JPH08217825A - 耐衝撃性に優れた光学用樹脂 - Google Patents

耐衝撃性に優れた光学用樹脂

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JPH08217825A
JPH08217825A JP2983595A JP2983595A JPH08217825A JP H08217825 A JPH08217825 A JP H08217825A JP 2983595 A JP2983595 A JP 2983595A JP 2983595 A JP2983595 A JP 2983595A JP H08217825 A JPH08217825 A JP H08217825A
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JP
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optical resin
polymer unit
meth
monomer
resistance
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JP2983595A
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English (en)
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Toshiaki Takaoka
利明 高岡
Katsuyoshi Tanaka
克佳 田中
Masaru Matsushima
勝 松島
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Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無色透明性、屈折率、耐熱性、軽量性、耐溶
剤性および耐光性などの物性を維持しつつ、耐衝撃性に
優れるとともに、硫黄臭のない光学用樹脂を提供する。 【構成】 光学用樹脂は、下記一般式(1)で示される
重合体単位を含む重合体により構成される。さらに、こ
れに(メタ)アクリル酸エステルなどのビニル単量体よ
り形成される重合体単位を含んでいてもよい。このビニ
ル単量体より形成される重合体単位は、スチレンなどの
ビニル芳香族単量体から誘導される重合体単位である。
この樹脂を加熱硬化法または活性エネルギー線硬化法に
より成形することによって、眼鏡用プラスチックレンズ
などの光学用樹脂成形物が得られる。 【化1】 式中R1 ,R2 は水素原子またはメチル基、nは0以上
5以下の整数、X1 ,X2 は酸素原子または硫黄原子、
Aは炭素数1〜8のアルキレン基,炭素数6〜12のア
リ−レン基,アラルキレン基より選ばれる基を表し、n
=0の場合式中−X1 AX2 −に少なくとも1個の硫黄
原子を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、眼鏡用プラスチック
レンズ等として好適に使用される耐衝撃性に優れた光学
用樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、眼鏡用レンズ分野においては、無
機ガラスに替わって有機ガラスが広く用いられている。
有機ガラスが使用される理由は、軽量性、耐衝撃性、成
形性および染色性に優れている点にある。これら有機ガ
ラスとしては、ジエチレングリコ−ルビスアリルカ−ボ
ネ−ト等のビニル単量体を重合して得られる注型成型物
や、ポリカ−ボネ−ト等の熱可塑性樹脂の成型物が用い
られてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリジ
エチレングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−トより得られ
るレンズは、耐熱性および耐衝撃性に優れているが、屈
折率が低いという問題があった。一方、ポリカ−ボネ−
トより得られるレンズは、屈折率および耐衝撃性に優れ
ているが、成形物に流れが生じることにより複屈折が発
生したり、表面硬度が低下するという問題があった。
【0004】そこで、近年では前記樹脂に対し、ラジカ
ル重合法による注型成形で得られる光学用樹脂の欠点を
改良した材料、あるいは性能向上を目指した材料につい
て種々検討され、様々な提案がなされている。例えば、
特公昭58−17527号公報、特公平2−41524
号公報、特公昭58−14449号公報および特公平2
−2883号公報には、屈折率および耐熱性を高めるた
