JPH0816295B2 - 抗菌性繊維構造物素材 - Google Patents

抗菌性繊維構造物素材

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JPH0816295B2
JPH0816295B2 JP2024800A JP2480090A JPH0816295B2 JP H0816295 B2 JPH0816295 B2 JP H0816295B2 JP 2024800 A JP2024800 A JP 2024800A JP 2480090 A JP2480090 A JP 2480090A JP H0816295 B2 JPH0816295 B2 JP H0816295B2
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順三 衣笠
隆太 小早川
薫 米増
通夫 市川
俊英 武田
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鐘紡株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、抗菌性を有するシャツ,ブラウス,ユニホ
ーム,寝装等の繊維構造物を製造するのに適する繊維素
材に関する。
(従来の技術とその問題点) 繊維構造物に抗菌性を付与するために、抗菌剤や防カ
ビ剤による後加工を行うことが古くから知られている
(例 特公昭43−4240号公報)。
一方、本出願人等は先に、抗菌作用を有する金属イオ
ンを保持しているゼオライト系固体粒子を含む有機高分
子体を発明し特許出願した(特開昭59−133235号公
報)。有機高分子体の形状としては、粒状体,フィル
ム,繊維などを例示した。
しかしながら、前者の後加工による方法は洗濯耐久性
が劣ることや、後加工の処理剤が多い場合繊維構造物の
風合を損なう等の欠点があった。一方後者の抗菌作用を
有する金属イオンを保持しているゼオライト系固体粒子
(以下、抗菌性ゼオライトと称す)を含む繊維より成る
繊維構造物は、白度が不足し、耐光堅牢度が低いことや
有機高分子体に含有せしめているため風合が粗硬なため
シャツ,ブラウス等に使用出来ないという問題があっ
た。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであっ
て、抗菌性ゼオライトを含む繊維構造物の白度,耐光堅
牢度及び風合の向上を目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上述の目的は、最外層が天然繊維あるいは再生セルロ
ース繊維,最外層以外の少なくとも一層が抗菌作用を有
する金属イオンを保持しているゼオライト系固体粒子が
含有されている合成繊維からなる多層構造糸であること
を特徴とする抗菌性繊維構造物素材により達成される。
以下、本発明を詳細に説明する。
最外層を形成する天然繊維あるいは再生セルロース繊
維としては、綿繊維,羊毛繊維,レーヨン,ポリノジッ
ク繊維等が好ましく、これらの混紡繊維であってもよ
い。
最外層以外の少なくとも一層を形成する合成繊維とし
ては、通常公知のポリエステル繊維,通常公知のナイロ
ン繊維,通常公知のアクリル繊維等が例示できる。
本発明における抗菌製ゼオライト自体は、特開昭59−
133235号公報に開示したものを用いることができる。す
なわち本発明において抗菌効果を有するゼオライト系固
体粒子は、アルミノシリケートよりなる天然または合成
ゼオライトのイオン交換可能な部分に殺菌効果を持つ金
属イオンの1種又は2種以上を保持しているものであ
る。殺菌効果のある金属イオンの好適例としてAg,Cu,Z
n,Fe,Cr,Ni,Sn,Hgが挙げられる。特にAg,Cu,Znのイオン
が好ましい。抗菌性のある上記金属の単独または混合型
の使用が可能である。
ゼオライトは一般に三次元的に発達した骨格構造を有
するアルミノシリケートであって、一般にはAl2O3を基
準にしてxM2/nO・Al2O3・ySiO2・zH2Oで表わされる。M
はイオン交換可能な金属イオンを表わし、通常は1価〜
2価の金属であり、nはこの原子価に対応する。一方x
およびyはそれぞれ金属酸化物,シリカの係数,zは結晶
水の数を表わしている。ゼオライトは、その組成比及び
細孔径,比表面積などの異なる多くの種類のものが知ら
れている。
