JPH08239449A - エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents

エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物

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JPH08239449A
JPH08239449A JP7068953A JP6895395A JPH08239449A JP H08239449 A JPH08239449 A JP H08239449A JP 7068953 A JP7068953 A JP 7068953A JP 6895395 A JP6895395 A JP 6895395A JP H08239449 A JPH08239449 A JP H08239449A
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Hiromi Morita
博美 森田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐熱性、耐水性及び機械強度に優れた硬化物、
及びそれを与えるエポキシ樹脂硬化剤、エポキシ樹脂及
びエポキシ樹脂組成物を提供すること。 【構成】特定の構造を有するビスフェノール類をエポキ
シ化することにより得られるエポキシ樹脂、及び、その
エポキシ樹脂中に含まれるアルコール性水酸基をエポキ
シ化することにより得られる多官能エポキシ樹脂、及び
これらのエポキシ樹脂を含む樹脂組成物、及びその硬化
物に関する。 【効果】本発明のエポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂
組成物は電気・電子部品の封止材料、積層材料などに有
用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性、耐水性に優れ、
しかも機械強度に優れた硬化物を与えるエポキシ樹脂お
よびエポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は種々の硬化剤で硬化させ
ることにより、一般的に機械的性質,耐水性,耐薬品
性,耐熱性,電気的性質などに優れた硬化物となり、接
着剤,塗料,積層板,成形材料,注型材料などの幅広い
分野に利用されている。従来、工業的に最も使用されて
いるエポキシ樹脂としてビスフェノ−ルAにエピクロル
ヒドリンを反応させて得られる液状および固形のビスフ
ェノ−ルA型エポキシ樹脂がある。その他液状のビスフ
ェノ−ルA型エポキシ樹脂にテトラブロムビスフェノ−
ルAを反応させて得られる難燃性臭素含有エポキシ樹脂
などが汎用エポキシ樹脂として工業的に使用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たような汎用エポキシ樹脂は分子量が大きくなるにつれ
て、それを使用して得られる硬化物の耐熱性は低下する
という欠点がある。また、汎用エポキシ樹脂にオルソク
レゾールノボラックエポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹
脂を添加した場合、その硬化物の耐熱性は向上するもの
の、耐水性及び靭性が低下するという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこうした実
状に鑑み、耐熱性、耐水性及び靭性に優れる硬化物を与
えるエポキシ樹脂を求めて鋭意研究した結果、下記の特
定のエポキシ樹脂がその硬化物において優れた耐熱性、
耐水性及び靭性を付与するものであることを見い出して
本発明を完成させるに到った。
【0005】すなわち本発明は (1)式(1)
【0006】
【化2】
【0007】(式中、nは平均値を示し正数を表す。
P,Qはハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、ア
リール基のいずれかを表し個々のP,Qはお互いに同一
であっても異なっていてもよい。個々のGはグリシジル
基を表す。また個々のXは水素原子あるいはグリシジル
基を表し、個々のXはお互いに同一であっても異なって
いてもよいが、n個存在するXの0%〜95%はグリシ
ジル基である。)で表されるエポキシ樹脂、
【0008】(2)上記(1)記載のエポキシ樹脂、硬
化剤、必要により硬化促進剤を含有するエポキシ樹脂組
