JPH08332777A - 熱転写用記録材料およびこれを用いた熱転写記録媒体、熱転写記録媒体の製造方法、熱転写記録媒体の再生方法および再生装置ならびに再生記録方法および記録装置 - Google Patents

熱転写用記録材料およびこれを用いた熱転写記録媒体、熱転写記録媒体の製造方法、熱転写記録媒体の再生方法および再生装置ならびに再生記録方法および記録装置

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JPH08332777A
JPH08332777A JP8005276A JP527696A JPH08332777A JP H08332777 A JPH08332777 A JP H08332777A JP 8005276 A JP8005276 A JP 8005276A JP 527696 A JP527696 A JP 527696A JP H08332777 A JPH08332777 A JP H08332777A
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JP8005276A
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Yuuji Nagahamaya
祐二 長浜谷
Keiichi Akiyama
恵一 秋山
Masahito Fujii
雅人 藤井
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Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、1回の使用により使い捨てとなってい
た熱転写記録媒体を、簡単な構成で複数回使用できるよ
うにして印字におけるランニングコストを大幅に低減さ
せること。 【解決手段】 光重合性モノマーおよび光重合性ポリマ
ーの少なくとも一方と着色剤とを含み、光硬化によりイ
ンク層1bを再生できるようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワープロ、ファク
シミリ等の情報処理装置の出力用端末機器として利用さ
れている再生記録装置における記録媒体である熱転写記
録媒体に係り、特に、使用済みの熱転写記録媒体を再生
することにより、複数回の使用を可能にならしめるため
の熱転写用記録材料およびこれを用いた熱転写記録媒
体、熱転写記録媒体の製造方法、熱転写記録媒体の再生
方法および再生装置ならびに再生記録方法および再生記
録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、ワープロ、ファクシミリ、コンピ
ュータ等の情報処理装置の出力用端末機器として、各種
プリンタが用いられており、その記録方式として、熱転
写方式、電子写真方式、インクジェット方式、ワイヤド
ット方式など各種の方式が提案されている。
【0003】これらの中で、その静寂性、低コスト性、
小型化適応能力、簡易操作性、高信頼性の各点から、サ
ーマルヘッドと称される発熱抵抗素子アレイを用いた熱
転写方式が従来より広く用いられており、近年ではその
用途が業務用からホームユース、さらにはホビー用へと
拡大している。
【0004】また、この熱転写方式は、熱転写記録媒体
のインクをサーマルヘッドの熱により溶融して普通紙か
らなる記録用紙に転写する溶融熱転写方式と設定温度以
上の熱により発色する感熱紙を使用しこの感熱紙をサー
マルヘッドの熱により発色する昇華熱転写方式の2種類
に大別できるが、価格の面から溶融熱転写記録方式が主
流となっているのが現状である。
【0005】図9は、前述した溶融型熱転写方式の基本
原理およびこの溶融型熱転写方式に使用される熱転写記
録媒体の基本的な構成を示したものであり、図9に示す
ように一般にインクリボン、インクシートなど称される
熱転写記録媒体1は、基材1aにインク層1bを積層さ
せた構造となっている。
【0006】前記熱転写記録媒体1の基材1aには、通
常1〜12μmの膜厚を有する高分子樹脂フィルムが用
いられており、基材1aの材料としては、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート
(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテ
ルケトン(PEEK)、アラミドなどの汎用樹脂が利用
されている。
【0007】また、基材1aの背面には、摺接によるサ
ーマルヘッドの摩耗の低減、熱転写記録媒体たるインク
リボンの走行の安定化、インクリボンの巻取り時のイン
ク面との融着防止などの目的で潤滑層1eを塗布するの
が一般的である。
【0008】前記熱転写記録媒体1のインク層1bは、
低融点ワックス等の熱溶融性物質と記録用紙との密着性
の良好な熱溶融性樹脂を主成分とし、着色剤として各種
顔料および各種の可塑剤、分散剤、酸化防止剤等を微量
