JPH0817013A - 磁気ヘッド - Google Patents
磁気ヘッドInfo
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- JPH0817013A JPH0817013A JP14898594A JP14898594A JPH0817013A JP H0817013 A JPH0817013 A JP H0817013A JP 14898594 A JP14898594 A JP 14898594A JP 14898594 A JP14898594 A JP 14898594A JP H0817013 A JPH0817013 A JP H0817013A
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- protective film
- magnetic head
- film
- magnetic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】磁気ヘッドの摺動面に配置する保護膜を、その
熱膨張係数や硬度が、磁気ヘッドの基板の熱膨張係数や
硬度と同等であり、しかも、高密度で耐食性に優れた材
料で構成し、高性能な磁気ヘッドを供給すること。 【構成】磁気ヘッド基板上に溝加工を施した凹凸部の側
面に、スパッタリング法により、形成された保護膜を摺
動面の一部として使用する磁気ヘッドであって、その保
護膜は、その少なくとも一部に組成がABC2O6で、し
かもその構造がSiO4四面体が連なった構造をもつイ
ノケイ酸塩型であり、結晶あるいは、非晶質あるいは両
者の混合状態である磁気ヘッド。
熱膨張係数や硬度が、磁気ヘッドの基板の熱膨張係数や
硬度と同等であり、しかも、高密度で耐食性に優れた材
料で構成し、高性能な磁気ヘッドを供給すること。 【構成】磁気ヘッド基板上に溝加工を施した凹凸部の側
面に、スパッタリング法により、形成された保護膜を摺
動面の一部として使用する磁気ヘッドであって、その保
護膜は、その少なくとも一部に組成がABC2O6で、し
かもその構造がSiO4四面体が連なった構造をもつイ
ノケイ酸塩型であり、結晶あるいは、非晶質あるいは両
者の混合状態である磁気ヘッド。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ヘッド基板上に溝
加工を施した凹凸部の側面にスパッタリング法によっ
て、形成した保護膜を摺動面の一部として使用する磁気
ヘッドに関する。
加工を施した凹凸部の側面にスパッタリング法によっ
て、形成した保護膜を摺動面の一部として使用する磁気
ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気ヘッドや薄膜素子等の保護膜
や絶縁膜は、保護や絶縁すべき素子の上及び周辺部分に
薄膜形成技術を用いて形成されている。
や絶縁膜は、保護や絶縁すべき素子の上及び周辺部分に
薄膜形成技術を用いて形成されている。
【0003】例えば、磁性膜やギャップを形成する非磁
性膜を積層したセラミック等の基板の上に、スパッタリ
ング等の薄膜形成技術により保護膜を形成して、磁気ヘ
ッド摺動面の検出部の摩耗を防止している。
性膜を積層したセラミック等の基板の上に、スパッタリ
ング等の薄膜形成技術により保護膜を形成して、磁気ヘ
ッド摺動面の検出部の摩耗を防止している。
【0004】これらの保護膜や絶縁膜が、十分な保護性
能や絶縁性能を発揮するために必要とされる要件は、保
護膜や絶縁膜自体の硬度や絶縁性、耐摩耗性や耐食性が
優れていることに加え、素子との間における熱膨張係数
の差が小さいこと、硬度の差が小さいこと等である。実
際、磁気ヘッドの摺動面に配置される保護膜の場合につ
いても、基板と保護膜の熱膨張係数の差が小さいこと、
硬度が基板と同程度であること、耐摩耗性や耐食性に優
れていること等が望まれる。
能や絶縁性能を発揮するために必要とされる要件は、保
護膜や絶縁膜自体の硬度や絶縁性、耐摩耗性や耐食性が
優れていることに加え、素子との間における熱膨張係数
の差が小さいこと、硬度の差が小さいこと等である。実
際、磁気ヘッドの摺動面に配置される保護膜の場合につ
いても、基板と保護膜の熱膨張係数の差が小さいこと、
硬度が基板と同程度であること、耐摩耗性や耐食性に優
れていること等が望まれる。
【0005】従来、この種の磁気ヘッド用の保護膜は、
SiO2ガラス、リン酸ガラス、アルミナ、酸化タンタ
ル、炭化珪素、フォルステライト等が用いられていた。
これらの材料は、特開昭58-26308号公報、特開昭61-240
07号公報、特開昭63-241711号公報、特開平4-344307号
公報で公知にされている。
SiO2ガラス、リン酸ガラス、アルミナ、酸化タンタ
ル、炭化珪素、フォルステライト等が用いられていた。
これらの材料は、特開昭58-26308号公報、特開昭61-240
07号公報、特開昭63-241711号公報、特開平4-344307号
公報で公知にされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】スパッタリング法によ
って、磁気ヘッド用保護膜を形成する場合、次の問題が
ある。溝加工を施した基板上に膜を形成した場合、凹凸
部の上部や下部及び側面部に形成される膜物性(熱膨張
係数、硬度、密度)は異なっている。一般に、基板上に
溝加工を施した凹凸部の側面に形成された保護膜は、平
板基板上に形成した膜より、性能が劣っていることが多
い(低密度、耐食性が低い等)。
って、磁気ヘッド用保護膜を形成する場合、次の問題が
ある。溝加工を施した基板上に膜を形成した場合、凹凸
部の上部や下部及び側面部に形成される膜物性(熱膨張
係数、硬度、密度)は異なっている。一般に、基板上に
溝加工を施した凹凸部の側面に形成された保護膜は、平
板基板上に形成した膜より、性能が劣っていることが多
い(低密度、耐食性が低い等)。
【0007】したがって側面に形成する膜を、平板基板
上に形成した膜と同一性能(高密度、耐食性が高い)と
するためには、成膜中にスパッタ装置内の基板テーブル
を回転・傾斜させる必要があり、そのため、装置が複雑
かつ大規模になるという問題点があった。
上に形成した膜と同一性能(高密度、耐食性が高い)と
するためには、成膜中にスパッタ装置内の基板テーブル
を回転・傾斜させる必要があり、そのため、装置が複雑
