JPH08134341A - ポリカーボネート組成物およびその製造方法 - Google Patents

ポリカーボネート組成物およびその製造方法

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JPH08134341A
JPH08134341A JP28092294A JP28092294A JPH08134341A JP H08134341 A JPH08134341 A JP H08134341A JP 28092294 A JP28092294 A JP 28092294A JP 28092294 A JP28092294 A JP 28092294A JP H08134341 A JPH08134341 A JP H08134341A
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下 健 阪
Kenji Iwamasa
政 健 司 岩
Tomoaki Shimoda
田 智 明 下
Koji Nagai
井 孝 司 長
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明に係るポリカーボネート組成物は、塩
基性触媒の存在下に芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジ
エステルとを溶融重縮合させて得られるポリカーボネー
ト[A]と、pKaが3以下である強酸化合物と含窒素
塩基性化合物との塩[B]または上記[A]、[B]と
添加剤[C] とからなることを特徴としている。また
本発明は、このようなポリカーボネート組成物の製造方
法に関する。 【効果】 成形時の熱安定性、色相安定性などの滞留安
定性に優れるとともに、耐候性、耐水性にも優れたポリ
カーボネート組成物が得られる。このようなポリカーボ
ネート組成物は、耐衝撃性などの機械的特性、耐熱性、
透明性に優れ、各種機械部品、光学用ディスク、自動車
部品などに用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネート組成
物およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、成形時
の熱安定性、色相安定性などの滞留安定性に優れるとと
もに、耐候性、耐水性にも優れたポリカーボネート組成
物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートは、耐衝撃性などの機
械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性などにも優れて
おり、各種機械部品、光学用ディスク、自動車部品など
の用途に広く用いられている。
【0003】このようなポリカーボネートは、従来、ビ
スフェノールなどの芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲ
ンとを直接反応させる方法(界面法)、あるいは、芳香
族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとをエステル交
換反応させる方法(溶融法)によって製造されている。
【0004】これらのうち、後者は、前者界面法と比較
して安価にポリカーボネートを製造することができると
いう利点を有するとともに、ホスゲンなどの毒性物質を
用いないので、環境衛生上好ましい。
【0005】ところで、従来のポリカーボネートでは、
溶融時に、その一部が熱分解して、分子量が低下した
り、着色したりすることがあり、滞留安定性に欠けるこ
とがあった。
【0006】このようなポリカ−ボネ−トの滞留安定性
を向上させる方法としては、従来、溶融重縮合法におい
ては、アルカリ性化合物触媒の存在下に、芳香族ジヒド
ロキシ化合物と炭酸ジエステルとを溶融重縮合させた
後、反応生成物であるポリカーボネートが溶融状態にあ
る間に、使用目的に応じた添加剤を混練することによっ
て製造中にポリカーボネートが受ける熱履歴回数を減ら
す方法(特開平4−103626号公報)、またアルカ
リ性化合物触媒の存在下に、芳香族ジヒドロキシ化合物
と炭酸ジエステルとを溶融重縮合させた後、酸性化合物
を添加する方法(特開平4−175368号公報、特開
平4−328124号公報)が開示されている。
【0007】本発明者らは、溶融重縮合法によりポリカ
−ボネ−トを製造する方法についてさらに研究したとこ
ろ、塩基性触媒の存在下に芳香族ジヒドロキシ化合物と
炭酸ジエステルとを溶融重縮合させて得られるポリカー
ボネートと、pKaが3以下の強酸化合物と含窒素塩基
性化合物との塩とからなるポリカーボネート組成物は、
より一層成形時の熱安定性、色相安定性などの滞留安定
性に優れるとともに、耐候性、耐水性にも優れているこ
とを見い出して、本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の目的】本発明は、成形時の熱安定性、色相安定
性などの滞留安定性に優れるとともに、耐候性、耐水
性、透明性にも優れたポリカーボネート組成物およびそ
の製造方法を提供することを目的としている。
【0009】
【発明の概要】本発明に係るポリカーボネート組成物
は、塩基性触媒の存在下に、芳香族ジヒドロキシ化合物
と炭酸ジエステルとを溶融重縮合させて得られるポリカ
ーボネート[A]と、pKaが3以下の強酸化合物と含
窒素塩基性化合物との塩[B]とからなることを特徴と
している。
【0010】本発明に係るポリカーボネート組成物は、
上記のようなpKaが3以下の強酸化合物と含窒素塩基
性化合物との塩[B]とともに、添加剤[C]を含有し
ていることが好ましい。
【0011】本発明に係るポリカーボネート組成物の製
造方法では、pKaが3以下である強酸化合物と含窒素
塩基性化合物との塩[B]と、必要に応じて配合される
添加剤[C]とを、塩基性触媒の存在下に芳香族ジヒド
ロキシ化合物と炭酸ジエステルとを溶融重縮合させて得
られるポリカーボネート[A]が溶融状態にある間に添
加してもよく、また、塩基性触媒の存在下に芳香族ジヒ
ドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを溶融重縮合させて
得られるポリカーボネート[A]のペレットを再溶融し
て添加してもよい。
【0012】このようなポリカーボネート組成物は、成
形時においても熱分解しにくいため、透明性および色相
安定性に優れ機械的特性に優れるとともに、耐水性、耐
候性にも優れている。
【0013】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るポリカーボネ
ート組成物およびその製造方法について具体的に説明す
る。
【0014】[A]ポリカーボネート 本発明では、まず芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエ
ステルとを、塩基性触媒触媒の存在下に溶融重縮合させ
て[A]ポリカーボネートを製造する。
【0015】このような芳香族ジヒドロキシ化合物とし
ては、特に限定されないが、下記式[I]で示される化
合物を挙げることができる。
【0016】
【化3】
【0017】式中、R1およびR2は水素原子または1価
の炭化水素基であり、R3は2価の炭化水素基である。
またR4、R5は、ハロゲンまたは1価の炭化水素基であ
り、これらは、同一であっても異なっていてもよい。
p、qは0〜4の整数を表す。) 上記の式で示される芳香族ジヒドロキシ化合物として
は、具体的には、以下に示す化合物を挙げることができ
る ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒ
ドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)
ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)オクタン、
ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2-ビ
ス(4-ヒドロキシ-1- メチルフェニル)プロパン、1,1-
ビス(4-ヒドロキシ-t-ブチルフェニル)プロパン、2,2
-ビス(4-ヒドロキシ-3-ブロモフェニル)プロパンなど
のビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンなどのビス
(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4'-ジヒ
ドロキシジフェニルエーテル、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'
