JPH0797261A - 非磁性セラミックス - Google Patents

非磁性セラミックス

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JPH0797261A
JPH0797261A JP5244402A JP24440293A JPH0797261A JP H0797261 A JPH0797261 A JP H0797261A JP 5244402 A JP5244402 A JP 5244402A JP 24440293 A JP24440293 A JP 24440293A JP H0797261 A JPH0797261 A JP H0797261A
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恒彦 中村
Kuniharu Iwamoto
邦治 岩本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】センダスト,アモルファス,Mn−Znフェラ
イトなどの磁性材料の熱膨張係数と一致するように、非
磁性セラミックスの熱膨張係数を制御することができる
とともに、ポア平均径を小さくすることができ、ビッカ
ース硬度をMnOよりも高くMn−Znフェライトより
も低くすることができ、これにより鏡面加工性に優れた
非磁性セラミックスを提供する。 【構成】MnOを91〜99モル%、CaTiO3 を1
〜9モル%の割合で含有するとともに、CaTiO3
平均結晶粒径が2μm以下であることを特徴とする非磁
性セラミックスで、例えば、薄膜磁気ヘッド用セラミッ
ク基板,各種磁気ヘッド用スライダー,磁気ヘッドのス
ペーサ等に好適に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、薄膜磁気ヘッ
ド用セラミック基板,各種磁気ヘッド用スライダー,磁
気ヘッドのスペーサ等に使用される非磁性セラミックス
に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、磁気記録媒体の高密度化は急速な進
歩を遂げているが、この高記録密度化に伴い、8mmV
TR,電子スチルカメラ,ビデオフロッピーやデジタル
オーディオ等の高保磁力媒体の記録再生用磁気ヘッドと
して、従来のフェライト等を使用した磁気ヘッドに代わ
って、磁性薄膜を使用した磁気記録の高密度化に好適な
薄膜磁気ヘッドが注目されている。
【0003】このような磁性薄膜を利用した薄膜磁気ヘ
ッドは、例えば、以下のようにして作成される。即ち、
チタン酸バリウム,チタン酸カルシウム,アルミナ系複
合物等を非磁性セラミック基板材料として用い、これら
の材料により形成された基板を鏡面加工し、次いで、ト
リクレンやアセトン等の有機溶剤で洗浄した後、基板上
にFeーNi,FeーAl−Si,Co−NbーZr等
の金属磁性薄膜やアモルファス磁性膜を、真空蒸着法,
スパッタリング法,イオンプレーティング法等の公知の
物理的蒸着法により数μm〜数十μm被着形成すること
により得られる(特開平1−108711号公報参
照)。
【0004】尚、従来のフェライト等を使用した磁気ヘ
ッドとしては、Mn−ZnフェライトやNi−Znフェ
ライトの磁性材料から成るコア部品を使用したものが知
られており、このコア部品が、フロッピーディスクやハ
ードディスク等の各種磁気ヘッド用スライダーや磁気ヘ
ッドに使用されるスペーサ等の非磁性材料から成る構造
部品にガラス溶着されて使用される(特公昭61−58
429号公報参照)。
【0005】スライダーやスペーサ等の非磁性材料とし
ては、チタン酸バリウム(BaTiO3 )やチタン酸カ
ルシウム(CaTiO3 )が使用される。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、従来
の磁性薄膜を利用した薄膜磁気ヘッドでは、非磁性セラ