めに、ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルAのハロゲン
化物、またはビフェニル基を(メタ)アクリル酸エステ
ル残基に導入することが開示されている。
【0005】しかし、これらの材料では屈折率、耐熱性
が向上するものの、嵩高い芳香族基を導入しているため
に耐衝撃性が低下する。また、ハロゲン基を含む場合は
屈折率を高めることができるものの、比重が大きくな
り、プラスチックレンズに本来求められる軽量性が損な
われ、耐候性にも問題が生じる。
【0006】また、最近では特公平3−59061号公
報および特開平3−109368号公報において、硫黄
原子を含んだ(メタ)アクリレ−トが提案されている。
これらは、硫黄原子を含有することにより、従来よりも
更に進んだ高屈折率化を達成することが可能となる。し
かし、得られた樹脂は脆く、満足できる耐衝撃性を得る
ためには共重合性単量体の含有量を増やすことが必要と
なる。その結果、屈折率が低下するという問題があり、
十分に満足できる樹脂が得られていないのが現状であ
る。
【0007】この耐衝撃性の問題を解決するために、特
開平2−113027号公報および特開平3−2163
8号公報では、硫黄を含んだジ(メタ)アクリレ−トと
多官能チオ−ルを反応させることが開示されている。こ
の樹脂によれば、強度は改善されるものの、共重合性、
熱安定性、耐溶剤性および耐光性が低下する。しかも、
成形物には残存するチオ−ルおよびチオールの分解物や
副反応物による硫黄臭の問題がある。
【0008】この発明は、このような従来技術の問題に
着目してなされたものである。その目的とするところ
は、無色透明性、屈折率、耐熱性、軽量性、耐溶剤性お
よび耐光性などの物性を維持しつつ、耐衝撃性に優れた
光学用樹脂を提供することにある。
【0009】その他の目的とするところは、チオール成
分を含む未反応物や副反応物から生じる硫黄臭のない光
学用樹脂を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の光学用樹脂の発明では、前記一般
式(1)で示される重合体単位を含んでなるものであ
る。
【0011】また、請求項2に記載の発明では、請求項
1に記載の一般式(1)で示される重合体単位およびビ
ニル単量体より形成される重合体単位を含んでなるもの
である。
【0012】さらに、請求項3に記載の発明では、請求
項2に記載の発明において、ビニル単量体より形成され
る重合体単位が、ビニル芳香族単量体より形成される重
合体単位である。
【0013】以下に、この発明について詳細に説明す
る。この発明において、光学用樹脂を構成する前記一般
式(1)で示される重合体単位は、特定のジ(メタ)ア
クリレ−トを重合させることによって形成される。この
一般式(1)において、R1 ,R2 は水素原子またはメ
チル基であるが、R1 としては、樹脂の耐熱性を高める
ためにメチル基が好ましい。
【0014】Aは所定の炭素数を有するアルキレン基,
アリ−レン基またはアラルキレン基であるが、それらの
うち成形物の屈折率、耐熱性の観点からp−フェニレン
またはp−キシリレンが好ましい。nは0〜5の整数で
あるが、そのうち0〜2の整数が好ましい。nが5を越
える場合には、得られる成形物の色調が変化するので不
適当である。
【0015】この一般式(1)で示される重合体単位に
は、カ−ボネ−ト基あるいはチオカ−ボネ−ト基が存在
することから、光学用樹脂成形物について耐衝撃性など
の強度を向上させることができる。しかも、この重合体
単位は重合性もよいことから、未反応物や副反応物が抑
制され、光学用樹脂の硫黄臭を低減させることができ
る。
【0016】一般式(1)の重合体単位を形成するため
のジ(メタ)アクリレ−トとしては、例えば以下の化学
式化2〜化27に示した化合物が使用される。
【0017】
【化2】
【0018】
【化3】
【0019】
【化4】
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】
【化9】
【0025】
【化10】
【0026】
【化11】
【0027】
【化12】
【0028】
【化13】
【0029】
【化14】
【0030】
【化15】
【0031】
【化16】
【0032】
【化17】
【0033】
【化18】
【0034】
【化19】
【0035】
【化20】
【0036】
【化21】
【0037】
【化22】
【0038】
【化23】
【0039】
【化24】
【0040】
【化25】
【0041】
【化26】
【0042】
【化27】
【0043】このジ(メタ)アクリレ−トの使用量は、
単量体成分全体に対して10〜95重量%の範囲とする
