JPH0790680B2 - 艶表面と凹凸表面を表現できる転写材とその製造方法 - Google Patents

艶表面と凹凸表面を表現できる転写材とその製造方法

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JPH0790680B2 JP31324586A JP31324586A JPH0790680B2 JP H0790680 B2 JPH0790680 B2 JP H0790680B2 JP 31324586 A JP31324586 A JP 31324586A JP 31324586 A JP31324586 A JP 31324586A JP H0790680 B2 JPH0790680 B2 JP H0790680B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、一工程の転写加工で被転写面上に艶表面と
凹凸表面を表現できる転写材とその製造方法に関するも
のである。
<従来の技術> 艶表面と凹凸表面を有する図柄、たとえば艶表面と艶消
し表面とが併存する図柄、あるいは艶表面とヘアライン
表面やスピン表面とが併存する図柄などを、一工程の転
写加工で被転写面上に表現する転写材としては次のよう
なものがあった。すなわち、サンドペーパーや不織布な
どで表面を引っ掻く物理的加工方法によって全面にヘア
ライン加工やスピン加工などが施された、あるいはサン
ドブラスト・ケミカルエッチングなどの加工により表面
を艶消し状態にされた基体シート上の艶表面を形成しよ
うとする部分に樹脂層が形成されその部分の基体シート
の凹凸を樹脂で埋めて平滑表面とし、さらにその上に図
柄層や接着剤層などが順次積層された転写材である。
また、艶表面を有するプラスチックフィルム上の艶消し
表面を形成しようとする部分に、体質顔料などの添加物
を混合した不透明樹脂層が印刷法により形成され、さら
にその上に図柄層や接着剤層などが順次積層された転写
材である。
<発明が解決しようとする問題点> しかし、上記の転写材には次のような欠点があった。
前者の転写材においては樹脂層によって凹凸を完全に埋
めることは困難であり、どうしても凹凸が残るものであ
った(第6〜7図参照)。これは、樹脂層は当然凹凸の
深度より厚くなければならないが、樹脂が流動性を有す
るため、基体シートの凹凸を埋めるには限度があるため
である。したがって、この転写材では凹凸の深度が比較
的浅いものに限定され、ヘアライン表面や艶消し表面で
あるべきところの意匠効果が少ないものであった。
後者の転写材においては、凹凸の深度は体質顔料などの
粒径に規定され(第8〜9図参照)、これらのうちで印
刷適性を有するものは比較的粒径の小さいものに限られ
る。したがって、この転写材においても艶消し表面であ
るべきところの意匠効果が少ないものであった。また、
凹凸形状も当然のことながら艶消し表面しか表現できな
いものであった。
したがって、この発明の目的とするところは、以上のよ
うな欠点を解決し、一工程の転写加工で被転写面上に艶
表面と凹凸表面を表現できる転写材とその製造方法を得
ることにある。
<問題点を解決するための手段> この発明は以上のような目的を達成するために次のよう
にした。すなわち、第1の発明である艶表面と凹凸表面
を表現できる転写材は、基体シート上にマスク層が設け
られた部分を除き表面が凹凸を呈する離型層が設けら
れ、離型層からは剥離するがマスク層からは剥離しない
表面層が設けられ、さらにその上に接着剤層が設けられ
た部分を有するものである。
また、第2の発明である艶表面と凹凸表面を表現できる
転写材の製造方法は、表面が平滑な基体シート上に、こ
の基体シートに密着する離型層を全面に設け、この離型
層上に離型層からは剥離し得るマスク層を設け、このマ
スク層を設けた面に凹凸加工を施し、さらにこの上に離
型層からは剥離するがマスク層からは剥離しない表面層
を設け、さらにこの上に接着剤層を設けたものである。
<作用> この発明の転写材においては、基体シートは離型層と密
着する。また、離型層はマスク層と表面層から剥離す
る。また、マスク層と表面層、表面層と接着剤層はそれ
ぞれ密着する。また、接着剤層と被転写体は転写加工に
より密着する。したがって、この発明の転写材を被転写
体に重ね合わせ、加熱・加圧などの方法で転写加工を行
ったのち基体シートを離型層と共に剥離する(第5図参
照)と、この転写材を構成する各層は基体シートと離型
層以外は被転写体に密着し、離型層はマスク層と表面層
から剥離する。したがって、マスク層の部分は表面形状
