JPH0784168B2 - 液圧ブレーキ装置 - Google Patents

液圧ブレーキ装置

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JPH0784168B2
JPH0784168B2 JP63108373A JP10837388A JPH0784168B2 JP H0784168 B2 JPH0784168 B2 JP H0784168B2 JP 63108373 A JP63108373 A JP 63108373A JP 10837388 A JP10837388 A JP 10837388A JP H0784168 B2 JPH0784168 B2 JP H0784168B2
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理治 西井
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は車両用ブレーキ装置に関し、特に、タンデムマ
スタシリンダに加えて、パワー液圧源から供給されるパ
ワー液圧をブレーキペダルに応動して出力する動的液圧
制御装置を具備し、該動的液圧制御装置を前記タンデム
マスタシリンダの一方の給液室に連通接続した液圧ブレ
ーキ装置に係る。
[従来の技術] 車両の常用ブレーキ装置においては、車輪に装着された
ホイールシリンダとマスタシリンダ等のブレーキ液圧制
御装置との液圧配管を多系統とし、一系統が破損したと
き残りの系統で制動能力を確保することとしている。そ
して、一般的な二系統においてタンデムマスタシリンダ
が用いられている。
一方、制動時のブレーキペダルの操作力を低減するため
サーボあるいはブースタと呼ばれる倍力装置が装着さ
れ、倍力源として圧縮空気、吸気管負圧(負圧ブース
タ)、流体液圧(液圧ブースタ)が用いられている。液
圧ブースタはパワー液圧源が出力したパワー液圧を倍力
源として、ブレーキペダルに応動してマスターシリンダ
等のブレーキ液圧制御装置を倍力駆動するものである。
例えば、特開昭59−209948号公報には液圧ブースタをタ
ンデムマスタシリンダに配設したものが開示されてお
り、これは液圧ブースタ非作動時には通常のタンデムマ
スタシリンダとして作動するよう構成されている。
この液圧ブースタの採用に伴ない、ブレーキ液圧制御装
置において、マスタシリンダに加えて、液圧ブースタを
動的液圧制御装置として機能させることが提案されてい
る。即ち、パワー液圧を入力してブレーキペダルに応動
して制御したブレーキ液圧(以下、ブースト液圧とい
う)を直接一系統に付与することとしたものである。例
えば、特開昭59−227552号公報に示されているように前
後分割式における後輪側に液圧ブースタのブースト液圧
を付与し、ブレーキペダルのストロークの短縮化が図ら
れている。
更には、タンデムマスタシリンダと液圧ブースタを備え
たブレーキ液圧制御装置に関し、一系統のホイールシリ
ンダにタンデムマスタシリンダの一方の圧力室を接続す
ると共に、他の一系統のホイールシリンダには液圧ブー
スタのブースト液圧をタンデムマスタシリンダの他方の
圧力室を介して出力することが提案されている。即ち、
特開昭62−155167号公報に開示されており、これによれ
ばブレーキペダルのストロークの短縮化等種々の効果が
得られる。
然し乍ら、前者の従来技術(特開昭59−227552号)にお
いてはパワー液圧源の停止等によりワパー液圧が消失す
ると、前輪側はマスタシリンダによってブレーキ力が確
保されるものの後輪側のブレーキ力は皆無となってしま
うという問題がある。
これに対し、後者の従来技術によれば、パワー液圧源の
パワー液圧消失時等には通常のタンデムマスタシリンダ
として機能し全車輪のブレーキ力が確保される。また、
作動室(圧力室)に対する加圧液体(ブースト液圧)の
供給通路途中にアキュムレータの液圧(パワー液圧)が
所定値以下となったときに閉弁する開閉弁が設けられて
いる。従って、万一加圧液体が供給される系統のホイー
ルシリンダ及びこれに至る液圧路が例えば車両の衝突に
より損傷し液洩れが生ずるに至った場合でも他の系統に
影響を及ぶことが回避される。
[発明が解決しようとする課題] 然し乍ら、上記後者の従来技術においては、機関始動時
にブレーキペダルが踏みこまれた状態にあるときにも、
作動室に加圧液体が供給されるので、ブレーキペダルが
押し戻され、運転者にペダルショック、所謂蹴り返しを
与えることがある。
そこで、本発明は、液圧ブレーキ装置において、機関の
始動時にブレーキペダルが踏みこまれていた場合には、
加圧液体が供給される系統を遮断状態に維持し、機関始
動時の運転者へのペダルショックを防止することを目的
とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するため、本発明は次の構成を採用し
たものである。
即ち、本発明の液圧ブレーキ装置はブレーキ液を貯蔵す
るリザーバと、ハウジングに穿設したシリンダ孔内をブ
レーキペダルに応動して摺動する第1ピストン及び該第
1ピストンに応動して摺動する第2ピストンにより前記
シリンダ孔内に第1圧力室及び第2圧力室並びに第1給
液室及び第2給液室を郭成し、該第1給液室及び第2給
液室を介して前記リザーバのブレーキ液を前記第1圧力
室及び第2圧力室に導入し夫々前記第1ピストン及び第
2ピストンの摺動に応じ縮小してブレーキ液圧を出力す
るタンデムマスタシリンダと、ブレーキ液を所定の圧力
に昇圧してパワー液圧を出力するパワー液圧源と、該パ
ワー液圧源が出力したパワー液圧を入力し前記ブレーキ
ペダルに応動して調圧したブレーキ液圧を出力する動的
