JPH0790154B2 - 芳香族ポリスルホン複合半透膜の製造方法 - Google Patents
芳香族ポリスルホン複合半透膜の製造方法Info
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- JPH0790154B2 JPH0790154B2 JP61004005A JP400586A JPH0790154B2 JP H0790154 B2 JPH0790154 B2 JP H0790154B2 JP 61004005 A JP61004005 A JP 61004005A JP 400586 A JP400586 A JP 400586A JP H0790154 B2 JPH0790154 B2 JP H0790154B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、芳香族ポリスルホン複合半透膜の製造方法に
関し、詳しくは、透過性能の安定性と耐圧強度にすぐれ
た芳香族ポリスルホン複合半透膜の製造方法に関する。
関し、詳しくは、透過性能の安定性と耐圧強度にすぐれ
た芳香族ポリスルホン複合半透膜の製造方法に関する。
(従来の技術) 近年、半透膜は、海水の淡水化、超純水の製造、医薬や
食品工業における精製、濃縮、除菌処理、工業排水及び
生活排水の処理、人工臓器における膜材料等、極めて多
様な分野において広く使用されており、また、これら用
途に応じて種々の特性を有する半透膜が製造されてい
る。しかし、従来、知られている半透膜は、尚、その用
途によつては、透過性能やその他の特性において満足す
べきものではない。例えば、セルロースエステルからな
る半透膜は、従来、逆浸透膜や人工臓器材料として用い
られているが、耐微生物や耐薬品性、耐熱性、耐溶剤性
等が劣る。
食品工業における精製、濃縮、除菌処理、工業排水及び
生活排水の処理、人工臓器における膜材料等、極めて多
様な分野において広く使用されており、また、これら用
途に応じて種々の特性を有する半透膜が製造されてい
る。しかし、従来、知られている半透膜は、尚、その用
途によつては、透過性能やその他の特性において満足す
べきものではない。例えば、セルロースエステルからな
る半透膜は、従来、逆浸透膜や人工臓器材料として用い
られているが、耐微生物や耐薬品性、耐熱性、耐溶剤性
等が劣る。
このために、特に、耐微生物性、耐熱性及び耐薬品性に
すぐれる半透膜として、例えば、特開昭49−23183号公
報や特開昭54−1637号公報に記載されているように、芳
香族ポリスルホンからなる半透膜が提案され、また、一
部で既に実用化されている。しかし、一般に芳香族ポリ
スルホンは、上記のようなすぐれた特性を有する反面、
比較的疎水性であって、水との親和性が小さいために、
水性溶体の処理において、本来、水の透過性が低いうえ
に、溶質が膜面に吸着されて汚染されやすいので、処理
すべき水性液体の性状によつては、透過性能が経時的に
急激に低下することがある。
すぐれる半透膜として、例えば、特開昭49−23183号公
報や特開昭54−1637号公報に記載されているように、芳
香族ポリスルホンからなる半透膜が提案され、また、一
部で既に実用化されている。しかし、一般に芳香族ポリ
スルホンは、上記のようなすぐれた特性を有する反面、
比較的疎水性であって、水との親和性が小さいために、
水性溶体の処理において、本来、水の透過性が低いうえ
に、溶質が膜面に吸着されて汚染されやすいので、処理
すべき水性液体の性状によつては、透過性能が経時的に
急激に低下することがある。
更に、芳香族ポリスルホンからなる中空糸膜は、芳香族
ポリスルホンが特に脆い性質を有するために、肉圧強度
が低く、用途や使用条件が制限されざるを得ないという
重要な問題を有している。
ポリスルホンが特に脆い性質を有するために、肉圧強度
が低く、用途や使用条件が制限されざるを得ないという
重要な問題を有している。
また、例えば、管状複合半透膜は、通常、不織布のよう
な補強材上に芳香族ポリスルホン半透膜を製膜して、補
強膜とし、これを管状に加工することによつて製造され
るが、この補強膜は、一般に可撓性に乏しく、製管に際
して、補強膜に割れが発生することもあり、従来より、
可撓性にすぐれる芳香族ポリスルホン補強膜が要望され
