JPH0816178B2 - 高分子体 - Google Patents

高分子体

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JPH0816178B2
JPH0816178B2 JP62272087A JP27208787A JPH0816178B2 JP H0816178 B2 JPH0816178 B2 JP H0816178B2 JP 62272087 A JP62272087 A JP 62272087A JP 27208787 A JP27208787 A JP 27208787A JP H0816178 B2 JPH0816178 B2 JP H0816178B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、殺菌作用を有する粘土鉱物を含有すること
を特徴とする高分子体に関する。更に詳しくは、殺菌作
用を有する金属イオンを保持する層間カチオンの交換可
能な粘土鉱物を含有し、物性変化が少なく、殺菌作用に
優れ、広範囲の高分子に適用可能な粘土鉱物含有高分子
体を提供するものである。
[従来の技術] 有機重合体類は、固体から高粘性液体に及ぶ多数の異
なる化学構造を有しており、現在広く製品として利用さ
れている。ところがこれら重合体は、その網状構造や発
泡体に、水分や栄養源等の堆積を許すことから、微生物
による攻撃を受けやすい。このような事情から、これら
高分子体には様々な抗菌性を付与する努力がなされてい
るが、その機構を大別すると、ジフェニルエーテルのよ
うに高分子体から水分に溶出して作用する溶出型と、有
機シリコンアンモニウム塩のように高分子体から溶出し
ない非溶出型の2種がある。
溶出型では、抗菌剤自体が溶出するため、人体に対す
る安全性や、周辺へ及ぼす影響がある。また、抗菌剤が
溶出し高分子体での含有量が減少するため、抗菌力の持
続性に欠点があった。
一方の非溶出型においては、これらの欠点はなく、抗
菌剤として好ましいと考えられる。従来から銀イオン、
銅イオン及び亜鉛イオン等の金属イオンは、抗菌力を有
することが知られており、これら、金属イオンを高分子
体に保持させ抗菌力を付与させれば非溶出型抗菌剤とし
て広く利用を期待することができる。金属イオンを高分
子体に保持させる方法としては、例えば金属そのものを
保持させる方法として金属粉末そのものを高分子体に添
加する方法や、イオン交換能又は錯体形成能を有する有
機官能基を高分子に含有させ、該有機官能基に金属イオ
ンを保持させる方法等がある。
しかしながら、高分子体に対し、金属そのものを利用
する方法は、高分子とのなじみが悪いという欠点があ
り、また比較的多量を必要とするため重量が増え、かつ
コスト高となる。また、イオン交換能または錯体形成能
を有する有機官能基を高分子に含有させ、該有機官能基
に金属イオンを保持させる方法は、該有機官能基と高分
子との相互作用が無視できず、高分子の著しい物性変化
を避けるためには、高分子の種類および有機官能基の種
類と量が極めてせまい範囲のものとならざるを得なかっ
た。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者らは、このような事情に鑑み鋭意研究を重ね
た結果、殺菌作用を有する金属イオンを保持する粘土鉱
物を含有する高分子体が、上記欠点をことごとく解決す
ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成する
に至った。
[問題点を解決するための手段] すなわち本発明は、殺菌作用を有する金属イオンの一
種又は二種以上を保持した粘土鉱物を含有していること
を特徴としている高分子体である。
以下、本発明の構成について述べる。
本発明に用いられる粘土鉱物は、層間カチオンが交換
可能なスメクタイト属に属する層状ケイ酸塩鉱物であ
り、一般にはモンモリロナイト、バイデライト、ノント
ロナイト、サポナイト及びヘクトライト等があり、これ
らは天然又は合成品のいずれであってもよい。
市販品では、クニピア、スメクトン(いずれもクニミ
ネ工業)、ビーガム(バンダービルト社)、ラポナイト
(ラポルテ社)、フッ素四ケイ素雲母(トピー工業)等
が利用できる。
本発明の実施にあたっては、これらの粘土鉱物のうち
から、一種または二種以上が任意に選択され用いられ
る。
これらの粘土鉱物の層間には、通常ナトリウムイオン
