JPH08143722A - エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物

Info

Publication number
JPH08143722A
JPH08143722A JP6312759A JP31275994A JPH08143722A JP H08143722 A JPH08143722 A JP H08143722A JP 6312759 A JP6312759 A JP 6312759A JP 31275994 A JP31275994 A JP 31275994A JP H08143722 A JPH08143722 A JP H08143722A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
propylene
ethylene
weight
air bag
ethylene copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6312759A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakatsu Suetsugu
正克 末次
Toshiaki Suzuki
利明 鈴木
Masatoshi Isono
正敏 磯野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tonen Sekiyu Kagaku KK, Tonen Chemical Corp filed Critical Tonen Sekiyu Kagaku KK
Priority to JP6312759A priority Critical patent/JPH08143722A/ja
Publication of JPH08143722A publication Critical patent/JPH08143722A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Bags (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 プロピレン−エチレンランダム共重合体10
〜50重量%と、低密度ポリエチレン5〜40重量%
と、結晶性プロピレン系重合体部と非結晶性プロピレン
−エチレン共重合体部とからなるプロピレン−エチレン
共重合体10〜50重量%と、エチレン系共重合体ゴム
20〜75重量%とを含有してなるエアーバッグカバー
材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。 【効果】 本発明のエアーバッグカバー材用オレフィン
系熱可塑性エラストマー組成物はオレフィン系樹脂組成
物を材料とし、成形性、生産性、制振性に優れ、エアー
バッグカバーとした時カバー破壊時の飛散物を発生しな
い。さらに、柔軟性があり、極低温で脆化がなく高温に
おいても機械的物性に優れ広い温度範囲で確実に作動す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に安全装置として
搭載されるエアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑
性エラストマー組成物に関する。さらに詳しくいえば、
車両の衝突の際に瞬時に膨脹して運転手あるいは助手席
搭乗者を保護するエアーバッグを収納するためにステア
リングホイールやインストルパネル部分に装着され、作
動時には瞬間的に破壊されるが搭乗者を傷付ける破片を
生じず、車内装着に適した表面特性、制振性及び高温で
の破断伸度、破断強度に優れたエアーバッグカバー材用
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】車両の衝突の際に運転手
あるいは助手席搭乗者を保護するエアーバッグシステム
は、衝突を感知する装置とエアーバッグ装置からなる。
後者のエアーバッグ装置はエアーバッグ、エアーバッグ
を膨脹させるガスを発生させる装置、およびそれらを収
納するカバーからなり、カバーは運転手前方のステアリ
ングホイールや助手席前方のインストルパネル部分に取
付けられる。
【0003】衝突事故で感知装置が作動すると、ガス発