しかし本発明で使用するゼオライト系固体粒子の比表
面積は150m2/g(無水ゼオライト基準)以上であって、
ゼオライト構成成分のSiO2/Al2O3モル比は14以下好ま
しくは11以下でなければならない。
本発明で使用する抗菌作用を有する金属水溶性塩類の
溶液は、本発明で限定しているゼオライトとは容易にイ
オン交換するので、かかる現象を利用して必要とする上
記の金属イオンを単独または混合してゼオライトの固定
相に保持させることが可能であるが、金属イオンを保持
しているゼオライト系粒子は、比表面積が150m2/g以
上,かつSiO2/Al2O3モル比が14以下であるという二つ
の条件を満さなければならない。もしそうでなければ効
果的な抗菌作用を達成する目的物が得られないことが判
った。これは、効果を発揮できる状態でゼオライトに固
定された金属イオンの絶対量が不足するためであると考
えられる。つまり、ゼオライトの交換基の量,交換速
度,アクセシビリティなどの物理化学的性質に帰因する
ものと考えられる。
従って、モレキュラーシーブとして知られているSiO2
/Al2O3モル比の大きなゼオライトは、本願発明におい
て全く不適当である。
またSiO2/Al2O3モル比が14以下のゼオライトにおい
ては、抗菌作用を有する金属イオンを均一に保持させる
ことが可能であり、このためにかかるゼオライトを用い
ることにより初めて十分な抗菌効果が得られることが判
った。加えて、ゼオライトのSiO2/Al2O3モル比が14を
越えるシリカ比率の高いゼオライトの耐酸,耐アルカリ
性はSiO2の増大とともに増大するが、一方これの合成に
も長時間を要し、経済的にみてもかかる高シリカ比率の
ゼオライトの使用は得策でない。前述したSiO2/Al2O3
≦14の天然または合成ゼオライトは本構造物の通常考え
られる利用分野では、耐酸性,耐アルカリ性の点よりみ
ても充分に使用可能であり、また経済的にみても安価で
あり得策である。この意味からもSiO2/Al2O3モル比は1
4以下でなければならない。
本発明で使用するSiO2/Al2O3のモル比が14以下のゼ
オライト素材としては天然または合成品の何れのゼオラ
イトも使用可能である。例えば天然のゼオライトとして
はアナルシン(Analcime:SiO2/Al2O3=3.6〜5.6),チ
ャバサイト(Chabazite:SiO2/Al2O3=3.2〜6.0および
6.4〜7.6),クリノプチロライト(Clinoptilolite:SiO
2/Al2O3=8.5〜10.5),エリオナイト(Erio-nite:SiO
2/Al2O3=5.8〜7.4),フオジヤサイト(Faujasite:Si
O2/Al2O3=4.2〜4.6),モルデナイト(Mordenite:SiO
2/Al2O3=8.34〜10.0),フィリップサイト(Phillips
ite:SiO2/Al2O3=2.6〜4.4)等が挙げられる。これら
の典型的な天然ゼオライトは本発明に好適である。一方
合成ゼオライトの典型的なものとしてはA−型ゼオライ
ト(SiO2/Al2O3=1.4〜2.4),X−型ゼオライト(SiO2
/Al2O3=2〜3),Y−型ゼオライト(SiO2/Al2O3=3
〜6),モルデナイト(SiO2/Al2O3=9〜10)等が挙
げられるが、これらの合成ゼオライトは本発明のゼオラ
イト素材として好適である。特に好ましいものは、合成
のA−型ゼオライト,X−型ゼオライト,Y−型ゼオライト
及び合成又は天然のモルデナイトである。
ゼオライトの形状は粉末粒子状が好ましく、粒子径は
太デニールの繊維等へ適用する場合は数ミクロン〜数10
ミクロンあるいは数100ミクロン以上でよく、一方細デ
ニールの繊維の場合には粒子径が小さい方が好ましく、
例えば5ミクロン以下、特に2ミクロン以下であること
が望ましい。
金属イオンはゼオライト系固体粒子にイオン交換反応
により保持されなければならない。イオン交換によらず
単に吸着あるいは付着したものでは抗菌効果およびその
持続性が不充分である。金属イオンを保持させる方法と
して2つの方法が可能である。第1の方法は予め抗菌性
金属イオンを施与した抗菌性ゼオライトを紡糸の際に又
はそれより前に合成繊維に添加混合する方法である。第
2の方法は、ゼオライトを合成繊維に含めて紡糸した後
に繊維をイオン交換処理して、抗菌作用を有する金属イ
オンを繊維内のゼオライトに保持せしめる方法である。
