JPH0788220B2 - 高密度誘電体磁器製造用の易焼結性セラミツクス粉末の製造法 - Google Patents

高密度誘電体磁器製造用の易焼結性セラミツクス粉末の製造法

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JPH0788220B2
JPH0788220B2 JP15563386A JP15563386A JPH0788220B2 JP H0788220 B2 JPH0788220 B2 JP H0788220B2 JP 15563386 A JP15563386 A JP 15563386A JP 15563386 A JP15563386 A JP 15563386A JP H0788220 B2 JPH0788220 B2 JP H0788220B2
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信一 白崎
総一郎 菅野
博道 岡村
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科学技術庁無機材質研究所長
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、低温焼結性で高性能のPZT系圧電セラミック
ス原料粉末の製造方法に関する。
PZT系セラミックスは、高周波フィルター、超音波振動
子、共振子エレメント(ピックアップエレメント、着火
素子メカニカルフィルタ、遅延線用変換素子、バイモル
フ素子等)として広範囲に利用されている。
〔従来技術〕
従来のPZT系セラミックスの原料粉末の製造方法として
は、乾式法と湿式共沈法が知られている。
乾式法は、構成成分の酸化物又は炭酸塩等の粉末を混合
し、これを仮焼する方法である。湿式共沈法は、PZTの
構成成分の全ての混合液を作り、これにアルカリ等の沈
殿形成液を添加して共沈させ、乾燥、仮焼する方法であ
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来から知られている乾式法では、均一な組成の原料粉
末が得難く、またPZTの生成反応を完遂させるために仮
焼温度を高くすることが必要であるので、粒子が粗大化
して易焼結性になり難い欠点があった。
また、湿式共沈法では、沈殿形成液の添加時の濃度が一
定であるため、各成分の沈殿形成能が異なる場合には、
ある成分は100%沈殿を生成するが、他の成分は100%沈
殿を生成し得ないことがあり、所望組成のものを得難い
欠点がある。更に、PZTは鉛とチタンとを含有している
ので、これを共沈法で製造する場合、チタン原料として
安価な四塩化チタンを使用すると、四塩化チタンの塩素
イオンが鉛イオンと反応して白色沈殿を生成するため、
四塩化チタンは使用できない。この場合、オキシ硝酸チ
タンを使用すればこの沈殿の生成を防ぐことができる
が、高価であるため実用的でない。
また、湿式法として、有機金属化合物を用いる方法もあ
り、この場合、有害な陰イオンの生成はないが、原料が
高価であり工業的生産には適していない。
更に、Mg,Ni,Zn,Mnは、共通の沈殿形成液を用い、同一p
H領域内で沈殿を形成させることが困難であり、Nb,Ta
は、水系溶媒に溶解する塩が少なく、そのため、これら
の金属を含有するPZT系セラミックス粉末を、水系溶液
から沈殿形成させる方法で、正しい化学量論比を持つペ
ロブスカイト系酸化物として得ることは困難であった。
本発明の目的は、Mg,Ni,Zn,Mn,Nb,Ta等の金属を含有す
るPZT系圧電セラミックスの原料粉末の製法における従
来法の欠点を解消し、チタン原料として安価な四塩化チ
タンも使用でき、高密度で電気特性の優れたPZT系圧電
セラミックスの製造に適した、低温焼結性の粉末を製造
する方法を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、一般式Pb(Zrt Ti1-t)O3(但し、t=0.1〜
0.9)で表される酸化物と一般式 PbA1/32/3O3(但し、AはMg,Ni,Zn及びMnからなる群