生器から瞬間的にガスが発生し、エアーバッグ内を充満
したガスの圧力で、収納カバーに予め設けた薄肉部分等
が破壊されて、搭乗者の全面にエアーバッグが膨脹放出
して、搭乗者を座席側に拘束しステアリングホイール等
の操縦装置、フロントガラス、計器盤等への衝突による
負傷事故を防止あるいは軽減することができる。
【0004】エアーバッグカバー材に要求される特性と
しては、衝突時のエアーバッグ内のガス圧で瞬間的に確
実に破砕されること、破砕の際に搭乗者を傷付ける破片
を生じないこと、車内に装着するにふさわしい外観特性
を有すること、広い温度範囲での使用に耐え得る強度を
有すること、車体から伝達される振動を軽減する制振性
を備えていること等が挙げられる。
【0005】エアーバッグ収納カバーについては、従来
その構造あるいは材質が種々提案されているが、破砕時
の破片の飛散を防止する目的では、通常補強材が使用さ
れている。例えば、発泡ポリウレタン等の材料の破断想
定部分以外にネット等の補強材を埋め込んでカバー全体
を形成するものがあるが(特開昭50-127336号、特開昭5
5-110643号等)、破断想定部分のみを除くカバー全体に
精度よく補強材を埋め込むための製造工程が複雑であ
り、生産効率が低く、コストが高くなるという問題があ
る。
【0006】そこで、エアーバッグ装置に必要な強度と
形状を保持し得るコア層(内層)と、柔らかくソフト感
を与え得る表層とからなる二層タイプの収納カバーが提
案されている。例えば、オレフィン系ゴムを含有するコ
ア層と熱可塑性樹脂の表層とからなるもの(特開平2-22
0946号)、オレフィン系樹脂のコア層とスチレン系ゴム
を主要成分とする表層とからなるもの(特開平3-189252
号)、オレフィン系エラストマーとその表層材料よりも
引っ張り強度の大きいエラストマーまたは樹脂のコア層
からなるもの(特開平4-15145号)、ポリウレタン系熱
可塑性エラストマーのコア層とスチレン系またはオレフ
ィン系熱可塑性エラストマーの表層からなるもの(特開
平5-286399号)等がある。
【0007】いずれも作動時の破断を確実に行なうため
に破断部分を薄肉化したり、外層内部あるいは内層に溝
あるいはスリットを設けたものであり、一体成形により
製造されるので、補強材を埋め込んだものに比べて生産
効率が向上し、破砕性、外観、触感も良好であり、強度
の調整も容易に行なえるという利点がある。しかしなが
ら、2種以上の素材を用いてコア層および表層の二層成
形を行なう必要があるため、生産性には依然問題を有し
ており、また両層の物性が異なることから成形時あるい
は長期間の使用により変形やひび割れが発生するという
問題もある。
【0008】そこで、近年、補強材を使用しない単層タ
イプのカバーも提案されている。例えば、ポリエステル
系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリアミド系
等の各種熱可塑性エラストマーからなり、表面部におけ
るエアーバッグの作動時に破断すべき部分に沿って薄肉
部を形成すると共に、その表面部の薄肉部に近い部分が
薄く外周部が厚くなるように厚さを変化させてなるもの
(特開平4-151348号)、カバーの構成材料がJIS A
硬度(JIS K6301 )が70以上、曲げ弾性率(JIS K720
3 )が5000kg/cm2 以下のオレフィン系及び/又はスチ
レン系熱可塑性エラストマーからなるもの(特開平4-31
4648号)、さらに、脆弱な構造(スリット、溝、薄肉部
など)の破断予定部分を有する、水素添加スチレン−共
役ジエン重合体(SEBS)とゴム用可塑剤(パラフィ
ン系オイル)とオレフィン系樹脂(ポリプロピレン)と
添加剤(酸化防止剤など)からなるJIS A硬度(JI
S K6301 )が60〜85の熱可塑性エラストマーの射出
成形体(特開平5-38996 号)等がある。
【0009】これらの組成物のうち、スチレン系の熱可
塑性エラストマー(スチレン−ブタジエンブロック共重
合体水素添加物,SEBS)を使用したものでは低温で
の衝撃強度が不充分である。また、SEBSはミクロ相
分離構造を形成しやすく、スチレン成分がロッド状のラ
メラ構造をとる傾向がある。このため、射出成形時にス
チレンラメラの配向が縦方向と横方向にアンバランスと
なり、機械的物性に差が生じやすく、均一破壊が起こり
にくいと考えられる。さらにこのSEBSを使用した組
