JPH08138963A - 傾斜状コイルの製造方法およびその巻回治具 - Google Patents

傾斜状コイルの製造方法およびその巻回治具

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JPH08138963A
JPH08138963A JP6272106A JP27210694A JPH08138963A JP H08138963 A JPH08138963 A JP H08138963A JP 6272106 A JP6272106 A JP 6272106A JP 27210694 A JP27210694 A JP 27210694A JP H08138963 A JPH08138963 A JP H08138963A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレス成型工程を包含することなく、コイル
導体を傾斜状に巻回することが可能な傾斜状コイルの巻
回治具を提供する。 【構成】 上部に巻芯8aが立設される台板8と、中央
部に巻芯8aと嵌合する穴9aを有し上部に周囲に向か
って漸次上昇する傾斜面9bが形成されるとともにこの
傾斜面9bに沿ってコイル導体2が巻回される巻回枠9
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、絶縁距離を得るため
にコイル導体を傾斜状に巻回して成型される傾斜状コイ
ルの製造方法およびその巻回治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7はこの種の傾斜状コイルの一般的な
構成を示し、図7(A)は平面図、図7(B)は図7
(A)における線B−Bに沿う断面を示す断面図、図8
は図7における傾斜状コイルを複数段積み重ねた状態を
示す断面図、図9は図7における傾斜状コイルの従来の
製造方法の各工程を示す断面図である。
【0003】図において、1はコイル導体2を傾斜状に
巻回して得られる傾斜状コイル、3はそれぞれ紙部材で
成り、中央部が高く傾斜して形成されたテーパ状の板部
材3aと、平板状の板部材3bとが接着により一体化さ
れて構成された第1のワッシャ、4はそれぞれ紙部材で
成り、周縁部が高く傾斜して形成されたテーパ状の板部
材4aと、平板状の板部材4bとが接着により一体化さ
れて構成された第2のワッシャ、5は中央部に巻芯8a
が立設された巻台板、6、7は中央部から周縁部に向か
って漸次上昇又は下降する傾斜面6a、7aをそれぞれ
有し、絶縁部材で成る一対の押圧部材である。
【0004】次に、傾斜状コイル1を形成するための製
造方法を、図9に基づいて説明する。まず、図9(A)
に示すように、コイル導体2を巻台板5上に巻芯5aを
中心として所定の回数だけ巻回して小判型に形成し、図
示はしないが、この小判型に形成されたコイル導体2を
焼付炉(図示せず)で焼き付けすることにより、コイル
導体2間の接着を行う。そして、寸法調整を行った後、
図9(B)に示すように、両押圧部材6、7で両側から
挟み込む。
【0005】次いで、図9(C)に矢印で示すように、
積み重ね方向にプレス機構(図示せず)でプレスするこ
とにより、図7に示すような傾斜状コイル1が完成す
る。そして、このような製造方法で完成された傾斜状コ
イル1は、図8に示すように第1のワッシャ3および第
2のワッシャ4で両側から挟み込まれ、これら第1ワッ
シャ3、傾斜状コイル1および第2のワッシャ4で一組
となったものが、所定の段数積み重ねられて変圧器タン
ク(図示せず)内に装着され、外鉄型変圧器のコイルと
して機能する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の傾斜状コイルの
製造方法は以上のような工程を経て成されているので、
コイル導体2を傾斜状とするためには、プレス工程がど
うしても必要となる。しかしながら、このようなプレス
工程には大掛かりなプレス機構が必要となるため、製造
コストが高くなりひいては外鉄型変圧器として高価にな
るという問題点があった。
【0007】この発明は上記のような問題点を解消する
ために成されたもので、プレス工程を省いても傾斜状コ
イルの製造が可能な製造方法およびその巻回治具を提供
することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る傾斜状コイルの製造方法は、周囲に向かって漸次上昇
または下降する傾斜面に沿ってコイル導体を巻回して傾
斜コイルを成型する工程と、傾斜コイルを焼付処理する
