JPH08243774A - レーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工装置

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JPH08243774A
JPH08243774A JP7050763A JP5076395A JPH08243774A JP H08243774 A JPH08243774 A JP H08243774A JP 7050763 A JP7050763 A JP 7050763A JP 5076395 A JP5076395 A JP 5076395A JP H08243774 A JPH08243774 A JP H08243774A
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JP
Japan
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laser beam
center
workpiece
condenser
laser
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JP7050763A
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English (en)
Inventor
Takuya Sawai
卓哉 澤井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被加工物が硬脆材の場合であっても、温度勾
配による熱応力破裂を回避しながら効率よく加工作業が
できるレーザ加工装置を提供する。 【構成】 水平方向に走査可能に設けられた加工ヘッド
に、レーザビーム1の照射方向に垂直な曲面分布レンズ
4を配設する。レーザビーム1はこの曲面分布レンズ4
を透過することによって、被加工物6の加工点に絞り込
まれる。被加工物6の表面に照射されたレーザビーム
に、集光度の高いビームウエスト部8及び前記ビームウ
ェスト部8の前記走査方向における両端に集光度の低い
デフォーカス部が形成されるように、曲面分布レンズ4
の入射側又は出射側表面を曲面分布加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は集光レンズ又は集光ミラ
ーによって集光したレーザビームを被加工物に照射する
ことによって、被加工物の加工を行う装置に係り、特
に、硬脆材料の切断を行うためのレーザ加工装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、著しく進歩したレーザ応用技術の
中で、最も実用化が進んでいるものの一つがレーザ加工
技術である。レーザ加工は、コヒーレントなレーザ光を
集光レンズ又は集光ミラーにより微小スポットに集光し
てパワー密度を高め、材料上の特定の加工点を瞬時に溶
融又は蒸発させることにより所望の加工を行う無接触熱
加工である。その加工の種類としては、レーザトリミン
グ、切断、溶接、表面処理など多岐にわたり、金属、非
金属、複合材料などあらゆる材料の加工を行うことがで
きる。
【0003】このようなレーザ加工を行う装置は、その
加工種類及び被加工物の種類に応じて多種多様なものが
提案されているが、その中で、特に、被加工物の切断加
工を行なうための装置の一例を、図4の模式図にしたが
って以下に説明する。すなわち、水平方向に走査可能に
設けられた加工ヘッドに、レーザビーム1の照射方向に
対して垂直な平面上に集光レンズ2が配設されている。
レーザビーム1はこの集光レンズ2を透過することによ
って、被加工物6の加工点に絞り込まれる。すると、加
工点の表面は溶融状態になり、レーザビーム1が急激に
吸収されて材料の蒸発が起こり、溶融部に穿孔が発生す
る。そして、水平方向に加工ヘッド又は被加工物を移動
させると、レーザビーム1の集中点は切断溝5を形成し
ながら被加工物に対して相対的に移動するので、被加工
物が切断される。
【0004】以上のようなレーザビームによる被加工物
