JPH0813702B2 - 複合セラミックス - Google Patents

複合セラミックス

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JPH0813702B2
JPH0813702B2 JP3010070A JP1007091A JPH0813702B2 JP H0813702 B2 JPH0813702 B2 JP H0813702B2 JP 3010070 A JP3010070 A JP 3010070A JP 1007091 A JP1007091 A JP 1007091A JP H0813702 B2 JPH0813702 B2 JP H0813702B2
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正浩 木原
徹 鶴見
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、強度と破壊靭性とが
ともに優れていることが要求される、たとえば、切削工
具などの工具類、糸ガイド、磁気テープガイドなどのガ
イド類、ダイス部品、軸受部品、ポンプ部品などの摺動
部材、人工関節などの医療部材の構成材料として好適な
複合セラミックスに関する。
【0002】
【従来の技術】少なくとも2種の成分を含む複合セラミ
ックスには、極めて多種、多様なものがあるが、ZrO
2 を一成分として含むものは、それを含まないものにく
らべて高強度であることから、切削工具、軸受部品、ポ
ンプ部品などの構成材料として使われている。
【0003】ところで、上述したような用途において
は、当然のことながら、強度と破壊靭性とがともに高い
ほうがよいわけで、そのため、特開昭54−61215
号発明においては、高融点金属の酸化物、窒化物、炭化
物またはホウ化物、特にAl2 3 中に平均粒径が0.
1〜1.5μmの比較的小さなZrO2 を分散させ、そ
のZrO2 の正方晶から単斜晶への応力誘起変態を利用
して強度を向上させることを提案している。この従来の
複合セラミックスは、ZrO2 の正方晶構造を安定化さ
せるためにその平均結晶粒径を0.1〜1.5μmの範
囲に制限するものであるが、そのためには、Al2 3
の結晶粒径を微細化してZrO2 との合体による粒成長
を抑制する必要がある。しかしながら、そのように結晶
粒径を微細化すると、亀裂の進展に対する抵抗が小さく
なって破壊靭性が低下してくる。
【0004】一方、破壊靭性を向上させようとするとき
は、ウイスカを併用するのが一般的である。たとえば、
特開昭63−45182号発明は、Al2 3 −ZrO
2 系複合セラミックスにSiCウイスカを分散させ、そ
の引き抜き効果を利用して破壊靭性を向上させることを
提案している。しかしながら、よく知られているよう
に、ウイスカは焼結性を阻害するので、低温で焼結した
ものは欠陥が多く、強度が低い。また、高温で焼結した
ものは、焼結中におけるZrO2 の粒成長が著しく、そ
の後の冷却過程で正方晶から単斜晶への変態が促進され
るために、応力誘起変態による強度の向上効果が期待で
きない。
【0005】このように、従来の複合セラミックスは、
強度と破壊靭性に関して一長一短があり、双方をバラン
スよく備えているとはいい難い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、従
来の複合セラミックスの上述した問題点を解決し、強度
と破壊靭性とがともに優れた複合セラミックスを提供す
るにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、ZrO2 と化合物を作らない、高融点
金属の酸化物、窒化物、炭化物およびホウ化物から選ば
れた少なくとも1種を主成分として含み、結晶構造にお
いて少なくとも50体積%が正方晶であるZrO2 を1
0〜40重量%の範囲で含み、主成分の平均結晶粒径が
1.5〜10μmの範囲にあり、ZrO2 の平均結晶粒
径が1.5〜3μmの範囲にあり、かつ、ZrO2 の少
なくとも80%が主成分の結晶粒界に存在していること