液圧制御装置を備え、前記タンデムマスタシリンダの第
1圧力室及び第2圧力室を車両の各車輪に装着したホイ
ールシリンダに連通接続すると共に、前記タンデムマス
タシリンダの第2給液室を前記動的液圧制御装置に連通
接続し、前記第2給液室と前記動的液圧制御装置とを連
通する液圧路に介装する常閉弁手段と、前記車両のブレ
ーキの作動状態を検出するブレーキ作動検出手段と、前
記車両に搭載した機関の始動時に前記ブレーキ作動検出
手段がブレーキの非作動を検出したとき前記液圧路を連
通するように前記常閉弁手段を駆動する制御手段とを備
えたものである。
更に、前記パワー液圧源の出力パワー液圧を検出する液
圧検出手段を備えると共に、前記制御手段が、前記パワ
ー液圧源の出力パワー液圧が所定圧以下であるときには
前記常閉弁手段の駆動を禁止するよう制御する手段を含
むこととするとよい。
また、好ましくは前記リザーバのブレーキ液量を検出す
る液量検出手段を備えると共に、前記制御手段が、前記
リザーバのブレーキ液量が所定量以下であるときには前
記常閉弁手段の駆動を禁止するように制御する手段を含
むものとするとよい。
[作用] 上記の液圧ブレーキ装置においては、通常時、第2給液
室と動的液圧制御装置とを連通する液圧路は常閉弁手段
により遮断状態にある。車両に搭載した機関を始動する
際には、ブレーキ作動検出手段によってブレーキの非作
動が検出されると、常閉弁手段が駆動されて開弁し動的
液圧制御装置から第2給液室に至る液圧路が連通する。
この状態で、ブレーキペダルに踏力が加えられると、パ
ワー液圧源が出力したパワー液圧が動的液圧制御装置に
入力しブレーキペダルに応動して調圧され、直接ホイー
ルシリンダに出力液圧が付与される。従って、従来のタ
ンデムマスタシリンダに比し、第1ピストンの摺動そし
て第2ピストンの摺動という過程を経ることなくブレー
キ液圧が供給されるためブレーキペダルのストロークが
短縮される。機関の始動前にブレーキを作動した場合に
は、閉弁位置の常閉弁手段によって第2給液室と動的液
圧制御装置との連通が遮断される。また、機関の始動前
からブレーキを作動した状態で機関を始動した場合で
も、常閉弁手段は閉弁位置に維持されているので、所定
の制動力を維持することができる。そして、車両停止等
に伴ない常閉弁手段の駆動が解除されると、常態即ち閉
弁位置となり動的液圧制御装置から第2給液室に至る液
圧路は遮断され、ホイールシリンダとの連通が遮断され
る。
液圧検出手段もしくは液量検出手段並びにこれらの出力
信号に応じた制御をする手段を具備したものにあって
は、例えば動的液圧制御装置に連通する系統のホイール
シリンダに液洩れが生じたときには、これによるパワー
液圧の低下あるいはブレーキ液量の減少が上記検出手段
によって検知され、常閉弁手段が上記液圧路を遮断する
ように制御される。
[実施例] 以下に、本発明の望ましい実施例を図面に従って説明す
る。
第1図は本発明の一実施例を示すもので、ブレーキ液圧
制御装置1はタンデムマスタシリンダ10、液圧ブースタ
20を備え、この液圧ブースタ20を本発明にいう動的液圧
制御装置として利用している。これにより、ブレーキペ
ダル2に加えられた踏力が入力ロッド3を介してブレー
キ作動力として伝えられ、これに応じてリザーバ41ある
いはパワー液圧源40から入力するブレーキ液圧が適宜制
御されて第1,第2液圧路71,72を介し前輪51、52、後輪5
3、54のホイールシリンダ51a乃至54aに出力される。
先ず、タンデムマスタシリンダ10はハウジング1aに形成
されたシリンダ孔10aに第1ピストン11及び第2ピスト
ン15が液密的に摺動自在に嵌挿されている。第1ピスト
ン11の両端に小径ランド部と大径ランド部が形成されて
おり、これに適合するようシリンダ孔10aにも小径部と
大径部が形成され段付孔とされている。シリンダ孔10a
の大径部内において第1ピストン11の小径ランド部と大
径ランド部間で第1給液室13が郭成されると共に、シリ
ンダ孔10aの小径部内において第1ピストン11の小径ラ
ンド部と第2ピストン15間で第1圧力室12が郭成され
る。尚、この第1圧力室12はポート12aにより第1液圧
路71に連通し、第1給液室13はポート13aによりリザー
バ41に連通している。
第1ピストン11には両端から中央に向かって軸方向に穴
11a及び11bが、そして径方向に孔11cが穿設されてい
る。そして、穴11aと孔11cとが、軸方向に形成された小
孔11dを介して連通している。又、周縁部軸方向に孔11e
が穿設されており、第1圧力室12側の開口端がカップシ
ール11fで覆われ、これによりチェックバルブが構成さ
れる。第1ピストン11の穴11aにはバルブロッド14の一
端に装着された弁体14aが小孔11dに対向して摺動自在に
収容されリテーナ14cで第2ピストン15方向への移動が
規制されている。バルブロッド14の他端の大径端部は第
2ピストン15に形成された穴15bに摺動自在に収容され
リテーナ14bで第1ピストン11方向への移動が規制され
ている。尚、第1ピストン11の穴11bには出力ロッド4
が収容されている。リテーナ14b及び14c間にはリターン
スプリング14dが張架され、第1ピストン11と第2ピス
トン15が離隔する方向に付勢されており、従って常時時
においてはバルブロッド14の両端がリテーナ14b及び14c
に係止された状態となる。
而して、弁体14aと小孔11dは離隔した状態にあり、リザ
ーバ41からポート13aを介して第1給液室13に供給され
るブレーキ液は第1ピストン11の孔11eを介し、又、孔1
1c、小孔11dそして穴11aを介して第1圧力室12内に充填
