JPH08134645A - プラスチックフイルム用真空処理装置 - Google Patents

プラスチックフイルム用真空処理装置

Info

Publication number
JPH08134645A
JPH08134645A JP29883794A JP29883794A JPH08134645A JP H08134645 A JPH08134645 A JP H08134645A JP 29883794 A JP29883794 A JP 29883794A JP 29883794 A JP29883794 A JP 29883794A JP H08134645 A JPH08134645 A JP H08134645A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
plastic film
vacuum processing
outer diameter
processing apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29883794A
Other languages
English (en)
Inventor
Touchi Anzai
悼知 安斎
Kazuyoshi Ueda
一義 上田
Naoki Kawaji
直樹 川治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP29883794A priority Critical patent/JPH08134645A/ja
Publication of JPH08134645A publication Critical patent/JPH08134645A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空処理装置内で所定の処理を施す装置にお
いて、とくに巻出し側および/または巻取側でのフイル
ムのしわ、ずれや蛇行の発生を抑え、良好な処理品が得
られるプラスチックフイルム用真空処理装置を提供す
る。 【構成】 プラスチックフイルム8を真空容器61内で
処理する装置の巻出し側および/または巻取側に設けら
れる、製品ロール21、31に近接した対向ローラー2
2、32を、ローラー長手方向中央部の外径が両端部の
外径に比べて小さく、かつ、その外径の変化曲線がロー
ラー長手方向に2次以上の高次の曲線で近似されたロー
ラーから構成するとともに、対向ローラー22、32と
製品ロール21、31間にかけ渡されるプラスチックフ
イルム8が該対向ローラー22、32に実質的に接触を
開始する位置Aにおける、該対向ローラー22、32の
長手方向外面形状線を、製品ロール21、31に対し実
質的に平行にしたプラスチックフイルム用真空処理装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空容器内でプラスチ
ックフイルムに蒸着等の処理を施す装置に関する。さら
に詳しくは、プラスチックフイルムにしわ、蛇行、ずれ
などを生じさせずに良好に巻出し、良好に処理し、処理
後に良好に巻き取ることが可能なプラスチックフイルム
用真空処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフイルムの中でもとりわけ
機械的特性、熱的特性、電気的特性などにおいて機能性
の高いプラスチックであるポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン2,6ナフタレート、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイド、アラ
ミドなどをベースにしたフイルムは、磁気テープ用、コ
ンデンサ用、熱転写リボン用、孔版印刷用途などに広く
使われている。さらにこれらの用途では、フイルム厚み
の極薄化技術の進展に伴って、数μmないしサブミクロ
ンの厚みのプラスチックフイルムが生産され、利用され
ている。
【0003】特に蒸着やスパッタ等の技術を用いて、磁
気記録密度の高密度化や、コンデンサ素子の薄膜電極を
形成するために、真空処理装置が使用されている。これ
らの装置で処理される製品ロールは、製造段階では常圧
(大気圧)で巻取られることもあって、真空処理装置内
で処理するときにプラスチックフイルム巻層間に巻き込
まれていた空気が問題になることがある。その代表的な
例は、製品ロールを巻き出す時に、巻き込まれた空気が
膨張してきてプラスチックフイルムにしわが発生した
り、フイルムが蛇行したり、ずれたりすることである。
【0004】このような現象は、製品ロールの製造段階
で、空気の巻き込み量を少なくする方法、たとえば巻取
張力や面圧を上げて空気を排除しながら巻き取るとか、