を特徴とする複合セラミックスを提供する。
【0008】すなわち、この発明は、亀裂の発生による
セラミックスの破壊は結晶粒界に沿って進展することか
ら、主成分の結晶粒径を大きくして亀裂の偏向を促進す
ることで破壊靭性を向上させ、また、主成分の結晶粒界
にZrO2 を分散させて強度を向上させるという着想に
基いている。
【0009】この発明において、主成分は、酸化物、窒
化物、炭化物およびホウ化物から選ばれる。これらは、
通常、1種を選択するが、2種以上を選択することも可
能である。そうして、主成分は、ZrO2 と化合物を作
らない。主成分とZrO2 とが化合物を生成すると、主
成分とZrO2との界面の結合力が著しく低下したり、
焼結中に化合物の相が異常成長したりして強度の高い複
合セラミックスが得られない。
【0010】主成分の具体例としては、酸化物として
は、Al2 3 やFe3 4 、Cr2 3 がある。ま
た、窒化物としては、Si3 4 やTiN、AlNがあ
る。さらに、炭化物としては、SiCやTiC、ZrC
がある。さらにまた、ホウ化物としては、TiB2 やZ
rB2 がある。なかでも、Al2 3 、Si3 4 、S
iC、TiC、TiB2 が好ましい。特に好ましいの
は、Al2 3 である。
【0011】上述した主成分の平均結晶粒径は、1.5
〜10μmの範囲にある。平均結晶粒径が1.5μm未
満では、亀裂の偏向作用が期待できず、破壊靭性が向上
しない。また、10μmを超えると、強度が大きく低下
してくる。さらに好ましい平均結晶粒径の範囲は、2〜
5μmである。
【0012】一方、ZrO2 は、10〜40重量%の範
囲で含まれている。また、ZrO2 は、結晶構造におい
てその少なくとも50体積%が正方晶であり、残余が立
方晶および/または単斜晶であるようなものである。Z
rO2 が10重量%未満で、正方晶の結晶構造をもつZ
rO2 が50体積%未満であると、正方晶から単斜晶へ
の応力誘起変態による強度の向上効果が期待できない。
また、ZrO2 が40重量%を超えると、ZrO2 の結
晶粒の凝集が起こるために、強度が低下してくる。
【0013】ZrO2 の平均結晶粒径は、1.5〜3μ
mの範囲にある。1.5μm未満では、亀裂の偏向作用
が期待できず、破壊靭性が向上しない。また、3μmを
超えると、単斜晶の結晶構造をもつZrO2 が多くな
り、ZrO2 の結晶粒界に多くのマイクロクラックがで
きて強度が低下するようになる。
【0014】上述したZrO2 は、その少なくとも80
%が主成分の結晶粒界に分布して存在している。主成分
の結晶粒内に存在していても、それはわずかである。こ
れにより、結晶粒界を伝って進展する亀裂に対してZr
2 が有効に応力誘起変態を起こすようになり、亀裂の
先端部における応力が緩和されて強度と破壊靭性とが向
上する。
【0015】この発明の複合セラミックスは、たとえば
次のようにして製造することができる。
【0016】すなわち、まず、主成分の粉末に所定量の
ZrO2 粉末を添加し、よく混合して混合粉末を得る。
混合操作は、湿式でもよく、乾式でもよい。混合粉末
は、必要に応じて乾燥した後、粗粉砕し、ふるい分けす
るか、造粒する。なお、主成分の粉末は、緻密な焼結を
行えるという理由で、平均粒径が1〜2μmの範囲にあ
るものが好ましい。また、ZrO2 の粉末は、複合セラ
ミックス中において少なくとも50体積%の正方晶を得
るために、1.5〜5モル%程度の、Y2 3 やCeO
2 などの安定化剤を含み、正方晶が室温下で準安定な状
態にあるものを用いる。平均粒径は、主成分中への均一
な分散を考えると、1μm以下であるのが好ましい。
【0017】次に、混合粉末を、周知の成型法、たとえ
ば金型成型法やラバープレス成型法を用いて所望の形状
に成型し、焼結する。焼結には、加圧焼結法やホットプ
レス法を用いることができ、あらかじめ成型することを
要しない場合もある。焼結時の雰囲気は、主成分が炭化
物、窒化物またはホウ化物である場合には非酸化性雰囲
気とする。酸化物である場合には、酸化性雰囲気でもよ
く、非酸化性雰囲気でもよい。焼結温度と時間は、主成
分の平均結晶粒径が1.5〜10μmの範囲になり、Z