まず第1の方法について説明する。本発明で定義した
各種のゼオライトを本発明のAg−ゼオライトに転換する
場合を例にとると、通常Ag−ゼオライト転換に際しては
硝酸銀のような水溶液銀塩の溶液が使用されるが、これ
の濃度は過大にならないよう留意する必要がある。例え
ばA−型またはX−型ゼオライト(ナトリウム−型)を
イオン交換反応を利用してAg−ゼオライトに転換する際
に、銀イオン濃度が大であると(例えば1〜2MAgNO3使
用時は)イオン交換により銀イオンは固相のナトリウム
イオンと置換すると同時にゼオライト固相中に銀の酸化
物等が沈殿析出する。このために、ゼオライトの多孔性
は減少し、比表面積は著しく減少する欠点がある。また
比表面積は、さほど減少しなくても、銀酸化物の存在自
体によって殺菌力は低下する。かかる過剰銀のゼオライ
ト相への析出を防止するためには銀溶液の濃度をより希
釈状態例えば0.3MAgNO3以下に保つことが必要である。
もっとも安全なAgNO3の濃度は0.1M以下である。かかる
濃度のAgNO3溶液を使用した場合には得られるAg−ゼオ
ライトの比表面積も転換素材のゼオライトとほぼ同等で
あり、抗菌作用の効果が最適条件で発揮できる。
本発明で定義したゼオライト類をCu−ゼオライトに転
換する場合にも、イオン交換に使用する銅塩の濃度によ
っては、前述のAg−ゼオライトと同様な現象が起る。例
えばA−型またはX−型ゼオライト(ナトリウム−型)
をイオン交換反応によりCu−ゼオライトに転換する際
に、1MCuSO4使用時は、Cu2+は固相のNa+と置換するが、
これと同時にゼオライト固相中にCu3(SO4)(OH)4のよう
な塩基性沈殿が析出するためにゼオライトの多孔性は減
少し、比表面積は著しく減少する欠点がある。かかる過
剰な銅のゼオライト相への析出を防止するためには使用
する水溶液銅液の濃度をより希釈状態、例えば0.05M以
下に保つことが好ましい。かかる濃度のCuSO4溶液の使
用時には得られるCu−ゼオライトの比表面積も転換素材
のゼオライトとほぼ同等であり、抗菌効果が最適な状態
で発揮できる利点があることが判った。
Ag−ゼオライトならびにCu−ゼオライトへの転換に際
して、イオン交換に使用する塩類の濃度によりゼオライ
ト固相への固形物の析出があることを述べたが、Zn−ゼ
オライトへの転換に際しては、使用する塩類が2〜3Mの
付近では、かかる現象がみられない。通常本発明で使用
するZn−ゼオライトは上記濃度付近の塩類を使用するこ
とにより容易に得られる。
上述のAg−ゼオライト,Cu−ゼオライトおよびZn−ゼ
オライトへの転換に際してイオン交換反応をバッチ法で
実施する際には上述の濃度を有する塩類溶液を用いてゼ
オライト素材の浸漬処理を実施すればよい。ゼオライト
素材中への金属含有量を高めるためにはバッチ処理の回
数を増大すればよい。一方、上述の濃度を有する塩類溶
液を用いてカラム法によりゼオライト素材を処理する際
には吸着塔にゼオライト素材を充填し、これに塩類溶液
を通過させれば容易に目的とする金属−ゼオライトが得
られる。
上記の金属−ゼオライト(無水ゼオライト基準)中に
占める金属の量は、銀については30重量%以下であり、
好ましい範囲は0.001〜5重量%にある。一方本発明で
使用する銅および亜鉛については金属−ゼオライト(無
水ゼオライト基準)中に占める銅または亜鉛の量は35重
量%以下であり、好ましい範囲は0.01〜15重量%にあ
る。銀,銅および亜鉛イオンを併用して利用することも
可能であり、この場合は金属イオンの合計量は金属−ゼ
オライト(無水ゼオライト基準)に対し35重量%以下で
よく、好ましい範囲は金属イオンの構成比により左右さ
れるが、およそ0.001〜15重量%にある。
また、銀,銅,亜鉛以外の金属イオン、例えばナトリ
ウム,カリウム,カルシウムあるいは他の金属イオンが
共存していても殺菌効果をさまたげることはないので、
これらのイオンの残存又は共存は何らさしつかえない。
このようにして得られた抗菌性ゼオライト粒子は、ポ
リエステルまたはナイロンのチップと混合するか、又は
熔融した該ポリエステルまたはナイロンと混合してマス
ターチップを予め作ることによって、或いはモノマーに
混入することによって、ポリエステルまたはナイロンに
含められる。
また抗菌性ゼオライト粒子は、アクリルポリマーのDM
F溶液と混合し常法に従い湿式紡糸することによってア