製品ロールを巻き取る段階で加工と同じような真空装置
内で巻き取るとか、または使用前に真空容器内に放置し
てできるだけ巻き込み空気を抜いてやることで緩和され
るが、現状では巻取条件の採り得る範囲が狭い、設備が
大がかりになる、生産性が落ちるなどの問題があり、十
分に満足できるまでには至っていない。
【0005】一方、真空容器内で蒸着やスパッタの処理
をしながらプラスチックフイルムを巻き取る時の問題と
して、常圧で巻き取る時と反対の理由で巻き欠点が出る
ことが知られている。すなわち、処理容器内に実質的に
空気な無いために、巻き取った製品の外観が悪くなると
いう問題が発生することがある。これは、プラスチック
フイルムが装置内で搬送されるときに、搬送用のローラ
ーとの摩擦が大きくなり、しわが発生するとか、巻き取
られたプラスチックフイルムの巻層間に空気層が介在し
ないためにしわが入りやすくなるためと考えられてい
る。特に4μm以下の薄いプラスチックフイルムを処理
して巻き取る場合にこの現象が顕著に出るようになる。
【0006】また、真空容器内で蒸着等の処理を行う装
置においては、一般に真空容器内に冷却ドラムを設置
し、その上でプラスチックフイルムを搬送しながら、該
プラスチックフイルム表面に蒸着等を施すようにしてい
ることが多い。つまり、蒸着金属等がプラスチックフイ
ルムに付着する時、プラスチックフイルムには熱が加わ
るが、蒸着等と同時にプラスチックフイルムを裏面側
(冷却ドラムへの接触面側)から冷却するようにしてい
る。
【0007】このような装置においては、プラスチック
フイルムの冷却ドラムへの密着をできるだけ良くしてプ
ラスチックフイルムにしわが入らないようにしている
が、冷却ドラムへの密着むらがあると、蒸着金属等が付
着したときの熱によってプラスチックフイルムが微小に
伸び縮みし、それによってしわ、いわゆる「熱しわ」が
発生することがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者らはかかる
問題点に鑑み、プラスチックフイルムを真空容器内で蒸
着等の処理を施す装置において、とくに、プラスチック
フイルムの巻出し及び巻取におけるプラスチックフイル
ム搬送中のずれや蛇行及びしわの発生を抑え、良好な真
空処理製品が得られる装置を鋭意研究した結果本発明に
至った。
【0009】すなわち本発明の目的は、真空処理装置内
で所定の処理を施す装置において、とくに巻出し側およ
び/または巻取側に設けられる対向ローラー部の構造に
改良を加えることにより、フイルムのしわ、ずれや蛇行
の発生を抑え、良好な処理品が得られるプラスチックフ
イルム用真空処理装置を提供することにある。
【0010】また、本発明のもう一つの目的は、上記巻
出し側および/または巻取側における対向ローラー部の
構造の改良が、真空容器内の冷却ドラムに対する対向ロ
ーラーに対しても有効であることに着目し、冷却ドラム
へのプラスチックフイルムの密着性を向上して、熱しわ
の発生を極力抑制できるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
プラスチックフイルム用真空処理装置は、プラスチック
フイルムを真空容器内で処理する装置の巻出し側および
/または巻取側に設けられる、製品ロールに近接した対
向ローラーを、ローラー長手方向中央部の外径が両端部
の外径に比べて小さく、かつ、その外径の変化曲線がロ
ーラー長手方向に2次以上の高次の曲線で近似されたロ
ーラーから構成するとともに、前記対向ローラーと前記
製品ロール間にかけ渡されるプラスチックフイルムが該
対向ローラーに実質的に接触を開始する位置における、
該対向ローラーの長手方向外面形状線を、製品ロールに
対し実質的に平行にしたことを特徴とするものからな
る。
【0012】また、本発明に係るプラスチックフイルム
用真空処理装置は、プラスチックフイルムを冷却ドラム
を有する真空容器内で処理する装置の該冷却ドラムに近
接させて設けられる対向ローラーを、ローラー長手方向
中央部の外径が両端部の外径に比べて小さく、かつ、そ
の外径の変化曲線がローラー長手方向に2次以上の高次
の曲線で近似されたローラーから構成するとともに、前
記対向ローラーと前記冷却ドラム間にかけ渡されるプラ
スチックフイルムが該対向ローラーに実質的に接触を開
始する位置における、該対向ローラーの長手方向外面形
状線を、冷却ドラムに対し実質的に平行にしたことを特
徴とするものからなる。
【0013】真空処理装置とは、真空容器内で、蒸着や
スパッタの処理、あるいはその他の処理を施す装置をい
う。また、真空容器内の真空度(減圧度)としては特に
限定されず、常圧(大気圧)から高度あるいは低度に減
圧したもの全てを含む。
【0014】本発明装置においては、対向ローラーは製