のが好ましく、より好ましくは20〜80重量%であ
る。ジ(メタ)アクリレ−トの使用量が10重量%未満
の場合には耐衝撃性が低下し、95重量%を越えると粘
度が上昇し、取り扱いにくくなるので好ましくない。
【0044】次に、この発明では、一般式(1)で示さ
れる重合体単位に、さらにビニル単量体より形成される
重合体単位を含有させることができる。この場合のビニ
ル単量体としては、単官能あるいは多官能ビニル単量体
が使用され、ビニル芳香族単量体、特にスチレン系単量
体を使用するのが好ましい。ビニル芳香族単量体を用い
た場合、単量体の粘度を低下させたり、成形物の比重を
小さくして軽量化を図ったり、屈折率を高くしたりする
ことができる。従って、ビニル芳香族単量体の含有量を
変えることにより、これらの物性を適宜調節することが
できる。
【0045】ビニル芳香族単量体としては、例えばスチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルス
チレン、p −クロロスチレン、o −クロロスチレン、ク
ロロメチルスチレン、p −ブロムスチレン、o −ブロム
スチレン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル等が
挙げられる。これらは単独または混合物として使用され
る。
【0046】これらのビニル単量体の使用量は、全単量
体に対して50重量%以下とするのが好ましく、0〜4
5重量%以下とするのがさらに好ましい。50重量%を
越えると耐衝撃性が低下するため好ましくない。なお、
この場合、光学用樹脂は前記一般式(1)で示される重
合体単位が主成分となる。
【0047】また、ビニル芳香族単量体以外のビニル単
量体を使用することができる。そのようなビニル単量体
を用いることにより、成形物の耐熱性、屈折率、染色性
およびハ−ドコ−ト皮膜の密着性等の物性を調節するこ
とができる。
【0048】そのビニル単量体としては、具体的には、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、安
息香酸アリル、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)ア
クリレ−ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、イソプロピ
ル(メタ)アクリレ−ト、アリル(メタ)アクリレ−
ト、フェニル(メタ)アクリレ−ト、ベンジル(メタ)
アクリレ−ト、p −クロルフェニル(メタ)アクリレ−
ト、p −クロルベンジル(メタ)アクリレ−ト、p −ブ
ロムフェニル(メタ)アクリレ−ト、p −ブロムベンジ
ル(メタ)アクリレ−ト、ナフチル(メタ)アクリレ−
ト、(メタ)アクリルアミド、N,N −ジメチル(メタ)
アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、2 −ヒド
ロキシ−3 −フェノキシプロピル(メタ)アクリレ−
ト、エチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ジエ
チレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ポリエチレ
ングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、プロピレングリ
コ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ジプロピレングリコ−
ルジ(メタ)アクリレ−ト、ポリプロピレングリコ−ル
ジ(メタ)アクリレ−ト、グリセリンジ(メタ)アクリ
レ−ト、3 −アクリロイルオキシグリセリンモノメタク
リレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリ
レ−ト、ペンタエリスリト−ルテトラ(メタ)アクリレ
−ト、2,2 −ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシフェ
ニル] プロパン、2,2 −ビス[4−(メタ)アクリロイル
オキシエトキシフェニル] プロパン、2,2−ビス[4−
(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル] プロ
パン、2,2 −ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシプロ
ピルオキシフェニル] プロパン、2,2−ビス[4−(メ
タ)アクリロイルオキシジプロピルオキシフェニル] プ