かつ大規模になるという問題点があった。
【0008】またフォルステライトを磁気ヘッドの保護
膜として用いた場合、熱膨張係数や硬度や成膜速度に関
しては、上述の材料より有利な特性をもっているが、耐
水性が低く、研削工程時の研削液によって変質し、上述
の有利な物性が劣化するという問題点があった。
膜として用いた場合、熱膨張係数や硬度や成膜速度に関
しては、上述の材料より有利な特性をもっているが、耐
水性が低く、研削工程時の研削液によって変質し、上述
の有利な物性が劣化するという問題点があった。
【0009】本発明は、スパッタ装置の改良なしに、耐
摩耗性や耐食性を維持したまま、溝加工を施した凹凸部
の側面に形成が可能な保護膜を、磁気ヘッドに提供する
ことを目的とする。
摩耗性や耐食性を維持したまま、溝加工を施した凹凸部
の側面に形成が可能な保護膜を、磁気ヘッドに提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、摺動面の少なくとも一部に保護膜を備え
た磁気ヘッドにおいて、保護膜としては、その少なくと
も一部に、ABC2O6型の組成をもち、SiO4四面体
が連なった構造をもつイノケイ酸塩構造の領域を有する
結晶あるいは非晶質あるいは両者の混合状態の膜を用い
る。ただし、Aは、Na、Ca、Mn、Fe、Mgおよ
びLiの中から選択される少なくとも1つの元素、B
は、Ca、Mn、Fe、Mg、Al、CrおよびTiの
中から選択される少なくとも1つの元素、Cは、Si、
Alの一群から選択される少なくとも1つ元素、Oは酸
素を表す。
成するために、摺動面の少なくとも一部に保護膜を備え
た磁気ヘッドにおいて、保護膜としては、その少なくと
も一部に、ABC2O6型の組成をもち、SiO4四面体
が連なった構造をもつイノケイ酸塩構造の領域を有する
結晶あるいは非晶質あるいは両者の混合状態の膜を用い
る。ただし、Aは、Na、Ca、Mn、Fe、Mgおよ
びLiの中から選択される少なくとも1つの元素、B
は、Ca、Mn、Fe、Mg、Al、CrおよびTiの
中から選択される少なくとも1つの元素、Cは、Si、
Alの一群から選択される少なくとも1つ元素、Oは酸
素を表す。
【0011】このような物性や構造領域を有する膜は、
成膜時に形成されてもよく、また成膜後に熱処理を行っ
て形成されてもよく、あるいは成膜中に加熱して形成さ
れてもよい。
成膜時に形成されてもよく、また成膜後に熱処理を行っ
て形成されてもよく、あるいは成膜中に加熱して形成さ
れてもよい。
【0012】
【作用】磁気ヘッド基板上に溝加工を施した凹凸部の側
面にスパッタリング法によって形成され、ABC2O6型
の組成をもち、SiO4の四面体が連なった鎖構造をも
つイノケイ酸塩構造の領域を有する結晶あるいは非晶質
あるいは両者の混合状態の膜(ただし、Aは、Na、C
a、Mn、Fe、MgおよびLiの中から選択される少
なくとも1つの元素、Bは、Ca、Mn、Fe、Mg、
Al、CrおよびTiの中から選択される少なくとも1
つの元素、Cは、Si、Alの一群から選択される少な
くとも1つ元素、Oは酸素を表す。)は密度が高く、し
かも凹凸部の上部や下部に比べて、水や酸に対する耐食
性に優れた特性を有することが発明者らの実験により確
認した。またこの膜は、熱膨張係数と硬度が、磁気ヘッ
ドとして一般的に用いられているフェライト系単結晶や
非磁性セラミックスの熱膨張係数や硬度に、ほぼ同一で
あることもわかった。従って、この膜を磁気ヘッドの摺
動面に配置する保護膜として用いることにより、保護膜
に熱履歴によって生じる内部応力が小さいため、保護膜
のひび割れ(クラック)や、膜はがれが生じにくく、し
かも、摺動面の偏摩耗を防ぐことができる。また耐食性
に優れているため、水系や酸性の溶媒を用いた摺動面の
研磨加工によって保護膜の特性が劣化することはない。
面にスパッタリング法によって形成され、ABC2O6型
の組成をもち、SiO4の四面体が連なった鎖構造をも
つイノケイ酸塩構造の領域を有する結晶あるいは非晶質
あるいは両者の混合状態の膜(ただし、Aは、Na、C
a、Mn、Fe、MgおよびLiの中から選択される少
なくとも1つの元素、Bは、Ca、Mn、Fe、Mg、
Al、CrおよびTiの中から選択される少なくとも1
つの元素、Cは、Si、Alの一群から選択される少な
くとも1つ元素、Oは酸素を表す。)は密度が高く、し
かも凹凸部の上部や下部に比べて、水や酸に対する耐食
性に優れた特性を有することが発明者らの実験により確
認した。またこの膜は、熱膨張係数と硬度が、磁気ヘッ
ドとして一般的に用いられているフェライト系単結晶や
非磁性セラミックスの熱膨張係数や硬度に、ほぼ同一で
あることもわかった。従って、この膜を磁気ヘッドの摺
動面に配置する保護膜として用いることにより、保護膜
に熱履歴によって生じる内部応力が小さいため、保護膜
のひび割れ(クラック)や、膜はがれが生じにくく、し
かも、摺動面の偏摩耗を防ぐことができる。また耐食性
に優れているため、水系や酸性の溶媒を用いた摺動面の
研磨加工によって保護膜の特性が劣化することはない。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。
して説明する。
【0014】図1のように、実施例の磁気ヘッドは、本
発明の保護膜を利用して形成したVTR用磁気ヘッドで
ある。ギャップ膜4を挟んで配置された一対の磁気コア
2は基板1によって支持されている。摺動面101に
は、磁気コア2とギャップ膜4の一部が露出し、磁気記
録媒体の磁気を検出するための検出部102を構成して
いる。摺動面101には検出部102を挟むように一対
の保護膜5が埋め込まれている。したがって、摺動面1
01には、基板1の一部と、検出部102と、保護膜5
とが露出している。摺動面101は、研磨により曲面上
に加工されている。また、磁気ヘッドの側面には、磁気
コア2と、ギャップ膜4と、製造工程の都合で配置され
ている非磁性埋込材3とが露出している。
発明の保護膜を利用して形成したVTR用磁気ヘッドで
ある。ギャップ膜4を挟んで配置された一対の磁気コア
2は基板1によって支持されている。摺動面101に
は、磁気コア2とギャップ膜4の一部が露出し、磁気記
録媒体の磁気を検出するための検出部102を構成して
いる。摺動面101には検出部102を挟むように一対
の保護膜5が埋め込まれている。したがって、摺動面1