-ジメチルフェニルエーテルなどのジヒドロキシアリー
ルエーテル類、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルフィ
ド、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルスル
フィドなどのジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,
4'- ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4'- ジヒ
ドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルスルホキシドなどの
ジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4'-ジヒド
ロキシジフェニルスルホン、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-
ジメチルジフェニルスルホンなどのジヒドロキシジアリ
ールスルホン類などが挙げられる。
【0018】また、芳香族ジヒドロキシ化合物として、
下記一般式[II]で表される化合物を用いることもでき
る。
【0019】
【化4】
【0020】式中、R6は、それぞれ炭素数1〜10の
炭化水素基またはそのハロゲン化物、またはハロゲンで
あり、同一であっても異なっていてもよい。nは0〜4
の整数である。
【0021】上記一般式[II]で表される芳香族ジヒド
ロキシ化合物としては、具体的に、レゾルシンおよび3-
メチルレゾルシン、3-エチルレゾルシン、3-プロピルレ
ゾルシン、3-ブチルレゾルシン、3-t-ブチルレゾルシ
ン、3-フェニルレゾルシン、3-クミルレゾルシン、2,3,
4,6-テトラフルオロレゾルシン、2,3,4,6-テトラブロム
レゾルシンなどの置換レゾルシン、カテコール、ハイド
ロキノンおよび3-メチルハイドロキノン、3-エチルハイ
ドロキノン、3-プロピルハイドロキノン、3-ブチルハイ
ドロキノン、3-t-ブチルハイドロキノン、3-フェニルハ
イドロキノン、3-クミルハイドロキノン、2,3,5,6-テト
ラメチルハイドロキノン、2,3,5,6-テトラ-t-ブチルハ
イドロキノン、2,3,5,6-テトラフルオロハイドロキノ
ン、2,3,5,6-テトラブロムハイドロキノンなどの置換ハ
イドロキノンを挙げることができる。
【0022】また、本発明では芳香族ジヒドロキシ化合
物として、下記一般式で表される2,2,2',2'-テトラヒド
ロ-3,3,3',3'-テトラメチル-1,1'-スピロビ-[IH-イン
デン]-6,6'-ジオールを用いることもできる。
【0023】
【化5】
【0024】これらのうちでは、特に2,2-ビス(4-ヒド
ロキシフェニル)プロパンが好ましく用いられる。これ
らの芳香族ジヒドロキシ化合物は、単独であるいは組み
合わせて用いることができる。
【0025】また炭酸ジエステルとしては、具体的に
は、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネー
ト、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m-クレジル
カーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェ
ニル)カーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチル
カーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシ
ルカーボネートなどを挙げることができる。
【0026】これらのうち特にジフェニルカーボネート
が好ましく用いられる。これらの炭酸ジエステルは、単
独であるいは組み合わせて用いることができる。
【0027】また上記のような炭酸ジエステルは、好ま
しくは50モル%以下、さらに好ましくは30モル%以
下の量で、ジカルボン酸あるいはジカルボン酸エステル
を含有していてもよい。
【0028】このようなジカルボン酸あるいはジカルボ
ン酸エステルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸ジフェニル、イソフタル酸ジフェニルなど
の芳香族ジカルボン酸類、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、セバシン酸ジフェ
ニル、デカン二酸ジフェニル、ドデカン二酸ジフェニル
などの脂肪族ジカルボン酸類、シクロプロパンジカルボ
ン酸、1,2-シクロブタンジカルボン酸、1,3-シクロブタ
ンジカルボン酸、1,2-シクロペンタンジカルボン酸、1,
3-シクロペンタンジカルボン酸、1,2-シクロヘキサンジ
カルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、1,4-シ
クロヘキサンジカルボン酸、シクロプロパンジカルボン
酸ジフェニル、1,2-シクロブタンジカルボン酸ジフェニ
ル、1,3-シクロブタンジカルボン酸ジフェニル、1,2-シ
クロペンタンジカルボン酸ジフェニル、1,3-シクロペン
タンジカルボン酸ジフェニル、1,2-シクロヘキサンジカ
ルボン酸ジフェニル、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸
ジフェニル、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸ジフェニ
ルなどの脂環族ジカルボン酸類を挙げることができる。
【0029】このようなジカルボン酸あるいはジカルボ
ン酸エステルは、炭酸ジエステル中に2種以上含有され
ていてもよい。本発明では、芳香族ジヒドロキシ化合物
と炭酸ジエステルとを用いて、溶融重縮合させるに際し
て、炭酸ジエステルは、芳香族ジヒドロキシ化合物1モ
ルに対して、通常、1.0〜1.30モル、好ましくは
1.01〜1.20モルの量で用いられることが望まし
い。
【0030】また本発明では、ポリカーボネートを製造
するに際して、上記のような芳香族ジヒドロキシ化合物
と炭酸ジエステルとともに、1分子中に3個以上の官能
基を有する多官能化合物とを用いることもできる。
【0031】このような多官能化合物としては、フェノ
ール性水酸基またはカルボキシル基を有する化合物が好
ましく、特にフェノール性水酸基を3個含有する化合物
が好ましい。具体的には、たとえば、1,1,1-トリス(4-
ヒドロキシフェニル) エタン、2,2',2"-トリス(4-ヒド
ロキシフェニル)ジイソプロピルベンゼン、α-メチル-
α,α',α'-トリス(4-ヒドロキシフェニル)-1,4-ジエチ
ルベンゼン、α, α',α"-トリス(4-ヒドロキシフェニ
ル)-1,3,5-トリイソプロピルベンゼン、フロログリシ
ン、4,6-ジメチル-2,4,6-トリ(4-ヒドロキシフェニ
ル)-ヘプタン-2、1,3,5-トリ(4-ヒドロキシフェニル)
ベンゼン、2,2-ビス-[4,4-(4,4'-ジヒドロキシフェニ
ル)-シクロヘキシル]-プロパン、トリメリット酸、1,
3,5-ベンゼントリカルボン酸、ピロメリット酸などが挙
げられる。
【0032】これらのうち、1,1,1-トリス(4-ヒドロキ
シフェニル) エタン、α, α',α"-トリス(4-ヒドロキ
シフェニル)-1,3,5-トリイソプロピルベンゼンなどが好
ましく用いられる。
【0033】多官能化合物は、芳香族ジヒドロキシ化合
物1モルに対して、通常は0.03モル以下好ましくは
0.001〜0.02モルさらに好ましくは0.001
〜0.01モルの量で用いられる。
【0034】本発明では、上記のような芳香族ジヒドロ
キシ化合物と炭酸ジエステルとを、塩基性触媒の存在下
に溶融重縮合させてポリカ−ボネ−ト[A]を得る。こ
の塩基性触媒として、(a) アルカリ金属化合物および/
またはアルカリ土類金属化合物を用いることが好まし
い。
【0035】アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金
属化合物としては、具体的には、アルカリ金属およびア
ルカリ土類金属の有機酸塩、無機酸塩、酸化物、水酸化
物、水素化物あるいはアルコラートなどが好ましく挙げ
られる。
【0036】より具体的に、アルカリ金属化合物として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素
リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウ
ム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、ス
テアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステア
リン酸リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ
素リチウム、フェニル化ホウ素ナトリウム、安息香酸ナ
トリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、リン
酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水
素二リチウム、ビスフェノールAの二ナトリウム塩、二
カリウム塩、二リチウム塩、フェノールのナトリウム
塩、カリウム塩、リチウム塩などを挙げることができ
る。
【0037】またアルカリ土類金属化合物としては、具
体的に、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マ
グネシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸水素カルシウ
ム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水
素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭
酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酢酸カルシウ
ム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチ
ウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウ
ム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロン
チウムなどを挙げることができる。
【0038】これら化合物は、2種以上組み合わせて用
いることができる。このような(a) アルカリ金属化合物
および/またはアルカリ土類金属化合物は、上記芳香族
ジヒドロキシ化合物1モルに対して1×10-8〜1×1
-3モル、好ましくは10-7〜2×10-6モル、さらに
好ましくは10-7〜1×10-6モルの量で用いられるこ
とが望ましい。
【0039】触媒として、(a) アルカリ金属化合物また
はアルカリ土類金属化合物を、上記のような量で使用す
ると、高い重合活性でポリカーボネートを製造できると
ともに、得られるポリカーボネートに悪影響を及ぼさな
い量で後述する酸性化合物を添加して、これら化合物が
示す塩基性を充分に中和するかあるいは弱めることがで
きる。
【0040】本発明では、触媒として、上記のような
(a) アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金
属化合物とともに、(b) 塩基性化合物および/または
(c) ホウ酸化合物を用いることもできる。
【0041】このような(b) 塩基性化合物としては、た
とえば高温で易分解性あるいは揮発性の含窒素塩基性化
合物が挙げられ、具体的には、以下のような化合物を挙
げることができる。
【0042】テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
(Me4NOH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド
(Et4NOH)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド
(Bu4NOH)、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキ
シド(φ−CH2(Me)3NOH )などのアルキル、アリール、
アルアリール基などを有するアンモニウムヒドロオキシ
ド類、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチル
ベンジルアミン、トリフェニルアミン、トリオクチルア
ミン、トリドデシルアミン、トリオクタデシルアミンな
どの三級アミン類、R2NH(式中Rはメチル、エチル
などのアルキル、フェニル、トルイルなどのアリール基
などである)で示される二級アミン類、RNH2(式中
Rは上記と同じである)で示される一級アミン類、4-ジ
メチルアミノピリジン、4-ジエチルアミノピリジン、4-
ピロリジノピリジンなどのピリジン類、2-メチルイミダ
ゾール、2-フェニルイミダゾール、2-ジメチルアミノイ
ミダゾ−ルなどのイミダゾール類、あるいはアンモニ
ア、テトラメチルアンモニウムボロハイドライド(Me4N
BH4)、テトラブチルアンモニウムボロハイドライド(B
u4NBH4 )、テトラブチルアンモニウムテトラフェニル
ボレート(Bu4NBPh4)、テトラメチルアンモニウムテト
ラフェニルボレート(Me4NBPh4)などの塩基性塩。
【0043】これらのうち、テトラアルキルアンモニウ
ムヒドロキシド類、特に金属不純物の少ない電子用テト
ラアルキルアンモニウムヒドロキシド類が好ましく用い
られる。
【0044】(b) 含窒素塩基性化合物は、芳香族ジヒド
ロキシ化合物1モルに対して、1×10-6〜1×10-1
モル以下、好ましくは1×10-5〜1×10-2モルの量
で用いられることが望ましい。
【0045】また、(c) ホウ酸化合物としては、ホウ酸
およびホウ酸エステルなどを挙げることができる。ホウ
酸エステルとしては、下記一般式で示されるホウ酸エス
テルを挙げることができる。
【0046】B(OR)n(OH)3-n 式中、Rはメチル、エチルなどのアルキル、フェニルな
どのアリールなどであり、nは1,2または3である。
【0047】このようなホウ酸エステルとしては、具体
的には、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸
トリブチル、ホウ酸トリヘキシル、ホウ酸トリヘプチ
ル、ホウ酸トリフェニル、ホウ酸トリトリル、ホウ酸ト
リナフチルなどが挙げられる。
【0048】触媒として、(c) ホウ酸またはホウ酸エス
テルが用いられるときは、芳香族ジヒドロキシ化合物1
モルに対して、1×10-8〜1×10-1モル、好ましく
は1×10-7〜1×10-2モル、さらに好ましくは1×
10-6〜1×10-4モルの量で用いられる。
【0049】本発明では、塩基触媒としては、好ましく
は上記のような (a) アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金
属化合物とともに(b) 含窒素塩基性化合物を、また(a)
アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化
合物、(b) 含窒素塩基性化合物と(c) ホウ酸またはホウ
酸エステルとが用いられる。
【0050】このように塩基性触媒として、(a) アルカ
リ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物と
ともに、上記のような量の(b) 含窒素塩基性化合物を組
合わせて用いると、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジ
エステルとの重縮合反応を十分な速度で進行させること
ができ、高分子量のポリカーボネートを、高い重合活性
で生成させることができて好ましい。
【0051】さらに、上記のような量の三者を組合せて
用いると、熱老化後に分子量低下を起こしにくいポリカ
ーボネートを製造することができてより好ましい。この
ような触媒の存在下、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸
ジエステルとの重縮合反応は、従来知られている重縮合
反応条件と同様な条件下で行なうことができる。
【0052】具体的には、第一段目の反応を80〜25
0℃、好ましくは100〜230℃、さらに好ましくは
120〜190℃の温度で、0〜5時間、好ましくは0
〜4時間、さらに好ましくは0〜3時間、常圧下、芳香
族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを反応させ
る。次いで反応系を減圧にしながら反応温度を高めて、
芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとの反応を
行ない、最終的には5mmHg以下、好ましくは1mmHg
以下の減圧下で、240〜320℃で芳香族ジヒドロキ
シ化合物と炭酸ジエステルとの重縮合反応を行なう。
【0053】上記のような重縮合反応は、連続式で行な
ってもよく、バッチ式で行なってもよい。また上記の反
応を行なうに際して用いられる反応装置は、槽型であっ
