JPH08332183A - 骨粗鬆症診断方法 - Google Patents

骨粗鬆症診断方法

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JPH08332183A
JPH08332183A JP14073195A JP14073195A JPH08332183A JP H08332183 A JPH08332183 A JP H08332183A JP 14073195 A JP14073195 A JP 14073195A JP 14073195 A JP14073195 A JP 14073195A JP H08332183 A JPH08332183 A JP H08332183A
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bone
echo
ultrasonic
acoustic impedance
ultrasonic wave
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JP14073195A
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English (en)
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Tetsuya Ishii
徹哉 石井
Masashi Kuriwaki
真史 栗脇
Yasuyuki Kubota
康之 久保田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 骨密度や骨弾性率を推定し、骨粗鬆症の進行
状況を診断する。 【構成】 超音波振動子の送受波面に超音波遅延スペー
サを接合してなるトランスデューサ1を生体に当て、送
受波面を骨Mbに向けて所定の角度範囲内で振り動かし
ながら、超音波インパルスAiを断続的に発射すると共
に、皮膚表面からの表面エコーAe1、骨表面からの骨
エコーAe2を逐次受波してエコー情報を獲得する。装
置本体2内のCPUは、最大骨エコーレベル、これと対
をなす表面エコーレベル、このときのエコー到達時間
差、予め知られた軟組織及び超音波遅延スペーサの音響
インピーダンスに基づいて、超音波の減衰度を考慮した
骨Mbの音響インピーダンスを算出する。骨Mbの音響
インピーダンスは、骨Mbの[弾性率×密度]の平方根
で表され、骨密度が増加(減少)すると、弾性率も(増
加)低下するので、骨密度や骨弾性率を判断する上で、
良い指標となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超音波インパルスを
人体の所定の部位の骨組織に当てて骨粗鬆症を診断する
骨粗鬆症診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】骨粗鬆症とは、骨のカルシウムが抜け出
してスカスカになり、変形したり少しのショックで折れ
易くなる病気である。骨粗鬆症を診断する手段の一つと
して、従来、特開平2−104337号公報に記載され
ているような超音波により診断する方法が知られてい
る。この超音波による診断方法では、骨組織中での音速
が、骨密度に経験上比例するとみなせるとして、超音波
パルスを被験者の皮膚から測定部位の骨組織に向けて発
射し、当該骨組織を透過してきた超音波パルスを受波し
て、骨組織中での音速を測定する。そして、骨組織中で
の音速が遅い程、骨粗鬆症が進行していると診断する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、骨組織中で
の音速は、厳密に言うと、骨密度に比例するのではな
く、[骨の弾性率/骨密度]の平方根で与えられる。し
かも、骨密度が増加すれば弾性率も上昇する関係にある
ため、骨密度の増加に対して音速は敏感には応答でき
ず、音速と骨密度との相関係数は、けっして高くはな
い。したがって、音速情報に基づく上記従来の診断方法
では、骨粗鬆症の進行状況を確実に判断するには無理が
あった。一方、骨弾性率の状況から骨粗鬆症を診断でき
るという意見もある。
【0004】この発明は、このような背景の下になされ
たもので、骨密度や骨弾性率の状態を正確に推定し、骨
粗鬆症の進行状況を確実に診断できる骨粗鬆症診断方法
を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明に係る骨粗鬆診断方法は、超音
波振動子の超音波送受波面に送信残響が静まるまで必要
なエコーの戻りを遅延させるための超音波遅延スペーサ
を接合してなる超音波送受波器を生体に当て、上記超音
波送受波面の法線を骨に向け、かつ骨の法線に対して所
定の角度範囲内で振り動かしながら、超音波インパルス
を断続的に発射すると共に、上記生体表面からの第1の
エコー、上記骨表面からの第2のエコーを逐次受波し
て、エコー情報を獲得し、獲得されたエコー情報から第
2のエコーの最大レベル、これと対をなす第1のエコー
のレベルを抽出すると共に、このときの第1のエコーが
受波されてから第2のエコーが受波されるまでのエコー
到達時間差から上記生体表面と上記骨との間の軟組織を
往復することによる超音波の減衰度を算出した後、抽出
された第2のエコーの最大レベル、これと対をなす第1
のエコーのレベル、算出された上記超音波の減衰度、及