クリルに含められる。
抗菌性ゼオライトは、合成繊維に対して0.05〜5重量
%の量で含めることが好ましい。0.05%未満では抗菌作
用に乏しい。一方、5重量%を越えても効果の格別の増
大はなく、繊維物性が低下する。
次に第2の方法、すなわち抗菌性金属イオンを保持し
ないゼオライト系固体粒子を合成繊維に含めて紡糸した
後に、抗菌性金属イオンの交換反応を行う方法において
は、イオン交換処理の時期が異なる他は第1の方法に準
じて行うことができる。合成繊維に保持されるゼオライ
ト系固体粒子は、なおイオン交換能力を保持している。
繊維内のゼオライトのどの程度の割合がイオン交換され
るかは、合成繊維の性質に左右される。比較的親水性の
高い高分子体の場合は水の浸透に伴ない金属イオンが内
部迄浸透するので、高分子体内部のゼオライトもイオン
交換される。しかし、疎水性の高分子体であっても表面
付近のゼオライトはかなりの割合でイオン交換される。
本発明の抗菌性ゼオライト含有合成繊維は延伸された
又は未延伸状態であることができる。
二層構造糸の場合、外層は天然繊維あるいは再生セル
ロース繊維で、内層は抗菌性ゼオライト含有合成繊維と
なる。
そして、三層構造以上の多層構造糸の場合、外層は天
然繊維あるいは再生セルロース繊維で、最外層以外の層
は少なくとも一層が抗菌性ゼオライト含有合成繊維であ
れば他の層の素材は特に限定されない。
最外層が天然繊維あるいは再生セルロース繊維,最外
層以外の少なくとも一層が抗菌性ゼオライト含有合成繊
維からなる多層構造糸は公知の方法で得られる。
例えば、外層が綿繊維で内層が抗菌性ゼオライト含有
ポリエステル繊維糸からなる二層構造糸の場合、精紡機
で綿繊維の粗糸をバックローラー,ミドルローラー,フ
ロントローラーに順次通過せしめる一方、抗菌性ゼオラ
イト含有ポリエステル繊維糸をフロントローラー直前に
供給し、上記天然繊維の粗糸と上記抗菌性ゼオライト含
有ポリエステル繊維糸との両者をフロントローラーニッ
プ点にて複合紡出することにより得られる。
また、例えば外層が綿繊維,中層が抗菌性ゼオライト
含有ポリエステル繊維,内層が抗菌性ゼオライトを含有
しないポリエステル繊維糸からなる三層構造糸の場合、
スライバーから粗糸をへて糸を製造する際に、ドラフト
されつつある綿繊維スライバーの中央に抗菌性ゼオライ
ト含有ポリエステル繊維を重ねて篠とし、ついで両者を
一緒にドラフトして粗糸とし、精紡機で上記粗糸をバッ
クローラー,ミドルローラー,フロントローラーに順次
通過せしめる一方、抗菌性ゼオライトを含有しないポリ
エステル繊維糸をフロントローラー直前に供給し、上記
粗糸と上記ポリエステル繊維糸との両者をフロントロー
ラーニップ点にて複合紡出することにより得られる。
本発明において、抗菌性能をさらに強化したい場合に
は、上記のようにして得られた繊維構造物素材を用いて
繊維構造物となし、この繊維構造物に対して両性活性剤
抗菌剤,第4級アンモニウム塩基を有する抗菌剤等を付
与せしめることが行なわれる。
(実施例) 以下で、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
尚、実施例に記載の白度,耐光堅牢度,抗菌性は、下記
の方法によって測定したものである。
1)白度 分光光度計にて450nmでの反射率を測定した。
2)耐光堅牢度 JIS L−0842法で測定した。
3)抗菌性 抗菌試験方法としては繊維製品衛生加工協議会で定め
た、菌数測定法を用いた。
試験に使用した菌株としては、Staphylococcusaureus
(黄色ぶどう状球菌)IFO 12732を用いた。
又、抗菌試験結果から以下の計算法で抗菌性を求め
た。
B:無加工布の18時間培養後の生菌数 C:加工布の18時間培養後の生菌数 尚、加工布は加工上りと、耐久性試験のため103法に
よる洗濯を50回行なったものとを使用した。
本発明で用いた抗菌性ゼオライトは、バクテキラーA3
50BN(商標、シナネンニューセラミック社製)として市
販されている物である。これは、A型ゼオライトに銀3
重量%,銅5重量%をイオン交換により付与したもので
あり、5ないし6μmの平均粒子径を有する。比表面積
は500〜600m2/g,SiO2/Al2O3モル比は約2である。
実施例1 外層が綿繊維,内層がバクテキラー含有ポリエステル
繊維スパン糸である30番手の二層構造糸を製造し、経密
