JPH08104473A - エレベーターの監視診断方法及び装置 - Google Patents

エレベーターの監視診断方法及び装置

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JPH08104473A
JPH08104473A JP24019094A JP24019094A JPH08104473A JP H08104473 A JPH08104473 A JP H08104473A JP 24019094 A JP24019094 A JP 24019094A JP 24019094 A JP24019094 A JP 24019094A JP H08104473 A JPH08104473 A JP H08104473A
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diagnosing
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JP24019094A
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English (en)
Inventor
Mitsuyo Nishikawa
光世 西川
Hiromi Inaba
博美 稲葉
Hiroshi Nagase
長瀬  博
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エレベーターが停止せざるを得なくなるよう
な故障(異常)状態になる前に、経年変化等の兆候をい
ち早くとらえ、その状況に応じて適切な対応をとること
ができるエレベーターの監視診断方向及び装置を提供す
る。 【構成】 エレベーターの運転状態に応じて予め少なく
とも安全(正常)S、警告W、異常(故障)Uの3つの
各領域を設定し、エレベーターの運転時に生じる振動と
振動加速度の関係を記憶しておく記憶手段5と、エレベ
ーター運転時の速度目標値11と実速度12との偏差を
用いて実速度に含まれる振動と振動加速度成分とを求め
る検出手段2と、記憶手段5に記憶されている関係と検
出手段2で求めた振動と振動加速度成分とを用いて領域
を診断する診断手段4を備え、前記領域のいずれかに現
在のエレベーターの運転状態があるかを診断する。さら
には、前記構成に加えて振動と振動加速度成分の前回値
と現在(今回)値とを用いて領域内での動きを監視する
動向診断手段4を備え、エレベーターの運転状態が推移
する傾向を診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベーター運転時に
生じる物理量を検出し、それに基づいて運転状態を監視
し、さらには診断するエレベーターの監視診断方法及び
その装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エレベーターの故障検出装置とし
ては、特公昭60−27627号公報に開示されている
ものがある。これは、速度指令値に対して実速度が過速
度時の場合のマージンを小さくとり、不足速度時のマー
ジンを大きくとって正常か故障かを診断するものであ
る。
【0003】また、エレベーターの監視装置としては、
特開平5−108982号公報に開示されている装置が
ある。これは、接続した端末装置でエレベーター制御盤
に設けられたマイコン基板の動作を監視し、マイコン基
板の故障を検出すると監視センタへ異常発報を行う装置
である。また、発報時に、故障復旧時間を短縮できる情
報(確認番号、顧客名、機種、規格等)も合わせて送る
というものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術によ
る故障検出装置(特公昭60−27627号公報)、監
視装置(特開平5−108982号公報)の何れにおい
ても、故障(あるいは異常)か正常かのみを判断するた
め、故障しなければ異常と見做すことが出来ず、異常の
兆候が現われていても故障ではないために正常と判断
し、結果的に、エレベーターが停止せざるを得ない故障
にまでこの兆候が発展した時点で初めて異常と診断する
ようになっている。すなわち、これらの従来例は、あく
まで故障の有無を診断するもので、異常の兆候を的確に
捕らえるようなものではなかった。言い換えれば、従来
技術においては、故障に至る前の故障の兆候を検出する
ことができないので、前記兆候を検出して必要な処置を
講じることができなかった。
【0005】本発明は、このような従来技術に実情に鑑
みてなされたもので、その目的は、エレベーターが停止
せざるを得なくなるような故障(異常)状態になる前
に、経年変化等の兆候をいち早くとらえ、その状況に応
じて適切な対応をとることができるエレベーターの監視
診断方法、及び監視診断装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に第1の手段は、エレベーターの運転状態を監視し、そ
の運転状態を診断するエレベーターの監視診断方法にお
いて、予め少なくとも3つの領域を定めてエレベーター
運転時に生じる少なくとも2つの物理量の関係を記憶し
ておき、エレベーター運転時に前記物理量を計測及び/
又は計測値から演算してエレベーターの運転状態を監視
し、さらに、前記記憶した物理量と、計測及び/又は演
算した物理量とを比較してエレベーターの運転状態が前
記予め設定した領域のどの領域にあるかを診断すること
を特徴としている。
【0007】この場合、前記診断としては、診断時点に
おける領域からどの領域の方向に変化する傾向にあるか
動向診断を含むようにするとよく、動向診断としては、
少なくとも3つの領域の内の異常の度合が低い少なくと
も2つの領域で、その運転状態の変化の方向と大きさの
少なくともいずれかを診断するようにするとよい。これ
は、故障になれば、異常の度合いが高い領域で、故障が
すでに生じているなどの状況により、特に動向を診断す
る必要がなくなるからである。また、前記少なくとも2
つの物理量の関係としては、エレベーター運転時に生じ
る少なくとも1つの物理量とその変化率の関係とするこ
とができる。この場合、物理量としては、例えば、振
動、電流、電圧、トルク、速度、及びかご内荷重のいず
れかが導入できる。なお、前記少なくとも3つの領域と
しては、安全に運転されている安全領域、異常な運転状
態にある異常領域、及び異常ではないが安全ともいえな
い警告領域の3つの領域が設定される。
【0008】第2の手段は、エレベーターの運転状態を
監視し、その運転状態を診断するエレベーターの監視診