成物、(3)上記(2)記載のエポキシ樹脂組成物を硬
化してなる硬化物、を提供するものである。
【0009】式(1)におけるnは正数を表すが、好ま
しくは0.01〜5の範囲である。式(1)で表される
エポキシ樹脂のうちn個あるXが全て水素原子であるも
のは、例えば、下記式(2)
【0010】
【化3】
【0011】(式中、P,Qは式(1)におけるのと同
じ意味を表す。)
【0012】で表される化合物とエピハロヒドリンとの
反応をアルカリ金属水酸化物の共存化に行うことにより
得ることが出来る。
【0013】また、更に上記において得られたエポキシ
樹脂と式(2)で表される化合物とを、特定の割合で反
応させることにより、式(1)におけるnの値がより大
きな高分子化物を得ることも出来る。
【0014】更に、式(1)においてn個あるXがグリ
シジル基である割合(以下グリシジル化率という)が0
%より大きく、95%以下であるものは、前述の方法で
得られたエポキシ樹脂とエピハロヒドリンとの反応をジ
メチルスルホキシド、4級アンモニウム塩または1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノンとアルカリ金属水酸
化物の共存下に行うことにより得ることが出来る。本発
明者らはこの方法で得られたエポキシ樹脂のアルコール
性水酸基は一般のアルコール類のそれより反応性に富ん
でおり、例えばジメチルスルホキシド、4級アンモニウ
ムまたは1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンとア
ルカリ金属水酸化物を共存させることにより驚くべきこ
とに該アルコール性水酸基と反応混合物中に存在するエ
ポキシ基との反応において、あらたに加えたエピハロヒ
ドリン由来のエポキシ基のみとの反応を選択的に行え、
さらにアルカリ金属水酸化物の量を調節することにより
式(1)で表されるエポキシ樹脂のアルコール性水酸基
を所望の割合にエポキシ化出来ることを見いだし本発明
を完成させるに至った。
【0015】以下、本発明の詳細を説明する。式(2)
で表される化合物の一般的な製法としては下記式(3)
【0016】
【化4】
【0017】(式中、Yは水酸基、或はハロゲン、或は
メトキシ基,エトキシ基を表す。またQは式(1)にお
けるのと同じ意味を表す。)
【0018】で表される化合物とフェノール類とを酸触
媒下で縮合反応させることが例示されるが、この限りで
はない。
【0019】ここでフェノール類とはフェノール性水酸
基を少なくとも1個有する化合物が該当し、例示すると
フェノール、エチルフェノール、n−プロピルフェノー
ル、イソブチルフェノール、t−ブチルフェノール、オ
クチルフェノール、ノニルフェノール、キシレノール、
メチルブチルフェノール、ジ−t−ブチルフェノール等
を代表例とするアルキルフェノールの各種o−,m−,
p−異性体、またはビニルフェノール、アリルフェノー
ル、プロペニルフェノール、エチニルフェノールの各種
o−,m−,p−異性体、またはシクロペンチルフェノ
ール、シクロヘキシルフェノール、シクロヘキシルクレ
ゾール、シクロヘキシルクレゾール等を代表例とするシ
クロアルキルフェノール等の置換フェノールが挙げられ
る。
【0020】上記縮合反応を行う場合、フェノール類の
使用量は式(3)で表される化合物1モルに対して好ま
しくは1.0〜20モル、特に好ましくは1.0〜10
モルの範囲である。
【0021】上記縮合反応においては酸触媒を用いるの
が好ましく、酸触媒としては種々のものが使用できるが
塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸等の無機あるいは
有機酸、三弗化ホウ素、無水塩化アルミニウム、塩化亜
鉛等のルイス酸などが好ましく、特に塩酸、p−トルエ
ンスルホン酸などが好ましい。これら酸触媒の使用量は
特に限定されるものではないが式(3)で表される化合
物の1モルに対して0.01〜50モルである。
【0022】上記縮合反応の後、反応生成物を有機溶剤
に溶解して中和或は水洗により酸触媒を除去する。この
場合用いうる有機溶剤の具体例としてはトルエン、キシ
レン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられるが、ト
ルエンが好ましい。有機溶剤の使用量は仕込んだ原料の
総重量に対して50〜300重量%が好ましく、特に1
00〜250重量%が好ましい。
【0023】次に加熱減圧下で油層を濃縮し、未反応の
フェノール類及び有機溶剤を除去することによりガラス