が平滑であり、マスク層以外の部分、つまり表面層の部
分は表面形状が凹凸となる。
<実施例> 以下、図面を用いてさらに詳しくこの発明を説明する。
第1図はこの発明の転写材の一実施例を示す断面図であ
る。第2〜4図はこの発明の製造工程を示す断面図であ
る。1は基体シート、2はマスク層、3は表面層、4は
接着剤層、5は着色層、6は金属層である。
まず、第1の発明である転写材の説明をする。
基体シート1の材質としては、ポリエチレンテレフタレ
ート・ポリプロピレン・セロファンなどの通常の転写材
に使用されるものと同様のプラスチックフィルムを用い
る。
離型層2は、基体シート1と密着し、マスク層3・表面
層4とは剥離するものである。その材質としては、アク
リル樹脂・塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂、または
メラミン樹脂・ウレタン樹脂・エポキシ樹脂などの硬化
性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などが使
用される。
マスク層3は、離型層2からは剥離可能であり、表面層
4とは密着し、離型層2のマスク層3が設けられた面に
凹凸加工が施された際にこの凹凸がマスク層3に覆われ
た部分の離型層2に達しないようにするためのものであ
る。マスク層3は艶表面を設けたい部分に設けられ、そ
れは着色されたものでも、着色されていないものでもよ
い(第2図参照)。その材質としては、アクリル樹脂・
塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂、またはメラミン樹
脂・ウレタン樹脂・エポキシ樹脂などの硬化性樹脂、紫
外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などが使用される。
なお、マスク層3の表面層4側には凹凸が形成されてい
てもいなくてもよい。この凹凸は、離型層2上のマスク
層3が設けられた面に、凹凸加工が施される際に、マス
ク層3の樹脂硬度の度合により形成されるものである。
つまり、マスク層3の耐性が極めて大きい場合はマスク
層3は平滑であり、耐性が乏しい場合は深い凹凸が形成
される。いずれにしても離型層2にまで凹凸が達しなけ
ればよい。
表面層4は離型層2から剥離可能で、かつマスク層3と
密着するものである。表面層4はマスク層3に凹凸が形
成されていればこの凹凸を埋め、かつマスク層3と密着
してマスク層3と一体化している。したがって、マスク
層3に凹凸が形成されている場合は、その凹凸を見えな
くするものである。表面層4に適した材料としては、マ
スク層3と密着することが必要なため、マスク層3で使
用されたものと同一系の樹脂が好ましい。また、表面層
4は着色されたものでも、着色されていないものでもよ
い。
接着剤層5は、表面層4と密着し、かつ転写加工時に被
転写体に密着するものである。その材料としては、被転
写体の材質に応じて塩素化オレフィン・塩化ゴム・アク
リル樹脂・ポリエステル樹脂などを用いる(第4図参
照)。
さらに、表面層4と接着剤層5との間に着色層6を設け
たり、表面層4と接着剤層5との間に金属層7を全面ま
たは部分的に設けることも可能で、これらを組み合わせ
ることにより意匠効果を高めることができる(第1図参
照)。なお、金属層7を設ける場合は、転写材内に金属
層を設ける場合の常法に従い、金属層7の前後にアンカ
ー層を設けてもよい。
次に、第2の発明であるこの発明の転写材の製造方法を
説明する。
まず、離型層2を基体シート1上に全面に設ける。その
方法としては、グラビアコート法やロールコート法など
の通常の印刷方法を用いるとよい。
次にマスク層3を、離型層2上の艶表面を設けたい部分
に設ける(第2図参照)。その方法としては、印刷や塗
装・貼付などの方法があるが、マスク層3をパターン化
しなければならないので印刷法が好ましい。
マスク層3を形成したのち、離型層2のマスク層3が設
けられた面に凹凸加工を施す。凹凸加工としては、サン
ドペーパーや不織布などで表面を引っ掻く物理的方法に
よるヘアライン加工やスピン加工など、あるいはサンド
ブラスト・ケミカルエッチングなどの物理的または化学
的方法による艶消し加工などがある(第3図参照)。
表面層4は、印刷法やロールコート法などにより離型層
2上のマスク層3を設けた面に設ける。
接着剤層5は、印刷法やロールコート法などにより表面
層4上に設ける。(第4図参照)。
また、意匠効果を高めるために、接着剤層5を設ける前
