JPH08197761A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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Publication number
JPH08197761A
JPH08197761A JP3138695A JP3138695A JPH08197761A JP H08197761 A JPH08197761 A JP H08197761A JP 3138695 A JP3138695 A JP 3138695A JP 3138695 A JP3138695 A JP 3138695A JP H08197761 A JPH08197761 A JP H08197761A
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JP
Japan
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recording material
dye
liquid
recording
liquefied
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Pending
Application number
JP3138695A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuji Sato
修司 佐藤
Toru Tanigawa
徹 谷川
Takekatsu Matsumoto
武勝 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP3138695A priority Critical patent/JPH08197761A/ja
Publication of JPH08197761A publication Critical patent/JPH08197761A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14459Matrix arrangement of the pressure chambers

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 最上部に固形染料槽41を配置し、その下に、
プリンタヘッド上面の略全域に亘る液化染料槽45、ヘッ
ドベース63、スペーサ62、保護層61の順に主たる部材を
配置して構成し、保護層61に気化部17の開口を設け、そ
の内部に小柱体80の群と、断熱材44を内側に配した発熱
体40とが設けられる。固形染料42を加熱し液化させるヒ
ータ68は、ヘッドベース63の下に設置され、一端が固形
染料槽41の内部に延びている。液化染料槽45の上部に開
口部45aが形成されていて、開口部45aには液体を遮断
し通気性を有する蓋64を設けて全体を構成する。液化染
料槽45内の液化染料22の液面22aの面積は、気化部17の
開口17aの総面積よりも大きくしてある。 【効果】 大気に面した液化染料槽上部の蓋により、液
化染料槽内の広い染料液面22aに大気圧が作用して液化
染料22の供給がスムーズに行われ、気化部17の液化染料
収容部には常に必要量の染料が満たされることになり、
染料の気化量が増して記録時間の短縮、即ちスピード化
をもたらし、信頼性も高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラ、テレビジョン、コ
ンピュータグラフィクス等の画像記録において、モノカ
ラーの記録は勿論のこと、ハードコピーのカラー化に対
するニーズが高まっている。これに対応して、色々な方
式のプリンタが開発され、様々な分野に展開している。
【0003】これらの記録方式の中で、適当なバインダ
樹脂中に高濃度の転写染料が分散してなるインク層が塗
布されたインクシートと、転写された染料を受容する染
着樹脂がコーティングされた印画紙等の被転写体とを一
定の圧力で密着させ、インクシート上に位置する感熱記
録ヘッドから画像情報に応じた熱を加え、この加熱に応
じてインクシートから染料受容層に転写染料を熱転写さ
せる方式がある。
【0004】上記の操作を例えば、減法混色の三原色で
あるイエロー、マゼンタ、シアンに分解された画像信号
についてそれぞれ繰り返すことによって、フルカラー画
像を得るようにしたいわゆる熱転写方式は、小型化、保
守が容易で、即時性を備え、銀塩カラー写真並の高品位
な画像を得る優れた技術として注目を集めてはいる。
【0005】図17は、こうした熱転写方式のプリンタの
要部の概略正面図である。このプリンタによれば、感熱
記録ヘッド(以下、サーマルヘッドと称する。)1とプ
ラテンローラ3とが対向し、これらの間に、ベースフィ
ルム12b上にインク層12aを設けたインクシート12と、
紙 150b上に染着樹脂層(染料受容層)150aを設けた被
記録紙(被転写体)150とが挟着された状態で、プラテン
ローラ3によってサーマルヘッド1に押し付けられる。
【0006】そして、サーマルヘッド1によって選択的
に加熱されたインク層12a中のインク(転写染料)が、
被転写体20の染着樹脂層20aにドット状に転写され、熱
転写記録が遂行される。このような熱転写記録には、一
般に、長手状のサーマルヘッドを被記録紙走行方向に直
交させて固定して配したライン方式や、サーマルヘッド
を記録紙走行方向に直交する方向に往復動させるシリア
ル方式が採用されている。
【0007】ところで、本出願人は、上記した如き熱転
写記録方式の利点を生かしつつ、廃棄物及び転写エネル
ギーを低減し、プリンタを小型、軽量化するために、図
18に示すような非接触方式の染料気化型レーザビームプ
リンタ(LBP)を既に提案した。
【0008】この記録方式によれば、熱溶融性の染料層
22を気化部17に有する記録ヘッド(例えばシリアル型の
プリンタヘッド)140と、気化した(或いは昇華した)染
料32を受容する受容層50aを持つ被記録体(印画紙)50
との間に1μm〜1mmの範囲の微小空隙17aを設けてい
る。
【0009】そして、レーザ光Lの照射によって、記録
ヘッド40の気化部17の染料収容部37に収容した液化染料
22をその沸点近傍まで選択的に加熱して気化させ、気化
染料32を空隙17a内で飛翔させて、気化穴23から被記録
体である印画紙50上に転写し、連続的な階調を持つ画像
を得る。この操作を減法混色の三原色であるイエロー、