成物では制振性の指標となる力学損失正接(tanδ)
の分散ピークが室温付近に存在せず、制振性が不充分で
ある。
【0010】従って、本発明の目的は、基本的に成形の
容易なポリオレフィン系組成物からなる材料を使用し
て、作動時には確実にカバーが破壊され、かつ破片が飛
散しないエアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性
エラストマー組成物を提供することにある。また、本発
明の他の目的は、外観性、風合い、制振性、触感(柔軟
性)などの表面特性に優れ、寒冷地から熱帯地までの広
い範囲の温度条件下で使用可能な耐候性を有し、特に高
温での破断伸度を改善したものであり、かつ破断強度に
優れたエアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エ
ラストマー組成物を提供することにある。さらに、本発
明の他の目的は、成形性に優れ、エアーバッグカバー材
を効率よく生産でき、使用後にリサイクルが可能なオレ
フィン系熱可塑性エラストマー組成物を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリオレ
フィンおよびオレフィン系エラストマーからなるエアー
バッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組
成物について、鋭意研究を重ねた結果、プロピレン−エ
チレンランダム共重合体と低密度ポリエチレンと、結晶
性プロピレン系重合体部と非結晶性プロピレン−エチレ
ン共重合体部とからなるプロピレン−エチレン共重合体
と、エチレン系共重合体ゴムとからなる組成物は、機械
的特性、特に高温での破断伸度、破断強度に優れ、曲げ
弾性率が低く、かつ成形時における配向が小さく均一な
破壊開裂が可能であり、また力学損失正接(tanδ)
の分散ピークが室温付近に存在し制振性が良好であるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
【発明の構成】すなわち、本発明は(a)メルトフロー
レート(230℃,2.16kg荷重)10〜120g/10
分、エチレン含量 2.0〜4.5 重量%のプロピレン−エチ
レンランダム共重合体10〜50重量%と、(b)低密
度ポリエチレン5〜40重量%と、(c)結晶性プロピ
レン系重合体部と非結晶性プロピレン−エチレン共重合
体部とからなり、非結晶性プロピレン−エチレン共重合
体部が20重量%以上であるプロピレン−エチレン共重
合体10〜50重量%と、(d)ムーニー粘度(ML
1+4 ,100℃)20〜120のエチレン系共重合体ゴ
ム20〜75重量%とを含有してなるエアーバッグカバ
ー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を提供
する。
【0013】
【組成物の成分】以下、本発明のエアーバッグカバー材
用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物について説
明する。本発明のエアーバッグカバー材用オレフィン系
熱可塑性エラストマー組成物は(a)プロピレン−エチ
レンランダム共重合体と、(b)低密度ポリエチレン
と、(c)結晶性プロピレン系重合体部と非結晶性プロ
ピレン−エチレン共重合体部とからなるプロピレン−エ
チレン共重合体と、(d)エチレン系共重合体ゴムとを
含有する。
【0014】(a)成分のプロピレン−エチレンランダ
ム共重合体とは、立体規則性重合触媒の存在下に、プロ
ピレンとエチレンをランダムに共重合した結晶性プロピ
レン−エチレン共重合体であり、エチレン含量が 2.0〜
4.5 重量%、好ましくは 2.5〜3.5 重量%、メルトフロ
ーレート(MFR)(230℃,2.16kg荷重)が10〜
120g/10分のものである。(b)成分の低密度ポ
リエチレンは、密度が 0.910〜0.945 g /cm3 のエチレ
ンの重合体であり、MFR(230℃,2.16kg荷重)が
0.05g/10分以上、好ましくは10〜100g/10
分のものである。この重合体には、線状低密度ポリエチ
レン(LLDPE)も含まれる。
【0015】(c)成分のプロピレン−エチレン共重合
体は、結晶性プロピレン系重合体部と非結晶性プロピレ
