JPH0822838B2 - 光学活性なカルボアルキル化アミノアルコ−ル - Google Patents

光学活性なカルボアルキル化アミノアルコ−ル

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JPH0822838B2
JPH0822838B2 JP61309880A JP30988086A JPH0822838B2 JP H0822838 B2 JPH0822838 B2 JP H0822838B2 JP 61309880 A JP61309880 A JP 61309880A JP 30988086 A JP30988086 A JP 30988086A JP H0822838 B2 JPH0822838 B2 JP H0822838B2
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diphenylethanol
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和彦 西郷
陽一 結城
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規な光学活性なカルボアルキル化アミノア
ルコールに関するものである。
〔発明の構成〕
本発明者らは、不斉合成などの反応試剤として有用な
光学活性物質を見出すべく鋭意検討した結果、本発明を
完成したものである。
即ち、本発明は、下記一般式(1−1),(1−2)
又は(1−3)で示される光学活性なカルボアルキル化
アミノアルコールに関するものである。
(但し、Phはフェニル基を示し、Rは水素原子もしく
は炭素数1乃至10のアルキル基であることを示す。ま
た、Xは‐O-基もしくは‐S-基であることを示し、Zは
金属原子であることを示す。) 次に本発明の構成を説明する。
本発明の光学活性なカルボアルキル化アミノアルコー
ルには、例えば次のようなものがある。
即ち、一般式(1−1)〜(1−3)においてRは水
素原子もしくは炭素数1乃至10のアルキル基である。ま
た、Xは‐O-基もしくは‐S-基であることを示し、Zは
金属原子であることを示している。より具体的には、R
としては水素原子、メチル基、エチル基などが例示され
る。Zで示される金属原子としては、銅、亜鉛、ニッケ
ル、鉄、コバルト、マグネシウム、カルシウム、ナトリ
ウム、カリウム等が例示される。
本発明の光学活性なカルボアルキル化アミノアルコー
ルは、例えば次のような方法により製造することができ
る。
ひとつは、下記の一般式で示されるエリトロ‐2-アミ
ノ‐1,2-ジフェニルエタノールの光学活性体、即ち(1
S,2R)体(2)または(1R,2S)体(3)、もしくはこ
れらを夫々化学的に変換して得られる下記の一般式で示
されるトレオ‐2-アミノ‐1,2-ジフェニルエタノールの
(1S,2S)体(4)を出発物質とする方法である。
(但し、Phはフェニル基を示す。) 即ち、それぞれの光学活性体と、例えばブロモ酢酸エ
チルのごときカルボメチル化剤、クロロプロピオン酸エ
チルなどの置換カルボメチル化剤を用いてアルキル化を
行った後、エステル部分を水酸化ナトリウムまたは水硫
化ナトリウム等でナトリウム塩等の金属塩としたのち、
カルボン酸又はチオカルボン酸とするか、さらに別の金
属塩に変換することができる。
例えば、(1S,2R)‐2-アミノ‐1,2-ジフェニルエタ
ノールを出発物質として、ブロモ酢酸エチルを反応させ
た後ナトリウム塩とする場合の反応式は次のようにな
る。
(但し、Phはフェニル基を示す。) また、出発物質にエリトロ‐2-アミノ‐1,2-ジフェニ
ルエタノール又はこれを化学的に変換して得られるトレ
オ‐2-アミノ‐1,2-ジフェニルエタノールのそれぞれの
ラセミ体を用いて反応を行ったのち光学分割してもよ
い。
しかし、この方法に限らず光学活性なトランススチル
ベンオキシドとグリシンのエステル化物またはアラニン
のエステル化物等との開環反応によっても合成できる。
また、トランスまたはシスのラセミスチルベンオキシド
とグリシンやアラニンまたはその誘導体との反応物を光
学分割してもよい。
〔発明の効果〕
本発明の新規な光学活性物質は、不斉合成などの反応
試剤としても有用であるが、特にラセミ体の光学分割用
分離剤として有用である。
即ち、シリカゲルなどの担体に3−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤を
スペーサーとして本発明の新規物質を担持させることに
より、液体クロマトグラフ用分離剤が得られ、光学分割
が困難とされたラセミ体の光学分割もできるようになっ
たのである。
〔実施例〕
以下、実施例をもって本発明を詳述するが、本発明が
これらの実施例に限定されるものでないことは言うでも
ない。
合成例1 (1R,2S)‐2-エトキシカルボニルメチルアミノ‐1,2
-ジフェニルエタノールの合成。
(1R,2S)‐2-アミノ‐1,2-ジフェニルエタノール2.1
0gを30mlの塩化メチレンに溶解し、室温で攪拌する。こ
れにブロモ酢酸エチル2.00gを塩化メチレン15mlに溶解
した溶液を加え、室温で7日間攪拌を続ける。続いてト
リエチルアミン1.5mlを加えて室温で1日間攪拌する。T
LCで原料の消費を確認した後、塩化メチレンを留去す
る。残渣にベンゼン100mlを加え、1回水洗してトリエ