マゼンタ、シアンに分解された画像信号についてそれぞ
れ繰り返すことによって、フルカラー化を達成できる。
【0010】なお、この記録方式では、印画紙50を記録
ヘッド140 に対して例えば上方側で対向させ、気化部17
の上面付近に、レーザ18から出射されてレンズ19で集光
されたレーザ光Lを照射して気化染料32を上方に飛翔若
しくは移行させるのがよい。
【0011】この場合、転写染料が加熱手段により空隙
17aを移動するためには、気化現象の他に、高出力レー
ザが照射された時にしばしば見られ、染料分子の結合が
効率よく切断されてそのエネルギーを利用して非常に大
きい速度でエッチングされる現象や、沸騰や爆発により
発生したガスのエネルギーを利用して非常に大きい速度
でエッチングされる現象も利用できる(こうした気化機
構以外の転写機構をアブレーションと称する:以下、同
様)。
【0012】また、レーザ光透過性のあるヘッドベース
14に染料溜め15を設け、ヘッドベース14上に固定した蓋
体13との間に液化染料22を収容し、ここから染料通路27
を経て気化部17に液化染料22を供給する。この場合、気
化部17への染料の供給効率及び気化効率の向上のため
に、発熱によって生じる染料の表面張力低下による染料
逃げを防止し、毛細管現象を利用して継続的な染料の供
給及び保持を行うために、小さなビーズ21からなるビー
ズ集合体20を気化部17に設けている。
【0013】そして、上記の空隙17aを保持し、X方向
(紙面垂直方向)に移動する印画紙50をガイドするため
に、蓋体13上に保護板(図示せず)を固定している。こ
の保護板には、上記の染料の液化状態を保持するための
ヒータが埋設されていてよいが、ここではヒータ26は染
料収容部(上記の通路27)内に配設する。
【0014】固体染料収納槽41内の固形粉末状の熱溶融
性染料42は、逆止弁44によって供給口43から供給され、
ヒータ26により融解点まで加熱されて溶融(液化)され
る。この液化染料22は、ビーズ集合体20による毛細管現
象によって気化部17のビーズ集合体20の上面に定量ずつ
高速に供給される。
【0015】また、このプリンタヘッドを含むプリンタ
全体は、例えばフルカラー用として図19に示すように、
イエロー、マゼンタ、シアンの各染料溜め15Y、15M、
15Cをそれぞれ共通のベース14に設けて各染料供給部又
は供給ヘッド部37Y、37M、37Cを構成し、そこから各
色の染料を12〜24個の多数のドットを形成する列状の気
化部17Y、17M、17Cに供給する。
【0016】各気化部に対しては、対応するレーザ(特
に半導体レーザチップ)18を各12〜24個アレイ状に配し
たマルチレーザアレイ30から出射される各レーザ光を多
数の集光レンズ19を配したマイクロレンズアレイ31によ
ってそれぞれ集光する(36はレーザ光Lを直角方向に導
くためのミラー)。
【0017】集光レンズとしては、図示したレンズ系で
もよいが、仮想線で示す1枚の径大の集光レンズ38を使
用してよい。このレンズ38は、光入射位置に応じて光出
射位置が上記の各気化部17C、17M、17Yに相当するよ
うに屈折経路が変化するように形成されたものである。
なお、マルチレーザアレイ30は、基板33に設けたコント
ロールIC34によって駆動制御し、またヒートシンク35
によって十分に放熱できるようになっている。
【0018】なお、モノカラー印刷の場合は、図20に示
すように、1次元レーザアレイ30を作製し、それぞれの
レーザ素子を独立かつ並列に動作できる構造にすること
によって、簡単にビーム数の一倍以上の印刷速度が得ら
れる(例えば24ビームのレーザアレイを用いれば24倍の
速度となる)。
【0019】上記した各プリンタヘッドはいずれも、染
料収容部37を記録ドット数に対応した個数分だけ液化染
料22をドット状に収容すると共に、レーザ18も記録ドッ
ト数の各発光点を有するアレイ状に配したものである。
レーザ18に依らない上記の熱転写方式のプリンタでも、
サーマルヘッド1の加熱部も同様にドット状に配列され
ている。
【0020】上記したように、この染料気化型レーザビ
ームプリンタによれば、記録に消費される染料について
は、その失われた分だけを染料溜めから溶融状態で気化
部へ自発的若しくは強制的に流すことにより、或いは、
適当な基体上に連続的に塗布され、その基体が転写部に
移動することにより、気化部へ連続的に供給することが
できる。これは、染料がバインダ樹脂を殆ど含有しない
ために、可能となる。従って、記録に関与する気化部
は、繰り返して多数回使用できるので、上述した熱転写
方式においてはインクシートが1回限りの使い捨てであ
るのに対し、省資源及び環境保護の面で有利である。
【0021】また、気化型又はアブレーション型である
ために、染料層と被記録体(印画紙)とが接触しないで
記録を行え、従って、2回目以降のプリント時に上述し
た熱転写方式でみられるような染料の逆転写、混色は生
じることがないと共に、加熱部分は気化部を含むヘッド
のみとなり、上述した熱転写方式に比べて著しく消費電
力が低減する。同時に、染料の供給に上述したインクシ
ートではなく小体積の染料溜めを使用するために、プリ
ンタを小型、軽量化できる。
【0022】また、この記録方式は、染料の気化又は昇
華を利用したものであるために、上述の熱転写方式のよ
うに被記録体の染料受容層を加熱する必要がなく、イン
クシートと被記録体とを高い圧力で押し付ける必要もな
く、この点でもプリンタの小型化、軽量化に有利であ
る。そして、気化部の染料層と被記録体とが接触しない
ために、それらの間で熱融着が起こり得ないだけではな
く、染料と受容層樹脂の相溶性が小さくても記録可能で
ある。従って、染料及び受容層樹脂の設計、選択の幅が
著しく広がる。
【0023】また、染料の気化(或いは昇華)のための
熱エネルギー供給源として、光源に半導体レーザ18を用
いることを基本としているが、半導体レーザは電力から
光への変換効率が高く、その上、指向性、集光性に優れ
ているので、染料の熱エネルギー伝達効率も非常に高
い。従って、従来方式(上記のサーマルヘッドによる熱
転写やインクジェット)に比べてトータルのエネルギー
利用効率が格段に高くなり、小型化や省電力化に有利に
なるという特徴も有する。
【0024】さらに、従来のインクジェット方式のカラ
ープリンタでは、階調表現が難しいが、半導体レーザは
出力パワーやパルス幅等の制御が容易であるため、上記
の記録方式では簡単に多階調表現が実現できる。即ち、