工程とを少なくとも包含するものである。
【0009】又、この発明の請求項2に係る傾斜状コイ
ルの巻回治具は、上部に巻芯が立設される台板と、中央
部に巻芯と嵌合する穴を有し上部に周囲に向かって漸次
上昇または下降する傾斜面が形成されるとともに傾斜面
に沿ってコイル導体が巻回される巻回枠とを備えたもの
である。
【0010】又、この発明の請求項3に係る傾斜状コイ
ルの巻回治具は、上部に巻芯が立設される台板と、中央
部に巻芯と嵌合する穴を有し上部に周囲に向かって漸次
上昇または下降する傾斜面が形成されるとともに傾斜面
に沿ってコイル導体が巻回される巻回枠と、中央部に巻
芯と嵌合する穴を有し下部に周囲に向かって漸次上昇ま
たは下降し巻回枠の傾斜面と対応する傾斜面が形成され
るとともに巻回枠上に巻回されたコイル導体の中央部近
傍を上方から押し付ける押付枠とを備えたものである。
【0011】又、この発明の請求項4に係る傾斜状コイ
ルの巻回治具は、上部に巻芯が立設される台板と、巻芯
を中心に台板上に放射状に配置され上部に外方に向かっ
て漸次上昇または下降する傾斜面がそれぞれ形成される
とともに各傾斜面に沿ってコイル導体が巻回される複数
の巻回片とを備えたものである。
【0012】又、この発明の請求項5に係る傾斜状コイ
ルの巻回治具は、上部に巻芯が立設される台板と、巻芯
を中心に台板上に放射状に配置され上部に外方に向かっ
て漸次上昇または下降する傾斜面がそれぞれ形成される
とともに各傾斜面に沿ってコイル導体が巻回される複数
の巻回片と、中央部に巻芯と嵌合する穴を有し下部に周
囲に向かって漸次上昇または下降し各巻回片の傾斜面と
対応する傾斜面が形成されるとともに各巻回片上に巻回
されたコイル導体の中央部近傍を上方から押し付ける押
付枠とを備えたものである。
【0013】
【作用】この発明の請求項1における傾斜状コイルの製
造方法は、巻芯から周囲に向かって漸次上昇または下降
する傾斜面に沿ってコイル導体を巻回することにより傾
斜コイルを成型するようにしているので、傾斜状に成型
するためのプレス工程を省略することができる。
【0014】又、この発明の請求項2における傾斜状コ
イルの巻回治具は、巻回枠の傾斜面でコイル導体を傾斜
状に巻回することにより傾斜状コイルを成型する。
【0015】又、この発明の請求項3における傾斜状コ
イルの巻回治具は、巻回枠の傾斜面でコイル導体を傾斜
状に巻回するとともに、押付枠の傾斜面で傾斜状に巻回
されたコイル導体の中央部近傍を上方から押し付けて傾
斜状コイルを成型する。
【0016】又、この発明の請求項4における傾斜状コ
イルの巻回治具は、複数の巻回片の各傾斜面でコイル導
体を傾斜状に巻回することにより傾斜状コイルを成型す
る。
【0017】又、この発明の請求項5における傾斜状コ
イルの巻回治具は、複数の巻回片の各傾斜面でコイル導
体を傾斜状に巻回するとともに、押付枠の傾斜面で傾斜
状に巻回されたコイル導体の中央部近傍を上方から押し
付けて傾斜状コイルを成型する。
【0018】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例を図について説明す
る。図1はこの発明の実施例1における傾斜状コイルの
巻回治具の概略構成を示す断面図、図2は図1における
巻回枠の一部を破断して示す斜視図である。図におい
て、8は上面中央部に巻芯8aが立設された台板で、例
えばベークライト、木材等で形成されている。9は中央
部に台板8の巻芯8aと嵌合する穴9aを有し、上部に
この穴9aから周縁に向かって所定の角度で漸次上昇す
る傾斜面9bを有する例えばベークライト等で成る巻回
枠である。
【0019】次に、上記のように構成された実施例1に
おける巻回治具を用いて、傾斜状コイル10を製造する
方法を説明する。まず、巻回枠9の穴9aを台板8の巻
芯8aに嵌合させることにより、巻回枠9を台板8上に
載置する。次いで、コイル導体2を巻芯8aを中心と
し、且つ巻回枠9の傾斜面9bに沿って所定の回数だけ
巻回して小判型に形成する。そして、最後に小判型に形
成されたコイル導体2を焼付炉(図示せず)で焼き付
け、コイル導体2間を接着することにより、図7に示す
ような傾斜状コイル10が完成する。
【0020】そして、以上のような製造方法で完成され
た傾斜状コイル10は、従来の製造方法で完成された傾
斜状コイル1と同様、図8に示すように第1のワッシャ
3および第2のワッシャ4で両側から挟み込まれ、これ
ら第1ワッシャ3、傾斜状コイル1および第2のワッシ
ャ4で一組となったものが、所定の段数積み重ねられて