チルアミン・臭化水素塩を除いた後、飽和食塩水で洗
い、有機層を芒硝で乾燥する。
ベンゼンを留去すると粗製(1R,2S)‐2-エトキシカ
ルボニルメチルアミノ‐1,2-ジフェニルエタノール2.60
g(88%)が得られ、シリカゲルのTLC(展開媒CH2Cl2/M
eOH=19/1)でほぼ1スポッツトであった。この粗生成
物は後の工程に利用できる。収率2.20g(75%)。
この化合物の物性値は次の通りである。
融点;123〜125℃ 比旋光度;〔α〕18 D+2.4°(c1.00,EtOH) 赤外吸収スペクトル(IR)値(KBr); 3180,1745,765,705cm-1 プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)値(CDC
l3);δ1.17(t,3H,J=7Hz),2.35(bs,2H),3.16(ps
eudo s,2H),3.98(q,2H,J=7Hz),4.15(d,1H,J=6H
z),4.76(d,1H,J=6Hz),7.20(s,10H)ppm 元素分析値; 計算値(C18H21NO3) C 72.22,H 7.07,N 4.68% 実測値 C 72.43,H 7.11,N 4.47% 合成例2 (1S,2R)‐2-エトキシカルボニルメチルアミノ‐1,2
-ジフェニルエタノールの合成。
(1S,2R)‐2-アミノ‐1,2,ジフェニルエタノール3.1
5gを45mlの塩化メチレンに溶解し、室温で攪拌する。こ
れにブロモ酢酸エチル3.00gを塩化メチレン15mlに溶解
して加え、室温で7日間攪拌を続ける。更にトリエチル
アミン2.3mlを加えて室温で1日間攪拌する。TLCで原料
の消費を確認した後、塩化メチレンを留去する。残渣に
ベンゼン100mlを加え、1回水洗してトリエチルアミン
・臭化水素塩を除いた後、飽和食塩水で洗い、有機層を
芒硝で乾燥する。
ベンゼンを留去して得られる粗生成物3.41g(77%)
をヘキサン約300mlで再結晶すると精製(1S,2R)‐2-エ
トキシカルボニルメチルアミノ‐1,2,ジフェニルエタノ
ール3.25g(73%)が得られる。
この化合物の物性値は次の通りである。
融点;126.5〜127℃ 比旋光度;〔α〕22 D−2.5°(c 1.01,EtoH) IR、1H‐NMRスペクトル及びRf値は(1R,2S)‐2-アミ
ノ‐1,2,ジフェニルエタノールを出発原料とした場合の
生成物(合成例1)と完全に一致する。
実施例1 (1S,2R)‐2-カルボキシメチルアミノ‐1,2-ジフェ
ニルエタノール・モノナトリウム塩の合成。
(1S,2R)‐2-エトキシカルボニルメチルアミノ‐1,2
-ジフェニルエタノール2.02gを20mlのメタノールに懸濁
させ、これに1規定の水酸化ナトリウム水溶液6.8mlを
加え、室温で3日間攪拌する。この間に懸濁液は均一透
明溶液となる。その後、メタノール及び水を留去し、70
℃で12時間真空乾燥(約2mmHg)すると、(1S,2R)‐2-
カルボキシメチルアミノ‐1,2-ジフェニルエタノール・
モノナトリウム塩1.92g(97%)が得られる。この粗生
成物はシリカゲルのTLC(展開媒CH2Cl2/MeOH=19/1)で
原点に1スポッツトのみであり、後の工程に利用でき
る。
この化合物の物性値は次の通りである。
融点;229〜234℃(分解) 比旋光度;〔α〕16 D−3.7°(c 0.76,H2O) IR値(KBr);3280,1600,1415,760,700cm-1 実施例2 (1R,2S)‐2-カルボキシメチルアミノ‐1,2-ジフェ
ニルエタノール・モノナトリウム塩の合成。
(1R,2S)‐2-エトキシカルボニルメチルアミノ‐1,2
-ジフェニルエタノール2.60gを20mlのメタノールに懸濁
させ、これに1規定の水酸化ナトリウム水溶液8.6mlを
加え、室温で3日間攪拌する。この間に懸濁液は均一透
明溶液となる。その後、メタノール及び水を留去し、70
℃で12時間真空乾燥(約2mmHg)すると、(1R,2S)‐2-
カルボキシメチルアミノ‐1,2-ジフェニルエタノール・
モノナトリウム塩2.47g(97%)が得られる。この粗生
成物はシリカゲルのTLC(展開媒CH2Cl2/MeOH=19/1)で
原点に1スポッツトのみであり、IRスペクトルは(1S,2
R)‐2-エトキシカルボニルメチルアミノ‐1,2-ジフェ
ニルエタノールを出発原料とした場合の生成物と完全に
一致する。
この化合物の物性値は次の通りである。
融点;231〜235℃(分解) 比旋光度;〔α〕17 D+3.8°(c 0.83,H2O) 合成例3 (1S,2S)‐2-エトキシカルボニルメチルアミノ‐1,2
-ジフェニルエタノールの合成。
(1S,2S)‐2-アミノ‐1,2-ジフェニルエタノール526
mgを10mlの塩化メチレンに溶解し、室温で攪拌する。こ
れにブロモ酢酸エチル412mgを塩化メチレン3mlに溶解し
加え、室温で5日間攪拌する。続いてトリエチルアミン
0.4mlを加えてさらに室温で1日攪拌する。TLCで原料の
消費を確認した後、塩化メチレンを留去する。残渣にベ
ンゼン100mlを加え、1回水洗してトリエチルアミン・
臭化水素塩を除いた後、飽和食塩水で洗い、有機層を芒
硝で乾燥する。
ベンゼンを留去して得られる粗生成物はシリカゲルの
TLC(展開媒CH2Cl2/MeOH=19/1)で2成分(Rf=0.57及