rO2 の平均結晶粒径が1.5〜3μmの範囲になるよ
うに注意深く制御する。また、ZrO2 の少なくとも8
0%を主成分の結晶粒界に存在させるために、主成分が
急激に粒成長を起こしてその粒内にZrO2 を取り込ま
ないように、焼結温度近くでは0.5℃/分以下のゆっ
くりした速度で昇温する。一方、焼結後は、冷却速度が
遅すぎると単斜晶のZrO2 が多く析出して正方晶を少
なくとも50体積%とすることができなくなるので、5
℃/分以上の速度で冷却する。
【0018】
【実施例および比較例】実施例1:平均粒径が2μmの
Al2 3 粉末に、平均粒径が1μmの、安定化剤とし
て2.5モル%のY2 3 を含むZrO2 の粉末を10
重量%添加し、ボールミルを用いて、24時間、エタノ
ール中で湿式混合した後、噴霧、造粒乾燥して混合粉末
を得た。
【0019】次に、この混合粉末をグラファイトの型に
充填し、アルゴン雰囲気中にて300kgf /cm2 の圧力
下に1700℃で1時間焼結し、複合セラミックスを得
た。なお、昇温速度は、1200℃までは5℃/分、そ
れ以上は0.5℃/分とし、冷却速度は、7℃/分とし
た。
【0020】かくして得られた複合セラミックスについ
て、Al2 3 およびZrO2 の平均結晶粒径と、正方
晶のZrO2 の割合と、Al2 3 の結晶粒界に存在す
るZrO2 の割合と、曲げ強度と、破壊靭性とを求め
た。
【0021】平均結晶粒径は、複合セラミックスの表面
を研磨した後エッチングし、そのエッチング面の顕微鏡
写真上でいくつかの方向に関して結晶粒の最大長さを計
り、単純平均して求めた。また、正方晶のZrO2 の割
合は、複合セラミックスの表面を注意深く鏡面研磨し、
X線回折法によって分析したとき、2θ=30.2°付
近に現われる正方晶の(111)面の回折ピークの積分
強度T(111)と、2θ=28.2°付近に現われる
単斜晶の(111)面の回折ピークの積分強度M(11
1)と、2θ=31.5°付近に現われる単斜晶の(1
11- )面の回折ピークの積分強度M(111- )とか
ら、式、 {T(111)/[T(111)+M(111)+M
(111- )]}×100 によって求めた。なお、1- は、−1を表す。さらに、
Al23 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合は、上
述した顕微鏡写真から、Al2 3 の結晶粒界に存在す
るZrO2 の数Zb と、結晶粒内に存在するZrO2
数Zi とを読み取り、式、 [Zb /(Zb +Zi )]×100 によって求めた。さらにまた、曲げ強度は、複合セラミ
ックスを加工して得た、10本の、長さ36mm、幅4m
m、厚み3mmの試験片について、JIS R1601に
基いて3点曲げ試験を行い、単純平均値として求めた。
スパン長は30mm、クロスヘッドスピードは0.5mm/
分とした。また、破壊靭性は、JIS R1607に基
き、曲げ試験と同様の試験片5本について、その長さ方
向中央部に、ビッカース硬度計を用いて荷重10kgf で
圧痕を作り、しかる後上記と同様に曲げ試験を行い、破
壊荷重を測定して破壊靭性を求め、単純平均値としてだ
した。試験結果を以下に示す。
【0022】 Al2 3 の平均結晶粒径 :6.2μm ZrO2 の平均結晶粒径 :1.6μm 正方晶のZrO2 の割合 :85体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:82% 曲げ強度 :62.1kgf /mm2 破壊靭性 :5.2MPa ・m1/2 実施例2:ZrO2 の粉末の添加量を20重量%に変更
したほかは実施例1と同様にして複合セラミックスを作
り、試験した。試験結果を以下に示す。
【0023】 Al2 3 の平均結晶粒径 :5.1μm ZrO2 の平均結晶粒径 :1.8μm 正方晶のZrO2 の割合 :79体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:85% 曲げ強度 :65.3kgf /mm2 破壊靭性 :5.3MPa ・m1/2 実施例3:ZrO2 の粉末の添加量を30重量%に変更