添加することにより構成されている。このインク層1b
に用いられる低融点ワックスとしては、カルナバワック
ス、キャンデリラワックス、ライスワックス、パラフィ
ンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチ
レンワックスなどを挙げることができ、これらが単独あ
るいは混合されて使用される。
【0009】また、インク層1bに用いられる熱溶融性
樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−酪酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル共重合体
などのエチレン系共重合体、ポリラウリルメタクリレー
ト、ポリヘキシルアクリレート等のポリ(メタ)アクリ
ル酸エステル類、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル−ビニルアルコール共重合体
などの塩化ビニル系共重合体などを挙げることができ、
これらの樹脂が単独あるいは混合されて使用される。
【0010】前述したように構成された熱転写記録媒体
1は、まず、基材1aの裏面側、すなわち潤滑層1e側
からサーマルヘッド4を押圧接触させることにより記録
用紙5に密着させられる。そして、所望の記録に対応す
る部位の発熱抵抗素子4aを発熱させることにより、こ
の発熱した発熱抵抗素子4aに対向した部位のインクが
熱溶融あるいは軟化して記録用紙に転写されて、この転
写されたインク6により所望の記録が得られる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな熱転写方式の熱転写記録媒体は、その原理上、一度
転写記録を行うと転写した画像に対応する部位のインク
が抜け落ちて欠損した状態となるため、一度転写記録に
用いた熱転写記録媒体は一回限りの使用で破棄されなけ
ればならず、印字に要するランニングコストを考えた場
合、著しくコスト高になるという問題があった。
【0012】このような問題を解決するためのものとし
て、従来より複数回の使用が可能である熱転写記録媒体
や一度使用した熱転写記録媒体を再生する方法が提案さ
れてきた。
【0013】例えば、前者の複数回の使用が可能な熱転
写記録媒体(インクリボン)としては、図10に示すよ
うな構造のものが提案されており、このインクリボンは
一般にマルチタイムリボンと称され、すでに実用化され
ている。
【0014】このマルチタイムリボンの構造は、図10
に示すように従来は単一層であったインク層1bを複数
の層として積層形成したものとなっており、印字時には
上層から順次転写させることにより、複数回の記録を実
現するものである。図10はインク層1bを2層のイン
ク層1b1 、1b2 により構成したものであり、このよ
うなインクリボンを用いた場合には、1回目の印字動作
においてはインク層1b1 が印字に供され、2回目の印
字動作時には1回目の印字動作において転写されなかっ
たインク層1b1 の残存部分とインク層1b2 が印字に
供される。
【0015】ところが、初回の転写後の熱転写記録媒体
1の表面は図10に示すようにインクが転写された部分
と転写されなかった部分とで、インク層1b1 に相当す
る段差を生じてしまいインク層1bの表面が凹凸形状化
するため、2回目の印字動作時には用紙5と熱転写記録
媒体1のインク層1bとの密着性が低下することにな
り、印字回数を重ねるごとに次第に印字品質が劣化する
という問題点があり、印字品質を維持しながらランニン
グコストを低減させるという観点から見ると根本的な解
決策とはなっていなかった。
【0016】また、記録可能な回数の最大値はインク層
1bの積層数によって決まるため、前述した表面の凹凸
形状化に対する対策が講じられなければこの積層数にも
自ずと許容できる限界数があり、多数回の繰り返し使用
は実質的に困難であるという問題もあった。
【0017】また、後者の熱転写記録媒体の再生方法に
関しては、特開平6−286333号公報にその一例が
提案されている。
【0018】すなわち、使用済みの熱転写記録媒体のイ
ンク層側にコロナ帯電処理を施し、インク層のインクが
転写により脱離したインク欠損部にトナーを付着させた
後、この付着したトナーを熱により溶融させて均一平面
化処理を行うことにより熱転写記録媒体を再度使用でき
る状態に再生するというものである。
【0019】しかしながら、この再生方法は、通常の電
子写真装置で用いられるのと同様なコロナ帯電を利用す
るため高圧電源が必要となり、装置の大型化を招来する
と同時にコストアップが避けられないという問題があっ
た。
【0020】また、インク層の再生に用いるトナーが粉
体であるため、その粒径を均一にすることが困難である
ことに加え、トナーの帯電量は大きな湿度依存性を有す
るため、トナーの付着量を制御することが極めて困難で
あるという問題もあった。
【0021】さらに、トナーの平均粒径は10μm程度