ても管型であっても塔型であっても横型であってもよ
い。
【0054】上記のようにして得られる反応生成物であ
るポリカーボネートでは、通常、20℃塩化メチレン中
で測定した極限粘度が、0.10〜1.0dl/g、好まし
くは0.30〜0.65dl/gである。
【0055】上記のように本発明においては、ポリカ−
ボネ−トを製造するに際して、毒性物質であるホスゲン
や塩化メチレンなどを用いないので、環境衛生上好まし
い。ポリカ−ボネ−ト組成物 本発明に係るポリカーボネート組成物は、上記のように
して得られたポリカーボネート[A]と、pKaが3以
下の強酸化合物と含窒素塩基性化合物との塩[B]と、
必要に応じて添加剤[C]とからなっている。
【0056】pKaが3以下の強酸化合物と含窒素塩基
性化合物との塩[B] 本発明で用いられるpKaが3以下の強酸化合物と含窒
素塩基性化合物との塩について説明する。
【0057】[B]pKaが3以下の強酸化合物と含窒
素塩基性化合物とからなる塩は、塩酸、臭化水素酸、ヨ
ウ化水素酸、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ピロリン
酸、ポリリン酸、硫酸、亜硫酸、チオ硫酸、ジメチル亜
硫酸、ジエチル亜硫酸、ジプロピル亜硫酸、ジブチル亜
硫酸、ジフェニル亜硫酸、ジメチル硫酸、ジエチル硫
酸、ジプロピル硫酸、ジブチル硫酸、ジフェニル硫酸、
ベンゼンスルフィン酸、トルエンスルフィン酸、ナフタ
レンスルフィン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスル
ホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ドデシルベン
ゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ジイソプロピ
ルナフタレンスルホン酸、ジイソブチルナフタレンスル
ホン酸などの芳香族スルホン酸類、メチルスルホン酸、
エチルスルホン酸、プロピルスルホン酸などのアルキル
スルホン酸類、α−オレフィンスルホン酸類、スルホン
化ポリスチレン類、アクリル酸メチル−スルホン化スチ
レン共重合体などのPKaが3以下の強酸化合物と、触
媒の説明で前述したような含窒素塩基性化合物、たとえ
ばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(Me4NOH)、
テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(Et4NOH)、テ
トラブチルアンモニウムヒドロキシド(Bu4NOH)、トリ
メチルベンジルアンモニウムヒドロキシド(φ−CH2(M
e)3NOH )などのアルキル、アリール、アルアリール基
などを有するアンモニウムヒドロオキシド類、トリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミ
ン、トリフェニルアミン、トリオクチルアミン、トリド
デシルアミン、トリオクタデシルアミンなどの三級アミ
ン類、R2NH(式中Rはメチル、エチルなどのアルキ
ル、フェニル、トルイルなどのアリール基などである)
で示される二級アミン類、RNH2(式中Rは上記と同
じである)で示される一級アミン類、4-ジメチルアミノ
ピリジン、4-ジエチルアミノピリジン、4-ピロリジノピ
リジンなどのピリジン類、2-メチルイミダゾール、2-フ
ェニルイミダゾール、2-ジメチルアミノイミダゾ−ルな
どのイミダゾール類、あるいはアンモニアなどとの塩で
ある。
【0058】好ましくは、PKaが2以下の強酸化合物
がスルホン酸化合物である強酸化合物と含窒素塩基性化
合物との塩であり、さらに好ましくは、下記一般式[II
I]で表されるスルホン酸塩化合物であることが好まし
い。
【0059】
【化6】
【0060】[式中、Aは、炭素数1〜56の炭化水素
基(アルキル、アリールまたはシクロアルキル)であ
り、水素はハロゲンで置換されていても良い。R7
8、R9、R10は、水素または同一または相異なる炭素
数1〜18の炭化水素基(水素はハロゲンで置換されて
いてもよい)である。] また、特に好ましくは、下記一般式[IV]で表されるス
ルホン酸塩化合物が用いられる。
【0061】
【化7】
【0062】[式中、R11は炭素数1〜50の炭化水素
基(水素はハロゲンで置換されていてもよい)であり、
nは0〜3の整数である。R7、R8、R9、R10は、水
素または同一または相異なる炭素数1〜18の炭化水素
基(水素はハロゲンで置換されていてもよい)であ
る。] このようなスルホン酸塩化合物としては、以下のような
化合物を挙げることができる。
【0063】ベンゼンスルホン酸アンモニウム、p-トル
エンスルホン酸アンモニウムなどのアンモニウム塩、ベ
ンゼンスルホン酸メチルアンモニウム、ベンゼンスルホ
ン酸エチルアンモニウム、ベンゼンスルホン酸プロピル
アンモニウム、p-トルエンスルホン酸メチルアンモニウ
ム、p-トルエンスルホン酸エチルアンモニウム、p-トル
エンスルホン酸プロピルアンモニウム、p-トルエンスル
ホン酸ブチルアンモニウム、p-トルエンスルホン酸オク
チルアンモニウム、p-トルエンスルホン酸フェニルアン
モニウムなどの1級アンモニウム塩、ベンゼンスルホン
酸ジメチルアンモニウム、ベンゼンスルホン酸ジエチル
アンモニウム、ベンゼンスルホン酸ジプロピルアンモニ
ウム、p-トルエンスルホン酸ジメチルアンモニウム、p-
トルエンスルホン酸ジエチルアンモニウム、p-トルエン
スルホン酸ジプロピルアンモニウム、p-トルエンスルホ
ン酸ジブチルアンモニウム、p-トルエンスルホン酸ジオ
クチルアンモニウム、p-トルエンスルホン酸ジフェニル
アンモニウムなどの2級アンモニウム塩、ベンゼンスル
ホン酸トリメチルアンモニウム、ベンゼンスルホン酸ト
リエチルアンモニウム、ベンゼンスルホン酸トリプロピ
ルアンモニウム、p-トルエンスルホン酸トリメチルアン
モニウム、p-トルエンスルホン酸トリエチルアンモニウ
ム、p-トルエンスルホン酸トリプロピルアンモニウム、
p-トルエンスルホン酸トリブチルアンモニウム、p-トル
エンスルホン酸トリオクチルアンモニウム、p-トルエン
スルホン酸トリフェニルアンモニウムなどの3級アンモ
ニウム塩、ベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモニウ
ム、ベンゼンスルホン酸テトラエチルアンモニウム、ベ
ンゼンスルホン酸テトラプロピルアンモニウム、p-トル
エンスルホン酸テトラメチルアンモニウム、p-トルエン
スルホン酸テトラエチルアンモニウム、p-トルエンスル
ホン酸テトラプロピルアンモニウム、p-トルエンスルホ
ン酸テトラブチルアンモニウム、p-トルエンスルホン酸
テトラオクチルアンモニウム、p-トルエンスルホン酸テ
トラフェニルアンモニウムなどの4級アンモニウム塩、
などを挙げることができる。
【0064】これらの化合物は、単独で、あるいは組み
合わせて用いることができる。さらに、上記一般式[I
V]において、R7、R8、R9、R10は炭素数1〜8の置
換脂肪族炭化水素基、nは0〜1の整数で表されるスル
ホン酸塩化合物が好ましく用いられる。
【0065】具体的には、ベンゼンスルホン酸テトラメ
チルアンモニウム、ベンゼンスルホン酸テトラエチルア
ンモニウム、ベンゼンスルホン酸テトラプロピルアンモ
ニウム、p-トルエンスルホン酸テトラメチルアンモニウ
ム、p-トルエンスルホン酸テトラエチルアンモニウム、
p-トルエンスルホン酸テトラプロピルアンモニウム、p-
トルエンスルホン酸テトラブチルアンモニウム、p-トル
エンスルホン酸テトラオクチルアンモニウム、p-トルエ
ンスルホン酸テトラフェニルアンモニウムなどの4級ア
ンモニウム塩が好ましく用いられる。
【0066】特に、本発明では、p-トルエンスルホン酸
テトラメチルアンモニウム、p-トルエンスルホン酸テト
ラエチルアンモニウム、p-トルエンスルホン酸テトラプ
ロピルアンモニウム、p-トルエンスルホン酸テトラブチ
ルアンモニウムテトラブチルが好ましく用いられる。
【0067】本発明に係るポリカーボネート組成物は、
上記のようなpKaが3以下の強酸化合物と含窒素塩基
性化合物との塩[B]は、塩基性触媒としての(a) アル
カリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物
の量に対して、1〜20モル倍、好ましくは1〜10モ
ル倍、特に好ましくは1〜8モル倍の量で含んでいるこ
とが好ましい。
【0068】このようにポリカーボネート組成物が、p
Kaが3以下の強酸化合物と含窒素塩基性化合物との塩
を含有していると、pKaが3以下の強酸化合物と含窒
素塩基性化合物との塩[B]によってポリカーボネート
中の塩基性触媒が中和され、溶融時の滞留安定性に優