状固体を得る。得られたガラス状固体をトルエン、キシ
レン、メチルイソブチルケトンなどの有機溶剤に溶解
し、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の貧溶媒を加えて、
再結晶させることにより式(2)で表される化合物を得
ることができる。
【0024】式(1)で表されるエポキシ樹脂のうちX
の全てが水素原子(グリシジル化率が0%である)もの
を得る方法としては公知の方法が採用できる。例えば式
(2)で表される化合物と過剰のエピハロヒドリンの溶
解混合物に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアル
カリ金属水酸化物を添加し、または添加しながら20〜
120℃の温度で1〜20時間反応させることにより得
ることが出来る。上記反応において、アルカリ金属水酸
化物はその水溶液を使用してもよく、その場合は該アル
カリ金属水酸化物の水溶液を連続的に反応混合物中に添
加すると共に減圧下、または常圧下、連続的に水及びエ
ピハロヒドリンを留出させ、更に分液し水は除去しエピ
ハロヒドリンは反応反応混合物中に連続的に戻す方法で
もよい。
【0025】又、式(2)で表される化合物とエピハロ
ヒドリンの溶解混合物にテトラメチルアンモニウムクロ
ライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、トリメ
チルベンジルアンモニウムクロライドなどの第4級アン
モニウム塩を触媒として添加し50〜150℃で反応さ
せて得られる式(2)の化合物のハロヒドリンエーテル
化物に アルカリ金属水酸化物の固体または水溶液を加
え、再び20〜120℃の温度で1〜20時間反応させ
脱ハロゲン化水素(閉環)させる方法でもよい。
【0026】通常これらの反応において使用されるエピ
ハロヒドリンの量は式(2)で表される化合物の水酸基
1当量に対し、通常1〜20モル、好ましくは1.5〜
10モルである。アルカリ金属水酸化物の使用量は式
(2)で表される化合物の水酸基1当量に対し0.8〜
1.5モル、好ましくは0.9〜1.1モルである。更
に反応を円滑に進行させるためにメタノール、エタノー
ル等のアルコール類の他、ジメチルスルホン、ジメチル
スルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒などを添加し
て反応を行うことが好ましい。
【0027】アルコール類を添加する場合、その使用量
はエピハロヒドリンの使用量に対して2〜20重量%が
好ましく、特に4〜15重量%が好ましい。また非プロ
トン性極性溶媒を添加する場合、その使用量はエピハロ
ヒドリンの使用量に対して5〜100重量%が好まし
く、特に10〜90重量%が好ましい。
【0028】これらのエポキシ化反応の反応物を水洗
後、または水洗無しに加熱減圧下、エピハロヒドリン
や、他の添加溶媒などを除去することにより式(1)に
おいてグリシジル化率が0%である本発明のエポキシ樹
脂を得ることができる。
【0029】またこのようにして得られたエポキシ樹脂
と式(2)で表される化合物とを塩基性触媒の存在下反
応させることにより、式(1)においてnの値がより大
きい高分子量のエポキシ樹脂を得ることができる。この
高分子化反応において、各成分の仕込比は、上記反応で
得られたエポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対し式
(2)で表される化合物の水酸基当量が0〜0.9当量
であるのが好ましく、特に0〜0.85当量であるのが
好ましい。
【0030】塩基性触媒としては、例えば、トリフェノ
ルホスフィン、水酸化ナトリウム、4級アンモニウム
塩、イミダゾール類などが挙げられ、その使用量は上記
反応で得られた低分子量のエポキシ樹脂1当量に対して
0.001〜1.0重量%が好ましく、特に0.005
〜0.5重量%が好ましい。また溶剤を用いる場合は、
メチルイソブチルケトン、トルエンなどが挙げられる。
反応温度は60〜200℃が好ましく、特に70〜19
0℃が好ましい。また反応時間は0.5〜20時間、特
に1〜15時間が好ましい。このようにして式(1)に
おけるグリシジル下率が0%であるエポキシ樹脂を得る
ことができる。
【0031】式(1)においてグリシジル下率が0%で
あるエポキシ樹脂のアルコール性水酸基とエピハロヒド
リンとの反応はジメチルスルホキシドまたは4級アンモ