の切断には、機械的な切断、酸素、アセチレンガス切
断、アークプラズマ切断などの従来の加工方法に比べ
て、以下のような利点がある。すなわち、 切断の寸法精度は材料が高硬度か否かによって変わる
ことがない。 セラミックスなどの高融点の材料も切断できる。 切断面が滑らかで、バリがでない。 切断幅が狭く、加工精度が高いので、切り落とした側
の材料も有効に活用でき、無駄が出ない。 コンピュータ制御により複雑な図形の切断が高速、高
精度に実現でき、形状の変更も容易である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のレーザ加工装置には、以下の様な問題点が
あった。すなわち、被加工物6にレーザビーム1を照射
すると、レーザビーム1に照射された箇所とその付近の
レーザビーム1に照射されていない箇所との間に温度勾
配が生じる。このような温度勾配は、被加工物6が温度
拡散速度の高い材料である場合には問題にならない。
【0006】ところが、例えば、ガラス、セラミックス
等の硬脆材は、その温度拡散速度が低い材料である。し
たがって、かかる硬脆材はレーザビーム1の照射によ
り、照射されていない箇所との間に生じる温度勾配が急
峻となるため、熱応力により破裂する可能性がある。こ
れに対処するため、被加工物を他の加熱装置または切断
可能な程度よりも光強度の低いレーザビーム1によって
あらかじめ熱しておき、レーザビーム1の照射が急峻な
温度勾配を招かないようにすることも考えられる。しか
し、このような加工条件を設定することは、極めて困難
かつ面倒なものであり、作業効率がよくない。
【0007】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その主たる目
的は、被加工物が硬脆材の場合であっても、温度勾配に
よる熱応力破裂を回避しながら効率よく加工作業を行う
ことができるレーザ加工装置を提供することである。
【0008】他の目的は、加工現象や光学部品へのレー
ザビーム光強度に応じて、安全にレーザ加工を行うこと
ができるレーザ加工装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、集光レンズ又は集光ミラー
により集光したレーザビームを、被加工物の表面に照射
しながら水平方向に走査することにより、前記被加工物
の加工を行うレーザ加工装置において、前記被加工物の
表面に照射された前記レーザビームに、集光度の高い加
工部及び前記加工部の前記走査方向における両端に集光
度の低い加熱部が形成されるように、前記集光レンズ又
は前記集光ミラーの表面が曲面分布加工されていること
を特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載のレ
ーザ加工装置において、前記レーザビームの走査方向に
おいて、前記レーザビームの集光点の軌跡が円弧となる
ように、前記集光レンズ又は前記集光ミラーの表面が曲
面分布加工されていることを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1記載のレ
ーザ加工装置において、前記レーザビームの走査方向に
おいて、前記レーザビームの集光点の軌跡が楕円の一部
となるように、前記集光レンズ又は前記集光ミラーの表
面が曲面分布加工されていることを特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1記載のレ
ーザ加工装置において、前記レーザビームの走査方向に
おいて、前記レーザビームの集光点の軌跡が放物線の一
部となるように、前記集光レンズ又は前記集光ミラーが
曲面分布加工されていることを特徴とする。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項1記載のレ
ーザ加工装置において、前記集光レンズ又は前記集光ミ
ラーにより集光されたレーザビームは、その偏光面が前
記走査方向に平行であることを特徴とする。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項2記載のレ