れ、色相、透明性、耐水性および耐候性に優れたポリカ
−ボネ−ト組成物が得られる。
【0069】本発明では、上記のようなポリカーボネー
ト組成物は、ポリカーボネート[A]に、pKaが3以
下の強酸化合物と含窒素塩基性化合物との塩[B]を添
加し、混練することにより調製することができる。
【0070】本発明では、上記のような塩[B]を、上
述したように重縮合反応により得られるポリカーボネー
ト[A]を一たんペレット化した後に添加することもで
きるが、特に上述したように重縮合反応により得られる
ポリカーボネート[A]が、反応器内または押出機内で
溶融状態にある間に添加することが好ましい。また、ポ
リカ−ボネ−ト組成物は、通常、ペレタイズされて得ら
れる。
【0071】ポリカーボネート[A]と塩[B]との混
練は、一軸押出機、二軸押出機、スタティックミキサ−
などの通常の混練機により行われ、これらの混練機はベ
ント付きでもベントなしでも有効に使用される。
【0072】好ましくは、このように反応生成物である
ポリカーボネート[A]が溶融状態にある間に、塩
[B]を添加し、混練してポリカ−ボネ−ト組成物を得
るには、具体的には、たとえば、反応器内にある重縮合
反応で得られたポリカーボネート[A]に、塩[B]を
添加してポリカーボネート組成物を形成した後、押出機
を通してペレタイズしてもよいし、また、重縮合反応で
得られたポリカーボネート[A]が反応器から押出機を
通ってペレタイズされる間に、塩[B]を添加して、こ
れらを混練してポリカーボネート組成物とすることがで
きる。
【0073】一般的に、ポリカーボネートを使用すると
きにはポリカ−ボネ−トのペレットを再溶融して耐熱安
定剤などの種々添加剤を配合している。本発明で得られ
るポリカーボネート組成物では、上記のように溶融時の
熱安定性が向上されているので、溶融時の滞留安定性に
優れており、各種添加剤を配合したり、成形したりする
に際して、該ポリカーボネート組成物からなるペレット
を再溶融しても、熱分解が特に抑制されるため、分子量
が低下しにくく、着色しにくい。
【0074】[C]添加剤 また、本発明に係るポリカーボネート組成物は、本発明
の目的を損なわない範囲で、上記のような塩[B]とと
もに添加剤[C]を含有していることが好ましい。
【0075】本発明で用いられる添加剤[C]として
は、具体的に、使用目的に応じて一般的にポリカ−ボネ
−トに添加される添加剤を広く挙げることができるが、
耐熱安定剤、エポキシ化合物、紫外線吸収剤、離型剤、
着色剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング
剤、滑剤、防曇剤、天然油、合成油、ワックス、有機系
充填剤、無機系充填剤などを挙げることができる。
【0076】これらのうちでも、添加剤[C]として
は、以下に示すような(i)耐熱安定剤、(ii)エポキシ化
合物、(iii)紫外線吸収剤、(iv)離型剤および(v)着色剤
が好ましく用いられる。これらは、2種以上組み合わせ
て用いることができる。
【0077】(i)耐熱安定剤 本発明で用いられる(i)耐熱安定剤としては、具体的に
は、たとえば、リン化合物、フェノール系安定剤、有機
チオエーテル系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤など
を挙げることができる。
【0078】リン化合物としては、リン酸、亜リン酸、
次亜リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、リン酸エステル
および亜リン酸エステルを用いることができる。このよ
うなリン酸エステルとしては、具体的に、たとえば、ト
リメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ
ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリ
デシルホスフェート、トリオクタデシルホスフェート、
ジステアリルペンタエリスリチルジホスフェート、トリ
ス(2-クロロエチル)ホスフェート、トリス(2,3-ジク
ロロプロピル)ホスフェートなどのトリアルキルホスフ
ェート、トリシクロヘキシルホスフェートなどのトリシ
クロアルキルホスフェート、トリフェニルホスフェー
ト、トリクレジルホスフェート、トリス(ノニルフェニ
ル)ホスフェート、2-エチルフェニルジフェニルホスフ
ェートなどのトリアリールホスフェートなどを挙げるこ
とができる。
【0079】また、亜リン酸エステルとしては、下記一
般式で表される化合物を挙げることができる。 P(OR)3 (式中、Rは脂環族炭化水素基、脂肪族炭化水素基また
は芳香族炭化水素基を表す。これらは同一であっても異
なっていてもよい。) このような式で表される化合物として、たとえば、トリ
メチルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリブ
チルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリス
(2-エチルヘキシル)ホスファイト、トリノニルホスフ
ァイト、トリデシルホスファイト、トリオクタデシルホ
スファイト、トリステアリルホスファイト、トリス(2-
クロロエチル)ホスファイト、トリス(2,3-ジクロロプ
ロピル)ホスファイトなどのトリアルキルホスファイ
ト、トリシクロヘキシルホスファイトなどのトリシクロ
アルキルホスファイト、トリフェニルホスファイト、ト
リクレジルホスファイト、トリス(エチルフェニル)ホ
スファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホス
ファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ト
リス(ヒドロキシフェニル)ホスファイトなどのトリア
リールホスファイト、フェニルジデシルホスファイト、
ジフェニルデシルホスファイト、ジフェニルイソオクチ
ルホスファイト、フェニルイソオクチルホスファイト、
2-エチルヘキシルジフェニルホスファイトなどのアリー
ルアルキルホスファイトなどを挙げることができる。
【0080】さらに亜リン酸エステルとして、ジステア
リルペンタエリスリチルジホスファイト、ビス(2,4-ジ
-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリチルジホスファイ
トなどを挙げることができる。
【0081】これらのうち、リン化合物として、上記一
般式で表される亜リン酸エステルが好ましく、さらに芳
香族亜リン酸エステルが好ましく、特にトリス(2,4-ジ
-t-ブチルフェニル)ホスファイトが好ましく用いられ
る。
【0082】フェノール系安定剤としては、たとえば、
n-オクタデシル-3-(4-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフ
ェニル)プロピオネート、テトラキス[メチレン-3-
(3',5'-ジ-t- ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]メタン、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキ
シ-5-t- ブチルフェニル)ブタン、ジステアリル(4-ヒ
ドロキシ-3-メチル-5-t-ブチル)ベンジルマロネート、
4-ヒドロキシメチル-2,6-ジ-t-ブチルフェノール等が挙
げられる。
【0083】チオエーテル系安定剤としては、たとえ
ば、ジラウリル・チオジプロピオネート、ジステアリル
・チオジプロピオネート、ジミリスチル-3,3'-チオジプ
ロピオネート、ジトリデシル-3,3'-チオジプロピオネー
ト、ペンタエリスリトール-テトラキス-(β-ラウリル-
チオプロピオネート)などを挙げることができる。
【0084】またヒンダードアミン系安定剤としては、
たとえば、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジ
ル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピ
ペリジル)セバケート、1-[2-{3-(3,5-ジ-t-ブチル-
4-ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]
-4-{3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プ
ロピオニルオキシ}-2,2,6,6-テトラメチルピペリジ
ン、8-ベンジル-7,7,9,9-テトラメチル-3-オクチル-1,
2,3-トリアザスピロ[4,5]ウンデカン-2,4-ジオン、4-
ベンゾイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、2
-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2-n-ブチ
ルマロン酸ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジ
ル)、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジ
ル)1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレートなどを挙げ
ることができる。
【0085】これらの耐熱安定剤は2種以上組み合わせ
て用いてもよい。本発明では、(i)耐熱安定剤は、
[A]ポリカーボネート100重量部に対して、0.0
01〜5重量部、好ましくは0.005〜0.5重量
部、さらに好ましくは0.01〜0.3重量部の量で用
いられることが望ましい。
【0086】また(i)耐熱安定剤は、固体状で添加して
もよく、液体状で添加してもよい。(i)耐熱安定剤は、
[A]ポリカーボネートが最終重合器から冷却されてペ
レタイズされる間の溶融状態にある間に添加することが
好ましい。
【0087】(ii)エポキシ化合物 本発明では、(ii)エポキシ化合物として、1分子中にエ
ポキシ基を1個以上有する化合物が用いられる。具体的
には、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、フェニ
ルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、t-
ブチルフェニルグリシジルエーテル、3,4-エポキシシク
ロヘキシルメチル-3',4'-エポキシシクロヘキシルカル
ボキシレート、3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシル
メチル-3',4'-エポキシ-6'-メチルシクロヘキシルカル
ボキシレート、2,3-エポキシシクロヘキシルメチル-3',
4'-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4-(3,4
-エポキシ-5-メチルシクロヘキシル)ブチル-3',4'-エ
ポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4-エポキシ
シクロヘキシルエチレンオキシド、シクロヘキシルメチ
ル3,4-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4-
エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル-6'- メチルシ
ロヘキシルカルボキシレート、ビスフェノール−Aジグ
リシジルエーテル、テトラブロモビスフェノール−Aグ
リシジルエーテル、フタル酸のジグリシジルエステル、
ヘキサヒドロフタル酸のジグリシジルエステル、ビス-
エポキシジシクロペンタジエニルエーテル、ビス-エポ
キシエチレングリコール、ビス-エポキシシクロヘキシ
ルアジペート、ブタジエンジエポキシド、テトラフェニ
ルエチレンエポキシド、オクチルエポキシタレート、エ
ポキシ化ポリブタジエン、3,4-ジメチル-1,2-エポキシ
シクロヘキサン、3,5-ジメチル-1,2-エポキシシクロヘ
キサン、3-メチル-5-t-ブチル-1,2-エポキシシクロヘキ
サン、オクタデシル-2,2-ジメチル-3,4-エポキシシクロ
ヘキシルカルボキシレート、N-ブチル-2,2-ジメチル-3,
4-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、シクロヘ
キシル-2-メチル-3,4-エポキシシクロヘキシルカルボキ
シレート、N-ブチル-2-イソプロピル-3,4-エポキシ-5-
メチルシクロヘキシルカルボキシレート、オクタデシル
-3,4-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、2-エ
チルヘキシル-3',4'-エポキシシクロヘキシルカルボキ
シレート、4,6-ジメチル-2,3-エポキシシクロヘキシル-
3',4'-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4,5-
エポキシ無水テトラヒドロフタル酸、3-t-ブチル-4,5-
エポキシ無水テトラヒドロフタル酸、ジエチル4,5-エポ
キシ-シス-1,2-シクロヘキシルジカルボキシレート、ジ
-n-ブチル-3-t-ブチル-4,5-エポキシ-シス-1,2-シクロ
ヘキシルジカルボキシレートなどを挙げることができ
る。
【0088】これらのうち、脂環族エポキシ化合物が好
ましく用いられ、特に3,4-エポキシシクロヘキシルメチ
ル-3',4'-エポキシシクロヘキシルカルボキシレートが
好ましく用いられる。
【0089】これらは単独で用いても2種以上組み合わ
せて用いてもよい。本発明では、このような(ii)エポキ
シ化合物を、ポリカーボネート[A]に対して、1〜2
000ppm の量で、好ましくは10〜1000ppm の量
で添加することが好ましい。
【0090】特に添加剤[C]として(ii)エポキシ化合
物が用いられる場合には、(ii)エポキシ化合物を塩
[B]の添加後に添加して、過剰に添加された酸性塩で
ある塩[B]を中和することが好ましい。このようにし
てポリカーボネート組成物中に過剰に残存することのあ
る塩[B]を(ii)エポキシ化合物で中性化すると、耐水
性および透明性に優れたポリカーボネート組成物が得ら
れる。
【0091】(iii)紫外線吸収剤 (iii)紫外線吸収剤としては、一般的な紫外線吸収剤が
挙げられ、特に限定されないが、たとえば、サリチル酸
系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系
紫外線吸収剤などを挙げることができる。
【0092】サリチル酸系紫外線吸収剤としては、具体
的には、フェニルサリシレート、p-t-ブチルフェニルサ
リシレートが挙げられる。ベンゾフェノン系紫外線吸収
剤としては、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒド
ロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ
-4- メトキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4,4'
-ジメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ
-2'-カルボキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メト
キシ-5-スルホベンゾフェノントリヒドレート、2-ヒド
ロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'-テ
トラヒドロキシベンゾフェノン、4-ドデシロキシ-2-ヒ
ドロキシベンゾフェノン、ビス(5-ベンゾイル-4-ヒド
ロキシ-2-メトキシフェニル)メタン、2-ヒドロキシ-4-
メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸などが挙げられ
る。
【0093】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として
は、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチル-フェニル)ベンゾト
リアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチル-フ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3'-t
-ブチル-5'-メチル-フェニル)-5-クロロベンゾトリア
ゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチル-フェニ
ル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ
-5'-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'
-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-アミルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2-[2'-ヒドロキシ-3'-(3",4",5",6"-テトラ
ヒドロフタルイミドメチル)-5'-メチルフェニル]ベン