び予め知られた上記生体の軟組織の音響インピーダン
ス、同じく予め知られた上記超音波遅延スペーサの音響
インピーダンスに基づいて、上記生体の軟組織と骨との
界面での反射係数又は上記骨の音響インピーダンスを算
出し、算出された該反射係数又は骨の音響インピーダン
スから骨密度又は骨弾性率の状況を推定して骨粗鬆症を
診断することを特徴としている。
【0006】
【作用】この発明の構成において、超音波送受波器を生
体に当て、超音波送受波面の法線を上記骨に向け、かつ
骨の法線に対して所定の角度範囲内で振り動かしなが
ら、超音波インパルスを断続的に発射する。発射の度に
送信残響が生じるが、送受波面に超音波遅延スペーサが
設けられているため、生体表面から戻ってくる第1のエ
コー及び骨から戻ってくる第2のエコーは、送信残響に
重なることなく、逐次受波され、エコー情報が獲得され
る。獲得されたエコー情報の中から第2のエコーの最大
レベル、これと対をなす第1のエコーのレベルを抽出す
ると共に、このときの第1,第2のエコー間の到達時間
差から上記生体表面と骨との間の軟組織を往復すること
による超音波の減衰度を算出する。次に、抽出された第
2のエコーの最大レベル、これと対をなす第1のエコー
のレベル、算出された超音波の減衰度、及び予め知られ
た上記生体の軟組織の音響インピーダンス、同じく予め
知られた上記超音波遅延スペーサの音響インピーダンス
に基づいて、上記生体の軟組織と骨との界面での反射係
数又は上記骨の音響インピーダンスを算出する。そし
て、算出された反射係数又は骨の音響インピーダンスか
ら骨密度や骨弾性率の状況を推定して骨粗鬆症を診断す
る。なお、最大レベルの第2のエコーが受波されるの
は、骨の法線と超音波送受波面の法線とが一致したと
き、したがって、垂直反射の第2のエコーが送受波面に
垂直に入射するときであり、この場合には、非常に簡素
な式を用いて、反射係数及び骨の音響インピーダンスを
算出できるので、処理の迅速化を図ることができる。
【0007】この発明の構成によれば、超音波の軟組織
往復による減衰度(エコー時間差の関数)も考慮される
ので、骨の音響インピーダンスを確実に測定できる。骨
の音響インピーダンスは、骨の[弾性率×密度]の平方
根で表されるので、骨密度の増加に伴って弾性率が上昇
すると、これらの相乗効果を受けるために、敏感に応答
して顕著に増加する。逆に、骨密度が減少して、弾性率
が低下すると、音響インピーダンスは、これらの相乗効
果を受けて、敏感に応答して顕著に減少する。それゆ
え、骨の音響インピーダンスは、骨密度や骨弾性率を判
断する上で、良い指標となる。したがって、操作者は、
出力手段によって出力される骨の音響インピーダンスの
値から、骨粗鬆症の進行状況を確実に推定することがで
きる。例えば、音響インピーダンスが、その年齢層の平
均値から著しく小さい場合には、骨粗鬆症が悪化してい
ることが判る。また、骨の音響インピーダンスを骨密度
や骨弾性率の指標とする代わりに、通常は、骨の音響イ
ンピーダンスの単調増加関数とみなして差し支えない生
体の軟組織と骨の界面での反射係数を骨密度や骨弾性率
の指標としても、上述したと同様の効果を得ることがで
きる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例につ
いて説明する。図1は、この発明の一実施例である骨粗
鬆症診断方法の実施に用いる装置(骨粗鬆症診断装置)
の電気的構成を示すブロック図、図2は、同装置の外観
図、図3は、同装置の使用状態を示す図、図4は、同装
置による骨粗鬆症診断の様子を示す図、図5は、同装置
の動作処理手順(同骨粗鬆症診断方法)を示すフローチ
ャート、また、図6は、同装置の動作を説明するための
図である。図1乃至図4に示すように、この例の骨粗鬆
症診断装置は、被験者Mの測定部位である骨Mbに向け
て、指向性の良い超音波インパルスAiを発射すると共
に、エコー(反射波)を受波して受波信号(電気信号)
に変換する超音波トランスデューサ(以下、単に、トラ
ンスデューサという)1と、このトランスデューサ1に
半波インパルスの電気信号を入力すると共に、トランス
デューサ1から供給される各種エコーの受波信号(電気
信号)を処理して、骨粗鬆症診断の指標となる骨Mbの
音響インピーダンス情報を提供する装置本体2と、これ
らを接続するケーブル3とから概略なっている。
【0009】上記トランスデューサ1は、図示しない
が、チタンジルコン酸鉛(PZT)からなる円板状の厚
み振動型圧電素子の両面に図示せぬ電極層を積層して形
成される超音波振動子1aの超音波送受波面X(以下、
単に、送受波面という)に、超音波遅延スペーサ1bを
接合してなっている。超音波遅延スペーサ1bは、送信
残響Anの残存中に、皮膚、筋肉、脂肪等で構成される
軟組織Maや骨Mbの表面Y,Zから、エコーAe1,
Ae2が送受波面Xに戻ってこないように、これらのエ
コーAe1,Ae2の到達を遅延させるための部材であ
り、例えばポリエチレンバルクが用いられる。ここで、
超音波振動子1aとしては、平面波の状態でエコーAe
1,Ae2を受けるのが測定感度上好ましいことから、発
射された超音波インパルスAiが平面波に近い状態で骨
Mbに向かって伝搬できるように、送受波面Xのなるべ
く大きなものを用いるのが好ましい。
【0010】上記装置本体2は、パルス送出部4と、整
合回路5と、増幅器6と、波形整形器7と、A/D変換
器8と、計時回路9と、CPU(中央処理装置)10