されている。したがって、この状態から第1ピストン11
がリターンスプリング14dに抗し第2ピストン15方向に
押圧されて摺動するとカップシール11fにより孔11eが、
そして弁体14aにより小孔11dが閉塞され、第1圧力室12
はポート12aの出力口を除き密閉された状態となり第1
ピストン11の摺動に伴ないブレーキ液が昇圧される。
第2ピストン15はシリンダ孔10aの閉端部10bと第1ピス
トン11との間に配設され第1ピストン11同様シリンダ孔
10aに液密的に摺動自在に嵌挿されている。第2ピスト
ン15の両端には同径のランド部が形成されており、両ラ
ンド部間で第2給液室17が郭成されると共に、閉端部10
bとの間で第2圧力室16が郭成される。この第2圧力室1
6はポート16aにより第2液圧路72と連通し、第2給液室
17はポート17aにより第5液圧路75と連通し、ポート17b
によりチェックバルブ41cを介してリザーバ41に連通し
ている。
第2ピストン15も第1ピストン11同様軸方向の穴15a,15
b及び径方向の孔15cが穿設されている。穴15aと孔15cと
は軸方向の小孔15dを介して連通している。又、周縁部
軸方向に孔15eが穿設されており、この第2圧力室16側
の開口端がカップシール15fで覆われている。第2ピス
トンの穴15aにはバルブロッド18の一端に装着された弁
体18aが小孔15dに対向して摺動自在に収容されリテーナ
18cで閉端部10b方向への移動が規制されている。バルブ
ロッド18の他端の大径端部はリテーナ18bに摺動自在に
支承され第2ピストン15方向への移動が規制されてい
る。リテーナ18b及び18間にはリターンスプリング18dが
張架され、第2ピストン15は閉端部10bから離隔する方
向に付勢されているが、ボルト19により第1ピストン11
方向への移動が規制されている。即ち、ハウジング1aの
径方向に穿設した螺子穴にボルト19が螺合し、その先端
部が第2給液室17内に突出し、その側端面が第2ピスト
ン15のランド部に対向している。従って、ボルト19が第
2ピストン15に対し係止部材として第1ピストン11方向
への移動を規制している。尚、係止部材としてはボルト
に限ることなくピン等を用いることとしてもよい。而し
て、常態時は弁体18aが小孔15dと離隔した状態にあり、
第2給液室17及び第2圧力室16にはリザーバ41からポー
ト17a及び17bを介してブレーキ液が充填されている。
而して、第1ピストン11が第2ピストン15方向に摺動す
ると第1圧力室12が縮小されて昇圧すると共に、第2ピ
ストン15がリターンスプリング18dに抗して摺動する。
これにより、小孔15dが弁体18aに閉塞され第2圧力室16
内のブレーキ液が昇圧する。また、後述する常閉の開閉
弁60が開弁し、後述する液圧ブースタ20の出力液圧が第
4液圧路74、開閉弁60、第5液圧路75及びポート17aを
介して第2給液室17に付与されると、孔15eを介し、又
小孔15d及び穴15aを介して第2圧力室16に伝達される。
同時に第2ピストン15のランド部に第1ピストン11方向
への押圧力が加わるが、第2ピストン15はボルト19に係
止され、移動しない。
次に、液圧ブースタ20についてブレーキ入力機構と共に
説明する。
ハウジング1aと接合するハウジング1bには液圧ブースタ
20の倍圧室20aと低圧室20bが郭成され、前述のシリンダ
孔10aと実質的に同軸で両室を連通する孔20cに液密的に
摺動自在にパワーピストン5が嵌挿されている。このパ
ワーピストン5はブレーキペダル2側の端部にリテーナ
6が設けられ、このリテーナ6とハウジング1bとの間に
張架されたスプリング6aによってブレーキペダル2方向
に付勢されている。パワーピストン5の中間部には肩部
が形成されており、この肩部がハウジング1bに当接して
ブレーキペダル2方向への摺動が阻止されている。パワ
ーピストン5の第1ピストン11側の端部には凹部5aが形
成され、中心部軸方向に穴5b及びこれより大径の穴5eが
穿設されている。穴5bの底部には連通孔が穿設され、反
力ピストン22が穴5b内に摺動自在に収容されている。
反力ピストン22の径方向には軸方向に長軸を有する長孔
22aとこれに直交する貫通孔22bが穿設されている。長孔
22aにはパワーピストン5に固定されたピン5hが嵌挿さ
れ、パワーピストン5に対し少くともブレーキペダル2
方向への反力ピストン22の摺動が規制されている。そし
て、一端がブレーキペダル2に連結された入力ロッド3
の他端に形成された球状頭部がパワーピストン5の穴5e
内に挿入され、反力ピストン22の開口端部に収容され開
口端部内面に形成された突起にて係止されている。パワ
ーピストン5の径方向には反力ピストン22が最もブレー
キペダル2側に位置した状態において貫通孔22bと重合
しこれより大径の貫通孔5fが穿設されている。パワーピ
ストン5の凹部5aには出力ロッド4が収容されている。
出力ロッド4は第1ピストン11の穴11bに挿入され、頭
部が穴11bの底面に当接している。
反力ピストン22の孔22bには、一端がハウジング1bにピ
ン1cにて軸着され倍圧室20a内で揺動する支持レバー24
の球状頭部が嵌合されている。そして、この支持レバー
24とピストン24aにて相互に回動自在に接合された制御
レバー25の一方の頭部がパワーピストン5の孔5fに嵌合
している。制御レバー25の他方の頭部には支持レバー24
のピン1cに係合するカム溝穴が形成されている。
従って、ブレーキペダル2側に押圧されたパワーピスト
ン5に対し、反力ピストン22が出力ロッド4方向に摺動
すると支持レバー24に対しピン1cを軸に時計方向に回動
する力が加えられる。このとき、制御レバー25の一方の