カラービデオカメラ等で作りだされた電気的な画像を半
導体レーザによって画像信号に応じた染料転写に変換
し、銀塩写真に匹敵する少なくとも1色当たり 128階調
を持つフルカラー画像を形成することができる。
【0025】なお、この染料気化型の記録方法に適した
転写体としてのヘッド40は、転写時に瞬間的に加わる熱
量に対して十分耐える性質と、気化部(転写部)へ毛細
管現象により自発的に液状の染料を供給するための表面
積が大きくかつ転写時にも強固に染料を保持することの
できる構造(図18での20)とを有することが好ましい。
また、適当な保温装置を設けることによって、融点が室
温以上である染料又は染料混合物の使用も可能になる。
【0026】また、この記録方法に適した転写染料は、
適当な気化速度又はアブレーション速度を有し、単独若
しくは混合状態で 200℃以下において流動状態を示し、
かつ必要十分な耐熱性を具備していれば、どのような染
料でもよい。具体的には、分散染料、油溶性染料、塩基
性染料、酸性染料などが挙げられる。特に、アブレーシ
ョン機構が気化機構よりも優位を占める場合は、直接染
料のように分子量が大きくて気化速度が小さい染料や、
カーボンブラックや顔料でさえも転写は可能である。融
点が室温以上にある染料でも、染料同士を混合すること
により、或いは染料と揮発性の低分子量物質を混合する
ことにより、融点は低下する。
【0027】また、この記録方法に適した印画紙は、転
写染料と適当な相溶性を有し、転写染料を容易に受容し
て染料本来の発色を促進し、かつ染料を固定する作用が
あれば、どのような印画紙でもよい。例えば、分散染料
に対しては、分散染料と相溶性の良いポリエステル樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アセテート樹脂等を表面にコ
ートした紙などが好ましい。印画紙に転写された染料の
定着は、転写後の画像を加温して、表面の転写染料を受
像層内部に浸透させる方式も可能である。
【0028】染料転写方式の加熱手段は、大別して、熱
ヘッドによる方法と、レーザ光と、レーザ光の波長領域
を含む波長領域に吸収を示し、光エネルギーを熱エネル
ギーに変換する材料(光熱変換体)(図示せず)とレー
ザ光とを組み合わせる方法とが挙げられる。
【0029】レーザ光を使用する場合には、解像度が著
しく向上すると共に、レーザ光密度を光学系で大きくす
ることにより集中的な加熱が可能となり、到達温度が上
がり、この結果、熱効率が向上するという特徴がある。
特に、マルチレーザを使用することによって、1画面を
転写する時間は大幅に短縮される。
【0030】但し、光熱変換体は、連続的に光エネルギ
ーのレーザ光を吸収するために耐熱性を十分に満足する
ものでなければならない。従って、この方式に用いる光
熱変換体としては、レーザの発光波長に一致する吸収を
示す金属薄膜、金属薄膜と高誘電率を持つセラミック薄
膜との2層膜等の薄膜系光吸収体を直接転写部に設ける
他に、カーボンブラック、金属微粒子等の微粒子系光吸
収体や、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色
素、シアニン系色素、アントラキノン系色素等の有機系
色素又は有機金属系色素等の如く耐熱性の優れた染料又
は顔料を転写染料に均一に分散して使用してもよい。
【0031】
【発明に至る経過】また、本出願人は、インクシート及
び感熱ヘッドを必要としないで、省電力、小型化及び低
コストを図った他の昇華型カラービデオプリンタを特願
平5−236541号、特願平4−300587号、特願平5−1124
1 号、特願平5−12106 号等において提案している。
【0032】このプリンタの類似構造を図21〜図25によ
って具体的に説明する(但し、図18のヘッドと共通する
部分には共通符号を付す。)と、ヘッド部60は、分散染
料としての固形粉末状の昇華染料42を収納する染料槽41
と、下側に位置する高強度材からなる耐摩耗性の保護層
61と、中央に位置するスペーサ62と、上側に位置するヘ
ッドベース63とによって構成されている。なお、図22
は、図21とは上下を逆にして示したものである。
【0033】そして更に、染料収納槽41内の固形粉末状
の昇華染料42を加熱液化して導く液化染料導入部64と、
この液化染料導入部64に沿って所定間隔毎に複数配置さ
れ、この液化染料導入部64から導かれた液化分散染料22
を気化熱によって気化させる各気化部17と、この気化部
内にて染料22の液面下に設けた気化用発熱体65と、それ
を支える断熱材(ブロック)66と、発熱体65上において
染料22の保持及び供給を行う多孔性構造体である小柱体
80の群とを有している。断熱材66の両側面には発熱体の
電極65A、65Bが設けられ、図示省略した構造を介して
取り出されている(但し、ヒータ68との間の絶縁構造は
図示省略)。
【0034】保護層61は、印画紙50に軽圧で接触する際
に各気化部17の気化穴23内に汚れや塵、埃や異物等が混
入するのを防止する機能を有しており、熱伝導率がよ
く、耐熱性、耐摩耗性に優れたタンタル等の金属系やガ
ラス系の材料によって形成されている。また、保護層61
には、各気化部17の気化穴23の一部になる四角柱状の複
数の穴61aをエッチング技術等の微細加工により形成し
てある。
【0035】スペーサ62は、例えばガラス系やセラミッ
ク系、ポリエチレン系樹脂、タンタル等の金属系で形成
され、材料や厚み及びその組み合わせにより、液化分散
染料22の溶融温度の調整と、保護層61への伝熱による印
画紙50の染料受容層50aの温度の調整とを行う機能を有
している。
【0036】なお、印画紙50は、実際には、セルロース
系の樹脂などによって形成され、分散染料を吸収する染
料受容層50aと、ベース材50bとからなっている。ベー
ス材50bは、耐熱性が強く、非吸湿性の良いポリプロピ
レン層と、ベース紙と、ポリプロピレン層に対するバラ
ンスをとり、印画紙50が反らないようにするための別の
ポリプロピレン層とが積層された構造になっており、ま
た光吸収層(これは省略可能である。)が設けられてい
てもよい。
【0037】スペーサ62には、図21、図22、図24に示す
ように、各気化部17の気化穴23の一部になる四角柱状の
複数の穴62aをそれぞれ形成していると共に、染料収納
槽41(イエロー用41Y、マゼンタ用41M、シアン用41
C)側からヘッドベース63の他端側に延びて各気化部17
の気化穴23に連通する複数の溝穴64を形成している。