断装置において、予め少なくとも3つの領域を設定し、
その設定された領域に対応してエレベーターの運転時に
生じる少なくとも2つの物理量の関係を記憶させた記憶
手段と、前記エレベーターの運転時に前記物理量を計測
及び/又は計測値から演算して検出する検出手段と、前
記記憶手段に記憶されている少なくとも2つの物理量の
関係と、前記検出手段によって検出された前記物理量と
比較してエレベーターの運転状態が前記3つの領域のい
ずれの領域にあるかを診断する診断手段とを備えている
ことを特徴としている。
【0009】この場合、前記診断手段によっていずれか
の領域にあると診断されたとき、さらに、前記検出手段
によって前回求めた物理量の値と今回求めた物理量の値
とによって、前記領域におけるエレベーターの運転状態
の動向を診断する動向診断手段をさらに備えてもよい。
なお、ここでは動向とはエレベーターの運転状態の変化
の方向及び/又は大きさを指している。
【0010】また、前記予め設定された少なくとも3つ
の領域を、安全、警告、異常の各領域とし、前記記憶手
段によって記憶された少なくとも2つの物理量の関係が
振動と振動変化率(以下、「振動加速度」とも称す
る。)であり、前記検出手段によって検出される少なく
とも2つの物理量が、エレベーター運転時の速度目標値
と実速度との偏差から求められる実速度に含まれる振動
と振動変化率成分であり、前記診断装置によって診断さ
れる領域が前記安全、警告、異常のいずれかの領域であ
るようにするとよく、診断手段によってエレベーターの
運転状態が安全あるいは警告領域にあると診断されたと
き、さらに、動向診断手段によってその領域におけるエ
レベーターの運転状態の変化の方向及び/又は大きさを
診断するようにするとよい。
【0011】もし、前記エレベーターの運転状態が、予
め設定した特定の領域にあると前記診断手段が診断した
ときには、エレベーターの保守会社あるいは監視センタ
にその旨発報する発報する発報手段をさらに備え、故障
もしくは故障の兆候に対処する。このとき、前記特定の
領域とは、異常の度合が高い、故障を引き起こす蓋然性
が大きな少なくとも1つの領域である。
【0012】また、前記記憶手段によって記憶される少
なくとも2つの物理量の関係は、対となる2つの物理量
の組が少なくとも2組あるように構成してもよい。ここ
で、対となる2つの物理量の組とは、例えば振動と振動
加速度の組やトルクとトルク変動の組であって、これら
の組が2組あれば、エレベーターの運転状態が確実に把
握できる。
【0013】また、前記記憶手段によって記憶される少
なくとも2つの物理量の関係は、1つの物理量の予め定
めた範囲毎に他の物理量がもつ少なくとも1組の関係で
あるように構成してもよい。ここで、前記1つの物理量
の予め定めた範囲毎とは、エレベーターの実速度の予め
定めた速度範囲あるいは予め定めた階床の範囲毎であ
り、少なくと1組の関係とは、例えば振動と振動加速度
の組やトルクとトルク変動の組である。
【0014】また、前記記憶手段によって記憶される物
理量の関係は、各領域の境界にヒステリシス特性を持た
せた少なくとも1組の関係であるように構成することも
できる。
【0015】さらに、前記予め設定された少なくとも3
つの領域と、検出手段によって検出された少なくとも2
つの物理量の関係とを表示する表示手段をさらに設け、
当該表示手段に表示された前記関係に前記診断手段によ
って診断された診断結果を逐次あるいは連続して表示す
るように構成することもできる。その際、前記動向診断
手段によって診断されたエレベーターの運転状態の変化
の方向と大きさの少なくとも一方を表示することもでき
る。なお、前記少なくとも3つの領域は安全、警告、異
常を示す領域であって、前記検出手段によって検出され
た少なくとも2つの物理量の関係がエレベーターの運転
時に生じる振動と振動加速度との関係とするとよい。
【0016】また、前記検出手段によって検出された少
なくとも2つの物理量の関係は、対となる物理量の少な
くとも2つの組の関係、あるいは、エレベーターの運転
時に生じる1つの物理量と、その物理量の予め定めた範
囲毎に設定される少なくとも1つの関係からなる少なく
とも2つの物理量であるように構成するとよい。この場
合、前記1つの物理量は例えばエレベーターの実速度の
現在値に該当する速度範囲であり、前記物理量の予め定
めた範囲毎に対応して設定される少なくとも1つの関係
は例えば前記速度範囲内で記憶されていた速度及び/又
は速度加速度であるようにするとよい。
【0017】なお、前記表示装置に表示される各領域の
境界は、予め記憶された各領域の境界にヒステリシス特
性を持たせた少なくとも1組の関係によって規定される
ようにし、さらに診断結果あるいは領域内でのエレベー
ターの運転状態の動向の少なくとも一方を表示装置に逐
次あるいは連続して表示するようにしてもよい。。
【0018】以上述べた手段では、具体的にはエレベー
ターの速度目標値とシーブの実速度との偏差から振動と
振動加速度及び振動加加速度を検出して用いているが、
これにとらわれることなく前記偏差と等価であるコンバ
ータ電流(電圧)あるいはその指令値、トルクあるいは
その指令値等の物理量を用いてエレベーターを監視診断
してもよいことは言うまでもない。
【0019】
【作用】このように構成されているので、記憶手段で
は、予め少なくとも3つの領域、例えば安全(正常)、
警告、異常(故障)の3つの領域を定めてエレベーター
の運転時に生じる振動と振動加速度の関係を記憶してお
き、検出手段では、エレベーター運転時の速度目標値と
実速度との偏差を用いて実速度に含まれる振動と振動加
速度成分とを求め、診断手段では、検出手段で求めた振
動と振動加速度成分が、記憶手段に記憶されている関係
の何れの領域に位置するのかを診断することにより、エ
レベーターの運転中の状態を的確に把握することが出来
る。
【0020】さらには、記憶手段では、予め少なくとも
安全(正常)、警告、異常(故障)の3つの領域を定め
てエレベーターの運転時に生じる振動と振動加速度の関
係を記憶しておき、検出手段では、エレベーター運転時
の速度目標値と実速度との偏差を用いて実速度に含まれ
る振動と振動加速度成分とを求め、診断手段では、記憶
手段に記憶されている関係と検出手段で求めた振動と振
動加速度成分とを用いて領域を診断し、安全(正常)あ
るいは警告領域と診断された場合には、動向診断手段で
振動と振動加速度成分の前回求めた値と今回求めた値と
を用いて領域内での動き(大きさと方向の少なくとも一
方)を監視し、状態が悪化している(すなわち、異常の
