒物を有しないため従来
構成の如き粒子間の空隙に大きな差異がなく全体的にほ
ぼ同一であることを意味する。
上記粒子間の空隙41の大きさは通常0.1mm以下であり、
従来の第3図の構成が一般に0.3mm〜1.0mmの空隙を有
し、特に0.8mm以上の空隙を多数有しているのとは本質
的に相違する。かかる空隙41を形成している上記正極4
の構成材の1つである炭素粒子は、通常表面積が大きく
て放電反応に有効なアセチレンブラツクの如きカーボン
ブラツク70〜100重量%と正極4の機械的強度の向上に
寄与する黒鉛30〜0重量%とからなり、上記カーボンブ
ラツクの平均粒子径は40〜70mμ、上記黒鉛の平均粒子
径は10〜30μm程度である。また正極4の構成材の他の
1つである樹脂バインダ粒子は、オキシハロゲン化物に
対して安定で放電反応に悪影響を与えないものとしてポ
リテトラフルオロエチレン粉末の如きフツ素樹脂粉末が
好ましく用いられ、この粉末の平均粒子径は0.1〜1.0μ
m程度で、使用量は上記炭素粒子100重量部に対して5
〜15重量部程度である。
このような構成からなる炭素質成形正極4は、押出成形
法によつて容易に製造される。すなわち、上記構成およ
び使用割合からなる炭素粒子と樹脂バインダ粒子とをメ
チルアルコールやエチルアルコールなどの低級アルコー
ルの如きカーボンブラツクの濡れ性を良くするための低
沸点の水溶性有機溶剤を含ませた水と混練し、この混練
物をそのまま押出成形機に供して正極4の寸法(径)に
柱状に押出成形し、この成形後所定の大きさ(高さ)に
切断したのち加熱乾燥、必要なら真空下での加熱乾燥を
行つて上記溶剤および水からなる低沸点揮発分を除去す
ることにより前記高空隙率の成形正極4を得ることがで
きる。
上記押出成形にあたつては、この成形中に混練物に含ま
れる揮発分が分離せず、また空気などの巻き込みを抑え
て成形に供する前の混練物の性状を可及的に維持した状
態で成形することが肝要である。すなわち、かかる成形
を行つたのちに加熱乾燥して揮発分を除去することによ
つてはじめて前記空隙率を有しかつ空隙の大きさが均一
でしかも小さい成形正極4の製造が可能となる。
押出成形機としては、油圧式のものが好ましく用いられ
るが、スクリユータイプのものも使用可能である。押出
圧としては1〜6kg/cm2とするのがよく、1kg/cm2より小
さいと押出しが困難で、一方6kg/cm2より大きくなると
押出口で有機溶剤と水とからなる揮発分が圧出分離し、
空隙率が小さくなるため、いずれも不適当である。ま
た、スクリユー押出成形機にあつては、押出ノズルやス
クリユーの形状さらにスクリユーの回転数を適宜設定し
て空気の巻き込みや揮発分の分離をなくすように配慮す
るのが望ましい。
前記有機溶剤と水とからなる揮発分の使用量は、空隙率
と空隙の大きさを決定する重要な因子となるから、適正
な範囲に設定される必要がある。一般には、炭素粒子と
樹脂バインダ粒子との合計量100重量部に対して110〜20
0重量部とするのがよい。また、揮発分中の有機溶剤の
割合は30〜80重量%程度であるのがよい。なお、樹脂バ
インダ粒子としてポリテトラフルオロエチレン粉末の如
き水分散体を用いるときは、これに含まれる水分を揮発
分の一種として、揮発分の合計量が上記範囲となるよう
に設定すればよい。揮発分が多すぎると一般に粒子間の
空隙の大きさが大きくなり、また少なすぎると成形体の
機械的強度が損なわれる。
なお、第1図中、10は前記セパレータ3と同質の材料で
構成されて負極缶1の底面と正極4とを隔離するための
底紙、11は前記セパレータ3と同質の材料で構成されて
正極4の上面に載置された上紙である。
〔発明の効果〕
上記説明にて明らかなように、この発明の非水電解質電
池は、押出成形法にて製造される粒子間の空隙が正極全
体で実質的に均一である高空隙率の炭素質成形正極を用
いているから、この正極中で放電反応をスムースに進行
させることができ、またその反応生成物を上記空隙に容
易に蓄積することができる。したがつて、従来に比し高
くてかつ安定した放電電圧が得られる非水電解質電池を
提供することができる。
〔実施例〕
以下に、この発明の実施例を記載してより具体的に説明
する。
アセチレンブラツク(平均粒子径約50mμ)90重量%と
黒鉛(平均粒子径約15μm)10重量%とをあらかじめよ
く乾式混合した。この混合物100重量部に対し、ポリテ
トラフルオロエチレンの水分散体(固型分60重量%)20
重量部、メチルアルコール120重量部および水40重量部
を加えて混練した。この混練物を油圧式の押出成形機
(押出し圧4kg/cm2)にて直径10mmの柱状に押出成形
し、その後高さ30mmの大きさに切断したのち130℃で真
空乾燥することにより、空隙率88容量%の炭素質成形正
極を得た。この正極の断面を倍率20倍の顕微鏡で観察し
た結果を模擬的に示したのが前記第2図であり、粒子間
の空隙の大きさは0.1mm以下であつた。なお、ポリテト
ラフルオロエチレンの粒子は上述の混練工程で直径約0.