【0038】更に、保護層61とスペーサ62との間には染
料液止め層67が設けられている。この染料液止め層67
は、耐熱性があって化学的に安定しているフッ素系やシ
リコン系の樹脂材料によって形成され、液化分散染料22
が保護層61の壁面を経由して外部へ漏れて印画紙50の染
料受容層50aに付着するのを防止するものである。
【0039】また、図21、図22、図23に示すように、液
止め層67には、各気化部17の気化穴23の一部になる四角
柱状の複数の穴67aをそれぞれ形成している。なお、保
護層61と染料液止め層67とスペーサ62とは、耐熱性のあ
る接着剤でそれぞれ接着されている。
【0040】ヘッドベース63は、融点が高く、熱成形性
がなく、低熱伝導性である例えばガラス、セラミックス
等によってなるべく薄く形成されている。また、図21に
示すように、ヘッドベース63の各染料収納槽41側には、
各液化染料導入部64に連通する供給口(接続穴)43を形
成している。
【0041】更に、ヘッドベース63の各液化染料導入部
64側の面には、各染料槽41内まで板状のヒータ(発熱
体)68を取り付けている。このヒータ68は、例えばカー
ボン又はシリコン系化合物で形成され、通電により50℃
〜300 ℃の熱を発して固形粉末状の分散染料42を液化す
ると共に、液化状態で保温する機能を有する。
【0042】図21に示すように、ヒータ68の一方の端部
は、上方に垂直に折り曲げられて各染料収納槽41内に挿
入されていると共に、その他方の端部は各液化染料導入
部64の終端部側まで伸びている。また、図25に示すよう
に、ヒータ68はヘッドベース63の全面に配置されてお
り、スペーサ62及び保護層61を保温して印画紙50の染料
受容層50aも加熱できるようになっている。
【0043】図21〜図25に示した上記のプリンタヘッド
60によれば、図18〜図20に示したプリンタヘッド140 で
述べた特長を有している上に、このプリンタヘッド140
と比較すると、以下に述べるような利点を有している。
【0044】まず、各気化部17における気化のための染
料加熱は、レーザ光Lを使用するのではなく、各気化部
に設けた発熱体65の発熱によって行っているので、高価
な半導体レーザ(特に並列に複数本設けるマルチレーザ
アレイ)の代わりに低コストの発熱体の使用が可能とな
り、また、気化効率はレーザの電気光変換効率に依存せ
ずにヒータの発熱を直接利用することになり、全体とし
ての効率が向上する。
【0045】しかしながら、本発明者がプリンタヘッド
60について検討を加えた結果、次に述べるような改善す
べき点が残されていることを見出した。
【0046】図26は図21におけるヘッド60の気化部17近
傍を抽出して示した拡大断面図であるが、図示のよう
に、気化部17における液化染料22が後退し、液面22bが
小柱体80の先端よりも内側に凹むようになる。この現象
は、液化染料の供給不足に因るものである。このよう
に、液化染料の気化消費量より気化部17へ供給される液
化染料22の供給量が足りなくなるのは、染料供給口43の
開口部の面積が気化部の開口面積の総和より小さく、小
柱体80の群による毛細管作用が不充分であることに起因
している。
【0047】その結果、同図に示すように染料の供給が
不足し、そのため記録に必要な量の染料の気化に長時間
を要し、記録時間の短縮ができない。また、記録に消費
された染料の補給も迅速にはなされない。即ち、記録の
スピード化、能率化が図れない要因になっていることが
判明した。
【0048】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたものであって、前述した熱転写記録方
式の特長を生かしながら、染料等の記録材の供給不足を
生じさせることなく、記録材の需要と供給とを均衡させ
て記録の能率化を図ることができ、信頼性の高い記録装
置を提供することを目的としている。
【0049】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、液状記
録材を収容する液状記録材収容部と、この液状記録材収
容部から供給された前記液状記録材を開口を通して被記
録体へ飛翔させる記録材飛翔部とを有し、前記液状記録
材収容部に収容された前記液状記録材の大気に接する液
面の面積が前記開口の総面積よりも大きくなっている記
録装置に係る。
【0050】本発明において、記録材飛翔部を含む装置
本体の略全域上に液状記録材収容部が設けられているよ
うに形成することが望ましい。
【0051】また、本発明において、液体の通過を阻止
しかつ気体を通過させる隔壁が、液状記録材収容部の上
部の略全域に形成され、記録材収容部を塞ぐように液状
記録材の液面上に設けられているように形成することが
望ましい。
【0052】また、本発明において、記録材飛翔部を含
む装置本体上の一部に液状記録材収容部が設けられてい
るように構成することができる。
【0053】また、本発明において、液体の通過を阻止
しかつ気体を通過させる隔壁が、液状記録材収容部の蓋
体に形成された蓋体開口を塞ぐように設けることが望ま
しい。
【0054】また、本発明において、液状記録材収容部
に収容された液状記録材の液面が、上記隔壁よりも低い
位置に位置するようにするのが良い。
【0055】また、本発明において、固形記録材収容部
が液状記録材収容部に隣接して設けられ、前記固形記録
材収容部と前記液状記録材収容部とを接続する記録材供
給口が設けられているように形成することが望ましい。
【0056】また、本発明において、記録材収容部に設
けられた下地材が部分的に突出しており、この突出部上
に記録材飛翔部が設けられているように記録装置を構成
することができる。
【0057】また、本発明において、液状記録材供給構
造部の上に記録材飛翔部が一体に設けられているように
記録装置を構成することもできる。
【0058】また、本発明において、液状記録材収容部
と記録材飛翔部との間に液状記録材供給路が設けられ、
この液状記録材供給路と前記液状記録材収容部とを接続
する記録材供給口が設けられているように形成すること
が望ましい。
【0059】また、本発明において、液状記録材を加熱
して飛翔させるたの発熱体が記録材飛翔部に設けられて
いるように構成することが望ましい。
【0060】また、本発明において、記録材飛翔部の液
状記録材を加熱ビームにより加熱して飛翔させるように
構成することもできる。
【0061】また、本発明において、毛細管現象によっ
て液状記録材を開口側に供給しかつ保持するように記録
