JPH082765B2 - カンシヤノシンクイハマキ用性誘引剤 - Google Patents

カンシヤノシンクイハマキ用性誘引剤

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JPH082765B2
JPH082765B2 JP4625387A JP4625387A JPH082765B2 JP H082765 B2 JPH082765 B2 JP H082765B2 JP 4625387 A JP4625387 A JP 4625387A JP 4625387 A JP4625387 A JP 4625387A JP H082765 B2 JPH082765 B2 JP H082765B2
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sex attractant
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acetate
compound
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JP4625387A
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佳男 玉木
元 杉江
美恵子 金城
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農林水産省農業環境技術研究所長
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、カンシャノシンクイハマキ用性誘引剤に関
する。
カンシャノシンクイハマキ(Tetramoera schistacean
a Shellen)は、サトウキビの重要害虫である。この害
虫は、稚茎では芽および成長点を好んで食害するため、
赤腐れや強風に伴う折損をもたらし、サトウキビの収量
と品質の低下を招く。幼虫は、茎の内部に生息するた
め、その防除が極めて困難であり、従って卵からふ化し
た幼虫が茎に食入する前に防除する必要があるために、
本害虫の発生時期を的確に知ることが重要である。ま
た、幼虫期の防除だけでなく、成虫を対象とした防除法
の開発も必要とされている。
一方、最近多くの害虫についていわゆる性フェロモン
の化学構造が明らかにされており、この誘引性の性フェ
ロモンを用いて害虫の発生消長調査が能率的に行われる
ようになった。性フェロモンとは、一般に雌成虫が分泌
する化学物質で、同種の雄成虫に対して種特異的な誘引
作用を示す。この様な誘引性の性フェロモンの化学構造
を明らかにし、この物質を化学合成して、いわゆる性誘
引物質として用いることにより、効率的に発生消長を調
査することが可能となる。さらに、この性誘引物質を用
いて大量の雄を誘殺したり、雌雄の交尾行動を撹乱した
りすることによって、成虫期を対象とした害虫の防除を
行うことも出来る。
本発明者らは、これらの事情に鑑み、カンシャノシン
クイハマキの性誘引物質の研究を行い、カンシャノシン
クイハマキの処女雌から雄に対する誘引活性を有する成
分を抽出し、この化学構造を決定した。さらに化学的に
合成した化合物を混合することにより、これがカンシャ
ノシンクイハマキに対して有効な誘引作用を示すことを
知った。本発明は、これらの知見に基づいて完成された
ものである。
本発明における化合物は、構造式 C2H5CH=CH(CH28O−CO−CH3 ・・・(I) および CH2=CHCH=CH(CH28O−CO−CH3 ・・・(II) で示されるものである。これらの化合物のうち(I)お
よび(II)の9位の二重結合は、Z体とE体があるが、
(I)についてはZ体、(II)については(E)体が有
効成分として好ましい。
本発明における上記化合物を、カンシャノシンクイハ
マキ用性誘引剤の有効成分として使用する場合には
(I)のZ体と(II)の(E)体とを混合したものが使
用できる。また、(I):(II)の混合割合は、およそ
100:3〜0.3としたものが好ましい。
(I)の化合物は、例えば以下の方法で合成すること
が出来る。
(II)の化合物は、例えば以下の方法で合成すること
が出来る。
(I)及び(II)の化合物のZ体及びE体は、次のよ
うにして分離することが出来る。
Z体とE体の混合物を硝酸銀を含浸させた硝酸銀−シ
リカゲルカラムに吸着させる。石油エーテル/エーテル
の溶媒系によって溶出させ、早く溶出されるE体と遅れ
て溶出されるZ体とを分離する。
本発明の化合物を性誘引剤として使用する場合、種々
の使用形態が可能である。これらの化合物は、極めて微
量で著効を奏すること、及び、発揮性であることから、
適当な担体(各種合成高分子体、天然ゴム、合成ゴムな
ど)に吸着させたり、これらの担体素材の成形物に封入
した形態で使用することが好ましい。
有効成分の含有量は、適宜に定めることが出来るが、
担体に吸着させたり、担体素材成形物に封入する場合
は、単体1g中0.1〜100mg程度が望ましい。
このような有効成分を含有する担体あるいは担体素材
成形物を、適当な支持体によって、たとえば水、その他
の液体をいれた容器上あるいは、適当な粘着物質を塗布
した物体上、またはその付近に設置することにより、カ
ンシャノシンクイハマキが誘引され、容器中に落下ある
いは粘着物質に捕捉されて死亡する。
以下順を追って本発明を詳細に説明する。
カンシャノシンクイハマキの性誘引物質の化学構造を
明らかにするために、まず誘引活性を有する成分を処女
雌から抽出した。活性の有無は次の様な検定法を用い
た。直径7cm、長さ60cmのガラス円筒を用い、その中に
毎分25cmの風を流した。風上側に試料を置き、風下側か
ら雄蛾を放した。活性がある場合には、雄蛾は試料まで
誘引され、興奮を示す行動をとることで判断された。
約2,600匹の処女雌のジクロルメタン抽出物を濃縮、
脱水し、フロリシルを充填したカラムを用いてカラムク