ニウム塩または1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ンとアルカリ金属水酸化物の共存下、該アルカリ金属水
酸化物の量を調節することにより行うことができる。そ
の際溶剤としてメタノールやエタノール等のアルコール
類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メチ
ルイソブチルケトン、メチルエチルケトンなどのケトン
類、テトラヒドロフラン等の環状及びエーテル化合物な
どを併用しても構わない。
【0032】ジメチルスルホキシドあるいは1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノンの使用量は原料として使
用するエポキシ樹脂に対して5〜300重量%が好まし
い。原料のエポキシ樹脂に対して300重量%を超える
と増量した効果は殆どなくなる一方容積効率も悪くなり
好ましくない。
【0033】4級アンモニウム塩としてはテトラメチル
アンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブ
ロマイド、トリメチルアンモニウムクロライドなどが用
いうる具体例として挙げられ、その使用量は原料として
使用するエポキシ樹脂のエポキシ化させたいアルコール
性水酸基1当量に対して0.3〜50gが好ましい。エ
ポキシ化させたい水酸基1当量に対して0.3g未満で
あると原料として使用するエポキシ樹脂のアルコールー
性水酸基とエピハロヒドリンとの反応が遅くなり長時間
の反応が必要となり好ましくない。エポキシ化させたい
アルコール性水酸基1当量に対して50gを超えると増
量した効果は殆どなくなる一方コストが高くなり好まし
くない。
【0034】エピハロヒドリンの使用量は原料として使
用するエポキシ樹脂のエポキシ化させたいアルコール性
水酸基1当量に対して当量以上使用すればよい。しかし
ながらエポキシ化させたい水酸基1当量に対して20倍
当量を超えると増量した効果は殆どなくなる一方、容積
効率も悪くなり好ましくない。
【0035】アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カ
ルシウムなどが使用できるが水酸化ナトリウムが好まし
い。アルカリ金属水酸化物の使用量は原料として使用す
るエポキシ樹脂のエポキシ化させたいアルコール性水酸
基1当量に対して1〜2倍当量使用すればよい。アルカ
リ金属水酸化物は固形でも水溶液でも構わない。また水
溶液を使用する場合は反応中、反応混合物中の水は常圧
下、または減圧下において反応混合物外に留去しながら
反応を行うこともできる。
【0036】反応温度は20〜100℃、反応時間は1
〜20時間が好ましい。反応温度が20℃未満であると
反応が遅くなり長時間の反応が必要となる。反応温度が
100℃を超えると副反応が多く起こり好ましくない。
【0037】本発明のエポキシ樹脂は単独でまたは他の
エポキシ樹脂との併用で通常のエポキシ樹脂の場合と同
様に硬化剤、さらに必要により硬化促進剤等を添加する
ことにより硬化させることができる。本発明で用いうる
硬化剤はアミン系化合物,酸無水物系化合物,アミド系
化合物,フェノ−ル系化合物などである。それらの具体
例としては、ジアミノジフェニルメタン,ジエチレント
リアミン,トリエチレンテトラミン,ジアミノジフェニ
ルスルホン,イソホロンジアミン,ジシアンジアミド,
リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成され
るポリアミド樹脂,無水フタル酸,無水トリメリット
酸,無水ピロメリット酸,無水マレイン酸,テトラヒド
ロ無水フタル酸,メチルテトラヒドロ無水フタル酸,無
水メチルナジック酸,ヘキサヒドロ無水フタル酸,メチ
ルヘキサヒドロ無水フタル酸,フェノ−ルノボラック,
及びこれらの変性物,イミダゾ−ル,BF3 −アミン錯
体,グアニジン誘導体などが挙げられる。これらの硬化
剤はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上組み合わ
せて用いてもよい。
【0038】これらの硬化剤の使用量は、エポキシ基に
対して0.7〜1.2当量が好ましい。エポキシ基に対
して、0.7当量に満たない場合、あるいは1.2当量
を超える場合、いずれも硬化が不完全となり良好な硬化
物性が得られない恐れがある。
【0039】また上記硬化剤を用いる際に硬化促進剤を
併用しても差し支えない。用いうる硬化促進剤としては