したほかは実施例1と同様にして複合セラミックスを作
り、試験した。試験結果を以下に示す。
【0024】 Al2 3 の平均結晶粒径 :3.6μm ZrO2 の平均結晶粒径 :2.1μm 正方晶のZrO2 の割合 :75体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:93% 曲げ強度 :70.2kgf /mm2 破壊靭性 :5.8MPa ・m1/2 実施例4:ZrO2 の粉末の添加量を40重量%に変更
したほかは実施例1と同様にして複合セラミックスを作
り、試験した。試験結果を以下に示す。
【0025】 Al2 3 の平均結晶粒径 :3.0μm ZrO2 の平均結晶粒径 :2.5μm 正方晶のZrO2 の割合 :68体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:95% 曲げ強度 :68.7kgf /mm2 破壊靭性 :6.3MPa ・m1/2 比較例1:平均粒径が0.5μmのAl2 3 粉末に、
平均粒径が1μmの、安定化剤として2.5モル%のY
2 3 を含むZrO2 の粉末を5重量%添加し、以下、
実施例1と同様にして混合粉末を得た。
【0026】次に、この混合粉末をグラファイトの型に
充填し、アルゴン雰囲気中にて300kgf /cm2 の圧力
下に1700℃で1時間焼結して複合セラミックスを作
り、実施例1と同様に試験した。試験結果を以下に示
す。なお、焼結時における昇温速度は、1200℃まで
は5℃/分、それ以上は2℃/分とし、一方、冷却速度
は、3.5℃/分とした。
【0027】 Al2 3 の平均結晶粒径 :7.1μm ZrO2 の平均結晶粒径 :1.2μm 正方晶のZrO2 の割合 :88体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:72% 曲げ強度 :42.8kgf /mm2 破壊靭性 :4.8MPa ・m1/2 比較例2:ZrO2 の粉末の添加量を20重量%に変更
し、また、焼結温度を1450℃に変更したほかは比較
例1と同様にして複合セラミックスを作り、試験した。
試験結果を以下に示す。
【0028】 Al2 3 の平均結晶粒径 :1.2μm ZrO2 の平均結晶粒径 :0.3μm 正方晶のZrO2 の割合 :99体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:81% 曲げ強度 :60.1kgf /mm2 破壊靭性 :4.1MPa ・m1/2 比較例3:ZrO2 の粉末の添加量を30重量%に変更
し、また、焼結温度を1450℃に変更したほかは比較
例1と同様にして複合セラミックスを作り、試験した。
試験結果を以下に示す。
【0029】 Al2 3 の平均結晶粒径 :1.2μm ZrO2 の平均結晶粒径 :0.4μm 正方晶のZrO2 の割合 :99体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:79% 曲げ強度 :64.6kgf /mm2 破壊靭性 :4.2MPa ・m1/2 比較例4:ZrO2 の粉末の添加量を40重量%に変更
したほかは比較例1と同様にして複合セラミックスを作
り、試験した。試験結果を以下に示す。
【0030】 Al2 3 の平均結晶粒径 :6.4μm ZrO2 の平均結晶粒径 :3.1μm 正方晶のZrO2 の割合 :43体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:69% 曲げ強度 :45.0kgf /mm2 破壊靭性 :4.6MPa ・m1/2 実施例5:平均粒径が1.5μmのSi3 4 粉末に、
平均粒径が1μmの、安定化剤として2.5モル%のY
2 3 を含むZrO2 の粉末を15重量%添加し、ボー
ルミルで24時間湿式混合した後、ロータリーエバポレ
ータで乾燥し、粗粉砕し、50μmのメッシュでふるい
分けして混合粉末を得た。
【0031】次に、この混合粉末をグラファイトの型に
充填し、1×10-5torr. の減圧中にて300kgf /cm