ゾトリアゾール、2,2'-メチレンビス[4-(1,1,3,3-テ
トラメチルブチル)-6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イ
ル)フェノール]などを挙げることができる。
【0094】シアノアクリレート系紫外線吸収剤として
は、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリ
レート、エチル-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート
などを挙げることができる。これらを単独で用いても、
2種以上混合して用いてもよい。
【0095】本発明では、(iii)紫外線吸収剤は、ポリ
カーボネート[A]100重量部に対して、通常0.0
01〜5重量部、好ましくは0.005〜1.0重量
部、さらに好ましくは0.01〜0.5重量部の量で用
いることができる。
【0096】(iv)離型剤 離型剤としては、一般的な離型剤でよく、特に限定され
ない。たとえば、炭化水素系離型剤としては、天然、合
成パラフィン類、ポリエチレンワックス類、フルオロカ
ーボン類などを挙げることができる。
【0097】脂肪酸系離型剤としては、ステアリン酸、
ヒドロキシステアリン酸などの高級脂肪酸、オキシ脂肪
酸類などを挙げることができる。脂肪酸アミド系離型剤
としては、ステアリン酸アミド、エチレンビスステアロ
アミドなどの脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミ
ド類などを挙げることができる。
【0098】アルコール系離型剤としては、ステアリル
アルコール、セチルアルコールなどの脂肪族アルコー
ル、多価アルコール、ポリグリコール、ポリグリセロー
ル類などを挙げることができる。
【0099】脂肪酸エステル系離型剤としては、ブチル
ステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレー
トなどの脂肪族酸低級アルコールエステル、脂肪酸多価
アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステル類
などを挙げることができる。
【0100】シリコーン系離型剤としては、シリコーン
オイル類などを挙げることができる。これらは単独で用
いても、2種以上混合して用いてもよい。
【0101】本発明では、(iv)離型剤は、ポリカーボネ
ート[A]100重量部に対して、通常、0.001〜
5重量部、好ましくは0.005〜1重量部、さらに好
ましくは0.01〜0.5重量部の量で用いることがで
きる。
【0102】(v)着色剤 (v)着色剤としては、顔料であってもよく、染料であっ
てもよい。着色剤には、無機系と有機系の着色剤がある
が、どちらを使用してもよく、また、組み合わせて用い
てもよい。
【0103】無機系着色剤として、具体的には、二酸化
チタン、ベンガラなどの酸化物、アルミナホワイトなど
の水酸化物、硫化亜鉛などの硫化物、セレン化物、紺青
などのフェロシアン化物、ジンククロメート、モリブデ
ンレッドなどのクロム酸塩、硫酸バリウムなどの硫酸
塩、炭酸カルシウムなどの炭酸塩、群青などの硅酸塩、
マンガンバイオレットなどのリン酸塩、カーボンブラッ
クなどの炭素、ブロンズ粉やアルミニウム粉などの金属
粉着色剤などが挙げられる。
【0104】有機系着色剤としては、具体的には、ナフ
トールグリーンBなどのニトロソ系、ナフトールイエロ
−Sなどのニトロ系、リソールレッドやボルドー10
B、ナフトールレッド、クロモフタールイエローなどの
アゾ系、フタロシアニンブルーやファストスカイブルー
などのフタロシアニン系、インダントロンブルーやキナ
クリドンバイオレット、ジオクサジンバイオレットなど
の縮合多環系着色剤などが挙げられる。
【0105】これらの着色剤は、単独で用いても組み合
わせて用いてもよい。本発明では、(v)着色剤は、ポリ
カーボネート[A]100重量部に対して、通常1×1
-6〜5重量部、好ましくは1×10-5〜3重量部、さ
らに好ましくは1×10-5〜1重量部の量で用いること
ができる。
【0106】なお本発明では、上記のような塩[B]お
よび必要に応じて添加剤[C]を、反応生成物であるポ
リカ−ボネ−ト[A]に添加するに際しては、これらの
物性を損なわない程度に、ポリカ−ボネ−ト粉末で希釈
して用いて、あるいは予め[B]および[C]を高濃度
に含むポリカ−ボネ−トマスタ−ペレットを作成して、
このマスタ−ペレットを添加して、最終的に目的濃度の
[B]および[C]を含むポリカーボネート組成物を製
造することもできる。
【0107】
【発明の効果】本発明によれば、溶融時の熱安定性、色
相安定性などの滞留安定性に優れたポリカ−ボネ−ト組
成物を、確実に効率よく製造することができる。
【0108】このような本発明で得られるポリカーボネ
ート組成物は、成形時に、熱分解が起こりにくいため分
子量が低下しにくいとともに、黄色化しにくく色相安定
性にも優れている。
【0109】さらに、本発明によれば、ポリカーボネー
ト中に残存している塩基性触媒は中性化され安定化され
ているので、他の添加剤を添加する場合には、添加剤が
本来有する特性を損なうことなく、耐熱性、耐候性、耐
水性などに優れるポリカーボネート組成物が得られる。
【0110】本発明の方法により製造されたポリカーボ
ネート組成物は、一般の成形材料として、さらにシ−ト
などの建築材料、自動車用ヘッドランプレンズ、メガネ
などの光学用レンズ類、光学用記録材料などとして好適
に用いられる。
【0111】以下本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0112】
【実施例】本明細書において、ポリカーボネート組成物
の極限粘度〔IV〕、MFR、色相〔YI〕、光線透過
率、ヘイズ、滞留安定性、耐水性は、以下のようにして
測定される。
【0113】[極限粘度〔IV〕]塩化メチレン中、2
0℃でウベローデ粘度計を用いて測定した。 [MFR]JIS K−7210の方法に準拠し、温度
300℃、荷重1.2Kgで測定した。
【0114】[色相]3mm厚のプレス成形板を成形温
度290℃、射出圧力1000Kg/cm、1サイクル45
秒、金型温度100℃で成形し、X、Y、Z値を日本電
色工業(株)製の Colorand Color Defference Meter ND
-1001 DP を用いて透過法で測定し、黄色度〔YI〕を
測定した。
【0115】 YI=100(1.277X−1.060Z)/Y [光線透過率]ASTM D 1003の方法に従い、
色相測定用の射出成形板を用いて測定した。
【0116】[ヘイズ]日本電色工業( 株) 製のNDH
−200を用い、色相測定用のプレス成形板のヘイズを
測定した。
【0117】[滞留安定性]340℃の温度で15分間
射出成形機のシリンダー内に樹脂を滞留させた後、その
温度で射出成形を行い、その成形板のMFR、色相(Y
I)、光線透過率を測定した。
【0118】[耐水性]色相測定用の射出成形板をオー
トクレーブ中の水に浸漬し、125℃のオーブン中に5
日間保持する。この試験片を用いてヘイズを測定した。
【0119】[耐候性]色相測定用の射出成形板をサン
シャインウエザロメーター(スガ試験機〓製:63℃、
カーボンアーク光源、2時間に18分の雨降り)中に、
1000時間保持した後、色相(YI)、光線透過率を
測定した。
【0120】
【実施例1】ビスフェノールA[2,2-ビス(4-ヒドロキ
シフェニル)プロパン](日本ジーイープラスチックス
(株)製)0.44キロモルと、ジフェニルカーボネー
ト(エニィ社製)0.46キロモルとを250リットル
槽型攪拌槽に仕込み、窒素置換をした後に、140℃で
溶解した。
【0121】次にこれを180℃の温度まで昇温し、触
媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを0.
11モルおよび水酸化ナトリウムを0.00044モル
(1×10-6モル/モル−ビスフェノールA)添加し3
0分間攪拌した。
【0122】次に、温度を210℃まで昇温させると同
時に除々に200mmHgまで下げて30分後、温度を2
40℃まで昇温させると同時に徐々に15mmHgまで下
げて温度圧力を一定に保ち留出するフェノールの量を測
定し、留出するフェノールがなくなった時点で窒素にて
大気圧に戻した。反応に要した時間は1時間であった。
得られた反応物の極限粘度[η]は0.15dl/gで
あった。
【0123】次にこの反応物をギヤポンプで昇圧し、遠
心式薄膜蒸発機に送入し、反応を進めた。薄膜蒸発機の
温度、圧力はそれぞれ270℃、2mmHgにコントロー
ルした。蒸発機下部よりギヤポンプにて290℃、0.