品ロール又は冷却ドラムに接圧されていてもよく、製品
ロール又は冷却ドラムとの間に実質的に一定の間隔があ
けられていてもよい。後者の場合で、かつ、製品ロール
に対して対向ローラーが設けられる場合には、プラスチ
ックフイルムの対向ローラーへの接触開始位置は、巻出
しまたは巻取製品ロールの巻径の変化に応じて変化する
が、前記「プラスチックフイルムが対向ローラーに実質
的に接触を開始する位置」としては、この変化するプラ
スチックフイルムの対向ローラーへの接触開始位置の平
均位置に設定すればよい。
【0015】また、上記対向ローラーの外径の変化曲
線、つまり、対向ローラーの外径の変化の度合として
は、たとえば、対向ローラーのプラスチックフイルムの
エッジ部が通過する部分の外径が、ローラー長手方向中
央部における最小外径に対し0.05〜3%大きい径に
設定されていることが好ましい。
【0016】対向ローラーの表面粗さとしては、0.1
s〜3sの範囲にあることが好ましく、また、対向ロー
ラーへのプラスチックフイルムの巻付角としては、90
度以上であることが好ましい。さらに、対向ローラーの
表面材質としては、特に限定されず、適当な金属又はそ
のメッキ、ゴム、セラミック等の中から適当に選ぶこと
ができる。
【0017】
【実施例】以下に、本発明の望ましい実施例を、図面を
参照して説明する。図1は、本発明の一実施例に係るプ
ラスチックフイルム用真空処理装置を示しており、本発
明をプラスチックフイルム用真空蒸着機に適用した場合
を示している。図において、61は真空容器を示してお
り、真空容器61内は、適当な排気装置(図示略)によ
って実質的に真空状態(高度に減圧された状態)に保た
れる。真空容器61には覗き窓62、63が設けられて
いる。プラスチックフイルム8に蒸着処理を施すための
蒸発装置52は、例えば、るつぼ53にアルミニウムな
どの蒸着用金属Mを入れ高温に加熱して蒸発させ、被処
理物、つまりプラスチックフイルム8の表面に付着させ
る装置である。冷却ドラム51は、被処理物を冷却しな
がら処理するための装置である。ここで、巻出し製品ロ
ール21は、蒸着処理されるプラスチックフイルム8の
ロール状巻状物で、巻取製品ロール31は、処理された
後のロール状巻状物であり、それぞれ巻芯23、33を
用いて巻き取られている。これらは、それぞれの速度及
び巻出し、巻取張力を制御する駆動装置及びそのコント
ロール装置(いずれも図示略)を用いて巻出し、あるい
は巻き取られている。
【0018】これら製品ロール21、31に対し、対向
ローラー22、32がそれぞれ近接させて設けられてい
る。搬送ローラー54、55、56、57は金属ロール
またはゴムロールであり、適宜図5に示したエキスパン
ダロール41や図6に示した複数の分割されたローラー
によるしわ取りロール42を用いて、搬送中のプラスチ
ックフイルム8のしわを取り除くことができる。また、
冷却ドラム51に近接させて設けられたローラー55、
56を、本発明に係る対向ローラーに構成することが可
能であり、本実施例の真空処理装置においては、対向ロ
ーラー22、32と対向ローラー55、56の両方と
も、本発明に係る、所定の2次以上の高次の外形変化曲
線を有する対向ローラーに構成されている。
【0019】またマージンという長手方向に蒸着されな
い部分を形成するためのマスキング装置58が、蒸発装
置52の前に設置されている。マスキング装置58は、
細幅のテープをプラスチックフイルム8に密着させる装
置、または特殊なオイルをプラスチックフイルム8上に
塗布する装置よりなる。
【0020】図2は、巻取または巻出し部における製品
ロール21、31と対向ローラー22、32との位置関
係を示した部分拡大図である。図3は、同部分につい
て、部分的に断面表示した平面図である。巻出し製品ロ
ール21または巻取製品ロール31に対向した本発明に
係る対向ローラー22、32は、各製品ロール21、3
1と接触させて、または一定の距離(間隔)をおいて設
置されている。接触させる場合には、適当な面圧がかか
るように加圧装置5によって製品ロール21、31に押
し付ける。加圧装置5には、空気圧、油圧、その他の押
圧方法を用いることができる。また、製品ロール21、
31の巻径によってその押圧力を変え、面圧を変えても
よい。
【0021】一方、一定の距離をおいて巻き出しまたは
巻き取る場合には、製品ロール21、31の巻径を検出
または演算によって算出し、製品ロール側または対向ロ
ーラー側を退避させるとよい。
【0022】図4は、本発明に係る、ローラー長手方向
中央部を細径にした対向ローラー22、32を示してお
り、長手方向中央を起点にして2次以上の高次の曲線で
近似した外径の変化曲線3を有するローラーに構成さ
れ、図4はそのフリー状態の断面図である。ここでこの
