JPH0827331A - エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物

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JPH0827331A
JPH0827331A JP6184071A JP18407194A JPH0827331A JP H0827331 A JPH0827331 A JP H0827331A JP 6184071 A JP6184071 A JP 6184071A JP 18407194 A JP18407194 A JP 18407194A JP H0827331 A JPH0827331 A JP H0827331A
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JP
Japan
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air bag
ethylene
weight
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bag cover
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JP6184071A
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English (en)
Inventor
Masakatsu Suetsugu
正克 末次
Toshiaki Suzuki
利明 鈴木
Masatoshi Isono
正敏 磯野
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Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 プロピレン−エチレンランダム共重合体と、
低密度ポリエチレンと、エチレン系共重合体ゴムとを含
有してなるエアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑
性エラストマー組成物。 【効果】 本発明のエアーバッグカバー材用オレフィン
系熱可塑性エラストマー組成物はオレフィン系樹脂組成
物を材料とし、成形性、生産性、制振性に優れ、エアー
バッグカバーとした時カバー破壊時の飛散物を発生しな
い。さらに、柔軟性があり、極低温で脆化がなく高温に
おいても機械的物性に優れ広い温度範囲で確実に作動す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に安全装置として
搭載されるエアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑
性エラストマー組成物に関する。さらに詳しくいえば、
車両の衝突の際に瞬時に膨脹して運転手あるいは助手席
搭乗者を保護するエアーバッグを収納するためにステア
リングホイールやインストルパネル部分に装着され、作
動時には瞬間的に破壊されるが搭乗者を傷付ける破片を
生じず、車内装着に適した表面特性、制振性及び高温で
の破断伸度、破断強度に優れたエアーバッグカバー材用
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】車両の衝突の際に運転手
あるいは助手席搭乗者を保護するエアーバッグシステム
は、衝突を感知する装置とエアーバッグ装置からなる。
後者のエアーバッグ装置はエアーバッグ、エアーバッグ
を膨脹させるガスを発生させる装置、およびそれらを収
納するカバーからなり、カバーは運転手前方のステアリ
ングホイールや助手席前方のインストルパネル部分に取
付けられる。
【0003】衝突事故で感知装置が作動すると、ガス発
生器から瞬間的にガスが発生し、エアーバッグ内を充満
したガスの圧力で、収納カバーに予め設けた薄肉部分等
が破壊されて、搭乗者の全面にエアーバッグが膨脹放出
して、搭乗者を座席側に拘束しステアリングホイール等
の操縦装置、フロントガラス、計器盤等への衝突による
負傷事故を防止あるいは軽減することができる。
【0004】エアーバッグカバー材に要求される特性と
しては、衝突時のエアーバッグ内のガス圧で瞬間的に確
実に破砕されること、破砕の際に搭乗者を傷付ける破片
を生じないこと、車内に装着するにふさわしい外観特性
を有すること、広い温度範囲での使用に耐え得る強度を
有すること、車体から伝達される振動を軽減する制振性
を備えていること等が挙げられる。
【0005】エアーバッグ収納カバーについては、従来
その構造あるいは材質が種々提案されているが、破砕時
の破片の飛散を防止する目的では、通常補強材が使用さ
れている。例えば、発泡ポリウレタン等の材料の破断想
定部分以外にネット等の補強材を埋め込んでカバー全体
を形成するものがあるが(特開昭50-127336 号、特開昭
55-110643 号等)、破断想定部分のみを除くカバー全体
に精度よく補強材を埋め込むための製造工程が複雑であ
り、生産効率が低く、コストが高くなるという問題があ
る。
【0006】そこで、エアーバッグ装置に必要な強度と
形状を保持し得るコア層(内層)と、柔らかくソフト感
を与え得る表層とからなる二層タイプの収納カバーが提
案されている。例えば、オレフィン系ゴムを含有するコ
ア層と熱可塑性樹脂の表層とからなるもの(特開平2-22
0946号)、オレフィン系樹脂のコア層とスチレン系ゴム
を主要成分とする表層とからなるもの(特開平3-189252
号)、オレフィン系エラストマーとその表層材料よりも
引っ張り強度の大きいエラストマーまたは樹脂のコア層
からなるもの(特開平4-15145 号)、ポリウレタン系熱
可塑性エラストマーのコア層とスチレン系またはオレフ
ィン系熱可塑性エラストマーの表層からなるもの(特開
平5-286399号)等がある。
【0007】いずれも作動時の破断を確実に行なうため
に破断部分を薄肉化したり、外層内部あるいは内層に溝
あるいはスリットを設けたものであり、一体成形により