01には、基板1の一部と、検出部102と、保護膜5
とが露出している。摺動面101は、研磨により曲面上
に加工されている。また、磁気ヘッドの側面には、磁気
コア2と、ギャップ膜4と、製造工程の都合で配置され
ている非磁性埋込材3とが露出している。
【0015】本実施例では、基板1として、フェライト
系の単結晶(Mn、Zn)Fe2O4基板あるいはMnO
−NiO系の非磁性セラミックス基板を用いている。た
だし、(Mn、Zn)Fe2O4はFe3O4の一つのFe
がMnまたはZnに置き換えられた構造をもつ材料であ
る。また磁気コア2には、Co系(例えばCoNbZr
系)非晶質合金で形成している。非磁性埋込材3及びギ
ャップ膜4は、PbO、SiO2、B2O3、Al2O3、
Na2O、Te2O、CdO、ZrO2、ZnO、BaO
等の非磁性絶縁材で形成している。磁気コア2は、この
他にも、Fe系非晶質合金(例えばFeTaC系)、セ
ンダスト、パーマロイ等を用いることも可能である。
系の単結晶(Mn、Zn)Fe2O4基板あるいはMnO
−NiO系の非磁性セラミックス基板を用いている。た
だし、(Mn、Zn)Fe2O4はFe3O4の一つのFe
がMnまたはZnに置き換えられた構造をもつ材料であ
る。また磁気コア2には、Co系(例えばCoNbZr
系)非晶質合金で形成している。非磁性埋込材3及びギ
ャップ膜4は、PbO、SiO2、B2O3、Al2O3、
Na2O、Te2O、CdO、ZrO2、ZnO、BaO
等の非磁性絶縁材で形成している。磁気コア2は、この
他にも、Fe系非晶質合金(例えばFeTaC系)、セ
ンダスト、パーマロイ等を用いることも可能である。
【0016】次に、各膜の成膜方法についてに説明す
る。
る。
【0017】Co系(例えばCoNbZr系)非晶質合
金で形成される磁気コア2や、非磁性絶縁膜であるAl
2O3、SiO2等のギャップ膜4は、スパッタリング法
により形成される。また局所的にダイオプサイド構造を
含むCaXMg2-XSi2O6(0.7≦X≦1.3)で形
成されるイノケイ酸塩保護膜5も、スパッタリング法に
より形成される。
金で形成される磁気コア2や、非磁性絶縁膜であるAl
2O3、SiO2等のギャップ膜4は、スパッタリング法
により形成される。また局所的にダイオプサイド構造を
含むCaXMg2-XSi2O6(0.7≦X≦1.3)で形
成されるイノケイ酸塩保護膜5も、スパッタリング法に
より形成される。
【0018】磁気コア2およびギャップ膜4は、従来よ
り磁気ヘッドに用いられている材料で構成されており、
その成膜条件もすでによく知られているので成膜条件の
説明を省略する。
り磁気ヘッドに用いられている材料で構成されており、
その成膜条件もすでによく知られているので成膜条件の
説明を省略する。
【0019】スパッタ装置は、図2のように、真空槽6
内に、基板1を配置し、これにターゲット7を対向さ
せ、ターゲット7に直流あるいは、交流の電力、特に高
周波電力を供給する電源21を接続した構成のものを用
いた。真空槽6内には、スパッタガスとしてArまたは
酸素を混在したガス等を供給した。これにより、ターゲ
ット7の材料が原子レベルの粒子に分解されて飛び出
し、基板1に堆積されて成膜される。
内に、基板1を配置し、これにターゲット7を対向さ
せ、ターゲット7に直流あるいは、交流の電力、特に高
周波電力を供給する電源21を接続した構成のものを用
いた。真空槽6内には、スパッタガスとしてArまたは
酸素を混在したガス等を供給した。これにより、ターゲ
ット7の材料が原子レベルの粒子に分解されて飛び出
し、基板1に堆積されて成膜される。
【0020】つぎに、基板上の凹凸部の側面に形成する
保護膜5の成膜条件を説明する。
保護膜5の成膜条件を説明する。
【0021】ターゲット7としては、ダイオプサイド
(CaMgSi2O6結晶)の多結晶焼結体をを用い、ス
パッタ電力を650W(ターゲット単位面積あたり電力
密度:4.3W/mm2)、Arガス圧0.15Paで
スパッタ成膜を行った。
(CaMgSi2O6結晶)の多結晶焼結体をを用い、ス
パッタ電力を650W(ターゲット単位面積あたり電力
密度:4.3W/mm2)、Arガス圧0.15Paで
スパッタ成膜を行った。
【0022】溝加工を施した基板は、ターゲットと平行
になるように対向させ、図2のように、基板を固定した
状態でスパッタ成膜を行った。
になるように対向させ、図2のように、基板を固定した
状態でスパッタ成膜を行った。
【0023】上記条件で、開口部の大きさが、0.3m
m、深さが50μmの溝加工を施した(Mn、Zn)F
e2O4基板上に成膜したとき、凹凸部の側面部及び上部
や下部に形成される保護膜2の蛍光X線分析による組成
は、およそCa1.1Mg0.9Si2O6であった。熱膨張係
数は110×10~ 7 /℃であり、また、ビッカース
硬度は700〜800kgf/mm2であった。基板1
の(Mn、Zn)Fe2O4の熱膨張係数は115×1
0~ 7 /℃、ビッカース硬度は650kgf/mm2で
あり、保護膜5として優れた物性値を示した。
m、深さが50μmの溝加工を施した(Mn、Zn)F
e2O4基板上に成膜したとき、凹凸部の側面部及び上部
や下部に形成される保護膜2の蛍光X線分析による組成
は、およそCa1.1Mg0.9Si2O6であった。熱膨張係
数は110×10~ 7 /℃であり、また、ビッカース
硬度は700〜800kgf/mm2であった。基板1
の(Mn、Zn)Fe2O4の熱膨張係数は115×1
0~ 7 /℃、ビッカース硬度は650kgf/mm2で
あり、保護膜5として優れた物性値を示した。
【0024】X線回折法およびXAFSにより構造を解
析したところ、非晶質であり、ダイオプサイド(CaM
gSi2O6)−ウォラストナイト(CaSiO3)型の
微細構造をもつことが明らかになった。また非磁性絶縁
材の充填温度に相当する400℃の熱処理による変化
や、80℃の温水浸漬による変化についても、X線回
折、XAFSによる測定では検出されず、原子レベルの
構造変化は特に認められなかった。
析したところ、非晶質であり、ダイオプサイド(CaM
gSi2O6)−ウォラストナイト(CaSiO3)型の
微細構造をもつことが明らかになった。また非磁性絶縁
材の充填温度に相当する400℃の熱処理による変化
や、80℃の温水浸漬による変化についても、X線回
折、XAFSによる測定では検出されず、原子レベルの