と、ROM11と、RAM12と、レベルメータ13
と、表示器14とから構成されている。パルス送出部4
は、整合回路5を介してトランスデューサ1に接続さ
れ、中心周波数略2.5MHzの半波インパルスの電気
信号を所定の周期で生成して、断続的にトランスデュー
サ1に送信する。整合回路5は、ケーブル3を介してト
ランスデューサ1に接続され、トランスデューサ1と装
置本体2との間で最大のエネルギ効率で信号の受け渡し
を行う。増幅器6は、整合回路5の出力信号を所定の増
幅度で増幅した後、波形整形器7に入力する。波形整形
器7は、図示せぬ検波回路とローパスフィルタ(LP
F)とから構成され、増幅器6の出力信号(増幅された
受波信号)を検波処理・フィルタ処理を施して波形整形
した後、A/D変換器8に入力する。
【0011】A/D変換器8は、図示せぬレベル検出回
路、サンプルホールド回路等を備え、波形整形器7の出
力信号(波形整形された各種受波信号)のレベルや到来
時刻等を検出して、軟組織Maの表面(以下、皮膚表面
ともいう)Yから先に戻ってくるエコーAe1(以下、
表面エコーという)と、骨表面Zから遅れて戻ってくる
エコーAe2(以下、骨エコーという)とを順次抽出
し、対をなして抽出された表面エコーAe1及び骨エコ
ーAe2の受波信号をそれぞれデジタルの表面エコー信
号E1及び骨エコー信号E2に変換し、デジタルに変換さ
れた表面エコー信号E1及び骨エコー信号E2をCPU1
0に逐次入力すると共に、表面エコーAe1を抽出した
ときは、表面エコー抽出信号ETを生成して、計時回路
9に与える。上述のことから明らかなように、ここで、
デジタルの表面エコー信号E1は、表面エコーAe1が送
受波面Xにまで戻ってきたときの当該表面エコーAe1
のレベル値(表面エコーレベル)を示し、一方、デジタ
ルの骨エコー信号E2は、骨エコーAe2が送受波面Xに
まで戻ってきたときの当該骨エコーAe2のレベル値
(骨エコーレベル)を示している。計時回路9は、図示
せぬクロック発生器と計数回路とから構成され、A/D
変換器8から表面エコー抽出信号ETの供給を受ける度
に、計数回路をリセットして計時を開始し、経過時間
(計数値)はCPU10に与えられる。
【0012】CPU10は、ROM11に記憶された処
理プログラムをRAM12を用いて実行することによ
り、装置各部を制御して、骨粗鬆症診断の指標となる骨
Mbの音響インピーダンスZzの算出処理を行う。すな
わち、CPU10は、 A/D変換器8の出力信号
(表面エコー信号E1及び骨エコー信号E2)を逐次取り
込むと共に、骨エコー信号E2の取り込み時点に、計時
回路9から経過時間を読み込んで、エコー到達時間差T
nを計測する。ここで、エコー到達時間差Tnとは、表
面エコーAe1の到達時間を基準時間に設定した場合に
おける、骨エコーAe2の到達の遅れを意味し、エコー
到達時間差Tnに軟組織Ma中での音速を乗じて得られ
る値が、軟組織Maの厚みの2倍、すなわち超音波が軟
組織Maを往復する道のりに相当する。次に、 取り
込んだ骨エコー信号E2の中から最大骨エコーレベルE2
maxを抽出し、抽出された最大骨エコーレベルE2max、
これと対をなす表面エコーレベルE1max、及びこのとき
のエコー到達時間差Tn、並びに既知の軟組織Maの音
響インピーダンスZy、同じく既知の超音波遅延スペー
サ1bの音響インピーダンスZx等に基づいて、骨Mb
の音響インピーダンスZzを算出する。
【0013】ROM11は、CPU10の各種処理プロ
グラム及び骨Mbの音響インピーダンスZzを算出する
ための演算サブプログラムを格納する。RAM12は、
CPU10の作業領域が設定されるワーキングエリア
と、各種データを一時記憶するデータエリアとを有し、
このデータエリアには、今回取り込んだ表面エコーレベ
ルE1、骨エコーレベルE2、このときのエコー到達時間
差Tnを記憶する今回抽出データメモリエリアや、これ
まで取り込んだ骨エコーレベルE2の中から抽出された
最大骨エコーレベルE2max、これと対をなす表面エコー
レベルE1max、及びこのときのエコー到達時間差Tn等
を一時記憶する最大値抽出データメモリエリアや、測定
続行か否かの情報を示す測定続行フラグ等が設定されて
いる。レベルメータ13は、CPU10によって制御さ
れ、RAM12の今回抽出データメモリエリアに記憶さ
れている今回抽出の骨エコーレベルE2(骨エコーAe2
の現在レベル13a)と、RAM12の最大値抽出デー
タメモリエリアに記憶されている最大骨エコーレベルE
2max(骨エコーAe2の最大レベル13b)とを液晶指
針パターンにより同時表示する。表示器14は、CRT
ディスプレイ又は液晶ディスプレイからなり、CPU1
0によって算出された骨Mbの音響インピーダンスZz
や算出途中の結果を表示する。
【0014】次に、図3乃至図6を参照して、この例の
動作処理手順(骨粗鬆症診断方法)について説明する。
上記構成の装置を用いて、骨粗鬆症を診断するには、測
定対象として、なるべく平面波の骨エコーAe2が得易
い形状・部位の骨Mbを選択する。例えば、踵や膝蓋骨
上等は、湾曲が少なく、皮膚の近くにあり、平面波の骨
エコーAe2が得易いので、測定対象として好適であ
る。測定対象の骨Mbを選択した後、装置に電源を投入
すると、CPU10は、まず、ステップSP10(図
5)において、装置各部のイニシャライズを行う。この
イニシャライズは、RAM12内に設定された各種デー