ン−エチレン共重合体部とからなり、非結晶性プロピレ
ン−エチレン共重合体部が20重量%以上、好ましくは
20〜80重量%含有されているものである。結晶性プ
ロピレン系重合体部中にエチレンが 3.0〜4.5 重量%含
有されているものが好ましい。さらに、プロピレンとエ
チレン成分以外に、他のα−オレフィンやジエン系モノ
マー等を少量含有していてもよい。(c)成分中の非結
晶性プロピレン−エチレン共重合体部が20重量%未満
の場合には、柔軟性、衝撃強度等の機械的物性が不充分
となる。また、結晶性プロピレン系重合体部中にエチレ
ンが上記範囲で存在することは曲げ弾性率等の機械的物
性の面から望ましい。
【0016】このようなプロピレン−エチレン共重合体
は、プロピレンおよびエチレンをチーグラー触媒等の存
在下でバッチ重合、多段重合等の方法により製造するこ
とができる。例えば、多段重合では、まず、チーグラー
触媒等の存在下でプロピレンを重合することにより結晶
性プロピレン系重合体を生成させ、次の段階でプロピレ
ンとエチレンの混合物を重合させ非結晶性プロピレン−
エチレン共重合体部を生成させる。なお、ここでいう非
結晶性プロピレン−エチレン共重合体部の含有率は、2
3℃のn−デカンに可溶な成分の量を測定することによ
り求めたものである。
【0017】本発明においては、(c)成分のプロピレ
ン−エチレン共重合体を使用することにより、結晶性プ
ロピレン系重合体部と非結晶性プロピレン−エチレン共
重合体部とが、(a)プロピレン−エチレンランダム共
重合体および(b)低密度ポリエチレンと、(d)エチ
レン系共重合体ゴムとの界面をつなぐ役割を果たすた
め、単に(a)プロピレン−エチレンランダム共重合体
と(d)エチレン系共重合体ゴムとを混合したものに比
べて、破断強度が改善され、柔軟性に優れ、かつ衝撃強
度が高く、かつ制振性の指標となる力学的損失正接(t
anδ)の分散カーブにおいて0〜30℃にかけて特に
大きなショルダーが存在するために制振性が一層向上す
る組成物が得られる。
【0018】本発明で使用する(d)成分のエチレン系
共重合体ゴムとは、エチレンを主成分とする無定型ラン
ダムな弾性共重合体であり、例えばエチレン−プロピレ
ン共重合体ゴム(EPR)、エチレン−1−ブテン共重
合体ゴム(EBR)、エチレン−プロピレン−非共役ジ
エン共重合体ゴム(EPDM)のようなゴムが挙げられ
る。
【0019】ここで、EPDMの非共役ジエンモノマー
は、炭素数5〜20の非共役ジエンであり、例えば、
1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5
−ヘキサジエン、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジ
エンおよび1,4−オクタジエンや、例えば1,4−シ
クロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペン
タジエンなどの環状ジエン、例えば5−エチリデン−2
−ノルボルネン、5−ブチリデン−2−ノルボルネン、
2−メタリル−5−ノルボルネンおよび2−イソプロペ
ニル−5−ノルボルネンなどのアルケニルノルボルネン
等が挙げられる。上記ゴムの中ではEPR、EBRおよ
びEPDMが好ましく、特に非共役ジエンとしてエチリ
デンノルボルネンを用いたEPDMが引張特性および反
発弾性が優れた組成物を与える点から好ましい。
【0020】EPDMを構成するコモノマーの割合は、
エチレン含有率が50〜80重量%、好ましくは55〜
70重量%、プロピレン含有率が20〜50重量%、好
ましくは25〜40重量%、ジエン化合物含有率が1〜
20重量%、好ましくは2〜10重量%である。ヨウ素
価は3〜70が好ましい。また、ムーニー粘度(ML
1+4 ,100℃)は20以上であり、20〜120が好
ましい。ムーニー粘度が20未満の低分子量のEPDM
では高温での十分な破断強度が得られず、また120を
越えると成形性が低下する。
【0021】本発明では上記した成分以外にも、所望に
より他の成分を配合することができる。例えば、ステア
リン酸アミド、エルカ酸アミド、オレイン酸アミド、メ
チレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミ
ドおよびこれらの混合物などの脂肪酸系滑剤を配合する