やリチウムイオンなどのカチオンが存在し、粘土鉱物全
体を電気的に中和しているが、これらのカチオンは交換
性であり、容易に他のカチオンと置き変わることができ
る。このカチオン交換容量は粘土鉱物100g当り大凡60〜
150ミリ当量である。
本発明で用いられる殺菌作用を有する金属イオンは、
銀、銅または亜鉛である。これらの金属イオンの中から
1種または2種以上が任意に選択され、用いられる。
本発明に用いられる高分子体は、合成あるいは半合成
の有機高分子であって特に限定されるものではない。こ
れらを例示すると、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ
カーボネート、ポリアセタール、ABS樹脂、アクリル樹
脂、ふっ素樹脂、ポリウレタンエラストマー、ポリエス
テルエラストマーなどの熱可塑性合成高分子、フェノー
ル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性合成
高分子、レーヨン、キュプラ、アセテート、トリアセテ
ートなどの再生又は半合成高分子などが挙げられる。
本発明の粘土鉱物含有高分子体は、殺菌作用を有する
金属イオンを保持した粘土鉱物と有機高分子体とからな
るものである。
本発明の殺菌作用を有する金属イオンを保持した粘土
鉱物の割合は、高分子体に対して0.01〜50重量%が好ま
しく、さらに好ましくは0.05〜40重量%である。
本発明の高分子体の製造方法は、特に限定されないが
例えば以下の方法で得られる。すなわち、殺菌作用を有
する金属イオンを粘土鉱物に保持し、これを有機高分子
体に添加混合する方法や、粘土鉱物を有機高分子体に添
加混合し、成型した後高分子成型体をイオン交換処理し
て、殺菌力を有する金属イオンを高分子体内の粘土鉱物
に保持せしめる方法等があげられる。
これらをさらに具体的に説明すると、前者の製造方法
としては、銀、亜鉛、銅等の塩化物、硝酸塩、硫酸塩、
酢酸塩等の水可溶性金属塩を、水及び/又は有機溶媒に
溶解し、これに水膨潤性粘土鉱物を分散させ、沈澱して
きた粘土鉱物を分散し、必要に応じて洗浄、乾燥して殺
菌作用を有する金属イオンを保持した粘土鉱物が得られ
る。有機溶媒としては、エタノール、メタノール及びア
セトンなど一般的なものが用いられる。製造時の水膨潤
性粘土鉱物の濃度は、特に制限はないが20重量%以上に
なると、撹拌が困難となり、イオン交換が行なわれ難く
なる。
金属イオンの交換量は、カチオン交換容量と同量であ
ることが望ましいが、その10重量%程度でも抗菌活性を
示すことができる。このような金属カチオンでイオン交
換を行なうと、粘土鉱物は水に分散してもゲル化能は無
くなる。
また、銀、銅、亜鉛以外の金属イオン、例えばナトリ
ウム、カリウム、カルシウムあるいは他の金属イオンが
共存していても殺菌効果を妨げることはないので、これ
らのイオンの残存または共存は何らさしつかえない。
次いで、金属イオンを保持した粘土鉱物を有機高分子
体へ添加混合して本発明の高分子体を得る。混合の割合
は、金属イオンの交換量により交換の割合が小さい場合
には、より多く含有させることが望ましいが、概ね0.05
〜10重量%でよい。添加混合の時期および方法は特に限
定されるものではない。要は用いる高分子体の性質、工
程上の特徴などに応じて最適の方法を採用すればよい。
通常、成型直前に添加混合する方法が好適である。しか
し良好な粒子の分散のためにモノマーに添加混合するこ
とが好ましい場合もある。
次に、後者の製造方法としては、粘土鉱物をイオン交
換処理せずに高分子体へ添加混合する。添加混合の時期
および方法は特に限定されるものではない。得られた粘
土鉱物含有高分子体を成型体となした後イオン交換処理
する。成型体の種類・形状は特に限定されるものではな
く、例えばペレットなどの中間成型体でもよく、また最
終製品の形となってもよい。処理の方法は基本的には前
述した粘土鉱物のイオン交換処理の方法に準ずるもので
あって、粘土鉱物含有高分子成型体を、殺菌作用を有す
る金属の水溶性塩類の溶液で処理する。
本発明の高分子体には、上述した必須成分の他に有機
溶剤、重合触媒、安定剤、艶消剤、増白剤、有機又は無
機の顔料、無機フィラー及び各種可塑剤などを本発明の
効果を損なわない範囲で配合してもよい。
本発明の高分子体は、様々な形状、大きさに成型する
ことが可能である。例えば粒状体、フィルム、繊維、各
