JPH08252032A - 植物栽培用容器、植物育成体および植物栽培方法 - Google Patents

植物栽培用容器、植物育成体および植物栽培方法

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JPH08252032A
JPH08252032A JP7059300A JP5930095A JPH08252032A JP H08252032 A JPH08252032 A JP H08252032A JP 7059300 A JP7059300 A JP 7059300A JP 5930095 A JP5930095 A JP 5930095A JP H08252032 A JPH08252032 A JP H08252032A
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JP
Japan
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container
plant
plant cultivation
soil
woven fabric
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JP7059300A
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English (en)
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Kiyonobu Kawajiri
清信 川尻
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SUZUGO SHOJI KK
Original Assignee
SUZUGO SHOJI KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 根を最適状態に成育させることができる極め
て簡易かつ取扱い性に優れる植物栽培用容器を提供する
ことを目的とする。 【構成】 不織布で形成された側面部と、不織布で形成
された非尖底状の底面部とを有することを特徴とする植
物栽培用容器である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、植物栽培用容器、植
物育成体および植物栽培方法に関し、詳しくは、根の倦
回を防止すると共に、支根の発生を促進することがで
き、簡易な構造で取扱い性に優れる植物栽培用容器と、
極めて良好な植物栽培が可能であると共に軽量で取扱い
性に優れる植物育成体と、および管理が簡易であり、か
つ根を移植に適した状態にすることができる植物栽培方
法とに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来の植
物栽培用容器として、空気剪定用貫通孔を側壁部に備え
てなる植木鉢が知られていた。図9に、このような空気
剪定用貫通孔を有する従来の植木鉢の一例を示した。植
木鉢10は、底面部11と、互いに向かい合う一対の側
壁面12,12および互いに向かい合う他の一対の側壁
面13,13よりなる側壁部と、前記側壁面12と側壁
面13との間に設けられた連絡部14とを有し、前記連
絡部14に、縦長の空気剪定用貫通孔15を縦一列に有
している。
【0003】この植物栽培用容器10においては、栽培
中の植物の根は、前記空気剪定用貫通孔15において空
気と接触することによりその伸長が抑制され、支根の発
生が促進される。また、この空気剪定用貫通孔15が形
成された連絡部14は、側壁面13から略垂直に立設さ
れているので、この連絡部14において物理的に根の伸
長が抑制され、根が容器の側壁部の内周に沿って伸長す
ることが防止される。
【0004】この植物栽培用容器は、このようにして植
物の支根の発生を促進し、根の側壁部内周に沿っての倦
回伸長を防止することができる。
【0005】しかしながら、従来のこのような植物栽培
用容器は、陶磁器で形成するには構造が複雑すぎて、製
造が困難であるという問題点があり、一方、熱可塑性樹
脂等の樹脂で形成する場合には、複雑な金型を製作しな
ければならず、またその成形等に大掛りな装置が必要で
あるという問題点があった。
【0006】しかも陶磁器製の植物栽培用容器や樹脂成
形体である植物栽培用容器は、それらを使用して苗を育
成した場合、植え替え時にそれらの容器から土壌と共に
苗を取り出すのが非常に困難であった。
【0007】さらに、空気剪定用貫通孔を有しているこ
