JPH0827408B2 - 光学多層膜フイルタ素子の製造方法 - Google Patents
光学多層膜フイルタ素子の製造方法Info
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- JPH0827408B2 JPH0827408B2 JP2109306A JP10930690A JPH0827408B2 JP H0827408 B2 JPH0827408 B2 JP H0827408B2 JP 2109306 A JP2109306 A JP 2109306A JP 10930690 A JP10930690 A JP 10930690A JP H0827408 B2 JPH0827408 B2 JP H0827408B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光学多層膜フィルタ素子の製造方法に関す
る。特に、光通信等に用いる超小型且つ超薄型の光合分
波フィルタ素子の製造方法に関する。
る。特に、光通信等に用いる超小型且つ超薄型の光合分
波フィルタ素子の製造方法に関する。
一般に、光学多層膜フィルタ素子は多層膜による光の
干渉を利用して、特定の波長領域の光のみを選択的に透
過又は反射させるものである。光学多層膜フィルタ素子
は屈折率の異なる非金属光学物質を重ね合わせた積層構
造を有し、従来ガラス基板上に真空蒸着によって形成さ
れていた。各層の膜厚及び屈折率を変える事により、任
意の中心波長に対して任意の半値幅を持つフィルタを得
る事ができる。
干渉を利用して、特定の波長領域の光のみを選択的に透
過又は反射させるものである。光学多層膜フィルタ素子
は屈折率の異なる非金属光学物質を重ね合わせた積層構
造を有し、従来ガラス基板上に真空蒸着によって形成さ
れていた。各層の膜厚及び屈折率を変える事により、任
意の中心波長に対して任意の半値幅を持つフィルタを得
る事ができる。
かかる光学多層膜フィルタ素子は光多重通信等におい
て光合分波フィルタとして広く用いられている。即ち、
光合分波フィルタは光ファイバ等から構成される光導波
路網の分岐点に挿入され、各波長成分の分離及び合成を
行なうものである。この為、光合分波フィルタは超小型
の寸法を有し、且つ光損失を防ぐ為に数十μm程度の超
薄型寸法を有する。
て光合分波フィルタとして広く用いられている。即ち、
光合分波フィルタは光ファイバ等から構成される光導波
路網の分岐点に挿入され、各波長成分の分離及び合成を
行なうものである。この為、光合分波フィルタは超小型
の寸法を有し、且つ光損失を防ぐ為に数十μm程度の超
薄型寸法を有する。
従来の光合分波フィルタは、厚さ数十μmのガラス基
板上に屈折率の異なる光学物質を真空蒸着法により交互
に積層した構造を有していた。かかるフィルタを製造す
る為に、従来ガラス基板上に多層膜を真空蒸着した後、
ガラス基板を数十μmに研摩し、これを数mm角に切断し
ていた。あるいは、予め数十μmに研摩されたガラスチ
ップ上に多数膜を堆積して製造していた。
板上に屈折率の異なる光学物質を真空蒸着法により交互
に積層した構造を有していた。かかるフィルタを製造す
る為に、従来ガラス基板上に多層膜を真空蒸着した後、
ガラス基板を数十μmに研摩し、これを数mm角に切断し
ていた。あるいは、予め数十μmに研摩されたガラスチ
ップ上に多数膜を堆積して製造していた。
しかしながら、従来の光合分波フィルタは真空蒸着法
により堆積された多層膜構造である為、膜質は多孔性で
あり耐候性等に耐湿性に劣るという問題点があった。即
ち、多層膜が多孔性である為水分あるいはアルコールを
吸着しフィルタの透過周波数特性が変動してしまい正確
な光合分波を行なう事ができなくなり、多重通信にノイ
ズが混入してしまうという問題点があった。かかる問題
点に鑑み、発明者は耐候性等に耐湿性に優れた超小型及
び超薄型の光学多層膜フィルタ素子を得る為に、水分等
に対して非吸着性の緻密組織を有する光学多層膜の利用
に着目した。
により堆積された多層膜構造である為、膜質は多孔性で
あり耐候性等に耐湿性に劣るという問題点があった。即
ち、多層膜が多孔性である為水分あるいはアルコールを
吸着しフィルタの透過周波数特性が変動してしまい正確
な光合分波を行なう事ができなくなり、多重通信にノイ
ズが混入してしまうという問題点があった。かかる問題
点に鑑み、発明者は耐候性等に耐湿性に優れた超小型及
び超薄型の光学多層膜フィルタ素子を得る為に、水分等
に対して非吸着性の緻密組織を有する光学多層膜の利用
に着目した。
ところで、従来と同様に、緻密組成を有する多層膜を
ガラス基板上に固着させた後ガラス基板を数十μmの厚
さに研摩して超薄型の光学フィルタを製造すると、緻密
多層膜がガラス基板に対して強い圧縮内部応力を示す
為、研摩の段階でガラス基板が破損してしまう。仮に、
破損せずに研摩されたとしても、強い圧縮内部応力の為
にガラス基板に変形が生じ使用する事が困難となる。か
かる困難に鑑み、本発明の一般的目的は緻密多層膜単体
からなる耐候性に優れた超薄型光学フィルタ素子を破損
あるいは変形なしに製造する事である。そして本発明の
特徴的目的は精度良く且つ容易に緻密多層膜を細分化し
た超薄型光学フィルタ素子を歩留り良く製造する事であ
る。
ガラス基板上に固着させた後ガラス基板を数十μmの厚