ロパン、2,2 −ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシポ
リエトキシフェニル] プロパン、2,2 −ビス[4 −(メ
タ)アクリロイルオキシ(2'−ヒドロキシプロピルオキ
シ)フェニル]プロパン、ジイソプロピルフマレ−ト、
ジイソプロピルマレ−ト、ジベンジルフマレ−ト、ジベ
ンジルマレ−ト、ジベンジルメサコネ−ト、無水マレイ
ン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。これらは、単独
または混合物として使用される。
【0049】これらのうち、エチレングリコ−ルジメタ
アクリレ−ト、ジエチレングリコ−ルジメタアクリレ−
ト、2,2 −ビス[4−メタアクリロイルオキシフェニル]
プロパン、2,2 −ビス[4−メタアクリロイルオキシエト
キシフェニル] プロパン等の架橋性単量体は、光学用樹
脂成形物の耐熱性を向上させるために好適に使用され
る。
【0050】このビニル単量体の使用量は、単量体組成
物全体に対して5〜50重量%の範囲とするのが好まし
く、より好ましくは10〜40重量%である。このビニ
ル単量体の使用量が5重量%未満の場合には、単量体組
成物の粘度が高く、取り扱いに問題が生じる場合があ
り、また50重量%を越えると成形物の耐衝撃性が低下
する。
【0051】前記一般式(1)の重合体単位を形成する
単量体は、例えば以下の2種類の方法で合成することが
できる。第1の方法としては、例えば2,2'−ビス(メタ
アクリロイルオキシエチルオキシカルボニルチオエチ
ル)スルフィドを得るには、2,2'−ビス(メルカプトエ
チル)スルフィドにホスゲン2molを作用させることによ
り、2,2'−ビス(クロロカルボニルチオエチル)スルフ
ィドを得、これに2 −ヒドロキシエチルメタクリレ−ト
をピリジン等の酸結合剤存在下に作用させることによっ
て得ることができる。
【0052】また、第2の方法としては、2 −ヒドロキ
シエチルメタクリレ−トにホスゲン1molを作用させるこ
とにより2 −クロロカルボニルオキシエチルメタクリレ
−トを得、これに2,2'−ビス(メルカプトエチル)スル
フィドを作用させることによっても得ることができる。
【0053】次に、所定形状の光学樹脂成形物を調製す
るためには、例えば加熱硬化法と活性エネルギ−線硬化
法とが挙げられる。加熱硬化法は、前述の単量体と重合
開始剤を混合して単量体組成物を調製し、直接所望の型
内に仕込んで加熱硬化させる方法である。
【0054】加熱硬化させる際に用いられる重合開始剤
としては、好ましくは10時間半減期温度が120℃以
下のアゾ系重合開始剤または有機過酸化物を使用するこ
とができ、使用に際しては単独若しくは混合物として使
用することができる。
【0055】具体的には例えば、2,2 −アゾビス(2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2,2−アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2 −アゾビス(2 −メチルブチロニトリ
ル)、1,1 −アゾビス(シクロヘキサン−1 −カルボニ
トリル)、ジメチル2,2'−アゾビスイソブチレ−ト等の
アゾ系重合開始剤が好ましい。
【0056】また、過酸化ベンゾイル、ジイソプロピル
パ−オキシジカ−ボネ−ト、ジ−n−プロピルパ−オキ
シジカ−ボネ−ト、ビス(4 −t −ブチルシクロヘキシ
ル)パ−オキシジカ−ボネ−ト、t −ブチルパ−オキシ
イソプロピルカ−ボネ−ト、t −ブチルパ−オキシベン
ゾエ−ト、1 ,1 −ビス(t −ブチルパ−オキシ)−3
,3 ,5 −トリメチルシクロヘキサン等の有機過酸化
物が好ましい。
【0057】この重合開始剤の使用量としては、単量体
組成物全体に対して、0.05〜5 重量%とするのが好まし
く、0.1〜4 重量%とするのがさらに好ましい。この
際、重合開始剤の使用量が0.05重量%未満の場合には硬
化が不十分となり、得られる成形物の物性が低下する。
一方、5 重量%を越える場合には硬化反応の制御が困難
となり、成形物に着色、表面クラックや発泡が生じ易く
なるので好ましくない。
【0058】硬化成形反応は、酸素による硬化速度の低
下や成形物の着色を防ぐために、窒素、ヘリウム等の不
活性ガスや二酸化炭素等で置換若しくはその雰囲気下で
行うことが望ましい。
【0059】硬化温度および硬化時間は、使用する重合
開始剤により異なるが、20〜130℃の範囲で5〜4
8時間とするのが好ましい。硬化時間の短縮、硬化反応
の完結および未反応の重合開始剤の分解処理を目的と
し、適宜昇温させることができる。具体的には、使用す
る重合開始剤の10時間半減期温度より約30℃低い温