とから強度が比較的低く、例えばこの植物栽培用容器で
栽培した植物を土壌と共に植物栽培用容器から取り出す
ときに、容器が破損することがあるという問題点があっ
た。
【0008】一方、植物栽培用容器を用いない植物の栽
培、すなわち地面に直接植物を植えて行われる栽培は、
植物栽培用容器を用いた植物の栽培に比べて管理は容易
であるが、植物を他の土地や植物栽培用容器に移植する
場合に、その植物を移植先の土壌に活着させるのは容易
ではなく、熟練を要したり、活着し易くするための根回
し等の煩雑な作業が必要であるといった問題を有してい
た。
【0009】この発明は、上記事情に基づいて完成され
た。すなわち、この発明の目的は、前記課題を解決する
ことにある。また、この発明の目的は、根が植物栽培用
容器の内周面に沿って倦回伸長することを防止すること
のできる植物栽培用容器を提供することにある。この発
明の目的は、支根の発生を促進することができる植物栽
培用容器を提供することにある。この発明の目的は簡単
に製造することのできる植物栽培用容器を提供すること
にある。この発明の目的は、苗を土壌と共に容易に移植
することのできる植物栽培用容器を提供することにあ
る。この発明の目的は、構造の簡単な、しかも取り扱い
の容易な植物栽培用容器を提供することにある。この発
明の目的は前記いずれかの目的あるいは前記全ての目的
を達成することのできる植物栽培用容器を提供すること
にある。
【0010】さらに、この発明の目的は、前記植物栽培
用容器を利用した、極めて良好な植物栽培が可能である
と共に軽量であり取扱い性に優れる植物育成体を提供す
ることにある。この発明の目的は、簡単に製造すること
のできる植物育成体を提供することにある。さらに、こ
の発明の目的は、管理が簡易であり、かつ根を移植に適
した状態にすることができる植物栽培方法を提供するこ
とにある。
【0011】
【前記課題を解決するための手段】前記課題を解決する
ための請求項1に記載の発明は、不織布で形成された側
面部と、不織布で形成された非尖底状の底面部とを有す
ることを特徴とする植物栽培用容器であり、請求項2に
記載の方法は、前記不織布が合成繊維製であり、外表面
が溶融加熱処理されてなる前記請求項1に記載の植物栽
培用容器であり、請求項3に記載の発明は、前記請求項
1または前記請求項2のいずれかに記載の植物栽培用容
器に軽量土壌を収容してなる植物育成体であり、請求項
4に記載の発明は、前記請求項1または前記請求項2の
いずれかに記載の植物栽培用容器に土壌を収容し、前記
植物栽培用容器を地面に配置して植物を栽培することを
特徴とする植物栽培方法である。
【0012】以下、この発明につき詳細に説明する。
【0013】この発明の植物栽培用容器は、不織布で形
成された側面部と、不織布で形成された非尖底状の底面
部とを有してなる。
【0014】前記不織布としては、多孔質である限り特
に制限がない。また、この発明における不織布は、少な
くともその片面に毛羽立ちを有していても良い。この発
明においては従来から公知の各種の不織布を採用するこ
とができる。
【0015】このような不織布の製法として、水あるい
は接合剤を含有する溶液中に原料繊維を分散させ、抄紙
機等を利用してシート状にする湿式法、このような水や
溶液を使用せず、紡績用カード、ガーネット等の装置を
使用して原料繊維をシート状にする乾式法、繊維を形成
すると同時に不織布を製造する直接法を挙げることがで
きる。前記直接法としては、スプレイファイバ法やスパ
ンボンド法を挙げることができる。
【0016】この発明においては、通常、原料繊維の薄
いシートであるウェブを接合してなる不織布を採用する
が、接合操作を経ないで製造された不織布を採用するこ
ともできる。
【0017】前記ウェブの接合方法としては、合成樹脂
の溶液やエマルジョンを接着剤として使用する方法およ
び機械的な接合方法が知られているが、この発明で採用
する不織布としては、いずれの接合方法により製造され
たものであっても良い。
【0018】前記接着剤を使用する接合方法としては、
浸漬法、ローラ法、泡沫法、プリント法、スプレイ法等
を挙げることができ、前記機械的な接合方法としては、
ニードルパンチ法やステッチ法等を挙げることができ
る。この発明における不織布は、特にニードルパンチ法
により接合されてなる不織布であることが好ましい。前
記ニードルパンチ法とは、小さいとげを有する多数の針
をウェブに穿刺し、この針を上下方向等に動かすことに
より平面的な不織布に3次元的な繊維の絡み合いを与え
ることにより接合する方法である。また、接合の後にニ
ードルパンチ法と同様なニードルパンチ処理を施した不