製造されるので、補強材を埋め込んだものに比べて生産
効率が向上し、破砕性、外観、触感も良好であり、強度
の調整も容易に行なえるという利点がある。しかしなが
ら、2種以上の素材を用いてコア層および表層の二層成
形を行なう必要があるため、生産性には依然問題を有し
ており、また両層の物性が異なることから成形時あるい
は長期間の使用により変形やひび割れが発生するという
問題もある。
【0008】そこで、近年、補強材を使用しない単層タ
イプのカバーも提案されている。例えば、ポリエステル
系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリアミド系
等の各種熱可塑性エラストマーからなり、表面部におけ
るエアーバッグの作動時に破断すべき部分に沿って薄肉
部を形成すると共に、その表面部の薄肉部に近い部分が
薄く外周部が厚くなるように厚さを変化させてなるもの
(特開平4-151348号)、カバーの構成材料がJIS A
硬度(JIS K6301 )が70以上、曲げ弾性率(JIS K720
3 )が5000kg/cm2 以下のオレフィン系及び/又はスチ
レン系熱可塑性エラストマーからなるもの(特開平4-31
4648号)、さらに、脆弱な構造(スリット、溝、薄肉部
など)の破断予定部分を有する、水素添加スチレン−共
役ジエン重合体(SEBS)とゴム用可塑剤(パラフィ
ン系オイル)とオレフィン系樹脂(ポリプロピレン)と
添加剤(酸化防止剤など)からなるJIS A硬度(JI
S K6301 )が60〜85の熱可塑性エラストマーの射出
成形体(特開平5-38996 号)等がある。
【0009】これらの組成物のうち、スチレン系の熱可
塑性エラストマー(スチレン−ブタジエンブロック共重
合体水素添加物,SEBS)を使用したものでは低温で
の衝撃強度が不充分である。また、SEBSはミクロ相
分離構造を形成しやすく、スチレン成分がロッド状のラ
メラ構造をとる傾向がある。このため、射出成形時にス
チレンラメラの配向が縦方向と横方向にアンバランスと
なり、機械的物性に差が生じやすく、均一破壊が起こり
にくいと考えられる。さらにこのSEBSを使用した組
成物では制振性の指標となる力学損失正接(tanδ)
の分散ピークが室温付近に存在せず、制振性が不充分で
ある。また、前記特開平4-314648号には、密度0.9 の非
架橋型エチレンプロピレンゴム−ポリプロピレン−ポリ
エチレンベースオレフィン系熱可塑性樹脂組成物を使用
したカバーが開示されているが、成形性および低温特性
が不充分である。
【0010】従って、本発明の目的は、基本的に成形の
容易なポリオレフィン系組成物からなる材料を使用し
て、作動時には確実にカバーが破壊され、かつ破片が飛
散しないエアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性
エラストマー組成物を提供することにある。また、本発
明の他の目的は、外観性、風合い、制振性、触感(柔軟
性)などの表面特性に優れ、寒冷地から熱帯地までの広
い範囲の温度条件下で使用可能な耐候性を有し、特に高
温での破断伸度、破断強度に優れたエアーバッグカバー
材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を提供す
ることにある。さらに、本発明の他の目的は、成形性に
優れ、エアーバッグカバー材を効率よく生産でき、使用
後にリサイクルが可能なオレフィン系熱可塑性エラスト
マー組成物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、プロピレ
ン−エチレンランダム共重合体、低密度ポリエチレンお
よびオレフィン系エラストマーからなるエアーバッグカ
バー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物につ
いて鋭意研究を重ねた結果、特定のプロピレン−エチレ
ンランダム共重合体と低密度ポリエチレンと高分子量エ
チレン系共重合体ゴムとからなる組成物は、機械的特
性、特に高温での破断伸度、破断強度に優れ、成形時に
おける配向が小さく均一な破壊開裂が可能であり、また
制振性の指標となる力学損失正接(tanδ)の分散ピ
ークが室温付近に存在し制振性が良好であることを見出
し、前記課題が解決されることを確認し本発明を完成す
るに至った。
【0012】
【発明の構成】すなわち、本発明は以下のエアーバッグ
カバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を
提供する。 1) (a)メルトフローレート(230℃,2.16kg荷
重)10〜120g/10分、エチレン含量2.0 〜4.5
重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体20〜
60重量部と、(b)低密度ポリエチレン5〜40重量
部と、(c)ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)50
〜120のエチレン系共重合体ゴム60〜20重量部と
を含有してなるエアーバッグカバー材用オレフィン系熱
可塑性エラストマー組成物。 2) 85℃での破断伸度(JIS K6301 ,500mm/
分)が450%以上、85℃での破断強度(JIS K6301
)が40kg/cm2 以上である前記1に記載のエアーバ
ッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成
物。
【0013】
【組成物の成分】以下、本発明のエアーバッグカバー材
用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物について説
明する。本発明のエアーバッグカバー材用オレフィン系
熱可塑性エラストマー組成物は(a)プロピレン−エチ
レンランダム共重合体と、(b)低密度ポリエチレン
と、(c)エチレン系共重合体ゴムとを含有する。
【0014】(a)成分のプロピレン−エチレンランダ
ム共重合体は、プロピレンとエチレンからなる共重合体
であり、メルトフローレート(MFR)(230℃,2.