ミック基板上に金属磁性膜を被着した後、この金属磁性
膜の歪を除去し、磁気特性を回復させるために熱処理を
施しているが、上記のようなチタン酸バリウムやチタン
酸カルシウム等を使用した非磁性セラミック基板材料は
100〜700℃における熱膨張係数が100〜120
×10-7/℃であり、また、FeーNi,FeーAl−
Si,Co−NbーZr等の金属磁性薄膜やアモルファ
ス磁性膜の100〜700℃における熱膨張係数が14
0〜150×10-7/℃であり、非磁性セラミック基板
の熱膨張係数が、金属磁性膜やアモルファス磁性膜の熱
膨張係数より小さいため、熱処理により金属磁性膜やア
モルファス磁性膜が非磁性セラミック基板から剥離して
しまうという欠点があった。
【0007】一方、コア材料として、磁気記録の高密度
化の要求に応えるためNiーZnフェライトに代えて、
透磁率の高いMn−Znフェライトが使用されている
が、このMn−Znフェライトはその熱膨張係数が一般
に125〜135×10-7/℃と大であり、チタン酸バ
リウムやチタン酸カルシウムを使用した非磁性セラミッ
クスにより構成されたスライダーやスペーサ等の構造部
品の熱膨張係数( 100〜120×10-7/℃)と大き
く異なるという問題があった。このため、ガラス溶着す
る際の熱処理によりフェライトコアに応力がかかり、磁
気特性の劣化を引き起こすのみならず、コアにクラック
を生じたり、剥離を生じる等、磁気ヘッドの組立上問題
があった。
【0008】さらに、チタン酸バリウムやチタン酸カル
シウムを使用した非磁性セラミックスには、直径3μm
を越えるポアが存在し易く、摺動性や鏡面加工性が悪い
という問題もあった。
【0009】また、チタン酸バリウムやチタン酸カルシ
ウムのビッカース硬度は700〜800kg/mm2
大きく、チタン酸バリウムやチタン酸カルシウムからな
る非磁性セラミックスにMn−Znフェライトを溶着し
たヘッドの摺動面を鏡面加工すると、Mn−Znフェラ
イト部にあるギャップ部が凹になり、データの読み書き
出力の低下を生じるという問題があった。そこで、従来
からMn−Znフェライトよりも硬度が低く、鏡面加工
後にMn−Znフェライト部のギャップ部が凸となる非
磁性セラミックス材料が要求されていた。
【0010】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、上記の
問題点に対して検討を重ねた結果、MnOとCaTiO
3 を含有する組成で、CaTiO3 の平均結晶粒径を2
μm以下とすることにより、センダスト,アモルファ
ス,Mn−Znフェライトなどの磁性材料の熱膨張係数
と一致するように、非磁性セラミックスの熱膨張係数を
制御することができるとともに、ポアの平均径を小さく
でき、適度なビッカース硬度が得られ、これにより良好
な鏡面加工性を有することができ、薄膜磁気ヘッド用セ
ラミック基板及び各種磁気ヘッド用スライダーやスペー
サ等に好適な非磁性セラミックスを得ることができるこ
とを見出し、本発明に至った。
【0011】即ち、本発明の非磁性セラミックスは、M
nOを91〜99モル%、CaTiO3 を1〜9モル%
の割合で含有するとともに、CaTiO3 の平均結晶粒
径が2μm以下であるものである。
【0012】本発明において、MnOを91〜99モル
%としたのは、MnOが91モル%よりも少ない(Ca
TiO3 が9モル%よりも多い)とポア発生率が高くな
り、また、熱膨張係数が140×10-7/℃以下とな
り、金属磁性膜やアモルファス磁性膜の熱膨張係数と一
致させることができなくなるからである。一方、MnO
が99モル%を越える(CaTiO3 が1モル%よりも
少ない)とビッカース硬度が400kg/mm2 以下と
なり、ポア平均径が大きくなり鏡面加工性が劣るように
なるとともに、焼結性が悪く、高密度な非磁性セラミッ
ク組成物が得られないためである。MnOは特に91〜
95モル%含有することが望ましい。本発明の非磁性セ