織布も、この発明における不織布として好適に使用する
ことができる。
【0019】接合時あるいは接合後のいずれかに、ニー
ドルパンチ処理を施した不織布を採用すると、植物の根
が容器の内周面に沿って伸長するのを防止する効果およ
び空気剪定の効果に特に優れた植物栽培用容器が得られ
る。
【0020】この発明における不織布の原料繊維として
は、不織布を製造することができる限り特に制限はな
く、天然繊維であっても、合成繊維、再生繊維等の化学
繊維であっても良い。また、これらを適宜の配合割合で
配合して使用しても良い。好ましい不織布は合成繊維で
形成された不織布である。合成繊維としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維、ナイ
ロンなどのポリアミド繊維、テトロンなどのポリエステ
ル繊維などを挙げることができる。これらの中でも好ま
しい合成繊維は、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフ
タレートである。
【0021】この発明における不織布は、それを用いて
容器とした場合にその容器の外側となる面を、溶融加熱
処理をしておくのが好ましい。溶融加熱処理をすると、
不織布の片面が溶融し、不織布の形状保持性が向上し、
しかも不織布の強度が向上する。なお、この溶融加熱処
理は、不織布の表面が一部溶融するにしても不織布自体
の多孔性が阻害されない程度に実施されることが肝要で
ある。
【0022】もっとも、この発明の植物栽培用容器内に
土壌を収容し、土壌を収容したこの植物栽培用容器を地
中に埋めないで植物栽培用容器の外周が外気に触れる状
態で植物を育成する場合には、不織布自体が多孔性であ
るから、育成しようとする植物の根が伸長して容器の素
材である不織布に接触すると、空気剪定(エアープルー
ンとも称される。)が良好に行われる。したがって、こ
のような場合には、不織布の片面を特に溶融加熱処理を
する必要はない。
【0023】一方、この発明の植物栽培用容器内に土壌
を収容し、土壌を収容したこの植物栽培用容器を地中に
埋めて植物栽培用容器の外周が外気に触れない状態で植
物を育成する場合には、あるいは前述のようにして空気
剪定が行われた植物を植えている土壌を収容したこの発
明の植物栽培用容器をそのまま地中に埋めて、つまり、
植物栽培用容器から植物を土壌ごと取り出してこれを地
面に植え替えることをしないで、植物を更に育成する場
合には、その植物の根が空気剪定を受けることがなくな
るので、不織布に到達している根が不織布の内周を倦回
するように成長しようとする。このとき、植物栽培用容
器の内側面である不織布の表面が毛羽立っていると、そ
の毛羽立ちにより植物の根の倦回伸長が阻害されて、植
物の根の健康な成長を促進することができる。
【0024】この発明の植物栽培用容器における底面部
は、非尖底状をしている。前記非尖底状とは、下方に向
かうに従ってすぼまっていない形状をいう。したがっ
て、底面部が不織布で平面状に形成されている場合に
は、底面部が非尖底状であると言うことができる。ま
た、植物栽培用容器に土壌を収容しない状態において底
面部が下方に湾曲し、あるいは一部に凸部を有していて
も、植物栽培用容器内部に土壌を収容して水平面上に配
置した場合に、前記底面部の前記水平面に接触する面が
略平面を形成する場合には、底面部は非尖底状であると
いうことができる。
【0025】一方、この発明の植物栽培用容器における
側面部の形状としては、前記底面部と一体となって上方
に開口する容器を形成し得る限り特に制限はない。
【0026】例えば、この発明の植物栽培用容器の好ま
しい形状としては、有底の筒体を挙げることができる。
この場合の底面部の形状としては、円形、三角形、四角
形等の多角形、円形、楕円形等いかなる形状であっても
良い。
【0027】この発明における植物栽培用容器は、特に
その製造方法には制限はなく、例えば不織布を切断した
り、張り付けたりする種々の技法により、製造すること
ができる。例えば、簡単で好適な製造方法を述べると、
長方形の不織布を、その相対する一対の短辺同士が重な
るように円筒状に巻き、重ねた二辺を適宜の手段により
接合することにより円筒体を形成し、この円筒体の一方
の開口部に、前記開口部とほぼ同じ径を有する円形の不
織布を、適宜の手段により接合することにより製造する
ことができる。
【0028】この発明の植物栽培用容器には、土壌が収
容され、植物の栽培が行われる。この発明の植物栽培用
容器を用いて植物の栽培を行う際に用いる土壌として
は、植物の栽培に通常使用されているそれ自体従来公知