2 の圧力下に1600℃で1時間焼結して複合セラミッ
クスを作り、実施例1と同様に試験した。試験結果を以
下に示す。なお、焼結時の昇温速度は、1200℃まで
は5℃/分、それ以上は0.5℃/分とし、一方、冷却
速度は、7℃/分とした。
【0032】 Al2 3 の平均結晶粒径 :6.5μm ZrO2 の平均結晶粒径 :1.8μm 正方晶のZrO2 の割合 :83体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:86% 曲げ強度 :67.2kgf /mm2 破壊靭性 :5.8MPa ・m1/2 実施例6:ZrO2 の粉末の添加量を20重量%に変更
したほかは実施例5と同様にして複合セラミックスを作
り、試験した。試験結果を以下に示す。
【0033】 Al2 3 の平均結晶粒径 :6.1μm ZrO2 の平均結晶粒径 :1.9μm 正方晶のZrO2 の割合 :83体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:85% 曲げ強度 :68.5kgf /mm2 破壊靭性 :6.0MPa ・m1/2 実施例7:ZrO2 の粉末の添加量を35重量%に変更
したほかは実施例5と同様にして複合セラミックスを作
り、試験した。試験結果を以下に示す。
【0034】 Al2 3 の平均結晶粒径 :5.3μm ZrO2 の平均結晶粒径 :2.2μm 正方晶のZrO2 の割合 :75体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:85% 曲げ強度 :73.3kgf /mm2 破壊靭性 :6.3MPa ・m1/2 比較例5:ZrO2 の粉末の添加量を20重量%に変更
し、また、焼結温度を1500℃に変更したほかは実施
例5と同様にして複合セラミックスを作り、試験した。
試験結果を以下に示す。
【0035】 Al2 3 の平均結晶粒径 :2.8μm ZrO2 の平均結晶粒径 :0.5μm 正方晶のZrO2 の割合 :95体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:90% 曲げ強度 :78.9kgf /mm2 破壊靭性 :4.3MPa ・m1/2 比較例6:ZrO2 の粉末の添加量を20重量%に変更
し、また、焼結温度を1700℃に変更したほかは実施
例5と同様にして複合セラミックスを作り、試験した。
試験結果を以下に示す。
【0036】 Al2 3 の平均結晶粒径 :10.5μm ZrO2 の平均結晶粒径 :3.7μm 正方晶のZrO2 の割合 :41体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:73% 曲げ強度 :38.2kgf /mm2 破壊靭性 :3.8MPa ・m1/2 実施例8:平均粒径が1μmのSiC粉末に、平均粒径
が1μmの、安定化剤として2.5モル%のY2 3
含むZrO2 の粉末を15重量%添加し、ボールミルで
24時間湿式混合した後、ロータリーエバポレータで乾
燥し、粗粉砕し、50μmのメッシュでふるい分けして
混合粉末を得た。
【0037】次に、この混合粉末をグラファイトの型に
充填し、1×10-5torr. の減圧中にて300kgf /cm
2 の圧力下に1750℃で1時間焼結して複合セラミッ
クスを作り、実施例1と同様に試験した。試験結果を以
下に示す。なお、焼結時の昇温速度は、1200℃まで
は5℃/分、それ以上は0.5℃/分とし、一方、冷却
速度は、7℃/分とした。
【0038】 Al2 3 の平均結晶粒径 :3.8μm ZrO2 の平均結晶粒径 :1.5μm 正方晶のZrO2 の割合 :92体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:95% 曲げ強度 :53.7kgf /mm2 破壊靭性 :5.3MPa ・m1/2 実施例9:ZrO2 の粉末の添加量を20重量%に変更
したほかは実施例8と同様にして複合セラミックスを作
り、試験した。試験結果を以下に示す。