ローラー22、32の外径は、ローラー長手方向中央を
細径(最小径)にして、プラスチックフイルムのエッジ
通過部を0.0005〜0.03、つまり0.05%〜
3%大きくしている。0.0005より小さいと本発明
の効果が出にくく、0.03より大きいとプラスチック
フイルムの幅方向での速度差がつき過ぎるためにすり傷
や静電気が発生して好ましくない。また、その外径の変
化曲線は、2次以上の高次の曲線で近似した曲線とする
のが好ましく、処理するプラスチックフイルムの幅及び
厚みにもよるが、経験によれば、薄くて狭幅ほど高次の
曲線(面)とするのが好ましく、例えば2μmの厚みで
350mm幅程度であれば4次の曲線(面)、4μmの
厚みで550mm幅程度であれば3次、12μmの厚み
で1000mm幅程度であれば2次の曲線が好ましい
が、これに限定せず、試行錯誤してこれらの曲線を決め
てよい。
【0023】また、対向ローラー22、32の表面形成
材料4の材質は、とくに限定されず、金属またはゴムま
たはセラミック等のいずれでもよい。製品ロール21、
31と接して使用される場合には、弾力性のあるゴムを
表面に被覆したロールが良い。その場合、ゴム硬度とし
ては、35°ショアーから90°ショアーがよいが、こ
れに限定しない。金属またはセラミックの場合には、円
筒芯を作る段階でローラー外径を高次の曲線3に近似し
て切削するとよい。またゴムの場合は、ゴムを加硫成形
後のローラー外径を高次の曲線3に近似して切削すると
よい。
【0024】いずれの場合にも、その表面粗さは0.1
sから3sが好ましい。これは真空中でのプラスチック
フイルム8との摩擦を考えた時に0.1sより細かい粗
さになると真空中での摩擦が上がってむしろしわが入り
やすくなるので好ましくないことによるし、3s以上に
粗くすると本発明のようなローラー外周表面に速度差を
与えてしわを取る装置においてはフイルム表面にすり傷
を発生させ易くなるので好ましくない。
【0025】また、対向ローラー22、32は、図3に
示すように、ローラーの円筒芯6を軸7及び軸受9、
9′で支承し、ローラー軸7に押し/引きの力を与えて
軸7および/円筒芯6をたわませる装置11、及びその
力を受ける支承部10、10′によってたわみを与え、
該ローラーの周上の一点A、つまり製品ロール21、3
1と対向ローラー22、32間にかけ渡されるプラスチ
ックフイルム8が対向ローラー22、32に実質的に接
触を開始する位置A(図2)における、対向ローラー2
2、32の長手方向外面形状線が製品ロール21、31
に対して平行になるように押し/引きの力で円筒芯6の
たわみ量が調整されるようになっている。押し/引きの
力はネジ、バネ、油圧、空気圧などにより発生させるこ
とができる。
【0026】この円筒芯6のたわみによって上記の如く
対向ローラー22、32の外面形状線を製品ロール2
1、31に対して平行に調整できるので、フレキシブル
な円筒芯とすることが重要であり、鉄、アルミ、ガラス
繊維強化プラスチック、炭素繊維強化プラスチックなど
の剛性の高い素材を用いることが好ましい。またこれら
の材料を複合して用いてもよい。
【0027】またここで、ローラー軸7に押し/引きの
力を加えて円筒芯6をたわませ、高次の曲線3で近似さ
れた外径変化曲線を有するローラー22、32の外周面
を、位置Aにおいて製品ロール21、31に対し平行に
するために加える力は、計算によって求めても、試行錯
誤を繰り返しながら求めてもよい。
【0028】上記の位置Aは、製品ロール21、31と
対向ローラー22、32が接している場合は接している
位置に定まるので問題ないが、一定の距離をおいている
場合には、巻出しあるいは巻取製品ロール21、31の
径が変わると、プラスチックフイルム8が接触を開始す
る位置がずれて行くので、平均的な位置がよい。平均的
な位置とは、変化する位置の最大と最小の中間的な位置
である。
【0029】また、プラスチックフイルム8が対向ロー
ラー22、32に巻き付く時のプラスチックフイルム8
自身の剛性でしわ伸ばし効果が出るので、ローラー径及
びその巻付角θ(図2)が重要になる。ローラー径につ
いてはより細径にすることが好ましいが、プラスチック
フイルム8の幅(ローラー面長)によってローラー製作
上の制約を受けるので、必ずしも細径とする条件を満た
せないが、ローラーの製作が許す限り細径とすることが
好ましい。例えば厚さ4μm以下のフイルムであれば、
80mm以下の外径とするのが好ましいが、これに限定
しない。一方、巻付角θは、90度以上とすることが好
ましい。より好ましくは135度以上である。90度以
下では変化する製品ロール径によっては、上記のしわ伸
ばし効果が小さくなり好ましくない。
【0030】ここで本発明の対向ローラー22、32の