タメモリエリアのクリア及び測定続行フラグのリセット
並びに周辺回路の初期設定となる各種変数の初期設定等
である。これにより、RAM12に設定された今回抽出
データメモリエリア、最大値抽出データメモリエリア、
測定続行フラグ等の内容は、いずれも、「0」の状態に
初期設定される。CPU10は、装置各部のイニシャラ
イズを終えると、ステップSP11において、プレ測定
の開始を待つ。
【0015】ここで、操作者は、図3に示すように、測
定対象の骨Mbを覆っている軟組織Maの表面(皮膚表
面)Yに、例えば水やゼリー等の超音波カップリング材
15を塗って、超音波が被験者Mの体内に注入され易い
状態にした後、超音波カップリング材15の上からトラ
ンスデューサ1を皮膚表面Yに密着させ、かつ送受波面
Xを測定対象の骨Mbに向けた状態で、測定開始スイッ
チをオンとする。
【0016】測定開始スイッチがオンとされると(ステ
ップSP11)、CPU10は、測定続行フラグの内容
を「1」に書き改めた後(測定続行フラグを立てた
後)、これより、図5に示す処理手順に従って診断動作
を開始する。CPU10は、ステップSP12におい
て、パルス送出部4を制御して、半波インパルスの電気
信号をトランスデューサ1に送出させる。トランスデュ
ーサ1は、パルス送出部4から半波インパルスの電気信
号を受けると、超音波振動子1aの送受波面Xから被験
者Mの骨Mbに向けて指向性の良い超音波インパルスA
iを発射する。発射された超音波インパルスAiは、超
音波遅延スペーサ1bの中を送受波面Xの法線方向に進
み、図4に示すように、超音波遅延スペーサ1bと軟組
織Maとの界面Y(厳密には、図3に示すように、超音
波遅延スペーサ1bと超音波カップリング材15との界
面)において、一部は反射して表面エコーAe1とな
り、残りは軟組織Ma内に進入する。このうち、表面エ
コーAe1は、超音波遅延スペーサ1b内を逆向きに進
んで、超音波振動子1aの送受波面Xで受波される(な
お、表面エコーAe1が受波される時点では、送信残響
Anは静まっている)。一方、軟組織Ma内に進入した
超音波インパルスAiは、軟組織Maを構成する分子と
の相互作用により減衰しながらも測定対象の骨Mbに向
かって伝搬する。そして、骨表面Zにおいて、一部は反
射して骨エコーAe2となり、残りは骨Mb内に進入し
て一部は吸収され一部は透過する。このうち、骨エコー
Ae2は、逆の経路を辿って、再び超音波遅延スペーサ
1b内に入り、超音波振動子1aの送受波面Xで受波さ
れる。
【0017】トランスデューサ1は、各種のエコーA
n,Ae1,Ae2を逐次受波すると、受波信号(電気信
号)に変換し、変換により生成された受波信号をケーブ
ル3を介して装置本体2(整合回路5)に送出する。増
幅器6は、整合回路5から出力される受波信号を所定の
増幅度で増幅した後、波形整形器7に入力する。波形整
形器7は、増幅器6の出力信号を検波・フィルタ処理を
施して波形整形した後、A/D変換器8に入力する。
【0018】ここで、CPU10は、A/D変換器8を
制御して、波形整形器7の出力信号のレベル等を検出さ
せ、先に戻ってくる表面エコーAe1と、遅れて戻って
くる骨エコーAe2とを順次抽出させ、対をなして抽出
された表面エコーAe1、骨エコーAe2の受波信号をデ
ジタルの表面エコー信号E1、骨エコー信号E2に変換さ
せる(ステップSP13)。なお、A/D変換器8は、
表面エコーAe1を抽出したときは、表面エコー抽出信
号ETを生成して計時回路9に与える。CPU10は、
A/D変換器8から互いに対をなす表面エコー信号E1
及び骨エコー信号E2を取り込むと共に、骨エコー信号
E2の取り込み時点に、計時回路9から経過時間を読み
込んで、このときのエコー到達時間差Tnを計測した
後、今回抽出の表面エコーレベルE1、骨エコーレベル
E2、エコー到達時間差Tnとして、RAM12の今回
抽出データメモリエリアに記憶した後(ステップSP1
4)、レベルメータ13を制御して、今回抽出の骨エコ
ーレベルE2(骨エコーAe2の現在レベル13a)と、
RAM12の最大値抽出データメモリエリアに記憶され
ている最大骨エコーレベルE2max(骨エコーAe2の最
大レベル13b)とを液晶指針パターンにより同時表示
させる(ステップSP15)。
【0019】次に、CPU10は、ステップSP16に
移り、RAM12内の今回抽出データメモリエリアから
今回抽出の骨エコーレベルE1を読み出すと共に、最大
値抽出データメモリエリアから最大骨エコーレベルE2m
axを読み出して、今回抽出の骨エコーレベルが、最大骨
エコーレベルE2maxよりも大きいか否かを判断する。こ
の判断の結果が、「YES」のとき、すなわち、今回抽
出の骨エコーレベルE2が最大骨エコーレベルE2maxよ
りも大きいときは、ステップSP17へ進み、最大値抽
出データメモリエリアの記憶内容(最大骨エコーレベル
E2max等)を今回抽出骨データメモリエリアの記憶内容
(今回抽出の骨エコーレベルE2等)で書き換えた後、
ステップSP18へ進む。一方、ステップSP16にお
ける判断の結果が、「NO」のとき、すなわち、今回抽
出の骨エコーレベルE2が最大骨エコーレベルE2maxよ
りも小さいときは、ステップSP18へ直接飛ぶ。ステ
ップSP18では、CPU10は、RAM12内の測定
続行フラグを見る。測定続行フラグが立っていれば(測
定フラグの内容が「1」のときは)、測定続行の意味な