度から徐々に昇温し、最終的には10時間半減期温度よ
り約30℃高い温度で硬化を完結させる。
【0060】この加熱硬化により得られる成形物には内
部歪みが存在するので、アニ−リング処理を行なうのが
望ましい。その際の処理温度は、好ましくは100〜1
40℃、さらに好ましくは110〜130℃であり、処
理時間は、好ましくは30分以上6時間未満、さらに好
ましくは1時間以上4時間以下である。
【0061】単量体組成物の粘度が低い場合あるいは硬
化収縮の大きい場合は、予め予備重合を行なった後に所
望の型内に仕込み硬化させることが好ましい。一方、活
性エネルギ−線硬化法は、単量体と増感剤を型内に仕込
み、紫外線や電子線等の活性エネルギ−線を照射して硬
化させる方法である。使用される増感剤としては、具体
的には例えば、ベンゾフェノン、4 −フェニルベンゾフ
ェノン、4 −フェノキシベンゾフェノン、2,2'−ジエト
キシアセトフェノン、2 −ヒドロキシ−2 −メチル−1
−フェニルプロパン−1 −オン、ベンジルジメチルケタ
−ル等が挙げられ、使用に際しては単独若しくは混合物
として用いられる。
【0062】この増感剤の使用量としては、単量体組成
物全体に対して、0.01〜1 重量%であるのが好ましく、
0.02〜0.5 重量%であるのがさらに好ましい。この際、
増感剤の使用量が0.01重量%未満の場合には硬化が不十
分となり、得られる成形物の物性が低下する。一方、1
重量%を越える場合には硬化反応の制御が困難となり、
成形物に着色や表面クラックが生じ易くなるので好まし
くない。
【0063】この活性エネルギ−線の照射によれば、硬
化成形物を容易に得ることができる。活性エネルギ−線
としては、波長200 〜600nm 程度の範囲のものが好まし
い。その線源としては、ケミカルランプ、キセノンラン
プ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、金属ハロゲンランプ等を
挙げることができる。
【0064】活性エネルギ−線による硬化成形物には内
部歪みが存在するので、好ましくは100〜140℃、
好ましくは110〜130℃の温度で30分以上6時間
未満、好ましくは1〜4時間アニ−リング処理を行なう
のが好ましい。
【0065】単量体混合物の硬化成形は、酸素による硬
化速度の低下や成形物の着色を防ぐために不活性ガス、
例えば窒素、ヘリウム、二酸化炭素等で置換若しくはそ
の雰囲気下で行うことが望ましい。
【0066】なお、この発明では、前記加熱硬化法と活
性エネルギ−線硬化法とを併用することができる。即
ち、重合開始剤および増感剤の存在下に、予め重合開始
剤による加熱予備重合を行なった後に所望の型内に仕込
み、活性エネルギ−線による硬化を行なうことができ
る。また、逆に活性エネルギ−線による予備硬化を行な
った後に、加熱重合によって硬化成形を完結することも
できる。
【0067】加熱硬化法または活性エネルギ−線硬化法
にかかわらず、必要に応じて前記単量体組成物にさら
に、染料、顔料等の着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、各種安定剤、帯電防止剤、フォトクロミック化合
物、蛍光増白剤、内部離型剤、重合度調整剤等を添加す
ることもできる。
【0068】重合度調整剤については、四塩化炭素、チ
オ−ル、α−メチルスチレンダイマ−を用いることがで
きるが、取り扱いの良さや臭気の点からα−メチルスチ
レンダイマ−を用いるのが好ましい。
【0069】その使用量は、単量体組成物に対し0.01〜
5 重量%とするのが好ましく、1〜3重量%がさらに好
ましい。0.01重量%未満では重合度調整が十分ではな
く、5重量%を越えると重合度の低下による耐熱性の低
下や耐候性の低下が著しくなるので好ましくない。
【0070】この発明の成形物表面にハ−ドコ−ト皮膜
を設けて表面の耐磨耗性をさらに向上させることができ
る。ハ−ドコ−ト剤の塗布方法としては、硬化終了後の
成形物またはプライマ−液が塗布された成形物に対し、
ディッピング法、スピンコ−ト法、フロ−コ−ト法、ス
プレ−法等を適用する方法が採用される。成形物表面と
ハ−ドコ−ト皮膜との間にプライマ−層を設けることに
より、成形物表面とハ−ドコ−ト皮膜との間の密着性を
向上させることができる。
【0071】加えて、この発明の成形物表面に反射防止
皮膜を設け、表面反射を抑制することによって、可視光
透過率をさらに高めることもできる。
【0072】
【実施例】以下に、実施例および比較例によりこの発明
をさらに具体的に説明するが、この発明はこれらに限定
されるものではない。
【0073】各実施例および比較例に従って調製した成