機能について考えると、先ず巻出しにあっては、製品ロ
ール21に巻き込まれた空気が真空中で膨張してくるこ
とでプラスチックフイルム8の蛇行、ずれが発生しやす
くなるので、これを抑えることにある。ここで対向ロー
ラー22の位置Aにおける外面形状線が製品ロール21
に対して平行であるため、製品ロール21上からのフイ
ルムの巻出しが平行になされる。また、製品ロール21
からの巻出し開始位置B(図2)を一定にし、加えてプ
ラスチックフイルム8のエッジ通過側の外径を大きくし
たために、ローラー22上でプラスチックフイルム8は
長手方向に引き出されつつ、ローラー22の変化する外
径によって左右両外側へ引っ張られるので、丁度該ロー
ラーの中央を中心とした位置で安定する。すなわち、多
少プラスチックフイルム8の巻出しが左右に振れていて
いも、次の対向ローラー22がフイルム8を中央に持っ
て来てくれるので、後の工程ではずれや蛇行は問題なく
なる。
【0031】また巻取側においては、巻取時のしわ巻き
込みが問題であるが、このしわは主に巻取製品のエッジ
部分に発生することが多く、また静電気の帯電などが同
時に発生することもある。これは前述した通り、常圧で
は空気が介在して多少なりともフイルム間のすべりを助
けていたものが、真空下では空気の介在が無くなるた
め、フイルム間のすべりが悪くなってしわが入りやすく
なることと、蒸着によるプラスチックフイルムの伸び縮
みの差によるものと考えられる。すなわち、高温の金属
が蒸発して付着したためにプラスチックフイルム8に微
小な寸法差が生じ、これが寸法的な伸びや縮みとして残
ったまま巻き取られるためと考えられる。
【0032】対向ローラー32は、巻取製品ロール31
に入る前に蒸着によってできた微小な寸法変化によるし
わが発生したとしても、変化する外径によってフイルム
8を両エッジ側へ引き伸ばし、それによってしわを伸ば
す。対向ローラー32上の位置Aにおける外面形状線が
巻取ロールの位置Bに対して平行になっていることで、
しわの無い状態で巻き取ることができる。
【0033】この対向ローラー32は巻取製品ロール3
1と一定の距離、好ましくは数mm、さらに好ましくは
2〜5mm程度離れていると効果があるが、最も効果的
には、製品ロール31に接して面圧を与えながら巻き取
るのがよい。こうすることによって、対向ローラー32
上で伸ばされた微小な寸法変化が元に戻ることなくその
ままの状態で製品ロール31として巻き取ることができ
るので非常に効果的である。
【0034】ここで本発明に係る装置を従来の装置と比
較すると、従来は巻取の直前にしわ取りローラーを置く
ことはできなかった。これは、しわ取りローラーが基本
的には図5、図6のような形状であるために、製品ロー
ルとお互いの接線の位置が平行にならないために巻取り
ロールに供給される直前のフイルムに幅方向に寸法差が
生じ、均一にフイルムを巻き取ることができなくなっ
て、巻姿が悪化する。
【0035】そこで本発明では、エッジ側の速度を速め
てしわをとりながら、同時にプラスチックフイルムのセ
ンタリングを行い、製品ロールの中央部には長手方向へ
の余分な張力を発生させずに、製品ロールに均一にプラ
スチックフイルムを給送して巻き取る方法を鋭意研究し
た結果、両端部を太径にして拡幅作用を働かせ、製品ロ
ールと対向ローラー上の位置Aにおける外面形状線を平
行にすることで、これらの課題が解決でき、良好な巻姿
を得るものである。
【0036】一方、冷却ドラム51に近接させて設けら
れたローラー55、56を、本発明に係る、所定の2次
以上の高次の外形変化曲線を有する対向ローラーに構成
し、上記巻取または巻出し側に適用したと同様の構成を
採ることにより、対向ローラー55、56の長手方向外
面形状線を冷却ドラム51に対して実質的に平行にし、
所定の外径の変化に伴う前述の拡幅作用を働かせて、プ
ラスチックフイルムのしわ、蛇行、ずれを防止でき、か
つ、プラスチックフイルムを冷却ドラム51に良好に密
着させることができ、蒸着時のいわゆる「熱しわ」の発
生を抑制できる。
【0037】以下、より具体的な実施例を用いて説明す
るが、本発明における評価は次の方法によった。 (1)巻姿欠点 巻出し、巻取製品ロール及び搬送ローラー部でプラスチ
ックフイルムを観察し、巻ずれ、しわ、蛇行を表1に示
す基準により判定する。
【0038】
【表1】
【0039】(2)マージン振れ 4.5mm幅に蒸着して、0.25mm幅のマージンを
取り、このマージンの幅方向の変動を真空容器の覗き窓
から観察し、0.1mm未満の振れを「○」、0.1m
m以上0.2mm未満の振れを「△」、0.2mm以上
の振れを「×」とした。
【0040】実施例1〜4、比較例1〜8 ローラーの円筒芯の材質として炭素繊維強化プラスチッ