ので、CPU10は、ステップSP12へ戻り、上述の
処理(ステップSP12〜SP18)を繰り返す。な
お、操作者が、測定終了スイッチを押すまで、測定続行
フラグの内容は「1」に保たれる。
【0020】操作者は、CPU10が上述の処理(ステ
ップSP12〜SP18)を繰り返す間、図3の矢印R
で示すように、トランスデューサ1を、皮膚表面Yに当
てがい、かつ測定対象である骨Mbに向けた状態で、時
にコマの歳差運動のように円を描いて、時にシーソのよ
うに前後に左右に斜め方向に振りながら、レベルメータ
13の液晶指針パターンが最大に振れる状態を目指す。
レベルメータ13の液晶指針パターンが最大に振れると
きは、図6(a)に示すように、測定部位である骨Mb
の法線とトランスデューサ1の送受波面Xの法線とが一
致するとき、すなわち、平面波の超音波インパルスAi
が骨表面Zに垂直入射するとき(超音波インパルスAi
の波面が骨表面Zに対して略平行に揃っているとき)で
ある。
【0021】何故なら、両法線が一致するときには、同
図(a)に示すように、骨表面Zで垂直反射した骨エコ
ーAe2は、送受波面Xに垂直入射して戻ってくるた
め、骨エコーAe2の波面も送受波面Xに対して略平行
に揃い、それゆえ、受波位置の違いによる骨エコーAe
2の位相のずれが最小となるので、受波信号は、山と谷
との打ち消し合いが少なく、したがって、最大レベルの
骨エコーAe2が受波されることとなるからである。こ
れに対して、両法線が不一致のとき、同図(b)に示す
ように、送受波面Xで骨エコーAe2の波面が不揃いの
ため、受波信号は、山と谷とが打ち消し合って、小さく
なる。ここで、大事なことは、骨エコーAe2のうち、
抽出したいのは、垂直反射で戻ってくる骨エコーAe2
である、ということである。何故なら、後述のアルゴリ
ズムに適用される数式は、計算の正確性・簡素化のた
め、骨エコーAe2が略垂直反射の場合に成立する式だ
からである。ただ、骨表面Zで垂直反射した骨エコーA
e2は、上述したように、受波信号が最大レベルとなる
ので、垂直反射の骨エコーAe2を抽出するために、レ
ベルメータ13を参照しながら、最大レベルの骨エコー
Ae2を抽出するのである。なお、レベルメータ13の
液晶指針パターンは、骨Mbの法線と送受波面Xの法線
との不一致が、はなはだしいときは、敏感に変化する
が、両法線が略一致するときは、変化が鈍くなるため、
垂直反射の骨エコーAe2は、容易にかつ再現性良く抽
出できる。一方、表面エコーAe1は、超音波振動子1
aの送受波面Xと超音波遅延スペーサ1bの先端面と
が、互いに平行関係を有するように設定されているの
で、同図(a),(b)に示すように、常に垂直反射で
ある。
【0022】操作者は、レベルメータ13の液晶指針パ
ターンの振れ具合を見て、最大レベルの骨エコーAe2
を抽出できたと判断すると、測定終了スイッチを押下す
る。測定終了スイッチが押下されると、CPU10は、
割り込み処理により、測定続行フラグの内容を「0」に
書き換えて、測定続行フラグを下ろす。測定続行フラグ
が下ろされると、CPU10は、測定終了と判断し(ス
テップSP18)、パルス送出部4を制御して、トラン
スデューサ1への半波インパルス(電気信号)の送信を
停止させる。そして、最大値抽出データメモリエリアか
ら、記憶内容(最大骨エコーレベルE2max等)を読み出
して、表示器14に表示する(ステップSP19)。
【0023】この後、CPU10は、最大値抽出データ
メモリエリアに記憶されているデータ(最大骨エコーレ
ベルE2max、これと対をなす表面エコーレベルE1max、
及びこのときのエコー到達時間差Tn)を用いて、骨M
bの音響インピーダンスZzの算出処理を実行する。こ
の算出処理は、まず、軟組織Ma中での超音波の減衰度
A(Tn)を算出し(ステップSP20)、次いで、得ら
れた減衰度A(Tn)等から軟組織Maと骨Mbとの界面
での反射係数Rを算出した後(ステップSP21)、得
られた反射係数R等から骨Mbの音響インピーダンス
(音響インピーダンス密度:N・s/m3)Zzを算出す
る(ステップSP23)という手順で行われる。
【0024】[1]超音波の軟組織往復による減衰度A
(Tn)の算出 CPU10は、まず、最大値抽出データメモリエリアの
中からエコー到達時間差Tnを読み出し、読み出された
エコー到達時間差Tn[sec]の値を式(1)に代入し
て、軟組織Ma内での超音波の減衰度A(Tn)を算出す
る(ステップSP20)。
【0025】
【数1】
【0026】ここで、減衰度A(Tn)とは、超音波が軟
組織Ma内を往復する際に受ける減衰の程度、すなわ
ち、超音波が皮膚表面Yから骨表面Zにまで伝搬し、骨
表面Zで反射して再び皮膚表面Yに戻ってくるまでに受
ける減衰の程度を意味する(A(Tn)が小さい程、減衰
大を意味する)。また、減衰度A(Tn)は、エコー到達
時間差Tnの関数であり、関係式は、実験もしくはシミ
ュレーションによって求めることができる。超音波が、
軟組織Ma内で減衰を受けるのは、第1に、この例で使
用する超音波は、完全な平面波ではなく、球面波成分も
多分に含み、この球面波成分により音響エネルギが拡散
(超音波拡散)するからであり、第2に、軟組織Maと
の摩擦で、音響エネルギが熱エネルギに変換(超音波吸
収)されるためである。超音波拡散に起因する減衰の程
度は、トランスデューサ1の開口、超音波の周波数、軟
組織Maの音速等から、計算や実験により求めることが