程度が高い領域に動いている)場合には注意情報を出す
ことにより、エレベーターの運転中の状態が何れの領域
に有り、その状況が悪化しているのか否かを把握するこ
とができ、さらに的確な監視を実現することが出来る。
【0021】さらに、警告、異常(故障)時には、エレ
ベーターの保守会社あるいは監視センタにその旨を発報
し、診断結果に応じた対応を素速くとることが可能にな
る。
【0022】さらに、表示装置に診断結果あるいはその
領域内での動きの少なくとも一方を振動と振動加速度の
関係と合わせて表示することにより、初心者であっても
エレベーターの運転状態をキメ細かく、的確に把握する
ことが可能である。
【0023】以上述べた作用は、エレベーターの速度目
標値とシーブの実速度との偏差から振動成分と振動加速
度成分及び振動加速度成分の前回求めた値と今回求めた
値との偏差である振動加加速度を検出して用いたもので
あるが、本発明はこれにとらわれることなく、シーブの
実速度に換えてかご実速度を用いる、シーブあるいはか
ご振動を直接計測する、あるいは、上記した偏差と等価
であるコンバータ電流(電圧)あるいはその指令値、ト
ルクあるいはその指令値等の物理量を用いることによる
エレベーターの診断・監視も同様に可能である。
【0024】以下の実施例では、その物理量の代表とし
てエレベーターの速度目標値とシーブの実速度との偏差
から振動と振動加速度、及び振動加加速度を検出したも
のについて説明する。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は実施例に係るエレベーター監視装置の概略
構成を示すブロック図である。同図において、エレベー
ター監視装置1は、検出手段2、診断手段3、動向診断
手段4、記憶手段5及び切替スイッチ6からなり、検出
手段2によってエレベーター(公知のインバータ制御装
置100)側の検出装置や入力装置によって検出された
検出値もしくは入力値を取り込み、診断手段3で記憶手
段5に記憶しておいた情報を参照してエレベーターの状
態を診断し、診断結果を出力情報7として出力し、もし
くはさらに動向診断手段4によってその動向を診断して
出力情報7として出力するようになっている。なお、切
替スイッチ6は動向診断を行うか否かを選択するもの
で、以下の説明において第1の実施例は動向診断を実施
しない例を、第2の実施例は動向診断を実施する例をそ
れぞれ示す。以下、詳細に説明する。
【0026】〔実施例1〕まず、切替スイッチ6がb側
に切り替えられているときの動作について説明する。こ
の第1の実施例では、検出手段2は、エレベーターのイ
ンバータ制御装置100側の加算器13によって算出さ
れた速度制御系で演算されている速度目標値11と実速
度12との偏差を取り込み、実速度12に含まれる振動
Vと振動加速度成分αを検出する。
【0027】診断手段3では、記憶手段5に予め記憶さ
れている例えば図2の振動Vと振動加速度αの関係を用
いて、検出した現在の振動Vt と振動加速度成分αt
異常U、警告Wあるいは安全Sの何れの領域に有るのか
を診断し、その結果を図1では表示装置等に出力する。
また、診断結果が、警告Wあるいは異常Uの場合には、
エレベーターの保守会社あるいは監視センタ等に発報し
てその旨を知らせることにより、復旧を速めることが可
能となる。
【0028】検出手段2及び診断手段3の処理例を各々
図3と図4に示す。図3において、検出手段2では、偏
差Xが入力されると、平均化処理21、振動検出処理2
2及び振動加速度検出処理23を実行する。
【0029】平均化処理21は、図6のフローチャート
に示すように、まずステップ211で前記加算器13か
らの偏差信号Xt を入力する。なお、以下の説明におい
て、添字の『t 』は、現在の時間を表し、『t-1 』は、
前回の値を示す。次いで、ステップ212で平均化処理
を実行して終了する。この平均化処理では偏差信号Xの
平均値Xa は、 i=t、 t−1,t−2,t−3・・・t−(N−1) Xi ;偏差信号 N;加算した偏差信号の数 としたときに、 Xa =(ΣXi )/N ・・・(1) で求められる。
【0030】振動検出処理22では、図7のフローチャ
ートに示すように、ステップ221で、 Xt ;現在の偏差信号 Xa ;偏差信号の平均値 としたときに、現在の振動成分Vt を、 Vt =Xt −Xa ・・・(2) によって求める。
【0031】振動加速度検出処理23では、図8のフロ
ーチャートに示すようにステップ231で、 Vt ;現在の振動成分 Vt-1 ;前回の振動成分 としたときに、振動加速度成分αt を、 αt =Vt −Vt-1 ・・・(3) によって求める。
【0032】なお、この検出処理は、おのおの図6ない
し図8に示すように分割して実行しているが、図9のフ
ローチャートのステップ201、202、203及び2
04のように一括して行って振動加速度を検出するよう
にしてもよい。なお、ステップ201は前述のステップ
211に、ステップ202はステップ212に、ステッ
プ203はステップ221に、ステップ204はステッ
プ231にそれぞれ対応している。
【0033】診断手段3では、検出した振動成分Vt
振動加速度成分αt を用いて図4に示すような診断処理
32を行い、この診断により安全領域S、警告領域W、
及び異常領域Uの各領域を判断し、警告処理31及び異
常処理33を実行する。この場合の処理内容を図10の
フローチャートに示す。この処理では、まず、診断処理
3を実行するに際し、検出手段2によって検出された振
動及び振動加速度を取り込み、ステップ321で振動と
振動加速度とから前記領域S,W,Uを判定する。この
判定は、検出した振動成分Vt と振動加速度成分αt
が記憶手段5に予め記憶されている図2の関係の何れの
領域に有るのかを、下記のようにして判定する。以下、
| |は絶対値を示す。
【0034】〈安全領域〉 ・ (0≦|Vt |<VL1 且つ 0≦|αt |<
αL0)の場合 ・ (0≦|Vt |<VL0 且つαL0≦|αt |<
αl1) の場合 ・(VL0≦|Vt |<VL1 且つαL0≦|αt |<
αL1) の場合には(4)式を用いてα1 を求め、|αt
|との比較結果が、(|αt |<α1)の場合 α1 =−{(αL1−αL0)/(VL1−VL0)}・|Vt |+αc1 ・・・(4) 〈警告領域〉 ・(VL1≦|Vt |<VL2 且つ 0≦|αt |<α
L0)の場合 ・ (0≦|Vt |<VL0 且つ αL1≦|αt |<α
L2) の場合 ・(VL0≦|Vt |<VL2 且つ αL0≦|αt |<α