ている。
な補強材上に芳香族ポリスルホン半透膜を製膜して、補
強膜とし、これを管状に加工することによつて製造され
るが、この補強膜は、一般に可撓性に乏しく、製管に際
して、補強膜に割れが発生することもあり、従来より、
可撓性にすぐれる芳香族ポリスルホン補強膜が要望され
ている。
(発明の目的) 本発明は、芳香族ポリスルホン半透膜における上記した
問題を解決するためになされたものであつて、特に、透
過安定性、耐圧性や、可撓性が改善された芳香族ポリス
ルホン複合半透膜の製造方法を提供することを目的とす
る。
問題を解決するためになされたものであつて、特に、透
過安定性、耐圧性や、可撓性が改善された芳香族ポリス
ルホン複合半透膜の製造方法を提供することを目的とす
る。
(発明の構成) 本発明による芳香族ポリスルホン複合半透膜の製造方法
は、芳香族ポリスルホンからなる多孔質膜に水溶性ポリ
ビニルアルコール系重合体水溶液を塗布又は含浸した
後、多価アルデヒドと酸触媒を含む溶液に浸漬し、アセ
タール化処理を行なつて、上記水溶性ポリビニルアルコ
ール系重合体を水不溶化すると共に、上記多孔質膜の表
面及び上記多孔質膜が有する微孔の内表面に水不溶化処
理された上記ポリビニルアルコール系重合体を概ね均一
に付着させることを特徴とする。
は、芳香族ポリスルホンからなる多孔質膜に水溶性ポリ
ビニルアルコール系重合体水溶液を塗布又は含浸した
後、多価アルデヒドと酸触媒を含む溶液に浸漬し、アセ
タール化処理を行なつて、上記水溶性ポリビニルアルコ
ール系重合体を水不溶化すると共に、上記多孔質膜の表
面及び上記多孔質膜が有する微孔の内表面に水不溶化処
理された上記ポリビニルアルコール系重合体を概ね均一
に付着させることを特徴とする。
本発明において用いる芳香族ポリスルホンは、好ましく
は、次の一般式(I)又は(II)で表わされる繰返し単
位を有する重合体である。
は、次の一般式(I)又は(II)で表わされる繰返し単
位を有する重合体である。
−A−SO2−A−O−(A−Rm−A−X)n− (I) −A−SO2−A−SO2−A−O− (II) 但し、Aはそれぞれ同一又は異なる芳香族基を示し、R
は2価の有機基を示し、XはO又はSO2を示し、m及び
nはそれぞれ0又は1を示す)。
は2価の有機基を示し、XはO又はSO2を示し、m及び
nはそれぞれ0又は1を示す)。
例えば、次のいずれかの繰返し単位 を有する芳香族ポリスルホンは、入手も容易であり、本
発明において好適に用いることができる。
発明において好適に用いることができる。
本発明による芳香族ポリスルホン複合半透膜が実用的な
透過性能及び強度を有するためには、上記したような芳
香族ポリスルホンは、1.0g/100mlのジメチルホルムアミ
ド溶液として、25℃において0.2〜1.0、好ましくは0.25
〜0.80の還元粘度ηSP/C(以下、還元粘度の測定条件は
同じである。)を有するのがよい。
透過性能及び強度を有するためには、上記したような芳
香族ポリスルホンは、1.0g/100mlのジメチルホルムアミ
ド溶液として、25℃において0.2〜1.0、好ましくは0.25
〜0.80の還元粘度ηSP/C(以下、還元粘度の測定条件は
同じである。)を有するのがよい。
本発明において、基材としての芳香族ポリスルホンから
なる多孔質膜としては、例えば、膜表面に厚さ20μm以
下の緻密な所謂スキン層と、このスキン層を一体的に支
持する比較的粗な多孔質構造を有すると共に、粒径0.01
μm以上の粒子の透過を実質的に阻止する性能を有する
多孔質膜や、膜の厚さ方向にほぼ均質であつて、且つ、
微孔孔径が実質的に0.01〜2μmの範囲にある多孔質膜
が好適に用いられる。一般にこのような多孔質膜は20
/m2・時・気圧以上の高い純水透水速度を有する。この
ような多孔質膜も、通常、半透膜と称されている。
なる多孔質膜としては、例えば、膜表面に厚さ20μm以
下の緻密な所謂スキン層と、このスキン層を一体的に支
持する比較的粗な多孔質構造を有すると共に、粒径0.01
μm以上の粒子の透過を実質的に阻止する性能を有する
多孔質膜や、膜の厚さ方向にほぼ均質であつて、且つ、
微孔孔径が実質的に0.01〜2μmの範囲にある多孔質膜
が好適に用いられる。一般にこのような多孔質膜は20
/m2・時・気圧以上の高い純水透水速度を有する。この