の各種の土壌を使用することができ、天然土壌、人工土
壌、あるいはこれらの混合物のいずれであっても良い。
この発明においては、特に天然土壌と粒状あるいは破砕
状の樹脂発泡体とを含有してなる軽量土壌を特に好適に
採用することができる。このような軽量土壌を使用する
と、重み等による植物栽培用容器の変形を防止すること
ができ、極めて良好な栽培ができると共に、軽量であ
り、取扱い性にも優れる。
【0029】この発明の植物育成体は、前述の植物栽培
用容器に、天然土壌と粒状樹脂発泡体とを含有してなる
軽量土壌を収容してなる。
【0030】前記天然土壌としては、特に制限はなく、
栽培する植物に応じて適宜の土壌を選択して用いること
ができる。前記樹脂発泡体としては、発泡ポリスチレン
の粒状物および発泡ポリスチレンの破砕物が特に好適で
ある。天然土壌と発泡ポリスチレンの粒状物あるいは破
砕物とを組み合わせてなる軽量土壌を使用すると、保水
性および通気性のバランスが良好に維持され、植物の生
育が極めて良好である。前記粒状樹脂発泡体の粒径は、
栽培する植物のサイズや成長の段階等に応じて適宜に決
定することができる。また、発泡ポリスチレンの破砕物
は、例えば使用済の発泡ポリスチレン容器を破砕するこ
とにより容易に得ることができ、使用済の発泡ポリスチ
レンの有効利用に繋がる。
【0031】この発明の植物栽培用容器または植物育成
体で栽培する植物としては、特に制限はなく、従来植木
鉢等で栽培されている、いかなる植物をも栽培すること
ができる。特に好適であるのは、植物の苗あるいは苗木
である。苗あるいは苗木をこの発明の植物栽培用容器ま
たは植物育成体で栽培すると、移植時における移植操作
が極めて容易であり、移植を極めて迅速に行うことがで
きる。また、これにより移植先の土壌への苗あるいは苗
木の活着が極めて良好である。この発明の植物育成体
は、植物栽培用容器から土壌毎苗あるいは苗木を移植せ
ずに、植物育成体毎地面に移植しても良い。
【0032】この発明の植物栽培方法は、前記植物栽培
用容器内に土壌を収容し、土壌を収容したこの植物栽培
用容器を地面に配置して植物の栽培を行う。この土壌を
収容した植物栽培用容器を地面に配置するには、少なく
とも植物栽培用容器における底面部が容器外側において
土壌と接するように配置する。地面への配置の態様とし
ては、例えば図1に示すように、土壌20を収容した植
物栽培用容器1を地中に埋める態様、図2に示すよう
に、土壌20を収容した植物栽培用容器1を地中に埋め
ずに単に地面の上に配置する態様を示すことができる。
なお、図1および図2において21で示されるのは地面
である。
【0033】この植物栽培方法においても、植物栽培用
容器内に収容する土壌としては、植物の栽培に通常使用
されているそれ自体従来から公知の各種の土壌を使用す
ることができ、天然土壌、人工土壌、あるいはこれらの
混合物のいずれであっても良く、特に天然土壌と粒状あ
るいは破砕状の樹脂発泡体とを含有してなる軽量土壌を
好適に採用することができる。このような軽量土壌を使
用すると、植物を植物栽培用容器ごと地中から抜出し、
あるいは地上から取り上げることが容易であり、また、
その後の取扱い性にも優れる。
【0034】
【作用】この植物栽培用容器には土壌が収容され、植物
の栽培が行われる。この植物栽培用容器を用いて植物の
栽培を行うと、植物の根は、収容した土壌中を伸長し、
不織布で形成された底面部または側面部に到達する。
【0035】この植物栽培用容器における底面部および
側面部は不織布により形成されており、これらは多孔質
である。したがって、この壁面に到達した植物の根は、
空気と接触することにより伸長が抑制される。すなわ
ち、空気剪定を受けることになる。これにより、空気剪
定を受けた根の先端部分以外から支根の分岐が誘起され
る。
【0036】また、不織布で形成された底面部および側
面部の壁面には、不織布の毛羽立ちが存在するので、発
育伸長した根が壁面に到達したときに、根が容器本体の
内側周面を回り込まず、植物の生育は良好となる。
【0037】この発明の植物栽培用容器に土壌を収容
し、地面に配置して植物の栽培を行うと、前記植物栽培
用容器は多孔質である不織布により形成されていること
から、地中に埋まった部分において、発育伸長し壁面に
到達した植物の根は不織布に存在する貫通孔を通って植
物栽培用容器の外部にさらに伸長する。
【0038】植物は、植物栽培用容器の外部に伸長した
根により、植物栽培用容器外部からも水分や養分を吸収
することができ、植物栽培用容器内部の土壌に水分ある
いは養分が欠乏した場合においても良好な生長を続ける
ことができる。
【0039】一方、この植物栽培用容器で栽培した植物