16kg荷重)は10〜120g/10分、エチレン含量は
2.0 〜4.5 重量%、好ましくは2.5 〜3.5 重量%であ
る。
【0015】(b)成分の低密度ポリエチレンはエチレ
ンの重合体であり、MFR(230℃,2.16kg荷重)が
0.05g/10分以上、好ましくは10〜100g/10
分、密度が0.910 〜0.945 g/cm3 のものである。こ
の重合体には線状低密度ポリエチレン(LLDPE)も
含まれる。
【0016】(c)成分のエチレン系共重合体ゴムと
は、エチレンを主成分とする無定型ランダムな弾性共重
合体であり、例えばエチレン−プロピレン共重合体ゴム
(EPR)、エチレン−1−ブテン共重合体ゴム(EB
R)、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴ
ム(EPDM)のようなゴムが挙げられる。
【0017】ここで、EPDMの非共役ジエンモノマー
は炭素数5〜20の非共役ジエンであり、例えば1,4
−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキ
サジエン、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエンお
よび1,4−オクタジエンや、例えば1,4−シクロヘ
キサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエ
ンなどの環状ジエン、例えば5−エチリデン−2−ノル
ボルネン、5−ブチリデン−2−ノルボルネン、2−メ
タリル−5−ノルボルネンおよび2−イソプロペニル−
5−ノルボルネンなどのアルケニルノルボルネン等が挙
げられる。上記ゴムの中ではEPR、EBRおよびEP
DMが好ましく、特に耐熱性、引張特性および反発弾性
が優れた組成物を与える点から非共役ジエンとしてエチ
リデンノルボルネンを用いたEPDMが好ましい。
【0018】EPDMを構成するコモノマーの割合は、
エチレン含有率が50〜80重量%、好ましくは55〜
70重量%、プロピレン含有率が20〜50重量%、好
ましくは25〜40重量%、ジエン化合物含有率が1〜
20重量%、好ましくは2〜10重量%である。ヨウ素
価は3〜70が好ましい。また、ムーニー粘度(ML
1+4 ,100℃)は50以上であり、50〜120が好
ましい。ムーニー粘度が50未満の低分子量のEPDM
では高温での充分な破断強度が得られず、また120を
越えると成形性が低下する。
【0019】本発明では上記した成分以外にも、所望に
より他の成分を配合することができる。例えばカーボン
ブラックを添加することにより着色と同時に良好な耐候
性を得ることができる。また、炭酸カルシウム、タル
ク、カオリン、マイカ、ガラス繊維、合成繊維などのフ
ィラーを加えることによって成形時の寸法安定性、離型
性等を向上させることができる。さらに、紫外線吸収
剤、加工助剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止
剤、造核剤等成形用樹脂組成物の分野で使用されている
添加剤を通常の割合で適宜配合することができる。
【0020】
【各成分の配合割合】各成分の配合割合は、(a)プロ
ピレン−エチレンランダム共重合体が20〜60重量
部、(b)低密度ポリエチレンが5〜40重量部、
(c)エチレン系共重合体ゴムが60〜20重量部であ
る。
【0021】成分(a)が20重量部未満では得られる
熱可塑性エラストマーの流動性が低くなるため成形性が
低下し、60重量部を超えると機械的強度が高くなりす
ぎ、カバーの破壊想定部分の厚みを薄くする必要があり
成形加工が困難となり、また光沢が発生するなど外観が
プラスチックライクとなり、触感も悪化する。成分
(b)が5重量部未満では物性の改善効果が現れず、4
0重量部を越えると曲げ弾性率等の機械的物性が上昇す
ることとなり、エアーバッグカバーとした際、エアーバ
ッグ膨脹の際のカバーの開裂破壊が困難となる。成分
(c)が20重量部未満では機械的強度が高くなりす
ぎ、かつ低温での衝撃強度等の物性が低下することとな
り、60重量部を越えると流動性が低くなり成形性が低
下する。
【0022】
【組成物の製造方法】本発明のエアーバッグカバー材用
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、各成分を
上記の割合で、また、その他の添加剤を適宜使用して配
合混練することにより製造することができる。具体的に
は二軸押出機およびホットカッターを用いる方法、ある