さに研摩して超薄型の光学フィルタを製造すると、緻密
多層膜がガラス基板に対して強い圧縮内部応力を示す
為、研摩の段階でガラス基板が破損してしまう。仮に、
破損せずに研摩されたとしても、強い圧縮内部応力の為
にガラス基板に変形が生じ使用する事が困難となる。か
かる困難に鑑み、本発明の一般的目的は緻密多層膜単体
からなる耐候性に優れた超薄型光学フィルタ素子を破損
あるいは変形なしに製造する事である。そして本発明の
特徴的目的は精度良く且つ容易に緻密多層膜を細分化し
た超薄型光学フィルタ素子を歩留り良く製造する事であ
る。
[問題点を解決するための手段] 上記の目的を達成するために本発明にかかる光学フィ
ルタ薄膜素子の製造方法は溶媒に対して可溶性の担体を
利用する。ます、可溶性担体の表面に対して加速エネル
ギーを用いて高屈折率の光学物質と低屈折率の光学物質
を交互に堆積い積層する事により水分等に対して非吸着
性の緻密な光学フィルタ薄膜を形成する成膜工程が行な
われる。次に成膜された光学フィルタ薄膜に対して非接
触加工処理により互いに分離した複数の素子区画を形成
する非接触区画工程が行なわれる。最後に、可溶性担体
を溶媒に溶解して光学フィルタ薄膜を剥離し素子区画毎
に光学フィルタ薄膜片を得る剥離工程が行なわれ単体型
光学フィルタ素子が得られる。
ルタ薄膜素子の製造方法は溶媒に対して可溶性の担体を
利用する。ます、可溶性担体の表面に対して加速エネル
ギーを用いて高屈折率の光学物質と低屈折率の光学物質
を交互に堆積い積層する事により水分等に対して非吸着
性の緻密な光学フィルタ薄膜を形成する成膜工程が行な
われる。次に成膜された光学フィルタ薄膜に対して非接
触加工処理により互いに分離した複数の素子区画を形成
する非接触区画工程が行なわれる。最後に、可溶性担体
を溶媒に溶解して光学フィルタ薄膜を剥離し素子区画毎
に光学フィルタ薄膜片を得る剥離工程が行なわれ単体型
光学フィルタ素子が得られる。
特徴事項として、該非接触区画工程はレーザビームス
ポットを素子区画の境界に沿って照射することにより分
離溝を形成する工程からなる。あるいは、成膜された光
学フィルタ薄膜にフォトレジスト膜を塗布する工程と、
非接触露光により素子区画に合わせてフォトレジスト膜
をパタニングする工程と、パタニングされたフォトレジ
スト膜を介して光学フィルタ薄膜のエッチングを行ない
分離溝を形成する工程とを用いても良い。
ポットを素子区画の境界に沿って照射することにより分
離溝を形成する工程からなる。あるいは、成膜された光
学フィルタ薄膜にフォトレジスト膜を塗布する工程と、
非接触露光により素子区画に合わせてフォトレジスト膜
をパタニングする工程と、パタニングされたフォトレジ
スト膜を介して光学フィルタ薄膜のエッチングを行ない
分離溝を形成する工程とを用いても良い。
本発明にかかる光学フィルタ薄膜素子の製造方法によ
れば、緻密な光学フィルタ薄膜は素子区画毎に担体から
剥離された単体型の多層膜として得られる。従って、従
来の様にガラス基板と多層膜との間の圧縮内部応力が問
題とならず歩留りよく光学フィルタ薄膜素子を製造する
事ができる。ところで、担体表面に対して緻密光学フィ
ルタ薄膜を堆積した状態においては、担体が緻密光学フ
ィルタ薄膜の応力によって圧縮歪あるいは反りを生じて
いる。この点に鑑み、本発明においては成膜された光学
フィルタ薄膜に対して非接触加工処理により互いに分離
した複数の素子区画を形成している。非接触加工である
為、担体に対して物理的接触が無く担体に生じている反
りの影響を受ける事が無いので素子区画を精度よく且つ
容易に設ける事ができる。仮に担体に反りが生じている
状態で接触加工のダイシング又は密着露光のフォトリソ
エッチングにより素子区画を形成しようとしても精度良
く容易に加工する事が困難である。
れば、緻密な光学フィルタ薄膜は素子区画毎に担体から
剥離された単体型の多層膜として得られる。従って、従
来の様にガラス基板と多層膜との間の圧縮内部応力が問
題とならず歩留りよく光学フィルタ薄膜素子を製造する
事ができる。ところで、担体表面に対して緻密光学フィ
ルタ薄膜を堆積した状態においては、担体が緻密光学フ
ィルタ薄膜の応力によって圧縮歪あるいは反りを生じて
いる。この点に鑑み、本発明においては成膜された光学
フィルタ薄膜に対して非接触加工処理により互いに分離
した複数の素子区画を形成している。非接触加工である
為、担体に対して物理的接触が無く担体に生じている反
りの影響を受ける事が無いので素子区画を精度よく且つ
容易に設ける事ができる。仮に担体に反りが生じている
状態で接触加工のダイシング又は密着露光のフォトリソ
エッチングにより素子区画を形成しようとしても精度良
く容易に加工する事が困難である。
以下図面を参照して本発明の好適な実施例を詳細に説
明する。第1図は光学多層膜フィルタ素子の製造方法の
第1の実施例を示す工程図である。
明する。第1図は光学多層膜フィルタ素子の製造方法の
第1の実施例を示す工程図である。
第1図(A)に示す工程において、所定の溶媒に対し
て可溶性の担体1を用意する。本実施例においてはバル
クの平板担体が用いられておりその表面は精密研摩仕上
により平滑性が保たれている。平板担体は金属又は金属
化合物例えば金属酸化物からなる材料により構成されて
いる。これらの材料を用いるのは平滑仕上が容易である