できる。また、超音波吸収に起因する減衰の程度は、超
音波の周波数を低くすれば小さくなり、周波数が充分に
低くなくとも、軟組織Maの代表的な吸収定数(単位長
当たりの超音波の減衰率)を用いることができる。な
お、超音波の減衰度A(Tn)を与える式(1)は、超音
波の使用中心周波数を2.5MHzに設定し、トランス
デューサ1の開口を15mmに設定した場合に成立する
実験式である。
【0027】[2]軟組織Ma・骨Mbの界面での反射
係数Rの算出 次いで、CPU10は、最大値抽出データメモリエリア
の中から最大骨エコーレベルE2max、これと対をなす表
面エコーレベルE1maxを読み出し、式(1)を用いて算
出された減衰度A(Tn)と共に、式(2)に代入して、
超音波が軟組織Maの媒質側から骨Mbに垂直入射する
場合の軟組織Maと骨Mbとの界面での反射係数Rを算
出する(ステップSP21)。
【0028】
【数2】
【0029】ここで、 Zx:超音波遅延スペーサ1bの音響インピーダンス
(既知) Zy:軟組織Maの音響インピーダンス(既知) なお、Zx,Zyには、実測値や計算値が使用される。
【0030】式(2)は、次のようにして導かれる。ま
ず、パルス送出部4から、半波インパルスの電気信号
(振幅Vi)をトランスデューサ1に送出すると、トラ
ンスデューサ1は、超音波振動子1aの送受波面Xから
被験者Mの骨Mbに向けて超音波インパルスAiを発射
する。トランスデューサ1に単位電気信号(電圧、電
流、散乱パラメータ等)を印加したときに、トランスデ
ューサ1から出力される超音波インパルスの超音波遅延
スペーサ1bの先端面における音圧をPとすると、超音
波インパルスAiは、音圧PViで超音波遅延スペーサ
1bの先端面に達し、ここで、大半は、皮膚表面Yから
軟組織Ma内に注入されるが、一部は表面エコーAe1
となって、再び逆の経路を辿りトランスデューサ1に受
波される。表面エコーAe1の音圧P(e1)は、式(3)
で与えられる。
【0031】
【数3】 P(e1)=D・P・Vi ……(3) ただし、 D=(Zy−Zx)/(Zy+Zx) ここで、 D:超音波が、超音波遅延スペーサ1bの媒質側から軟
組織Maに垂直に入射する場合の超音波遅延スペーサ1
bと軟組織Maとの界面での反射係数
【0032】いま、超音波遅延スペーサ1bの先端面に
単位入射音圧のエコーが垂直に入射したときにトランス
デューサ1から出力される受波信号(電気信号)の振幅
をQとすると、音圧P(e1)の表面エコーAe1が、トラ
ンスデューサ1の超音波振動子1aに受波されると、ト
ランスデューサ1は、振幅Q・P(e1)の受波信号を出力
する。この受波信号は、増幅器6及び波形整形器7で増
幅されて、表面エコー信号E1として、A/D変換器8
にてデジタル変換される。それゆえ、増幅器6の振幅増
幅度と波形整形器7の振幅増幅度との積をBすると、表
面エコーレベルE1は、式(4)で与えられる。
【0033】
【数4】
【0034】一方、音圧PViの超音波インパルスAi
は、超音波遅延スペーサ1bの先端面(皮膚表面Y)か
らPVi・T12の音圧で軟組織Ma内に注入される。こ
こで、T12は、超音波遅延スペーサ1bの媒質から軟組
織Maの媒質へ垂直に入射する超音波の音圧の透過率で
ある。軟組織Ma内に注入された音圧PVi・T12の超
音波インパルスAiは、骨表面Zに対して垂直に入射す
る場合、骨表面Zで垂直に反射して骨エコーAe2とな
って、トランスデューサ1に戻ってくる。超音波振動子
1aの送受波面Xに垂直に戻ってきた骨エコーAe2の
音圧P(e21)は、式(1)より求めた超音波の軟組織M
a往復による減衰度A(Tn)を考慮すれば、式(5)で
与えられる。なお、超音波が軟組織Maの媒質側から超
音波遅延スペーサ1bに入射する際の反射成分及び超音
波遅延スペーサ1b内での減衰成分は無視して考える。
【0035】
【数5】 P(e2)=P・Vi・T12・T21・R・A(Tn) ……(5) ここで、 T21:軟組織Maの媒質から超音波遅延スペーサ1bの
媒質へ垂直に入射する超音波の音圧の透過率 R:超音波が軟組織Maの媒質側から骨Mbに垂直に入
射する場合の軟組織Maと骨Mbとの界面での反射係数
【0036】音圧P(e2 )の骨エコーAe2が、トラン
スデューサ1の超音波振動子1aに垂直に受波される
と、トランスデューサ1は、振幅Q・P(e2)の受波信号
を出力する。この受波信号は、増幅器6(及び波形整形
器7)で増幅度Bで増幅されて、最大骨エコー信号E2m
axとして、A/D変換器8にてデジタル変換される。そ
れゆえ、最大骨エコーレベルE2maxは、式(6)で与え
られる。
【数6】 E2max=P・Vi・T12・T21・R・A(Tn)・B・Q ……(6) ここで、超音波遅延スペーサ1bから軟組織Maへの音
圧の透過率T12は、式(7)で与えられる。
【0037】
【数7】
【0038】また、軟組織Maから超音波遅延スペーサ
1bへの音圧の透過率T21は、式(8)で与えられる。
【0039】
【数8】
【0040】式(7),(8)を用いて、式(6)を整
理すれば、最大骨エコーレベルE2maxは、式(9)で与
えられる。
【0041】
【数9】
【0042】式(9)に式(4)を代入すると、式(1
0)が得られる。なお、このときの表面エコーAe1と
骨エコーAe2とは、互いに対をなすものであるから、
式(4)において、E1をE1maxと書き換えた。