ラミックスには、さらに一種又は2種以上の、例えば、
MgO,ZnO等の不純物が混入することもある。
【0013】また、本発明の非磁性セラミックスは、M
nOとCaTiO3 の結晶からなるものである。そし
て、CaTiO3 の平均結晶粒径を2μm以下としたの
は、平均結晶粒径が2μmより大きいと、ポア平均径が
大きくなり、焼結体のビッカース硬度が低下し、これに
より鏡面加工性が悪化するからである。このようにCa
TiO3 の平均結晶粒径を2μm以下とするためには、
原料粒径を小さくしたり、焼成温度を1350℃以下で
焼成すると良い。一方、CaTiO3 の平均結晶粒径を
2μm以下とすると、ポア平均径を小さくでき、ビッカ
ース硬度をMnO単独よりも高くMn−Znフェライト
よりも低くでき、これにより鏡面加工性を向上できるか
らである。CaTiO3 の平均結晶粒径は、望ましくは
0.8〜2.0μm、特に望ましくは1.3〜1.6μ
mとすると良い。
【0014】本発明の非磁性セラミックスの結晶相はX
線回折測定からMnO相とCaTiO3 相が主であり、
MnOに対するCaTiO3 の結晶相の第一ピークの強
度比は0.01〜0.1である。これは、CaTiO3
の熱膨張係数はMnOの熱膨張係数より小さく、0.1
を越えると焼結体の熱膨張係数が低下するからである。
【0015】また、CaTiO3 を1〜9モル%含有さ
せたのは、熱膨張係数を140〜150×10-7/℃の
範囲において適宜設定できるからである。
【0016】本発明の非磁性セラミックスは、例えば、
MnOとCaTiO3 を秤量混合し、乾燥する。その
後、800〜1200℃で2〜10時間仮焼しても良
い。これにバインダーを添加して造粒し、例えば、0.
8〜2ton/cm2 の圧力で成形し、この成形体を窒素雰囲
気中で1200〜1400℃で焼成することにより作成
される。そして、焼成後、更に、焼結体の緻密化を図る
ため、1350〜1500℃の温度範囲で、1000〜
2000気圧のアルゴン雰囲気中で熱間静水圧加圧処理
を行なうことが望ましい。また、焼結体の緻密化を図る
ため、成形法として、プレス成形、押し出し成形、射出
成形、ドクターブレード法を用いることが好ましい。
【0017】
【作用】本発明の非磁性セラミックスでは、145×1
-7/℃と高い熱膨張係数を有するMnOに、熱膨張係
数の低い添加物CaTiO2 を所定の割合で添加するこ
とにより、センダスト,アモルファス磁性膜の熱膨張係
数にほぼ一致する140〜145×10-7/℃の範囲に
制御することが可能となる。
【0018】また、MnOの結晶粒子間にCaTiO2
の結晶粒子を分散させるとともに、CaTiO2 の平均
結晶粒径を2μm以下とすることにより、ポア平均径を
小さくでき、ビッカース硬度をMnOよりも高くMn−
Znフェライトよりも低く設定でき、これにより鏡面加
工性に優れた材料を得ることができる。
【0019】
【実施例】市販されている純度99%以上のMnO(不
純物としてMgO,ZnO,Nb2 5 ,BaO,Si
2 ,SrOを含む)を使い、チタン酸カルシウム(C
aTiO3 )源として塩化カルシウム(CaCl2 )、
炭酸カルシウム(CaCO3 )、酸化チタン(Ti
2 )などを使い、表1に示す組成比となるように秤量
し、ボールミルを用いて湿式混合した。
【0020】
【表1】
【0021】これを乾燥させ、乾燥後の原料を1000
℃で2時間仮焼を行なった。仮焼後の原料をジルコニア
ボールを使い、マイクロトラック法による平均粒径が1
μm以下となるよう微粉砕した。この粉砕によりZrO
2 が1重量%以下混入することがある。これにバインダ
ーを加えて造粒を行なった後、2ton/cm2 の圧力
で成形した。その後窒素雰囲気中において表1に示す温
度で2時間焼成し、さらに、アルゴン雰囲気中1240
℃で熱間静水圧加圧処理(HIP)を1時間行い、各試
料を得た。尚、試料No.4〜9は仮焼後の原料粉末のマ
イクロトラック法による平均粒径が1.4μmのもの