ーザ加工装置において、xを前記走査方向における前記
集光レンズの中心からの距離、R(x)を前記集光レン
ズにおける曲面分布加工が成された面の曲率半径、nを
前記集光レンズの材質の屈曲率、f0 をレーザビーム中
心に於ける任意の焦点距離、rを円弧となる集光点軌跡
の任意の半径、RをR(x)と相対するレンズ面の曲率
半径とすると、
【数7】 の関係が成立することを特徴とする。
【0015】請求項7記載の発明は、請求項3記載のレ
ーザ加工装置において、xを前記走査方向における前記
集光レンズの中心からの距離、R(x)を前記集光レン
ズにおける曲面分布加工が成された面の曲率半径、nを
前記集光レンズの材質の屈曲率、f0 をレーザビーム中
心に於ける任意の焦点距離、RをR(x)と相対するレ
ンズ面の曲率半径、Aをレーザビーム照射方向の楕円の
径、Bを前記走査方向の楕円の径とすると、
【数8】 の関係が成立することを特徴とする。
【0016】請求項8記載の発明は、請求項4記載のレ
ーザ加工装置において、xを前記走査方向における前記
集光レンズの中心からの距離、R(x)を前記集光レン
ズにおける曲面分布加工が成された面の曲率半径、nを
前記集光レンズの材質の屈曲率、f0 をレーザビーム中
心に於ける任意の焦点距離、RをR(x)と相対するレ
ンズ面の曲率半径とすると、
【数9】 の関係が成立することを特徴とする。
【0017】請求項9記載の発明は、請求項2記載のレ
ーザ加工装置において、xを前記走査方向における前記
集光ミラーの中心からの距離、zを前記レーザビームの
被加工物への照射方向における前記集光ミラーの中心か
らの距離、Y(x,z)を前記集光ミラーにおける曲面
分布加工が成された面上の位置座標、f0 をレーザビー
ム中心に於ける任意の焦点距離、rを円弧となる集光点
軌跡の任意の半径とすると、
【数10】 の関係が成立することを特徴とする。
【0018】請求項10記載の発明は、請求項3記載の
レーザ加工装置において、xを前記走査方向における前
記集光ミラーの中心からの距離、zを前記レーザビーム
の被加工物への照射方向における前記集光ミラー中心か
らの距離、Y(x,z)を前記集光ミラーにおける曲面
分布加工が成された面の位置座標、f0 をレーザビーム
中心に於ける任意の焦点距離、Aをzと同方向の楕円の
径、Bをxと同方向の楕円の径とすると、
【数11】 の関係が成立することを特徴とする。
【0019】請求項11記載の発明は、請求項4記載の
レーザ加工装置において、xを前記走査方向における前
記集光ミラーの中心からの距離、zを前記レーザビーム
の被加工物への照射方向における前記集光ミラー中心か
らの距離、Y(x,z)を前記集光ミラーにおける曲面
分布加工が成された面の位置座標、f0 をレーザビーム
中心に於ける任意の焦点距離とすると、
【数12】 の関係が成立することを特徴とする。
【0020】
【作用】以上のような構成を有する本発明の作用は、以
下の通りである。すなわち、請求項1記載の発明では、
まず、被加工物の表面には、照射されたレーザビームの
うち加工部の一端の加熱部が照射される。すると、被加
工物6における切断しようとする箇所が、切断前にあら
かじめやや広範囲に熱せられるので、急峻な温度勾配の
発生を防止するための前処理となる。そして、レーザビ
ームを水平方向に走査すると、上記のように熱せられた
箇所に対して加工部が照射され、被加工物の切断が行わ
れる。さらに、切断箇所には、加工部の他端の加熱部が
照射されるので、加工時に高熱となった箇所が急速に冷
却されることがなく、急峻な温度勾配の発生が未然に防
止される。
【0021】請求項2及び請求項6又は請求項2及び請
求項9記載の発明では、レーザービームの集光点の軌跡
がレーザービームの走査方向において円弧となるので、
集光点は円弧の頂点から両走査方向へ向かうに従って被
加工物より上方へ離れる。したがって、被加工物の表面
におけるレーザビームの形状は、中間が最も集光度が高
い加工部となり、その両端が集光度の低い加熱部とな
る。
【0022】請求項3及び請求項7記載又は請求項3及
び請求項10記載の発明では、レーザービームの集光点