点及び安価な市販の酸、アルカリ又はエッチャントを溶
媒として用いる事ができるからである。
て可溶性の担体1を用意する。本実施例においてはバル
クの平板担体が用いられておりその表面は精密研摩仕上
により平滑性が保たれている。平板担体は金属又は金属
化合物例えば金属酸化物からなる材料により構成されて
いる。これらの材料を用いるのは平滑仕上が容易である
点及び安価な市販の酸、アルカリ又はエッチャントを溶
媒として用いる事ができるからである。
続いて第1図(B)に示す工程において、平板担体1
に対して高屈折率の光学物質と低屈折率の光学物質を交
互に堆積し積層の光学フィルタ多層膜2を成膜する。堆
積方法としては通常の真空蒸着法を用いる事もできる
が、この場合には多層膜は多孔性を有し水分に対して吸
着性がある。従って、水分に対して非吸着性の緻密組成
を有する多層膜2を堆積する為に、イオンアシスト真空
蒸着法、イオンプレーティング真空蒸着法あるいはスパ
ッタリング法を用いる事が好ましい。これらの堆積方法
は加速エネルギー粒子を利用する事により水分に対して
非吸着性の緻密な屈折層を形成する事ができる。なお、
本実施例ではイオンプレーティング真空蒸着法を用いて
電子線加熱により蒸発した物質をプラズマ中において加
速させ担体表面に堆積させる。高屈折率を形成する高屈
折率光学物質としては例えばTa2O5を用いる事ができ、
低屈折層を形成する低屈折率光学物質としては例えばSi
O2を用いる事ができる。加速エネルギー粒子を利用して
成膜を行なうと緻密な光学フィルタ薄膜が形成できる反
面、その強い内部圧縮応力の為、平板担体1に反りが生
じてしまう事を避けられない。
に対して高屈折率の光学物質と低屈折率の光学物質を交
互に堆積し積層の光学フィルタ多層膜2を成膜する。堆
積方法としては通常の真空蒸着法を用いる事もできる
が、この場合には多層膜は多孔性を有し水分に対して吸
着性がある。従って、水分に対して非吸着性の緻密組成
を有する多層膜2を堆積する為に、イオンアシスト真空
蒸着法、イオンプレーティング真空蒸着法あるいはスパ
ッタリング法を用いる事が好ましい。これらの堆積方法
は加速エネルギー粒子を利用する事により水分に対して
非吸着性の緻密な屈折層を形成する事ができる。なお、
本実施例ではイオンプレーティング真空蒸着法を用いて
電子線加熱により蒸発した物質をプラズマ中において加
速させ担体表面に堆積させる。高屈折率を形成する高屈
折率光学物質としては例えばTa2O5を用いる事ができ、
低屈折層を形成する低屈折率光学物質としては例えばSi
O2を用いる事ができる。加速エネルギー粒子を利用して
成膜を行なうと緻密な光学フィルタ薄膜が形成できる反
面、その強い内部圧縮応力の為、平板担体1に反りが生
じてしまう事を避けられない。
第1図(C)に示す工程において、光学フィルタ薄膜
2を可溶性担体1に担持されている状態のままで切断し
所望の寸法の素子区画に細分化する。この切断は図示す
る様に、X及びY方向にスキャニングされるレーザビー
ムスポットLBSを用いて非接触で行なわれる。従って平
板担体1に反りが生じている状態であっても、その影響
を受ける事なく寸法精度よく素子区画を形成できる。あ
るいは、固定のレーザビームスポットLBSに対してX−
Y送りテーブルを用いて平板担体1を移動し切断加工を
行なっても良い。この時、図示する様に切断線は多層膜
2の薄膜よりやや深めに設定し可溶性担体1の表面部を
も合わせて切断する事が好ましい。
2を可溶性担体1に担持されている状態のままで切断し
所望の寸法の素子区画に細分化する。この切断は図示す
る様に、X及びY方向にスキャニングされるレーザビー
ムスポットLBSを用いて非接触で行なわれる。従って平
板担体1に反りが生じている状態であっても、その影響
を受ける事なく寸法精度よく素子区画を形成できる。あ
るいは、固定のレーザビームスポットLBSに対してX−
Y送りテーブルを用いて平板担体1を移動し切断加工を
行なっても良い。この時、図示する様に切断線は多層膜
2の薄膜よりやや深めに設定し可溶性担体1の表面部を
も合わせて切断する事が好ましい。
最後に第1図(D)に示す工程において、可溶性担体
1を特定の溶媒に浸漬して溶解し細分化された光学フィ
ルタ多層膜2を剥離する。この結果、細分化された個々
の光学フィルタ多層膜片が分離され単体型の光学フィル
タ素子3を得る事ができる。
1を特定の溶媒に浸漬して溶解し細分化された光学フィ
ルタ多層膜2を剥離する。この結果、細分化された個々
の光学フィルタ多層膜片が分離され単体型の光学フィル
タ素子3を得る事ができる。
第2図は、レーザビームスポットを用いた非接触区画
工程に使われるYAGレーザ加工装置の模式図である。図
示する様に本加工装置は平均出力値が1000W程度の高エ
ネルギーレーザビームを連続放出する事のできるYAGレ
ーザ光源20を有する。レーザ光源20の前方には第1のス
キャン用ガルバノミラー21が配置されており、レーザビ
ームをX方向に走査する。さらにレーザビームの進行方
向には第2のスキャン用ガルバノミラー22が配置されて
おり、レーザビームをY方向に走査する。この様にして
X及びY方向に走査されるレーザビームは集光レンズ23
により集光され、レーザビームスポットLBSとして光学
フィルタ多層膜の形成された担体1の表面を照射する。
