JPH08328233A - 焼き付け用フィルム及びそれを用いた最終原稿フィルム - Google Patents

焼き付け用フィルム及びそれを用いた最終原稿フィルム

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JPH08328233A
JPH08328233A JP15217695A JP15217695A JPH08328233A JP H08328233 A JPH08328233 A JP H08328233A JP 15217695 A JP15217695 A JP 15217695A JP 15217695 A JP15217695 A JP 15217695A JP H08328233 A JPH08328233 A JP H08328233A
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film
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toner
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JP15217695A
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Takehisa Kimura
剛久 木村
Junichi Noda
純一 能田
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Kimoto Co Ltd
Original Assignee
Kimoto Co Ltd
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一連の製版工程における製版コスト及びその
労力を軽減し、かつレーザプリンタ等で出力した際、定
着熱によるフィルム全体の波打ちの発生を防止し、さら
には画像部分の画像濃度を向上させつつも非画像部分の
トナー飛び(地汚れ)の発生を低下できる焼き付け用フ
ィルム及びそれを用いた最終原稿フィルムを提供するこ
と。 【構成】 プラスチックフィルムの両面に、少なくとも
光重合性プレポリマー、光重合性モノマー、光重合開始
剤及びマット剤を含有するマット層を有し、当該マット
層が鉛筆硬度H以上であり、かつ、中心線平均表面粗さ
が0.40〜0.75μmである焼き付け用フィルム及
び当該焼き付け用フィルム上に、レーザプリンタにより
直接出力されたトナー画像からなる版下画像情報を有す
る最終原稿フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷製版工程において
使用される焼き付け用フィルム及びそれを用いた最終原
稿フィルムに関し、更に詳しくは、画像形成時における
トナーの画像濃度を低下させることなく、非画像部分へ
のトナー飛散、いわゆる地汚れを低下させた焼き付け用
フィルム及びそれを用いた最終原稿フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、一般にオフセット印刷の製版工
程は、まず、クライアントからの注文に応じて、版下の
作成、写真原稿のスキャナー分解作業、マスキングフィ
ルムの切り抜き作業、色分解された写真原稿及び平網の
貼り込み作業などを経て、最終的にマスク作業で統合さ
れた文字画像情報と写真画像情報とからなる画像を感光
性の銀塩リスフィルムに形成し、最終原稿フィルムを得
る。
【0003】次に、この最終原稿フィルムの画像形成面
と、PS版と呼ばれている印刷版材料の感光面とを紫外
線光源を有する焼き枠あるいは殖版機で真空密着露光を
行い、現像してPS版を作製する、という手順を踏んで
いる。さらに、得られたPS版を印刷機の版胴に装着
し、印刷が行われることになる。
【0004】従来、このような一連の過程を経て印刷に
至るまでには、非常に高価かつ大型な製版機を常に必要
とし、さらに版下の焼き付け等の煩雑な作業を必要とす
るため、多大なコスト及び労力が要求されていた。特
に、少量多種の印刷を行う場合には、印刷代金に占める
製版工賃の割合が高くなり、経済的ではなかった。
【0005】また、製版機を使用した感光性の銀塩リス
フィルムへの撮影は、主として点光源と光学レンズを使
用して行われるので、収差の問題が常に存在する。そし