度120本/インチ,緯密度60本/インチの平織物を織成
した。
バクテキラー含有ポリエステルは、ポリエチレンテレ
フタレート(以下PETと称す)のチップに、予めPETに対
し2.0重量%のバクテキラーA350BNを添加混合し、常法
に従い溶融紡糸し延伸して1.5デニールとなし、40mmの
長さに切断して製造した。そして得られたバクテキラー
含有ポリエステル繊維を用いて精紡機でバクテキラー含
有ポリエステル繊維糸を製造した。
尚、上記二層構造糸は、精紡機で綿繊維の粗糸をバッ
クローラー,ミドルローラー,フロントローラーに順次
通過せしめる一方、上記バクテキラー含有ポリエステル
繊維糸をフロントローラー直前に供給し、上記綿繊維の
粗糸と上記バクテキラー含有ポリエステル繊維糸との両
者をフロントローラーニップ点にて複合紡出することに
より得られる。この時のバクテキラー含有ポリエステル
繊維と綿繊維の混率は30:70であった。
次いで、得られた平織物に通常の精練,シルケット,
ヒートセットによる準備処理を施した。
水にグリオキザール系樹脂(大日本インキ社製,ベッ
カミンLKS)50g,金属塩系触媒(住友化学社製,スミテ
ックスアクセレータMX)15gを加え、1に調整した樹
脂液を用い、この樹脂液を上記の平織物に付与(絞り率
60%)し、引き続き150℃×3分熱処理し、樹脂を繊維
に固着し、本発明実施例1の製品を得た。
実施例2 実施例1と同様の平織物に通常の準備処理を施した。
水に両性活性剤系抗菌剤(日華化学社製,ニッカノン
RB)20g,グリオキザール系樹脂(大日本インキ社製,ベ
ッカミンLKS)50g,金属塩系触媒(住友化学社製,スミ
テックスアクセレータMX)15gを加え、1に調整した
樹脂液を用い、この樹脂液を上記の平織物に付与(絞り
率60%)し、引き続き150℃×3分熱処理し、樹脂を繊
維に固着し、本発明実施例2の製品を得た。
比較例1 実施例1のバクテキラー含有ポリエステル繊維と綿繊
維をバクテキラー含有ポリエステル繊維30:綿70の割合
で混紡し、30番手の混紡糸を製造し、この混紡糸を用い
経密度120本/インチ,緯密度60本/インチの平織物を
織成した。
次いで、得られた平織物に通常の準備処理、実施例1
と同様の仕上処理を施し、比較例1の製品を得た。
比較例2 比較例1と同様の平織物に通常の準備処理、実施例2
と同じ仕上処理を施し、比較例2の製品を得た。
比較例3 バクテキラーを含有しない通常のポリエステル繊維
(1.5デニール,カット長40mm)と綿繊維をバクテキラ
ーを含有しない通常のポリエステル繊維30:綿70の割合
で混紡し、30番手の混紡糸を製造し、この混紡糸を用い
経密度120本/インチ,緯密度60本/インチの平織物を
織成した。
次いで、得られた平織物に通常の準備処理、実施例1
と同様の仕上処理を施し、比較例3の製品を得た。
比較例4 比較例3と同様の平織物に通常の準備処理、実施例2
と同じ仕上処理を施し、比較例4の製品を得た。
次に、本発明の実施例1,2により得られた製品の白
度,耐光堅牢度,抗菌性について、比較例と比較した結
果を第1表に示す。
第1表から明らかなように、本発明により得られる製
品は白度,耐光堅牢度及び抗菌性に優れたものである。
実施例3 外層が綿繊維,中層がバクテキラー含有ポリエステル
繊維,内層がバクテキラーを含有しない通常のポリエス
テル繊維フィラメント糸である30番手の三層構造糸を製
造し、経密度120本/インチ,経密度60本/インチの平
織物を織成した。
尚、上記の三層構造糸はドラフトされつつある綿繊維
スライバーの中央に、実施例1のバクテキラー含有ポリ
エステル繊維スライバーを重ねて篠とし、次いで両者を
一緒にドラフトして粗糸とし、精紡機で上記粗糸をバッ
クローラー,ミドルローラー,フロントローラーに順次
通過せしめる一方、30d/12fのバクテキラーを含有しな
いポリエステル繊維フィラメント糸をフロントローラー
直前に供給し、上記粗糸と上記バクテキラーを含有しな
いポリエステル繊維フィラメント糸との両者をフロント
ローラーニップ点にて複合紡出することにより得られ
る。この時の綿繊維とバクテキラー含有ポリエステル繊
維とバクテキラーを含有しないポリエステル繊維の混率
は60:20:20であった。
次いで、通常の準備処理、実施例1と同様の仕上処理
を施し、実施例3の製品を得た。