ような多孔質膜も、通常、半透膜と称されている。
また、本発明においては、基材としての上記芳香族ポリ
スルホンからなる多孔質膜は、不織布のような補強材上
に製膜されていてもよい。
スルホンからなる多孔質膜は、不織布のような補強材上
に製膜されていてもよい。
基材としてのこのような芳香族ポリスルホン多孔質膜の
形状は、本発明においては、特に制限されるものではな
いが、本発明によれば、中空糸状多孔質膜を用いると
き、特に、耐内圧性が改善された芳香族ポリスルホン中
空糸状半透膜を得ることができる。基材としての中空系
状多孔質膜としては、外径500〜4000μm、内径200〜30
00μmのものがよい。また、不織布上に製膜されたシー
ト状の芳香族ポリスルホン多孔質膜を用いるとき、可撓
性にすぐれた複合半透膜を得ることができる。
形状は、本発明においては、特に制限されるものではな
いが、本発明によれば、中空糸状多孔質膜を用いると
き、特に、耐内圧性が改善された芳香族ポリスルホン中
空糸状半透膜を得ることができる。基材としての中空系
状多孔質膜としては、外径500〜4000μm、内径200〜30
00μmのものがよい。また、不織布上に製膜されたシー
ト状の芳香族ポリスルホン多孔質膜を用いるとき、可撓
性にすぐれた複合半透膜を得ることができる。
本発明によれば、このような芳香族ポリスルホン多孔質
膜に水溶性ポリビニルアルコール系重合体水溶液を塗布
し、又は含浸した後、多価アルデヒドと酸触媒を含む水
溶液に浸漬し、アセタール化処理を行なつて、上記水溶
液ポリビニルアルコール系重合体を水不溶化すると共
に、上記多孔質膜の表面及び上記多孔質膜が有する微孔
の内表面に水不溶化処理された上記ポリビニルアルコー
ル系重合体を概ね均一に付着させる。
膜に水溶性ポリビニルアルコール系重合体水溶液を塗布
し、又は含浸した後、多価アルデヒドと酸触媒を含む水
溶液に浸漬し、アセタール化処理を行なつて、上記水溶
液ポリビニルアルコール系重合体を水不溶化すると共
に、上記多孔質膜の表面及び上記多孔質膜が有する微孔
の内表面に水不溶化処理された上記ポリビニルアルコー
ル系重合体を概ね均一に付着させる。
本発明において用いるポリビニルアルコール系重合体
は、平均重合度200〜3500、ケン化度85〜100モル%のポ
リビニルアルコール、及び単量体組成の20モル%以下の
ビニル単量体単位を有する共重合体を含むものとする。
このようなビニル単量体としては、例えば、エチレン、
ビニルピロリドン、アクリロニトリル、塩化ビニル等を
挙げることができる。
は、平均重合度200〜3500、ケン化度85〜100モル%のポ
リビニルアルコール、及び単量体組成の20モル%以下の
ビニル単量体単位を有する共重合体を含むものとする。
このようなビニル単量体としては、例えば、エチレン、
ビニルピロリドン、アクリロニトリル、塩化ビニル等を
挙げることができる。
このような本発明の方法によれば、水溶性ポリビニルア
ルコール系重合体を高い密度にて架橋させることがで
き、従つて、例えば、芳香族ポリスルホンからなる中空
糸膜の透過性能を安定化させることができるのみなら
ず、内圧強度を著しく高めることができる。ここに、多
価アルデヒドとしては、例えば、ポリビニルアルコール
ジアルデヒド、グルタルアルデヒド、グリオキザール、
テレフタルアルデヒド等を挙げることができるが、これ
らに限定されるものではない。
ルコール系重合体を高い密度にて架橋させることがで
き、従つて、例えば、芳香族ポリスルホンからなる中空
糸膜の透過性能を安定化させることができるのみなら
ず、内圧強度を著しく高めることができる。ここに、多
価アルデヒドとしては、例えば、ポリビニルアルコール
ジアルデヒド、グルタルアルデヒド、グリオキザール、
テレフタルアルデヒド等を挙げることができるが、これ
らに限定されるものではない。
上記多価アルデヒドを用いるアセタール化反応によつ
て、ポリビニルアルコール系重合体を架橋し、水不溶化
処理するには、例えば、基材としての芳香族ポリスルホ
ン多孔質膜を0.05〜10重量%濃度のポリビニルアルコー
ル系重合体の水溶液に浸漬して、上記重合体を多孔質膜
に含浸させ、乾燥させた後、又は乾燥させずに、この多
孔質膜を前記したような多価アルデヒドと少量の酸触
媒、例えば、塩酸や硫酸を含む溶液中に浸漬すればよ