の軌跡がレーザービームの走査方向において楕円の一部
となるので、集光点は楕円の一頂点から両走査方向へ向
かうに従って被加工物より上方へ離れる。したがって、
被加工物の表面におけるレーザビームの形状は、中間が
最も集光度が高い加工部となり、その両端が集光度の低
い加熱部となる。
【0023】請求項4及び請求項8記載又は請求項4及
び請求項11記載の発明では、レーザービームの集光点
の軌跡がレーザービームの走査方向において放物線の一
部となるので、集光点は放物線の頂点から両走査方向へ
向かうに従って被加工物より上方へ離れる。したがっ
て、被加工物の表面におけるレーザビームの形状は、中
間が最も集光度が高い加工部となり、その両端が集光度
の低い加熱部となる。
【0024】請求項5記載の発明では、集光レンズ又は
集光ミラーにより集光されたレーザビームの偏光面が走
査方向に平行であるため、レーザビームの被加工物への
吸収率向上等の効果が得られて、加工条件をより容易に
することが可能となる。
【0025】
【実施例】本発明によるレーザ加工装置の実施例を、図
1、図2及び図3を参照して以下に説明する。ここで、
図1と図2は、レーザ加工装置を示す模式図、図3は被
加工物の表面に照射されるレーザビーム形状の概念図で
ある。また、X軸は被加工物の水平面に対して平行な一
方向(加工時におけるレーザビーム1の走査方向)を示
し、Y軸は被加工物の水平面に対して平行でX軸に直交
する方向を示す。Z軸は、被加工物の水平面に対して垂
直な方向を示す。なお、図4に示した従来技術と同一部
分には同一符号を付し、説明を省略する。
【0026】(1)第1実施例…図1 請求項1〜請求項2及び請求項6記載の発明に対応する
一実施例を、第1実施例として以下に説明する。なお、
請求項1記載の集光レンズは曲面分布レンズ、加工部は
ビームウェスト部、加熱部はデフォーカス部とする。
【0027】(a)第1実施例の構成 本実施例の構成を説明する。すなわち、本実施例は、図
1に示すように、レーザビーム1を集光するために集光
レンズを用いる透過集光方式のレーザ加工装置であり、
集光レンズとして曲面分布レンズ4が使用されている。
この曲面分布レンズ4における入射側表面又は出射側表
面は、X軸上の曲率制御はされておらず、Y軸方向に曲
率制御がなされている。その極率半径R(x)は、以下
の(1)式で示される。なお、式中、xは曲面分布レン
ズの中心からX軸方向の距離、nは曲面分布レンズの材
質の屈曲率、f0 はレーザビーム中心に於ける任意の焦
点距離、rは円弧となる集光点軌跡の任意の半径、Rは
R(x)と相対するレンズ面の曲率半径(球面)であ
り、その符号はRが出射側なら正であり入射側なら負と
なる。
【0028】
【数13】 (b)第1実施例の作用、効果 以上のような本実施例の作用、効果は以下の通りであ
る。すなわち、上記曲面分布レンズ4によれば、レーザ
ビーム1の集光点の軌跡3は、Y軸方向に円弧状を描く
ため、この円弧の頂点を中心にX軸の正負の両方向へ向
かうに従って被加工物6の水平面より上方へ離れる。こ
のため、被加工物6の水平面に照射されるレーザビーム
1の形状は、図3に示すように、双曲線状のビームウェ
スト部8の両側に円弧状のデフォーカス部9が形成され
た瓢箪形状となる。そして、ビームウェスト部8は集光
度が高いために切断に必要な程度に光強度が高く、その
両端のデフォーカス部9は集光度が低いために切断に必
要な程度よりも光強度が低くなっている。
【0029】このようなレーザビーム1を被加工物6上
の未加工域に照射させると、まず、デフォーカス部9の
一方が照射される。すると、被加工物6における切断し
ようとする箇所が、切断前にあらかじめ広範囲に渡り加
熱されるので、急峻な温度勾配の発生を抑止するための
前処理となる。
【0030】次に、加工ヘッドを移動させることにより
又は被加工物6を移動させることにより、被加工物6に
対してレーザビーム1をX軸方向に相対的に走査させ
る。すると、デフォーカス部9により熱せられた範囲内
に、光強度が最も高くビーム線幅が最も細いビームウェ
スト部8が照射され、切断溝部5が形成されながら実際