形物の諸物性を、以下に記載する方法により測定し評価
した。これらの結果を下記表1および表2に示す。 屈折率とアッベ数: アッベ屈折計(アタゴ株式会社
製)を用いて成形物の屈折率およびアッベ数を測定し
た。
【0074】耐衝撃性: 成形物(直径8cm 、厚さ1.8m
m )に127cm の高さより45g の鋼球を落下して割れなか
ったものを○、割れたものを×とした。さらに、60g の
鋼球を落下して割れなかったものを◎とした。
【0075】耐熱性: 成形物を130℃の乾燥機中に
2時間放置した後、目視および「フィルム配向ビュア
−」(ユニチカリサ−チラボ社製の商品名)にて成形物
を観察し、変形、割れ、表面劣化、着色等の変化が全く
認められないものを○、いずれか認められたものを×と
した。
【0076】比重: 水中置換法により、成形物重量/
成形物体積から求めた。 耐溶剤性: 成形物をアセトン中に2時間放置した後、
成形物に変形、割れ、着色等の変化が認められないもの
を○、認められたものを×とした。
【0077】光学歪み: 前述の「フィルム配向ビュア
−」にて成形物の歪みを観察し、歪みの生じていないも
のを○、生じているものを×とした。 表1中の単量体、アゾ系開始剤、有機過酸化物の略記号
を以下に示す。 単量体の略記号 MEEMA は下記化学式化28の化合物を示す。
【0078】
【化28】
【0079】MEPMA は下記化学式化29の化合物を示
す。
【0080】
【化29】
【0081】HSEMA は下記化学式化30の化合物を示
す。
【0082】
【化30】
【0083】HSPMA は下記化学式化31の化合物を示
す。
【0084】
【化31】
【0085】MSEMA は下記化学式化32の化合物を示
す。
【0086】
【化32】
【0087】MSPMA は下記化学式化33の化合物を示
す。
【0088】
【化33】
【0089】BTEMA は下記化学式化34の化合物を示
す。
【0090】
【化34】
【0091】XTEMA は下記化学式化35の化合物を示
す。
【0092】
【化35】
【0093】MPSEMAは下記化学式化36の化合物を示
す。
【0094】
【化36】
【0095】St:スチレン DVB :ジビニルベンゼン BAE −2 :2,2 −ビス(4 −メタアクリロイルオキシエ
トキシフェニル)プロパン BAH −2 :2,2 −ビス[4−メタアクリロイルオキシ(2'
−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル] プロパン pCSt:p −クロルスチレン MMA :メチルメタクリレート BzMA:ベンジルメタクリレ−ト EGDM:エチレングリコ−ルジメタクリレ−ト DEGDM :ジエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト TMPTM :トリメチロ−ルプロパントリメタクリレ−ト BBAE−2 :2,2 −ビス(4 −メタアクリロイルオキシエ
トキシ−3,5 −ジブロモフェニル)プロパン BPE −2 :4,4'−ビス(メタアクリロイルオキシエトキ
シ)ビフェニル XSMA:4,4 −ビス(メタアクリロイルチオメチル)ベン
ゼン MPSMA :ビス(4 −4'−ジメタアクリロイルチオフェニ
ル)スルフィド PETMP :ペンタエリスリトールテトラキス(3 −メルカ
プトプロピオネート) 重合開始剤の略記号 AIBN:2,2 −アゾビスイソブチロニトリル MAIB:ジメチル2,2'−アゾビスイソブチレ−ト BPO :ベンゾイルパ−オキシド TBPE:t −ブチルパ−オキシ−2 −エチルヘキサノエ−
ト TBPN:t −ブチルパ−オキシネオデカノエ−ト (実施例1)MEEMA :20g にTBPE:0.3gを混合し、二枚
のガラス板からなる型(シリコーン製のガスケット使
用)中に仕込んだ。70℃の恒温槽中にて12時間加熱
し、さらに100℃で4時間加熱した。加熱硬化後、型
から硬化した成形物を取り出し、120℃にて4時間ア
ニ−リング処理を行なった。 (実施例2〜11)表1に示す単量体を使用した以外は
実施例1と同様に、硬化成形、アニ−リングを行ない諸
物性を評価した。これらの結果を表2に示す。ただし、
単量体組成物の成形において使用した重合開始剤が2 ,2
−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル2,2'−アゾビ
スイソブチレ−トの場合は、65℃で12時間加熱し、
さらに100℃で4時間加熱した。
【0096】また、ベンゾイルパ−オキシド、t −ブチ
ルパ−オキシ−2 −エチルヘキサノエ−トとした場合
は、70℃で12時間、さらに100℃で4時間加熱し