レーザビームスポットはミクロンメータ程度のスポット
径を有し、極めて高密度のエネルギーを与える。このレ
ーザビームスポットをあらかじめ設定された素子区画境
界線に沿って詳細すると、多層フィルタ薄膜の被照射部
分は融点以上に加熱され蒸発して除去され切断溝を形成
する。
工程に使われるYAGレーザ加工装置の模式図である。図
示する様に本加工装置は平均出力値が1000W程度の高エ
ネルギーレーザビームを連続放出する事のできるYAGレ
ーザ光源20を有する。レーザ光源20の前方には第1のス
キャン用ガルバノミラー21が配置されており、レーザビ
ームをX方向に走査する。さらにレーザビームの進行方
向には第2のスキャン用ガルバノミラー22が配置されて
おり、レーザビームをY方向に走査する。この様にして
X及びY方向に走査されるレーザビームは集光レンズ23
により集光され、レーザビームスポットLBSとして光学
フィルタ多層膜の形成された担体1の表面を照射する。
レーザビームスポットはミクロンメータ程度のスポット
径を有し、極めて高密度のエネルギーを与える。このレ
ーザビームスポットをあらかじめ設定された素子区画境
界線に沿って詳細すると、多層フィルタ薄膜の被照射部
分は融点以上に加熱され蒸発して除去され切断溝を形成
する。
図示する様に、この切断加工はレーザビームスポット
を介した非接触処理により行なわれる為、担体1の反り
による影響を受けずに素子区画に沿って正確に行なわれ
る。又、その切断端面は極めて平坦であり寸法精度の高
い光学フィルタ多層膜素子が製造できる。
を介した非接触処理により行なわれる為、担体1の反り
による影響を受けずに素子区画に沿って正確に行なわれ
る。又、その切断端面は極めて平坦であり寸法精度の高
い光学フィルタ多層膜素子が製造できる。
これに対し、仮に半導体ウェファの切断に利用される
回転ブレードを使ってダイシングにより分離溝を形成す
ると、回転ブレードが担体表面に物理的に接触する為、
反りの影響を受けて正確にダイシングを行なう事が困難
である。加えて切断加工中に、光学フィルタ多層膜の端
面にチッピングが生じ歩留りが低下する。
回転ブレードを使ってダイシングにより分離溝を形成す
ると、回転ブレードが担体表面に物理的に接触する為、
反りの影響を受けて正確にダイシングを行なう事が困難
である。加えて切断加工中に、光学フィルタ多層膜の端
面にチッピングが生じ歩留りが低下する。
又、仮に上述したダイシングを用いる場合、光学フィ
ルタ多層膜の堆積に先だって担体に未だ反りが生じてい
ない状態で担体表面に分離溝形成加工を行なう事も考え
られる。しかしながら、この場合には分離溝の上から後
工程で成膜処理を行なう為、分離溝端部において堆積膜
の周囲にダレが生じてしまい、所望の寸法精度が得られ
ない。
ルタ多層膜の堆積に先だって担体に未だ反りが生じてい
ない状態で担体表面に分離溝形成加工を行なう事も考え
られる。しかしながら、この場合には分離溝の上から後
工程で成膜処理を行なう為、分離溝端部において堆積膜
の周囲にダレが生じてしまい、所望の寸法精度が得られ
ない。
第3図は本発明にかかる単体型光学フィルタ薄膜素子
の製造方法の第2の実施例を示す工程図である。第3図
(A)に示す工程において、不溶性物質からなる仮基板
4が準備される。
の製造方法の第2の実施例を示す工程図である。第3図
(A)に示す工程において、不溶性物質からなる仮基板
4が準備される。
第3図(B)に示す工程において、仮基板4の表面に
可溶性物質からなる被膜担体1を被覆する。この被覆担
体1は例えば金属ニッケルのスパッタリングや真空蒸着
等により得る事ができる。そしてこの可溶性被膜担体1
は特定のエッチング液に対して可溶である。
可溶性物質からなる被膜担体1を被覆する。この被覆担
体1は例えば金属ニッケルのスパッタリングや真空蒸着
等により得る事ができる。そしてこの可溶性被膜担体1
は特定のエッチング液に対して可溶である。
第3図(C)に示す工程において、被膜担体1に対し
て高屈折率の光学物質と低屈折率の光学物質を交互に堆
積し積層の光学フィルタ多層膜2を形成する。この堆積
工程は第1図に示す第1の実施例と同様に行なわれる。
又第1の実施例において説明したと同様の理由により仮
基板4には反りが生じる事を避けられない。
て高屈折率の光学物質と低屈折率の光学物質を交互に堆
積し積層の光学フィルタ多層膜2を形成する。この堆積
工程は第1図に示す第1の実施例と同様に行なわれる。
又第1の実施例において説明したと同様の理由により仮
基板4には反りが生じる事を避けられない。
第3図(D)に示す工程において、光学フィルタ多層
膜2の表面にフォトレジスト膜5を一様に被覆する。さ
らに、所望の寸法形状の素子区画パタンが形成されたフ
ォトマスク6をフォトレジスト膜5から離間して非接触
で露光処理を行ない、続いて第3図(E)に示す工程で
素子区画7を除いてフォトレジスト膜5を除去する。仮
基板4が反り又は変形を生じる程強い応力を受けている
状態であっても非接触でフォトリソグラフィが行なわれ
るので反りや変形の悪影響を受ける事なく正確かつ容易
に素子区画7が形成できる。非接触フォトリソグラフィ
は特に高精度の素子寸法規格を要する場合や、円板型素
子形状を得たい場合に用いられる。仮基板に反りが生じ
た状態においては密着露光は適切ではない。
膜2の表面にフォトレジスト膜5を一様に被覆する。さ