L2) の場合には(5)式を用いてα2 を求めα1 と共に
|αt |と比較し、(α1 ≦|αt |<α2)の場合 α2 =−{(αL2−αL0)/(VL2−VLO)}・|Vt |+αc2 ・・・(5) 〈異常領域〉 ・(VL2≦|Vt |) あるいは (αL2≦|αt |) の場
合 ・(VL0≦|Vt |<VL2 且つ αL0≦|αt |<α
L2)の場合には(5)式を用いてα2 を求め|αt |と
比較し、(α2 ≦|αt |) の場合 (4)式は、安全と警告の領域を分けている斜め線の直
線の式であり、(5)式は、警告と異常の領域を分けて
いる斜め線の直線の式である。なお、(4)(5)式の
αc1及びαc2は定数である。
【0035】このようにして現在の領域を判定する。そ
して、ステップ322で判定結果を比較し、この比較に
より警告領域Wにあると判定されれば、ステップ323
に進んで、警告処理31を実行する。ステップ322に
おける比較の結果、安全領域Sにあると判定されれば、
ステップ324で安全情報を所定のメモリに格納し、ス
テップ325で安全情報を表示装置等に出力する。ま
た、ステップ322で異常領域Uにあると判定されれ
ば、ステップ326で異常処理33を実行する。以上が
診断処理32の処理例である。
【0036】なお、ステップ323における警告処理
は、図11のフローチャートに示すように、比較の結
果、警告の場合にはステップ311で警告情報を所定の
メモリに格納し、ステップ312で警告情報を表示装置
等に出力する。
【0037】ステップ326における異常処理は、図1
2のフローチャートに示すように、比較の結果、異常の
場合にはステップ331で異常情報を所定のメモリに格
納し、ステップ332で異常情報を表示装置等に出力す
る。
【0038】このように各処理を分割して行うかわりに
図13のフローチャートに示すように一括して処理する
こともできる。なお、この図13の処理では、図10に
おけるステップ323に対応するステップ311及び3
12の処理をステップ303及び306で置換し、ステ
ップ326に対応するステップ331及び332の処理
をステップ305及び306で置換したものである。そ
の他の各ステップは図10の各ステップと同等に構成さ
れている。
【0039】この第1の実施例によれば、エレベーター
運転中における異常振動を的確に捕らえ、各領域に分け
て診断することができるため、異常に至る前に精度良く
異常の兆候を捕らえることが可能となる。これによっ
て、例えば警告領域Wにあると判断されたときには、エ
レベーターの保守会社あるいは監視センタにその旨発報
してエレベーターを保守を実行することによって、エレ
ベーターの運転停止事故の発生を未然に防止することが
できる。
【0040】〔実施例2〕引き続き第2の実施例につい
て説明する。この第2の実施例は、図1における切替ス
イッチ6をa側にしたときに実行されるもので、第1の
実施例に対して動向診断手段4の処理が付加されるだけ
である。そのため、この第2の実施例では、振動加速度
検出処理23に追加する部分と新たに加わった動向診断
手段4について説明する。
【0041】振動加速度検出処理23への追加は、図8
のステップ231の振動加速度検出処理の次にステップ
232として振動加加速度検出処理を追加する。この振
動加加速度処理とは、 αt ;現在の振動加速度 αt-1 ;前回の振動加速度 としたときに、 δt =αt −αt-1 ・・・(6) で算出される処理である。
【0042】また、動向診断手段4では、図5に示すよ
うな変化演算処理41、変化診断処理42及び注意処理
43の各処理を実行する。すなわち、動向診断手段4
は、安全領域S及び警告領域Wにあると診断された場合
に処理を行うもので、異常の場合には、即座に対処する
必要が有ることから、動向診断は行わない。
【0043】その概略動作は、次の通りである。振動と
振動加速度の前回の値と現在(今回)の値を用いて変化
演算処理41で動き、すなわち、前回値と現在値との変
化の大きさや方向を求める。この動きと予め設定してお
いた動きの制限値とを変化診断処理42で比較し、制限
値以上であれば注意処理43により安全領域Sであって
も注意情報を出力装置に出力する。制限値を超えていな
ければ、診断結果である安全あるいは警告情報を出力装
置に出力する。
【0044】以下、図5の各処理の詳細な処理例を図1
4ないし図16を参照して説明する。まず、ステップ4
11で診断処理32の結果から安全領域Sにあるか警告
領域Wにあるかどうかを判定する。この判定で安全及び
警告領域S,Wにあれば、ステップ412に進み、振動
Vと振動加速度αの前回値Vt-1 、αt-1 と現在(今
回)値Vt 、αt との偏差αt 及びδt を前記(3)式
及び(6)式を求め、(7)式によって演算して大きさ
Aを求める。
【0045】〈大きさ〉 A=√{(αt )+(δt )} ・・・(7) また、方向Bは、以下の比較により第何象限か求める。
【0046】〈方 向〉 0<αt かつ 0<δt 振動と振動加速度は悪化方向
(第1象限) 0≧αt かつ 0<δt 振動加速度は悪化方向
(第2象限) 0≧αt かつ 0≧δt 振動と振動加速度は改善方向
(第3象限) 0<αt かつ 0≧δt 振動は悪化方向
(第4象限) このステップ412の処理を終了すると、図14の処理
は終了する。また、ステップ411で安全領域Sあるい
は警告領域Wになく、異常状態Uにあると判定される
と、動向診断処理4が意味を持たないのでそのまま動向
診断処理4を終える。
【0047】変化診断処理42では、図15のフローチ
ャートに示すように、上記方向Bから、まず、ステップ
421で悪化方向かどうかを判定する。この悪化方向と
は、ステップ412で求めた象限(方向)が第3象限以
外の場合である。このステップ421で悪化方向と判定
された場合には、ステップ422でステップ412で求
めた象限を方向として記憶し、悪化方向でなければステ
ップ422の処理を行うことなくステップ423の処理
を実行する。そして、ステップ423では、(7)式で
求めた大きさが制限値ALMT 以上かどうかを判定する。
このステップ423でステップ412で求めた大きさA
が下記比較により制限値ALMT 以上であると判定された
ときには、ステップ424を実行し、制限値ALMT 未満
であれば、ステップ425を実行する。
【0048】すなわち、ALMT ≦Aの場合、ステップ4
24を実行して大きさを記憶し、ALMT >Aの場合、ス
テップ425で前記方向Bあるいは大きさAが記憶され
ているかどうかを判定する。この判定で記憶されていな