て収差の存在は、製造された最終原稿フィルムの精度、
ひいては印刷物の印刷精度に影響を及ぼすことになる。
【0006】さらに、最近は明室タイプの感光性の銀塩
リスフィルムが一般的に使用されてきているが、安全
光、真空密着プリンタ、自動現像機等の設備上の問題や
現像処理に伴う現像廃液の発生に関して、環境問題を引
き起こすおそれもある。
【0007】一方、近年のデスクトップパブリッシング
(DTP)の発達に伴い、コンピュータにより各種画像
情報を統合して、直接、版下を作成することが行われて
きている。特に、高性能かつ安価なパーソナルコンピュ
ータ、レーザプリンタ、製版システム、ソフトウエアの
普及は目覚ましいものがあり、製版工程の簡略化も進ん
できている。
【0008】本発明者等は、上述の事情に鑑み、その解
決を試みた結果、感光性の銀塩リスフィルムの代わり
に、OHP用フィルム等を用いてDTPによって編集さ
れた版下画像情報を出力し、これを例えばPS版焼き付
け用の最終原稿フィルムとして使用すれば、製版作業が
著しく簡略化されることを見出した。
【0009】しかしながら、このような方法は以下のよ
うな不都合が生じることが判明した。即ち、出力機とし
て例えばレーザプリンタを使用した場合、トナー画像の
定着温度が約200℃と非常に高いため、未処理フィル
ムあるいは市販のOHP用フィルム若しくはPPC用フ
ィルムでは熱変形を起こし、平面性が著しく損なわれて
しまい、最終原稿フィルムとしては使用できない。さら
には、トナー画像形成時におけるトナーの非画像部への
飛散、いわゆる地汚れが発生してしまう。このような地
汚れは肉眼で意識されるほどでなくても、実際PS版等
に焼き付けて印刷を行った場合、焼き付けられた非画像
部の極僅かなレリーフ部分がインキを呼び、印刷されて
しまう。従って、最終印刷物においては商品価値を著し
く低下させるほどの汚れになってしまう。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたもので、PS版焼き付け用の最終原
稿フィルムの作製等に関して、一連の製版工程における
製版コスト及びその労力を軽減し、かつレーザプリンタ
等で出力した際、定着熱によるフィルム全体の波打ちの
発生を防止し、さらには画像部分の画像濃度を向上させ
つつも非画像部分のトナー飛び(地汚れ)の発生を低下
できる焼き付け用フィルム及びそれを用いた最終原稿フ
ィルムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の焼き付け用フィ
ルムは、プラスチックフィルムの両面に、鉛筆硬度がH
以上で、かつ、中心線平均表面粗さが0.40〜0.7
5μmであるマット層を有することを特徴とするもので
ある。
【0012】好適には、マット層が少なくとも光重合性
プレポリマー、光重合性モノマー、光重合開始剤及びマ
ット剤を含有し、またマット層上にトナー易接着層を積
層したものである。
【0013】以下、本発明を詳述する。
【0014】プラスチックフィルムとしては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、アク
リル、アセチルセルロース、塩化ビニル、フッ素樹脂等
の透明性を阻害しないフィルム若しくはシートが使用で
き、延伸加工、特に二軸延伸されたものは、機械的強
度、寸法安定性が向上されるので好ましい。厚みは適用
される材料に対して適宜選択することができるが、一般
に25〜188μmの範囲が好ましく、耐熱性及び画像
濃度の点で50〜125μmの範囲のものが特に好まし
い。
【0015】プラスチックフィルムの両面に形成される
マット層は、プラスチックフィルムを狭持・固定し、熱
の影響のため変形が生ずるのを防止すると同時に、その
表面形状を制御することにより、実際に必要な画像部分
のトナー転写効率を向上させつつ、非画像部の地汚れが
発生するのを低下させるためのものである。
【0016】一般のプラスチックフィルム、例えば最も
汎用されているポリエステルフィルムの軟化点は約70
℃であり、この温度以上に加熱すると軟化し変形を生じ
てしまい、その後の使用には耐え得ない。特にレーザプ
リンタ等の定着温度、定着時間が長い機種の場合に特に
顕著であり、このような機種では機械内部の搬送経路で
用紙詰まり(ジャミング)を起こしてしまう。
【0017】そこで、本発明においては、マット層にか
かる現象を抑える機能を付与したのである。