らに、所望の寸法形状の素子区画パタンが形成されたフ
ォトマスク6をフォトレジスト膜5から離間して非接触
で露光処理を行ない、続いて第3図(E)に示す工程で
素子区画7を除いてフォトレジスト膜5を除去する。仮
基板4が反り又は変形を生じる程強い応力を受けている
状態であっても非接触でフォトリソグラフィが行なわれ
るので反りや変形の悪影響を受ける事なく正確かつ容易
に素子区画7が形成できる。非接触フォトリソグラフィ
は特に高精度の素子寸法規格を要する場合や、円板型素
子形状を得たい場合に用いられる。仮基板に反りが生じ
た状態においては密着露光は適切ではない。
次に第3図(F)に示す工程において、パタニングさ
れたフォトレジスト膜5を介して、露出された光学フィ
ルタ多層膜2の部分、その下の被膜担体1及び仮基板4
の一部をドライエッチングし、分離溝を形成する。すな
わち分離溝は各素子区画7を囲む様に形成される。ドラ
イエッチングは例えばアルゴン陽イオンを用いたスパッ
タリングにより行なわれる。
れたフォトレジスト膜5を介して、露出された光学フィ
ルタ多層膜2の部分、その下の被膜担体1及び仮基板4
の一部をドライエッチングし、分離溝を形成する。すな
わち分離溝は各素子区画7を囲む様に形成される。ドラ
イエッチングは例えばアルゴン陽イオンを用いたスパッ
タリングにより行なわれる。
最後第3図(G)に示す工程にて、フォトレジスト膜
5を除去した後、第3図(II)に示す工程において、被
膜担体1を溶媒に溶解して区画化された光学フィルタ多
層膜2を剥離する。この時、被膜担体1に切込みが入っ
ておりその端面が露出しているのでサイドエッチングの
効果により被膜担体1の溶解が促進される。この様にし
て、区画化された光学フィルタ多層膜2は仮基板4から
分離され個々の単体型光学フィルタ素子3を得る事がで
きる。
5を除去した後、第3図(II)に示す工程において、被
膜担体1を溶媒に溶解して区画化された光学フィルタ多
層膜2を剥離する。この時、被膜担体1に切込みが入っ
ておりその端面が露出しているのでサイドエッチングの
効果により被膜担体1の溶解が促進される。この様にし
て、区画化された光学フィルタ多層膜2は仮基板4から
分離され個々の単体型光学フィルタ素子3を得る事がで
きる。
最後に上述した製造方法により得られた光学フィルタ
素子の特徴を説明する。第4図はかかる光学フィルタ素
子の一例を示す斜視図である。図示する様に、光学フィ
ルタ素子3は単体型の多層膜2から構成されている。但
し、実際の使用に当っては他の光学部材あるいは光学部
品と組合せて用いる事ができる事はいうまでもない。多
層膜2は高屈折層8と低屈折層9を交互に積層した多層
構造を有する。高屈折層8は比較的高屈折率の光学物質
からなり水分に対して被吸着性の緻密組成を有するとと
もに一定の圧縮内部応力を呈する。又低屈折層9は比較
的低屈折率の光学物質からなり水分に対して非吸着性の
緻密組成を有するとともに高屈折層8と略同等の圧縮内
部応力を呈する。各屈折層の屈折層及び厚みを適宜設定
する事により、所望の光選択周波数特性を有する光学フ
ィルタ多層膜2を得る事ができる。本例においては、特
に光学フィルタ素子3を光多重通信等に使われる光合分
波フィルタ素子として用いる為に、数mm角の面積と数十
μm程度の膜厚を有する。例えば、0.25μmの層厚を有
する高屈折層8及び低屈折層9を60層重ねる事により膜
厚が15μmの多層膜2を得る事ができる。本発明の製造
方法によれば、光学フィルタ素子3の端面部はレーザビ
ームスポットを用いた切断加工、又はスパッタリングに
よるドライエッチング処理により形成されるので、極め
て平坦であるとともに、チッピングやダレもなく外観寸
法的にも優れている。
素子の特徴を説明する。第4図はかかる光学フィルタ素
子の一例を示す斜視図である。図示する様に、光学フィ
ルタ素子3は単体型の多層膜2から構成されている。但
し、実際の使用に当っては他の光学部材あるいは光学部
品と組合せて用いる事ができる事はいうまでもない。多
層膜2は高屈折層8と低屈折層9を交互に積層した多層
構造を有する。高屈折層8は比較的高屈折率の光学物質
からなり水分に対して被吸着性の緻密組成を有するとと
もに一定の圧縮内部応力を呈する。又低屈折層9は比較
的低屈折率の光学物質からなり水分に対して非吸着性の
緻密組成を有するとともに高屈折層8と略同等の圧縮内
部応力を呈する。各屈折層の屈折層及び厚みを適宜設定
する事により、所望の光選択周波数特性を有する光学フ
ィルタ多層膜2を得る事ができる。本例においては、特
に光学フィルタ素子3を光多重通信等に使われる光合分
波フィルタ素子として用いる為に、数mm角の面積と数十
μm程度の膜厚を有する。例えば、0.25μmの層厚を有
する高屈折層8及び低屈折層9を60層重ねる事により膜
厚が15μmの多層膜2を得る事ができる。本発明の製造
方法によれば、光学フィルタ素子3の端面部はレーザビ
ームスポットを用いた切断加工、又はスパッタリングに
よるドライエッチング処理により形成されるので、極め
て平坦であるとともに、チッピングやダレもなく外観寸
法的にも優れている。
高屈折層8を構成する高屈折率の光学物質としては例
えばTa2O5を用いる事ができ、低屈折層9を構成する低
屈折率の光学物質としてはSiO2を用いる事ができる。こ