であるため、一般に用いられている熱転写記録媒体の数
μmオーダーのインク層のインク欠損部に高精度で充填
する事は寸法的な点から考えても困難であるという問題
もあった。
【0022】本発明は、前述したような問題に鑑みてな
されたものであり、従来、1回の使用により使い捨てと
なっていた熱転写記録媒体を、簡単な構成で複数回使用
できるようにして印字におけるランニングコストを大幅
に低減させることができる熱転写用記録材料およびこれ
を用いた熱転写記録媒体を提供するとともに、この熱転
写記録媒体の製造方法、熱転写記録媒体の再生方法およ
び再生装置ならびに熱転写記録方法および記録装置を提
供することを目的とするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために本発明の請求項1に記載の熱転写用記録材料は、
光重合性モノマーおよび光重合性ポリマーの少なくとも
一方と着色剤とを含むことを特徴としている。
【0024】請求項2に記載の熱転写用記録材料は、請
求項1において、低融点樹脂およびワックスの少なくと
も一方をさらに含むことを特徴としている。
【0025】前述した構成の本発明の熱転写記録用材料
によれば、光を照射することにより重合反応が生じて固
体状となる。
【0026】請求項3に記載の熱転写記録媒体は、基材
と、この基材上に形成した光重合性モノマーおよび光重
合性ポリマーの少なくとも一方と着色剤とを含む熱転写
用記録材料を塗布し光を照射して固化させることにより
形成したインク層とを有することを特徴としている。
【0027】請求項4に記載の熱転写記録媒体は、請求
項3において、前記インク層が、低融点樹脂およびワッ
クスの少なくとも一方をさらに含むことを特徴としてい
る。
【0028】請求項5に記載の熱転写記録媒体の製造方
法は、基材上に光重合性モノマーと光重合性ポリマーの
少なくとも一方と着色剤とを含む記録材料を塗布し、そ
の後、光を照射することにより前記記録材料に重合反応
を生じさせて固体状のインク層とすることを特徴として
いる。
【0029】請求項6に記載の熱転写記録媒体の製造方
法は、請求項5において、前記光が紫外線であることを
特徴としている。
【0030】前述した構成の本発明の熱転写記録媒体お
よびその製造方法によれば、基材上に塗布された記録材
料に光を照射することにより固体状のインク層が形成さ
れることになる。
【0031】請求項7に記載の熱転写記録媒体の再生方
法は、基材とインク層とを有する熱転写記録媒体の、記
録動作に使用した後に生じるインク欠損部に、光重合性
モノマーと光重合性ポリマーの少なくとも一方と着色剤
とを含む記録材料を塗布し、その後この記録材料を塗布
した部分に光を照射することにより前記記録材料に重合
反応を生じさせて固体状とすることにより前記熱転写記
録媒体を再使用可能な状態とすることを特徴としてい
る。
【0032】請求項8に記載の熱転写記録媒体の再生方
法は、請求項7において、前記光が紫外線であることを
特徴としている。
【0033】請求項9に記載の熱転写記録媒体の再生方
法は、請求項7または請求項8において、前記光の照射
を前記基材側から行うことを特徴としている。
【0034】請求項10に記載の熱転写記録媒体の再生
方法は、請求項7または請求項8において、前記光の照
射を前記インク層側から行なうことを特徴としている。
【0035】前述した構成の本発明の熱転写記録媒体の
再生方法によれば、記録動作に使用した後に生じるイン
ク欠損部に記録材料を塗布した後、光を照射することに
よりインク欠損部に塗布された記録材料が重合反応によ
り固化し、インク欠損部が修復される。
【0036】請求項11に記載の熱転写記録媒体の再生
装置は、熱転写記録媒体を移送するための移送手段と、
前記熱転写記録媒体のインク欠損部に記録材料を塗布す
るための記録材料塗布手段と、この記録材料に対して光
を照射するための光照射手段とを有することを特徴とし
ている。
【0037】請求項12に記載の熱転写記録媒体の再生
装置は、請求項11において、前記光照射手段は、前記
熱転写記録媒体の基材に対向する位置に配設されている
ことを特徴としている。
【0038】請求項13に記載の熱転写記録媒体の再生
装置は、請求項11において、前記光照射手段は、前記
熱転写記録媒体の基材と反対側の面に対向する位置に配
設されていることを特徴としている。
【0039】請求項14に記載の熱転写記録媒体の再生
装置は、請求項11ないし請求項13のいずれか1項に
おいて、前記熱転写記録媒体上に塗布された前記記録材
料のうちの過剰な部分を除去するためのクリーニング手
段をさらに有することを特徴としている。
【0040】請求項15に記載の熱転写記録媒体の再生
装置は、請求項11ないし請求項13のいずれか1項に
おいて、前記光照射手段が紫外線照射器であることを特
徴としている。
【0041】前述した構成の本発明の熱転写記録媒体の
再生装置によれば、移送手段により移送されてきた熱転