構造変化は特に認められなかった。
【0025】また、硝酸等の酸性溶液による10分程度
の浸漬では、図3に示す凹凸部の上部と下部に形成され
た保護膜33は、ビッカース硬度が400〜500kg
f/mm2となり、膜が変質するが、側面部に形成され
た保護膜34のビッカース硬度について変化はなく、側
面部には耐食性に優れた保護膜が形成された。また、凹
凸部の側面に形成された保護膜34の密度は2.0g/
cm3であり、上部や下部に形成された保護膜33(ρ
=1.0g/cm3)よりも大きかった。
の浸漬では、図3に示す凹凸部の上部と下部に形成され
た保護膜33は、ビッカース硬度が400〜500kg
f/mm2となり、膜が変質するが、側面部に形成され
た保護膜34のビッカース硬度について変化はなく、側
面部には耐食性に優れた保護膜が形成された。また、凹
凸部の側面に形成された保護膜34の密度は2.0g/
cm3であり、上部や下部に形成された保護膜33(ρ
=1.0g/cm3)よりも大きかった。
【0026】成膜条件として、スパッタ電力を300〜
1000W、Arガス圧を0.01から2.0Paの範
囲で変化させ、溝形状を変えた基板上に成膜したとこ
ろ、凹凸部の上下及び側面に形成されたイノケイ酸塩薄
膜の構造及び組成は、溝開口部の大きさが0.15〜
0.6mm、深さが25〜100μmの範囲内では、ほ
ぼ変化がなく、熱膨張係数は105〜114×10~ 7
/℃、ビッカース硬度は650〜800 kgf/m
m2の範囲であった。またターゲットについてCaMg
Si2O6(0.7≦X≦1.3)の組成範囲内で多結晶
焼結体を作製し、成膜したところ、ターゲット組成によ
り薄膜組成がCaXMg2-XSi2O6(0.7≦X≦1.
3)の範囲内で変化するが、CaMgSi2O6多結晶焼
結体ターゲットとほぼ同一の熱膨張係数、ビッカース硬
度を示した。更に酸(硝酸、硫酸等)に対する、耐食性
に優れ、かつ空隙が少ない高密度(ρ=1.5〜2.5
g/cm3)の保護膜であった。
1000W、Arガス圧を0.01から2.0Paの範
囲で変化させ、溝形状を変えた基板上に成膜したとこ
ろ、凹凸部の上下及び側面に形成されたイノケイ酸塩薄
膜の構造及び組成は、溝開口部の大きさが0.15〜
0.6mm、深さが25〜100μmの範囲内では、ほ
ぼ変化がなく、熱膨張係数は105〜114×10~ 7
/℃、ビッカース硬度は650〜800 kgf/m
m2の範囲であった。またターゲットについてCaMg
Si2O6(0.7≦X≦1.3)の組成範囲内で多結晶
焼結体を作製し、成膜したところ、ターゲット組成によ
り薄膜組成がCaXMg2-XSi2O6(0.7≦X≦1.
3)の範囲内で変化するが、CaMgSi2O6多結晶焼
結体ターゲットとほぼ同一の熱膨張係数、ビッカース硬
度を示した。更に酸(硝酸、硫酸等)に対する、耐食性
に優れ、かつ空隙が少ない高密度(ρ=1.5〜2.5
g/cm3)の保護膜であった。
【0027】またターゲットとしては、CaO、Mg
O、SiO2組成の材料を成膜能率を考慮した面積比で
露出したもの、あるいはCaO、MgO、SiO2組成
の粉末を目的組成になるように、焼結したものを用いて
も同様な結果が得られる。
O、SiO2組成の材料を成膜能率を考慮した面積比で
露出したもの、あるいはCaO、MgO、SiO2組成
の粉末を目的組成になるように、焼結したものを用いて
も同様な結果が得られる。
【0028】これらの薄膜は形成した時点で非晶質であ
るため、必ずしもABC2O6の組成にならず、ABの他
CおよびOについても10%程度の範囲内で組成が変化
しても物性的にはほぼ同等であり保護膜5として使用可
能である。
るため、必ずしもABC2O6の組成にならず、ABの他
CおよびOについても10%程度の範囲内で組成が変化
しても物性的にはほぼ同等であり保護膜5として使用可
能である。
【0029】このように、実施例の磁気ヘッドは基板に
溝加工を施した凹凸部の側面に形成され、局所的にダイ
オプサイド構造を含むイノケイ酸塩で構成される保護膜
5を用いているため、保護膜5の熱膨張係数が基板1に
近い。そのため、保護膜5に熱履歴による膜はがれやク
ラックが生じるおそれがない。また基板上の凹凸部の側
面に形成される保護膜5の硬度が基板1に近いため、摺
動面101の偏摩耗が生じにくい。さらに、基板上の凹
凸部の側面に形成される保護膜5の耐水性が高いため、
水系溶媒に分散した砥粒を用いた摺動面101の研磨に
よっても、保護膜5が変質することがない。したがっ
て、本実施例の磁気ヘッドは、摺動面の耐摩耗性が高
く、長期間にわたって安定した記録再生特性を維持する
ことができる。
溝加工を施した凹凸部の側面に形成され、局所的にダイ
オプサイド構造を含むイノケイ酸塩で構成される保護膜
5を用いているため、保護膜5の熱膨張係数が基板1に
近い。そのため、保護膜5に熱履歴による膜はがれやク
ラックが生じるおそれがない。また基板上の凹凸部の側
面に形成される保護膜5の硬度が基板1に近いため、摺
動面101の偏摩耗が生じにくい。さらに、基板上の凹
凸部の側面に形成される保護膜5の耐水性が高いため、
水系溶媒に分散した砥粒を用いた摺動面101の研磨に
よっても、保護膜5が変質することがない。したがっ
て、本実施例の磁気ヘッドは、摺動面の耐摩耗性が高
く、長期間にわたって安定した記録再生特性を維持する
ことができる。
【0030】つぎに、基板上の凹凸部の側面に形成する
保護膜5の組成や構造について詳しく説明する。
保護膜5の組成や構造について詳しく説明する。
【0031】基板上の凹凸部の側面に形成する保護膜5
の材料の組成は、組成がCaXMg2 -XSi2O6(0.7
≦X≦1.3)である。そして、少なくともその一部の
局所的な構造が図4に示すように、イノケイ酸塩構造と
なっている。図4においてAはCa、BはMg、CはS
iを示し、図示を省略しているが、図4の多角形の各頂
点の位置には、Oが存在する。
の材料の組成は、組成がCaXMg2 -XSi2O6(0.7
≦X≦1.3)である。そして、少なくともその一部の
局所的な構造が図4に示すように、イノケイ酸塩構造と
なっている。図4においてAはCa、BはMg、CはS
iを示し、図示を省略しているが、図4の多角形の各頂
点の位置には、Oが存在する。
【0032】基板上の凹凸部の側面に形成する保護膜5
が、局所的にダイオプサイド(イノケイ酸塩構造のCa
MgSi2O6)となっているかどうかは、以下のような