を、試料No.10,11は仮焼後の原料粉末のマイクロ
トラック法による平均粒径が0.8μmのものを使用し
た。
【0022】得られた試料について熱膨張係数, CaT
iO3 の平均結晶粒径,ポアの評価, 1kgf荷重のビ
ッカース硬度, MnO相に対するCaTiO3 相のピー
ク強度比,耐摩耗性について調べ、表1に記した。熱膨
張係数は商品名TAS−200(理学電機製)を用い、
窒素雰囲気中で100〜600℃の平均熱膨張係数を測
定した。ポアの評価は、1μmのダイヤモンド砥粒によ
り最終ラップ面に占めるポア径を測定し、ポア平均径が
1μm以下を●印、1〜3μmを○印、3μmより大を
×印で示した。また、CaTiO3 の平均結晶粒径は、
鏡面加工した面のCaTiO3 の結晶粒径をLuzex
画像処理装置を用いて測定した。さらに、X線回折測定
によりMnO相の(200)ピークに対するCaTiO
3 相の(002)ピークのピーク強度比を測定した。
【0023】鏡面加工性については、♯270のダイヤ
モンド砥石で研削し、1μmのダイヤ砥粒を用い研磨
し、鏡面が現出するまでの研磨代を測定した。鏡面が現
出するまでの研磨代が15μm以下である場合を鏡面加
工性が優、15〜25μmの場合を良、25μmよりも
多い場合を否とした。
【0024】尚、多結晶フェライトをHIP処理して製
造したMn−Znフェライト多結晶と、フェライトとセ
ラミックを溶着させる結晶化ガラスを上記と同様に研削
した結果、本発明では研削面が滑らかで(表面粗さRz
=2〜3μm )、かつ、鏡面加工性が優または良である
ことが判った。一方、Mn−Znフェライト多結晶では
研削面が表面粗さRz=5〜6μm 、鏡面加工性も悪
く、結晶化ガラスでも同様に表面粗さRz=4〜6μm
であり鏡面加工性も悪かった。
【0025】表1により、本発明の範囲内にある試料
は、熱膨張係数が140〜148×10-7/℃で、ポア
平均径が3μm以下、1kgf荷重のビッカース硬度が
Hv=405〜500kg/mm2 であり、鏡面加工性
に優れた特性を有していることが判った。
【0026】
【発明の効果】以上、詳述した通り、本発明によれば、
高い熱膨張係数を有するMnOに、熱膨張係数の低い添
加物CaTiO2 を所定の割合で添加するとともに、C
aTiO2 の平均結晶粒径を2μm以下とすることによ
り、磁性膜,センダスト,アモルファス磁性膜の熱膨張
係数にほぼ一致する熱膨張係数を得ることができる。ま
た、Mn−Znフェライトの硬度よりも小さく、かつ、
Mn−Znフェライトの熱膨張係数に近づけることがで
きるとともに、加工性に優れた緻密な非磁性セラミック
スを得ることができる。本発明の非磁性セラミックスの
ビッカース硬度がMn−Znフェライトの硬度よりも小
さくなるため、本発明の非磁性セラミックスにMn−Z
nフェライトを溶着したヘッドの摺動面を鏡面加工する
と、Mn−Znフェライト部にあるギャップ部が凸にな
り、データの読み書き出力の低下を防止することができ
る。
【0027】さらに、MnOの結晶粒子間にCaTiO
2 の結晶粒子を分散させるとともに、CaTiO2 の平
均結晶粒径を2μm以下とすることにより、ポア平均径
を小さくすることができるとともに、MnO単独よりも
ビッカース硬度を高くすることができ、これにより鏡面
加工性に優れた材料を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 21/21 101 K 9197−5D

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】MnOを91〜99モル%、CaTiO3
    を1〜9モル%の割合で含有するとともに、CaTiO
    3 の平均結晶粒径が2μm以下であることを特徴とする
    非磁性セラミックス。
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