【0018】このような性能を得るためには、マット層
の硬度がJIS−K5400における鉛筆硬度でH以
上、好ましくは2H以上は必要である。H以上としたの
は、レーザプリンタでの出力時の熱によるプラスチック
フィルムの変形を効果的に抑えるためであることにほか
ならない。
【0019】また、前記熱変形はマット層の厚みにも起
因するものと考えられるのであるが、一概には決め難
い。従って、マット層の厚みは、使用するプラスチック
フィルムの種類、厚み及びマット層に使用される樹脂の
種類に依存することとなる。即ち、軟化点が低いプラス
チックフィルムを使用する場合、あるいはプラスチック
フィルムの厚みが厚い場合には、マット層の厚みは厚く
しなければならない。但し、定着時間が比較的短い機種
に厚みの厚いプラスチックフィルムを使用すれば、プラ
スチックフィルム内部まで熱が伝わりにくくフィルムの
熱変形は起こりにくいことから、マット層の厚みが比較
的薄くても使用可能である。このような事情によりマッ
ト層の厚みは一概には決められないが、例えば、200
℃で熱定着を行うレーザプリンタにおいては、マット層
の厚みは1〜30μm、好ましくは3〜10μm程度で
ある。
【0020】このようなマット層は、主として熱硬化型
樹脂若しくは電離放射線硬化型樹脂及びマット剤を含有
する塗料から形成することができる。中でも作業環境
性、生産性の点で電離放射線硬化型樹脂を使用するのが
好ましい。
【0021】電離放射線硬化型樹脂とは、電子線あるい
は紫外線照射により硬化される樹脂をいい、少なくとも
光重合性プレポリマー、光重合性モノマー、光重合開始
剤を含有するものである。更に必要に応じて増感剤、非
反応性樹脂、レベリング剤等の添加剤、溶剤を含有させ
ることも可能である。
【0022】光重合性プレポリマーは、その構造、官能
度、分子量が電離放射線硬化型樹脂の硬化に関係し、電
離放射線硬化型樹脂の接着性、硬度、耐クラック性等の
特性を定めるものである。光重合性プレポリマーは骨格
中に導入された官能基が電離放射線照射されることによ
り、ラジカル重合及び/またはカチオン重合する。ラジ
カル重合により硬化するものは硬化速度が速く、樹脂設
計の自由度も大きいため、特に好ましい。
【0023】光重合性プレポリマーとしては、アクリロ
イル基を有するアクリル系プレポリマーが特に好まし
く、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有し、3次
元網目構造となるものである。アクリル系プレポリマー
としては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレー
ト、メラミンアクリレート、ポリエステルアクリレート
等が使用できる。
【0024】光重合性モノマーは、高粘度の光重合性プ
レポリマーを希釈し、粘度を低下させ、作業性を向上さ
せるために、また、架橋剤として塗膜強度を付与するた
めに使用される。
【0025】光重合性モノマーとしては、2−エチルヘ
キシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ブトキシエ
チルアクリレート等の単官能アクリルモノマー、1、6
−ヘキサジオールアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオ
ペンチルグリコールアクリレート等の2官能アクリルモ
ノマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、
トリメチルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート等の多官能アクリルモノマー等
の1種若しくは2種以上が使用される。
【0026】また、光重合性モノマーの混合量が多くな
ると塗膜は必要以上に硬くなるため、所望の硬度、ある
いは所望の可撓性が得られるよう、熱硬化性、熱可塑性
アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の非反応性樹脂を適宜混
合することにより、硬度を調節することができる。混合
割合は適宜選択するとよい。
【0027】光重合開始剤は、電離放射線の照射により
アクリロイル基の反応を短時間で開始させ、反応を促進
させるために添加され、触媒的な作用を有するものであ