クを用いた。このローラー円筒芯を本発明に沿って表面
加工し、その上にクロムメッキしたもの(実施例1、
2)、表面にセラミックを溶射したもの(実施例3)、
および表面にクロロプレンゴムを巻き付けた後本発明に
沿って表面加工したもの(実施例4)を用いた。ゴム硬
度は65°ショアーであった。ローラー周上の外面形状
線を製品ロールに平行する装置として図3に示した装置
を用いた。ローラーの仕様を表2に示す。対向ローラー
と製品ロールとの間をあける時の距離は3mmとした。
【0041】プラスチックフイルムとして、二軸延伸後
熱処理したポリエチレンテレフタレートフイルムを用
い、4μmの厚みで650mm幅(実施例1)、3μm
の厚みで500mm幅(実施例2)、2μm(実施例
3)と1.5μm(実施例4)の厚みのものはいずれも
315mm幅のフイルムを用いた。蒸着した長さはそれ
ぞれ36000m、30000m、24000m、15
000mとし、真空度10-4Torr(10-2Pa)で
アルミ蒸着し、コンデンサ用蒸着フイルムを得てそれぞ
れ比較例と共に結果を表3に示した。
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプラスチ
ックフイルム用真空処理装置によれば、真空容器内での
巻取または巻出し部に特定の対向ローラー構造を適用す
ることにより、薄物のプラスチックフイルムを蛇行、ず
れなく巻出して、蒸着等の処理後のプラスチックフイル
ムをしわなどの巻き込み無く巻き取ることができ、しか
も、マージン振れ等が少ない良好な品質の処理製品を得
ることができる。
【0045】また、この特定の対向ローラー構造を冷却
ドラム部に対して適用することにより、いわゆる「熱し
わ」等の不都合の発生を抑制して、蒸着等の処理をより
適切に施すとともに、処理製品の一層の品質向上をはか
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るプラスチックフイルム
用真空処理装置の概略構成図である。
【図2】図1の装置の巻出し、巻取部の部分拡大構成図
である。
【図3】図2の装置の部分断面概略平面図である。
【図4】図1の装置の対向ローラーのロール環部分の断
面図である。
【図5】一般的なエキスパンダロールの正面図である。
【図6】一般的な分割構成ロールの正面図である。
【符号の説明】
3 対向ローラーの外径の変化曲線 4 ローラー表面形成材料 5 加圧装置 6 円筒芯 7 ローラー軸 8 プラスチックフイルム 9、9′ 軸受 10、10′ 支承部 11 軸をたわませる装置 21 巻出し製品ロール 22 巻出し側の対向ローラー 23 巻芯 31 巻取製品ロール 32 巻取側の対向ローラー 33 巻芯 51 冷却ドラム 52 蒸発装置 53 るつぼ 54、57 搬送ローラー 55、56 冷却ドラムに近接した搬送ローラー(対向
ローラー) 58 マスキング装置 61 真空容器 62、63 覗き窓 A プラスチックフイルムの対向ローラーへの接触開始
位置 θ 巻付角

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフイルムを真空容器内で処
    理する装置の巻出し側および/または巻取側に設けられ
    る、製品ロールに近接した対向ローラーを、ローラー長
    手方向中央部の外径が両端部の外径に比べて小さく、か
    つ、その外径の変化曲線がローラー長手方向に2次以上
    の高次の曲線で近似されたローラーから構成するととも
    に、前記対向ローラーと前記製品ロール間にかけ渡され
    るプラスチックフイルムが該対向ローラーに実質的に接
    触を開始する位置における、該対向ローラーの長手方向
    外面形状線を、製品ロールに対し実質的に平行にしたこ
    とを特徴とする、プラスチックフイルム用真空処理装
    置。
  2. 【請求項2】 プラスチックフイルムを冷却ドラムを有
    する真空容器内で処理する装置の該冷却ドラムに近接さ
    せて設けられる対向ローラーを、ローラー長手方向中央
    部の外径が両端部の外径に比べて小さく、かつ、その外
    径の変化曲線がローラー長手方向に2次以上の高次の曲
    線で近似されたローラーから構成するとともに、前記対
    向ローラーと前記冷却ドラム間にかけ渡されるプラスチ
    ックフイルムが該対向ローラーに実質的に接触を開始す
    る位置における、該対向ローラーの長手方向外面形状線
    を、冷却ドラムに対し実質的に平行にしたことを特徴と
    する、プラスチックフイルム用真空処理装置。
  3. 【請求項3】 前記対向ローラーが製品ロール又は冷却
    ドラムに接圧されている、請求項1又は2のプラスチッ
    クフイルム用真空処理装置。