た。ジイソプロピルパ−オキシカ−ボネ−ト、ジ−n −
プロピルパ−オキシカ−ボネ−ト、t −ブチルパ−オキ
シネオデカノエ−トの場合は40℃で12時間、さらに
90℃で4時間加熱した。 (比較例1〜10)表1に示す単量体を使用した以外
は、実施例1と同様に、成形、アニ−リングを行ない、
諸物性を評価した。その結果を表2に示す。
【0097】
【表1】
【0098】
【表2】
【0099】表1および表2より、一般式(1)で示さ
れる単量体およびスチレン系単量体を用いた場合(実施
例7〜15)、いずれも耐衝撃性に優れている。しか
も、屈折率、アッベ数、比重は維持されるとともに、耐
熱性、耐溶剤性、表面歪も良好に保持される。
【0100】一般式(1)で示される単量体のみを用い
た場合(実施例1〜3)および一般式(1)で示された
単量体とスチレン系単量体以外の共重合性単量体を用い
た場合(実施例4〜6)も屈折率や耐熱性などの物性を
保持したまま、耐衝撃性を向上させることができる。加
えて、実施例1〜15のいずれの場合も、硫黄臭は全く
感じられなかった。なお、各実施例の光学用樹脂は、耐
光性にも優れたものであった。
【0101】一方、一般式(1)で示される単量体以外
の単量体を用いた場合(比較例1〜10)、耐衝撃性は
不良であった。しかも、硫黄を含んだジ(メタ)アクリ
レートと多官能チオールを反応させた場合(比較例9,
10)、未反応物や副反応物による強い硫黄臭があっ
た。
【0102】なお、前記実施態様に記載の技術的思想に
ついて、以下に記載する。 (1)前記一般式(1)で示される重合体単位を主成分
として含んでなる請求項1に記載の光学用樹脂。このよ
うに構成すれば、光学用樹脂の屈折率や耐熱性などの物
性を維持しつつ、耐衝撃性を効果的に発揮することがで
きる。 (2)請求項1に記載の一般式(1)中のR1 がメチル
基である請求項1に記載の光学用樹脂。この構成によれ
ば、光学用樹脂成形物の耐熱性を向上させることができ
る。 (3)X1 またはX2 が硫黄原子、Aがフェニレン基で
ある請求項1に記載の光学用樹脂。この構成によれば、
光学用樹脂成形物の屈折率および耐熱性を向上させるこ
とができる。 (4)ビニル芳香族単量体より形成される重合体単位
は、スチレン系単量体より形成される重合体単位である
請求項3に記載の光学用樹脂。この構成によれば、樹脂
成形物の比重および屈折率を効果的に調整することがで
きる。 (5)請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂を、加熱硬
化法または活性エネルギー線硬化法により所定形状に成
形してなる光学用樹脂成形物。このように構成すれば、
無色透明性、屈折率などの物性を維持しつつ、耐衝撃性
に優れた光学用樹脂成形物が得られる。
【0103】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
光学用樹脂の発明によれば、無色透明性、屈折率、耐熱
性、軽量性、耐溶剤性および耐光性などの物性を維持し
つつ、耐衝撃性を高めることができる。しかも、チオー
ル成分を含む未反応物や副反応物から生じる硫黄臭をな
くすことができる。
【0104】請求項2に記載の発明によれば、さらに単
量体組成物の粘度を調節することができるとともに、光
学用樹脂の比重、屈折率、耐熱性、染色性などの物性を
容易に調節することができる。
【0105】請求項3に記載の発明によれば、さらに単
量体組成物の粘度の低下、光学用樹脂成形物の軽量化及
び屈折率の向上を効果的に達成することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示される重合体単位
    を含んでなる光学用樹脂。 【化1】 式中R1 ,R2 は水素原子またはメチル基、nは0以上
    5以下の整数、X1 ,X2 は酸素原子または硫黄原子、
    Aは炭素数1〜8のアルキレン基,炭素数6〜12のア
    リ−レン基,アラルキレン基より選ばれる基を表し、n
    =0の場合式中−X1 AX2 −に少なくとも1個の硫黄
    原子を含む。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の一般式(1)で示され
    る重合体単位およびビニル単量体より形成される重合体
    単位を含んでなる光学用樹脂。
  3. 【請求項3】 ビニル単量体より形成される重合体単位
    が、ビニル芳香族単量体より形成される重合体単位であ
    る請求項2に記載の光学用樹脂。
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