る。光重合開始剤は、特に紫外線照射により硬化を行な
う場合に必要とされ、高いエネルギーの電子線を照射す
る時には必要としない場合もある。光重合開始剤の種類
としては、開裂することによりラジカル重合させるも
の、水素を引き抜くことによりラジカル重合させるも
の、あるいはイオンを発生させることによりカチオン重
合させるものがある。
【0028】光重合開始剤としては、適宜選択できる。
例えば、ベンゾインエーテル系、ケタール系、アセトフ
ェノン系、チオキサントン系等のラジカル型光重合開始
剤、ジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリ
アリールスルホニウム塩、トリアリールビリリウム塩、
ベンジルピリジニウムチオシアネート、ジアルキルフェ
ナシルスルホニウム塩、ジアルキルヒドロキシフェニル
スルホニウム塩、ジアルキルヒドロキシフェニルホスホ
ニウム塩等や複合系のカチオン型光重合開始剤が挙げら
れ、これらの1種あるいは2種以上が使用できる。光重
合開始剤は樹脂固型分に対して2〜10重量%、好まし
くは3〜6重量%混合して使用する。
【0029】また、本発明では、さらにマット層の表面
形状をJIS−B0601における中心線平均表面粗さ
(Ra)で0.40〜0.75μmの範囲に調整するこ
とが必要である。0.40μm以上としたのは、非画像
部への地汚れの発生を防止するためであり、0.75μ
m以下としたのは、トナー画像の画像濃度の低下を防止
するためである。
【0030】添加すべきマット剤としては、シリカ、ク
レー、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無
機粒子やアクリル樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、ナイ
ロン樹脂粒子、スチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒
子、ベンゾグアナミン樹脂粒子、ウレタン樹脂粒子等の
有機粒子が使用可能である。中でもシリカが好ましい。
このようなマット剤は、平均粒径が2〜10μmの範囲
のものを使用するのがトナーの転写効率の点で好まし
い。2μm以上としたのは、地汚れの防止に寄与するた
めであり、10μm以下としたのは、出力されたトナー
画像が荒れすぎてしまうのを防止するためである。
【0031】また、これらのマット剤は1種のみに限ら
れず、2種以上を併用して上記Raの範囲に入るように
使用してもよい。2種以上併用する場合、それぞれの平
均粒径を異にして、全体として上記Raの範囲に入るよ
うにしてもよい。
【0032】マット剤の添加量は、樹脂固型分の10〜
100重量%、好ましくは30〜70重量%、さらに好
ましくは40〜60重量%の範囲である。10重量%未
満だとトナーの十分な接着性が得られず、また100重
量%を超えると出力されるトナーの画像濃度が十分でな
いからである。
【0033】電離放射線硬化型樹脂を硬化させるには、
電子線あるいは紫外線を照射する。電子線を照射する場
合、走査型あるいはカーテン型の電子線加速器を用い、
加速電圧1000keV以下、好ましくは100〜30
0keVのエネルギーを有し、100nm以下の波長領
域の電子線を照射して行うことができる。
【0034】紫外線を照射する場合、超高圧水銀灯、高
圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、メタルハライ
ドランプ等を用い、100〜400nm、好ましくは2
00〜400nmの波長領域で、50〜300kcal
/molのエネルギーを有する紫外線を照射する。
【0035】このような組成のマット層を形成するに
は、電離放射線硬化型樹脂を用いた場合、当該樹脂を含
む塗料をプラスチックフィルムの両面に通常の塗布方
法、例えば、バー、ブレード、グラビア、スピン、スプ
レー等のコーティングにより行い、電子線あるいは紫外
線を照射して形成する。
【0036】マット層に電子線あるいは紫外線を照射し
て硬化する場合、酸素の存在及び塗膜の厚みが硬化と密
接に関係する。電離放射線が照射されて発生したラジカ
ルは酸素を補足するため、硬化を抑制してしまう。この
ため、塗膜の厚みが薄いと、塗膜体積に占める表面積が
大きくなり、空気中の酸素により硬化阻害を受けやす
い。また、塗膜の厚みが厚いと、電離放射線が内部まで