から選ばれた1種又は2種以上を、BはNb及び又はTaを
表す)で表される酸化物とからなるペロブスカイト系構
造を持つPZT系圧電セラミックス粉末の製造において、
ジルコニウム及びチタニウム化合物の溶液、並びに予め
仮焼して得られたAO・B2O5で表される複合酸化物を沈殿
形成液と混合し、得られた沈殿を仮焼した後、鉛酸化物
と混合し、仮焼することからなる鉛含有ペロブスカイト
複合酸化物の製造法である。
本発明において、PZT系圧電セラミックスとは、前記一
般式のPbの原子比を1.0より高くあるいは低くずらした
もの、また微量の他金属元素を添加した系をも含むもの
である。
本発明方法においては、Zr及びTi成分はそれらの原料化
合物の溶液を沈殿形成液と混合し、共沈法により沈殿形
成させる。
原料化合物として使用するZr,Ti化合物としては、水酸
化物、オキシ塩化物、炭酸塩、オキシ硝酸塩、硫酸塩、
硝酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、酸塩、塩化物、酸化物等が
挙げられる。これらが水に可溶でない場合は、鉱酸等を
添加して可溶とするができるが、最も安価で、本発明方
法に適したものは、オキシ塩化ジルコニウム又はオキシ
硝酸ジルコニウム、及び四塩化チタンである。
A及びB成分は、予め、両成分原料化合物を混合した
後、400〜1000℃、好ましくは700〜1000℃で仮焼して得
られた、不溶性複合酸化物AO・B2O5を粉砕し、通常、縣
濁液として添加する。
AO・B2O5粉末は、原料、仮焼温度、粉砕工程等を制御す
ることにより、粒径分布が均一で粒径が小さいものとす
る必要がある。粒径は1.0μm以下とすることが好まし
い。
AO・B2O5の添加は、Zr−Ti成分の沈殿形成前にAO・B2O5
を沈殿形成液に分散させておく方法、Zr−Ti成分の沈殿
形成後、該沈殿の分散した沈殿形成液にAO・B2O5を加え
分散させる方法を採用することが出来る。
A及びB成分の原料化合物としては、水酸化物、オキシ
塩化物、炭酸塩、オキシ硝酸塩、硝酸塩、酢酸塩、ギ酸
塩、硝酸塩、酸化物等が挙げられる。
沈殿形成液としては、例えば、アンモニア、苛性アルカ
リ、炭酸ソーダ、酸アンモニウム,アミン等の溶液が
挙げられるが、微量の混入が電気特性に影響するナトリ
ウム、カリウムを含まず、仮焼段階で容易に分解し、か
つ安価なアンモニア水が好ましい。
Zr−Tiの混合水酸化物沈殿の形成にあたっては、沈殿形
成後、洗浄により陰イオンの除去を十分に行う必要があ
る。洗浄は、通常、水又はアンモニア水を使用し、リパ
ルプ水洗を繰り返すことが好ましい。該洗浄が十分でな
いと、塩化鉛等を生成し焼結時に重量減少し、焼結性及
び電気特性が低下する。
また、より性能の優れた粉末を得るためには、沈殿生成
後、熟成を行うことが好ましい。熟成は、低温の場合は
長時間、高温の場合は短時間であり、通常、10〜80℃で
30分以上、好ましくは1〜24時間である。
本発明における沈殿形成は、水系溶媒、例えば、水又は
水−アルコール中で行われる。
上記の方法により得られたZr−Ti−A−Bの水酸化物と
酸化物との混合沈殿を仮焼した後、鉛酸化物を混合し、
更に仮焼することにより、本発明の複合酸化物粉末を得
ることが出来る。
鉛酸化物としてはPbO又はPb3O4が使用できる。
Zr−Ti−A−Bの混合沈殿の仮焼は、400〜1000℃、好
ましくは600〜900℃で行う。また、最終仮焼は400〜100
0℃、好ましくは700〜1000℃で行う。
本発明において、PZT系セラミックスの焼結性や特性を
制御するために、微量成分、例えば、Ba,Ca,Sr.Sn,Mn,A
l,La,Nb,Cs,Ge,V,Y,Bi,Fe,Cr,Ni,Ir,Rh,Na,Sc,In,K,Ga,
Tl,W,Th等の元素の化合物を添加してもよい。
本発明により得られるPZT系圧電セラミックス原料粉末
は低温焼結性の粉末であり、800〜1220℃で焼結するこ
とにより、高密度で電気特性の優れたPZT系圧電セラミ
ックス焼結体を得ることが出来る。
以下、実施例を挙げ本発明を更に詳細に説明するが、本
発明はこれら実施例によりなんら限定されるものではな