材飛翔部が構成されていることが望ましい。
【0062】また、本発明において、毛細管現象を生ず
る多孔性構造物が記録材飛翔部に設けられているように
構成することが望ましい。
【0063】また、本発明において、多孔性構造体が小
柱体の集合体によって形成されていることが望ましい。
【0064】また、本発明において、液状記録材が、気
化又はアブレーションして前記液状記録材と非接触状態
で対向配置された被記録体へ飛翔するようにした記録装
置とすることが望ましい。
【0065】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳述するが、本
発明が以下の実施例に限定されるものではないことは勿
論である。
【0066】<第一の実施例>図1はプリンタヘッドの
断面図(図2及び図3のI−I線断面図)、図2は図1
のII−II線断面図、図3は一部を破砕したプリンタヘッ
ドの下側から見た斜視図である。なお、図18〜図25と共
通の部分については同じ符号を用いる。
【0067】図示の如く、本例のプリンタヘッドは、先
に図18によって示した例と一部を除いては略共通した構
成になっている。即ち、本例のプリンタヘッド10は分散
染料としての固形粉末状の固形染料42を収納する染料槽
41を最上部に配設し、下側から高強度材からなる耐摩耗
性の保護層61と、その上に位置するスペーサ62と、その
上に位置するヘッドベース63と、そしてその上に上記染
料槽41との間に設けた液化染料槽45とによって構成され
ている。
【0068】本例で注目すべき点は、この液化染料槽45
の新設とこの機能の及ぼす効果である。図示のように、
液化染料槽45はプリンタヘッド10上部の略全域を占め、
その上部は染料槽41の部分を除く全域に開口部45aが設
けられ、開口部45aは蓋46により被覆されている。そし
てこの蓋の材料としては、液体を通さず通気性のみを有
する材料が用いられている。本例においては、図4に示
す、ジャパンゴアテックス社製のゴアテックスを使用し
ているが、これ以外にも例えば、液化染料より軽いボウ
ルで逆止弁のように穴を開閉する構造のものか又は他の
適当な機構としても良い。
【0069】従って、この蓋46は大気に面し、その通気
性により液化染料槽45内の液化染料の液面22a(仮想線
で示す)に大気圧を及ぼしている。そして、液化染料槽
45が液化染料導入部64の前の染料槽41との間に設けられ
ていることによって、大気圧の作用により図5に示すよ
うに、気化部17の液化染料供給部82を満たして小柱体80
の群の尖端部まで常に液化染料22が満たされる。而も、
消費された分の液化染料22は不足することなく補給され
る。何故なら、液化染料槽45内の染料液面22aの面積は
極めて大きく、液化染料22は広い面積で大気圧を受ける
からである。
【0070】然し、ここでこの条件を満足させるために
重要なことは、上記液化染料槽45の開口部45aの面積が
気化部の総面積より大であることが必要である。気化部
は図3に示すようにプリンタヘッド10に多数が配設され
ていて夫々が選択的に作動するようになっている。即
ち、気化部の面積をS1 、気化部の数をn、開口部の面
積をS2 とすれば、S1 ×n<S2 の条件を満足させる
ことが必要である。
【0071】液化染料槽45内の液化染料22の液面22aは
図示のように蓋46の下面よりも低い位置に調節し、空間
13を確保しておくのが望ましい。仮に液化染料が満杯
(実戦の状態)になり蓋46によってオーバーフローを防
ぐ状態になっても、蓋46の前述の特殊な機能によって液
化染料が溢れ出ることはない。然し、このような状態で
使用する場合は常にこの状態を保つことが重要である。
何故なら、このような状態から液化染料22の液面22aが
下がり一旦蓋46との間に空間が生じた場合、蓋46の下面
に付着した液化染料22が乾燥した場合に蓋46の通気孔を
塞いで通気性を損ね、この繰り返しによっては全くその
機能を失うことになる。
【0072】上記の如く、蓋46と液化染料22の液面22a
との間に空間13を確保して使用する限り、本例の蓋46に
用いたような材料ではなく他の通気性を有する材料の蓋
でも使用可能である。但し、通気性のみで液体は通さな
い材料以外の素材による蓋を用いた場合は、万一液化染
料22が蓋に触れるような状態になれば表面に染み出てオ
ーバーフローする危険がある。
【0073】前述したように、本例の蓋46は図4に示す
ゴアテックス120 を使用しており、通気性のみを有し、
液体を通さない材料を採用していることが重点の一つと
なっている。同図はゴアテックス製の蓋46の構造を示す
電子顕微鏡写真であるが、ポリテトラフルオロエチレン
のパウダーを押し固めた後に特定の条件下で急速に延伸
するという極めて特殊な方法で製造されたものである。
そして図示のように、フィブリルと呼ばれる非常に微細
な小繊維 120aと、それらを結び付けているノードと呼
ばれる島状又は粒状の結節 120bとから成り立っている
ものである。
【0074】これらのフィブリルとノードの間には極め
て微細な空孔 120cが相互に連続した状態で存在し、い
わゆる連続多孔質構造を作っている。そして、延伸の仕
方によって、孔径や空孔率を自由かつ正確にコントロー
ルすることが可能であり、薬品や有機溶材等に侵されな
い化学的安定性、耐熱安定性、気体透過性、防水性等の
優れた種々の特徴を有している。なお、本例の他の部分
については従来と同じであり、先に詳述したので、その
説明は省略する。
【0075】本例は、このような構造により、液化染料
槽45の蓋46を介しての大気圧が作用し、図5で説明した
ように、気化部17における小柱体80の群への液化染料22
の供給量が増し、気化量を増大させることが可能とな
り、また、記録に消費された記録材の補給も迅速になさ
れ、記録速度を向上させることができる。更に、ベース
材63を薄くすることにより、非記録時に液化染料槽45内
の液化染料が気化部17を冷却するという副次的な効果も
奏せられる。
【0076】上記した本例によるヘッド70を有するカラ
ービデオプリンタ200 は、図6に示すように、縦方向
(X方向)の紙送りと、X方向と直交方向のヘッドの横
方向(Y方向)スキャンとによって、印刷を行うもので
あり、これらの縦方向の紙送りと横方向のヘッドスキャ
ンは交互に行うように構成されている。
【0077】このプリンタ200 において、各色のヘッド
部Y、M、Cからなるプリンタヘッド70は、シリアル型
ヘッドとして、送りねじ機構からなるヘッド送り軸201