く、このようにして、本発明による複合半透膜を得るこ
とができる。
て、ポリビニルアルコール系重合体を架橋し、水不溶化
処理するには、例えば、基材としての芳香族ポリスルホ
ン多孔質膜を0.05〜10重量%濃度のポリビニルアルコー
ル系重合体の水溶液に浸漬して、上記重合体を多孔質膜
に含浸させ、乾燥させた後、又は乾燥させずに、この多
孔質膜を前記したような多価アルデヒドと少量の酸触
媒、例えば、塩酸や硫酸を含む溶液中に浸漬すればよ
く、このようにして、本発明による複合半透膜を得るこ
とができる。
好ましくは、上記のようにしてポリビニルアルコール系
重合体溶液にて処理した芳香族ポリスルホン多孔質膜を
多価アルデヒド濃度0.0001〜5重量%、酸触媒0.0001〜
30重量%の多価アルデヒド溶液中に浸漬し、0〜80℃の
温度で1分乃至数十時間浸漬する。このようにして、芳
香族ポリスルホン多孔質膜の表面及び微孔内表面に水不
溶化処理されたポリビニルアルコール系重合体を概ね均
一に付着させることができる。この後、必要に応じて、
この複合半透膜を熱水に浸漬する等の方法によつて、膜
を熱処理して、得られる複合半透膜の微孔孔径を調整す
ることもできる。上記の処理においては、好ましい温度
条件は60℃以上、特に80℃以上であり、5分以上、好ま
しくは30分以上浸漬する。
重合体溶液にて処理した芳香族ポリスルホン多孔質膜を
多価アルデヒド濃度0.0001〜5重量%、酸触媒0.0001〜
30重量%の多価アルデヒド溶液中に浸漬し、0〜80℃の
温度で1分乃至数十時間浸漬する。このようにして、芳
香族ポリスルホン多孔質膜の表面及び微孔内表面に水不
溶化処理されたポリビニルアルコール系重合体を概ね均
一に付着させることができる。この後、必要に応じて、
この複合半透膜を熱水に浸漬する等の方法によつて、膜
を熱処理して、得られる複合半透膜の微孔孔径を調整す
ることもできる。上記の処理においては、好ましい温度
条件は60℃以上、特に80℃以上であり、5分以上、好ま
しくは30分以上浸漬する。
このようにして得られる本発明による芳香族ポリスルホ
ン複合半透膜において、基材である多孔質膜の表面及び
微孔の内表面に付着している水不溶化処理されたポリビ
ニルアルコール系重合体は、その付着量が膜表面と微孔
内表面とで同じである必要はないが、基材である多孔質
膜構造を保持して、透過性能、特に、溶質に対する除去
率が高まる程度であることが好ましい。具体的には、水
不溶化処理されたポリビニルアルコール系重合体の付着
量は、膜厚にもよるが、ポリスルホン多孔質膜に対し
て、通常、0.1〜20重量%の範囲が好ましい。水不溶化
ポリビニルアルコール系重合体の付着量が余りに少ない
ときは、透過性能及び耐圧性等が当初の基材としてのポ
リスルホン多孔質膜と殆ど変わらず、他方、20重量%よ
りも多いときは、通常、半透膜としての透過性質が劣る
ようになるからである。
ン複合半透膜において、基材である多孔質膜の表面及び
微孔の内表面に付着している水不溶化処理されたポリビ
ニルアルコール系重合体は、その付着量が膜表面と微孔
内表面とで同じである必要はないが、基材である多孔質
膜構造を保持して、透過性能、特に、溶質に対する除去
率が高まる程度であることが好ましい。具体的には、水
不溶化処理されたポリビニルアルコール系重合体の付着
量は、膜厚にもよるが、ポリスルホン多孔質膜に対し
て、通常、0.1〜20重量%の範囲が好ましい。水不溶化
ポリビニルアルコール系重合体の付着量が余りに少ない
ときは、透過性能及び耐圧性等が当初の基材としてのポ
リスルホン多孔質膜と殆ど変わらず、他方、20重量%よ
りも多いときは、通常、半透膜としての透過性質が劣る
ようになるからである。
以上のように、多価アルデヒドによつて水不溶化処理さ
れてなるポリビニルアルコール系重合体が表面に概ね均
一に付着されてなる複合半透膜は、ポリビニルアルコー
ル系重合体によつて表面が親水化されているために、膜
面への溶質の吸着が少なく、その結果、透過安定性が著
しく改善されると共に、膜が補強されているので、機械
的強度にすぐれ、特に、中空糸状複合半透膜の場合に、
その耐内圧性が著しく改善される。
れてなるポリビニルアルコール系重合体が表面に概ね均
一に付着されてなる複合半透膜は、ポリビニルアルコー