例えば2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾー
ル、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾ
−ル類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、
1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−
7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン等のホ
スフィン類、オクチル酸スズなどの金属化合物などが挙
げられる。硬化促進剤を使用する場合の使用量はエポキ
シ樹脂100重量部に対して0.1〜5.0重量部が必
要に応じ用いられる。さらに、本発明のエポキシ樹脂組
成物には、必要に応じてシリカ、アルミナ、タルク等の
充填材やシランカップリング剤、離型剤、顔料等種々の
配合剤を添加することができる。
【0040】本発明のエポキシ樹脂組成物は上記各成分
を所定の割合で均一に混合することによって得ることが
できる。本発明のエポキシ樹脂組成物は従来知られてい
る方法と同様の方法で容易にその硬化物を得ることがで
きる。例えば本発明のエポキシ樹脂と硬化剤,必要によ
り硬化促進剤及びその他の配合剤とを必要に応じて押出
機,ニ−ダ,ロ−ル等を用いて均一になるまで充分に混
合してエポキシ樹脂組成物を得、そのエポキシ樹脂組成
物を溶融後注型あるいはトランスファ−成形機などを用
いて成形し、さらに80〜200℃に加熱することによ
り本発明の硬化物を得ることができる。
【0041】また本発明の樹脂組成物を溶剤に溶解さ
せ、ガラス繊維,カ−ボン繊維,ポリエステル繊維,ポ
リアミド繊維,アルミナ繊維,紙などの基材に含浸させ
加熱乾燥して得たプリプレグを熱プレス成形して硬化物
を得ることもできる。
【0042】この際用いる希釈溶剤の具体例としてはメ
チルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン
等が好ましく、その使用量は本発明のエポキシ樹脂組成
物と該希釈剤の混合物中で通常10〜70重量%、好ま
しくは15〜65重量%である。
【0043】こうして得られる硬化物は耐熱性、耐水性
に優れ、しかも高い機械強度を兼ね備えているため耐熱
性、耐水性、機械強度の要求される広範な分野で用いる
ことができる。具体的には積層板、封止材料、絶縁材料
などのあらゆる電気・電子材料として有用である。又、
成形材料や複合材料の分野にも用いることができる。
【0044】
【実施例】次に本発明を実施例、比較例により更に具体
的に説明するが、以下において部は特に断わりのない限
り重量部である。尚、ガラス転移温度、吸水率、曲げ強
度の測定条件は次の通りである。 ガラス転移温度 熱機械測定装置(TMA):真空理工 TM−7000 昇温速度:2℃/min 吸水率 試験片(硬化物):直径 50mm 厚さ 3mm 円盤 100℃の水中で20時間煮沸した後の重量増加率
(%) 曲げ強度 JIS K−6911に準拠
【0045】実施例1 温度計、冷却管、分留管、撹拌器を取り付けたフラスコ
に2,6−キシレノール732部、下記式(4)
【0046】
【化5】
【0047】で表される化合物214部を仕込み150
℃で撹拌溶解した後120℃まで冷却し、p−トルエン
スルホン酸(1水和物)1部を仕込み120℃で5時間
反応させた。反応終了後20%リン酸水素ナトリウム水
溶液5部を加え撹拌した後、未反応物を加熱減圧下に除
去し、ガラス状固体を得た。次いでトルエン/n−ヘプ
タン中で再結晶を行った後、結晶を冷トルエンで洗浄
し、減圧乾燥することにより下記式(5)
【0048】
【化6】
【0049】で表される化合物330部を得た。次い
で、温度計、冷却官、撹拌器を取り付けたフラスコに窒
素ガスパージを施しながら前記式(5)で表される化合
物211部、エピクロルヒドリン370部、ジメチルス
ルホキシド92.5部を仕込み溶解させた。更に45度
に加熱しフレーク状水酸化ナトリウム40部を100分
かけて分割添加し、その後、更に45℃で2時間、70
℃で1時間反応させた。反応終了後ロータリエバポレー
ターを使用し130℃、5mHgの加熱減圧下で、過剰
のエピクロルヒドリン及びジメチルスルホキシドを留去
し、残留物に540部のメチルイソブチルケトンを加
え、溶解した。
【0050】更に、このメチルイソブチルケトンの溶液
を70℃に加熱し30重量%の水酸化ナトリウム水溶液