方法で確認することができる。
が、局所的にダイオプサイド(イノケイ酸塩構造のCa
MgSi2O6)となっているかどうかは、以下のような
方法で確認することができる。
【0033】基板上の凹凸部の側面に形成する保護膜5
のダイオプサイド領域(結晶)が大きい場合は、X線・
電子線の回折を用いた測定を行うと、結晶の平均粒径や
結晶化の状態がおおよそ推定できる。X線・電子線の回
折は、原子による散乱の位相が揃っているときに、次の
(1)式に示すBraggの法則に従って生ずるため、
特定の原子面間隔dで鋭いピーク状の回折強度が観測さ
れる。ここで、θは回折角、λはX線・電子線の波長を
表す。
のダイオプサイド領域(結晶)が大きい場合は、X線・
電子線の回折を用いた測定を行うと、結晶の平均粒径や
結晶化の状態がおおよそ推定できる。X線・電子線の回
折は、原子による散乱の位相が揃っているときに、次の
(1)式に示すBraggの法則に従って生ずるため、
特定の原子面間隔dで鋭いピーク状の回折強度が観測さ
れる。ここで、θは回折角、λはX線・電子線の波長を
表す。
【0034】2d・sinθ=λ・・・・・・(1) X線回折のピーク幅と回折を起こしている結晶粒の平均
径ηとの関係は、(2)式に示すようになる。
径ηとの関係は、(2)式に示すようになる。
【0035】λ・tanθ/0.9・Δθ・・(2) 結晶化の程度が低くなると、結晶粒の平均径が小さくな
るため、回折強度のピーク幅が広くなる。
るため、回折強度のピーク幅が広くなる。
【0036】また、基板上の凹凸部の側面に形成する保
護膜5のダイオプサイド領域が小さい(非晶質)場合に
は、回折ピークが観測されず、構造が解析できない。そ
のため、X線吸収微細構造(以下、XAFSと略記す
る)解析法を行うと、着目した原子を中心とした原子レ
ベルの構造を求めることができる。なお、このXAFS
については、例えば、”日本物理学会誌第34巻、第7
号(1979)、589-598頁、”、”学会出版センター
宇田川康夫編 X線吸収微細構造−XAFSの測定と
解析−”やフィジカル・レビュー誌(Physical Review
B) Vol.11,No.8(1975),pp2795-2811等に記載されてい
る。
護膜5のダイオプサイド領域が小さい(非晶質)場合に
は、回折ピークが観測されず、構造が解析できない。そ
のため、X線吸収微細構造(以下、XAFSと略記す
る)解析法を行うと、着目した原子を中心とした原子レ
ベルの構造を求めることができる。なお、このXAFS
については、例えば、”日本物理学会誌第34巻、第7
号(1979)、589-598頁、”、”学会出版センター
宇田川康夫編 X線吸収微細構造−XAFSの測定と
解析−”やフィジカル・レビュー誌(Physical Review
B) Vol.11,No.8(1975),pp2795-2811等に記載されてい
る。
【0037】X線回折やXAFSの試料としては、本実
施例の基板上の凹凸部の側面に形成する保護膜5と同様
の成膜条件でフェライト単結晶基板上に成膜した膜を用
いる。
施例の基板上の凹凸部の側面に形成する保護膜5と同様
の成膜条件でフェライト単結晶基板上に成膜した膜を用
いる。
【0038】本実施例の基板上の凹凸部の側面に形成す
る保護膜5と同一条件で成膜した試料を、X線回折法に
より測定すると、回折ピークが観測されなかったため、
上記したXAFSによりさらに構造を解析した。
る保護膜5と同一条件で成膜した試料を、X線回折法に
より測定すると、回折ピークが観測されなかったため、
上記したXAFSによりさらに構造を解析した。
【0039】本実施例のXAFS測定例を図5及び図6
に示す。図5は、Ca原子の周囲の構造を解析するため
にCaのK−X線吸収端で測定したXAFSである。ま
た、図6は、Si原子の周囲の構造を解析するためにS
iのK−X線吸収端で測定したXAFSである。
に示す。図5は、Ca原子の周囲の構造を解析するため
にCaのK−X線吸収端で測定したXAFSである。ま
た、図6は、Si原子の周囲の構造を解析するためにS
iのK−X線吸収端で測定したXAFSである。
【0040】これらのXAFSを基に、本発明の保護膜
の原子レベル構造解析を行った。これを図7及び図8を
用いて説明する。
の原子レベル構造解析を行った。これを図7及び図8を
用いて説明する。
【0041】図7は、CaK−XAFSにより求めたC
aを中心とした動径分布である。この動径分布から、C
a原子は八配位で酸素と結合していることがその動径分
布あるいは原子間距離からわかる。
aを中心とした動径分布である。この動径分布から、C
a原子は八配位で酸素と結合していることがその動径分
布あるいは原子間距離からわかる。
【0042】一方、図8に示すSiK−XAFSにより
求めたSi原子を中心とした動径分布からは、Si原子
は四配位で酸素と結合していることがその動径分布ある
いは原子間距離からわかる。
求めたSi原子を中心とした動径分布からは、Si原子
は四配位で酸素と結合していることがその動径分布ある
いは原子間距離からわかる。
【0043】これらの解析結果より、本実施例の保護膜
5と同じ成膜条件で形成した試料には、粒径1〜10n
mのダイオプサイドの領域が存在することが確認され
た。
5と同じ成膜条件で形成した試料には、粒径1〜10n
mのダイオプサイドの領域が存在することが確認され
た。
【0044】以上に説明したように、上述の実施例で
は、局所的にダイオプサイド(SiO 4四面体が連なっ
た鎖構造をもつイノケイ酸塩構造のCaMgSi2O6)
を含むイノケイ酸塩膜を保護膜5として用いたが、これ
に限らず、基板の凹凸部の側面に形成される保護膜5の
全体がダイオプサイドであることももちろん可能であ
る。本実施例で保護膜5の特性が優れているのは、保護
膜5に含まれているダイオプサイドの特徴であると考え
られるため、保護膜5全体がダイオプサイドである場合
には、保護膜5の特性が更に向上すると考えられる。こ
の場合、保護膜5全体が単結晶であっても、多結晶であ
ってもよい。
は、局所的にダイオプサイド(SiO 4四面体が連なっ
た鎖構造をもつイノケイ酸塩構造のCaMgSi2O6)
を含むイノケイ酸塩膜を保護膜5として用いたが、これ
に限らず、基板の凹凸部の側面に形成される保護膜5の
全体がダイオプサイドであることももちろん可能であ
る。本実施例で保護膜5の特性が優れているのは、保護