頭部はパワーピストン5の孔5fに保持されているため、
制御レバー25の他方の頭部がピン24aを軸に反時計方向
に回動しカム溝穴がピン1cに案内されて反力ピストン22
の摺動方向と同方向に移動することとなり、反力ピスト
ン22が穴5bの底部に当接する迄の移動距離に応じた変位
が形成される。
ハウジング1bにはパワーピストン5と略平行に倍圧室20
aと連通するスプールバルブ孔が形成され、これに液圧
制御弁として機能するスプールバルブ28が嵌着されてい
る。スプールバルブ28は、シリンダ27にパワーピストン
5と略平行に形成されたスプール孔27a内に、スプール2
6が摺動自在に収容されて成り、スプール孔27aの一端は
栓体27fで密閉されている。
スプール26には軸方向に貫通する孔26aと、これと連通
する径方向の絞り孔26bが穿設されており、一端が倍圧
室20a内に位置し制御ロッド29の一端と結合されてい
る。制御ロッド29の他端はハウジング1bに摺動自在に支
承され、径方向に穿設された貫通孔29aに制御レバー25
の頭部が嵌合している。この制御ロッド29の一端に支承
されたリテーナ29bとシリンダ27との間にスプリング29c
が張架され、スプール26がピン1c方向に付勢されてい
る。尚、スプール26と制御ロッド29との結合部において
孔26aは常時倍圧室20aに開口している。制御レバー25の
停止位置においてスプール26の孔26aの他端側はシリン
ダ27の径方向に穿設された孔27bを介してリザーバ41に
連通している。従って、倍圧室20a内もリザーバ41と連
通し、大気圧下のブレーキ液が充填されている。
シリンダ27には孔27bと所定間隔を以って制御ロッド29
側にパワー液圧源40に連通する孔27cが穿設されている
が、この位置ではスプール26の周面によって遮断されて
いる。この孔27cとスプール26の制御ロッド29側の端面
との間に環状の溝27eが形成されており、これと対向し
てスプール26の外周に環状の溝26cが形成されている。
而して、スプール26が制御レバー25の移動によって栓体
27f方向に摺動すると、シリンダ27の孔27bは遮断され、
代って孔27cがスプール26の溝26cと対向し、溝27eと絞
り孔26bが対向し、従って孔26aと連通する。
即ち、パワー液圧源40のパワー液圧が倍圧室20a内に伝
達されて昇圧し反力ピストン22を介してブレーキペダル
2に反力が伝えられ、同時に昇圧した液圧がパワーピス
トン5を介して第1ピストン11に伝えられる。このと
き、パワーピストン5は反力ピストン22に対して最長で
ピン5hが長孔22aに係合する迄移動する。これにより、
制御レバー25と支持レバー24の位置関係は当初の状態と
同じになり、従って制御レバー25は時計方向に回動し、
制御ロッド29はブレーキペダル2の方向に後退すること
になる。すると、シリンダ27の孔27cが遮断され、代っ
て孔27bがスプール26の孔26aと連通し倍圧室20a内の圧
力が低下し、パワーピストン5がブレーキペダル2方向
に移動する。このような作動をくり返すことにより、倍
圧室20a内のパワー液圧が所定のブースト液圧に制御さ
れる。
そして、タンデムマスタシリンダ10の第1圧力室12は一
系統即ち本実施例においては後輪53,54のホイールシリ
ンダ53a,54aに第1液圧路71を介して連通し、第2圧力
室16は他の一系統、即ち前輪51,52のホイールシリンダ5
1a,52aに第2液圧路72を介して連通している。尚、この
液圧系統は必要に応じ前後輪逆にしてもよく、ダイアゴ
ナル配管としてもよい。ハウジング1bに設けられ倍圧室
20aに連通するポート20dが第4液圧路74を介して常閉の
開閉弁60に接続され、開閉弁60が第5液圧路75を介して
タンデムマスタシリンダ10に設けられたポート17aと連
通する。従って、開閉弁60が開弁時には倍圧室20aの出
力液圧が第2給液室17に付与される。
パワー液圧源40は電動モータ42によって駆動される液圧
ポンプ43を備え、入力側がリザーバ41に接続され出力側
がチェックバルブ45を介してアキュムレータ44と接続さ
れ、このアキュムレータ44を介して必要箇所にパワー液
圧が供給されるように構成されている。尚、このパワー
液圧は後述する圧力センサ40aの信号に応じて電動モー
タ42が断続制御され所定圧力に維持されている。
開閉弁60はソレノイド60aに駆動信号が供給されたとき
に開弁する常閉の2ポート2位置電磁弁で、本発明にい
う常閉弁手段を構成している。開閉弁60は第4液圧路74
と第5液圧路75との間に介装され、これと並列に逆止弁
が配設され第5液圧路75側より第4液圧路74側が低圧と
なったときのブレーキ液の戻し用に供されている。
開閉弁60の開閉制御は本発明にいう制御手段たる制御回
路90によって行なわれる。制御回路90はブレーキ液圧制
御装置1が搭載された車両の機関の始動スイッチ80、即
ち一般的には内燃機関のイグニッションスイッチに接続
されており、始動スイッチ80が機関始動側に投入された
とき制御回路90に対しH(高)レベルの信号を出力す
る。尚、本願にいう「始動スイッチが機関始動側に投入
されたとき」とはイグニッションスイッチのオン作動の
みならず、例えばアクセサリ接点を有するイグニッショ
ンスイッチがアクセサリ接点をオンした状態も含み、始
動スイッチによる内燃機関の始動準備作動を包含する趣
旨である。従って、イグニッションスイッチでなく他の
スイッチあるいはセンサを利用することとしてもよい。
そして、制御回路90は、常時はL(低)レベルの信号を
出力しパワー液圧源40のパワー液圧が所定の液圧以下の
ときはHレベルの信号を出力する液圧センサ40aに接続