の切断加工が行われる。
【0031】さらに、レーザビーム1の走査が進むと、
他方のデフォーカス部9が被加工物6の切断溝部5に照
射される。すると、切断時に高熱となった被加工物6が
急速に冷却されることなく、急峻な温度勾配が発生する
ことが未然に防止される。
【0032】以上のように、被加工物6は、実際の切断
加工ための光強度が最も高いビームウェスト部8が照射
される前に、一方のデフォーカス部9が照射されてあら
かじめ熱せられているので、被加工物6が硬脆材であっ
ても、切断時の切断幅内の領域とその周辺部との間に生
ずる温度勾配がなだらかになり、面方向への割れや切断
面の微少クラック等の熱応力破壊が防止される。
【0033】また、ビームウェスト部8による実際の切
断加工の直後に、他方のデフォーカス部9が照射される
ので、被加工物6が硬脆材であっても、切断終了後の被
加工物6の急速な冷却が防止され、さらなる熱応力除去
が行われ、面方向への割れ等の熱応力破壊が防止され
る。
【0034】さらに、デフォーカス部9による予熱、ビ
ームウェスト部8による切断、デフォーカス部9による
事後加熱が、通常のレーザ加工の流れの中で自動的に行
われることとなる。したがって、他の加熱装置を用いた
り、レーザビーム1の光強度を調節して、切断作業とは
別に被加工物6を熱しておく等の面倒な作業は必要がな
くなるので、作業効率が向上する。
【0035】(2)第2実施例 請求項1、請求項3及び請求項7記載の発明に対応する
一実施例を、第2実施例として以下に説明する。本実施
例においては、曲面分布レンズ4の入射側表面又は出射
側表面が、X軸上の曲率制御はされておらず、Y軸方向
に曲率制御がなされている。その極率半径R(x)は、
以下の(2)式で示される。なお、式中、xは曲面分布
レンズの中心からX軸方向の距離、nは曲面分布レンズ
材質の屈曲率、f0 はレーザビーム中心に於ける任意の
焦点距離、RはR(x)と相対するレンズ面の曲率半径
(球面)であり、その符号はRが出射側なら正であり入
射側なら負となる。また、AはZ軸方向の楕円の径、B
をX軸方向の楕円の径とする。
【0036】
【数14】 以上のような構成を有する本実施例の作用、効果は以下
の通りである。すなわち、上記曲面分布レンズ4によれ
ば、レーザビーム1の集光点の軌跡3は、Y軸方向に楕
円の一部を描くため、この楕円の一頂点を中心にX軸の
正負の両方向へ向かうに従って被加工物6の水平面より
上方へ離れる。このため、被加工物6の水平面に照射さ
れるレーザビーム1の形状は、図3に示すように、双曲
線状のビームウェスト部8の両側に円弧状のデフォーカ
ス部9が形成された瓢箪形状となる。したがって、第1
実施例と同様に、被加工物6が硬脆材であっても、切断
時の熱応力破壊が防止される。
【0037】(3)第3実施例 請求項1、請求項4及び請求項8記載の発明に対応する
一実施例を、第3実施例として以下に説明する。本実施
例においては、曲面分布レンズ4の入射側表面又は出射
側表面が、X軸上の曲率制御はされておらず、Y軸方向
に曲率制御がなされている。その極率半径R(x)は、
以下の(3)式で示される。なお、式中、xは曲面分布
レンズの中心からX軸方向の距離、nは曲面分布レンズ
材質の屈曲率、f0 はレーザビーム中心に於ける任意の
焦点距離、RはR(x)と相対するレンズ面の曲率半径
(球面)であり、その符号はRが出射側なら正であり入
射側なら負となる。
【0038】
【数15】 以上のような構成を有する本実施例の作用、効果は以下
の通りである。すなわち、上記曲面分布レンズ4によれ
ば、レーザビーム1の集光点の軌跡3は、Y軸方向に放
物線の一部を描くため、この放物線の頂点を中心にX軸
の正負の両方向へ向かうに従って被加工物6の水平面よ
り上方へ離れる。このため、被加工物6の水平面に照射
されるレーザビーム1の形状は、図3に示すように、双
曲線状のビームウェスト部8の両側に円弧状のデフォー
カス部9が形成された瓢箪形状となる。したがって、第
1実施例と同様に、被加工物6が硬脆材であっても、切
断時の熱応力破壊が防止される。
【0039】(4)第4実施例…図2 請求項1〜請求項2及び請求項9記載の発明に対応する