写記録媒体のインク欠損部に記録材料塗布手段により記
録材料が塗布され、その後この記録材料に対して光照射
手段により光が照射されることによりインク欠損部に塗
布された記録材料が固化し、インク欠損部が修復され
る。また、必要に応じて塗布された記録材料のうちの過
剰な部分はクリーニング手段により除去される。
【0042】請求項16に記載の熱転写記録媒体は、基
材とリリース層とインク層とを少なくとも有する熱転写
記録媒体であって、前記リリース層を、光重合性モノマ
ーと光重合性ポリマーの少なくとも一方を含有する熱転
写用記録材料を塗布し光を照射して固化させることによ
り形成したことを特徴としている。
【0043】請求項17に記載の熱転写記録媒体は、基
材とインク層とオーバーコート層とを少なくとも有する
熱転写記録媒体であって、前記オーバーコート層を光重
合性モノマーと光重合性ポリマーの少なくとも一方を含
有する熱転写用記録材料を塗布し、光を照射して固化さ
せることにより形成したことを特徴としている。
【0044】前述した構成の本発明の他の熱転写記録媒
体によれば、基材上に塗布された記録材料に光を照射す
ることにより固体状のリリース層あるいはオーバーコー
ト層が形成される。
【0045】請求項18に記載の再生記録方法は、加熱
手段の熱エネルギにより熱転写記録媒体上のインクを用
紙上に転写することにより所望の記録を行ない、その後
前記記録動作により前記熱転写記録媒体の生じたインク
欠損部に光重合性モノマーと光重合性ポリマーの少なく
とも一方と着色剤とを含む記録材料を塗布して光を照射
することによりこの記録材料に重合反応を生じさせて固
体状として前記熱転写記録媒体を再生し、この再生した
熱転写記録媒体を再度記録に使用することを特徴として
いる。
【0046】前述した構成の本発明の再生記録方法によ
れば、サーマルヘッドの熱エネルギによりインクを用紙
上に転写した後の熱転写記録媒体の生じたインク欠損部
に記録材料を塗布して光を照射することによりインク欠
損部が修復され、この熱転写記録媒体が再度記録に使用
される。
【0047】請求項19に記載の再生記録装置は、少な
くとも加熱手段と用紙送り機構と電気制御機構と熱転写
記録媒体とを有する再生記録装置であって、前記熱転写
記録媒体が、基材と、この基材上に形成した光重合性モ
ノマーと光重合性ポリマーの少なくとも一方と着色剤と
を含む熱転写用記録材料を塗布し光を照射して固化させ
ることにより形成したインク層とを有することを特徴と
している。
【0048】前述した構成の本発明の再生記録装置によ
れば、基材上に塗布され、光を照射することにより固体
状となったインク層のインクが加熱手段の熱エネルギに
より用紙上に転写される。
【0049】請求項20に記載の再生記録装置は、請求
項19において、一旦記録動作に使用した後の前記熱転
写記録媒体を再使用可能な状態に再生するための再生機
構をさらに有することを特徴としている。
【0050】請求項21に記載の再生記録装置は、請求
項19または請求項20において、前記基材が無端状に
形成されていることを特徴としている。
【0051】前述した構成の本発明の他の再生記録装置
によれば、一旦加熱手段の熱エネルギによる記録動作に
使用した後の熱転写記録媒体が再使用可能な状態に再生
されて再度記録動作に使用される。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態により説明する。
【0053】まず、本発明の熱転写用記録材料およびこ
れを用いた熱転写記録媒体の1実施の形態について図1
を用いて説明する。
【0054】図1(A)に示すように本発明の熱転写記
録媒体1は、基材1a上に熱転写用記録材料からなるイ
ンク層1bが積層形成された構成とされており、このイ
ンク層1bを構成する熱転写用記録材料は、光としての
紫外線を照射することにより硬化する紫外線硬化樹脂を
主成分とし、必要に応じて紫外線吸収剤や着色剤、その
他の微量添加剤が0〜10%程度配合された組成とされ
ている。
【0055】前記紫外線硬化樹脂は、光重合性プレポリ
マー、光重合性モノマー、光開始剤の3つの成分を主体
として構成されており、この中の光重合性プレポリマー
は通常は0〜99重量部の範囲で添加され、樹脂の骨格
をなす重要な成分である。
【0056】この光重合性ポリマーは光化学的作用によ
ってさらに重合するポリマーであり、光重合性不飽和ポ
リマー、光重合性オリゴマーと呼ばれることもある。
【0057】また、光重合性モノマーは前記光重合性プ
レポリマーの希釈剤の役割を担い、通常は0〜99重量
部の範囲で添加することによりインクの実用上の作業性
を確保するとともに、紫外線照射時に末端官能基の作用
により、自らが重合反応に関与するものである。この光
重合性モノマーは、官能基の数により単官能性モノマ
ー、多官能性モノマーに分類できる。また、特に多官能
性モノマーは高分子間の橋かけをなす架橋剤の役割を果
すものである。
