JPH0825193B2 - 気泡コンクリート製品の製造方法 - Google Patents

気泡コンクリート製品の製造方法

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JPH0825193B2
JPH0825193B2 JP29936889A JP29936889A JPH0825193B2 JP H0825193 B2 JPH0825193 B2 JP H0825193B2 JP 29936889 A JP29936889 A JP 29936889A JP 29936889 A JP29936889 A JP 29936889A JP H0825193 B2 JPH0825193 B2 JP H0825193B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば工業化住宅用パネル等の気泡コンク
リート製品の製造方法に関し、特にその中に埋設される
補強鉄筋の防錆に関する。
[背景技術] セメントとケイ砂を主原料とし、気泡が混入されたコ
ンクリートスラーを補強鉄筋が配置された成形用型枠内
に打設し、一次的に硬化させた後、高温、高圧のオート
クレーブ中で養生させることにより製造される気泡コン
クリートパネルが実用化されている。この気泡コンクリ
ートパネルの製造において、原材料の一部としてアルミ
ナセメントのような急硬材を用いることにより、コンク
リートスラリーを成形用型枠内に打設した後、パネルの
早期脱型を図っている。
[発明が解決しようとする課題] 上述した気泡コンクリートパネルの製造において、そ
の中に埋設される補強鉄筋が水分により腐食するのを防
止するため、この鉄筋に例えばスチレン−アクリル系樹
脂を防錆剤として塗装している。
しかし、スチレン−アクリル系防錆剤が塗装された鉄
筋は、オートクレーブ養生の際、スチレン−アクリル系
樹脂が熱膨張して気泡コンクリートにクラックが入ると
いう問題点があった。特に、急硬材として使用するアル
ミナセメントは、80℃付近で転位して結晶構造が緩んで
強度が下がるため、余計クラックが入り易い状態になっ
ていた。
なお、クラック発生防止のため、オートクレーブ養生
前に気泡コンクリートの強度を上げると、オートクレー
ブ養生による強度発現が進みにくくなるため、逆に得ら
れた製品の強度が低くなる。
本発明は、スチレン−アクリル系防錆剤が塗装された
鉄筋が埋設された気泡コンクリート製品の製造におい
て、製品強度を低下させることなく、また必要な防錆性
能を維持しながら、クラックの発生を防止することがで
きる製造方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明は、スチレン−アクリル系樹脂が防錆剤として
塗装された鉄筋が埋設された気泡コンクリート製品の製
造方法において、前記スチレン−アクリル系樹脂に体質
顔料のシリカ系顔料とカルシウム系顔料を混合した防錆
剤を鉄筋に塗装する工程と、前記鉄筋を成形用型枠内に
配置して気泡が混入されたコンクリートスラリーを打設
する工程と、成形された製品をオートクレーブ養生する
工程とを有することを特徴とする。
このように、スチレン−アクリル系樹脂にシリカ系顔
料とカルシウム系顔料を混合した防錆剤を鉄筋に塗装す
ることにより、オートクレーブ養生の際における防錆剤
の熱膨張を抑える。
スチレン−アクリル系樹脂、シリカ系顔料及びカルシ
ウム系顔料の配合割合は、次の通りとする。即ち、有機
固形分のスチレン−アクリル系樹脂30〜60重量部を含む
エマルジョン70〜30重量部に対して、シリカ系顔料とカ
ルシウム系顔料の両者を30〜70重量部とする。また、シ
リカ系顔料とカルシウム系顔料の配合比は、重量比で3:
1〜1:1の範囲とするのが望ましい。なお、シリカ系顔料
は、SiO2を主成分とし、カルシウム系顔料は、CaCO3
主成分とする。
前記防錆剤中には、スチレン−アクリル系樹脂、体質
顔料であるシリカ系顔料及びカルシウム系顔料以外に分
散剤等の所要の添加物を適宜添加することができる。
この防錆剤は、1度塗りで熱い塗膜を形成した場合、
乾燥過程でクラックが発生して防錆効果が得られなくな
ったり、塗りむらやピンホール発生の原因となるので、
薄い塗膜で2度塗りを行うのがよい。
気泡が混入されたコンクリートスラリーの作製法は、
予め作った泡をスラリーに混合する方法、Al粉のような
発泡剤を用い、型枠にスラリーを打設後発泡させる方法
等任意である。
[実施例] 本発明を軽量気泡コンクリートパネルの製造に適用し
た場合の実施例を説明する。
実施例1 有機固形分としてスチレン−アクリル共重合樹脂を40
重量部含有するエマルジョン100重量部に対して、体質
顔料80重量部及び分散剤1重量部を混合して水系樹脂防
錆剤を調製した。この体質顔料中には、シリカ系顔料と
して珪石粉末(SiO2)及びカルシウム系顔料として炭酸
カルシウム(CaCO3)をそれぞれ重量比で1:1含む。
次に、予め脱脂、洗浄処理された補強鉄筋を、上記組
成を有する水系樹脂防錆剤中に浸漬することにより塗装
した後、この鉄筋を120℃の熱風乾燥炉中に30分間置い
て乾燥させた。この塗装及び乾燥操作は、2回繰り返し
て行った。
このように防錆処理が施された鉄筋を成形用型枠内に
設置し、普通ポルトランドセメント45重量部、珪石粉末
55重量部、アルミナセメント10重量部、水55重量部、気
泡剤〔フォーミックスCII(商品名)、ミサワセラミッ