種容器、パイプその他任意の成型体が可能であって、殺
菌力を必要とする用途に極めて高範囲に利用することが
できる。
また、本発明の高分子体は粘土鉱物本来の機能をも合
わせ持っているので、抗菌性と粘土鉱物本来機能とを合
わせて利用することが可能である。例えば粘土鉱物の本
来機能の吸湿・吸着効果と抗菌効果の複合効果を利用す
ることができる。
さらに他の機能性物質を含有させて、上記効果と他の
機能との複合機能を発揮せしめることも可能である。他
の機能性物質としては活性炭、シリカゲルなどがある。
活性炭の場合は脱臭・吸着効果が、シリカゲルの場合は
吸湿効果が増強される。
[発明の効果] 本発明において殺菌力を有する金属イオンは粘土鉱物
を担体として高分子体内に分散保持されるので、金属そ
のものを利用する方法に比べ金属イオンが広く分布して
いることになり殺菌効果は大きいという特徴を有してい
る。しかも、金属イオンが粘土鉱物に長期間安定に保持
されるので、殺菌効果の長期持続性に優れているなどの
ことから各種高分子体に適用でき産業利用性の高いもの
である。
[実施例] 次に実施例をあげて本発明を、さらに詳細に説明す
る。なお本発明はこれらに限定されるものではない。実
施例に先立ち以下に試験方法を述べる。
(1)抗菌力の評価試験法 抗菌力の評価にはシェークフラスコ法を用いた。すな
わち試料となる粘土鉱物含有高分子体の成型体を細断
し、被検菌を1〜2×104(コ/ml)となるよう接種した
リン酸緩衝液(PH 7.2)70mlに1.5g±0.1g添加する。25
±2℃で振盪を行ない6時間後の生菌数を測定し生菌数
の減少率を求めた。
A;振盪後の1ml当りの生菌数 B;振盪前の1ml当りの生菌数 生菌数測定、前培養共に培地はNutrient Agar(Difco
社)を用いた。
被検菌としてはStaphylococcus aureus,Klebsiella p
neumoniae,Pseudomonus aeruginosa,Escherichia coli
を用いた。
(2)防カビ試験は、Jis−Z−2911−1976に規定する
カビ抵抗性試験法の湿式法によった。すなわち、試料と
なる粘土鉱物含有高分子成型体にカビの胞子分散液を噴
霧し、28±2℃、湿度(RH)95±5%で28日間培養した
後試料を観察し、結果を表−1のように表示した。
被検菌としては、Aspergillus niger,Penicillium fu
niculosumを用いた。前培養には、ポテトデキストロー
ス寒天培地(栄研社)を用いた。
表−2に調製した殺菌作用を有する金属イオンを保持
した粘土鉱物の一覧を記載する。
調製法は、銀イオンを保持させる場合は硝酸銀51.0
g、銅イオンを保持させる場合は硫酸銅(5水和物)37.
5g、亜鉛イオンを保持させる場合は硝酸亜鉛(6水和
物)44.6gをイオン交換水3に溶解し、そこに粘土鉱
物100gを分散させ、5時間撹拌する。その後沈殿物を濾
過、水洗し、100℃にて乾燥し粉砕することによって上
記の金属イオンを担持した粘土鉱物を得た。
実施例1 抗菌性ポリウレタンフォーム 本発明のための標準ポリエーテルペーストポリウレタ
ンフォームは次のようにして製造される。
まず、成分「A」及び成分「B」を調製する。成分
「A」はイソシアネート指数105のトルエンジイソシア
ネートであり、成分「B」は下記混合物である。
ボラノール CP3810(ダウケミカル社) 100重量部 脱イオン水 4.5 ニアックス A−1(ユニオンカーバイド社) 0.09 シリコン界面活性剤(信越シリコーン社F−258)0.8
塩化メチレン 3.25 一般に、通常の方法はこの「B」成分を適切な容器中
で組合せ、ディスパー等の撹拌機を用いて均質化させ
る。それから成分「A」を添加し、再度「A」「B」を
均質化させる。その容器内で発泡体が膨張するにまかせ
る。
本発明での抗菌性粘土鉱物配合量は、ポリオール100
部に対する比率で表す。製造工程中抗菌性粘土鉱物を添
加する部位は成分「A」でも「B」でも良いが、均質に
混合しておくことが肝要である。
上記ポリウレタンフォーム製造法により表−2に示さ
れた抗菌性粘土鉱物を配合した試料を作成し、抗菌性を
評価した結果を表−3に示した。
シュークフラスコ法ではStaphylococcus aureus,
Pseudomonus aeruginosaを用い、カビ抵抗性試験ではAs
pergillus nigerを用いた。