とヘッド支軸202 により印画紙50の紙送り方向Xと直交
するヘッド送り方向Yに往復移動自在にしてある。
【0078】また、ヘッド70に対して、印画紙50を挟む
ように支持する紙送りローラ203 が回転自在に設けられ
ている。なお、ヘッド70は、フレキシブルハーネス204
を介してヘッド駆動回路基板(図示せず)等に接続され
ている。
【0079】1ラインの印画が終了したら、ヘッド支え
を兼ねた紙送り駆動ローラ203 で印画紙50を1ライン分
送る。印画スタートは1色毎に順次に行われるが、3ド
ット以降は同時に印画される。なお、複数の第一発熱体
75がある場合は、交互に稼働させ、選択された発熱体75
は印画に供される一方、非印画の発熱体75は余熱を利用
して染料の液化や保温に使用し、温度をコントロールす
ることができる。
【0080】図7は、ライン型に構成されたヘッド70を
有するカラービデオプリンタ200 を示すものであり、印
画紙50の幅方向に亘って各色のヘッド部Y、M、Cが並
置されている。
【0081】<第二の実施例>この例では、図8に示す
ように、液化染料槽47をプリンタヘッド11の上部の略全
域ではなく、染料槽41よりは大きい程度の液化染料槽47
を設け、その開口部47aも適宜に縮小し、同じゴアテッ
クス製の蓋48を用いている。図9はこのように形成した
プリンタヘッド11を上下反転させて一部を破砕して示し
た斜視図である。然し、この場合においても気化部17の
総面積より液化染料槽47の開口部47aの面積の方が大き
いことが必要である。
【0082】<第三の実施例>この例は、前記第二の実
施例に変形を加えた例である。即ち、図10に示すように
気化部17を逆に上方に向けて配置している。前記第二の
実施例においては気化部17と染料槽41及び液化染料槽47
とは反対側に設けられているが、この場合はこれらを同
一側に設けてある。なお、図10は、1行分の記録の開始
時を示しており、プリンタヘッド12は記録時に矢印の方
向に移動する。
【0083】<第四の実施例>この例におけるプリンタ
ヘッドは、図11及び図11の部分拡大図である図12に示す
ように、スペーサ82に染料供給路84を溝状に形成し、気
化部77をスペーサ82上に一体に設けている。図13は気化
部77周辺の拡大底面図で、図12は図13の XII−XII線断
面図である。のこ例にあっては、前記第一の実施例にお
けると同様に、ヘッドベース102 上の略全域に亘って液
化染料槽45を設けている。
【0084】このプリンタヘッド70の染料気化部77にお
いては、厚さが20μm以下、例えば6〜15μmのSiO
2 層からなる絶縁板73に染料収容部87が凹状に形成さ
れ、この収容部に絶縁板73の微細加工による幅及び径が
10μm以下(例えば1〜2μm)、間隔が20μm以下
(例えば1〜2μm)、高さが20μm以下(例えば6〜
15μm)の微細な小円柱状の小柱体80の群が気化構造体
101 の一部として設けられている。
【0085】この小柱体80は、収容部87の底面からその
上面に至るまでの高さに設けられ、かつ、各小柱体間に
は微小空隙92を有しており、この空隙によって全体とし
て多孔性構造を構成している。空隙92は、その毛細管作
用によって収容部87内で液化染料22を保持すると同時
に、プリンタの1ドット分の時系列的動作に必要な十分
な量の液化染料22を上方(気化面又は液面)へ供給する
作用をなすものである。
【0086】そして、この小柱体80の群は左右の2つに
分けられ、その中間の小柱体のない領域において染料収
容部87の底面に厚さが例えば1μmの発熱体75が局部的
に矩形状に設けられている。従って、発熱体75は小柱体
80とは別々の領域に互いに分離して設けられ、これらが
それぞれ下記のスペーサ82上に直接配されていることに
なる。
【0087】発熱体75はカーボンやポリシリコン等のシ
リコン系化合物で染料収容部87の底面87A又はスペーサ
82の表面82A上に形成されていて、その両側には一対の
アルミニウム電極94と95が設けられている。
【0088】電極94−95間にマトリックス駆動によって
画像信号に基づく信号電圧が印加され、これによる通電
で発熱体75において50〜500 ℃の発熱を生じ、この熱で
液化染料22を効率良く加熱して気化させるものである。
そして、絶縁板73下に石英ガラスからなるスペーサ82が
一体化して設けられているために、スペーサ82が断熱材
として作用し、上記の発熱体75による熱は効率よく染料
の加熱に用いられる。
【0089】スペーサ82には、液化染料22の供給通路84
が形成され、これが染料導入口84’として染料収容部87
の底面に開口している。従って、液化染料22は、連続的
に通路84及び導入口84’を介して染料収容部87内に導入
され、気化構造体101 へ供給されることになる。
【0090】ここで注目すべきことは、上記したように
染料収容部87内において発熱体75と小柱体80とがスペー
サ82上に互いに分離されてそれぞれ設けられていること
である。
【0091】即ち、スペーサ82上に、多孔性構造体であ
る小柱体80の群と発熱体75とが互いに分離されてそれぞ
れ設けられている(しかも、下地に断熱材としても機能
するスペーサ82が存在している)ので、発熱体75から生
じる熱は多孔性構造体へは実質的に逃げること(周囲へ
の放熱又は熱放出が生じること)はなく、また、発熱体
75の表面はその上に多孔性構造体は存在していないため
に染料22の加熱に直接用いられ、十分に活用できること
になる。これによって、発熱体75による染料22に対する
加熱効率を高め、その気化効率を高めて記録性能を向上
させることができる。
【0092】また、発熱体75が作動しない非加熱時に
は、染料22の熱を多孔性構造体を経由して周囲へ放出で
きるため、効果的に染料22の冷却を行うことができる。
【0093】そして、多孔性構造体(小柱体80の群)は
発熱体75とは分離されているため、隣接して配されてい
ても、多孔性構造体には加熱による熱的ストレスが実質
的に加わることはなく、その破損が発生せず、信頼性を
向上させることができる。また、多孔性構造体の占有面
積又は量を減らし、その加工等がより容易となる。
【0094】上記の多孔性構造体は、小柱体80の群から
なっているので、各小柱体間の毛細管作用で染料22の逃
げを抑制し、染料22を気化領域に効果的に保持及び定量
供給し、熱を効率良く伝えることを可能にし、気化又は
アブレーション効率を向上させることができ、また染料