を他の土壌に移植する際には、前記植物栽培用容器外部
にまで伸長した根は前記不織布の貫通孔において容易に
切断され、植物を植物栽培用容器ごと地中から抜出し、
あるいは地上から取り上げるのは容易である。
【0040】また、この植物栽培用容器を地面に配置し
て植物を栽培すると、前記不織布に存在する貫通孔を通
って植物栽培用容器外部にまで伸長した根は、前記不織
布により形成された壁面を挟む内側および/または外側
において肥大化を生じる。そして、植物を植物栽培用容
器ごと地中から抜出し、あるいは地上から取り上げる
と、前記不織布により形成された壁面を境として根が切
断され、植物栽培用容器内には末端が肥大化した根が多
数形成される。
【0041】この末端が肥大化した根を有する植物は、
他の土壌に移植する際に極めて良好な活着性を示す。
【0042】この植物栽培用容器は、可撓性あるいは柔
軟性を有する不織布により形成されているので、栽培し
た植物を土壌ごと容器から取り出すことが容易であり、
また、栽培中や栽培した植物を取り出すとき等に、外部
から大きな圧力が印加しても植物栽培用容器は容易に破
損することがない。
【0043】この発明の植物育成体は、極めて軽量で、
通気性に優れることから、取扱いが容易であると共に根
腐され等の発生が防止でき、植物の生育が良好である。
【0044】
【実施例】以下、この発明を実施例を用いて具体的に説
明する。本願発明は、かかる実施例に何ら限定されるこ
とはなく、この発明の目的を達成できる限りにおいて様
々な設計変更が可能であることは言うまでもない。
【0045】(実施例1)図3は、この発明の一実施例
である植物栽培用容器を示す斜視図である。この植物栽
培用容器1は、図4に示すような一枚の不織布2から形
成される。図4に示す不織布2は、正方形Aと、前記正
方形Aに連設された長辺の長さが前記正方形Aの一辺a
の長さの4倍である長方形Bとからなる。この不織布に
よる植物栽培用容器1の形成は次のように行うことがで
きる。すなわち、前記長方形Bを図中における点線部に
おいて、隣接する面が直角をなすように谷折りし、前記
長方形の短辺b同士を接合して水平断面が正方形である
角筒体を形成する。次に、前記不織布2を、前記正方形
と前記長方形との境界線で谷折りし、前記角筒体の開口
部を閉鎖する。そして、前記角筒体の下端と前記正方形
Aの前記角筒体と接続されていない辺とを接合する。こ
のようにして、正方形状の底面部1aと、角筒状の側面
部1bとを有してなる植物栽培用容器を形成することが
できる。
【0046】また、前記正方形Aと前記長方形Bとを一
体として備えた不織布に代えて、正方形状の不織布と長
方形状の不織布とをそれぞれ用意し、これらを用いて植
物栽培用容器1と同一の形状を有する植物栽培用容器を
形成しても良い。
【0047】前記接合の方法としては、接合する辺同士
が容易に剥離しない限りにおいて特に限定はなく、糸に
より縫い合わせても良いし、接着剤で接着しても良い。
さらに、ホッチキスのような金属製の針により接合して
も良いし、加熱して溶着しても良い。
【0048】この実施例における不織布2は、その片面
に溶融加熱処理が施されている。そして、植物栽培用容
器1は、その溶融加熱処理が施された面が外側を向くよ
うに形成されている。
【0049】この発明においては、このように植物栽培
用容器の外側の面が溶融加熱処理されていることが好ま
しい。このように外壁面が溶融加熱処理されていると、
不織布に適度な強度が与えられ、取扱い性が向上する。
また、前記溶融加熱処理に代えて溶剤で表面を溶融させ
る方法を採用することもできる。これらの処理は、不織
布の状態で行っても良いし、植物栽培用容器を形成した
後に行っても良い。好ましくは、植物栽培用容器に形成
する前の不織布の状態において処理を行う。所定の形状
に裁断する前に処理を施せば、一括して処理することが
でき、裁断した後であっても処理操作が容易である。
【0050】また、この発明の植物栽培用容器は、何ら
かの支持部材を有していても良い。例えば、合成樹脂や
金属製の枠体である支持部材を植物栽培用容器の外壁面
に設けることができる。図5に、この実施例における植
物栽培用容器1に装着可能な支持部材3を示した。
【0051】この支持部材3は、略方形の開口部3aを
有する水平上部枠3bと、その四隅を支持する支持体3
cと、その4本の支持体を立設するところの、略方形の
開口部3dを有する水平下部枠3eとを有してなる。
【0052】この支持部材3を、前記植物栽培用容器に
装着するには、植物栽培用容器1を変形させて、上部ま
たは側面に開口する支持部材3の開口部4から支持部材