ロマトグラフィーで分画した。活性画分は5%エーテル
/ヘキサンによって溶出された。この画分を更に硝酸銀
−シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーにより
分画した。5%エーテル/石油エーテルにより、活性画
分が溶出された。ついで、活性画分はガスクロマトグラ
フィーにより精製を進めた。3%OV−101を詰めたカラ
ムを用いた場合、活性はドデシルアセタートとの相対保
持時間が0.87〜1.30の部分に認められた。この部分は10
%PEG−20Mを詰めたカラムを用いて更に精製した。ドデ
シルアセタートとの相対保持時間が1.20から1.52と2.12
から2.23との二つの部分を合わせた場合のみ活性が認め
られた。前者をAピーク、後者をBピークと仮にする。
二つのピークの量比は100:1であった。
次にこれらのピークの各成分の化学構造を決定するた
め以下の分析を行った。Aピークはガスクロマトグラフ
ィー質量分析計で分析し、炭素数が12で二重結合が1個
あるアルコールの酢酸エステルであることがわかった。
また、オゾン分解するとω−アセトキシノナナールが検
出されたことから、二重結合位置は9位であると推定さ
れた。また、キャピラリーカラムガスクロマトグラフィ
ーで分析したところ、SP−2340のカラムを用いた場合1
2.84分に、OV−101カラムの場合には24.80分にピークが
検出され、これらは(Z)−9−ドデセニルアセタート
の各々のカラムでの保持時間12.85分、24.76分とよく一
致した。これらの結果からピークAは(Z)−9−ドデ
セニルアセタートであると推定した。Bピークはガスク
ロマトグラフィー質量分析計で分析したとろ、M/e61,16
6の特徴的なフラグメントピークが認められたので、炭
素数が12で二重結合が2個あるアルコールの酢酸エステ
ルであることがわかった。また、PEG−20Mを詰めた極性
カラムを用いたガスクロマトグラフィーでの保持時間か
ら二つの二重結合は共役していると考えられた。そこで
共役二重結合を持つ物質とキャピラリーカラムガスクロ
マトグラフィーで保持時間を比較した、SP−2340のカラ
ムを用いた場合15.38分に、OV−101カラムの場合には2
5.88分にピークが検出され、これらは(E)−9,11−ド
デカジエニルアセタートの各々のカラムでの保持時間1
5.37分と25.91分とによく一致した。これらの結果から
ピークBは(E)−9,11−ドデセニルアセタートである
と推定した。
以上のことからカンシャノシンクイハマキの誘引物質
は以下の化学構造を有する二つの化合物 C2H5CH=CH(CH28O−CO−CH3 ・・・(I) および CH2=CHCH=CH(CH28O−CO−CH3 ・・・(II) の混合物からなると推定される。
試験例1 化学構造が明らかになった成分を化学合成し、これら
を天然物との誘引活性試験で比較して、誘引活性の確認
を室内での誘引試験で行った。試験は次の様にして行っ
た。直径7cm、長さ60cmのガラス円筒をピークA物質と
(E)−9,11− ドデカジエニルアセタートとの混合物 40 (Z)−9−ドデセニルアセタートと ピークB物質との混合物 40 (Z)−9−ドデセニルアセタートと (E)−9,11−ドデカジエニルアセタートとの混合物 40 試験例2 本発明の化学的に合成した化合物を用いて、実際に野
外での誘引試験を行った。試験する化合物のヘキサン溶
液をゴムキャップに含浸させたもの、または、処女雌を
いれた網籠を粘着物質を塗った厚紙の上に置いたトラッ
プをサトウキビ畑に地上約80cmの高さに6m間隔で設置し
た。誘引活性は粘着物質に補殺された虫の個体数を数え
て調べた。化合物(I)と(II)を100:1の比率で混
ぜ、0.1mgから3mg間で濃度を変えて処女雌と誘引力を比
較したところ、表2で示すように1mgの混合物が処女雌
と同程度の誘引力を持ち、3mgでは処女雌を上回る誘引
力を示した。用い、その中に毎分25cmの風を流した。風
上側に0.01雌分の試料を置き、風下側から5匹の雄蛾を
放した。活性がある場合には、雄蛾は試料まで誘引さ
れ、興奮を示す行動をとることで判断された。合成品の
生物活性を天然物と比較した結果が表1である。この結
果から天然物のピークA物質は(Z)−9−ドデセニル
アセタートであり、ピークB物質は(E)−9,11−ドデ
カジエニルアセタートであることが明らかである。これ
らの化合物(I)及び(II)の混合物は、表に見られる
とおり天然物とほぼ同等の誘引効力を持っている。
試験例3 ついで、最大の誘引力を示す化合物(I)と(II)と
の比較を調べるために1mgの化合物(I)に1から100μ
gの範囲の化合物(II)を混ぜたものをゴムキャップに
含浸させ、その誘引力を試験例2と同様にサトウキビ畑
で比較した。表3に示すように、3から30μgでよく誘
引され、30μgの化合物(II)を加えたものが最大の誘
引力を示した。これらの結果から本害虫の性誘引剤とし
ては、化合物(I)と(II)とを100:3〜0.3の比率で混
ぜ、1mgから3mg間の濃度のものが使用できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(Z)−9−ドデセニルアセタートおよび
    (E)−9,11−ドデカジエニルアセタートの混合物を有
    効成分とするカンシャノシンクイハマキ用性誘引剤。
  2. 【請求項2】(Z)−9−ドデセニルアセタートと
    (E)−9,11−ドデカジエニルアセタートの混合割合が
    100:3〜0.3である特許請求の範囲第1項の性誘引剤。
JP4625387A 1987-02-28 1987-02-28 カンシヤノシンクイハマキ用性誘引剤 Expired - Lifetime JPH082765B2 (ja)

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