ル系重合体によつて表面が親水化されているために、膜
面への溶質の吸着が少なく、その結果、透過安定性が著
しく改善されると共に、膜が補強されているので、機械
的強度にすぐれ、特に、中空糸状複合半透膜の場合に、
その耐内圧性が著しく改善される。
(発明の効果) 本発明の芳香族ポリスルホン複合半透膜によれば、以上
のように、基材としての芳香族ポリスルホン多孔質膜が
その当初の多孔質膜構造を保持しつつ、その表面乃微孔
内表面に水不溶化処理されたポリビニルアルコール系重
合体が概ね均一に付着してなるので、複合半透膜は孔径
0.01〜2μm程度の微孔を有すると共に、膜表面がポリ
ビニルアルコール系重合体によつて親水化されているた
めに、膜面への溶質の吸着が少なく、その結果、透過安
定性が著しく改善されると共に、微孔の内表面に水不溶
化処理されたポリビニルアルコール系重合体が付着し
て、膜を補強しているので、膜は機械的強度にすぐれ、
特に、中空糸状複合半透膜の場合に、その耐内圧性が著
しく改善される。
のように、基材としての芳香族ポリスルホン多孔質膜が
その当初の多孔質膜構造を保持しつつ、その表面乃微孔
内表面に水不溶化処理されたポリビニルアルコール系重
合体が概ね均一に付着してなるので、複合半透膜は孔径
0.01〜2μm程度の微孔を有すると共に、膜表面がポリ
ビニルアルコール系重合体によつて親水化されているた
めに、膜面への溶質の吸着が少なく、その結果、透過安
定性が著しく改善されると共に、微孔の内表面に水不溶
化処理されたポリビニルアルコール系重合体が付着し
て、膜を補強しているので、膜は機械的強度にすぐれ、
特に、中空糸状複合半透膜の場合に、その耐内圧性が著
しく改善される。
(実施例) 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこ
れら実施例によつて限定されるものではない。また、以
下において部は重量部を意味するものとする。
れら実施例によつて限定されるものではない。また、以
下において部は重量部を意味するものとする。
実施例1 前記繰返し単位(III)を有する芳香族ポリスルホン
(ユニオン・カーバイド社製「ポリサルホンP−1700」
15部と平均分子量600のポリエチレングリコール5部を
N−メチル−2−ピロリドン80部に溶解した。この溶液
を環状ノズルから中空状に押出し、水を凝固液として内
側及び外側表面から凝固させ、内径0.5mm、外径1.0mmの
中空糸状多孔質膜を得た。
(ユニオン・カーバイド社製「ポリサルホンP−1700」
15部と平均分子量600のポリエチレングリコール5部を
N−メチル−2−ピロリドン80部に溶解した。この溶液
を環状ノズルから中空状に押出し、水を凝固液として内
側及び外側表面から凝固させ、内径0.5mm、外径1.0mmの
中空糸状多孔質膜を得た。
この中空糸状多孔質膜は、断面を走査型電子顕微鏡で観
察した結果、表面にスキン層を有し、内部に向かうに従
つて粗な多孔質構造を有し、部分的に所謂指状構造と称
される重合体の欠落部分を有する異方性膜であつた。ま
た、この多孔質膜の純水透水速度は600/m2・時・気圧
であり、平均分子量20000のポリエチレングリコールに
対する除去率は65%であつた。
察した結果、表面にスキン層を有し、内部に向かうに従
つて粗な多孔質構造を有し、部分的に所謂指状構造と称
される重合体の欠落部分を有する異方性膜であつた。ま
た、この多孔質膜の純水透水速度は600/m2・時・気圧
であり、平均分子量20000のポリエチレングリコールに
対する除去率は65%であつた。
次に、第1表に示すように、平均重合度1700、ケン化度
98.5モル%のポリビニルアルコール(PVA)の所定濃度
の水溶液に上記中空糸状多孔質膜を24時間浸漬した。こ
の後、中空糸状膜が合着しないように室温にて乾燥した
後、水96部、硫酸1部及びグルタルアルデヒド3部から
なる水溶液に30℃の温度で1時間浸漬し、ポリビニルア
ルコールを水不溶化処理した。
98.5モル%のポリビニルアルコール(PVA)の所定濃度
の水溶液に上記中空糸状多孔質膜を24時間浸漬した。こ
の後、中空糸状膜が合着しないように室温にて乾燥した
後、水96部、硫酸1部及びグルタルアルデヒド3部から
なる水溶液に30℃の温度で1時間浸漬し、ポリビニルア
ルコールを水不溶化処理した。