  4. 【請求項4】 前記対向ローラーと製品ロール又は冷却
    ドラムとの間に実質的に一定の間隔があけられている、
    請求項1又は2のプラスチックフイルム用真空処理装
    置。
  5. 【請求項5】 前記プラスチックフイルムが巻出しまた
    は巻取製品ロールに近接させて設けられる対向ローラー
    に実質的に接触を開始する位置が、巻出しまたは巻取製
    品ロールの巻径の変化に応じて変化するプラスチックフ
    イルムの対向ローラーへの接触開始位置の平均位置に設
    定されている、請求項4のプラスチックフイルム用真空
    処理装置。
  6. 【請求項6】 前記対向ローラーのプラスチックフイル
    ムのエッジ部が通過する部分の外径が、前記ローラー長
    手方向中央部における最小外径に対し0.05〜3%大
    きい、請求項1ないし5のいずれかに記載のプラスチッ
    クフイルム用真空処理装置。
  7. 【請求項7】 前記対向ローラーの表面粗さが0.1s
    〜3sである、請求項1ないし6のいずれかに記載のプ
    ラスチックフイルム用真空処理装置。
  8. 【請求項8】 前記対向ローラーへのプラスチックフイ
    ルムの巻付角が90度以上である、請求項1ないし7の
    いずれかに記載のプラスチックフイルム用真空処理装
    置。
  9. 【請求項9】 前記対向ローラーの表面が、金属、ゴ
    ム、セラミックのいずれかからなる、請求項1ないし8
    のいずれかに記載のプラスチックフイルム用真空処理装
    置。
JP29883794A 1994-11-08 1994-11-08 プラスチックフイルム用真空処理装置 Pending JPH08134645A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29883794A JPH08134645A (ja) 1994-11-08 1994-11-08 プラスチックフイルム用真空処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29883794A JPH08134645A (ja) 1994-11-08 1994-11-08 プラスチックフイルム用真空処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08134645A true JPH08134645A (ja) 1996-05-28

Family

ID=17864869

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29883794A Pending JPH08134645A (ja) 1994-11-08 1994-11-08 プラスチックフイルム用真空処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08134645A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001303249A (ja) * 2000-04-19 2001-10-31 Hirano Koon Kk 帯状シート材の表面処理装置
WO2008139834A1 (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Ulvac, Inc. フィルム搬送装置および巻取式真空成膜方法
EP2085496A1 (en) * 2008-01-31 2009-08-05 FUJIFILM Corporation Method for producing functional film
JP2012092392A (ja) * 2010-10-27 2012-05-17 Kojima Press Industry Co Ltd 金属化フィルムの製造装置
JP2013223968A (ja) * 2012-04-20 2013-10-31 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 長尺樹脂フィルムの処理装置及び処理方法
JP2018123350A (ja) * 2017-01-30 2018-08-09 株式会社カネカ 製品ロールの製造方法および製品ロールの製造装置
CN109789980A (zh) * 2016-09-29 2019-05-21 株式会社寺冈制作所 粘着带卷绕体的制造方法和制造装置