膜5に含まれているダイオプサイドの特徴であると考え
られるため、保護膜5全体がダイオプサイドである場合
には、保護膜5の特性が更に向上すると考えられる。こ
の場合、保護膜5全体が単結晶であっても、多結晶であ
ってもよい。
【0045】さらに、本実施例の基板上に溝加工を施し
た凹凸部の側面に形成される保護膜5としては、局所的
にダイオプサイドの領域を有するものであれば膜全体の
組成がCaMgSi2O6ではない膜を用いることも可能
である。この場合にも、局所的に含まれているダイオプ
サイドが上述のように優れた特性をもっている。
た凹凸部の側面に形成される保護膜5としては、局所的
にダイオプサイドの領域を有するものであれば膜全体の
組成がCaMgSi2O6ではない膜を用いることも可能
である。この場合にも、局所的に含まれているダイオプ
サイドが上述のように優れた特性をもっている。
【0046】また、基板上の凹凸部の側面に形成される
保護膜5のダイオプサイドの領域は、実施例のように成
膜時に形成することが可能であるが、CaMgSi2O6
の領域をもつ膜を熱処理することによって形成すること
もできる。また、微小なダイオプサイドの領域をもつ膜
を熱処理することによって、ダイオプサイドの領域を大
きくすることも可能である。例えば、実施例の成膜条件
で形成した保護膜5は、上述したように1〜10nmの
粒径のダイオプサイドを含んでいたが、この保護膜5の
試料を700℃で1時間加熱処理した後に、X線回折を
用いた測定を行うと、図9に示すようにd=0.30n
m、0.25nm及び0.16nm付近に結晶を示す回
折線が観測され、ダイオプサイドの粒径は、平均粒径で
50〜100nm程度に成長していた。
保護膜5のダイオプサイドの領域は、実施例のように成
膜時に形成することが可能であるが、CaMgSi2O6
の領域をもつ膜を熱処理することによって形成すること
もできる。また、微小なダイオプサイドの領域をもつ膜
を熱処理することによって、ダイオプサイドの領域を大
きくすることも可能である。例えば、実施例の成膜条件
で形成した保護膜5は、上述したように1〜10nmの
粒径のダイオプサイドを含んでいたが、この保護膜5の
試料を700℃で1時間加熱処理した後に、X線回折を
用いた測定を行うと、図9に示すようにd=0.30n
m、0.25nm及び0.16nm付近に結晶を示す回
折線が観測され、ダイオプサイドの粒径は、平均粒径で
50〜100nm程度に成長していた。
【0047】また、局所的にダイオプサイド(SiO4
の四面体が連なった鎖構造をもつイノケイ酸塩型構造の
CaMgSi2O6)を含むCaMgSi2O6膜に限ら
ず、少なくとも局所的に、イノケイ酸塩型構造のABC
2O6の領域をもつ保護膜5を形成した場合にも、上述の
実施例と同様に、摺動面の耐摩耗性が高く、長期間に渡
って安定した記録再生特性を維持することができる磁気
ヘッドを生産することができるという効果がえられる。
の四面体が連なった鎖構造をもつイノケイ酸塩型構造の
CaMgSi2O6)を含むCaMgSi2O6膜に限ら
ず、少なくとも局所的に、イノケイ酸塩型構造のABC
2O6の領域をもつ保護膜5を形成した場合にも、上述の
実施例と同様に、摺動面の耐摩耗性が高く、長期間に渡
って安定した記録再生特性を維持することができる磁気
ヘッドを生産することができるという効果がえられる。
【0048】ただし、Aは、周囲の酸素と6〜8配位の
結合をする元素を用いる。例えば、Caの他、Na、F
e、Mg、Li等を用いることができる。また、これら
の2種以上を用いることができる。
結合をする元素を用いる。例えば、Caの他、Na、F
e、Mg、Li等を用いることができる。また、これら
の2種以上を用いることができる。
【0049】Bは、周囲の酸素と6〜8配位の結合をす
る元素を用いる。例えば、Mgの他Ca、Mn、Fe、
Al、Cr、Ti等を用いることができる。
る元素を用いる。例えば、Mgの他Ca、Mn、Fe、
Al、Cr、Ti等を用いることができる。
【0050】また、これらの2種以上を用いることがで
きる。
きる。
【0051】Cは、周囲の酸素と4配位の結合をする元
素を用いる。例えば、Siの他Alを用いることができ
る。またこの2種を同時に用いても良い。
素を用いる。例えば、Siの他Alを用いることができ
る。またこの2種を同時に用いても良い。
【0052】Oは酸素である。
【0053】また、局所的にウォラストナイト(SiO
4四面体が連なった鎖構造をもつイノケイ酸塩型構造の
CaSiO3)を含むCaSiO3の保護膜5を基板上に
施された凹凸部の側面に形成することができる。また、
局所的にダイオプサイドおよびウォラストナイトの両者
を含む材料で保護膜5を基板上に施された凹凸部の側面
に形成することができる。
4四面体が連なった鎖構造をもつイノケイ酸塩型構造の
CaSiO3)を含むCaSiO3の保護膜5を基板上に
施された凹凸部の側面に形成することができる。また、
局所的にダイオプサイドおよびウォラストナイトの両者
を含む材料で保護膜5を基板上に施された凹凸部の側面
に形成することができる。
【0054】基板上に施された凹凸部の側面に、局所的
にウォラストナイト(SiO4四面体が連なった鎖構造
をもつイノケイ酸塩型構造のCaSiO3)を含むCa
SiO3の保護膜5を形成する場合には、ダイオプサイ
ドの場合と同様にスパッタターゲットをウォラストナイ
トにするか、あるいはCaOとSiO2のターゲット表
面での面積比が1:1のターゲットを用いて、上述の実
施例と同様の成膜条件でスパッタリングを行う。後者の
ターゲットの場合、CaOとSiO2の混合物で構成す
る方法と、CaOとSiO2の粉末を焼結した焼結体で
ターゲットを構成する方法がある。
にウォラストナイト(SiO4四面体が連なった鎖構造
をもつイノケイ酸塩型構造のCaSiO3)を含むCa
SiO3の保護膜5を形成する場合には、ダイオプサイ
ドの場合と同様にスパッタターゲットをウォラストナイ
トにするか、あるいはCaOとSiO2のターゲット表
面での面積比が1:1のターゲットを用いて、上述の実
施例と同様の成膜条件でスパッタリングを行う。後者の
ターゲットの場合、CaOとSiO2の混合物で構成す
る方法と、CaOとSiO2の粉末を焼結した焼結体で
ターゲットを構成する方法がある。
【0055】上記実施例の他に、基板上に施された凹凸
部の側面に、局所的にダイオプサイド領域および局所的