【0039】 Al2 3 の平均結晶粒径 :3.3μm ZrO2 の平均結晶粒径 :1.5μm 正方晶のZrO2 の割合 :93体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:93% 曲げ強度 :56.5kgf /mm2 破壊靭性 :5.3MPa ・m1/2 実施例10:ZrO2 の粉末の添加量を35重量%に変
更したほかは実施例8と同様にして複合セラミックスを
作り、試験した。試験結果を以下に示す。
【0040】 Al2 3 の平均結晶粒径 :2.8μm ZrO2 の平均結晶粒径 :1.7μm 正方晶のZrO2 の割合 :85体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:95% 曲げ強度 :60.0kgf /mm2 破壊靭性 :5.7MPa ・m1/2 比較例7:ZrO2 の粉末の添加量を20重量%に変更
し、また、焼結温度を1500℃に変更したほかは実施
例8と同様にして複合セラミックスを作り、試験した。
試験結果を以下に示す。
【0041】 Al2 3 の平均結晶粒径 :1.3μm ZrO2 の平均結晶粒径 :0.3μm 正方晶のZrO2 の割合 :96体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:96% 曲げ強度 :58.6kgf /mm2 破壊靭性 :4.1MPa ・m1/2 比較例8:ZrO2 の粉末の添加量を20重量%に変更
し、また、焼結温度を1700℃に変更したほかは実施
例8と同様にして複合セラミックスを作り、試験した。
試験結果を以下に示す。
【0042】 Al2 3 の平均結晶粒径 :3.7μm ZrO2 の平均結晶粒径 :1.3μm 正方晶のZrO2 の割合 :85体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:70% 曲げ強度 :51.0kgf /mm2 破壊靭性 :4.0MPa ・m1/2 実施例11:平均粒径が2μmのTiB2 粉末に、平均
粒径が1μmの、安定化剤として2.5モル%のY2
3 を含むZrO2 の粉末を15重量%添加し、ボールミ
ルで24時間湿式混合した後、ロータリーエバポレータ
で乾燥し、粗粉砕し、50μmのメッシュでふるい分け
して混合粉末を得た。
【0043】次に、この混合粉末をグラファイトの型に
充填し、1×10-5torr. の減圧中にて300kgf /cm
2 の圧力下に1800℃で1時間焼結して複合セラミッ
クスを作り、実施例1と同様に試験した。試験結果を以
下に示す。なお、焼結時の昇温速度は、1200℃まで
は5℃/分、それ以上は0.5℃/分とし、一方、冷却
速度は、7℃/分とした。
【0044】 Al2 3 の平均結晶粒径 :8.5μm ZrO2 の平均結晶粒径 :2.1μm 正方晶のZrO2 の割合 :78体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:83% 曲げ強度 :51.4kgf /mm2 破壊靭性 :5.6MPa ・m1/2 実施例12:ZrO2 の粉末の添加量を20重量%に変
更したほかは実施例11と同様にして複合セラミックス
を作り、試験した。試験結果を以下に示す。
【0045】 Al2 3 の平均結晶粒径 :7.7μm ZrO2 の平均結晶粒径 :2.3μm 正方晶のZrO2 の割合 :75体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:81% 曲げ強度 :58.0kgf /mm2 破壊靭性 :6.0MPa ・m1/2 実施例13:ZrO2 の添加量を35重量%に変更した
ほかは実施例11と同様にして複合セラミックスを作
り、試験した。試験結果を以下に示す。
【0046】 Al2 3 の平均結晶粒径 :7.0μm ZrO2 の平均結晶粒径 :2.5μm 正方晶のZrO2 の割合 :70体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:81% 曲げ強度 :62.2kgf /mm2 破壊靭性 :6.1MPa ・m1/2 比較例9:ZrO2 の添加量を20重量%に変更し、ま