い場合には、変化診断処理42を終了し、記憶されてい
れば、ステップ426で注意処理を実行する。また、ス
テップ425で何れか一方でも記憶されている場合に
は、変化診断処理42終了後、注意処理43を実行す
る。
【0049】注意処理43の処理手順は図16のフロー
チャートに示すような処理である。この処理手順では、
まず、ステップ431で注意情報を所定のメモリに格納
する。そして、ステップ432で注意情報を表示装置等
に出力する。この時、先に記憶された大きさA及び方向
Bの情報も出力する。
【0050】なお、図14ないし図16の処理を分けて
実行しないで、図17のように一括して処理するように
することもできる。この場合、ステップ401、402
がステップ411及び412に相当し、ステップ421
ないしステップ425がステップ403ないしステップ
407に相当し、ステップ426、ステップ431及び
ステップ432がステップ408及びステップ409に
相当する。
【0051】以上、このように第2の実施例によれば、
異常の兆候をいち早く把握できると共に、安全あるいは
警告領域内に有っても振動と振動加速度の発生状況を逐
次あるいは連続的に捕らえることが出来るので、さらに
キメ細かな監視が可能となる効果がある。
【0052】また、この第2の実施例では、異常の度合
が大きくなる場合に注意情報(動き)を出力している
が、制限を設けないで出力する(異常の度合が小さくな
る場合にも出力する)事も可能であり、この場合には、
制限値以下で徐々に警告あるいは異常領域に近づく場合
にもその兆候を確実に捕らえられるという効果がある。
【0053】本実施例では、図1に示すように速度目標
値と実速度との偏差Xから実速度に含まれる振動Vと振
動加速度成分αを検出手段2で検出するものであるが、
本発明では、振動Vを振動検出器等を用いて直接計測し
振動加速度成分αを検出するなどのように種々変形して
用いることができる。
【0054】また、速度制御系では、速度目標値と実速
度との偏差Xからトルク指令値を作成し、トルク指令値
から電動機の駆動指令値(図1の場合、直流電流指令値
I、インバータ電流指令値ω、位相指令値θ)を作成し
ている。このため、偏差Xと等価であるトルク指令値、
直流電流指令値(電圧形の場合、電圧指令値)等を用い
ても同様の効果を得ることができる。
【0055】以上述べた実施例では、図2を全速度領域
で用いるものとして説明したが、予め定めた速度範囲毎
あるいは階床の範囲毎に異なる領域を定めた図2を複数
組記憶すること、図2に速度あるいは階床を加えて3次
元で連続的に記憶すること等も可能であり、この場合に
は、各速度毎あるいは階床毎によりキメ細かな監視が可
能となる。
【0056】また、異常の程度が低い領域と高い領域を
診断結果が頻繁に出入りする場合、あるいは、動向診断
結果の注意情報が頻繁に出力される(動きが激しい)場
合には、図2による監視に加えてかご内荷重の変化率の
監視を実施することにより、かご内での乗客のいたずら
(乗客の跳躍等)等を検知することも可能である。
【0057】〔実施例3〕さらに第3の実施例を図18
に示す。この実施例は、診断結果及び動向診断結果の少
なくとも一方を表示装置に表示する場合の一例である。
図18は、記憶手段5に記憶している振動と振動加速度
との関係(図2)を表示装置に表示し、診断結果である
領域と動向診断結果である動きとを表示装置に逐次ある
いは連続して表示し、そのポイント間を矢印で結んで動
きを視認しやすくしたものである。このように表示する
ことによって、エレベーターの状態を一目で認識できる
と共に、過去の履歴の表示により経年変化等を的確に把
握することが可能になる。
【0058】さらに、記憶手段5に予め記憶している関
係が3次元あるいは複数組有る場合には、3次元で表示
あるいは複数組を表示することも可能である。また、そ
の複数組が他の物理量の予め定めた範囲毎(例えば、実
速度の範囲毎等)に記憶されている場合には、現在の速
度に該当する関係のみを表示することも可能である。
【0059】さらに、記憶手段5に予め記憶しておく関
係の各領域の境界に図19に示すようなヒステリシス特
性を持たせることにより、境界付近における警告、異常
等の多発を防止できる効果がある。図19の境界におけ
る矢印は、診断結果あるいは動向診断結果の移動方向を
示す。図19のようにしないで、境界の異なる図2に示
したような領域の組を複数組記憶しておき診断結果ある
いは動向診断結果の移動方向により切り替えて使いわけ
るようにしても同様の効果を得ることができる。さらに
は、境界付近では領域が変わった回数をカウントして所
定回数以上になれば領域が変わったと認識することによ
りヒステリシス特性を持たせたのと同様の効果が得られ
る。さらに、各領域の境界にさらに詳細な診断内容を示
す領域、例えば、異常の程度によって異常領域をさらに
異常と故障領域に分けたり、警告領域と正常領域の間
に、単に注意を促すして推移を見守るようにするための
注意領域などを設けてより詳細に診断したり表示させた
りすることも可能である。
【0060】以上述べたように、本発明は種々変形して
用いることが可能であり、異常に至る前の的確な診断に
より、エレベーターの状態を良好に監視できる。
【0061】
【発明の効果】これまでの説明で明らかなように、本発
明によれば、以下に列挙するような効果を奏することが
できる。
【0062】すなわち、予め少なくとも3つの領域を定
めてエレベーター運転時に生じる少なくとも2つの物理
量の関係を記憶しておき、エレベーター運転時に前記物
理量を計測及び/又は計測値から演算してエレベーター
の運転状態を監視し、さらに、前記記憶した物理量の関
係と、計測及び/又は演算した物理量とを比較してエレ
ベーターの運転状態が前記予め設定した領域のどの領域
にあるかを診断する請求項1記載の発明によれば、エレ
ベーター運転時に検出される2つの物理量の関係からエ
レベーターの運転状態を少なくとも3つの領域に分けて
把握することが可能となり、当該エレベーターの運転状
態を確実に把握することができる。これによって経年変
化の兆候をとらえ、その兆候に応じて適切な処置をとる
ことが可能となる。
【0063】診断に、診断時点における領域からどの領
域の方向に変化する傾向にあるかの動向診断を含んだ請
求項2記載の発明によれば、どのように変化する傾向に
あるかが確実に把握できるので、より確実に経年変化の
兆候をとらえ、その兆候に応じて適切な処置をとること
が可能となる。
【0064】動向診断が、少なくとも3つの領域の内の