22の定量供給により気化又はアブレーション量を一定と
して高画質の記録が得られる。
【0095】また、発熱体75は、スペーサ82の表面(染
料収容部87の底面)に設けられているので、発熱体75は
多孔性構造体(小柱体80の群)よりも凹んで位置するこ
とになり、この凹み部分(段差部分)110、即ち発熱体75
上に導入口84’からの染料22をスムーズに供給すること
ができる。従って、導入口84’が1箇所であっても染料
22の供給を十分に行える。
【0096】また、上記段差部分110 に染料22をスムー
ズに供給し、そこに保持し易くなり、段差部分のパター
ンによっては(例えばその周囲が小柱体80で囲まれる如
くになっていると)、染料の保持を一層十分に行い、そ
の逃げを十分に防止することができる。
【0097】また、発熱体75が作動しない非加熱時に
は、染料22の熱を多孔性構造体を経由して周囲へ放出で
きるため、効果的に染料の冷却を行うことができる。
【0098】本例のプリンタヘッド70においては、上記
の絶縁板73はスペーサ82上に一体化されているので、こ
の一体化構造は、絶縁板73又はスペーサ82が単独である
場合に比べて肉厚であって、機械的強度が大きくなって
いる。
【0099】従って、染料収容部87や小柱体80、更には
染料通路84等を加工するときの機械的強度が十分とな
り、割れや破壊を生じることなく、取扱い性、加工性及
び信頼性、更には歩留り及びコストパフォーマンスを向
上させることができる。
【0100】また、小柱体80及び染料収容部87をスペー
サ82上での絶縁板73のパターニングによって形成し、こ
のパターニング後にそのまま残して気化構造体101 を形
成できるから、これを接着剤等によって個々に固定する
必要はなくなり、パターニング時の位置合わせのみでよ
いために小柱体80及び染料収容部87、更には導入口84’
の位置合わせを容易かつ高精度に行え、記録特性を改善
することができる。
【0101】その他は前記第一の実施例におけると同様
である。
【0102】<第五の実施例>この例におけるプリンタ
ヘッドは、液化染料22の気化を、図14に示すように発熱
体の代わりに半導体レーザ18とレンズ19との組み合わせ
により行っている。この場合のヘッドの形態は、図8及
び図10におけると同様に、レーザビームLの照射の妨げ
にならないように気化部17側には液化染料槽のない構造
の方が良い。
【0103】<第六の実施例>この例におけるプリンタ
ヘッドは、気化部17の多孔性構造体として、小柱体の群
の代わりに図15に示すようにビーズ20の群を使用してい
る。
【0104】更に、この例において、上記と同じくビー
ズ群を用い、図16に示すようにレーザビームによる発熱
気化方式とすることも可能である。勿論この場合も上記
したレーザビーム方式同様のヘッドの形態でなければな
らない。
【0105】以上、本発明の実施例を説明したが、上述
の実施例は本発明の技術的思想に基づいて更に変形が可
能である。
【0106】例えば、上述した発熱体(ヒータ)75の形
状、材質、サイズ等については、種々のもの或いは組み
合わせを採用することができ、ポリ−Siの層とメタル
配線とを両用することや適宜SiNやSiO2 等の絶縁
膜を付着して保護膜を形成することもできる。
【0107】また、気化部に形成すべき多孔性構造は、
上述したものに限らず、例えば柱体の場合はその高さ、
平面又は断面形状、密度等を変化させてよいし、また、
その形成箇所も微細パターン化又は多孔質化、或いは表
面積の拡大等が要求される箇所であれば適用可能であ
る。多孔性構造としては、柱状体以外にも、壁状体や、
図15、図16に示したビーズ集合体のほか、繊維体等で形
成したものであってもよい。
【0108】また、染料気化型の転写方式に限らず、既
述したアブレーションによる転写方式も可能であり、い
ずれの場合も染料又は記録材が飛翔して転写されるもの
である。
【0109】また、記録材(染料)を収容する記録材収
容部の数やドット数、及びこれに対応した発熱体や気化
部の数は種々変更してよいし、その配列形状やサイズ等
も上述したものに限定されることはない。
【0110】また、染料収容部、染料供給通路をはじ
め、ヘッドやプリンタの構造や形状は、前記以外の適宜
の構造、形状としてよく(図16〜図22に示した気化部と
同様に気化部を構成してよく)、ヘッドを構成する各部
分の材料には、他の適宜の材料を使用してよい。記録染
料についても、マゼンタ、イエロー、シアンの3色とし
て(更には、黒を加えた)フルカラーの記録を行うほ
か、2色印刷、1色のモノカラー又は白黒の記録を行う
ことができる。
【0111】また、染料の加熱に発熱体又はレーザを使
用する以外にも、これらの発熱体とレーザとを組み合わ
せることもできる。この場合は、各加熱手段のパワーを
下げても良好に気化を実現することができる。
【0112】また、上述の例のように、固体染料を一旦
液状にし、これを気化させて記録を行う他、固体染料を
レーザ光によって加熱して直接気化(即ち、昇華)させ
て記録を行うことができるし、染料溜めに液化染料(室
温にて液状)を収容することができる。上述したプリン
タにおいて、ヘッド上方からレーザ光を照射してその下
側に位置する被記録紙に記録を行ってもよいし、この逆
方向(下から上)に記録を行ってもよい。
【0113】なお、本発明は、記録材とこの記録材を溶
解若しくは分散させかつ加熱により体積膨張する物質
(即ち、キャリア)とを含有する記録液を供給し、加熱
により前記記録液の状態を変化させて液滴を生成させ、
この液滴を前記記録ヘッドと対向配置された被記録体へ
移行させるインクジェット方式にも適用可能である。
【0114】
【発明の作用効果】本発明は、液状記録材を収容する液
状記録材収容部と、この液状記録材収容部から供給され
た液状記録材を開口を通して被記録体へ飛翔させる記録
材飛翔部とを有し、液状記録材収容部中の液状記録材の
大気に接する液面の面積を、記録材飛翔部の開口の総面
積よりも大きくしているので、この開口に液状記録材を
供給する大気圧の作用が充分に大きく、記録材飛翔部へ
の記録材の供給が充分になる。また、記録に消費された
記録材の補給も迅速になされる。その結果、記録速度の
増大を図ることができ、能率的な記録が可能になり、信
頼性も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施例によるプリンタヘッドの概略断面
図(図2、図3のI−I線断面図)である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】同一部を破砕して示したプリンタヘッドの下側