一実施例を、第4実施例として以下に説明する。
【0040】(a)第4実施例の構成 本実施例の構成を説明する。すなわち、本実施例は、図
2に示すように、レーザビーム1の集光用に反射鏡であ
る放物面分布ミラー7を用いた反射集光方式のレーザ加
工装置である。本装置は、加工現象や光学部品へのレー
ザビーム1の光強度を考慮したとき、レンズ系光学部品
よりも比較的損傷しきい値の高い金属反射鏡を用いた方
が、安全性が向上する場合に適用されるものである。
【0041】本実施例における放物面分布ミラー7は、
Y軸上を伝搬してきたレーザビーム1を、直角に反射さ
せZ軸上を被加工物6の表面に向かって伝搬させるもの
である。この放物面分布ミラー7の表面は、以下の
(4)式に示す曲面分布加工が成されている。なお、式
中、xは放物面分布ミラー7の中心からX軸方向の距
離、zを放物面分布ミラー7の中心からZ軸方向の距
離、Y(x,z)は放物面分布ミラー7における曲面分
布加工面の座標、f0 をレーザビーム中心に於ける任意
の焦点距離、rは円弧となる集光点軌跡の任意の半径と
する。
【0042】
【数16】 (b)第2実施例の作用、効果 以上のような本実施例の作用、効果は以下の通りであ
る。すなわち、上記放物面分布ミラー7によれば、Y軸
方向から伝搬してくるレーザビーム1が反射して、被加
工物6に向かって集光されると、その集光点の軌跡3は
Y軸方向において円弧となる。このため、第1実施例に
おける曲面分布レンズ4によると同様に、被加工物6の
水平面に照射されるレーザビーム1の形状は、図3に示
すように、双曲線状のビームウェスト部8の両側に円弧
状のデフォーカス部9が形成された瓢箪形状となる。
【0043】したがって、第1実施例と同様に、被加工
物6が硬脆材であっても、切断時の熱応力破壊が防止さ
れる。さらに、本実施例は、加工現象や光学部品へのレ
ーザビーム1の光強度に応じて、損傷しきい値の高い放
物面分布ミラー7を用いているので、安全に切断作業を
行うことができる。
【0044】(5)第5実施例 請求項1、請求項3及び請求項10記載の発明に対応す
る一実施例を、第5実施例として以下に説明する。本実
施例においては、放物面分布ミラー7の表面に、以下の
(5)式で示す曲面分布加工がなされている。なお、式
中、xは放物面分布ミラー7の中心からX軸方向の距
離、zを放物面分布ミラー7の中心からZ軸方向の距
離、Y(x,z)は放物面分布ミラー7における曲面分
布加工面の座標、f0 をレーザビーム中心に於ける任意
の焦点距離とする。
【0045】
【数17】 以上のような構成を有する本実施例の作用、効果は以下
の通りである。すなわち、上記放物面分布ミラー7によ
れば、Y軸方向から伝搬してくるレーザビーム1が反射
して、被加工物6に向かって集光されると、その集光点
の軌跡3はY軸方向において楕円の一部となる。このた
め、第2実施例における曲面分布レンズ4によると同様
に、被加工物6の水平面に照射されるレーザビーム1の
形状は、図3に示すように、双曲線状のビームウェスト
部8の両側に円弧状のデフォーカス部9が形成された瓢
箪形状となる。
【0046】したがって、第2実施例と同様に、被加工
物6が硬脆材であっても、切断時の熱応力破壊が防止さ
れる。さらに、本実施例は、加工現象や光学部品へのレ
ーザビーム1の光強度に応じて、損傷しきい値の高い放
物面分布ミラー7を用いているので、第4実施例と同様
に、安全に切断作業を行うことができる。
【0047】(6)第6実施例 請求項1、請求項4及び請求項11記載の発明に対応す
る一実施例を、第6実施例として以下に説明する。本実
施例においては、放物面分布ミラー7の表面に、以下の
(6)式で示す曲面分布加工がなされている。なお、式
中、xは放物面分布ミラー7の中心からX軸方向の距
離、zを放物面分布ミラー7の中心からZ軸方向の距
離、Y(x,z)を放物面分布ミラー7における曲面分
布加工面の座標、f0 をレーザビーム中心に於ける任意
の焦点距離とする。
【0048】
【数18】 以上のような構成を有する本実施例の作用、効果は以下