れら光学物質は加速エネルギー粒子を利用した堆積処理
により積層され水分あるいはアルコール等の溶媒分に対
して非吸着性の緻密組成を有する。加速エネルギー粒子
を利用した堆積処理としては、例えばイオンアシスト真
空蒸着法が用いられる。
えばTa2O5を用いる事ができ、低屈折層9を構成する低
屈折率の光学物質としてはSiO2を用いる事ができる。こ
れら光学物質は加速エネルギー粒子を利用した堆積処理
により積層され水分あるいはアルコール等の溶媒分に対
して非吸着性の緻密組成を有する。加速エネルギー粒子
を利用した堆積処理としては、例えばイオンアシスト真
空蒸着法が用いられる。
第5図は本発明にかかる製造方法により得られた光学
フィルタ素子の他の例を示す斜視図である。図示する様
に、光学フィルタ素子3は単体型の多層膜2から構成さ
れている。本例において、多層膜2は高屈折層8と低屈
折層9の積層部分の他に、調整層10を有している。この
調整層10は多層膜2の所望の膜厚を得る為に調整的に設
定された層厚を有している。即ち、光学フィルタ素子3
はフィルタリング機能を有する積層部分の他に単に多層
膜2の厚み調整機能のみを有する調整層とを有してい
る。調整層10は例えば低屈折層9と同一の光学物質から
構成されており、積層部分と同様に水分に対して非吸着
性の緻密組成を有する事が好ましい。
フィルタ素子の他の例を示す斜視図である。図示する様
に、光学フィルタ素子3は単体型の多層膜2から構成さ
れている。本例において、多層膜2は高屈折層8と低屈
折層9の積層部分の他に、調整層10を有している。この
調整層10は多層膜2の所望の膜厚を得る為に調整的に設
定された層厚を有している。即ち、光学フィルタ素子3
はフィルタリング機能を有する積層部分の他に単に多層
膜2の厚み調整機能のみを有する調整層とを有してい
る。調整層10は例えば低屈折層9と同一の光学物質から
構成されており、積層部分と同様に水分に対して非吸着
性の緻密組成を有する事が好ましい。
次に、第6図を参照して上述した光学フィルタ素子の
分離的特徴を説明する。第6図はガラス基板に対して種
々の光学物質をイオンアシスト真空蒸着法により堆積し
て形成された単層膜の内部応力を示すグラフである。縦
軸は単層堆積膜の内部応力の大きさを示し、0レベルを
基準として上側が圧縮内部応力を示し下側は引張内部応
力を示す。圧縮内部応力はガラス基板の接合面に対して
圧縮歪みを加える様な方向に作用し、引張応力は逆にガ
ラス基板の接合面に対して引張歪みを与える方向に作用
する。横軸はイオンアシスト真空蒸着法において用いら
れるアシストイオンのイオン電流密度を示す。イオンア
シスト真空蒸着法は真空蒸着中において蒸着面に対して
加熱エネルギー粒子であるイオンを照射し蒸着堆積膜を
緻密化する為のものである。従ってイオン電流密度が大
きい程緻密化は進行する。かかるイオンアシスト真空蒸
着法を用いる事により水分に対して非吸着性の緻密組成
を有する屈折層からなる光学膜を形成する事ができる。
屈折層の材料として光学酸化物を用いた場合には加速イ
オン粒子としては酸素イオンが好ましい。第6図に示す
様に、イオン電流密度が0の場合には、即ち通常の真空
蒸着法を行なった場合には、高屈折率物質TiO2は引張内
部応力を呈し、低屈折率物質SiO2は略同等の大きさを有
する圧縮内部応力を呈する。従って、従来においてはTi
O2とSiO2を通常の真空蒸着法を用いてガラス基板上に積
層し光学フィルタ素子を製造していた。TiO2の引張内部
応力とSiO2の圧縮内部応力が互いに打消し合いガラス基
板に対して問題となる程の変形を生じさせる事はない程
度に実質的に応力が加わらない。しかしながら、通常の
真空蒸着法を用いた場合には蒸着堆積層の緻密化が行な
われておらず多孔性である。従って、水分に対して吸着
性があり耐湿性に問題がある。これに対して、本発明に
おいては例えばイオンアシスト真空蒸着法を用いる事に
より堆積層の緻密化を図っている。第6図に示す様に緻
密化が進行するに従って、種々の光学物質から構成され
る屈折層は全て圧縮内部応力を呈する様になる。従っ
て、従来と同じ様にかかる強い圧縮内部応力を有する屈
折層をガラス基板に堆積させる事は極めて困難であっ
た。圧縮内部応力の為にガラス基板の破損あるいは変形
が生じるからである。そこで、本発明においては光学フ
ィルタ素子を基板から分離した単体型の多層膜として製
造している。特に、高屈折層の圧縮内部応力と低屈折層
の圧縮内部力が略等しくなる様な条件でイオン電流密度
を制御しイオンアシスト真空蒸着法を用いて各層膜を形
成する事により、各層間の歪みを除く事ができ寸法形状
的に安定した単体型光学フィルタ多層膜を得る事ができ
る。例えば、高屈折率物質としてTa2O5を用い低屈折率
物質としてSiO2を用いた場合には、第6図から明らかな
様に、イオン電流密度の広い領域に従って両者の圧縮内
部応力は略等しく実質的に歪みのな単体型光学フィルタ
多層膜を作る事ができる。
分離的特徴を説明する。第6図はガラス基板に対して種
々の光学物質をイオンアシスト真空蒸着法により堆積し
て形成された単層膜の内部応力を示すグラフである。縦
軸は単層堆積膜の内部応力の大きさを示し、0レベルを
基準として上側が圧縮内部応力を示し下側は引張内部応
力を示す。圧縮内部応力はガラス基板の接合面に対して