い。
実施例1. MgO0.0167モルとNb2O50.0167モルとをボールミルで混合
し、850℃で2時間仮焼した。この仮焼粉末を1のア
ンモニア水中に分散した分散液に、オキシ塩化ジルコニ
ウム0.0135モルと四塩化チタン0.0365モルとを水500ml
中に溶解した混合水溶液を徐々に滴下し、濾過後、濾過
ケーキを再び希アンモニア水に分散させて濾過する方法
(リパルプ洗浄)を数回繰り返し、塩素イオンを十分除
去した。尚、リパルプ洗浄時の濾紙への付着による各成
分の量論比が変わることを防ぐため、常に同じ濾紙上で
濾過を行った。
次いで、この混合沈殿を乾燥した後、900℃で2時間仮
焼し、仮焼粉末とPb3O4とを混合し、800℃で2時間仮焼
し、再びボールミルで粉砕し、Pb(Mg1/3Nb2/30.500Z
r0.135Ti0.365O3組成のセラミックス粉末を得た。
比較例 市販のPbO、TiO2、ZrO2、MgO、Nb2O5の粉末をPb(Mg1/3
Nb2/30.500Zr0.135Ti0.365O3の組成になるように配合
し、ボールミルで混合した後、800℃で約2時間仮称
し、再びボールミルで粉砕した後乾燥し、Pb(Mg1/3Nb
2/30.500Zr0.135Ti0.365O3組成のセラミックス粉末を
得た。
(評価試験) (A) 原料粉末の特性 粒度分布は遠心沈降式粒度分布測定機(島津製作所・SA
−CP型)を用いて測定した。
(A−1) 平均粒径D50:累積重量百分率が50%を示す
粒径 (A−2) 粒度分布D90/D10:累積重量百分率が90%を
示す粒径D90を累積重量百分率が10%を示す粒径D10で除
した値 (A−3) 比表面積:比表面積自動測定装置(島津マ
イクロメリティクス2200型)を用いて測定下。
(B) 誘電体磁器の特性 実施例及び比較例で得られた粉末を使用して圧電体磁器
を製造した。
原料粉末1gを直径20mmの金型に入れ、2ton/cm2の圧力で
加圧成形し成形体を得た。この成形体をマグネシアルツ
ボに入れ蓋をし、焼成炉で焼結し圧電体磁器を得た。
(B−1) 焼結密度:水中置換法により測定した。
(B−2) 誘電特性ε及びtanδ:LCZメーター(横河
ヒューレットパッカード製4276A)を使用し、20℃、1KH
zの条件で比誘電率ε及び誘電正接tanδを測定した。
結果を第1表に記載した。
〔発明の効果〕 本発明方法は、工業的方法としても優れたものであり、
本発明の方法で製造された原料粉末は、低温焼結性であ
り、該粉末の焼結により得られるPZT系圧電セラミック
ス焼結体は、高密度で電気特性に優れている。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 3/00 H 3/12 301 H01L 41/24

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式Pb(Zrt Ti1-t)O3(但し、t=0.1
    〜0.9)で表される酸化物と一般式 PbA1/32/3O3(但し、AはMg,Ni,Zn及びMnからなる群
    から選ばれた1種又は2種以上を、BはNb及び又はTaを
    表す)で表される酸化物とからなるペロブスカイト系圧
    電セラミックス粉末の製造において、ジルコニウム及び
    チタニウム化合物の溶液、並びに予め仮焼して得られた
    AO・B2O5で表される複合酸化物を沈殿形成液と混合し、
    得られた沈殿を仮焼した後、鉛酸化物と混合し、仮焼す
    ることを特徴とする鉛含有ペロブスカイト系酸化物の製
    造法。
  2. 【請求項2】AO・B2O5を分散させた沈殿形成液にジルコ
    ニウム及びチタニウム化合物の溶液を加え沈殿形成させ
    る特許請求の範囲第(1)項記載の方法。
  3. 【請求項3】ジルコニウム及びチタニウム混合水酸化物
    の分散した沈殿形成液にAO・B2O5を加える特許請求の範
    囲第(1)項記載の方法。
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