JP2019156549A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 住友金属鉱山株式会社 長尺基板のしわ発生防止ロール及びしわ発生防止方法並びに該ロールを備えた連続成膜装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001303249A (ja) * 2000-04-19 2001-10-31 Hirano Koon Kk 帯状シート材の表面処理装置
WO2008139834A1 (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Ulvac, Inc. フィルム搬送装置および巻取式真空成膜方法
JP5024972B2 (ja) * 2007-05-14 2012-09-12 株式会社アルバック フィルム搬送装置および巻取式真空成膜方法
EP2085496A1 (en) * 2008-01-31 2009-08-05 FUJIFILM Corporation Method for producing functional film
US8133533B2 (en) 2008-01-31 2012-03-13 Fujifilm Corporation Method for producing functional film
JP2012092392A (ja) * 2010-10-27 2012-05-17 Kojima Press Industry Co Ltd 金属化フィルムの製造装置
JP2013223968A (ja) * 2012-04-20 2013-10-31 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 長尺樹脂フィルムの処理装置及び処理方法
CN109789980A (zh) * 2016-09-29 2019-05-21 株式会社寺冈制作所 粘着带卷绕体的制造方法和制造装置
JP2018123350A (ja) * 2017-01-30 2018-08-09 株式会社カネカ 製品ロールの製造方法および製品ロールの製造装置
JP2019156549A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 住友金属鉱山株式会社 長尺基板のしわ発生防止ロール及びしわ発生防止方法並びに該ロールを備えた連続成膜装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102725126B (zh) 用于纵向拉伸薄膜带的装置和方法
US20050089640A1 (en) Method for removing wrinkles, device for removing wrinkles, and coating method
TW200812892A (en) Feeding mechanism for continuous processing of elongate base material, processing apparatus and thin film forming apparatus using the same, and elongate member produced thereby
JPH08134645A (ja) プラスチックフイルム用真空処理装置
JP2009234713A (ja) 溝付きクロスガイダ
CN112004765A (zh) 膜褶皱去除滚转机
JP2009107792A (ja) フィルムロールの製造装置およびフィルムロールの製造方法
JP2000177890A (ja) コンタクトロール
JP2021094848A (ja) フィルムロール及びその製造方法
JPH0617250A (ja) エキスパンダーロール
JP2011126099A (ja) ゴムシートの成形装置及び成形方法
JP4060734B2 (ja) 搬送方法、搬送装置、塗布方法及び塗布物製造方法
JP2002283370A (ja) セルロースアシレートフィルムの製造方法
JPH04106057A (ja) ウエブの巻取り方法
JP2000086031A (ja) シート状物の搬送装置およびシート状物の製造方法
JPH08244035A (ja) 帯状高分子フイルムの巻取、アニーリング処理方法、巻戻し方法、及び前記方法による写真感光材料用支持体
CN221987743U (zh) 一种变径辊展平机构
JPH08225199A (ja) プラスチックフイルムの巻取装置および巻取方法
JP7575207B2 (ja) 基材搬送装置
JPS629527A (ja) 記録媒体の製造方法
JP2000128404A (ja) シート状物の接圧装置および製造装置
JPH03295033A (ja) 磁気記録媒体の製造装置
JPH0625852A (ja) 真空処理装置
JP3784846B2 (ja) 連続真空処理装置
JPH03256964A (ja) 薄手ウエブ搬送ロール