2mmHgにコントロールされた二軸横型攪拌重合槽(L
/D=3、攪拌翼回転直径220mm、内容積80リット
ル)に40kg/時間で送り込み滞留時間30分にて重合
させた。
【0124】次に、溶融状態のままで、このポリマーを
ギヤポンプにて2軸押出機(L/D=17.5、バレル
温度285℃)に送入し、p-トルエンスルホン酸テトラ
メチルアンモニウム(酸性化合物塩)を使用した水酸化
ナトリウムの2倍モル量になるよう添加、混練し、ダイ
を通してストランド状とし、カッターで切断してペレッ
トとした。
【0125】得られたポリマーの極限粘度〔IV〕は
0.49dl/gであった。結果を表1に示す。
【0126】
【実施例2,3,4】実施例1において、p-トルエンス
ルホン酸テトラメチルアンモニウムを表1に記載した塩
に代え、表1に記載した量で用いた以外は、実施例1と
同様の方法でペレットを得た。
【0127】結果を表1に示す。
【0128】
【実施例5】実施例1において、二軸横型攪拌重合槽よ
り直接、ポリマーをストランド状として抜き出し、カッ
ターで切断してペレットとした。
【0129】次に、このペレットに対して、p-トルエン
スルホン酸テトラブチルアンモニウムを使用した水酸化
ナトリウムの2倍モル量になるよう添加し、通常の2軸
押出機で285℃で混練してペレットを得た。
【0130】
【比較例1】実施例1において、p-トルエンスルホン酸
テトラメチルアンモニウムを添加しなかった以外は、実
施例1と同様の方法でペレットを得た。
【0131】結果を表1に示す。
【0132】
【比較例2】実施例1において、p-トルエンスルホン酸
テトラメチルアンモニウムのかわりに酸性化合物エステ
ルであるp-トルエンスルホン酸ブチルを表1に記載した
量で用いた以外は、実施例1と同様の方法でペレットを
得た。
【0133】結果を表1に示す。
【0134】
【比較例3】実施例5において、p-トルエンスルホン酸
テトラメチルアンモニウムのかわりに酸性化合物エステ
ルであるp-トルエンスルホン酸ブチルを表1に記載した
量で用いた以外は、実施例5と同様の方法でペレットを
得た。
【0135】結果を表1に示す。
【0136】
【実施例6】実施例3において、p-トルエンスルホン酸
テトラエチルアンモニウムを使用した水酸化ナトリウム
の2倍モル量になるよう添加し、またトリス(2,4-ジ-t
- ブチルフェニル)ホスファイト(マーク 2112 :アデ
カアーガス社製)500ppm、n-オクタデシル-3-(4-ヒ
ドロキシ-3,5,-ジ-t-ブチルフェニル)プロピオネ−ト
(マーク AO50 :アデカア−ガス社製)500ppm、
3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,'4'-エポキシシ
クロヘキシルカルボキシレート(セロキサイド2021P:
ダイセル化学社製)500ppm 、2-(2'-ヒドロキシ-5'
-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール(サイアソ
ルブ UV5411:サンケミカル社製)3000ppm、シリ
コーン離型剤(TSF437:東芝シリコーン社製)3000
ppm、着色剤(Plast Violet 8840:バイエル社製)
0.5ppmを混練し、実施例1と同様の方法によってペ
レットを得た。
【0137】結果を表1に示す。
【0138】
【実施例7】実施例6において、p-トルエンスルホン酸
テトラエチルアンモニウムの代わりに、p-トルエンスル
ホン酸テトラブチルアンモニウムを用いた以外は、実施
例6と同様の方法によってペレットを得た。
【0139】結果を表1に示す。
【0140】
【比較例4】実施例6において、p-トルエンスルホン酸
テトラメチルアンモニウムのかわりに酸性化合物エステ
ルであるp-トルエンスルホン酸ブチルを用いた以外は、
実施例6と同様の方法によってペレットを得た。
【0141】結果を表1に示す。
【0142】
【表1】
【0143】
【表2】
【0144】
【表3】
【0145】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長 井 孝 司 栃木県真岡市鬼怒ヶ丘2−2 日本ジーイ ープラスチックス株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩基性触媒の存在下に芳香族ジヒドロキシ
    化合物と炭酸ジエステルとを溶融重縮合させて得られる
    ポリカーボネート[A]と、 pKaが3以下である強酸化合物と含窒素塩基性化合物
    との塩[B]とからなることを特徴とするポリカーボネ
    ート組成物。
  2. 【請求項2】塩基性触媒の存在下に芳香族ジヒドロキシ
    化合物と炭酸ジエステルとを溶融重縮合させて得られる
    ポリカーボネート[A]と、 pKaが3以下である強酸化合物と含窒素塩基性化合物
    との塩[B]と、 添加剤[C]とからなることを特徴とするポリカーボネ
    ート組成物。
  3. 【請求項3】塩基性触媒の存在下に、芳香族ジヒドロキ
    シ化合物と炭酸ジエステルとを溶融重縮合させて得られ
    たポリカーボネート[A]のペレットに、 pKaが3以下の強酸化合物と含窒素塩基性化合物との
    塩[B]を添加し混練することを特徴とするポリカーボ
    ネート組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】塩基性触媒の存在下に、芳香族ジヒドロキ
    シ化合物と炭酸ジエステルとを溶融重縮合させて得られ
    たポリカーボネート[A]のペレットに、 pKaが3以下の強酸化合物と含窒素塩基性化合物との
    塩[B]、および添加剤[C]を添加し混練することを
    特徴とするポリカーボネート組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】塩基性触媒の存在下に、芳香族ジヒドロキ
    シ化合物と炭酸ジエステルとを溶融重縮合させて得られ
    たポリカーボネート[A]が溶融状態にある間に、 pKaが3以下の強酸化合物と含窒素塩基性化合物との
    塩[B]を添加し混練することを特徴とするポリカーボ
    ネート組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】塩基性触媒の存在下に、芳香族ジヒドロキ
    シ化合物と炭酸ジエステルとを溶融重縮合させて得られ
    たポリカーボネート[A]が溶融状態にある間に、 pKaが3以下の強酸化合物と含窒素塩基性化合物との
    塩[B]、および添加剤[C]を添加し混練することを
    特徴とするポリカーボネート組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】塩基性触媒が、 芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して、1×10-8
    〜1×10-3モルの量の(i)アルカリ金属化合物およ
    び/またはアルカリ土類金属化合物からなることを特徴
    とする請求項1〜2に記載のポリカーボネート組成物。
  8. 【請求項8】塩基性触媒が、 芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して、1×10-7
    〜2×10-6モルの量の(i)アルカリ金属化合物およ
    び/またはアルカリ土類金属化合物からなることを特徴
    とする請求項1〜2に記載のポリカーボネート組成物。
  9. 【請求項9】塩基性触媒としてのアルカリ金属化合物お
    よび/またはアルカリ土類金属化合物の量に対して、 pKaが3以下の強酸化合物と含窒素塩基性化合物との
    塩が、 1〜20モル倍の量で用いられることを特徴とする請求
    項1〜4に記載のポリカーボネート組成物。
  10. 【請求項10】強酸化合物が、pKaが2以下のスルホ
    ン酸化合物であることを特徴とする請求項1〜7に記載
    のポリカーボネート組成物。
  11. 【請求項11】pKaが3以下の強酸化合物と含窒素塩
    基性化合物との塩[B]が、下記一般式[III]で表さ
    れる化合物であることを特徴とする請求項1〜2に記載
    のポリカーボネート組成物: 【化1】 [式中、Aは、炭素数1〜56の炭化水素基(アルキ
    ル、アリ−ルまたはシクロアルキル)であり、水素はハ
    ロゲンで置換されていても良い。R7、R8、R9、R10
    は、水素または同一または相異なる炭素数1〜18の炭
    化水素基(水素はハロゲンで置換されていてもよい)で
    ある。]
  12. 【請求項12】pKaが3以下の強酸化合物と含窒素塩
    基性化合物との塩[B]が下記一般式[IV]で表される
    化合物であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか
    に記載のポリカーボネート組成物: 【化2】 [式中、R11は炭素数1〜50の炭化水素基(水素はハ
    ロゲンで置換されていてもよい)であり、nは0〜3の
    整数である。R7、R8、R9、R10は、水素または同一
    または相異なる炭素数1〜18の炭化水素基(水素はハ
    ロゲンで置換されていてもよい)である。]
  13. 【請求項13】[C]添加剤が、耐熱安定剤、エポキシ
    化合物、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤からなる群より
    選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項
    1〜2に記載のポリカーボネート組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001342248A (ja) * 2000-06-01 2001-12-11 Teijin Ltd 芳香族ポリカーボネートの製造方法
JP2002097264A (ja) * 2000-09-26 2002-04-02 Teijin Ltd ポリカーボネートの製造方法
JP2006063212A (ja) * 2004-08-27 2006-03-09 Teijin Chem Ltd ポリカーボネート樹脂組成物

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JP2002097264A (ja) * 2000-09-26 2002-04-02 Teijin Ltd ポリカーボネートの製造方法
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