いはニーダーまたはバンバリーミキサーで混練後、フィ
ーダールーダー、単軸押出機およびホットカッターを用
いる方法により製造することができる。
【0023】エアーバッグカバー材用として利用される
本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、
85℃での破断伸度(JIS K6301 ,500mm/分)が
450%以上、85℃での破断強度(JIS K6301 )が4
0kg/cm2 以上のものが好ましく、また、硬度はJIS
A硬度(JIS K6301 )として85以上、曲げ弾性率
(JIS K7203 )が1000〜3500kg/cm2 のものが
特に好ましい。
【0024】85℃での破断伸度が450%未満または
85℃での破断強度が40kg/cm2未満では、エアーバ
ッグカバーとして使用したとき、疲労劣化等の経時変化
によりノッチ部分に亀裂が発生したり、作動時(開裂破
壊時)ノッチ部分以外で破断することとなる。また、硬
度が低いと変形を起こしやすく保形性に劣り、曲げ弾性
率が高くなるとエアーバッグ膨脹の際のカバー開裂破壊
が困難となる。
【0025】本発明のエアーバッグカバー材用オレフィ
ン系熱可塑性エラストマー組成物をエアーバッグ収納用
カバーに成形する方法としては、通常行なわれている方
法でよく、例えばエアーバッグの作動時に破断部分とな
る薄肉部を内面が例えばH字状の凹部となるような金型
を使用して、射出成形などの一般的な成形法により成形
する。
【0026】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明は下記の記載により限定
されるものではない。なお、各実施例および比較例にお
いて、樹脂原料としては以下のものを使用した。
【0027】(a)プロピレン−エチレンランダム共重
合体(RPP):MFR(230℃,2.16kg荷重)30
g/10分、密度0.910 g/cm3 、エチレン含量3.1
重量%。 (b)低密度ポリエチレン:低密度ポリエチレン(LD
PE):MFR(230℃,2.16kg荷重)65g/10
分、密度0.915 g/cm3 。線状低密度ポリエチレン
(LLDPE):MFR(230℃,2.16kg荷重)50
g/10分、密度0.926 g/cm3 。 (c)エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体
(EPDM):プロピレン含量28重量%,ヨウ素価1
3,ムーニー粘度(ML1+4 、100℃)88。 (d)プロピレン−エチレンブロック共重合体(BP
P):MFR(230℃,2.16kg荷重)40g/10
分、密度0.910 g/cm3 。 (e)スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加
物(SEBS):スチレン含量30重量%,MFR(2
30℃,2.16kg荷重)10g/10分。 (f)高密度ポリエチレン(HDPE):MFR(23
0℃,2.16kg荷重)30g/10分、密度0.955 g/c
3
【0028】実施例1 表1に示した割合の各成分を樹脂温度220℃で二軸押
出機にて溶融混練しホットカッターで切断してオレフィ
ン系熱可塑性エラストマー組成物を得た。この組成物を
成形して物性測定用のサンプルを作成し、エアーバッグ
カバー材の指標となる物性(MFR、JIS A硬度、
破断強度(23℃および85℃)、破断伸度、曲げ弾性
率、制振性、成形性)を測定した。各成分の配合割合と
共に測定結果を表1に示す。
【0029】実施例2〜5,比較例1〜6 各成分を表1に示した割合で使用し、実施例1と同様の
方法により、エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可
塑性エラストマー組成物を得た。この組成物から物性測
定用のサンプルを作成し、各物性を測定した。各成分の
配合割合と共に結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】表1に示した各物性の測定および評価方法
は以下のとおりである。 (1) MFR(g/10分):230℃,2.16kg荷重で測
定。 (2) JIS A硬度:JIS K6301 により測定。 (3) 破断強度(kg/cm2 ):JIS K6301 により、2
3℃および85℃で測定。 (4) 破断伸度(%):JIS K6301 により、85℃で測
定。 (5) 曲げ弾性率(kg/cm2 ):JIS K7203 により測