3の内部に導入する。そして、支持部材3の内部に植物
栽培用容器を装填した後に、前記植物栽培用容器に土壌
を収容する。土壌により植物栽培用容器に内圧が発生
し、これにより支持部材3に前記植物栽培用容器が固定
される。
【0053】この発明における支持部材は、植物栽培用
容器を内部に収容して植物栽培用容器を外壁面から支持
する構成を有していても良いし、植物栽培用容器の内部
に装着されて植物栽培用容器を内部側から支持する構成
を有していても良い。また、支持部材は植物栽培用容器
に脱着可能に設けられていても、植物栽培用容器に脱離
不可能に接着されていても良い。
【0054】(実施例2)図6は、この発明の他の実施
例である植物栽培用容器を示す斜視図である。この植物
栽培用容器1は、不織布から形成された略円形の底面部
5と、不織布により形成され、前記底面部の周縁部に下
端を有し、上方に向かうに従って直径が拡大する円筒体
である側面部6とを有してなる。
【0055】この植物栽培用容器1に土壌を収容し、こ
の植物栽培用容器を地面に配置して植物の栽培を行うこ
とができる。図1に示す態様で、植物栽培用容器を地面
に配置することができる。
【0056】このようにして植物の栽培を行なうと、前
記植物栽培用容器1は多孔質である不織布により形成さ
れていることから、側面部1bと底面部1aとで次のよ
うな作用が発生する。
【0057】側面部1bにおいては、植物栽培用容器1
の外側は空気であり、内側は栽培用の土壌である。栽培
用の土壌中で伸長する植物の根が側面部1bに至ると、
植物の根は側面部1bを形成する不織布の孔を通って側
面部1bの外側に突き出ようとするが、その植物の根の
先端は外部空気により剪定(エアープルーンとも称され
る。)を受ける。また、側面部1bに至った植物の根の
内あるものは、不織布の孔を通らずに側面部1bの内周
を倦回しようとするが、不織布自体ケバ立っているの
で、側面部1bの内周面に沿った植物の根の倦回が不織
布により防止される。
【0058】一方、図7に示されるように、底面部1a
においては、底面部1aに到達した植物の根は不織布に
存在する貫通孔9を通って植物栽培用容器の外部に更に
伸長する。前記不織布に存在する貫通孔を通って植物栽
培用容器外部にまで伸長した根は、図7に示すように、
前記不織布により形成された壁面7の貫通孔9において
植物栽培用容器1の内側で肥大化し、肥大部8を生じ
る。時間の経過と共に、この肥大部8からは更に細根が
発生する。この細根により植物の育成が更に図られる。
【0059】この植物栽培用容器1を土壌から抜き出す
際には、この植物栽培用容器1を取り上げるだけで、図
8に示すように前記貫通孔9において植物の根が容易に
切断される。
【0060】このように栽培されたところの、細根の生
じた肥大部を有する植物は、他の土壌に移植する際に極
めて良好な活着性を示す。その理由は、この肥大化した
末端から多数の根が発生し、この根が移植先の土壌中の
水分や養分を迅速に吸収することによるからである。
【0061】また、この植物栽培用容器1を、図1に示
されるように、地中に埋めたときには、側面部1bの外
側は土壌であるからエアープルーンは行われずに、前述
したような底面部1aにおける肥大部の発生および肥大
部からの細根の発生促進という効果が奏される。この場
合においても植物の育成が促進される。
【0062】
【効果】この発明の植物栽培用容器における底面部およ
び側面部は、いずれも不織布で形成されていることか
ら、その壁面が多孔性になっている。
【0063】土壌を収容したこの植物栽培用容器を地面
に置いた状態で植物を栽培した場合、土壌内で伸長した
根は植物栽培用容器の側面部に到達して空気と接触す
る。すなわち、空気剪定(エアープルーン)を受ける。
この空気剪定を受けることにより、根の分岐および支根
の発達が促され植物の発育が良好になる。また底面部に
おいては、植物の根が不織布の孔を貫通して、土中を伸
長する。そして、土中に伸長した根により土中から養分
を吸い上げることができ、しかも底面部においては肥大
部および細根の発生が促進されるので植物の育成を著し
くすることができ、十分に育成した植物を植え替えると
きには、この植物栽培用容器を地面から取り上げるだけ
で底面部から抜け出ている根が切断され、容易に移植を
行うことができる。
【0064】また、この発明の植物栽培用容器の内壁面
には、不織布の毛羽立ちが存在するので、伸長した根が
植物栽培用容器の内壁面に到達したときに、根が植物栽
培用容器の内側周面を回り込まず、根の栄養吸収等が阻
害されないので植物の発育が良好である。