実施例4 外層がレーヨン,中層がバクテキラーを含有しない通
常のポリエステル繊維,内層がバクテキラー含有ポリエ
ステル繊維フィラメント糸である30番手の三層構造糸を
製造し、経密度120本/インチ,緯密度60本/インチの
平織物を織成した。
バクテキラー含有ポリエステル繊維フィラメント糸
は、PETのチップに、予めPETに対し、2.0重量%のバク
テキラーA350BNを混合し、紡糸,延伸して30d/12fにす
ることにより得た。
尚、上記の三層構造糸はドラフトされつつあるレーヨ
ンスライバーの中央に、バクテキラーを含有しない1.5
デニール,カット長40mmのポリエステル繊維スライバー
を重ねて篠とし、ついで両者を一緒にドラフトして粗糸
とし、精紡機で上記粗糸をバックローラー,ミドルロー
ラー,フロントローラーに順次通過せしめる一方、上記
のバクテキラー含有ポリエステル繊維フィラメント糸を
フロントローラー直前に供給し、前記粗糸と上記バクテ
キラー含有ポリエステル繊維糸との両者をフロントロー
ラーニップ点にて複合紡出することにより得られる。こ
の時のレーヨン繊維とバクテキラーを含有しないポリエ
ステル繊維とバクテキラー含有ポリエステル繊維の混率
は60:20:20であった。
次いで、通常の準備処理、実施例1と同様の仕上処理
を施し、実施例4の製品を得た。
尚、実施例3,4により得られた製品の白度,耐光堅牢
度,抗菌性については十分満足できるものであった。
実施例5 外層が綿繊維,内層がバクテキラー含有ナイロン繊維
スパン糸である30番手の二層構造糸を製造し、経密度12
0本/インチ,緯密度60本/インチの平織を織成した。
バクテキラー含有ナイロンは、95%硫酸で測定した相
対粘度(ηrel)2.3の6ナイロン乾燥チップに、予めナ
イロンに対し2.0重量%のバクテキラーA350BNを添加混
合し、常法に従い溶融紡糸し延伸して2.5デニールとな
し、35mmの長さに切断して製造した。そして得られたバ
クテキラー含有ナイロン繊維を用いて精紡機でバクテキ
ラー含有ナイロン繊維糸を製造した。
尚、上記二層構造糸は、精紡機で綿繊維の粗糸をバッ
クローラー,ミドルローラー,フロントローラーに順次
通過せしめる一方、上記バクテキラー含有ナイロン繊維
糸をフロントローラー直前に供給し、上記綿繊維の粗糸
と上記バクテキラー含有ナイロン繊維糸との両者をフロ
ントローラーニップ点にて複合紡出することにより得ら
れる。このときもバクテキラー含有ナイロン繊維と綿繊
維の混率は30:70であった。
次いで、得られた平織物に通常の精練,シルケット,
ヒートセットによる準備処理を施した。
水にグリオキザール系樹脂(大日本インキ社製,ベッ
カミンLKS)50g,金属塩系触媒(住友化学社製,スミテ
ックスアクセレーターMX)15gを加え、1に調整した
樹脂液を用い、この樹脂液を上記の平織物に付与(絞り
率60%)し、引き続き150℃×3分熱処理し、樹脂を繊
維に固着し、本発明実施例5の製品を得た。
実施例6 実施例5と同様の平織物に通常の準備処理を施した。
水に両性活性剤系抗菌剤(日華化学社製,ニッカノン
RB)20g,グリオキザール系樹脂(大日本インキ社製,ベ
ッカミンLKS)50g,金属塩系触媒(住友化学社製,スミ
テックスアクセレーターMX)15gを加え、1に調整し
た樹脂液を用い、この樹脂液を上記の平織物に付与(絞
り率60%)し、引き続き150℃×3分熱処理し、樹脂を
繊維に固着し、本発明実施例6の製品を得た。
比較例5 実施例5のバクテキラー含有ナイロン繊維と綿繊維を
バクテキラー含有ナイロン繊維30:綿70の割合で混紡
し、30番手の混紡糸を製造し、この混紡糸を用い経密度
120本/インチ,緯密度60本/インチの平織を織成し
た。
次いで、得られた平織物に通常の準備処理、実施例5
と同様の仕上処理を施し、比較例5の製品を得た。
比較例6 比較例5と同様の平織物に通常の準備処理、実施例6
と同じ仕上処理を施し、比較例6の製品を得た。
比較例7 バクテキラーを含有しない通常のナイロン繊維(2.5
デニール,カット長35mm)と綿繊維をバクテキラーを含
有しない通常のナイロン繊維30:綿70の割合で混紡し、3
0番手の混紡糸を製造し、この混紡糸を用いて経密度120
本/インチ,緯密度60本/インチの平織物を織成した。
次いで、得られた平織物に通常の準備処理、実施例5
と同様の仕上処理を施し、比較例7の製品を得た。