されている。又、リザーバ41のパワー液圧源40に連通す
る液室内のブレーキ液の液面レベルに応じ、常時はLレ
ベルの信号を出力しブレーキ液量が所定量以下のときは
Hレベルの信号を出力する液量センサ41aに接続されて
いる。更に、ブレーキの作動状態を検出し、常時はLレ
ベルの信号を出力しブレーキ作動時にHレベルの信号を
出力するブレーキセンサ2aに接続されている。
即ち、液圧センサ40a,液量センサ41a及びブレーキセン
サ2aは夫々本発明にいう液圧検出手段、液量検出手段及
びブレーキ作動検出手段に対応する。尚、液圧センサ40
aは本実施例の如くパワー液圧源40の電動モータ42制御
用の圧力センサと兼用としてもよく、また所定圧以下で
導通する圧力スイッチを用いることとしてもよい。液量
センサ41aとしては従前の液面レベルセンサを用い、所
定液量以下で導通するレベルスイッチを用いることがで
きる。更に、ブレーキセンサ2aとして従前のブレーキラ
ンプ点灯用のブレーキペダルスイッチあるいはブレーキ
液圧路に設けた圧力スイッチを利用することとしてもよ
い。
上記の制御回路90は第2図に示したように構成されてい
る。即ち、始動スイッチ80がアンド回路91を介して、フ
リップフロップ93のセット端子に接続され、液圧センサ
40a及び液量センサ41aがオア回路92を介してフリップフ
ロップ93のリセット端子に接続されている。フリップフ
ロップ93のQ出力端子は駆動回路94を介してソレノイド
60aに接続されている。又、ブレーキセンサ2aの出力が
反転してフリップフロップ95のセット端子に接続され、
オア回路92の出力端子がフリップフロップ95のリセット
端子に接続されている。そして、フリップフロップ95の
Q出力端子がアンド回路91の入力端子に接続されてい
る。
而して、ブレーキペダル2が踏み込まれていなければ、
ブレーキセンサ2aの出力はLレベルであるためフリップ
フロップ95がセットされ、アンド回路91はHレベル入力
となる。このとき、パワー液圧及びブレーキ液量が何れ
も所定値を超えていれば液圧センサ40a及び液量センサ4
1aが何れもLレベル出力となるので、フリップフロップ
93はリセットされない。この状態で始動スイッチ80が機
関始動側に投入されHレベル出力となると、アンド回路
91の出力がHレベルとなり、フリップフロップ93がセッ
トされQ出力がHレベルとなって駆動回路94が駆動され
る。従って、ソレノイド60aが励磁され、開閉弁60が開
弁する。
そして、液圧センサ40a及び液量センサ41aの少くとも一
方がHレベル出力となると、即ちパワー液圧あるいはブ
レーキ液量が所定値以下となると、フリップフロップ93
及び95がリセットされてフリップフロップ93のQ出力は
Lレベルとなり、ソレノイド60aは非励磁とされ、開閉
弁60が閉弁位置に戻る。
一方、始動スイッチ80の機関始動側投入前にブレーキペ
ダル2が踏み込まれた状態にあるときには、ブレーキセ
ンサ2a出力がHレベルとなるためフリップフロップ95は
セットされない。従って、アンド回路91の一方の入力は
Lレベルであり、始動スイッチ80が投入されてもフリッ
プフロップ93はセットされず、ソレノイド60aは励磁さ
れない。即ち、開閉弁60は閉弁位置のままである。尚、
機関が停止するとパワー液圧源40の作動も停止し、パワ
ー液圧が所定圧以下となって、フリップフロップ93,95
がリセットされるが、始動スイッチ80が機関停止側に戻
されたときにリセットされるようにしてもよい。又、上
記の各センサはその出力信号レベルを逆の関係即ち所定
値以上でLレベルとなるようにしてもよく、制御回路90
は上記に限ることなく種々の回路で構成することができ
る。
以上の構成になる実施例の作動を説明すると、第1図は
ブレーキペダル2の非作動時の状態を示し、タンデムマ
スタシリンダ10の第1圧力室12と第1給液室13は連通
し、夫々後輪53,54のホイールシリンダ53a,54aとリザー
バ41に連通しているので、これらに充填されているブレ
ーキ液はリザーバ41内の圧力即ち略大気圧下にある。
一方、パワー液圧源40のパワー液圧は液圧ブースタ20の
孔27cに付与されている。この状態では孔27cは遮断され
ているので液圧ブースタ20は機能していない。
第2圧力室16及び第2給液室17内のブレーキ液はポート
17b及びチェックバルブ41cを介してリザーバ41と連通し
略大気圧下にあるので、ポート16a、第2液圧路72を介
して連通するホイールシリンダ51a,52aも同圧下にあ
る。尚、ポート17aは開閉弁60が状態の閉位置にあるの
で液圧ブースタ20とは遮断されている。
上記の状態で始動スイッチ80が機関始動側に投入される
と、リザーバ41内のブレーキ液量が十分でパワー液圧源
40の出力パワー液圧が十分であれば、ブレーキセンサ2
a、液圧センサ40a及び液量センサ41aの出力は何れもL
レベルとなり、制御回路90からソレドイド60aに駆動信
号が出力され開閉弁60が作動し開弁位置となる。従っ
て、液圧ブースタ20の倍圧室20aと第2液圧室17が連通
するが、倍圧室20a内は孔27bを介してリザーバ41と連通
しているため略大気圧にある。
ブレーキペダル2に踏力が付与されると、入力ロッド3
を介して反力ピストン22が押圧され、パワーピストン5
に当接する迄移動すると支持レバー24に対し制御レバー
25が反時計方向に回動し頭部がスプール26を押圧する。
これにより、前述したようにパワー液圧源40からのパワ
ー液圧が導入されパワーピストン5を押圧して第1ピス
トン11に対して倍圧力を付与すると共に、反力ピストン
22を介してブレーキペダル2に反力が伝えられる。