び0.50)であり、これをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーによって分離すると、精製(1S,2S)‐2-エトキ
シカルボニルメチルアミノ‐1,2-ジフェニルエタノール
614mg(83%)が油状物質として得られる。
この化合物の物性値は次の通りである。
比旋光度;〔α〕17 D−33.8°(c1.03,MeOH) IR値(neat);3350,1740,1205,765,705cm-1 1H−NMR値
(CDCl3); δ1.20(t,3H,J=7Hz),3.02(bs,2H),3.66(d,1H,J
=8Hz),4.07(q,2H,J=7Hz),4.59(d,1H,J=8Hz),7.
05(s,10H)ppm 元素分析値; 計算値(C18H21NO3) C 72.22,H 7.07,N 4.68% 実測値 C 72.48,H 7.21,N 4.42% 実施例3 (1S,2S)‐2-カルボキシメチルアミノ‐1,2-ジフェ
ニルエタノール・モノナトリウム塩の合成。
(1S,2S)‐2-エトキシカルボニルメチルアミノ‐1,2
-ジフェニルエタノール450mgをメタノール10mlに溶解
し、攪拌しながら1規定の水酸化ナトリウム水溶液1.6m
lを加え、室温で12時間攪拌する。その後、メタノール
及び水を留去し、70℃で12時間真空乾燥(約2mmHg)す
ると、(1S,2S)‐2-カルボキシメチルアミノ‐1,2-ジ
フェニルエタノール・モノナトリウム塩421mg(96%)
が得られる。この粗生成物はシリカゲルのTLC(展開媒C
H2Cl2/MeOH=19/1)で原点に1スポッツトのみであり、
後の工程に利用できる。
この化合物の物性値は次の通りである。
融点;222〜225℃(分解) 比旋光度;〔α〕18 D−43.3°(c 1.06,MeOH) IR値(KBr);3305,1590,1415,770,700cm-1 応用例1 実施例2で得られた(1R,2S)‐2-カルボキシメチル
アミノ‐1,2-ジフェニルエタノール・モノナトリウム塩
とグリシドキシプロピルシラン処理したシリカゲルとの
反応。
モノナトリウム塩をメタノール(99.5%)20mlに溶解
し、グリシドキシプロピルシラン処理をおこなったシリ
カゲル[Lichrosorb Si100.10μm(E.Merck)]7.0gを
加えて、7日間室温で放置する。シリカゲルを濾過し、
メタノールで洗った後、硫酸銅水溶液中に移し銅塩とす
る。得られた物質の構造式はつぎのようなものと推定さ
れる。
(但し、Phはフェニル基を示し、Yはシリカゲルを表
す、また、mおよびnはその合計が3になる整数であ
る。) 以上のようにして得られた分離剤を用い、種々のラセ
ミ体の光学分割を行った。即ち、上記分離剤を高速液体
クロマトグラフィー用ステンレスカラム(25cm×0.46cm
φ)に充填し、0.25mMの硫酸銅水溶液を溶媒として流速
毎分1.0ml(30℃)で種々のラセミ体の光学分割を行
い、表−1の如き良好な結果を得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1−1),(1−2)又は
    (1−3)で示される光学活性なカルボアルキル化アミ
    ノアルコール。 (但し、Phはフェニル基を示し、Rは水素原子もしくは
    炭素数1乃至10のアルキル基であることを示す。また、
    Xは‐O-基もしくは‐S-基であることを示し、Zは金属
    原子であることを示す。)
JP61309880A 1985-12-27 1986-12-26 光学活性なカルボアルキル化アミノアルコ−ル Expired - Lifetime JPH0822838B2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60-293884 1985-12-27
JP29388485 1985-12-27

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Publication Number Publication Date
JPS62228046A JPS62228046A (ja) 1987-10-06
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ID=17800397

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JP61309880A Expired - Lifetime JPH0822838B2 (ja) 1985-12-27 1986-12-26 光学活性なカルボアルキル化アミノアルコ−ル

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Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
「CanadianJournalofChemistry」45(25),p.2865−2877,1967

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JPS62228046A (ja) 1987-10-06

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