異常の度合が低い少なくとも2つの領域で実行される請
求項3記載の発明によれば、異常の度合いが高い場合に
は動向を診断する必要がないので、動向の診断が要求さ
れる場合のみ診断され、無駄がなくなる。
【0065】記憶手段に記憶される少なくとも2つの物
理量の関係が、エレベーター運転時に生じる少なくとも
1つの物理量とその変化率との関係である請求項4記載
の発明によれば、計測値は1つの物理量ですみ、他の物
理量は当該計測値から演算して得ることができるので、
検出手段が最少で済む。
【0066】設定される少なくとも3つの領域が、安全
に運転されている安全領域、異常な運転状態にある異常
領域、及び異常ではないが安全ともいえない警告領域の
3つの領域を含む請求項5記載の発明によれば、安全か
異常(故障)かがすぐに判別でき、警告の場合に適切な
処置をとることで、エレベーターの停止事故を未然に防
止することが可能になる。
【0067】検出される物理量が、振動、電流、電圧、
トルク、速度及びかご内荷重のいずれかを含んでなる請
求項6記載の発明によれば、比較的簡単に検出できるい
ずれの物理量からでも、エレベーターの監視診断が可能
となる。
【0068】予め少なくとも3つの領域を設定し、その
設定された領域に対応してエレベーターの運転時に生じ
る少なくとも2つの物理量の関係を記憶させた記憶手段
と、前記エレベーターの運転時に前記物理量を計測及び
/又は計測値から演算して検出する検出手段と、前記記
憶手段に記憶されている少なくとも2つの物理量の関係
と、前記検出手段によって検出された前記物理量と比較
してエレベーターの運転状態が前記3つの領域のいずれ
の領域にあるかを診断する診断手段とを備えた請求項7
記載の発明によれば、記憶手段に記憶させた2つの物理
量の関係と、検出手段によって検出されたと物理量から
診断手段がエレベーターの運転状態を少なくとも3つの
領域に分けて診断するので、エレベーターの運転状態を
確実に把握することができ、経年変化の兆候をとらえ、
その兆候に応じて適切な処置をとることが可能となる。
【0069】診断手段によっていずれかの領域にあると
診断されたとき、さらに、前記検出手段によって前回求
めた物理量の値と今回求めた物理量の値とによって、前
記領域におけるエレベーターの運転状態の動向を診断す
る動向診断手段をさらに備えた請求項8記載の発明によ
れば、エレベーターの運転状態の変化の方向や大きさを
把握することが可能になり、どのように変化する傾向に
あるかが確実に把握できるので、より確実に経年変化の
兆候をとらえ、その兆候に応じて適切な処置をとること
が可能となる。
【0070】予め設定された少なくとも3つの領域が、
安全、警告、異常の各領域であり、前記記憶手段によっ
て記憶された少なくとも2つの物理量の関係が振動と振
動変化率であり、前記検出手段によって検出される少な
くとも2つの物理量が、エレベーター運転時の速度目標
値と実速度との偏差から求められる実速度に含まれる振
動と振動変化率成分であり、前記診断装置によって診断
される領域が前記安全、警告、異常のいずれかの領域で
ある請求項9記載の発明によれば、エレベーターの実測
度からエレベーターの運転状態を簡単かつ確実に把握す
ることができる。
【0071】診断手段によって診断されるいずれかの領
域が、安全領域あるいは警告領域である請求項10記載
の発明によれば、請求項3記載の発明と同様の効果を奏
することができる。
【0072】エレベーターの運転状態が、予め設定した
特定の領域にあると診断手段が診断したとき、エレベー
ターの保守会社あるいは監視センタにその旨発報する発
報する発報手段をさらに備えた請求項11記載の発明に
よれば、当該領域に応じて速やかに適切な処置をとるこ
とが可能となり、エレベーターの停止事故の最少限に抑
えることができる。
【0073】特定の領域が、異常の度合が高い少なくと
も1つの領域である請求項12記載の発明によれば、異
常の度合いが高い場合のみ発報して緊急の処理を行うこ
とで必要性に応じた作業を実行することができる。
【0074】記憶手段によって記憶される少なくとも2
つの物理量の関係が、対となる2つの物理量の組が少な
くとも2組あるように設定された請求項13記載の発明
によれば、より正確なエレベーターの運転状態の診断が
可能になる。
【0075】記憶手段によって記憶される少なくとも2
つの物理量の関係が、1つの物理量の予め定めた範囲毎
に他の物理量がもつ少なくとも1組の関係であるように
設定された請求項14記載の発明によれば、各範囲ごと
のより正確なエレベーターの運転状態の診断が可能にな
る。
【0076】1つの物理量の予め定めた範囲毎とは、エ
レベーターの実速度の予め定めた速度範囲あるいは予め
定めた階床の範囲毎である請求項15記載の発明によれ
ば、当該速度あるいは階床の範囲毎により精度よくエレ
ベーターの運転状態を診断することができる。
【0077】記憶手段によって記憶される物理量の関係
が、各領域の境界にヒステリシス特性を持たせた少なく
とも1組の関係からなる請求項16記載の発明によれ
ば、運転方向に応じて設定した領域の境界を移動させて
診断するので、より正確なエレベーターの運転状態の診
断が可能になる。
【0078】予め設定された少なくとも3つの領域と、
検出手段によって検出された少なくとも2つの物理量の
関係とを表示する表示手段をさらに備え、当該表示手段
に表示された前記関係に前記診断手段によって診断され
た診断結果を逐次あるいは連続して表示する請求項17
記載の発明によれば、運転状態を規定する各要素ととも
に現在の運転状態が表示されるので、目視により確実に
エレベーターの運転状態を把握することができる。
【0079】予め設定された少なくとも3つの領域と、
検出手段によって検出された少なくとも2つの物理量の
関係とを表示する表示手段をさらに備え、当該表示手段
に表示された前記関係に前記診断手段によって診断され
た診断結果を逐次あるいは連続して表示するとともに、
前記動向診断手段によって診断されたエレベーターの運
転状態の変化の方向と大きさの少なくとも一方を表示す
る請求項18記載の発明によれば、請求項17記載の発
明に加えて、運転状態の変化の動向が確実に把握でき、
これによって、適切な処理をより早い時点でとることが
可能となり、エレベーターの停止事故の発生を未然に防
ぐことができる。
【0080】少なくとも3つの領域が安全、警告、異常
の各領域であって、前記検出手段によって検出された少
なくとも2つの物理量の関係がエレベーターの運転時に
生じる振動と振動変化率との関係である請求項19記載
の発明、対となる物理量の少なくとも2つの組の関係で