同時にポート20dから開弁位置にある開閉弁60を介して
第2給液室17に出力液圧が付与され、ホイールシリンダ
51a,52aに直接出力液圧が付与される。そして、第1ピ
ストン11がパワーピストン5により摺動を開始すると、
弁体14aによる小孔11dが閉塞され、第1圧力室12の縮小
に応じホイールシリンダ53a,54aにブレーキ液圧が出力
される。一方、倍圧室20a内はパワーピストン5と反力
ピストン22の相対変位とこれに対応した制御レバー25に
よるスプールバルブ28の駆動によりパワー液圧が所定の
圧力(ブースト液圧)に維持されることとなる。
以上の作動から明らかなように、第1ピストン11が摺動
する前に液圧ブースタ20によりホイールシリンダ51a,52
aにブレーキ液圧が出力されることになりブレーキペダ
ル2のストロークが短縮される。
次に、例えば事故等によりホイールシリンダ51a,52aが
損傷しブレーキ液洩れが生じたときには、リザーバ41内
のブレーキ液量が減少し、パワー液圧源40の出力パワー
液圧が低下する。そして、ブレーキ液量が所定量以下、
あるいはパワー液圧が所定圧以下となると、液量センサ
41aあるいは液圧センサ40aがHレベル出力となり、駆動
回路94の駆動信号は供給されずソレノイド60aは非励磁
となり、開閉弁60は常態即ち閉弁位置に戻り、倍圧室20
aと第2給液室17の間が遮断される。従って、倍圧室20a
内のブレーキ液がホイールシリンダ51a,52aから流出す
ることが阻止されて倍圧力が維持され、第1ピストン11
側はブレーキペダル2に応動して第1圧力室12が昇圧す
るので、後輪53,54側のブレーキ力が維持される。しか
も、リザーバ41は第1図に示したように三つの液室に分
割されているため、第1ピストン11側のブレーキ液量は
確保される。
あるいは、パワー液圧源40の作動が何等かの理由で停止
し倍圧力が消失しても、開閉弁60が常態の閉弁位置に戻
り、タンデムマスタシリンダ10において第1ピストン11
がブレーキペダル2に応動し第1圧力室12を昇圧すると
共に、第2ピストン15を摺動して第2圧力室16を昇圧
し、通常のタンデムマスタシリンダとして機能する。
以上の実施例において、開閉弁60の作動を綜合すると、
次のようになる。即ち、開閉弁60は常閉弁であって、機
関の始動スイッチ80に連動して開弁する。但し、開弁時
の条件として以下の何れか一の場合には開弁作動が禁止
される。即ち(イ)パワー液圧源40の出力パワー液圧が
所定圧を下回ったとき、(ロ)リザーバ41内のブレーキ
液の液量が所定量を下回ったとき、そして(ハ)機関始
動時にブレーキペダル2が踏み込まれた状態にあると
き、即ち始動スイッチ80投入時にブレーキセンサ2aによ
りブレーキ作動が検出されているとき、である。そし
て、開閉弁60が開弁状態にあるとき、上記(イ)及び
(ロ)の少くとも何れか一方となった場合には閉弁作動
が行なわれる。
而して、機関始動時にブレーキペダル2が踏み込み状態
にあるときには、始動スイッチ80が機関始動側に投入さ
れても開閉弁60が開弁しないため、運転者にペダルショ
ック、所謂蹴り返しを与えることがない。そして、ホイ
ールシリンダ51a,52a及びこれらに至る液圧路72等に障
害が生じても、あるいは万一開閉弁60のソレノイド60a
及びこれに至る電気回路に障害が生じても開閉弁60が常
態の閉弁位置に維持されるためブレーキ液が流出するこ
とがない。特に、機関停止状態で車両を駐、停車してい
る間も開閉弁60が常態の閉弁位置にあるので、ブレーキ
液が流出することはない。
第3図は第2図の制御回路の他の実施例を示すもので、
第2図からブレーキセンサ2a,フリップフロップ95を除
去し、アンド回路91にオア回路92の出力を反転入力する
ように構成したものである。制御回路90aにおいては、
リセット優先のフリップフロップ93に対し液圧センサ40
a及び液量センサ41aの出力がリセット入力となってい
る。従って、始動スイッチ80投入時あるいは開閉弁60が
開弁位置にあるときにこれらの何れかの出力がHレベル
であれば、フリップフロップ93がリセットされソレノイ
ド60aが非励磁とされる。尚、爾後の作動は第3図の実
施例と同様であるので説明は省略する。
第4図は本発明の他の実施例を示すもので、第1図の実
施例と同一部品には同一部号を付しており、第1図の実
施例に対し、アンチロック及びアンチスリップ制御用の
切替弁65,66,67及び給排弁61乃至64を配設したものであ
る。
タンデムマスタシリンダ10の第1圧力室12は一系統即ち
本実施例においては駆動輪たる後輪53,54のホイールシ
リンダ53a,54aに第1液圧路71、第1切替弁65、第7液
圧路77、そして給排弁63,64を介して連通し、第2圧力
室16は他の一系統、即ち前輪51,52のホイールシリンダ5
1a,52aに第2液圧路72、第3切替弁67、第3液圧路73、
そして給排弁61,62を介して連通している。一方、液圧
ブースタ20は第4液圧路74を介して第3切替弁67に連通
接続されると共に、開閉弁60及び第5液圧路75を介して
タンデムマスタシリンダ10の第2給液室17に連通する。
又、パワー液圧源40が第9液圧路79を介して第2切替弁
66に連通接続されている。第2切替弁66は第6液圧路76
を介して液圧ブースタ20に、第8液圧路78を介して第1
切替弁65に接続されている。尚、第1液圧路71及び第6
液圧路76には夫々公知のプロポーショニング・バイパス
バルブ68及びプロポーショニングバルブ69が設けられて
いる。
第1切替弁65はソレノイド65aによって駆動される3ポ
ート2位置電磁弁で構成され、常時は第1液圧路71と第