透過しにくく、表面が硬化しても、内部の硬化が十分で
なく、塗布界面の未硬化部分の存在のため、マット層と
プラスチックフィルムの密着不良を生じてしまう。この
ような硬化阻害、未硬化を防止するため、特に電子線照
射の場合はN2 ガス等の不活性ガス下で照射を行うこと
ができる。また、塗膜の厚みを調整し、硬化速度の速い
光重合性プレポリマー、光重合性モノマーを選択し、光
重合開始剤の混合量を増加することにより硬化阻害を防
止することができる。
【0037】さらに好ましい態様として、当該マット層
上にトナーの定着性を向上させるためのトナー易接着層
を設けることができる。トナー易接着層は双方のマット
層上に設けてもよく、また一方のマット層上に設けたも
のであってもよい。
【0038】このようなトナー易接着層は、ガラス転移
温度が45〜100℃の範囲の樹脂で構成するのが好ま
しい。45℃以上としたのは当該焼き付け用フィルムを
多数枚積層した場合、ブロッキングが発生するのを防止
するためであり、100℃以下とするのはトナー接着性
を向上させるためである。但し、定着温度が高い機種で
使用する場合は100℃以上のものであっても使用可能
である。
【0039】このような樹脂としては、アクリル、ポリ
エチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリ
ロニトリル、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、
ポリアミド、ポリエステル等のホモポリマー又はコポリ
マーを単独あるいは混合して使用できる。
【0040】さらにトナー易接着層には、必要に応じて
マット剤、帯電防止剤、その他添加剤を添加することも
できる。特に帯電防止剤を添加して表面抵抗値を109
〜1012Ω/□の範囲に調整した場合、良好なトナー定
着性を発揮でき、トナー画像の中抜け現象を防止するこ
とができる。また、焼き付け用フィルムの搬送性、取扱
い性を向上させることもできる。厚みは0.1μm以上
であればよい。また、トナー易接着層とマット層の接着
がよくない場合は、表面処理を施すか、又はアンカーコ
ート処理を施す若しくはアンカーコート層を設けること
も可能である。
【0041】このようなトナー易接着層を設けることに
より、トナー接着性を向上できるが、最終原稿フィルム
として使用するに際して、トナー画像出力後にアルコー
ル系等のトナー定着液を塗布することもできる。
【0042】もっとも、トナー易接着層上に使用態様に
応じた所望の特性を有する層を設けることも可能であ
る。
【0043】このような構造の焼き付け用フィルムは、
200℃以上の定着温度を有する出力機に使用してもフ
ィルムの波打ち現象がほとんどないものである。この熱
による波打ち現象は、マット層の軟化温度が高く、硬度
が高いために抑えられるものと思われる。即ち、プラス
チックフィルムを特定のマット層が挟み込むように配置
しているため、熱によりプラスチックフィルムが軟化し
ても、プラスチックフィルムが変形することができない
からである。また、この構造がプラスチックフィルムに
熱を伝導しにくくしていることも、この現象を抑えるの
に作用しているものと考えられる。
【0044】一方、マット層の表面形状を制御すること
で出力時のトナー画像の転写効率を低下させることな
く、地汚れの発生を防止できる。また、PS版焼き付け
時の真空密着性を高めることもできる。
【0045】なお、驚くべきことに本発明の構成にする
ことで、PS版へ焼き付ける際の最終原稿フィルムとし
て、良好な透明性、光拡散性を有することもわかった。
【0046】その他、必要に応じてプラスチックフィル
ムとマット層間に接着層等を介してもよく、また、プラ
スチックフィルム上に易接着処理を施したものであって
もよい。
【0047】このような構成の本発明の焼き付け用フィ
ルム上は、コンピュータで編集された版下画像情報をレ
ーザプリンタ等により直接出力することにより最終原稿
フィルムを製造することができる。もっとも、出力に際
しては当該版下画像情報を逆像(ミラー像)で出力する
ことが好ましい。逆像で出力した場合には当該版下画像
情報部分とPS版の感光層面とを直接重ね合わせて焼き
付けを行うことができ、光の散乱による焼き付け精度の
低下を防止することができるからである。
【0048】このような版下画像情報を本発明の焼き付