このようにして得られた中空糸状複合半透膜は、電子顕
微鏡で観察した結果、当初の多孔質膜構造はそのまま保
持されていると共に、水不溶性ポリビニルアルコールが
膜表面及び微孔内表面にほぼ均一に付着していることが
確認された。
微鏡で観察した結果、当初の多孔質膜構造はそのまま保
持されていると共に、水不溶性ポリビニルアルコールが
膜表面及び微孔内表面にほぼ均一に付着していることが
確認された。
これらの複合半透膜における水不溶化処理されたポリビ
ニルアルコールの付着量、平均分子量20000のポリエチ
レングリコールに対する除去率及び破裂強度を第1表に
示す。
ニルアルコールの付着量、平均分子量20000のポリエチ
レングリコールに対する除去率及び破裂強度を第1表に
示す。
比較例1及び2 実施例1における芳香族ポリスルホン中空糸状多孔質膜
自体(比較例1)、及びこの多孔質膜を15重量%のポリ
ビニルアルコール水溶液に浸漬し、グルタルアルデヒド
による水不溶化処理を施して、水不溶化ポリビニルアル
コールの付着量を30重量%とした複合半透膜(比較例
2)について、平均分子量20000のポリエチレングリコ
ールに対する除去率及び破裂強度を第1表に示す。
自体(比較例1)、及びこの多孔質膜を15重量%のポリ
ビニルアルコール水溶液に浸漬し、グルタルアルデヒド
による水不溶化処理を施して、水不溶化ポリビニルアル
コールの付着量を30重量%とした複合半透膜(比較例
2)について、平均分子量20000のポリエチレングリコ
ールに対する除去率及び破裂強度を第1表に示す。
実施例2 実施例1で得られた芳香族ポリスルホン中空糸状多孔質
膜を、第2表に示すように、種々の条件下にポリビニル
アルコール水溶液に浸漬し、ポリビニルアルコールを水
不溶化した。尚、酸触媒を含む多価アルデヒド水溶液へ
の多孔質膜の浸漬条 件は、すべて60℃、30分の一定とした。
膜を、第2表に示すように、種々の条件下にポリビニル
アルコール水溶液に浸漬し、ポリビニルアルコールを水
不溶化した。尚、酸触媒を含む多価アルデヒド水溶液へ
の多孔質膜の浸漬条 件は、すべて60℃、30分の一定とした。
処理条件及び得られた複合半透膜の特性を第2表に示
す。
す。
実施例3 前記繰返し単位(IV)を有する芳香族ポリスルホン(ポ
リエーテルスルホン、ICI社製)17部と塩化リチウム5
部をジメチルアセトアミド78部に溶解した。この溶液を
内径12mmのポリエステル不織布管の内面に250μmの厚
さに塗布した後、水中に浸漬して、凝固させた。
リエーテルスルホン、ICI社製)17部と塩化リチウム5
部をジメチルアセトアミド78部に溶解した。この溶液を
内径12mmのポリエステル不織布管の内面に250μmの厚
さに塗布した後、水中に浸漬して、凝固させた。
このようにして、不織布を補強材とする管状多孔質膜
は、断面を走査型電子顕微鏡で観察した結果、表面にス
キン層を有し、内部に向かうに従つて粗な多孔質構造を
有する異方性多孔質膜であつた。また、この半透膜の純
水速度は300/m2・時・気圧であり、平均分子量20000
のポリエリレングリコールに対する除去率は75%であつ
た。
は、断面を走査型電子顕微鏡で観察した結果、表面にス
キン層を有し、内部に向かうに従つて粗な多孔質構造を
有する異方性多孔質膜であつた。また、この半透膜の純
水速度は300/m2・時・気圧であり、平均分子量20000
のポリエリレングリコールに対する除去率は75%であつ
た。
平均重合度500、ケン化度98.5モル%の2.0重量%ポリビ
ニルアルコール水溶液に上記管状多孔質膜を室温で24時
間浸漬した後、表面を軽く水洗し、室温にて1日放置乾
燥し、次いで、100℃で2時間乾燥した。この後、この
管状多孔質膜を水97部、硫酸1部及びグルタルアルデヒ
ド2部からなる水溶液に30℃の温度で2時間浸漬し、ポ
リビニルアルコールを水不溶化処理した。
ニルアルコール水溶液に上記管状多孔質膜を室温で24時
間浸漬した後、表面を軽く水洗し、室温にて1日放置乾
燥し、次いで、100℃で2時間乾燥した。この後、この
管状多孔質膜を水97部、硫酸1部及びグルタルアルデヒ
ド2部からなる水溶液に30℃の温度で2時間浸漬し、ポ
リビニルアルコールを水不溶化処理した。
このようにして得られた本発明による管状複合半透膜