の通りである。すなわち、上記放物面分布ミラー7によ
れば、Y軸方向から伝搬してくるレーザビーム1が反射
して、被加工物6に向かって集光されると、その集光点
の軌跡3はY軸方向において放物線の一部となる。この
ため、第3実施例における曲面分布レンズ4によると同
様に、被加工物6の水平面に照射されるレーザビーム1
の形状は、図3に示すように、双曲線状のビームウェス
ト部8の両側に円弧状のデフォーカス部9が形成された
瓢箪形状となる。
【0049】したがって、第3実施例と同様に、被加工
物6が硬脆材であっても、切断時の熱応力破壊が防止さ
れる。さらに、本実施例は、加工現象や光学部品へのレ
ーザビーム1の光強度に応じて、損傷しきい値の高い放
物面分布ミラー7を用いているので、第4実施例と同様
に、安全に切断作業を行うことができる。
【0050】(7)その他の実施例 本発明は以上のような実施例に限定されるものではな
く、各部材の設定は適宜変更可能である。たとえば、本
発明のレーザ加工装置は、被加工物6へ照射されるレー
ザビーム形状が、両端に加熱部を備えた加工部を有すれ
ばよく、被加工物6上方でのビーム集光点の軌跡3は、
円、楕円、放射線には限定されず、他の曲線でもよい。
【0051】また、請求項1及び請求項5記載の発明に
対応する一実施例として、レーザビーム1をX軸方向に
走査する際に、入射レーザビーム1の偏光が直線偏光な
ら、その偏光面がX軸と平行となるように、曲面分布レ
ンズ4又は放物面分布ミラー7の姿勢を調整できる構成
とすることも可能である。このように、レーザビーム1
の偏光面がX軸と平行となるように調節されると、レー
ザビーム1の偏光面と被加工物6の相対移動方向が平行
となるため、レーザビーム1の被加工物6への吸収率向
上等の効果が得られて、加工条件をより容易にすること
が可能となる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
集光レーザビームが被加工物の表面において加工部と加
熱部を有するように、集光レンズ又は集光ミラーの表面
が曲面分布加工されているので、被加工物が硬脆材の場
合であっても、温度勾配による熱応力破裂を回避しなが
ら効率よく加工作業を行うことが可能なレーザ加工装置
を提供することができる。
【0053】また、本発明によれば、集光ミラーを用い
ることにより、加工現象や光学部品へのレーザビーム光
強度に応じて、安全にレーザ加工が可能なレーザ加工装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるレーザ加工装置の第1実施例を示
す模式図である。
【図2】本発明によるレーザ加工装置の第4実施例を示
す模式図である。
【図3】本発明によるレーザ加工装置により、被加工物
へ照射されたレーザビームの形状を示す概念図である。
【図4】従来のレーザ加工装置の一例を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1…レーザビーム 2…集光レンズ 3…集光点の軌跡 4…曲面分布レンズ 5…切断溝部 6…被加工物 7…放物面分布ミラー 8…ビームウェスト部 9…デフォーカス部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集光レンズ又は集光ミラーにより集光し
    たレーザビームを、被加工物の表面に照射しながら水平
    方向に走査することにより、前記被加工物の加工を行う
    レーザ加工装置において、 前記被加工物の表面に照射された前記レーザビームに、
    集光度の高い加工部及び前記加工部の前記走査方向にお
    ける両端に集光度の低い加熱部が形成されるように、前
    記集光レンズ又は前記集光ミラーの表面が曲面分布加工
    されていることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 【請求項2】 前記レーザビームの走査方向において、
    前記レーザビームの集光点の軌跡が円弧となるように、
    前記集光レンズ又は前記集光ミラーの表面が曲面分布加
    工されていることを特徴とする請求項1記載のレーザ加