【0043】
【数10】
【0044】再び、図5のフローチャートの説明に戻れ
ば、CPU10は、式(2)を用いて、軟組織Maと骨
Mbとの界面での反射係数Rを算出した後(ステップS
P21)、算出結果を表示器14に表示する(ステップ
SP22)。
【0045】[3]骨Mbの音響インピーダンスZzの
算出 この後、CPU10は、骨Mbの音響インピーダンスZ
z(N・s/m3)を式(11)を用いて算出し(ステッ
プSP23)、算出結果を表示器14に表示する(ステ
ップSP24)。
【0046】
【数11】
【0047】上記構成によれば、超音波遅延スペーサ1
bによって、送信残響Anの影響が排除される上、超音
波の軟組織往復による減衰度A(Tn)も考慮されるの
で、骨Mbの音響インピーダンスZzを確実に測定でき
る。骨Mbの音響インピーダンスZzは、骨Mbの[弾
性率×密度]の平方根で表されるので、骨密度の増加に
伴って弾性率が上昇すると、これらの相乗効果を受ける
ために、敏感に応答して顕著に増加する。逆に、骨Mb
の密度が減少して、弾性率が低下すると、音響インピー
ダンスZzは、これらの相乗効果を受けて、敏感に応答
して顕著に減少する。それゆえ、骨Mbの音響インピー
ダンスZzは、骨密度を判断する上で、良い指標とな
る。したがって、操作者は、表示器14に表示されてい
る骨Mbの音響インピーダンスZzの値から、骨粗鬆症
の進行状況を確実に推定できる。例えば、音響インピー
ダンスが、その年齢層の平均値から著しく小さい場合に
は、骨Mbの骨粗鬆症が悪化していることが判る。ま
た、上記構成によれば、レベルメータ13には、骨エコ
ーAe2の現在レベル13aを表示すると共に、骨エコ
ーAe2の最大レベル13bも表示されるので、最大レ
ベルを容易に探索できる。また、変位(トランスデュー
サ1の振れ)に対して変化の鈍る垂直反射の骨エコーA
e2を利用するので、測定データの抽出が容易であり、
かつ再現性良く抽出できる。また、RAM12には、今
回抽出されたデータのみを記憶する今回抽出データメモ
リエリア、最大骨エコーレベル及び関係データのみを記
憶する最大値抽出データメモリエリアが設定されている
ので、記憶容量の小さい安価なRAMを使用することが
できる。
【0048】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、骨は人間
のものに限定されない。同様に、測定部位は、踵や膝蓋
骨上等に限定されない。また、トランスデューサを構成
する超音波振動子は、厚み振動型に限らず、撓み振動型
でも良い。また、圧電素子は、PZTに限らずチタン酸
バリウム等を用いても良い。また、超音波振動子の送受
波面は、大きなものに限定されない。また、使用中心周
波数は、2.5MHzに限らない。また、減衰度A(T
n)を与える式(1)は、一例であり、超音波の使用中
心周波数や、トランスデューサの開口が変われば、変化
し得る。また、軟組織Maの音響インピーダンスZy
は、水の音響インピーダンスに近いので、式(1)の適
用に当たっては、軟組織Maの音響インピーダンスに代
えて、水の音響インピーダンスを用いても良い。また、
骨粗鬆症診断の指標(音響インピーダンス)を出力する
出力装置としては、表示器に限らず、プリンタを用いて
も良い。また、エコー波形を観察するために、時間波形
表示装置(例えば、デジタルオシロスコープ)を備えて
も良い。また、骨Maの音響インピーダンスZzの算出
の際に用いる超音波トランスデューサ1bの音響インピ
ーダンスZx及び何組織Maの音響インピーダンスZy
は、温度により多少変化するので、一段と高精度の計測
を必要とする場合には、温度センサを設けると共に、超
音波トランスデューサ1bの音響インピーダンスZx及
び何組織Maの音響インピーダンスZyを温度の関数と
して、取り扱うようにしても良い。
【0049】また、骨弾性率の状況から骨粗鬆症を診断
できるという意見があるが、骨の音響インピーダンス
は、骨の[弾性率×密度]の平方根で表されるので、骨
弾性率の指標ともなり得る。 また、骨の音響インピー
ダンスを骨密度や骨弾性率の指標とする代わりに、通常
は、骨の音響インピーダンスの単調増加関数とみなすこ
とのできる、軟組織Maと骨Mbとの界面での反射係数
を骨密度や骨弾性率の指標としても、上述したと同様の
効果を得ることができる。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明の構成によれば、超音波遅延スペーサによって、送信
残響の影響が排除される上、生体の軟組織を往復するこ
とによる超音波の減衰度(エコー到達時間差の関数)も
考慮されるので、骨の音響インピーダンスを確実に測定
できる。また、変位(超音波送受波器の振れ)に対して
変化の鈍る垂直反射の骨エコー(第2のエコー)を利用
するので、測定データの抽出が容易であり、かつ再現性
良く抽出できる。加えて、環境の変化による変動が小さ
いとみられる、生体の軟組織の音響インピーダンス及び
超音波遅延スペーサの音響インピーダンスをパラメータ
として用いているので、生体の軟組織と骨の界面での反
射係数や骨の音響インピーダンスを算出する際の誤差も
小さく抑えることができる。骨の音響インピーダンス
は、骨の[弾性率×密度]の平方根で表されるので、骨
密度の増加に伴って弾性率が上昇すると、これらの相乗
効果を受けるために、敏感に応答して顕著に増加する。