比較例8 比較例7と同様の平織物に通常の準備処理、実施例6
と同様の仕上処理を施し、比較例8の製品を得た。
次に、本発明の実施例5,6により得られた製品の白
度,耐光堅牢度,抗菌性について、比較例と比較した結
果を第2表に示す。
第2表から明らかなように、本発明により得られる製
品は白度,耐光堅牢度及び抗菌性に優れたものである。
実施例7 外層が綿繊維,中層がバクテキラ含有ナイロン繊維,
内層がバクテキラーを含有しない通常のナイロン繊維フ
ィラメント糸である30番手の三層構造糸を製造し、経密
度120本/インチ,緯密度60本/インチの平織物を織成
した。
尚、上記の三層構造糸はドラフトされつつある綿繊維
スライバーの中央に、実施例5のバクテキラー含有ナイ
ロン繊維スライバーを重ねて篠とし、次いで両者を一緒
にドラフトして粗糸とし、精紡機で上記粗糸をバックロ
ーラー,ミドルローラー,フロントローラーに順次通過
せしめる一方、35d/12fのバクテキラーを含有しないナ
イロン繊維フィラメント糸をフロントローラー直前に供
給し、上記粗糸と上記バクテキラーを含有しないナイロ
ン繊維フィラメント糸との両者をフロントローラーニッ
プ点にて複合紡出することにより得られる。この時の綿
繊維とバクテキラー含有ナイロン繊維とバクテキラーを
含有しないナイロン繊維の混率は60:20:20であった。
次いで、通常の準備処理、実施例5と同様の仕上処理
を施し、実施例7の製品を得た。得られた製品の白度,
耐光堅牢度,抗菌性については充分満足できるものであ
った。
実施例8 外層が綿繊維,内層がバクテキラー含有アクリル繊維
である30番手の二層構造糸を製造し、経密度120本/イ
ンチ,緯密度60本/インチの平織を織成した。
バクテキラー含有アクリルは、第1成分がアクリロニ
トリル89重量%,第2成分がメチルアクリレート10重量
%,第3成分がアクリルスルホン酸ソーダ1重量%から
なるアクリル系ポリマー25重量%DMF溶液に5.0重量%の
バクテキラーA350BNを添加混合し常法に従い湿式紡糸し
延伸して3デニールとなし、51mmの長さに切断して製造
した。そして得られたバクテキラー含有アクリル繊維を
用いて精紡機でバクテキラー含有アクリル繊維糸を製造
した。
尚、上記二層構造糸は、精紡機で綿繊維の粗糸をバッ
クローラー,ミドルローラー,フロントローラーに順次
通過せしめる一方、上記バクテキラー含有アクリル繊維
糸をフロントローラー直前に供給し、上記綿繊維の粗糸
と上記バクテキラー含有アクリル繊維糸との両者をフロ
ントローラーニップ点にて複合紡出することにより得ら
れる。このときもバクテキラー含有アクリル繊維と綿繊
維の混率は30:70であった。
次いで、得られた平織物に通常の精練,シルケット,
ヒートセットによる準備処理を施した。水にグリオキザ
ール系樹脂(大日本インキ社製,ベッカミンLKS)50g,
金属塩系触媒(住友化学社製,スミテックスアクセレー
ターMX)15gを加え、1に調整した樹脂液を用い、こ
の樹脂液を上記の平織物に付与(絞り率60%)し、引き
続き150℃×3分熱処理し、樹脂を繊維に固着し、本発
明実施例8の製品を得た。
実施例9 実施例8と同様の平織物に通常の準備処理を施した。
水に両性活性剤系抗菌剤(日華化学社製,ニッカノン
RB)20g,グリオキザール系樹脂(大日本インキ社製,ベ
ッカミンLKS)50g,金属塩系触媒(住友化学社製,スミ
テックスアクセレーターMX)15gを加え、1に調整し
た樹脂液を用い、この樹脂液を上記の平織物に付与(絞
り率60%)し、引き続き150℃×3分熱処理し、樹脂を
繊維に固着し、本発明実施例9の製品を得た。
比較例9 実施例8のバクテキラー含有アクリル繊維と綿繊維を
バクテキラー含有アクリル繊維30:綿70の割合で混紡
し、30番手の混紡糸を製造し、この混紡糸を用い経密度
120本/インチ,緯密度60本/インチの平織を織成し
た。
次いで、得られた平織物に通常の準備処理、実施例8
と同様の仕上処理を施し、比較例9の製品を得た。
比較例10 比較例9と同様の平織物に通常の準備処理、実施例9
と同じ仕上処理を施し、比較例10の製品を得た。
比較例11 バクテキラーを含有しない通常のアクリル繊維(3デ
ニール,カット長51mm)と綿繊維をバクテキラーを含有
しない通常のアクリル繊維30:綿70の割合で混紡し、30
番手の混紡糸を製造し、この混紡糸を用いて経密度120
本/インチ,緯密度60本/インチの平織物を織成した。
次いで、得られた平織物に通常の準備処理、実施例8
と同様の仕上処理を施し、比較例11の製品を得た。
比較例12 比較例11と同様の平織物に通常の準備処理、実施例2
と同様の仕上処理を施し、比較例12の製品を得た。
次に、本発明の実施例8,9により得られた製品の白
度,耐光堅牢度,抗菌性について、比較例と比較した結
果を第3表に示す。
第3表から明らかなように、本発明により得られる製
品は白度,耐光堅牢度及び抗菌性に優れたものである。
実施例10 外層が綿繊維,中層がバクテキラー含有アクリル繊
維,内層がバクテキラーを含有しない通常のアクリル繊
維である30番手の三層構造糸を製造し、経密度120本/
インチ,緯密度60本/インチの平織物を織成した。
尚、上記の三層構造糸はドラフトされつつある綿繊維
スライバーの中央に、実施例8のバクテキラー含有アク
リル繊維スライバーを重ねて篠とし、次いで両者を一緒
にドラフトして粗糸とし、精紡機で上記粗糸をバックロ
ーラー,ミドルローラー,フロントローラーに順次通過
せしめる一方、50番手のバクテキラーを含有しないアク
リル繊維糸をフロントローラー直前に供給し、上記粗糸
と上記バクテキラーを含有しないアクリル繊維糸との両
者をフロントローラーニップ点にて複合紡出することに
より得られる。この時の綿繊維とバクテキラー含有アク
リル繊維とバクテキラーを含有しないアクリル繊維の混
率は60:20:20であった。
次いで、通常の準備処理、実施例8と同様の仕上処理
を施し、実施例10の製品を得た。
実施例11 外層がレーヨン,中層がバクテキラーを含有しない通
常のアクリル繊維,内層がバクテキラー含有アクリル繊
維糸である30番手の三層構造糸を製造し、経密度120本
/インチ,緯密度60本/インチの平織物を織成した。
尚、上記の三層構造糸はドラフトされつつあるレーヨ
ンスライバーの中央に、バクテキラーを含有しない3デ
ニール,カット長51mmのアクリル繊維スライバーを重ね
て篠とし、次いで両者を一緒にドラフトして粗糸とし、
精紡機で上記粗糸をバックローラー,ミドルローラー,
フロントローラーに順次通過せしめる一方、上記のバク
テキラー含有アクリル繊維糸をフロントローラー直前に
供給し、上記粗糸と上記バクテキラー含有アクリル繊維
糸との両者をフロントローラーニップ点にて複合紡出す
ることにより得られる。
この時のレーヨン繊維とバクテキラーを含有しないア
クリル繊維とバクテキラー含有アクリル繊維の混率は6
0:20:20であった。
次いで、通常の準備処理、実施例8と同様の仕上処理
を施し、実施例11の製品を得た。
尚、実施例10,11により得られた製品の白度,耐光堅
牢度,抗菌性については充分満足できるものであった。
(発明の効果) 本発明の抗菌性繊維構造物素材による繊維構造物は、
充分な抗菌能力と、白度及び耐光堅牢度を兼備したもの
であり、しかも最外層が天然繊維あるいは再生セルロー
ス繊維であるので風合に優れ、シャツ,ブラウス,ユニ
ホーム,寝装等に用いると頗る有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D02G 3/04 3/36 D03D 15/00 C (56)参考文献 特開 昭63−175117(JP,A) 特開 昭63−219646(JP,A) 特開 昭63−190018(JP,A) 実開 昭63−13092(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】最外層が天然繊維あるいは再生セルロース
    繊維,最外層以外の少なくとも一層が抗菌作用を有する
    金属イオンを保持しているゼオライト系固体粒子が含有
    されている合成繊維からなる多層構造糸であることを特
    徴とする抗菌性繊維構造物素材。
JP2024800A 1989-08-21 1990-02-02 抗菌性繊維構造物素材 Expired - Lifetime JPH0816295B2 (ja)

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JP1-215653 1989-08-21
JP21565389 1989-08-21

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