圧縮歪みを加える様な方向に作用し、引張応力は逆にガ
ラス基板の接合面に対して引張歪みを与える方向に作用
する。横軸はイオンアシスト真空蒸着法において用いら
れるアシストイオンのイオン電流密度を示す。イオンア
シスト真空蒸着法は真空蒸着中において蒸着面に対して
加熱エネルギー粒子であるイオンを照射し蒸着堆積膜を
緻密化する為のものである。従ってイオン電流密度が大
きい程緻密化は進行する。かかるイオンアシスト真空蒸
着法を用いる事により水分に対して非吸着性の緻密組成
を有する屈折層からなる光学膜を形成する事ができる。
屈折層の材料として光学酸化物を用いた場合には加速イ
オン粒子としては酸素イオンが好ましい。第6図に示す
様に、イオン電流密度が0の場合には、即ち通常の真空
蒸着法を行なった場合には、高屈折率物質TiO2は引張内
部応力を呈し、低屈折率物質SiO2は略同等の大きさを有
する圧縮内部応力を呈する。従って、従来においてはTi
O2とSiO2を通常の真空蒸着法を用いてガラス基板上に積
層し光学フィルタ素子を製造していた。TiO2の引張内部
応力とSiO2の圧縮内部応力が互いに打消し合いガラス基
板に対して問題となる程の変形を生じさせる事はない程
度に実質的に応力が加わらない。しかしながら、通常の
真空蒸着法を用いた場合には蒸着堆積層の緻密化が行な
われておらず多孔性である。従って、水分に対して吸着
性があり耐湿性に問題がある。これに対して、本発明に
おいては例えばイオンアシスト真空蒸着法を用いる事に
より堆積層の緻密化を図っている。第6図に示す様に緻
密化が進行するに従って、種々の光学物質から構成され
る屈折層は全て圧縮内部応力を呈する様になる。従っ
て、従来と同じ様にかかる強い圧縮内部応力を有する屈
折層をガラス基板に堆積させる事は極めて困難であっ
た。圧縮内部応力の為にガラス基板の破損あるいは変形
が生じるからである。そこで、本発明においては光学フ
ィルタ素子を基板から分離した単体型の多層膜として製
造している。特に、高屈折層の圧縮内部応力と低屈折層
の圧縮内部力が略等しくなる様な条件でイオン電流密度
を制御しイオンアシスト真空蒸着法を用いて各層膜を形
成する事により、各層間の歪みを除く事ができ寸法形状
的に安定した単体型光学フィルタ多層膜を得る事ができ
る。例えば、高屈折率物質としてTa2O5を用い低屈折率
物質としてSiO2を用いた場合には、第6図から明らかな
様に、イオン電流密度の広い領域に従って両者の圧縮内
部応力は略等しく実質的に歪みのな単体型光学フィルタ
多層膜を作る事ができる。
上述した様に、本発明によれば緻密化された光学フィ
ルタ多層膜をガラス基板から分離する事により従来問題
となっていたガラス基板に対する多層膜の圧縮内部応力
が解放され、反り等の変形がなく耐候性等に耐湿性の良
好な超薄型光学フィルタ素子を得る事ができるという効
果がある。又、本発明によれば、従来の様に多層膜の圧
縮内部応力によりガラス基板が研摩中に破損したり圧縮
内部応力によって変形が生じる事がなく、製造歩留りを
著しく向上できるという効果がある。さらに、光学フィ
ルタ多層膜に対して非接触加工処理により分離溝を形成
するので素子の区画又は分離が寸法精度良く且つ容易に
行なえるという効果がある。
ルタ多層膜をガラス基板から分離する事により従来問題
となっていたガラス基板に対する多層膜の圧縮内部応力
が解放され、反り等の変形がなく耐候性等に耐湿性の良
好な超薄型光学フィルタ素子を得る事ができるという効
果がある。又、本発明によれば、従来の様に多層膜の圧
縮内部応力によりガラス基板が研摩中に破損したり圧縮
内部応力によって変形が生じる事がなく、製造歩留りを
著しく向上できるという効果がある。さらに、光学フィ
ルタ多層膜に対して非接触加工処理により分離溝を形成
するので素子の区画又は分離が寸法精度良く且つ容易に
行なえるという効果がある。
第1図は光学フィルタ素子製造方法の第1の実施例を示
す工程図、第2図は光学フィルタ素子製造方法の第1の
実施例に用いられるレーザ加工装置の模式図、第3図は
光学フィルタ素子の第2の実施例を示す工程図、第4図
は光学フィルタ素子の一例を示す斜視図、第5図は光学
フィルタ素子の他の例を示す斜視図、及び第6図は堆積
膜内部応力とイオン電流密度の関係を示すグラフであ
る。 1……可溶性担体 2……光学フィルタ多層膜 3……光学フィルタ素子、4……仮基板 5……フォトレジスト膜、6……フォトマスク 7……素子区画
す工程図、第2図は光学フィルタ素子製造方法の第1の
実施例に用いられるレーザ加工装置の模式図、第3図は
光学フィルタ素子の第2の実施例を示す工程図、第4図
は光学フィルタ素子の一例を示す斜視図、第5図は光学
フィルタ素子の他の例を示す斜視図、及び第6図は堆積
膜内部応力とイオン電流密度の関係を示すグラフであ
る。 1……可溶性担体 2……光学フィルタ多層膜 3……光学フィルタ素子、4……仮基板 5……フォトレジスト膜、6……フォトマスク 7……素子区画
Claims (4)
- 【請求項1】所定の溶媒に対して可溶性である担体を用
意する準備工程と、 該可溶性担体の表面に対して加速エネルギーを用いて高
屈折率の光学物質と低屈折率の光学物質を交互に堆積し
積層する事により水分等に対して非吸着性の緻密な光学
フィルタ薄膜を形成する成膜工程と、 成膜された該光学フィル薄膜に対して非接触加工処理に