ある請求項20記載の発明、及びエレベーターの運転時
に生じる1つの物理量と、その物理量の予め定めた範囲
毎に設定される少なくとも1つの関係からなる少なくと
も2つの物理量である請求項21記載の発明によれば、
それぞれの関係を検出するだけで、安全な状態か、警告
すべき状態か異常な故障状態かが確実に把握でき、警告
状態にあれば、すぐに保守会社や監視センタに発報する
ことで、エレベーターの停止事故を未然に防ぐことがで
きる。
【0081】1つの物理量がエレベーターの実速度の現
在値に該当する速度範囲であって、前記物理量の予め定
めた範囲毎に対応して設定される少なくとも1つの関係
が前記速度範囲内で記憶されていた速度及び/又は速度
変化率である請求項22記載の発明によれば、実速度か
らエレベーターの運転状態が確実に把握できるので、そ
の状態に応じて適切な処置を取ることができる。
【0082】表示装置に表示される各領域の境界が、予
め記憶された各領域の境界にヒステリシス特性を持たせ
た少なくとも1組の関係であって、さらに診断結果ある
いは領域内でのエレベーターの運転状態の動向の少なく
とも一方を表示装置に逐次あるいは連続して表示する請
求項23記載の発明によれば、動向が領域のヒステリシ
スとともに表示されるので、より正確にエレベーターの
運転状態が把握でき、これによってより適切な処置を速
やかにとることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るエレベーター監視診断装
置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】実施例に係る記憶手段に予め記憶しておく安
全、警告及び異常の各領域の関係を示す説明図である。
【図3】実施例に係る検出手段の処理例を示す説明図で
ある。
【図4】実施例に係る診断手段の処理例を示す説明図で
ある。
【図5】実施例に係る動向診断手段の処理例を示す説明
図である。
【図6】実施例に係る検出手段の平均化処理の処理手順
を示すフローチャートである。
【図7】実施例に係る検出手段の振動検出処理の処理手
順を示すフローチャートである。
【図8】実施例に係る検出手段の振動加速度検出処理の
処理手順を示すフローチャートである。
【図9】図6ないし図8の検出手段の処理を一連のもの
にまとめて処理する場合の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図10】実施例に係る診断手段の診断処理の処理手順
を示すフローチャートである。
【図11】実施例に係る診断手段の警告処理の処理手順
を示すフローチャートである。
【図12】実施例に係る診断手段の異常処理の処理手順
を示すフローチャートである。
【図13】図10ないし図12の診断手段の処理を一連
のものにまとめて処理する場合の処理手順を示すフロー
チャートである。
【図14】実施例に係る動向診断手段の変化演算処理の
処理手順を示すフローチャートである。
【図15】実施例に係る動向診断手段の変化診断処理の
処理手順を示すフローチャートである。
【図16】実施例に係る動向診断手段の注意処理の処理
手順を示すフローチャートである。
【図17】図14ないし図16の動向診断手段の処理を
一連のものにまとめて処理する場合の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図18】実施例に係る表示装置への表示例を示す説明
図である。
【図19】記憶手段に予め記憶しておく安全、警告、異
常の各領域のヒステリシスを含んだ他の例を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 エレベーター監視装置 2 検出手段 3 診断手段 4 動向診断手段 5 記憶手段 6 本発明の一実施例と他の実施例とを切え替るスイッ
チ 7 診断結果及び動向診断結果 21 平均化処理 22 振動検出処理 23 振動加速度検出処理 31 警告処理 32 診断処理 33 異常処理 41 変化演算処理 42 変化診断処理 43 注意処理

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベーターの運転状態を監視し、その
    運転状態を診断するエレベーターの監視診断方法におい
    て、 予め少なくとも3つの領域を定めてエレベーター運転時
    に生じる少なくとも2つの物理量の関係を記憶してお
    き、エレベーター運転時に前記物理量を計測及び/又は
    計測値から演算してエレベーターの運転状態を監視し、 さらに、前記記憶した物理量の関係と、計測及び/又は
    演算した物理量とを比較してエレベーターの運転状態が
    前記予め設定した領域のどの領域にあるかを診断するこ
    とを特徴とするエレベーターの監視診断方法。
  2. 【請求項2】 前記診断が、診断時点における領域から
    どの領域の方向に変化する傾向にあるかの動向診断を含
    んでいることを特徴とする請求項1記載のエレベーター
    の監視診断方法。
  3. 【請求項3】 前記動向診断が、少なくとも3つの領域
    の内の異常の度合が低い少なくとも2つの領域で実行さ
    れることを特徴とする請求項2記載のエレベーターの監
    視診断方法。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも2つの物理量の関係が、
    エレベーター運転時に生じる少なくとも1つの物理量と
    その変化率との関係であることを特徴とする請求項1記
    載のエレベーターの監視診断方法。
  5. 【請求項5】 前記少なくとも3つの領域が、安全に運
    転されている安全領域、異常な運転状態にある異常領
    域、及び異常ではないが安全ともいえない警告領域の3
    つの領域を含んでいることを特徴とする請求項1または
    3記載のエレベーターの監視診断方法。
  6. 【請求項6】 前記物理量が、振動、電流、電圧、トル
    ク、速度、及びかご内荷重のいずれかを含んでいること
    を特徴とする請求項1または4記載のエレベーターの監
    視診断方法。
  7. 【請求項7】 エレベーターの運転状態を監視し、その
    運転状態を診断するエレベーターの監視診断装置におい
    て、 予め少なくとも3つの領域を設定し、その設定された領
    域に対応してエレベーターの運転時に生じる少なくとも
    2つの物理量の関係を記憶させた記憶手段と、 前記エレベーターの運転時に前記物理量を計測及び/又