変圧器タンク(図示せず)内に装着され、外鉄型変圧器
のコイルとして機能する。
【0021】このように上記実施例1によれば、巻回治
具を、上面中央部に巻芯8aが立設された台板8と、中
央部に台板8の巻芯8a嵌合する穴9aを有するととも
に上部に穴9aを中心として周縁に向かって漸次上昇す
る傾斜面9bを有した巻回枠とで構成し、コイル導体2
を巻芯8aを中心とし、且つ傾斜面9bに沿って巻回す
るようにしているので、プレス工程を要することなく傾
斜状コイル10を得ることができるようになるため、製
造コストの低減が可能となり、安価な外鉄型変圧器を提
供することができる。
【0022】実施例2.尚、上記実施例1では、台板8
上に巻回枠9を載置し、この巻回枠9の傾斜面9bに沿
ってコイル導体2を巻回する場合について説明したが、
図3および図4に示すように、台板8上に巻芯8aを中
心として、上部に外方に向かって漸次上昇する傾斜面1
1aがそれぞれ形成された複数の巻回片11を放射状に
配設し、これら各巻回片11の各傾斜面11aに沿って
コイル導体2を巻回するようにしても良く、上記実施例
1と同様の効果を得ることは勿論のこと、巻回治具全体
の重量の軽減を図ることも可能になる。
【0023】実施例3.図5はこの発明の実施例3にお
ける傾斜状コイルの巻回治具の概略構成を示す断面図で
ある。図において、図1に示す実施例1の場合と同様な
部分は同一符号を付して説明を省略する。12は中央部
で台板8の巻芯8aと嵌合し、下部に周縁に向かって漸
次上昇する傾斜面12aを有する押付枠で、巻回枠9上
に巻回されたコイル導体2の中央部近傍数ターン分を上
方から押し付け可能に成されている。
【0024】上記のように構成された実施例3における
巻回治具では、まず、巻回枠9の傾斜面9b上にコイル
導体2を数ターン巻回後、押付枠12を台板8の巻芯8
aに嵌合挿入して、これら巻回されたコイル導体2を上
方から押し付け、残りの巻回作業を行うようにしている
ので、順次巻回が進行することにより、コイル導体2の
ターン間に内径方向への力が作用しても、コイル導体2
が内径側に飛び出し、座屈する等の事態を未然に防止す
ることができ、作業上の安全性の向上を図ることが可能
になる。
【0025】実施例4.尚、上記各実施例では、巻回枠
9の傾斜面9bおよび巻回片11の傾斜面11aを、中
心から外方に向かって漸次上昇するように形成した場合
について説明したが、図6に示すように、例えば巻回枠
13の傾斜面13aを、中心から外方に向かって漸次下
降するように形成しても良く、又、この場合は、図5に
示す実施例3における押付枠12とは反対に、下部に中
心から外方に向かって漸次下降する傾斜面14aを有す
る押付枠14で押し付けるようにしても良く、上記各実
施例の場合と同様の効果を発揮し得ることは言うまでも
ない。
【0026】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、周囲に向かって漸次上昇または下降する傾斜面に
沿ってコイル導体を巻回して傾斜コイルを成型する工程
と、傾斜コイルを焼付処理する工程とを少なくとも包含
させたので、プレス成型工程を包含することなく、コイ
ル導体を傾斜状に巻回することが可能な傾斜状コイルの
製造方法を提供することができる。
【0027】又、この発明の請求項2によれば、上部に
巻芯が立設される台板と、中央部に巻芯と嵌合する穴を
有し上部に周囲に向かって漸次上昇または下降する傾斜
面が形成されるとともに傾斜面に沿ってコイル導体が巻
回される巻回枠とを備えたので、プレス成型工程を包含
することなく、コイル導体を傾斜状に巻回することが可
能な傾斜状コイルの巻回治具を提供することができる。
【0028】又、この発明の請求項3によれば、上部に
巻芯が立設される台板と、中央部に巻芯と嵌合する穴を
有し上部に周囲に向かって漸次上昇または下降する傾斜
面が形成されるとともに傾斜面に沿ってコイル導体が巻
回される巻回枠と、中央部に巻芯と嵌合する穴を有し下
部に周囲に向かって漸次上昇または下降し巻回枠の傾斜
面と対応する傾斜面が形成されるとともに巻回枠上に巻
回されたコイル導体の中央部近傍を上方から押し付ける
押付枠とを備えたので、プレス成型工程を包含すること
なく、コイル導体を傾斜状に巻回することが可能である
ことは勿論のこと、コイル導体の内径側への座屈を防止
することが可能な傾斜状コイルの巻回治具を提供するこ
とができる。
【0029】又、この発明の請求項4によれば、上部に
巻芯が立設される台板と、巻芯を中心に台板上に放射状
に配置され上部に外方に向かって漸次上昇または下降す