け用フィルムに直接出力するには、例えば、コンピュー
タとレーザプリンタとを接続し、コンピュータ上で版下
画像情報を編集した後に出力する。このような方法によ
り、従来の製版機を使用する場合に比べ、作業性よく光
学的収差の発生がない最終原稿フィルムを得ることがで
きる。
【0049】なお、本発明の焼き付け用フィルムへの出
力手段としては、レーザプリンタに限定されるものでは
ない。
【0050】
【作用】本発明の焼き付け用フィルムによれば、コンピ
ュータ上で編集された文字、図形、各種データ等の版下
画像情報をレーザプリンタ等を使用することにより、熱
変形を起こすことなく簡易に最終原稿フィルムを製造す
ることができる。
【0051】従って、製版機等の特別の設備を必要とし
なくなるため、製版機を用いるべき工程における煩雑な
作業も不要となり、製造コストを著しく軽減できる。
【0052】また、現像機の使用に際して発生する現像
廃液等の液処理に起因する環境問題も解消される。
【0053】さらに、トナー画像出力時における非画像
部の地汚れを著しく軽減できる。
【0054】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明する。
【0055】[実施例1]厚み50μmのポリエステル
フィルムの両面に、以下の組成のマット層用塗料を作製
して、メイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外
線を1〜2秒照射して厚み7.0μmで、JIS−B0
601におけるRaが0.6μm、JIS−K5400
における鉛筆硬度が2Hのマット層を設け、焼き付け用
フィルムを得た。
【0056】 マット層用塗料の組成(固形分:23重量%) ・紫外線硬化型アクリル樹脂 13.0重量部 (UniDic 17-806:大日本インキ化学工業社) ・光重合開始剤 0.3重量部 (IrgCure 651:チバガイギー社) ・シリカ 4.5重量部 (サイリシア445:富士シリシア化学社) ・シリカ 0.8重量部 (アエロジルR−202:日本アエロジル社) ・メチルエチルケトン 18.0重量部 ・トルエン 23.0重量部 ・酢酸ブチル 10.0重量部
【0057】[実施例2]実施例1の両方のマット層上
に以下の組成のトナー易接着層用塗料をメイヤーバーに
て塗布、乾燥して、厚み1.0μmのトナー易接着層を
形成し、焼き付け用フィルムを得た。
【0058】トナー易接着層用塗料の組成 ・アクリル樹脂エマルジョン 2.0重量部 (ジョンクリル780:ジョンソンポリマー社) ・アクリル樹脂エマルジョン 8.0重量部 (ニカゾールRX301:日本カーバイド工業社) ・スチレン系帯電防止性樹脂 1.0重量部 (VERSA TL-125:カネボウエヌエスシー社) ・水 34.0重量部 ・メタ変性アルコール 15.0重量部
【0059】コンピュータ上で印刷用版下となる文字、
図形、各種データ等の画像情報を編集した後、実施例
1、2で得られた焼き付け用フィルムを、200℃でト
ナーの定着を行うレーザプリンタ(TN7270PS
J:東芝社)に給紙して、逆像(ミラー像)にて画像の
出力を行い、最終原稿フィルムを得た。
【0060】比較例として、厚み50μmのOHP用フ
ィルムに同様の出力を行った。
【0061】本発明の焼き付け用フィルムを用いた最終
原稿フィルムは、出力後においても、出力前と同様に波
打ち現象及び非画像部の地汚れは認められなかった。一
方、比較例のフィルムは、出力中にレーザプリンタの定
着部以降の搬送経路で用紙詰まりを起こし、出図不能だ
った。
【0062】また、これらトナー画像が形成された出図
後の最終原稿フィルムについて、非画像部の地汚れ及び
画像部の画像濃度を評価した。
【0063】なお、地汚れについては、1mm2 当たり
に粒径が20μm以上のものがいくつあるかを金属顕微
鏡(PME3:オリンパス光学工業社)を用いて観察
し、5個未満を○、5〜15個を△、15個超を×とし
た。画像濃度については、透過濃度計(TD−904:
マクベス社)を用いてUVフィルターで測定し、濃度2
以上を○、1.5〜2.0を△、1.5未満を×とし
た。結果を表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】次に、出力された最終原稿フィルム(焼き
付け用フィルムにトナー画像が乗っている状態のもの)