定。
【0033】(6) 成形性:220℃における高速剪断時
に測定(キャピラリーレオメーター(東洋精機製作所
製)により剪断速度1000/秒にて測定)した粘度に
より、成形性を以下の基準で評価した。 ◎:900poise 以下、 ○:900poise を超え1200poise 以下、 △:1200poise を超え1500poise 以下、 ×:1500poise を超えるもの。
【0034】(7) 制振性:固体粘弾性測定装置により、
−150℃〜200℃の範囲で5℃毎に1ヘルツ(H
z)の定周波を組成物に与え、各温度における貯蔵弾性
率および損失弾性率を測定し、その値より算出した力学
損失正接(tanδ)と温度により得た分散カーブによ
り以下の基準で評価した。 ○:tanδの分散カーブが−5〜30℃の温度範囲に
あるもの、 ×:tanδの分散カーブが−5〜30℃の温度範囲外
にあるもの。
【0035】表1より明らかなように、樹脂成分をプロ
ピレン−エチレンランダム共重合体および低密度ポリエ
チレンとした本発明の組成物(実施例1〜5)は高温
(85℃)での破断強度および破断伸度が改善され、曲
げ弾性率、JIS A硬度、成形性も良好な値を示して
おり、プロピレン−エチレンブロック共重合体を使用し
たもの(比較例5)、低密度ポリエチレンを配合してい
ないもの(比較例1,2)、本発明の組成割合の範囲外
のもの(比較例3,4)およびゴム成分としてSEBS
を使用したもの(比較例6)に比べて、バランスの取れ
た物性を示していることがわかる。
【0036】
【発明の効果】本発明のエアーバッグカバー材用オレフ
ィン系熱可塑性エラストマー組成物は、メルトフローレ
ート(230℃,2.16kg荷重)10〜120g/10
分、エチレン含量2.0 〜4.5 重量%のプロピレン−エチ
レンランダム共重合体と、低密度ポリエチレンと、ムー
ニー粘度(ML1+4 ,100℃)50〜120の高分子
量エチレン系共重合体ゴムとを配合、混練した組成物で
ある。本発明のエアーバッグカバー材用組成物はオレフ
ィン系熱可塑性樹脂組成物のみを使用するものであり、
これにより作成したエアーバッグカバーは作動時には確
実に破壊され、ネットなどの補助材を使用しなくても破
片が飛び散らず、広い温度範囲において確実に作動し、
柔軟性を保ち、表面性、成形性に優れている。また、−
50℃という低温でも脆化がみられず、高温での機械的
物性にも優れ温度適応性も良好である。さらに、従来の
スチレン系熱可塑性エラストマー(SEBS等)を用い
たものに比べて使用頻度の高い温度域(10〜25℃)
での制振性に優れるほか、オレフィン系樹脂組成物を使
用しているため効率良く生産でき、また使用後のリサイ
クルも可能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)メルトフローレート(230℃,
    2.16kg荷重)10〜120g/10分、エチレン含量2.
    0 〜4.5 重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合
    体20〜60重量部と、(b)低密度ポリエチレン5〜
    40重量部と、(c)ムーニー粘度(ML1+4 ,100
    ℃)50〜120のエチレン系共重合体ゴム60〜20
    重量部とを含有してなるエアーバッグカバー材用オレフ
    ィン系熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 【請求項2】 85℃での破断伸度(JIS K6301 ,50
    0mm/分)が450%以上、85℃での破断強度(JI
    S K6301 )が40kg/cm2 以上である請求項1記載のエ
    アーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマ
    ー組成物。
JP6184071A 1994-07-13 1994-07-13 エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 Pending JPH0827331A (ja)

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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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