7液圧路77を連通し第8液圧路78を遮断する第1位置と
され、作動時には第7液圧路と第8液圧路を連通し第1
液圧路71を遮断する第2位置に切替えられる。
第2切替弁66もソレノイド66aによって駆動される3ポ
ート2位置電磁弁で構成され、常時は第9液圧路79を遮
断し第6液圧路76と第8液圧路78を連通して、第1切替
弁65を液圧ブースタ20に連通する。作動時には第6液圧
路79を遮断し第8液圧路78と第9液圧路79を連通して、
第1切替弁65をパワー液圧源40に連通する。
又、第3切替弁67もソレノイド67aで駆動される3ポー
ト2位置電磁弁で常時は第1図に示した位置にあり、作
動時は第3液圧路73と第4液圧路74が連通し、液圧ブー
スタ20に連通する。
これら第1乃至第3切替弁65,66,67はマイクロコンピュ
ータを備えた制御装置100によって切替制御弁され、ア
ンチロック制御時には第2切替弁66は非作動の状態で第
1切替弁65及び第3切替弁67が作動し、アンチスリップ
制御時には第3切替弁67が非作動の状態で、先ず第1切
替弁65が作動し次に第2切替弁66が作動するように制御
される。
開閉弁60は第1図の実施例と同様、常閉の2ポート2位
置電磁弁で構成され、常時は第5液圧路75を遮断してい
る。そして、リザーバ41に設けられた液量センサ41aの
出力信号あるいはパワー液圧源40に設けた圧力センサ40
aの出力信号を入力する制御装置100により、例えば液量
センサ41aによりブレーキ液量不足が検知されると開閉
弁60が常態の閉弁位置とされ、あるいは液圧センサ40a
がパワー液圧の低下を示したときに閉弁位置に戻るよう
制御される。又、制御装置100にはブレーキセンサ2aの
出力信号も入力し、第1図の実施例と同様に作動するよ
う制御される。
給排弁61,62は3ポート3位置電磁弁で、第1位置でホ
イールシリンダ51a,52aを第3切替弁67に連通、第2位
置で遮断、第3位置でリザーバ41と連通するように配管
され、常時は第1位置にて通常のブレーキ作動が行なわ
れ、アンチロック作動時に第1位置乃至第3位置が適宜
選択されてブレーキ液圧が調節される。後輪53,54につ
いても同様の給排弁63,64がホイールシリンダ53a,54aに
接続されている。
このような構成になる実施例において、ブレーキ非作動
時に始動スイッチ80が機関始動側に投入されると開閉弁
60は開弁し、液圧ブースタ20と第2圧力室16が連通す
る。このとき、第1乃至第3切替弁65乃至67及び給排弁
61乃至64は第4図に示すような位置にある。ブレーキペ
ダル2に踏力が付与されると、前輪51,52は液圧ブース
タ20の出力液圧により、後輪53,54は第1圧力室12の出
力液圧によって制動作用が行なわれる。
始動スイッチ80が機関始動側に投入される前にブレーキ
ペダル2が踏み込み状態にあるときには開閉弁60は閉弁
位置に維持され、所謂蹴り返しが回避される。
次に、ブレーキ作動時に車輪のスリップ状態が検知され
アンチロック制御に移行すると、制御装置100により第
1切替弁65及び第3切替弁67が作動され、給排弁61乃至
64には液圧ブースタ20の出力液圧が供給され、前後輪51
乃至54の回転のロック状態に応じて給排弁61乃至64の各
々の3位置が適宜選択され、ホイールシリンダ51a乃至5
4a内の液圧が調整される。
一方、車両の発進時あるいは加速時において、制御装置
100にて駆動輪たる後輪53,54のスリップが検知される
と、第1切替弁65が作動され第1液圧路71が遮断され
る。次に、第2切替弁66が作動されホイールシリンダ53
a,54aにパワー液圧が付与される。即ち、ブレーキペダ
ル2とは無関係に後輪53,54にブレーキ力が付与され制
御装置100により給排弁63,64が作動制御され、スリップ
状況に応じてホイールシリンダ53a,54aのブレーキ液圧
が増減あるいは保持され、而して、過回転が抑えられス
リップが防止されることになる。
この実施例においては、例えばパワー液圧源40のパワー
液圧消失等により液圧ブースタ20の出力液圧が無くなっ
た場合、あるいはホイールシリンダ51a,52a側で液洩れ
が発生した場合において第1及び第3切替弁65,67及び
開閉弁60の協動作用によりブレーキ力が確保されフェル
セーフとして有効に機能する。
即ち、前者の場合には液圧センサ40aによってパワー液
圧が所定圧以下となったことが検知されると制御装置10
0により開閉弁60が閉弁位置に戻され、同時に第1切替
弁65が非作動、即ち常態とされ、第3切替弁67も非作動
とされる。従って、前後輪共タンデムマスタシリンダ10
の作動によって制動作用が行なわれる。
後者の場合には、液洩れによりリザーバ41のブレーキ液
が減少すると液量センサ41aによって検知され、あるい
はパワー液圧源40のパワー液圧の低下が液圧センサ40a
によって検知され、制御装置100により開閉弁60が閉弁
位置に戻される。このとき、アンチロック制御中であれ
ば停止され、第1乃至第3切替弁65乃至67が非作動とさ
れ第4図に示した位置となる。而して、ホイールシリン
ダ53a,54aには第1圧力室12からのブレーキ液圧によっ
てブレーキ力が確保され、ホイールシリンダ51a,52a側
の液洩れは開閉弁60によって遮断され、液圧ブースタ20
の出力液圧は開閉弁60及び第1及び第3切替弁65,67に
より遮断されるため流出が阻止され、従ってタンデムマ
スタシリンダ10に対し倍力作動を維持する。
尚、以上の実施例においては本発明にいう動的液圧制御
装置として液圧ブースタ20を用いることとしたが、例え
ばブースタとしては負圧ブースタを用い、液圧ブースタ
20のスプールバルブ28を含む調圧機構を別体として付設