た、焼結温度を1500℃に変更したほかは実施例11
と同様にして複合セラミックスを作り、試験した。試験
結果を以下に示す。
【0047】 Al2 3 の平均結晶粒径 :3.2μm ZrO2 の平均結晶粒径 :1.3μm 正方晶のZrO2 の割合 :88体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:80% 曲げ強度 :61.3kgf /mm2 破壊靭性 :4.3MPa ・m1/2 比較例10:ZrO2 の添加量を20重量%に変更し、
また、焼結温度を1700℃に変更したほかは実施例1
1と同様にして複合セラミックスを作り、試験した。試
験結果を以下に示す。
【0048】 Al2 3 の平均結晶粒径 :5.8μm ZrO2 の平均結晶粒径 :1.8μm 正方晶のZrO2 の割合 :78体積% Al2 3 の結晶粒界に存在するZrO2 の割合:71% 曲げ強度 :52.5kgf /mm2 破壊靭性 :4.0MPa ・m1/2 比較例11:平均粒径が1μmのAl2 3 粉末に、平
均粒径が0.7μmのTiO2 粉末10重量%と、平均
粒径が1μmの、安定化剤として2.5モル%のY2
3 を含むZrO2 の粉末20重量%とを添加し、ボール
ミルを用いて、24時間、エタノール中にて湿式混合し
た後、噴霧、造粒乾燥して混合粉末を得た。
【0049】次に、この混合粉末をグラファイトの型に
充填し、アルゴン雰囲気中にて300kgf /cm2 の圧力
下に1700℃で1時間焼結し、複合セラミックスを得
た。なお、昇温速度は、1200℃までは5℃/分、そ
れ以上は0.5℃/分とし、一方、冷却速度は、5℃/
分とした。
【0050】かくして得られた複合セラミックスには、
顕微鏡による組織観察の結果、ZrO2 とTiO2 との
化合物であるZrTiO4 の針状結晶が存在し、亀裂が
ZrTiO4 の結晶粒界を選択的に進展しているのが確
認された。また、実施例1と同様に試験した結果は以下
のとおりで、曲げ強度、破壊靭性ともに極めて低かっ
た。
【0051】 曲げ強度:23.3kgf /mm2 破壊靭性:3.8MPa ・m1/2
【0052】
【発明の効果】この発明の複合セラミックスは、ZrO
2 と化合物を作らない、高融点金属の酸化物、窒化物、
炭化物およびホウ化物から選ばれた少なくとも1種を主
成分として含み、結晶構造において少なくとも50体積
%が正方晶であるZrO2 を10〜40重量%の範囲で
含み、主成分の平均結晶粒径が1.5〜10μmの範囲
にあり、ZrO2 の平均結晶粒径が1.5〜3μmの範
囲にあり、しかも、ZrO2 の少なくとも80%が主成
分の結晶粒界に存在しているものであるから、実施例と
比較例との対比からも明らかなように、強度と靭性とが
ともに大変優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/565 35/58 105 C 35/584 C04B 35/56 F 101 K 35/58 102 H

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ZrO2 と化合物を作らない、高融点金属
    の酸化物、窒化物、炭化物およびホウ化物から選ばれた
    少なくとも1種を主成分として含み、結晶構造において
    少なくとも50体積%が正方晶であるZrO2 を10〜
    40重量%の範囲で含み、主成分の平均結晶粒径が1.
    5〜10μmの範囲にあり、ZrO2 の平均結晶粒径が
    1.5〜3μmの範囲にあり、かつ、ZrO2 の少なく
    とも80%が主成分の結晶粒界に存在していることを特
    徴とする複合セラミックス。
  2. 【請求項2】主成分が、Al2 3 、Si3 4 、Si
    C、TiCおよびTiB2 から選ばれた少なくとも1種
    である、請求項1の複合セラミックス。
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