1μmの繊維状になるので図中には認められない。
上記の炭素質成形正極を用いて以下の要領でこの発明に
係る非水電解質電池を得た。すなわち、SUS304製の缶径
14mm,高さ47mmの負極缶の内面に厚さ0.8mm,幅37mm,高さ
37mmのリチウム金属板を密着させ、その内側にガラス繊
維不織布をセパレータとして挿入し、さらにその内側に
前記の炭素質成形正極を挿入した。つぎに、内周側にガ
ラスシールを介して金属パイプを溶接した金属蓋を前記
負極缶の開口部に圧入してこの圧入部を溶接する一方、
金属パイプからリチウムアルミニウムクロリドを溶解し
た塩化チオニルを注入したのち、注入口を溶接により封
口して、第1図に示されるようなこの発明の非水電解質
電池を作製した。
この電池につき、10mAの電流で放電したときの閉路電圧
と放電時間との関係を調べたところ、第4図の曲線−A
にて示されるとおりであつた。なお、第4図中の曲線−
Bは下記の方法で成形した従来の炭素質成形正極を用い
た以外は上記実施例と同様にして作製した電池の結果で
ある。
上記従来の炭素質成形正極は、まず実施例と同じアセチ
レンブラツク90重量%と黒鉛10重量%とからなる混合物
100重量部に対してポリテトラフルオロエチレンの水分
散体(固型分60重量%)20重量部、メチルアルコール60
重量部および水20重量部を加えて混練し、これを造粒機
で直径約0.8mmの粒状物とした。この粒状物を真空乾燥
したのちその所定量を金型に入れて圧縮成形することに
より、直径10mmの成形体とした。この成形体を前記要領
で負極缶内に挿入しこの缶内で押圧して空隙率85容量%
の成形正極とした。なお、この正極の断面を倍率10倍の
顕微鏡で観察した結果を模擬的に示したのが前記第3図
であり、この正極の粒子間の空隙の大きさは0.3〜1.0mm
と大きくかつばらついていた。
上記第4図の結果からも明らかなように、この発明の実
施例の電池は、従来構成の電池に比し閉路電圧が2.1mV
も高く、また放電中期での電圧の降下が全く認められな
い安定した放電特性を有するものであることが判る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の非水電解質電池の一例を示す半截断
面図、第2図は上記電池に用いた炭素質成形正極の断面
を顕微鏡で観察した結果を模擬的に示す図、第3図は同
従来の炭素質成形正極を示す図、第4図はこの発明の非
水電解質電池を従来の非水電解質電池と対比して示す放
電特性図である。 2…負極、3…セパレータ、4…炭素質成形正極、41…
空隙、9…電解液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北村 富夫 大阪府茨木市丑寅1丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 植谷 慶雄 大阪府茨木市丑寅1丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−128772(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オキシハロゲン化物を電解液の溶媒および
    正極活物質とし、アルカリ金属からなる負極に対してセ
    パレータを介して対向させた電解液が含浸保持される空
    隙を有する炭素質成形正極を備えてなる非水電解質電池
    において、上記の炭素質成形正極を、炭素粒子と樹脂バ
    インダ粒子と低沸点の水溶性有機溶剤を含む含水混練物
    を押出成形したのち、上記溶剤および水からなる低沸点
    揮発分を加熱乾燥して除去することにより、製造すると
    ともに、この方法で製造される上記の炭素質成形正極
    が、炭素粒子と樹脂バインダ粒子とから構成された粒子
    間の空隙の大きさが0.1mm以下の範囲でかつ正極全体で
    実質的に均一である非造粒の粒子結合体からなり、かつ
    この正極の空隙率が70〜90容量%であることを特徴とす
    る非水電解質電池の製造方法。
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