にウォラストナイト領域の両方を含む保護膜5を形成す
る場合には、ターゲット材料の組成ABC2O6とCaS
iO3の間になるようにする。これによっても成膜可能
である。
部の側面に、局所的にダイオプサイド領域および局所的
にウォラストナイト領域の両方を含む保護膜5を形成す
る場合には、ターゲット材料の組成ABC2O6とCaS
iO3の間になるようにする。これによっても成膜可能
である。
【0056】また、基板上に施された凹凸部の側面に、
イノケイ酸塩の構造領域をもつABC2O6の保護膜5を
形成する場合、ターゲットの組成をABC2O6とし、上
述の実施例と同様の成膜条件でスパッタリング法で形成
することができる。
イノケイ酸塩の構造領域をもつABC2O6の保護膜5を
形成する場合、ターゲットの組成をABC2O6とし、上
述の実施例と同様の成膜条件でスパッタリング法で形成
することができる。
【0057】また、上述した実施例では、基板上に施さ
れた凹凸部の側面に、保護膜5をスパッタリング法によ
り成膜する例を示したが、本発明は、結果として、上述
したような構造領域や物性(熱膨張係数、硬度、高密
度、耐食性)をもつ膜が得られればよく、成膜方法や、
その後の熱処理の如何等には、基板−ターゲットの配置
に制限されない。例えば、CVD法により形成してもよ
い。
れた凹凸部の側面に、保護膜5をスパッタリング法によ
り成膜する例を示したが、本発明は、結果として、上述
したような構造領域や物性(熱膨張係数、硬度、高密
度、耐食性)をもつ膜が得られればよく、成膜方法や、
その後の熱処理の如何等には、基板−ターゲットの配置
に制限されない。例えば、CVD法により形成してもよ
い。
【0058】つぎに図1の磁気ヘッドの製造方法につい
て説明する。
て説明する。
【0059】まず、図10(a)のように複数のV溝で
形成された基板1を用意し、このV溝の一方の内壁に磁
気コア2の材料を形成の膜を形成し、さらに、非磁性埋
込材3によりこのV溝に充填する(図10(b))。そ
してコイルをまくための貫通窓103を設けるために浅
溝を施す(図10(c))。図10(b)の基板1上
に、ギャップ膜4を形成した後、図10(c)の基板と
互い違いになるようにギャップ材4を介して貼り合わせ
る(図10(d))。次に、検出部102を挟むよう
に、摺動面101の両端に狭トラック溝を設け(図10
(e))、この凹部に保護膜5をスパッタリング法によ
り埋め込む(図10(f))。凹部の下部に形成された
膜を除去し、高密度かつ耐食性の高い、凹部の側面に形
成された保護膜を残すために、摺動面101の両端部に
埋め込まれた膜の上から浅溝加工を実施する(図10
(g))。つぎに、この浅溝ごとに切断して、チップ状
にする(図10(h))。さらに、摺動面101を、水
系の溶媒に分散させた砥粒で研磨することにより、図1
(a)に示した曲面形状に研磨加工する。そして、貫通
窓103を通してコイルを巻き、磁気ヘッドを完成させ
る。
形成された基板1を用意し、このV溝の一方の内壁に磁
気コア2の材料を形成の膜を形成し、さらに、非磁性埋
込材3によりこのV溝に充填する(図10(b))。そ
してコイルをまくための貫通窓103を設けるために浅
溝を施す(図10(c))。図10(b)の基板1上
に、ギャップ膜4を形成した後、図10(c)の基板と
互い違いになるようにギャップ材4を介して貼り合わせ
る(図10(d))。次に、検出部102を挟むよう
に、摺動面101の両端に狭トラック溝を設け(図10
(e))、この凹部に保護膜5をスパッタリング法によ
り埋め込む(図10(f))。凹部の下部に形成された
膜を除去し、高密度かつ耐食性の高い、凹部の側面に形
成された保護膜を残すために、摺動面101の両端部に
埋め込まれた膜の上から浅溝加工を実施する(図10
(g))。つぎに、この浅溝ごとに切断して、チップ状
にする(図10(h))。さらに、摺動面101を、水
系の溶媒に分散させた砥粒で研磨することにより、図1
(a)に示した曲面形状に研磨加工する。そして、貫通
窓103を通してコイルを巻き、磁気ヘッドを完成させ
る。
【0060】実施例の他に、保護膜5を磁気記録用ヘッ
ドの保護膜として、磁気ディスク、高密度記録用テープ
レコーダ等の磁気記録装置を構成することができる。こ
の保護膜5を用いることによって、それらの記録部の耐
久性が向上する効果がある。
ドの保護膜として、磁気ディスク、高密度記録用テープ
レコーダ等の磁気記録装置を構成することができる。こ
の保護膜5を用いることによって、それらの記録部の耐
久性が向上する効果がある。
【0061】さらに、実施例の保護膜5を形成した材料
を、磁気記録用ヘッドの非磁性基板材料、非磁性埋込
材、磁気コアのギャップスペーサ材として用い、VT
R、磁気ディスク等の磁気記録装置を構成することがで
きる。本実施例の材料を用いることによって、温度や水
にたいして耐久性のある基板、非磁性埋込材、ギャップ
スペーサ材を形成することが可能である。また、同時
に、保護膜を局所的にダイオプサイドを含むイノケイ酸
塩で形成することにより、保護膜、基板、非磁性埋込
材、ギャップスペーサ材とが同材料で構成されるため、
物性の違いによる応力等の問題が解消する。
を、磁気記録用ヘッドの非磁性基板材料、非磁性埋込
材、磁気コアのギャップスペーサ材として用い、VT
R、磁気ディスク等の磁気記録装置を構成することがで
きる。本実施例の材料を用いることによって、温度や水
にたいして耐久性のある基板、非磁性埋込材、ギャップ
スペーサ材を形成することが可能である。また、同時
に、保護膜を局所的にダイオプサイドを含むイノケイ酸
塩で形成することにより、保護膜、基板、非磁性埋込
材、ギャップスペーサ材とが同材料で構成されるため、
物性の違いによる応力等の問題が解消する。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、溝加工を施した基
板上の凹凸部の側面に形成される、本発明の磁気ヘッド
の摺動部の保護膜は、熱膨張係数や熱膨張係数や硬度が
磁気ヘッドの基板の熱膨張係数や硬度と同等であり、し
かも水や酸に対する耐食性に優れている。したがって、
従来よりも高性能な磁気ヘッドの供給が可能であり、そ
の産業的価値は高い。
板上の凹凸部の側面に形成される、本発明の磁気ヘッド
の摺動部の保護膜は、熱膨張係数や熱膨張係数や硬度が
磁気ヘッドの基板の熱膨張係数や硬度と同等であり、し