【0065】この発明の植物栽培用容器は、不織布で形
成されてなるので、容易に破損することがない。また、
この容易に破損することがないという特性により、この
植物栽培用容器は何度も繰り返して使用することができ
る。
【0066】さらに、この発明の植物栽培用容器は、不
織布から極めて簡単に製造することができるので、不織
布として保管しておくことができ、また、植物栽培用容
器に形成した後であっても押し潰し、あるいは折り畳ん
で保管しておくことができる。すなわち、保管場所を取
らないという利点がある。
【0067】この発明の植物育成体は、極めて良好な植
物栽培が可能であると共に、極めて軽量であり取扱い性
に優れる。また、通気性が良好であることから、根腐さ
れが発生することもなく、他の病気発生の可能性も減少
する。
【0068】この発明の植物栽培用容器または植物育成
体で栽培を行うと、この植物栽培用容器が不織布により
形成され、可撓性、柔軟性を有していることから、栽培
した植物を土壌ごと容器から取り出すことが容易であ
り、また、外部から圧力を受けても破損することがな
い。したがって、この植物栽培用容器で栽培された植物
は、簡易かつ迅速に他の土壌に移植することができる。
【0069】この発明の植物育成体は、極めて軽量で、
水はけに優れることから、取扱いが容易であると共に根
腐され等の発生が防止でき、植物の生育が良好である。
【0070】この発明の植物栽培方法によると、通常の
植物栽培用容器に比べて水分や養分補充といった管理作
業を簡易化することができる。
【0071】また、この発明の植物栽培方法により栽培
した植物は、末端が肥大化した根を多数有し、他の土壌
に移植する際に極めて良好な活着性を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の植物栽培方法の一実施態様
を示す説明図である。
【図2】図2は、この発明の植物栽培方法の一実施態様
を示す説明図である。
【図3】図3は、この発明の一実施例である植物栽培用
容器の概略を示す斜視図である。
【図4】図4は、この発明の一実施例である植物栽培用
容器の製造方法を説明するための説明図である。
【図5】図5は、この発明における支持部材の一具体例
の概略を示す斜視図である。
【図6】図6は、この発明の他の実施例である植物栽培
用容器の概略を示す斜視図である。
【図7】図7は、この発明の植物栽培方法における根の
肥大化を示す説明図である。
【図8】図8は、この発明の植物栽培方法における根の
切断を示す説明図である。
【図9】図9は、従来の植物栽培用容器の一例の概略を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・植物栽培用容器、2・・・不織布、3・・・支
持部材、4・・・開口部、5・・・底面部、6・・・側
面部、7・・・壁面、8・・・植物の根、9・・・貫通
孔。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不織布で形成された側面部と、不織布で
    形成された非尖底状の底面部とを有することを特徴とす
    る植物栽培用容器。
  2. 【請求項2】 前記不織布は、合成繊維製であり、外表
    面が溶融加熱処理されてなる前記請求項1に記載の植物
    栽培用容器。
  3. 【請求項3】 前記請求項1または前記請求項2のいず
    れかに記載の植物栽培用容器に軽量土壌を収容してなる
    植物育成体。
  4. 【請求項4】 前記請求項1または前記請求項2のいず
    れかに記載の植物栽培用容器に土壌を収容し、前記植物
    栽培用容器を地面に配置して植物を栽培することを特徴
    とする植物栽培方法。
JP7059300A 1995-03-17 1995-03-17 植物栽培用容器、植物育成体および植物栽培方法 Withdrawn JPH08252032A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006014691A (ja) * 2004-07-02 2006-01-19 Honey Steel Kk 植栽マット、緑化パネル、プランターおよび植栽法

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JP2006014691A (ja) * 2004-07-02 2006-01-19 Honey Steel Kk 植栽マット、緑化パネル、プランターおよび植栽法

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