    は計測値から演算して検出する検出手段と、 前記記憶手段に記憶されている少なくとも2つの物理量
    の関係と、前記検出手段によって検出された前記物理量
    と比較してエレベーターの運転状態が前記3つの領域の
    いずれの領域にあるかを診断する診断手段と、を備えて
    いることを特徴とするエレベーターの監視診断装置。
  8. 【請求項8】 前記診断手段によっていずれかの領域に
    あると診断されたとき、さらに、前記検出手段によって
    前回求めた物理量の値と今回求めた物理量の値とによっ
    て、前記領域におけるエレベーターの運転状態の動向を
    診断する動向診断手段をさらに備えていることを特徴と
    する請求項7記載のエレベーターの監視診断装置。
  9. 【請求項9】 前記予め設定された少なくとも3つの領
    域が、安全、警告、異常の各領域であり、前記記憶手段
    によって記憶された少なくとも2つの物理量の関係が振
    動と振動変化率であり、前記検出手段によって検出され
    る少なくとも2つの物理量が、エレベーター運転時の速
    度目標値と実速度との偏差から求められる実速度に含ま
    れる振動と振動変化率成分であり、前記診断装置によっ
    て診断される領域が前記安全、警告、異常のいずれかの
    領域であることを特徴とする請求項7記載のエレベータ
    ーの監視診断装置。
  10. 【請求項10】 前記診断手段によって診断されたいず
    れかの領域が、安全あるいは警告であることを特徴とす
    る請求項7記載のエレベーターの監視診断装置。
  11. 【請求項11】 前記エレベーターの運転状態が、予め
    設定した特定の領域にあると前記診断手段が診断したと
    き、エレベーターの保守会社あるいは監視センタにその
    旨発報する発報する発報手段をさらに備えていることを
    特徴とする請求項7、8、9及び10のいずれか1に記
    載のエレベーターの監視診断装置。
  12. 【請求項12】 前記特定の領域が、異常の度合が高い
    少なくとも1つの領域であることを特徴とする請求項1
    1記載のエレベーターの監視診断装置。
  13. 【請求項13】 前記記憶手段によって記憶される少な
    くとも2つの物理量の関係は、対となる2つの物理量の
    組が少なくとも2組あることを特徴とする請求項7記載
    のエレベーターの監視診断装置。
  14. 【請求項14】 前記記憶手段によって記憶される少な
    くとも2つの物理量の関係は、1つの物理量の予め定め
    た範囲毎に他の物理量がもつ少なくとも1組の関係であ
    ることを特徴とするエレベーターの監視診断装置。
  15. 【請求項15】 前記1つの物理量の予め定めた範囲毎
    とは、エレベーターの実速度の予め定めた速度範囲ある
    いは予め定めた階床の範囲毎であることを特徴とする請
    求項14記載のエレベーターの監視診断装置。
  16. 【請求項16】 前記記憶手段によって記憶される物理
    量の関係は、各領域の境界にヒステリシス特性を持たせ
    た少なくとも1組の関係であることを特徴とする請求項
    7、13及び14のいずれか1に記載のエレベーターの
    監視診断装置。
  17. 【請求項17】 前記予め設定された少なくとも3つの
    領域と、検出手段によって検出された少なくとも2つの
    物理量の関係とを表示する表示手段をさらに備え、当該
    表示手段に表示された前記関係に前記診断手段によって
    診断された診断結果を逐次あるいは連続して表示するこ
    とを特徴とする請求項7記載のエレベーターの監視診断
    装置。
  18. 【請求項18】 前記予め設定された少なくとも3つの
    領域と、検出手段によって検出された少なくとも2つの
    物理量の関係とを表示する表示手段をさらに備え、当該
    表示手段に表示された前記関係に前記診断手段によって
    診断された診断結果を逐次あるいは連続して表示すると
    ともに、前記動向診断手段によって診断されたエレベー
    ターの運転状態の変化の方向と大きさの少なくとも一方
    を表示することを特徴とする請求項8記載のエレベータ
    ー監視診断装置。
  19. 【請求項19】 前記少なくとも3つの領域が安全、警
    告、異常の各領域であって、前記検出手段によって検出
    された少なくとも2つの物理量の関係がエレベーターの
    運転時に生じる振動と振動変化率との関係であることを
    特徴とする請求項17または18記載のエレベーターの
    監視診断装置。
  20. 【請求項20】 前記少なくとも3つの領域が安全、警
    告、異常の各領域であって、前記検出手段によって検出
    された少なくとも2つの物理量の関係が、対となる物理
    量の少なくとも2つの組の関係であることを特徴とする
    請求項17または18記載のエレベーター監視診断装
    置。
  21. 【請求項21】 前記少なくとも3つの領域が安全、警
    告、異常の各領域であって、前記検出手段によって検出
    された少なくとも2つの物理量の関係が、エレベーター
    の運転時に生じる1つの物理量と、その物理量の予め定
    めた範囲毎に設定される少なくとも1つの関係からなる
    少なくとも2つの物理量であることを特徴とする請求項
    17または18記載のエレベーターの監視診断装置。
  22. 【請求項22】 前記1つの物理量がエレベーターの実
    速度の現在値に該当する速度範囲であって、前記物理量
    の予め定めた範囲毎に対応して設定される少なくとも1
    つの関係が前記速度範囲内で記憶されていた速度及び/
    又は速度変化率であることを特徴とする請求項21記載
    のエレベーターの監視診断装置。
  23. 【請求項23】 前記表示装置に表示される各領域の境
    界が、予め記憶された各領域の境界にヒステリシス特性
    を持たせた少なくとも1組の関係であって、さらに診断
    結果あるいは領域内でのエレベーターの運転状態の動向
    の少なくとも一方を表示装置に逐次あるいは連続して表
    示することを特徴とする請求項17、18、20及び2
    1のいずれか1に記載のエレベーターの監視診断装置。
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