かも水や酸に対する耐食性に優れている。したがって、
従来よりも高性能な磁気ヘッドの供給が可能であり、そ
の産業的価値は高い。
【図1】本発明の実施例の磁気ヘッドの構成を示した斜
視図(a)と上面図(b)である。
視図(a)と上面図(b)である。
【図2】本発明のイノケイ酸塩膜を形成するための成膜
装置の構造を示す概念図である。
装置の構造を示す概念図である。
【図3】溝加工を施した基板上に形成された直後の保護
膜の概略図である。
膜の概略図である。
【図4】本発明のイノケイ酸塩膜の構造領域を模式的に
示す概念図である。
示す概念図である。
【図5】本発明のイノケイ酸塩膜のCa−XAFS測定
例を示すグラフである。
例を示すグラフである。
【図6】本発明のイノケイ酸塩膜のSi−XAFS測定
例を示すグラフである。
例を示すグラフである。
【図7】図5のXAFS測定から解析したCa周囲の動
径分布の一例を示すグラフである。
径分布の一例を示すグラフである。
【図8】図6のXAFS測定から解析したSi周囲の動
径分布の一例を示すグラフである。
径分布の一例を示すグラフである。
【図9】本発明のイノケイ酸塩膜の一実施例についての
X線回折パターンの例を示すグラフである。
X線回折パターンの例を示すグラフである。
【図10】図1の磁気ヘッドの製造工程を示す説明図で
ある。
ある。
1…基板、 2…磁気コア、 3…非磁性埋込み材、 4…ギャップ材、 5…保護膜、 6…真空槽、 7…ターゲット、 21…電源部、 33…上部や下部に形成された保護膜、 34…側面部に形成された保護膜、 101…摺動面、 102…検出部、 103…貫通窓。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾形 潔 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 熊坂 登行 茨城県勝田市稲田1410番地株式会社日立製 作所AV機器事業部内 (72)発明者 笹嶋 崇三 茨城県勝田市稲田1410番地株式会社日立製 作所AV機器事業部内 (72)発明者 稲田 健吉 茨城県勝田市稲田1410番地株式会社日立製 作所AV機器事業部内
Claims (5)
- 【請求項1】磁気ヘッド基板上に溝加工を施した凹凸部
の側面にスパッタリング法によって形成した保護膜を摺
動面の一部として使用する磁気ヘッドであって、前記保
護膜がその少なくとも一部にA2-XBXC2O6型(0≦X
≦2)の結晶あるいは非晶質、あるいは両者の混合した
組成をもつことを特徴とする磁気ヘッド。ただし、Aは
Na、Ca、Mn、Fe、MgおよびLiの中から少な
くとも1つの元素、Bは、Ca、Mn、Fe、Mg、A
l、Crおよび、Tiの中から選択される少なくとも1
つの元素、Cは、SiおよびAlの中から選択される少
なくとも1つの元素、Oは酸素を表す。 - 【請求項2】請求項1において、Aは、Ca、Bは、M
g、CはSiであり、前記の少なくとも一部の領域は少
なくともSiO4四面体が連なった鎖構造をもつ透輝石
(ダイオプサイド)型構造を有する非晶質あるいは結晶
質の薄膜を備えたことを特徴とする磁気ヘッド。 - 【請求項3】請求項1において、AおよびBは、Ca、
CはSiであり、前記の少なくとも一部の領域がSiO
4四面体が連なった鎖構造をもつケイ灰石(ウォラスト
ナイト)型構造を有することを特徴とする非晶質あるい
は結晶質あるいは結晶と非晶質の混合状態の薄膜を備え
たことを特徴とする磁気ヘッド。 - 【請求項4】請求項1、請求項2、請求項3記載の少な
くとも一部の領域がSiO4四面体が連なった鎖構造を
もつ透輝石(ダイオプサイド)型構造や、SiO4四面
体が連なった鎖構造をもつケイ灰石(ウォラストナイ
ト)型構造が混在している非晶質あるいは結晶質あるい
は非晶質と結晶の薄膜を備えたことを特徴とする磁気ヘ
ッド。 - 【請求項5】請求項1において、前記磁気ヘッドは、前
記摺動面に、磁気コア部と、前記磁気コア部を支持する
基板の構成であり、 前記基板は、フェライト単結晶基板あるいは非磁性セラ
ミック基板あるいは、保護膜と同一組成及び構造を有す
る非磁性基板で形成されていることを特徴とする磁気ヘ
ッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14898594A JPH0817013A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 磁気ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14898594A JPH0817013A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 磁気ヘッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0817013A true JPH0817013A (ja) | 1996-01-19 |
Family
ID=15465121
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14898594A Pending JPH0817013A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 磁気ヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0817013A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002328074A (ja) * | 2001-05-01 | 2002-11-15 | Fujitsu Ltd | 表面保護膜の膜質評価方法及び磁気記録媒体の製造方法 |
-
1994
- 1994-06-30 JP JP14898594A patent/JPH0817013A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002328074A (ja) * | 2001-05-01 | 2002-11-15 | Fujitsu Ltd | 表面保護膜の膜質評価方法及び磁気記録媒体の製造方法 |
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