を用いて、PS版(ポジタイプVPS:富士写真フィル
ム社)に紫外光を光源とする焼き枠(超高圧水銀灯ジェ
ットライト:オーク社)を使用して、300mj/cm
2 の露光量で真空密着焼き付けを行った。次に、この露
光されたPS版を、PS版現像液(DP−4:富士写真
フィルム社)を水で9倍に希釈した液で1分間現像した
後、枚葉オフセット印刷機(1800AWD:トーコー
社)の版胴に装着して印刷したところ、画線・画像の解
像力に優れ、かつ非画像部の地汚れのない印刷物を得る
ことができた。
【0066】一方、比較例のフィルムは、出力中にレー
ザプリンタの定着部以降の搬送経路で用紙詰まりを起こ
したため、5cmのキャリアー紙を比較例のフィルム先
端部に接着して出図を行った。これは、搬送経路に用紙
詰まりを起こすことなく出力されたが、10mm以上の
高さの波打ちが多数発生し、密着焼き付けに使用するこ
とができなかった。
【0067】結果からも明らかなように、本発明の焼き
付け用フィルムは、熱によるフィルムの平面性が著しく
向上され、また、非画像部の地汚れの発生がなく、これ
に伴い、再現性のよい印刷物を得ることができることが
わかった。
【0068】なお、実施例においては、PS版へ焼き付
ける際の最終原稿フィルムとして、良好な透明性、光拡
散性を有することも確認された。
【0069】
【発明の効果】本発明の焼き付け用フィルムは、プラス
チックフィルムの両面に特定のマット層を設けたため、
200℃以上の高温に加熱されてもフィルム全体の波打
ち現象の発生がほとんどなく、良好な平面性を維持でき
る。
【0070】また、本発明の焼き付け用フィルムによれ
ば、コンピュータ上で編集された文字、図形、各種デー
タ等の版下画像情報をレーザプリンタ等を使用すること
により、熱変形の発生がない最終原稿フィルムを製造す
ることができる。
【0071】従って、製版機等の特別の設備を必要とし
なくなるため、製版機を用いるべき工程における煩雑な
作業も不要となり、製造コストを著しく軽減することが
できる。さらには、現像機の使用に際して発生する現像
廃液等の液処理に起因する環境問題も解消される。
【0072】一方、本発明の焼き付け用フィルムは、特
定のマット層をプラスチックフィルムの両面に設け、そ
の表面形状を制御することとしたので、レーザプリンタ
で出力した際に非画像部の地汚れの発生がなく、PS版
への最終原稿フィルムとして使用した場合には、再現性
よく画像・画線を焼き付けることができる。
【0073】なお、本発明の構成にすることで、PS版
へ焼き付ける際の最終原稿フィルムとして、良好な透明
性、光拡散性を有することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチックフィルムの両面にマット層を
    有する焼き付け用フィルムにおいて、前記マット層の鉛
    筆硬度がH以上で、かつ、中心線平均表面粗さが0.4
    0〜0.75μmであることを特徴とする焼き付け用フ
    ィルム。
  2. 【請求項2】マット層が少なくとも光重合性プレポリマ
    ー、光重合性モノマー、光重合開始剤及びマット剤を含
    有することを特徴とする請求項1記載の焼き付け用フィ
    ルム。
  3. 【請求項3】マット層上にトナー易接着層を有すること
    を特徴とする請求項1記載の焼き付け用フィルム。
  4. 【請求項4】請求項1の焼き付け用フィルム上に、レー
    ザプリンタにより直接出力されたトナー画像からなる版
    下画像情報を有することを特徴とする最終原稿フィル
    ム。
JP15217695A 1995-05-26 1995-05-26 焼き付け用フィルム及びそれを用いた最終原稿フィルム Pending JPH08328233A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022158117A (ja) * 2021-04-01 2022-10-17 東洋紡株式会社 表面処理プラスチックフィルム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022158117A (ja) * 2021-04-01 2022-10-17 東洋紡株式会社 表面処理プラスチックフィルム

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