から見た斜視図である。
【図4】同蓋材の顕微鏡組織を示す図である。
【図5】同液化染料が満たされた気化部を示す要部の拡
大断面図である。
【図6】同プリンタヘッドを有するプリンタの概略斜視
図である。
【図7】同プリンタヘッドを有する他のプリンタの概略
斜視図である。
【図8】第二の実施例によるプリンタヘッドの概略断面
図である。
【図9】同一部を破砕して示したプリンタヘッドの下側
から見た斜視図である。
【図10】第三の実施例によるプリンタヘッドの概略断面
図である。
【図11】第四の実施例によるプリンタヘッドの概略断面
図である。
【図12】同図11の部分拡大図である。
【図13】同図12の部分の底面図である。
【図14】第五の実施例によるプリンタヘッドの要部を示
す概略断面図である。
【図15】第六の実施例によるプリンタヘッドの要部を示
す概略断面図である。
【図16】同染料気化エネルギーにレーザビームを採用し
たプリンタヘッドの要部を示す概略断面図である。
【図17】従来の感熱記録ヘッドを用いたプリンタの要部
正面図である。
【図18】本発明の完成前に案出されたプリンタの概略断
面図である。
【図19】同プリンタヘッドの分解斜視図である。
【図20】同他のプリンタヘッドの分解斜視図である。
【図21】本発明の案出前に出願されたプリンタの概略断
面図である。
【図22】同プリンタヘッドの主要部分の拡大断面斜視図
である。
【図23】同プリンタヘッドの一部分の斜視図である。
【図24】同プリンタヘッドの他の一部分の斜視図であ
る。
【図25】同プリンタヘッドの他の一部分の平面図であ
る。
【図26】同プリンタヘッドの気化部の拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
10、11、12・・・プリンタヘッド 13・・・空間 17、77・・・気化部 17a、67a・・・気化穴(開口) 18・・・半導体レーザ 22・・・液化染料 22a・・・染料液面 40、75・・・発熱体 41・・・染料槽 42・・固形染料 43・・・供給口 44・・・断熱材 45、47・・・液化染料槽 45a・・・開口部 46、48・・・蓋(隔壁) 50・・・印画紙 61、91・・・保護層 62、82・・・スペーサ 63、102 ・・・ヘッドベース 64、84・・・液化染料導入部 67・・・液止め層 68・・・ヒータ 80・・・小柱体 81、101 ・・・気化構造体 84’・・・液化染料導入口 L・・・レーザ光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 3/04 103 S

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状記録材を収容する液状記録材収容部
    と、この液状記録材収容部から供給された前記液状記録
    材を開口を通して被記録体へ飛翔させる記録材飛翔部と
    を有し、前記液状記録材収容部に収容された前記液状記
    録材の大気に接する液面の面積が前記開口の総面積より
    も大きくなっている記録装置。
  2. 【請求項2】 記録材飛翔部を含む装置本体の略全域上
    に液状記録材収容部が設けられている、請求項1に記載
    された記録装置。
  3. 【請求項3】 液体の通過を阻止しかつ気体を通過させ
    る隔壁が、液状記録材収容部の上部の略全域に形成さ
    れ、記録材収容部を塞ぐように液状記録材の液面上に設
    けられている、請求項2に記載された記録装置。
  4. 【請求項4】 記録材飛翔部を含む装置本体上の一部に
    液状記録材収容部が設けられている、請求項1に記載さ
    れた記録装置。
  5. 【請求項5】 液体の通過を阻止しかつ気体を通過させ
    る隔壁が、液状記録材収容部の蓋体に形成された蓋体開
    口を塞ぐように設けられている、請求項4に記載された
    記録装置。
  6. 【請求項6】 液状記録材収容部に収容された液状記録
    材の液面が、隔壁よりも低い位置に位置している、請求
    項3又は5に記載された記録装置。
  7. 【請求項7】 固形記録材収容部が液状記録材収容部に
    隣接して設けられ、前記固形記録材収容部と前記液状記
    録材収容部とを接続する記録材供給口が設けられてい
    る、請求項1〜6のいずれか1項に記載された記録装
    置。
  8. 【請求項8】 液状記録材収容部と記録材飛翔部との間
    に液状記録材供給路が設けられ、この液状記録材供給路
    と前記液状記録材収容部とを接続する記録材供給口が設
    けられている、請求項1〜7のいずれか1項に記載され
    た記録装置。
  9. 【請求項9】 記録材収容部に設けられた下地材が部分
    的に突出しており、この突出部上に記録材飛翔部が設け
    られている、請求項1〜8のいずれか1項に記載された
    記録装置。
  10. 【請求項10】 液状記録材供給構造部の上に記録材飛翔
    部が一体に設けられている、請求項1〜8のいずれか1
    項に記載された記録装置。
  11. 【請求項11】 液状記録材を加熱して飛翔させるたの発
    熱体が記録材飛翔部に設けられている、請求項1〜10の
    いずれか1項に記載された記録装置。
  12. 【請求項12】 記録材飛翔部の液状記録材を加熱ビーム
    により加熱して飛翔させるようになっている、請求項1
    〜10のいずれか1項に記載された記録装置。
  13. 【請求項13】 毛細管現象によって液状記録材を開口側
    に供給しかつ保持するように記録材飛翔部が構成されて
    いる、請求項1〜12のいずれか1項に記載された記録装
    置。
  14. 【請求項14】 毛細管現象を生ずる多孔性構造物が記録
    材飛翔部に設けられている、請求項13に記載された記録
    装置。
  15. 【請求項15】 多孔性構造体が小柱体の集合体によって
    形成されている、請求項14に記載された記録装置。
  16. 【請求項16】 液状記録材が、気化又はアブレーション
    して前記液状記録材と非接触状態で対向配置された被記
    録体へ飛翔するようにした、請求項1〜15のいずれか1
    項に記載された記録装置。
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