することとし、これをタンデムマスタシリンダ10の第2
給液室17と接続することとしてもよい。
[発明の効果] 以上のように、本発明においては、第2給液室と動的液
圧制御装置とを連通する液圧路に常閉弁手段を介装し、
車両に搭載した機関の始動時にブレーキ作動検出手段が
ブレーキの非作動を検出したとき前記液圧路を連通する
ように常閉弁手段を駆動することとしているので、機関
の始動前にブレーキを作動した場合には、閉弁位置の常
閉弁手段によって第2給液室と動的液圧制御装置との連
通が遮断され、第2給液室のブレーキ液を流出すること
はない。また、機関の始動前からブレーキを作動した状
態で機関を始動した場合でも、所定の制動力を維持する
ことができると共に、第2給液室にブレーキ液圧が供給
されるときのブレーキペダルへの反動が阻止され所謂蹴
り返しを防止することができる。機関の始動後にブレー
キペダルを作動すると、動的液圧制御装置の出力液圧が
タンデムマスタシリンダの第2ピストンの第2給液室に
供給されることにより第2圧力室に連通する系統に関し
てブレーキペダルストロークが短縮される。
そして、車両の停止等に伴ない常閉弁手段が常態即ち閉
弁位置となり当該液圧路が遮断される。従って、車両停
止時等においても、動的液圧制御装置から当該液圧路を
介してブレーキ液がホイールシリンダに流出するといっ
た事態を確実に阻止することができる。
また、上記に加え、液圧検出手段もしくは液量検出手段
を備えると共に、これらの検出信号に応じて常閉弁手段
を制御する手段を備えたものにあっては、動的液圧制御
装置に連通する系統のホイールシリンダに液洩れが生じ
た場合にも確実にブレーキ液の流出が阻止される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の液圧ブレーキ装置の一実施例を示す全
体構成図、 第2図は同実施例の制御回路の回路図、 第3図は制御回路の他の実施例の回路図、 第4図は本発明の液圧ブレーキ装置の他の実施例を示す
全体構成図である。 2……ブレーキペダル, 2a……ブレーキセンサ(ブレーキ作動検出手段) 10……タンデムマスタシリンダ, 11……第1ピストン, 12……第1圧力室, 13……第1給液室, 14a,18a……弁体, 15……第2ピストン, 16……第2圧力室, 17……第2給液室, 20……液圧ブースタ(動的液圧制御装置), 40……パワー液圧源, 41……リザーバ, 40a……液圧センサ(液圧検出手段), 41a……液量センサ(液量検出手段), 51a〜54a……ホイールシリンダ, 60……開閉弁(常閉弁手段) 61〜64……給排弁, 65〜67……切替弁, 71〜79……第1液圧路乃至第9液圧路, 90……制御回路(制御手段), 100……制御装置(制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 昌彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−155167(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーキ液を貯蔵するリザーバと、ハウジ
    ングに穿設したシリンダ孔内をブレーキペダルに応動し
    て摺動する第1ピストン及び該第1ピストンに応動して
    摺動する第2ピストンにより前記シリンダ孔内に第1圧
    力室及び第2圧力室並びに第1給液室及び第2給液室を
    郭成し、該第1給液室及び第2給液室を介して前記リザ
    ーバのブレーキ液を前記第1圧力室及び第2圧力室に導
    入し夫々前記第1ピストン及び第2ピストンの摺動に応
    じ縮小してブレーキ液圧を出力するタンデムマスタシリ
    ンダと、ブレーキ液を所定の圧力に昇圧してパワー液圧
    を出力するパワー液圧源と、該パワー液圧源が出力した
    パワー液圧を入力し前記ブレーキペダルに応動して調圧
    したブレーキ液圧を出力する動的液圧制御装置を備え、
    前記タンデムマスタシリンダの第1圧力室及び第2圧力
    室を車両の各車輪に装着したホイールシリンダに連通接
    続すると共に、前記タンデムマスタシリンダの第2給液
    室を前記動的液圧制御装置に連通接続してなる液圧ブレ
    ーキ装置において、前記第2給液室と前記動的液圧制御
    装置とを連通する液圧路に介装する常閉弁手段と、前記
    車両のブレーキの作動状態を検出するブレーキ作動検出
    手段と、前記車両に搭載した機関の始動時に前記ブレー
    キ作動検出手段がブレーキの非作動を検出したとき前記
    液圧路を連通するように前記常閉弁手段を駆動する制御
    手段とを備えたことを特徴とする液圧ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】前記パワー液圧源の出力パワー液圧を検出
    する液圧検出手段を備えると共に、前記制御手段が、前
    記パワー液圧源の出力パワー液圧が所定圧以下であると
    きには前記常閉弁手段の駆動を禁止するよう制御する手
    段を含むことを特徴とする請求項1記載の液圧ブレーキ
    装置。
  3. 【請求項3】前記リザーバのブレーキ液量を検出する液
    量検出手段を備えると共に、前記制御手段が、前記リザ
    ーバのブレーキ液量が所定量以下であるときには前記常
    閉弁手段の駆動を禁止するよう制御する手段を含むこと
    を特徴とする請求項1記載の液圧ブレーキ装置。
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