より互いに分離した複数の素子区画を形成する非接触区
画工程と、 該可溶性担体を溶媒に溶解して光学フィルタ薄膜を剥離
し素子区画毎に光学フィルタ薄膜片を得る剥離工程とか
らなり、 該非接触区画工程はレーザビームスポットを素子区画の
境界に沿って照射する事により分離溝を形成する工程で
ある 単体型光学フィルタ薄膜素子の製造方法。 - 【請求項2】所定の溶媒に対して可溶性である担体を用
意する準備工程と、 該可溶性担体の表面に対して加速エネルギーを用いて高
屈折率の光学物質と低屈折率の光学物質を交互に堆積し
積層する事により水分等に対して非吸着性の緻密な光学
フィルタ薄膜を形成する成膜工程と、 成膜された該光学フィルタ薄膜に対して非接触加工処理
により互いに分離した複数の素子区画を形成する非接触
区画工程と、 該可溶性担体を溶媒に溶解して光学フィルタ薄膜を剥離
し素子区画毎に光学フィルタ薄膜片を得る剥離工程とか
らなり、 該非接触区画工程は成膜された光学フィルタ薄膜にフォ
トレジスト膜を塗布する工程と、非接触露光により素子
区画に合わせてフォトレジスト膜をパタニングする工程
と、パタニングされたフォトレジスト膜を介して光学フ
ィルタ薄膜のエッチングを行ない分離溝を形成する工程
とからなる 単体型光学フィルタ薄膜素子の製造方法 - 【請求項3】該準備工程は可溶性物質からなる平板担体
を用意する工程である請求項1又は2に記載の製造方
法。 - 【請求項4】該準備工程は不溶性物質からなる仮基板の
表面に可溶性物質からなる被膜担体を形成する工程であ
る請求項1又は2に記載の製造方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2109306A JPH0827408B2 (ja) | 1990-04-25 | 1990-04-25 | 光学多層膜フイルタ素子の製造方法 |
| US07/650,247 US5241417A (en) | 1990-02-09 | 1991-02-04 | Multi-layered optical filter film and production method thereof |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2109306A JPH0827408B2 (ja) | 1990-04-25 | 1990-04-25 | 光学多層膜フイルタ素子の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH047505A JPH047505A (ja) | 1992-01-10 |
| JPH0827408B2 true JPH0827408B2 (ja) | 1996-03-21 |
Family
ID=14506855
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2109306A Expired - Fee Related JPH0827408B2 (ja) | 1990-02-09 | 1990-04-25 | 光学多層膜フイルタ素子の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0827408B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008081828A1 (ja) * | 2007-01-05 | 2008-07-10 | Nippon Electric Glass Co., Ltd. | 固体撮像素子用カバーガラス及びその製造方法 |
| JP5217218B2 (ja) * | 2007-04-09 | 2013-06-19 | 住友金属鉱山株式会社 | 吸収型多層膜ndフィルターチップの製造方法と吸収型多層膜ndフィルターチップ並びに吸収型多層膜ndフィルターチップの接合方法および吸収型多層膜ndフィルター付き絞り羽根とその製造方法 |
| JP2014000811A (ja) * | 2012-06-20 | 2014-01-09 | Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America Inc | 独立多層薄フィルムの製造方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4373775A (en) * | 1980-06-23 | 1983-02-15 | International Telephone And Telegraph Corporation | Fiber dichroic coupler |
| JPH03196001A (ja) * | 1989-12-26 | 1991-08-27 | Nippon Shinku Kogaku Kk | 基板のない多層膜干渉フィルター及びその製造方法 |
-
1990
- 1990-04-25 JP JP2109306A patent/JPH0827408B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH047505A (ja) | 1992-01-10 |
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