10部を添加し1時間反応させた後、水洗を繰り返しp
Hを中性とした。更に水層は分離除去し、ロータリーエ
バポレーターを使用して油層から加熱減圧下メチルイソ
ブチルケトンを留去し下記式(6)
【0051】
【化7】
【0052】(式中nは0.05(平均値)であり、G
はグリシジル基を表す。またXは全て水素原子であ
る。)で表される半固形の本発明のエポキシ樹脂(A)
251部を得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量
は279g/eqであった。
【0053】実施例2 実施例1で得られたエポキシ樹脂(A)140部と式
(5)で表される化合物30部、及びメチルイソブチル
ケトン85部をフラスコに仕込み、撹拌溶解した後、ト
リフェニルホスフィン0.1部を添加し、撹拌下120
℃でメチルイソブチルケトンを減圧留去し、更に150
℃で2時間反応を行い前記式(6)においてXは全て水
素原子であり、nの値が0.89(平均値)である、エ
ポキシ当量480g/eq、軟化点90.5℃の本発明
のエポキシ樹脂(B)167部を得た。
【0054】実施例3 実施例2で得られたエポキシ樹脂(B)161部をエピ
クロルヒドリン278部に撹拌溶解させた後、撹拌下4
0℃でテトラメチルアンモニウムクロライド1部を添加
した。その後フレーク状水酸化ナトリウム7.2部を添
加し、更に3時間反応を行った。反応終了後水130部
を加え水洗を行った。油水分離後、油層より未反応のエ
ピクロルヒドリンを減圧下に蒸留回収し、本発明のエポ
キシ樹脂(C)163部を得た。得られたエポキシ樹脂
(C)は式(6)においてnの値が0.89、エポキシ
当量が369g/eq、軟化点は78.9℃であった。
また得られたエポキシ樹脂のグリシジル化率は、エポキ
シ当量から計算すると80%であった。
【0055】実施例4〜6 エポキシ樹脂(A),(B),(C),硬化剤としてフ
ェノールノボラック(水酸基当量106g/eq、軟化
点83℃)を用い、表1の配合物の組成の欄に示す組成
で配合して、70℃で15分ロールで混練し、150
℃、180秒でトランスファー成形して、その後160
℃で2時間、更に180℃で8時間硬化せしめて試験片
を作成し、ガラス転移温度、吸水率及び曲げ強度を測定
した。結果を表1に示す。尚、表中、配合物の組成の欄
の数値は部を表す。
【0056】
【表1】 表 1 実施例4 実施例5 実施例6 配合物の組成 エポキシ樹脂(A) 100 エポキシ樹脂(B) 100 エポキシ樹脂(C) 100 (エポキシ当量(g/eq)) 278 480 369 フェノールノボラック 38.0 22.1 28.7 硬化物の物性 ガラス転移温度(℃) 159 154 162 吸水率(%) 0.85 0.79 0.76 曲げ強度(Kg/mm2 ) 13.4 14.5 13.0
【0057】表1より明かなように、本発明のエポキシ
樹脂を使用して得られる硬化物は、ガラス転移温度が高
く、吸水率が低く、曲げ強度が高く耐熱性、耐水性及び
機械強度に優れるという特性を兼ね備えている。
【0058】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂は耐熱性、耐水性
及び機械強度に優れた硬化物を与えることができ、成形
材料,注型材料,積層材料,塗料,接着剤,レジストな
どの広範囲の用途に極めて有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式中、nは平均値を示し正数を表す。個々のP,Qは
    ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基
    のいずれかを表し個々のP,Qはお互いに同一であって
    も異なっていてもよい。個々のGはグリシジル基を表
    す。また個々のXは水素原子あるいはグリシジル基を表
    し、個々のXはお互いに同一であっても異なっていても
    よいが、n個存在するXの0〜95%はグリシジル基で
    ある。)で表されるエポキシ樹脂。
  2. 【請求項2】請求項1記載のエポキシ樹脂、硬化剤、必
    要により硬化促進剤を含有するエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項2記載のエポキシ樹脂組成物を硬化
    してなる硬化物。
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