に着色層6や金属層7を全面または部分的に設けること
も可能である(第1図参照)。
着色層6はスクリーン印刷・グラビア印刷などの通常の
印刷法により設ければよい。
金属層7はアルミニウムやクロム・ニッケルなどの金属
を、真空蒸着法・イオンプレーティング法・スパッタリ
ング法などによって設けることができる。また金属層7
を部分的に設ける場合は、金属模様を必要としない部分
に水溶性樹脂層を形成し、その上から全面に金属層を形
成し、水洗を行って水溶性樹脂層とともに不要の金属層
を除去する方法などがある。また、金属層7を設ける場
合は、転写材内に金属層を設ける常法に従って金属層7
の前後にアンカー層を設けてもよい。
以上の工程より、一工程の転写で被転写面上に艶表面と
凹凸表面を表現できる転写材を製造することができる。
<発明の効果> 第1の発明によれば、この発明の転写材はマスク層が存
在し、マスク層と離型層との間は平滑であり、表面層と
離型層との間には凹凸が形成されているので、転写加工
後に基体シートと共に離型層を剥離するとマスク層の存
在する部分は艶表面を形成し、その他の部分は凹凸表面
を形成し、一工程の転写で被転写面上に艶表面と凹凸表
面を表現でき、艶表面には凹凸は全く現れず、また凹凸
表面は十分な深度を有し、様々な態様をとり得るもので
ある。
第2の発明によれば、この発明の転写材の製造方法は、
マスク層を設けた後にヘアライン加工や艶消し加工など
の凹凸加工を行うので、マスク層は基体シートに凹凸が
及ぶのを防ぎ、基体シート上に凹凸表面と艶表面とを形
成するものであるので、転写加工時に基体シートは離型
層と共にマスク層より剥離して表面を形成し、艶表面に
は凹凸は全く現れず、また凹凸表面は十分な深度を有
し、様々な態様をとり得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の転写材の一実施例を示す断面図であ
る。第2〜4図はこの発明の製造工程を示す断面図であ
る。第5図はこの発明の転写材を被転写体に転写した状
態を示す断面図である。第6〜9図は従来例を示す断面
図である。 1……基体シート、2……離型層、3……マスク層、4
……表面層、5……接着剤層、6……着色層、7……金
属層。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体シート(1)上にマスク層(3)が設
    けられた部分を除き表面が凹凸を呈する離型層(2)が
    設けられ、離型層(2)からは剥離するがマスク層
    (3)からは剥離しない表面層(4)が設けられ、さら
    にその上に接着剤層(5)が設けられた部分を有するこ
    とを特徴とする艶表面と凹凸表面を表現できる転写材。
  2. 【請求項2】表面層(4)と接着剤層(5)との間に着
    色層(6)が設けられた特許請求の範囲第1項に記載の
    艶表面と凹凸表面を表現できる転写材。
  3. 【請求項3】表面層(4)と接着剤層(5)との間に金
    属層(7)が設けられた特許請求の範囲第1項または第
    2項に記載の艶表面と凹凸表面を表現できる転写材。
  4. 【請求項4】凹凸がヘアラインである特許請求の範囲第
    1〜3項のいずれかに記載の艶表面と凹凸表面を表現で
    きる転写材。
  5. 【請求項5】表面が平滑な基体シート(1)上に、この
    基体シート(1)に密着する離型層(2)を全面に設
    け、この離型層(2)上に離型層(2)からは剥離し得
    るマスク層(3)を設け、このマスク層(3)を設けた
    面に凹凸加工を施し、さらにこの上に離型層(2)から
    は剥離するがマスク層(3)からは剥離しない表面層
    (4)を設け、さらにこの上に接着剤層(5)を設けた
    ことを特徴とする艶表面と凹凸表面を表現できる転写材
    の製造方法。
  6. 【請求項6】表面層(4)と接着剤層(5)との間に着
    色層(6)を設けた特許請求の範囲第5項に記載の艶表
    面と凹凸表面を表現できる転写材の製造方法。
  7. 【請求項7】表面層(4)と接着剤層(5)との間に金
    属層(7)を設けた特許請求の範囲第5項または第6項
    に記載の艶表面と凹凸表面を表現できる転写材の製造方
    法。
  8. 【請求項8】凹凸がヘアラインである特許請求の範囲第
    5〜7項のいずれかに記載の艶表面と凹凸表面を表現で
    きる転写材の製造方法。
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