は、電子顕微鏡で観察した結果、当初の多孔質構造はそ
のまま保存されていると共に、水不溶性ポリビニルアル
コールが膜表面及び微孔内表面にほぼ均一に付着してい
ることが確認された。付着量は、当初の芳香族ポリスル
ホン多孔質膜に対して3.2重量%であつた。また、この
膜の純水透水速度は260/m2・時・気圧、平均分子量20
000のポリエチレングリコールに対する除去率は88%で
あつた。
は、電子顕微鏡で観察した結果、当初の多孔質構造はそ
のまま保存されていると共に、水不溶性ポリビニルアル
コールが膜表面及び微孔内表面にほぼ均一に付着してい
ることが確認された。付着量は、当初の芳香族ポリスル
ホン多孔質膜に対して3.2重量%であつた。また、この
膜の純水透水速度は260/m2・時・気圧、平均分子量20
000のポリエチレングリコールに対する除去率は88%で
あつた。
この本発明による複合半透膜及び基材としての当初の芳
香族ポリスルホン多孔質膜を用いて、不揮発分15%のカ
オチン系電着塗料を連続的に2kg/cm2の圧力にて処理し
た。
香族ポリスルホン多孔質膜を用いて、不揮発分15%のカ
オチン系電着塗料を連続的に2kg/cm2の圧力にて処理し
た。
その結果、第1図に示すように、本発明による複合半透
膜を用いるとき、透水速度は経時的に高く保持され、膜
の透過安定性が高いことが確認された。他方、当初の多
孔質膜によれは、透水速度が処理開始後、急激に低下し
た。
膜を用いるとき、透水速度は経時的に高く保持され、膜
の透過安定性が高いことが確認された。他方、当初の多
孔質膜によれは、透水速度が処理開始後、急激に低下し
た。
第1図は、本発明による芳香族ポリスルホン複合半透膜
(実施例3)及び比較例としての膜基材としての芳香族
ポリスルホン多孔質膜をそれぞれ用いて、カオチン系電
着塗料を連続処理したときの透水速度の経時変化を示す
グラフである。
(実施例3)及び比較例としての膜基材としての芳香族
ポリスルホン多孔質膜をそれぞれ用いて、カオチン系電
着塗料を連続処理したときの透水速度の経時変化を示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島津 彰 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−95982(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】芳香族ポリスルホンからなる多孔質膜に水
溶性ポリビニルアルコール系重合体水溶液を塗布又は含
浸した後、多価アルデヒドと酸触媒を含む溶液に浸漬
し、アセタール化処理を行なつて、上記水溶性ポリビニ
ルアルコール系重合体を水不溶化すると共に、上記多孔
質膜の表面及び上記多孔質膜が有する微孔の内表面に水
不溶化処理された上記ポリビニルアルコール系重合体を
概ね均一に付着させることを特徴とする芳香族ポリスル
ホン複合半透膜の製造方法。 - 【請求項2】水不溶化処理されたポリビニルアルコール
系重合体の付着量が芳香族ポリスルホンからなる多孔質
膜に対して20重量%以下であることを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載の芳香族ポリスルホン複合半透膜の
製造方法。 - 【請求項3】複合半透膜が中空糸状複合半透膜であるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の芳香族ポリ
スルホン複合半透膜の製造方法。 - 【請求項4】芳香族ポリスルホンからなる多孔質膜が不
織布上に形成されていることを特徴とする特許請求の範
囲第1項記載の芳香族ポリスルホン複合半透膜の製造方
法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60-3883 | 1985-01-11 | ||
| JP388385 | 1985-01-11 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6449095A Division JP2572015B2 (ja) | 1985-01-11 | 1995-03-23 | 芳香族ポリスルホン複合半透膜の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61268302A JPS61268302A (ja) | 1986-11-27 |