ことにより加工成形時の剥離性を向上させることがで
き、カーボンブラックを添加することにより着色と同時
に良好な耐候性を得ることができる。また、炭酸カルシ
ウム、タルク、カオリン、マイカ、ガラス繊維、合成繊
維などのフィラーを加えることによって成形時の寸法安
定性、離型性等を向上させることができる。さらに、紫
外線吸収剤、加工助剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、
帯電防止剤、造核剤等成形用樹脂組成物の分野で使用さ
れている添加剤を通常の割合で適宜配合することができ
る。
【0022】
【各成分の配合割合】各成分の割合は、(a)プロピレ
ン−エチレンランダム共重合体10〜50重量%、
(b)低密度ポリエチレン5〜40重量%、(c)プロ
ピレン−エチレン共重合体10〜50重量%、(d)エ
チレン系共重合体ゴム20〜75重量%である。
【0023】成分(a)が10重量%未満では得られる
熱可塑性エラストマーの流動性が低くなるため成形性が
低下し、50重量%を超えると機械的強度が高くなりす
ぎ、カバーの破壊想定部分の厚みを薄くする必要があり
成形加工が困難となり、また光沢が発生するなど外観が
プラスチックライクとなり、触感も悪化する。成分
(b)が5重量%未満では物性の改善効果が現れず、4
0重量%を超えると曲げ弾性率等の機械的物性が上昇す
ることとなり、エアーバッグカバーとした際、エアーバ
ッグ膨脹の際のカバーの開裂破壊が困難となる。成分
(c)が10重量%未満では物性の改善効果が現れず、
50重量%を超えると破断強度、引裂強度等の機械的物
性が上昇することとなり、光沢、触感とも悪化し、エア
ーバッグカバーとした際、エアーバッグ膨脹の際のカバ
ーの開裂破壊が困難となる。成分(d)が20重量%未
満では機械的強度が高くなりすぎ、かつ低温での衝撃強
度等の物性が低下することとなり、75重量%超えると
流動性が低くなり、成形性が低下する。
【0024】
【組成物の製造方法】本発明のエアーバッグカバー材用
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、各成分を
上記の割合で、また、その他の添加剤を適宜使用して配
合混練することにより製造することができる。具体的に
は二軸押出機およびストランドカッターまたはホットカ
ッターを用いる方法、あるいはニーダーまたはバンバリ
ーミキサーで混練後、フィーダールーダー、単軸押出機
およびホットカッターを用いる方法により製造すること
ができる。
【0025】エアーバッグカバー材用として利用される
本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、
85℃での破断伸度(JIS K6301 ,500mm/分)が
600%以上、85℃での破断強度(JIS K6301 )が5
0kg/cm2 以上のものが好ましく、また、曲げ弾性率
(JIS K7203 )が1000〜5000kg/cm2 のものが特に好ま
しい。
【0026】85℃での破断伸度が600%未満または
85℃での破断強度が50kg/cm2未満では、エアーバ
ッグカバーとして使用したとき、疲労劣化等の経時変化
によりノッチ部分に亀裂が発生したり、作動時(開裂破
壊時)ノッチ部分以外で破断することとなる。また、硬
度が低いと変形を起こしやすく保形性に劣り、曲げ弾性
率が高くなるとエアーバッグ膨脹の際のカバー開裂破壊
が困難となる。
【0027】本発明のエアーバッグカバー材用オレフィ
ン系熱可塑性エラストマー組成物をエアーバッグ収納用
カバーに成形する方法としては、通常行なわれている方
法でよく、例えばエアーバッグの作動時に破断部分とな
る薄肉部を内面が例えばH字状の凹部となるような金型
を使用して、射出成形などの一般的な成形法により成形
する。
【0028】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明は下記の記載により限定
されるものではない。なお、各実施例および比較例にお
いて、樹脂原料としては以下のものを使用した。
【0029】(a)プロピレン−エチレンランダム共重
合体(RPP):MFR(230℃,2.16kg荷重)30
g/10分、エチレン含量 3.1 重量%。(b−1)低
密度ポリエチレン(LDPE):MFR(230℃,2.