さらに上記試料をJIS L−0217(105法)に準じて洗濯
し、50回繰り返した後の抗菌性を評価し結果を表−4に
示した。
表−3,4より明らかなように本発明の粘土鉱物含有高
分子体は強い抗菌力を有しており、かつ持続性を有する
ことが確認される。
実施例2 抗菌性ポリウレタンフィルム ポリウレタンフィルムの調製は以下の方法によった。
ポリイソシアネート溶液* 100重量部 ジメチルホルムアミド(DMF) 10 メチルエチルケトン(MEK) 20 *タケネート300(武田薬品工業) 上記を均一混合する際に、本発明の抗菌性粘度鉱物を
0.1又は0.5部添加した。その混合物を、離型紙上に約70
μ塗布し、乾燥機(80℃)にて製膜した。
調製した試料を各々抗菌力評価した結果を表−5に示
す。
本試験にて用いた菌はシェークフラスコ法では St
aphylococcus aureus,Klebsiella pneumoniaeを、カ
ビ抵抗性試験ではPenicillium funiculosumである。
実施例3 抗菌性PVFスポンジ ポリビニルアルコールの水溶液に、抗菌性粘土鉱物を
所定量添加し、気泡形成剤としてデンプンを添加する。
塩酸を触媒としてホルムアルデヒドを結合させ、ホルマ
ール化反応によりポリビニルホルマールの多孔質弾性体
を得た。これを水洗して、気泡生成剤を除去後乾燥させ
試料とした。抗菌性の評価結果を表−6に示す。
被検菌にはシェークフラスコ法では Staphylococc
us aureus,Escherichia coliを用い、カビ抵抗性試験
ではAspergillus nigerを用いた。
実施例1と同様に洗濯を50回実施し、上記と同じ試験
を行なった結果を表−7に示す。
上記のように、本発明による抗菌性金属含有粘土鉱物
を配合した高分子体は、強い抗菌性を有しかつその抗菌
性は、洗濯後も持続していることが確認される。
実施例4 6ナイロン乾燥チップ(相対粘土2.3/95%硫酸)に所
定量の抗菌性金属含有粘度鉱物を添加混合し、常法に従
い溶融紡糸後抗菌力の評価を行なった。但し、シェーク
フラスコ法では被検菌としてKlebsiella pneumoniaeを
用い、カビ抵抗性試験ではPenicillium funiculosumを
用いた。抗菌力の結果を表−8に示す。
実施例5 実施例1に示したウレタンフォーム製造法により、金
属を含有させていないラポナイト(ラポルテ社)、0.5
部配合したウレタンフォームを発泡した。上記ウレタン
フォームの10gをとり、硝酸銀0.1gをイオン交換水100ml
に溶解した溶液に浸し、室温で撹拌下に、20時間保持し
てカチオン交換を行なった。カチオン交換処理後のウレ
タンフォームを充分水洗し、乾燥後、抗菌力の評価を行
なった。結果を表−9に示す。被検菌は実施例1と同じ
である。
上記の通り、粘度鉱物に抗菌性金属イオンを付与する
部位は、粘度鉱物を高分子体に配合した後であっても、
抗菌力は保たれており、本発明における抗菌性金属イオ
ンの粘土鉱物への添加部位は、第2の方法で示した製法
でも良好な抗菌力を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 道広 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂研究所内 (72)発明者 浅賀 良雄 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂研究所内 審査官 谷口 浩行 (56)参考文献 特開 昭62−195038(JP,A) 特開 昭62−195037(JP,A) 特開 昭62−7748(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】殺菌作用を有する金属イオンの一種または
    二種以上を層間に保持した水膨潤性粘土鉱物を0.01〜50
    重量%含有していることを特徴とする高分子体。
  2. 【請求項2】殺菌作用を有する金属イオンが銀、銅また
    は亜鉛である特許請求の範囲第一項記載の高分子体。
JP62272087A 1987-10-28 1987-10-28 高分子体 Expired - Lifetime JPH0816178B2 (ja)

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