| JPH0790154B2 true JPH0790154B2 (ja) | 1995-10-04 |
Family
ID=11569579
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61004005A Expired - Fee Related JPH0790154B2 (ja) | 1985-01-11 | 1986-01-10 | 芳香族ポリスルホン複合半透膜の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0790154B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8794451B2 (en) | 2008-02-21 | 2014-08-05 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Hollow-fiber ultrafiltration membrane with excellent fouling resistance |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4834886A (en) * | 1987-01-08 | 1989-05-30 | Filmtec Corporation | Process for making alkali resistant hyperfiltration membrane and resulting product |
| US4802988A (en) * | 1987-09-17 | 1989-02-07 | Texaco Inc. | Dehydration of glycols |
| JPH02115028A (ja) * | 1988-10-25 | 1990-04-27 | Daicel Chem Ind Ltd | 濾過膜及びその製造方法 |
| DE4217335C2 (de) * | 1992-05-26 | 1996-01-18 | Seitz Filter Werke | Hydrophile Membran und Verfahren zu ihrer Herstellung |
| KR100744763B1 (ko) | 2005-11-04 | 2007-08-01 | 김지현 | 불용성 폴리비닐 알콜(pva) 필름이 형성된 이형지의 제조 방법 |
| JP2011094110A (ja) * | 2009-09-29 | 2011-05-12 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 芳香族ポリスルホン樹脂多孔質膜 |
| WO2018003949A1 (ja) * | 2016-07-01 | 2018-01-04 | 東洋紡株式会社 | 中空糸複合膜モジュール及びその製造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5850122B2 (ja) * | 1978-01-11 | 1983-11-09 | 日東電工株式会社 | 複合半透膜の製造方法 |
-
1986
- 1986-01-10 JP JP61004005A patent/JPH0790154B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8794451B2 (en) | 2008-02-21 | 2014-08-05 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Hollow-fiber ultrafiltration membrane with excellent fouling resistance |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61268302A (ja) | 1986-11-27 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |