JPH0816793B2 - マイクロカプセルトナー及びマイクロカプセルトナー粒子の製造方法 - Google Patents

マイクロカプセルトナー及びマイクロカプセルトナー粒子の製造方法

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JPH0816793B2
JPH0816793B2 JP1263846A JP26384689A JPH0816793B2 JP H0816793 B2 JPH0816793 B2 JP H0816793B2 JP 1263846 A JP1263846 A JP 1263846A JP 26384689 A JP26384689 A JP 26384689A JP H0816793 B2 JPH0816793 B2 JP H0816793B2
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microcapsule toner
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真法,静電印刷法,磁気記録法など
に用いられるマイクロカプセルトナーおよびマイクロカ
プセルトナー粒子の製造方法に関する。
[従来の技術] 従来、電子写真法としては米国特許第2,297,691号明
細書、特公昭42-23910号公報(米国特許第3,666,363号
明細書)、及び特公昭43-24748号公報(米国特許第4,07
1,361号明細書)等に記載されている如く、多数の方法
が知られているが、一般的には光導電性物質を利用し、
種々の方法により感光体上に電気的潜像を形成し、次い
で該潜像をトナーを用いて現像し、必要に応じて紙など
の被転写材にトナー画像を転写した後に種々な方法で定
着を行ない複写物を得る方法が取られる。
近年の電子写真応用技術の多目的に伴ない、複写画像
を形成する現像剤に関して、その目的に応じた技術開発
が数多くなされ続けている。トナーは画像を形成する粉
体であるが、画像形成が正確になされる為にはトナー粒
子に数多くの機能を持たせなければならない。例えば帯
電性,搬送性,定着性,保存性等々である。これらをす
べて満足させる物質は常識的には存在せず、通常トナー
な各種材料の混合物として作製される。一般的なトナー
の製造方法としては、被転写材に定着させるための結着
用樹脂、トナーとしての色味を出させる各種着色剤、粒
子に電荷を付与させるための荷電制御剤、また特開昭54
-42141号公報,特開昭55-18656号公報に示されるような
いわゆる一成分現像法においては、トナー自身に搬送性
等を付与するための各種磁性材料を用い、他に必要に応
じて離型剤,流動性付与剤を乾式混合し、しかる後ロー
ルミル,エクストルダーなどの汎用混練装置にて温度を
かけながら均一に混練し、冷却した後にスピードミル,
ジェットミル等の各種粉砕装置により微砕化し、DS分級
機,MS分級機など各種風力分級機により分級を行なうこ
とにより、トナーとして必要な粒径にそろえる。これに
必要に応じて流動化剤や滑剤等々を乾式混合しトナーと
する。またいわゆる2成分現像方法に用いる場合は各種
磁性キャリアと混ぜあわせた後トナーとして画像形成に
供するわけである。
このようなトナー粒子のひとつとして米国特許4,016,
099号明細書,米国特許3,788,994号明細書、等に見られ
るような、マイクロカプセル型トナーという粒子の形態
が提案されている。これは機能分離型トナーとも呼称さ
れるものである。すなわち定着性や搬送性を有するコア
と称される芯材粒子を、帯電機能を有する、より固い材
料による外壁で包み込んだ形態を有するトナーであり、
外壁にコア中に含まれる帯電性に不利に働く材料や軟質
物質の持つ問題点をとり除く保護の役割も持たせてい
る。
すなわち、たとえば圧力定着トナーにおいて結着用材
料は定着性の上ではより軟質であることが好ましい。し
かしながらこのような軟質材料は保存性が悪く、また現
像器内や感光体表面に融着現象を起こす原因となる。こ
の軟質材料を含む芯材をより硬い材料による外壁で包み
込むことにより、これらの相反する性質を解消すること
が可能となる。
このようなマイクロカプセルトナーに関する提案は数
多くなされている。たとえば机上の構成から言えばいか
なる材料の構成も考え得るし、マイクロカプセルトナー
の製造方法としても、スプレードライ法,界面重合法,
コアセルベーション法,相分離法,in-situ重合法,乾式
カプセル法など様々な方法が知られている。
しかし一般的には好ましい機能を持った材料を用い前
記の様々な方法を利用しても、好ましい性能を持つマイ
クロカプセルトナーが簡単に得られるわけではない。多
くの場合、外壁形成が不完全であったり、芯材と外壁材
との接着が不完全で物理的,機械的な力で外壁がはがれ
てしまったりトナー粒子が合一してしまったりといった
問題がある。
芯材が露出してしまった場合には、芯材が軟質である
ために現像スリーブや感光ドラム上に融着が発生した
り、流動性の低下によりトナー搬送が十分になされなか
ったり、帯電性、保存性、耐久性の低下の原因となる。
またトナー粒子が合一した場合には、均一な帯電がなさ
れなくなり現像性が低下したり、現像スリーブへの塗布
性が悪化したり、合一が現像器中の攪拌により破壊され
欠損膜を持ったトナーが生じ芯材が露出した場合と同様
の現象を起こしてしまう。
前記各種カプセル化方法の中で、特開昭58-154852号
公報、同59-82942号公報などの提案に見られるような相
分離法を用いることにより、外殻形成が十分になされた
マイクロカプセル粒子が得やすい。
しかしながら、粒子合一の問題や殻材樹脂が芯を包ま
ない小粒子で存在する、いわゆるフリーシェルの存在の
問題は残されており、このようなフリーシェルが存在す
ると流動性低下、画像濃度低下、画像ムラ(現像スリー
ブ上のムラ)の原因になり易い。またこのようなフリー
シェルは時として塊となってトナーに付着して存在する
のでいわゆる分級工程ではとり除けない場合がある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、上述の如きマイクロカプセルトナー
にありがちな諸欠点を解決したマイクロカプセルトナー
を提供するものである。
さらに詳しく述べれば、本発明の目的は普通紙に対し
ても定着性が良好で、定着性の良さと、くり返し複写に
対する耐久性および長期保存性の良好さを両立させたマ
イクロカプセルトナーを提供するものである。
本発明の他の目的は、現像スリーブや感光ドラムさら
にはキャリア等に融着や汚染の発生しないマイクロカプ
セルトナーを提供するものである。
さらに本発明の他の目的はトナー粒子の帯電特性にす
ぐれ、くり返し複写をしても画像濃度変化が小さくカブ
リ、ブロッチ等の画像汚れの発生しないマイクロカプセ
ルトナーを提供するものである。
そして更に本発明の目的は、上記の優れた性能を有
し、不完全な膜の発生しない、外部からの物理的、機械
的な力によっても外殻が破損せず、合一した粒子が発生
せず、かつフリーシェルも発生しない、均一に外殻に覆
われたマイクロカプセルトナー粒子の製造方法を提供す
るものである。
[課題を解決するための手段及び作用] 具体的には、本発明は、常温で固体の芯材粒子と、該
芯材粒子をとり囲む外殻とから成るマイクロカプセルト
ナー粒子を有するマイクロカプセルトナーにおいて、 該外殻は、良溶媒中に樹脂を溶解分散させた樹脂溶
液中に該芯材粒子を分散せしめた後、貧溶媒を添加し相
分離させることにより形成されたものであり、 該樹脂溶液は外殻用主樹脂、および、長鎖アルキル
基と酸無水物またはその誘導体を枝として有するエチレ
ン骨格重合体を溶解分散しており、 該エチレン骨格重合体中の酸無水物部は、赤外吸収
分析により求めた開環指数が0.4以上となるように開環
されている ことを特徴とするマイクロカプセルトナーに関する。
さらに、本発明は、良溶媒中に樹脂を溶解分散させた
樹脂溶液中に常温で固体の芯材粒子を分散せしめた後、
貧溶媒を添加し相分離させることにより該芯材粒子の周
囲に外殻を形成させてマイクロカプセルトナー粒子を製
造する方法において、 該樹脂溶媒中には外殻用主樹脂、および、長鎖アルキ
ル基と酸無水物またはその誘導体を枝として有するエチ
レン骨格重合体を溶解分散させて成り、 該エチレン骨格重合体中の酸無水物部を、赤外吸収分
析により求めた開環指数が0.4以上となるように開環さ
せてのちにカプセレーションに用いることを特徴とする
マイクロカプセルトナー粒子の製造方法に関する。
ここで、酸が添加された樹脂溶液より外殻が形成され
るマイクロカプセルトナーが好ましく、樹脂溶液中に酸
が添加された後、外殻形成がなされるマイクロカプセル
トナーの製造方法が良い。また、エチレン骨格重合体中
の酸無水物部の赤外吸光分析により求めた開環指数が0.
4以上であることが好ましく、エチレン骨格重合体中の
酸無水物部の赤外吸光分析により求めた開環指数が0.4
以上であるものを使用したマイクロカプセルトナーの製
造方法により、さらに好ましいマイクロカプセルトナー
が得られる。
本発明のマイクロカプセルトナーに使用される相分離
法において、カプセルの合一を防ぐ方法としては、カプ
セル化時にいわゆる界面活性剤を存在させる事が効果の
あることはすでに見出していたが、むしろこの場合は殻
材が芯材に付着しにくくなることが多く、殻材のみから
なる粒子が多く発生し、流動性等に悪い影響を及ぼすこ
とが多い。またこの方法で作られたマイクロカプセルト
ナーは吸湿性に富んでしまい、帯電性、現像性などにも
悪影響を及ぼす。
この点を解決する方法として、特開昭60-69654号公
報、特開昭61-099152号公報に開示されるような、α−
オレフィンと酸無水物またはその誘導体を枝として有す
るエチレン骨格重合体を用いる方法がある。この方法は
公報中に記されているように、カプセル化時のマイクロ
カプセルの合一を防ぐには有効である。しかしながら該
物質が分子鎖中あるいは側鎖に無水酸基があるためにあ
まり多量に用いることは、水分の吸着性の観点から見て
好ましくない。また該物質は、それ自身ネガ帯電性傾向
のある物質であるために、例えばカプセルトナーをポジ
性トナーとして帯電させたい場合には、電荷が相殺され
たり、帯電性が不安定になるために多量の使用は好まし
くない。
これらの観点からさらに検討を重ねていった結果、前
記エチレン骨格重合体と酸を併用して作製されたマイク
ロカプセルトナーがカブリ、融着、ムラなどの画像特性
に優れ、十分な画像濃度が得られるものとなった。しか
しながら、環境安定性、ハイボリュームの耐久性に関し
てさらなる検討を重ねていった結果、前記エチレン骨格
重合体中の酸無水物部を開環させて用いることにより、
環境安定性が良好で、長寿命の耐久性を示し、かつ十分
な画像濃度および画質を持ったマイクロカプセルトナー
を得るに至った。
本発明に用いられる前記エチレン骨格重合体(長鎖ア
ルキル基と酸無水物またはその誘導体を枝として有する
エチレン骨格重合体)は特開昭60-69659号公報、特開昭
61-099152号公報に示されるような、一般的には下記の
様な構造を持つ、α−オレフィン−無水マレイン酸共重
合体(I)、ポリアルケニルコハク酸重合体(II)等で
あり、容易に入手可能である。
これらの物質の添加量はアルキル基の長さ、開環した
部分の比率、外殻用樹脂の種類等により異なるが、一般
的には外殻用樹脂量に対し、20重量パーセント以下で用
いることがカプセルトナーの性能上好ましい。適正添加
量は実験的に求められる。
一般に開環したマレイン酸とα−オレフィンの反応に
より(I′)の化合物を得ることは難しく、無水マレイ
ン酸とα−オレフィンとの共重合により(I)の化合物
を得、これを開環させて用いる。
開環させる方法としては、該化合物を高温高湿下(e
x.45℃,80%RH)に放置しておく方法、溶媒中に分散さ
せ、加熱により溶媒中の水分と反応させ開環させる方法
等が挙げられるが、特に製法が限定されるわけではな
い。
開環の度合(開環指数)を見る指標としては、赤外吸
収で見る方法、酸価を測定する方法、ケン化価を測定す
る方法などが挙げられるが、簡便さと再現性の点から赤
外吸光分析により吸収ピークの比率を見る方法が好まし
い。
この方法は、酸無水物に特有な1850cm-1付近のC=0
伸縮振動の赤外吸収ピークのベースラインよりの高さ
(h1)および、開環したカルボン酸による1720cm-1付近
のC=0伸縮振動のピーク高さ(h2)の比をとって開環
指数(h1/h2)を呼称するものである。この方法の算出
方法および実例についての模式図を第1図に示す。本発
明にあたり赤外吸光分析は、パーキン−エルマー社製FT
-IR 1600型にて行なった。測定方法はKBr錠剤法を用
い、一定量のエチレン骨格重合体とKBrを混合した後、4
000〜数百cm-1までの赤外吸収を見ることにより行なっ
た。
本発明において酸無水部の開環度合を示す開環指数
(h1/h2)は0.4以上が好ましく、より好ましくは0.5以
上である。
本発明においては、酸が添加された樹脂溶液より外殻
が形成されることが好ましい。酸の添加により、該エチ
レン骨格重合体との相乗効果により、粒子同士の合一が
なく、フリーシェルの発生がおさえられた、殻材が芯材
に対し均一に成膜されたマイクロカプセル粒子が得られ
る。
本発明に用いられる酸としては、塩酸、硫酸のような
無機酸や、蟻酸、酢酸などの有機酸が使用可能である
が、酢酸のごとき弱酸が外殻形成状態を容易に調整でき
るため好適に用いられる。
酸の添加量としては、用いる酸あるいは殻材樹脂ある
いはエチレン骨格重合体の種類により異なるが、一般に
は外殻用樹脂全量のうち2重量倍以下である。使用量は
通常実験的に求められる。
本発明の芯材中における結着材料としては、一般に公
知の材料を用いることが可能であるが、特にマイクロカ
プセルトナーとして一般的に用いられる圧力定着性ある
いは低温定着性トナー用としては、軟質固体状物質ある
いは低軟化点固体物質が好ましく用いられる。このよう
な物質としては、ワックス類(密ろう,カルナバろう,
パラフィンワックス,マイクロクリスタリンワックスな
ど),高級脂肪酸(ステアリン酸,パルミチン酸,ラウ
リン酸など),高級脂肪酸金属塩(ステアリン酸アルミ
ニウム,ステアリン酸鉛,ステアリン酸バリウム,ステ
アリン酸マグネシウム,ステアリン酸亜鉛,パルミチン
酸亜鉛など),高級脂肪酸誘導体(メチルヒドロキシス
テアレート,グリセロールモノヒドロキシステアレート
など),ポリオレフィン(低分子量ポリエチレン,低分
子量ポリプロピレン,酸化ポリエチレン,ポリイソブチ
レン,ポリ4弗化エチレンなど),オレフィン共重合体
(エチレン−アクリル酸共重合体,エチレン−アクリル
酸エステル共重合体,エチレン−メタクリル酸共重合
体,エチレン−メタクリル酸エステル共重合体,エチレ
ン−塩化ビニル共重合体,エチレン−酢酸ビニル共重合
体,アイオノマー樹脂など),スチレン系樹脂(低分子
量ポリスチレン,スチレン−ブタジエン共重合体(モノ
マー重量比5〜30:95〜70),スチレン−アクリル系化
合物共重合体など),エポキシ樹脂,ポリエステル樹脂
(酸価10以下),ゴム類(イソブチレンゴム,ニトリル
ゴム,塩化ゴムなど),ポリビニルピロリドン,ポリア
ミド,クマロン−インデン樹脂,メチルビニルエーテル
−無水マレイン酸共重合体,マレイン酸変性フェノール
樹脂,フェノール変性テルペン樹脂,シリコン樹脂など
があり、これらの中から単独又は組合せて用いることが
できる。
本発明のカプセルトナーの芯材中には一般に、着色剤
として各種の染、顔料が含まれる。このような染、顔料
としては、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染
料、ランプ黒、スーダンブラックSM、ファースト・エロ
ーG、ベンジジン・エロー、ピグメント・エロー、イン
ドファースト・オレンジ、イルガジン・レッド、パラニ
トロアニリン・レッド、トルイジン・レッド、カーミン
FB、パーマネント・ボルドーFRR、ピグメント・オレン
ジR、リソール・レッド2G、レーキ・レッドC、ローダ
ミンFB、ローダミンBレーキ、メチル・バイオレットB
レーキ、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、ブ
リリヤント・グリーンB、フタロシアニングリーン、オ
イルイエローGG、ザポン・ファーストエローCGG、カヤ
セットY 963、カヤセットYG、スミプラスト・エローG
G、ザポンファーストオレンジRR、オイル・スカーレッ
ト、スミプラストオレンジG、オラゾール・ブラウン
B、ザポンファーストスカーレットCG、アイゼンスピロ
ン・レッド・BEH、オイルピンクOPなどが適用できる。
これら着色剤は、一般に2成分現像剤用のカプセルトナ
ーを得るために用いられ、上記芯材バインダーに対し0.
5〜20重量%の割合で加えることが好ましい。
また本発明のカプセルトナーを1成分磁性トナーとし
て用いるために、芯材中に磁性粉を含有せしめても良
い。このような磁性粉としては、磁場の中に置かれて磁
化される物質が用いられ、鉄、コバルト、ニッケルなど
の強磁性金属の粉末、もしくはマグネタイト、ヘマタイ
ト、フェライトなどの合金や化合物がある。この磁性粉
の含有量はトナー重量に対して15〜70重量%が良い。
このような磁性体には、樹脂との相溶性を高める、あ
るいは磁性体の分散性を高めるために、公知のカプリン
グ剤により処理して用いても良い。そのようなカプリン
グ剤としてはシランカプリング剤、チタネート系カプリ
ング剤、アルミニウム系カプリング剤、ジルコニウム系
カプリング剤などがあげられ、磁性体に対し0.1〜10重
量%の比率で用いるのが良い。
また芯材中に各種離型剤を用いても良く、そのような
離型剤としては、ポリフッ化エチレン、フッ素樹脂、フ
ッ素化炭素油、シリコンオイル、低分子量ポリエチレ
ン、低分子量ポリプロピレン等が挙げられ、結着樹脂に
対して0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%の割合
で用いられる。
本発明のマイクロカプセルトナーの外殻用樹脂として
は一般に公知の樹脂が用いられるが、特にマイナスOPC
ドラムを用いた複写機に適用し、ポジトナーとして用い
る時には、窒素原子をその構造中に含有するような樹脂
を用いることにより良好な正帯電性が得られる。
そのような樹脂を構成するモノマーとしては、N,N−
ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルア
ミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチ
ルメタクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチルメタ
クリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルア
ミド、などのアミノ基含有ビニルモノマー;アクリルア
ミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリルなどのアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導
体;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−
ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾールなどのN−
ビニル化合物;4−ビニルイミダゾール、1−ビニルピロ
ール、4−ビニルピリジンなどの含窒素環を側鎖に持つ
ビニル化合物などがある。このようなモノマーは単独重
合体としてあるいは共重合体として、さらには下記に示
す他のモノマーとの共重合体として用いることが可能で
ある。
また外殻を形成する他の樹脂化合物構成用モノマーと
しては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、
p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジ
クロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチル
スチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチル
スチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチ
ルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシル
スチレン、p−n−ドデシルスチレン、等のスチレンお
よびその誘導体からなるスチレン系モノマー;エチレ
ン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレ
ン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、臭化ビニル、沸化ビニルなどのハロゲン化ビニル
類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニ
ルなどのビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸
n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n
−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2
−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリ
ル酸フェニル、などのα−メチレン脂肪族モノカルボン
酸エステル類;α−クロルメタクリル酸メチル、マレイ
ン酸、マレイン酸エステル;アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブ
チル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、
アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、
アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル類;ビニ
ルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソ
ブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチル
ケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニル
ケトンなどのビニルケトン類などがあり、上記モノマー
の単独あるいは2種以上の共重合体として用いることが
できる。さらには2種以上の樹脂をブレンドして外殻用
として用いても良い。
本発明のエチレン骨格重合体は均一なカプセル外殻の
形成をになうが、特に前記含窒素樹脂化合物を外殻材と
して用いた場合においては、均一なカプセル外殻の形成
のみならず、トナーの正帯電性を良好にする。これは、
カルボン酸基が存在することにより外殻用樹脂中の窒素
原子の正電荷を高めるためとも考察し得るが理由は本発
明の目的とするところではない。
本発明のマイクロカプセルトナーの外殻中には必要に
応じてカーボンブラック、フタロシアニン等の顔料、電
荷調整剤、フェライト、マグネタイト、銅、コバルト、
ニッケル等の磁性体、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛
などの導電性微粉末、シリカ、アルミナ等の流動化剤、
酸化セリウム、チタン酸ストロンチウムのような研摩
剤、その他滑剤、制御剤等を含有しても良い。
本発明に好ましく用いられるカプセル化法の例として
は、外殻を形成する樹脂および本発明に用いられるエチ
レン骨格重合体を良溶媒中に溶解分散させ、次いで必要
に応じ酸を添加し、しかる後に芯材となる粒子を該溶液
中に均一に分散する。この溶液を適当な温度に保持しつ
つ、該良溶媒と混和可能な貧溶媒を添加し、芯材の周囲
に樹脂を液滴状に析出させ、その後液滴の合一により平
滑化し、固化させる。
カプセル化されたトナーは遠心分離、加圧過等の方
法で容易に分離されついで必要に応じマイクロカプセル
トナーを洗浄し、乾燥を行ないマイクロカプセルトナー
として供する。分離された溶媒は、蒸留などの方法によ
り回収され再利用される。
上記のような良溶媒と貧溶媒を用いてマイクロカプセ
ル化を行なう場合には−5℃〜−35℃のような低温下で
カプセル化を行なうことが好ましい。このような低温で
行なうことにより、溶媒の揮発を防ぎ、芯材となる物質
の溶媒中への溶出を防ぎ、またカプセル化時の系の粘度
を調整でき、結果としてトナー同志の合一やフリーシェ
ルの発生を防ぎ良質のトナーを提供できる。
本発明に用いられる芯材の粒子の調整法としては、粉
砕法、懸濁法、重合法など従来公知の粒子形成法が用い
られる。特に圧力定着用芯材としてワックス状物質を主
体として用いる場合には、特開昭59-127061号公報、米
国特許第567,498号明細書等に示されるような水中にお
ける懸濁造粒法が好適に利用される。この方法は攪拌装
置の付いた容器中に分散媒として主として水を用い、こ
こに芯物質となる組成物の溶融混合物を投入し、分散質
を微粒子化するものであり、この時、分散媒中には、分
散媒中で正または負の電荷を有する難水溶性無機微粉末
を分散させ、また分散質中には該無機微粉末とは逆極性
の電荷を有する物質を含有させその相互作用により粒子
を懸濁微粒化し、かつ安定させる方法である。この方法
で作られた粒子は、粒子径が均一であり、また実質的に
球形であるために流動性、分散性に富み、後のカプセル
化工程で均一な膜を形成しやすいという利点がある。
本発明のマイクロカプセルトナーは場合によってはコ
ロイダルシリカのような流動性向上剤、あるいは滑剤、
研摩剤、電荷調整剤などを混合した後に現像剤として供
される。
本発明におけるマイクロカプセルトナーは、それらが
適用される電子写真本体装置のトナーに対して要求する
性能に対して柔軟に対応可能である。それは本発明によ
るトナーの帯電量、流動性、などのトナーとしての物性
を、またエチレン骨格重合体添加量および酸添加量の比
率、カプセル化温度、等を調整することにより、ほぼ任
意にコントロールできるからである。すなわち、本発明
は本体現像プロセス、転写プロセス、定着プロセスにあ
わせて、その要求に合致するような、つまりマイクロカ
プセルトナーとしての特性が適宜にコントロールされた
トナーを提供できるものである。
以下具体的な例をもって本発明をさらに詳しく述べる
が、本実施例により本発明が何ら拘束されるものではな
い。
[実施例] 〈芯材粒子の調整〉 上記各材料を計量後、ステンレスボールを充填したア
トライター(三井三池社製)により90℃にて1時間溶融
分散し、分散質の溶融混合物を得た。これをステンレス
容器中に取り出し、120℃に攪拌下保持した。
これとは別に、20lアジホモミキサー(特殊機化社
製)に18lの水を入れ87℃になるまで攪拌下加熱した。
この水中にAerosil ♯300(日本アエロジル社製)コロ
イダルシリカ84gを投入し、攪拌を行ない均一に分散さ
せた。ホモミキサーの回転数を8000r.p.m.で回転させた
アジホモミキサー中に前記溶融混合物を30秒かけて投入
し、溶融混合物を水中に分散させ微粒化を行なった。投
入完了後10分経過した後、あらかじめ用意しておいた約
30kgの粉砕された氷の入ったプラスチック容器中に、懸
濁分散された分散質粒子を含む混合液を排出し、急冷固
化させ、実質的に球形の芯材粒子を得た。このプラスチ
ック容器中のスラリーをプロペラミキサーにより攪拌し
て室温に戻した後、水酸化ナトリウム400gを投入し1昼
夜攪拌し、前記コロイダルシリカを溶解させた。この時
の粒度分布をコールターカウンター(TA-II型コールタ
ーエクトロニック社製)により、100μm径アパーチャ
ーを使用して測定したところ、個数平均径(以下dnと略
す)dn=7.89(μm)、体積平均粒径(以下dvと略す)
dv=10.05(μm)、6.35μm以下の粒子の個数パーセ
ント(以下6.35↓と略す)6.35↓=28.7(%)、20.2μ
m以上の粒子の重量パーセント(以下20.2↑と略す)2
0.2↑=0(%)であった。このアルカリ性分散液を湿
式サイクロン分級機(大石機械社製)により液状態で分
級し、dn=8.08(μm),dv=10.09(μm),6.35↓=
20.3(%),20.2↑=0(%)の粒子群とした後、この
分散液を遠心分離機により過を行ない、再度30lの水
中にリスラリーして攪拌水洗し、再度遠心過機により
過を行なった後、通風式乾燥機により乾燥を行なっ
た。乾燥した芯材粒子に対し、コロイダルシリカ1.0重
量パーセントをヘンシェルミキサーFM10Bにより3000r.
p.m.で1分間攪拌混合し、芯材粒子表面に付着せしめ
た。FE-SEMにより観察したところ、自由な状態でいるシ
リカ粒子はほとんど存在しなかった。この粒子を芯材粒
子として次に示すカプセルトナーの実施例に用いた。
実施例1 α−オクタデセン−無水マレイン酸共重合体(Mw=約
50,000)を乳鉢にて砕き微粉体とした。この微粉体を45
℃,75%RHの恒温槽に3日間放置した後、パーキン−エ
ルマー社製のFT-IRにより開環指数(h2/h1)を測定し
たところ2.12であった。
上記成分をN2パージしたステンレス容器中で攪拌混合
し、樹脂溶液を作製した。冷媒用ジャケットを備えたス
テンレス製反応槽(容量15l)にホモミキサーを取りつ
け、さらに蓋をつけてN2パージ可能とした装置を作りカ
プセル化反応槽とした。
この反応槽に前記溶液5.6kgを投入し、攪拌下−23℃
まで冷却させた後、酢酸120gを投入し5分間攪拌した。
ここに前記芯材粒子2.0kgを投入し10分間攪拌を行ない
分散せしめるとともに反応槽中の溶液温度を−23℃にあ
わせた。ここまでの操作は反応槽内にN2を流しながら行
なわれた。次に氷で冷却した0.5℃の水を15g/minのスピ
ードで滴下を始めた。滴下時の反応槽内の溶液温度は±
0.5℃以内に保持されていた。60分経過後分散液をチェ
ックしたところ樹脂は完全に析出し終っていた。これに
さらに60g/minのスピードで冷水を30分間滴下した後、
反応槽から分散液をとり出し、遠心過機により固形分
と溶媒とを分離した。この際固形分に対し、水でシャワ
ーリングを十分に行なった。この固形分をさらに30lの
水中にリスラリーして水洗し、さらに遠心過機により
過、シャワーリング、水切りした後、通風乾燥機にて
乾燥した。この乾燥したマイクロカプセル粒子1kgに対
し疎水性コロイダルシリカ14gをヘンシェルミキサーに
より外添混合し、マイクロカプセルトナーとした。この
マイクロカプセルトナーの粒度分布を測定したところ、
dn=8.87(μm),dv=11.55(μm),6.35↓=15.5
(%),20.2↑=0.8(%)であった。この粒子をFE-SEM
で観察したところ、表面に球面状の凹凸のある金平糖様
の粒子であったが凹凸は粒子表面に均一に存在し、また
表面は滑らかであり、均一に殻材で被覆されている様子
が観察された。さらにフリーシェルの存在は見られず、
コア表面が露出している様子も見られなかった。
このトナーをキヤノン社製トリボ測定装置にてT/C比1
0/90でキャリアと混合したトナーのトリボ23℃,65%RH
下で測定したところ、7.9(μc/g)であった。
次にこのトナーを用いて画像評価を行なった。使用し
た複写機はキヤノン社製NP-5540改造機(熱ローラー定
着器のかわりに剛体ローラーをとりつけたもの)を用い
て行なった。23℃,65%RHのノーマル環境で5万枚の耐
久を行なった結果、カブリ、ムラのない良好な画像が得
られた。5万枚までの平均画像濃度は1.62であり、朝の
作動開始時およびトナー補給作動時の画像濃度低下も0.
1以内であった。さらにドラム、現像スリーブ等への融
着も見られなかった。
次に15℃,10%RHの低温低湿環境での画像評価を行な
った。2万枚の耐久テストを行なった結果、耐久中の画
像濃度は1.60〜1.70と高く、トナー補給作動時の画像濃
度低下はほとんど起こらなかった。またカブリや現像ス
リーブ上のムラによる画像汚れも発生しなかった。さら
に33℃,85%RHの高温高湿下で画出試験を行なったが画
像濃度も1.40〜1.60と高く朝の作動開始時の画像濃度も
1.40以上はあった。さらに耐久による画像濃度低下もほ
とんどなく、感光ドラムや現像スリーブへのトナー融着
現象も2万枚まで発生しなかった。これらの各環境にお
ける画像サンプルをシルボン紙によるこすり定着試験
(1cm2あたり50gの荷重をかけて5往復こすり、トナー
のはがれ方を見る)を試みた結果すべて濃度低下率が8
%以内と良好であった。
実施例2 実施例1に使用したα−オクタデセン−無水マレイン
酸共重合体の微粉体を45℃,85%RHの恒温槽に3.5日間放
置した後、FT-IRにより開環指数(h2/h1)を測定した
ところ3.15であった。
これを用いて実施例1と同様の配合比および方法で樹
脂溶液を調製した。さらに同様の方法によりマイクロカ
プセルトナーを作製した。ただしカプセル反応温度は−
22℃、酢酸は114gにて行なった。疎水性コロイダルシリ
カ外添混合後の粒度分布はdn=8.94(μm),dv=11.6
3(μm),6.35↓=13.9(%),20.2↑=1.1(%)であ
った。またトリボは8.4(μc/g)であった。
このマイクロカプセル粒子をFE-SEMにて観察したとこ
ろ、実施例1と同様に良好な形態を示していた。さらに
耐久試験においてもノーマル環境での平均画像濃度は1.
65と高く、特に問題となるよう画像は得られなかった。
さらに低温低湿、高温高湿の試験においてもほぼ実施例
1と同様の結果を示した。
比較例1 実施例1で用いたα−オクタデセン−無水マレイン酸
共重合体の微粉体を23℃,75%RHの環境に1日間放置し
たサンプルをFT-IRによって測定したところ、カルボン
酸基による吸収はわずかにショルダーとして見える程度
であった。このショルダー部をピークとしてピーク高さ
(h2)とし、開環指数(h2/h1)を求めたところ0.37で
あった。
これを用いて実施例1と同様の配合比および方法で樹
脂溶液を調製した。さらに実施例1と同様の方法により
マイクロカプセルトナーを作製した。反応温度、酢酸添
加量も実施例1と同様とした。疎水性コロイダルシリカ
外添混合後の粒度分布はdn=7.76(μm),dv=10.71
(μm),6.35↓=42.3(%),20.2↑=3.4(%)であ
った。またトリボは11.4(μc/g)であった。
このマイクロカプセル粒子をFE-SEMにて観察したとこ
ろ、球状のフリーシェルが数多く観察された。これらの
フリーシェルはカプセル化時に相分離により生成する液
滴が芯材粒子に付着しないで残ってしまったものであ
り、あるものはフリーシェル同士の凝集体として、また
あるものはフリーシェルとトナーの凝集物として存在し
た。α−オクタデセン−無水マレイン酸共重合体の添加
量、酸の添加量、温度等を変化させても同様の形態のカ
プセルトナーしか得られなかった。
このトナーについても耐久試験を行なった。ノーマル
環境において画出テストを行なった結果、初期の画像濃
度が低く1.00しかなかった。さらに500枚程度で1.50付
近まで画像濃度が立ち上がるがその後漸時低下し、4000
枚程度では1.15でしかなく、画像のトビチリ、ガサつき
の多い画像であった。さらに低温低湿下においては、画
像濃度は1.20以上には上らなかった。さらに1500枚程度
で現像スリーブ上に斑点状のムラが発生し、実焼画像上
に現われてしまった。また高温高湿下においては3000枚
でクリーニング不良が発生し、3500枚時点でドラム融着
が発生した。画像濃度は1.30〜1.40程度であった。
比較例2 α−オクタデセン−無水マレイン酸共重合体をそのま
まFT-IRにかけたところ、カルボン酸のピークは判別不
可能であり、開環はほとんど起こっていないことが示唆
された。
これを用いて実施例1と同様の配合比および方法で樹
脂溶液を調製した。さらに実施例1と同様の方法により
マイクロカプセルトナーを作製した。
このサンプルをFE-SEMにて観察したところ、比較例1
と同様の形態が観察された。
実施例3 炭素数16および18のα−オレフィンの混合物と無水マ
レイン酸の共重合体(分子量Mw=約15,000)を用いてト
ナーを作製した。
前記共重合体を乳鉢にて砕き、得られた微粉体を45
℃,75%RHの恒温槽に2日間放置し、FT-IR測定による開
環指数(h2/h1)が1.45の共重合体サンプルを得た。
上記成分により実施例1の方法と同様に樹脂溶液を調
製した。さらにこの溶液5.6kg,芯材粒子2.0kgを用いて
実施例1と同様の方法によりマイクロカプセル粒子を作
製した。この時のカプセル化温度は−26℃、酢酸添加量
は106.5gにて行なった。乾燥後のマイクロカプセル粒子
1kgに対し疎水性コロイダルシリカ10gをヘンシェルミキ
サーにより外添混合し、マイクロカプセルトナーとし
た。このマイクロカプセルトナーの粒度分布は、dn=8.
56(μm),dv=11.48(μm),6.35↓=16.3(%),2
0.2↑=0.6(%)であった。この粒子をFE-SEMで観察し
たところ実施例1と同様に金平糖状な凹凸があり均一に
被覆された状態が観察された。このトナーのトリボは8.
2(μc/g)であった。
次にこのトナーを用いて画像評価を行なった。使用し
た複写機はキヤノン社製NP-3525改造機(定着ローラ
ー)を用いた。ノーマル環境で3万枚の耐久画出しテス
トを行なった結果、スタート時から1.50以上の画像濃度
が得られ、耐久中の画像濃度は1.64であった。朝の作動
開始時、トナー補給時の画像濃度低下は0.1程度であ
り、長期的な濃度低下も起こらなかった。さらにカブリ
のなく、クリーニング不良も発生せず、良好な画像が得
られた。また低温低湿環境においても画像濃度は1.60〜
1.70と高く、現像スリーブ上のムラやカブリも発生しな
かった。さらに高温高湿下においても1.40〜1.60の画像
濃度を有し、3万枚時における平均画像濃度の低下も0.
10以内であった。また各種融着現象も発生しなかった。
各環境における画像サンプルの定着性を試験した結果、
すべて濃度低下率は9%以内と良好であった。
実施例4 実施例3に用いたα−オレフィン−無水マレイン酸共
重合体の微粉体を45℃,85%RHの恒温槽に6日間放置
し、開環指数(h2/h1)3.35のサンプルを得た。
このサンプルを用いて実施例3と同様の樹脂溶液を調
製した。さらに実施例3と同様な方法によりマイクロカ
プセルトナーを作製した。ただしこの時のカプセル化温
度は−25℃、酢酸添加量は106.5gにて行なった。このマ
イクロカプセルトナーの粒度分布は、dn=8.66(μ
m),dv=11.53(μm),6.35↓=13.8(%),20.2↑
=0.7(%)であった。トリボは9.0(μc/g)であっ
た。この粒子をFE-SEMで観察したところ実施例3とほぼ
同様の形態であり、フリーシェルや粒子の合一はほとん
ど観察されなかった。さらにNP-3525改造機で各環境の
耐久テストを行なった結果、実施例3とほぼ同等の性能
を示した。
比較例3 実施例3に用いたα−オレフィン−無水マレイン酸共
重合体の微粉体をそのままFT-IRにかけたところ開環に
起因する吸収ピークは出ていなかった。
このサンプルを用いて実施例3と同様の樹脂溶液を調
製した。さらに実施例3と同様な方法によりマイクロカ
プセルトナーを作製した。
このマイクロカプセルトナーの粒度分布は、dn=7.85
(μm),dv=10.91(μm),6.35↓=3.98(%),20.
2↑=3.2(%)であった。またトリボは11.5(μc/g)
であった。このトナーをFE-SEMにて観察したところ、比
較例1と同様にフリーシェルの発生の多いことが観察さ
れた。
このトナーを用い実施例3と同様な画出評価を行なっ
た。ノーマル環境においては、初期画像濃度が0.95と低
く1.55付近までゆっくり立上った後1500枚位から濃度低
下が始まり5000枚で1.20にまで低下した。さらにはトビ
チリ、ガサつきの多い画像であった。1万枚付近でドラ
ム融着もわずかに発生した。また低温低湿においてはト
ナーのトリボが高く現像スリーブ上にトナーがとどこお
り、、画像濃度が1.20以上には上らなかった。さらに高
温高湿下では1000枚でドラム融着が発生した。
[発明の効果] 以上実施例からもわかるように、本発明のマイクロカ
プセルトナーは、定着性が良好でありかつ耐久性、保
存性に優れ、現像スリーブ、感光ドラム、キャリア等
への融着や汚染が発生せず、現像特性に優れ、環境
安定性に優れた、マイクロカプセルトナーである。
【図面の簡単な説明】 第1図は赤外吸収スペクトルからの開環指数の算出方法
を模式的に示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−224774(JP,A) 特開 昭60−69659(JP,A) 特開 昭61−99152(JP,A) 特開 昭62−234166(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】常温で固体の芯材粒子と、該芯材粒子をと
    り囲む外殻とから成るマイクロカプセルトナー粒子を有
    するマイクロカプセルトナーにおいて、 該外殻は、良溶媒中に樹脂を溶解分散させた樹脂溶
    液中に該芯材粒子を分散せしめた後、貧溶媒を添加し相
    分離させることにより形成されたものであり、 該樹脂溶液は外殻用主樹脂、および、長鎖アルキル
    基と酸無水物またはその誘導体を枝として有するエチレ
    ン骨格重合体を溶解分散しており、 該エチレン骨格重合体中の酸無水物部は、赤外吸収
    分析により求めた開環指数が0.4以上となるように開環
    されている ことを特徴とするマイクロカプセルトナー。
  2. 【請求項2】前記樹脂溶液中には酸が添加されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のマイクロカプセルトナ
    ー。
  3. 【請求項3】エチレン骨格重合体中の酸無水物部の開環
    指数が0.5以上であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載のマイクロカプセルトナー。
  4. 【請求項4】良溶媒中に樹脂を溶解分散させた樹脂溶液
    中に常温で固体の芯材粒子を分散せしめた後、貧溶媒を
    添加し相分離させることにより該芯材粒子の周囲に外殻
    を形成させてマイクロカプセルトナー粒子を製造する方
    法において、 該樹脂溶液中には外殻用主樹脂、および、長鎖アルキル
    基と酸無水物またはその誘導体を枝として有するエチレ
    ン骨格重合体を溶解分散させて成り、 該エチレン骨格重合体中の酸無水物部を、赤外吸収分析
    により求めた開環指数が0.4以上となるように開環させ
    てのちにカプセレーションに用いることを特徴とするマ
    イクロカプセルトナー粒子の製造方法。
  5. 【請求項5】樹脂溶液中に酸が添加された後、外殻形成
    がなされることを特徴とする請求項4に記載のマイクロ
    カプセルトナー粒子の製造方法。
  6. 【請求項6】エチレン骨格重合体中の酸無水物部の開環
    指数が0.5以上であることを特徴とする請求項4又は5
    に記載のマイクロカプセルトナー粒子の製造方法。
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