16kg荷重)65g/10分、密度 0.915 g/cm3 。(b
−2)線状低密度ポリエチレン(LLDPE):MFR
(230℃,2.16kg荷重)50g/10分、密度 0.926
g/cm3 。 (c)プロピレン−エチレン共重合体(RTPO):M
FR(230℃,2.16kg荷重)25g/10分、結晶性
ポリプロピレン重合体部のエチレン含量 3.8 重量%、
非結晶性プロピレン−エチレン共重合体部40重量%。 (d)エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体
(EPDM):プロピレン含量28重量%、ヨウ素価1
5、ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)88。 (e)スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加
物(SEBS):スチレン含量30重量%,MFR(2
30℃,2.16kg荷重)10g/10分。
【0030】実施例1 表1に示した割合の各成分を樹脂温度220℃で二軸押
出機にて溶融混練しホットカッターで切断してオレフィ
ン系熱可塑性エラストマー組成物を得た。この組成物を
成形して物性測定用のサンプルを作成し、エアーバッグ
カバー材の指標となる物性(MFR、破断強度(23℃
および85℃)、破断伸度、曲げ弾性率、制振性、成形
性)を測定した。測定結果を各成分の配合割合と共に表
1に示す。
【0031】実施例2〜5,比較例1〜4 各成分を表1に示した割合で使用し、実施例1と同様の
方法により、エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可
塑性エラストマー組成物を得た。この組成物から物性測
定用のサンプルを作成し、各物性を測定した。各成分の
配合割合と共に結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1に示した各物性の測定および評価方法
は以下のとおりである。 (1) MFR(g/10分):230℃,2.16kg荷重で測
定。 (2) 破断強度(kg/cm2 ):JIS K6301 により、2
3℃および85℃で測定。 (3) 破断伸度(%):JIS K6301 により、85℃で測
定。 (4) 曲げ弾性率(kg/cm2 ):JIS K7203 により測
定。 (5) 成形性:220℃における高速剪断時に測定(キャ
ピラリーレオメーター(東洋精機製作所製)により剪断
速度1000/秒にて測定)した粘度により、成形性を以下
の基準で評価した。 ◎:900poise 以下、 ○:900poise を超え1200poise 以下、 △:1200poise を超え1500poise 以下、 ×:1500poise を超えるもの。
【0034】(6) 制振性:固体粘弾性測定装置により、
−150℃〜200℃の範囲で5℃毎に1ヘルツ(H
z)の定周波を組成物に与え、各温度における貯蔵弾性
率および損失弾性率を測定し、その値より算出した力学
損失正接(tanδ)と温度により得た分散カーブによ
り以下の基準で評価した。 ○:tanδの分散カーブが−5〜30℃の温度範囲に
あるもの、 ×:tanδの分散カーブが−5〜30℃の温度範囲外
にあるもの。
【0035】表1より明らかなように、(c)成分のプ
ロピレン−エチレン共重合体が添加されたもの(実施例
1〜5)は、高温(85℃)での破断強度および破断伸
度が改善され、曲げ弾性率、成形性、制振性も良好な値
を示しており、(c)成分のプロピレン−エチレン共重
合体を未添加のもの(比較例3)、本発明の組成割合の
範囲外のもの(比較例2)、およびゴム成分としてSE
BSを使用したもの(比較例1)に比べて、バランスの
取れた物性を示していることがわかる。
【0036】
【発明の効果】本発明のエアーバッグカバー材用オレフ
ィン系熱可塑性エラストマー組成物は、(a)メルトフ
ローレート(230℃,2.16kg荷重)10〜120g/
10分、エチレン含量 2.4〜4.5 重量%のプロピレン−
エチレンランダム共重合体と、(b)低密度ポリエチレ
ンと、(c)結晶性プロピレン系重合体部と非結晶性プ
ロピレン−エチレン共重合体部とからなり、非結晶性プ
ロピレン−エチレン共重合体部が20重量%以上である
プロピレン−エチレン共重合体と、(d)ムーニー粘度
(ML1+4 ,100℃)20〜120のエチレン系共重
合体ゴムとを配合、混練してなる組成物である。本発明
のエアーバッグカバー材用組成物はオレフィン系熱可塑
性樹脂組成物のみを使用するものであり、これにより作
成したエアーバッグカバーは作動時には確実に破壊さ
れ、ネットなどの補助材を使用しなくても破片が飛び散
らず、広い温度範囲において確実に作動し、柔軟性を保
ち、表面性、成形性に優れている。また、−50℃とい
う低温でも脆化がみられず、高温での機械的物性にも優
れ温度適応性も良好である。さらに、従来のスチレン系
熱可塑性エラストマー(SEBS等)を用いたものに比
べて使用頻度の高い温度域(10〜25℃)での制振性
に優れるほか、オレフィン系樹脂組成物を使用している
ため効率良く生産でき、また使用後のリサイクルも可能
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)メルトフローレート(230℃,