クケミカル(株)製〕1重量部より成る軽量気泡コンク
リートスラリーを流し込んだ。スラリーが凝固した後、
脱型し、次に180℃、10気圧のオートクレーブ中で8時
間養生して本実施例に係る軽量気泡コンクリートパネル
を製造した。
実施例2 有機固形分としてスチレン−アクリル共重合樹脂を40
重量部含有するエマルジョン100重量部に対して、アス
ファルト系エマルジョン40重量部、体質顔料90重量部及
び分散剤3重量部を混合して水系樹脂防錆剤を調製し
た。この体質顔料中には、シリカ系顔料として珪石粉末
及びカルシウム系顔料として炭酸カルシウムをそれぞれ
重量比で3:1含む。
次に、予め脱脂、洗浄処理された補強鉄筋を、上記組
成を有する水系樹脂防錆剤中に浸漬することにより塗装
した後、この鉄筋を120℃の熱風乾燥炉中に30分間置い
て乾燥させた。この塗装及び乾燥操作は、2回繰り返し
て行った。
このように防錆処理が施された鉄筋を成形用型枠内に
設置し、実施例1と同様の組成を有する軽量気泡コンク
リートスラリーを流し込んだ。スラリーが凝固した後、
脱型し、次に実施例1と同様の条件でオートクレーブ養
生を施して本実施例に係る軽量気泡コンクリートパネル
を製造した。
比較例1 スチレン−アクリル共重合樹脂を40重量部含有するエ
マルジョン100重量部に対して、珪石粉末60重量部、炭
酸カルシウム80重量部及び分散剤1重量部を混合して水
系樹脂防錆剤を調製した。
次に、予め脱脂、洗浄処理された補強鉄筋を、上記組
成を有する水系樹脂防錆剤中に浸漬することにより塗装
した後、この鉄筋を120℃の熱風乾燥炉中に30分間置い
て乾燥させた。この塗装及び乾燥操作は、2回繰り返し
て行った。
このように防錆処理が施された鉄筋を成形用型枠内に
設置し、実施例と同様にして軽量気泡コンクリートスラ
リーを打設した後、オートクレーブ養生を施して本比較
例に係る軽量気泡コンクリートパネルを製造した。
比較例2 スチレン−アクリル共重合体エマルジョン100重量部
に対して、珪石粉末20重量部、タルク(3MgO・4SiO2・H
2O)60重量部及び分散剤1重量部を混合して水系樹脂防
錆剤を調製した。
次に、予め脱脂、洗浄処理された補強鉄筋を、上記組
成を有する水系樹脂防錆剤中に浸漬することにより塗装
した後、この鉄筋を120℃の熱風乾燥炉中に30分間置い
て乾燥させた。この塗装及び乾燥操作は、2回繰り返し
て行った。
このように防錆処理が施された鉄筋を成形用型枠内に
設置し、実施例と同様にして軽量気泡コンクリートスラ
リーを打設した後、オートクレーブ養生を施して本比較
例に係る軽量気泡コンクリートパネルを製造した。
上記実施例及び比較例に係る各軽量気泡コンクリート
パネルについて、オートクレーブ養生前とオートクレー
ブ養生後におけるクラックの発生状況を観察した結果を
下記の表−1に示す。
この表で、○はクラックの発生がない、×は極僅かの
クラックの発生が見られる。××はクラックの発生が顕
著である(クラックの幅が0.2mm以上)をそれぞれ示
す。
この表より、実施例に係る各軽量気泡コンクリートパ
ネルの製造方法によれば、スチレン−アクリル系樹脂に
シリカ系顔料とカルシウム系顔料を混合した防錆剤を鉄
筋に塗装することにより、オートクレーブ養生の際にお
ける防錆剤の熱膨張を抑えることができるため、オート
クレーブの養生前と養生後のいずれにおいてもクラック
の発生が見られないことがわかる。
また、オートクレーブ養生前にクラック防止のために
パネルを強化する必要がなく、強度が弱いままオートク
レーブ養生を行うので、この養生によってパネルの強化
が理想的に進み、充分な強度を有するパネルが得られ
る。
更に、鉄筋に防錆塗装を2回施しているので、鉄筋の
エッジ部や溶接部位のように塗装されにくい部分にも均
一な厚さで防錆剤の塗膜を形成することができる。
これに対して、比較例1によれば、体質顔料としてシ
リカ系顔料とカルシウム系顔料を共に使用しているが、
両者の配合比が3:4と望ましい比率(3:1〜1:1)から外
れているので、オートクレーブ養生の際における防錆剤
の熱膨張によってクラックが発生する。
また、比較例2によれば、体質顔料としてカルシウム
系顔料を使用していないので、オートクレーブ養生の際
に防錆剤が熱膨張して、クラックが発生する。
なお、上記実施例は、軽量気泡コンクリートパネルを
例に本発明の製造方法を説明したが、気泡コンクリート
製品の具体例は任意である。
[発明の効果] 本発明によれば、スチレン−アクリル系樹脂が防錆剤
として塗装された鉄筋が埋設された気泡コンクリート製
品の製造において、クラックの発生を防止することがで
き、これにより良好な品質を有する気泡コンクリート製
品が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン−アクリル系樹脂が防錆剤として
    塗装された鉄筋が埋設された気泡コンクリート製品の製
    造方法において、 前記スチレン−アクリル系樹脂にシリカ系顔料とカルシ
    ウム系顔料を混合した防錆剤を鉄筋に塗装する工程と、 前記鉄筋を成形用型枠内に配置して気泡が混入されたコ
    ンクリートスラリーを打設する工程と、 成形さた製品をオートクレーブ養生する工程と、 を有することを特徴とする気泡コンクリート製品の製造
    方法。
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