    工装置。
  3. 【請求項3】 前記レーザビームの走査方向において、
    前記レーザビームの集光点の軌跡が楕円の一部となるよ
    うに、前記集光レンズ又は前記集光ミラーの表面が曲面
    分布加工されていることを特徴とする請求項1記載のレ
    ーザ加工装置。
  4. 【請求項4】 前記レーザビームの走査方向において、
    前記レーザビームの集光点の軌跡が放物線の一部となる
    ように、前記集光レンズ又は前記集光ミラーが曲面分布
    加工されていることを特徴とする請求項1記載のレーザ
    加工装置。
  5. 【請求項5】 前記集光レンズ又は前記集光ミラーによ
    り集光されたレーザビームは、その偏光面が前記走査方
    向に平行であることを特徴とする請求項1記載のレーザ
    加工装置。
  6. 【請求項6】 xを前記走査方向における前記集光レン
    ズの中心からの距離、R(x)を前記集光レンズにおけ
    る曲面分布加工が成された面の曲率半径、nを前記集光
    レンズの材質の屈曲率、f0 をレーザビーム中心に於け
    る任意の焦点距離、rを円弧となる集光点軌跡の任意の
    半径、RをR(x)と相対するレンズ面の曲率半径とす
    ると、 【数1】 の関係が成立することを特徴とする請求項2記載のレー
    ザ加工装置。
  7. 【請求項7】 xを前記走査方向における前記集光レン
    ズの中心からの距離、R(x)を前記集光レンズにおけ
    る曲面分布加工が成された面の曲率半径、nを前記集光
    レンズの材質の屈曲率、f0 をレーザビーム中心に於け
    る任意の焦点距離、RをR(x)と相対するレンズ面の
    曲率半径、Aをレーザビーム照射方向の楕円の径、Bを
    前記走査方向の楕円の径とすると、 【数2】 の関係が成立することを特徴とする請求項3記載のレー
    ザ加工装置。
  8. 【請求項8】 xを前記走査方向における前記集光レン
    ズの中心からの距離、R(x)を前記集光レンズにおけ
    る曲面分布加工が成された面の曲率半径、nを前記集光
    レンズの材質の屈曲率、f0 をレーザビーム中心に於け
    る任意の焦点距離、RをR(x)と相対するレンズ面の
    曲率半径とすると、 【数3】 の関係が成立することを特徴とする請求項4記載のレー
    ザ加工装置。
  9. 【請求項9】 xを前記走査方向における前記集光ミラ
    ーの中心からの距離、zを前記レーザビームの被加工物
    への照射方向における前記集光ミラーの中心からの距
    離、Y(x,z)を前記集光ミラーにおける曲面分布加
    工が成された面上の位置座標、f0 をレーザビーム中心
    に於ける任意の焦点距離、rを円弧となる集光点軌跡の
    任意の半径とすると、 【数4】 の関係が成立することを特徴とする請求項2記載のレー
    ザ加工装置。
  10. 【請求項10】 xを前記走査方向における前記集光ミ
    ラーの中心からの距離、zを前記レーザビームの被加工
    物への照射方向における前記集光ミラー中心からの距
    離、Y(x,z)を前記集光ミラーにおける曲面分布加
    工が成された面の位置座標、f0 をレーザビーム中心に
    於ける任意の焦点距離、Aをzと同方向の楕円の径、B
    をxと同方向の楕円の径とすると、 【数5】 の関係が成立することを特徴とする請求項3記載のレー
    ザ加工装置。
  11. 【請求項11】 xを前記走査方向における前記集光ミ
    ラーの中心からの距離、zを前記レーザビームの被加工
    物への照射方向における前記集光ミラー中心からの距
    離、Y(x,z)を前記集光ミラーにおける曲面分布加
    工が成された面の位置座標、f0 をレーザビーム中心に
    於ける任意の焦点距離とすると、 【数6】 の関係が成立することを特徴とする請求項4記載のレー
    ザ加工装置。
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