る傾斜面がそれぞれ形成されるとともに各傾斜面に沿っ
てコイル導体が巻回される複数の巻回片とを備えたの
で、プレス成型工程を包含することなく、コイル導体を
傾斜状に巻回することが可能な傾斜状コイルの製造方法
を提供することができる。
【0030】又、この発明の請求項5によれば、上部に
巻芯が立設される台板と、巻芯を中心に台板上に放射状
に配置され上部に外方に向かって漸次上昇または下降す
る傾斜面がそれぞれ形成されるとともに各傾斜面に沿っ
てコイル導体が巻回される複数の巻回片と、中央部に巻
芯と嵌合する穴を有し下部に周囲に向かって漸次上昇ま
たは下降し各巻回片の傾斜面と対応する傾斜面が形成さ
れるとともに各巻回片上に巻回されたコイル導体の中央
部近傍を上方から押し付ける押付枠とを備えたので、プ
レス成型工程を包含することなく、コイル導体を傾斜状
に巻回することが可能であることは勿論のこと、コイル
導体の内径側への座屈を防止することが可能な傾斜状コ
イルの巻回治具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1における傾斜状コイルの
巻回治具の概略構成を示す断面図である。
【図2】 図1における巻回枠の一部を破断して示す斜
視図である。
【図3】 この発明の実施例2における傾斜状コイルの
巻回治具の概略構成を示す断面図である。
【図4】 図3における巻回片の一部を抽出して示す斜
視図である。
【図5】 この発明の実施例3における傾斜状コイルの
巻回治具の概略構成を示す断面図である。
【図6】 この発明の実施例4における傾斜状コイルの
巻回治具の概略構成を示す断面図である。
【図7】 一般的な傾斜状コイルの外観を示す正面図で
ある。
【図8】 図7における線VIII−VIIIに沿う断
面を示す図である。
【図9】 従来の傾斜状コイルの製造方法の工程を示す
図である。
【符号の説明】
8 台板、8a 巻芯、9,13 巻回枠、9a 穴、
9b,11a,13a 傾斜面、10 傾斜状コイル、
11 傾斜片、12,14 押付枠、12a,14a
傾斜面。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻芯から周囲に向かって漸次上昇または
    下降する傾斜面に沿ってコイル導体を巻回して傾斜コイ
    ルを成型する工程と、上記傾斜コイルを焼付処理する工
    程とを少なくとも包含することを特徴とする傾斜状コイ
    ルの製造方法。
  2. 【請求項2】 上部に巻芯が立設される台板と、中央部
    に上記巻芯と嵌合する穴を有し上部に周囲に向かって漸
    次上昇または下降する傾斜面が形成されるとともに上記
    傾斜面に沿ってコイル導体が巻回される巻回枠とを備え
    たことを特徴とする傾斜状コイルの巻回治具。
  3. 【請求項3】 上部に巻芯が立設される台板と、中央部
    に上記巻芯と嵌合する穴を有し上部に周囲に向かって漸
    次上昇または下降する傾斜面が形成されるとともに上記
    傾斜面に沿ってコイル導体が巻回される巻回枠と、中央
    部に上記巻芯と嵌合する穴を有し下部に周囲に向かって
    漸次上昇または下降し上記巻回枠の傾斜面と対応する傾
    斜面が形成されるとともに上記巻回枠上に巻回された上
    記コイル導体の中央部近傍を上方から押し付ける押付枠
    とを備えたことを特徴とする傾斜状コイルの巻回治具。
  4. 【請求項4】 上部に巻芯が立設される台板と、上記巻
    芯を中心に上記台板上に放射状に配置され上部に外方に
    向かって漸次上昇または下降する傾斜面がそれぞれ形成
    されるとともに上記各傾斜面に沿ってコイル導体が巻回
    される複数の巻回片とを備えたことを特徴とする傾斜状
    コイルの巻回治具。
  5. 【請求項5】 上部に巻芯が立設される台板と、上記巻
    芯を中心に上記台板上に放射状に配置され上部に外方に
    向かって漸次上昇または下降する傾斜面がそれぞれ形成
    されるとともに上記各傾斜面に沿ってコイル導体が巻回
    される複数の巻回片と、中央部に上記巻芯と嵌合する穴
    を有し下部に周囲に向かって漸次上昇または下降し上記
    各巻回片の傾斜面と対応する傾斜面が形成されるととも
    に上記各巻回片上に巻回された上記コイル導体の中央部
    近傍を上方から押し付ける押付枠とを備えたことを特徴
    とする傾斜状コイルの巻回治具。
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