逆に、骨の密度が減少して、弾性率が低下すると、音響
インピーダンスは、これらの相乗効果を受けて、敏感に
応答して顕著に減少する。それゆえ、骨の音響インピー
ダンスは、骨密度や骨弾性率を判断する上で、良い指標
となる。したがって、操作者は、表示器に表示されてい
る骨の音響インピーダンスの値から、骨粗鬆症の進行状
況を確実に推定できる。例えば、音響インピーダンス
が、その年齢層の平均値から著しく小さい場合には、骨
の骨粗鬆症が悪化していることが判る。また、骨の音響
インピーダンスを骨密度や骨弾性率の指標とする代わり
に、通常は、骨の音響インピーダンスの単調増加関数と
みなすことのできる、生体の軟組織と骨の界面での反射
係数を骨密度や骨弾性率の指標としても、上述したと同
様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である骨粗鬆症診断方法の
実施に用いる装置(骨粗鬆症診断装置)の電気的構成を
示すブロック図である。
【図2】同装置の外観を示す図である。
【図3】同装置の使用状態を示す図である。
【図4】同装置による骨粗鬆症診断の様子を示す図であ
る。
【図5】同装置の動作処理手順(同実施例の骨粗鬆症診
断方法)を示すフローチャートである。
【図6】同装置の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1 トランスデューサ(超音波送受波器) 1a 超音波振動子 1b 超音波遅延スペーサ 8 A/D変換器 9 計時回路 10 CPU 11 ROM 12 RAM 14 表示器 Ai 超音波インパルス Ma 軟組織 Mb 骨 X 送受波面(超音波送受波面) Y 軟組織の表面(皮膚表面、生体表面) Z 骨表面 An 送信残響 Ae1 表面エコー(第1のエコー) Ae2 骨エコー(第2のエコー)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波振動子の超音波送受波面に送信残
    響が静まるまで必要なエコーの戻りを遅延させるための
    超音波遅延スペーサを接合してなる超音波送受波器を生
    体に当て、前記超音波送受波面の法線を骨に向け、かつ
    骨の法線に対して所定の角度範囲内で振り動かしなが
    ら、超音波インパルスを断続的に発射すると共に、前記
    生体表面からの第1のエコー、前記骨表面からの第2の
    エコーを逐次受波して、エコー情報を獲得し、獲得され
    たエコー情報から第2のエコーの最大レベル、これと対
    をなす第1のエコーのレベルを抽出すると共に、このと
    きの第1のエコーが受波されてから第2のエコーが受波
    されるまでのエコー到達時間差から前記生体表面と前記
    骨との間の軟組織を往復することによる超音波の減衰度
    を算出した後、抽出された第2のエコーの最大レベル、
    これと対をなす第1のエコーのレベル、算出された前記
    超音波の減衰度、及び予め知られた前記生体の軟組織の
    音響インピーダンス、同じく予め知られた前記超音波遅
    延スペーサの音響インピーダンスに基づいて、前記生体
    の軟組織と骨との界面での反射係数又は前記骨の音響イ
    ンピーダンスを算出し、算出された該反射係数又は骨の
    音響インピーダンスから少なくとも骨密度又は骨弾性率
    の状況を推定して骨粗鬆症を診断することを特徴とする
    骨粗鬆症診断方法。
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CA002183054A CA2183054A1 (en) 1994-12-14 1995-12-14 Osteoporosis diagnosing apparatus and method
PCT/JP1995/002569 WO1996018342A1 (en) 1994-12-14 1995-12-14 Osteoporosis diagnosing apparatus and method
US08/687,440 US5749363A (en) 1994-12-14 1995-12-14 Osteoporosis diagnosing apparatus and method
EP95940439A EP0747009A4 (en) 1994-12-14 1995-12-14 Osteoporosis diagnosing apparatus and method
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010213896A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Honda Electronic Co Ltd 音響インピーダンス測定方法、音響インピーダンス測定装置、物体特性評価方法、及び物体特性評価装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010213896A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Honda Electronic Co Ltd 音響インピーダンス測定方法、音響インピーダンス測定装置、物体特性評価方法、及び物体特性評価装置

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