    2.16kg荷重)10〜120g/10分、エチレン含量
    2.0〜4.5 重量%のプロピレン−エチレンランダム共重
    合体10〜50重量%と、(b)低密度ポリエチレン5
    〜40重量%と、(c)結晶性プロピレン系重合体部と
    非結晶性プロピレン−エチレン共重合体部とからなり、
    非結晶性プロピレン−エチレン共重合体部が20重量%
    以上であるプロピレン−エチレン共重合体10〜50重
    量%と、(d)ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)2
    0〜120のエチレン系共重合体ゴム20〜75重量%
    とを含有してなるエアーバッグカバー材用オレフィン系
    熱可塑性エラストマー組成物。
JP6312759A 1994-11-22 1994-11-22 エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 Pending JPH08143722A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6312759A JPH08143722A (ja) 1994-11-22 1994-11-22 エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6312759A JPH08143722A (ja) 1994-11-22 1994-11-22 エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08143722A true JPH08143722A (ja) 1996-06-04

Family

ID=18033087

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6312759A Pending JPH08143722A (ja) 1994-11-22 1994-11-22 エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08143722A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1193140B1 (en) Air bag cover
CA2006284C (en) Cover for a vehicle air bag
CN114126855B (zh) 用于气囊盖的复合结构
JP3618762B2 (ja) 新規な熱可塑性エラストマー組成物、及びエアバッグ装置用カバー
JPWO2018025343A1 (ja) 積層体
JPWO1997031977A1 (ja) 新規な熱可塑性エラストマー組成物、及びエアバッグ装置用カバー
JP6915301B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPH0827331A (ja) エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
EP0678426B1 (en) Pad for air bag device
CN1886454B (zh) 用于无缝气囊盖的树脂混合物和使用该混合物的无缝气囊盖或有气囊盖的无缝仪表板
JPH08217927A (ja) エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
JPH08113677A (ja) エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
JP3566065B2 (ja) エアバッグの収納カバー
JPH10265628A (ja) エアバッグ収納用カバー
JP3830812B2 (ja) エアバッグカバー一体インスツルメントパネル用のオレフィン系熱可塑性樹脂組成物
KR20240028359A (ko) 에어백 수납 커버 및 그 제조 방법, 열가소성 엘라스토머 조성물, 성형체, 그리고 복합 성형체
JPH08143722A (ja) エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
JP2001206183A (ja) 乗物用エアバッグカバー
JPH08183888A (ja) エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
JPH0820687A (ja) エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
JPH07330978A (ja) エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
JPH08113102A (ja) エアーバッグカバーの成形方法
JPH1081797A (ja) エアーバッグカバー用熱可塑性エラストマー組成物
JPH11207768A (ja) エアバッグ収納部用カバー付き自動車内装パネルの製造方法
JP2004315640A (ja) シームレスエアバッグカバー用樹脂組成物及びそれを用いてなるシームレスエアバッグカバー