【0058】また、光開始剤は紫外線を吸収して重合反
応のトリガーになるものである。
【0059】また、本実施の形態におけるインク層1b
を構成する熱転写用記録材料には、前述した3つの成分
に加えて、さらに増感剤、顔料、充填剤、レベリング
剤、粘弾性改質剤等の添加剤が必要に応じて配合される
ものである。
【0060】本発明の熱転写用記録材料に用いられる光
重合性プレポリマーとしては、ポリエステルアクリレー
ト、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポ
リエーテルアクリレート、ポリアクリレートなどを好適
なものとして挙げることができる。
【0061】また、光重合性モノマーとしては、2−エ
チルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアク
リレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリ
ールアクリレート、テトラヒドロフルフリールアクリレ
ートの誘導体等の単官能型や、ジシクロペンテニルアク
リレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレー
ト、1,3−ブタンジオールアクリレート、1,4−ブ
タンジオールアクリレート、1,6−ヘキサンジオール
アクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、
ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレン
グリコール400ジアクリレート、ヒドロキシピバリン
酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、ト
リプロピレングリコールジアクリレート、1,3−ビス
(3−アクリルオキシエトキシ−2−ヒドロキシプロピ
ル)−5,5−ジメチルヒダントイン、ヒドロキシピバ
リン酸エステルネオペンチルグリコール誘導体のジアク
リレートなどの2官能型、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどの
3官能以上型のものを好適なものとして挙げることがで
きる。
【0062】また、光開始剤としては、ビアセチル、ア
セトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベン
ジル、ベンゾイン、ベンゾインイソブチルエーテル、ベ
ンジルジメチルケタール、テトラメチルチウラムスルフ
ィド、アゾビスイソブチルニトリル、ベンゾイルパーオ
キサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1
−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2
−メチルプロパン−1−オン、2−クロロチオキサント
ン、メチルベンゾイルフォーメイトなどを好適なものと
して挙げることができる。
【0063】また、着色剤としては、カーボンブラッ
ク、アセチレンブラック、オイルブラック等の黒色顔料
ならびにチタニア、炭酸カルシウム等の白色顔料のほか
に、イエロー、マジェンタ、シアンなどの公知の染料を
挙げることができ、これらの顔料あるいは染料の添加量
を適宜変化させることにより色調などが所望の状態に調
整されるものである。
【0064】つぎに、図1に基づいて本実施の形態の熱
転写記録媒体の再生方法について説明する。
【0065】本実施の形態の熱転写記録媒体の再生方法
は、図1(A)に示すような使用済みのインクリボンを
再度使用できる状態に再生するために、前述した構成の
熱転写用記録材料たる塗布インクを熱転写記録媒体1上
にインク欠損部1cを含めて全面塗布する工程(図1
(B))、紫外線照射を熱転写記録媒体1の背面側、す
なわち基材1a側から行なうことによりインク欠損部1
c内に塗布された塗布インクを硬化させる工程(図1
(C))、その後、インク欠損部1c以外に塗布された
余分な塗布インクを除去するクリーニング工程(図1
(D))の3工程からなっており、特に、高精細な印字
を行なうための熱転写記録媒体1を再生する場合には、
再生したインク層2aと残存しているインク層1bとの
境界部3をインクを溶融させることにより消失させるア
ニール工程(図1(E))をさらに追加することも可能
である。
【0066】さらに説明すると、図1(A)において、
使用済みインクリボン、インクシートなどの熱転写記録
媒体1は基材1a上に残置されている印字に供しなかっ
たインク層1bを有しており、これらの1対のインク層
1b,1b間の基材1a上には、記録用紙にインク層が
転写記録されたためインク欠損部1cが形成される。
【0067】この一旦使用に供された後の熱転写記録媒
体1を再生するには、まず、図1(B)に示す工程にお
いてはローラなどにより前述した構成の熱転写用記録材
料からなる塗布インク2をインク欠損部1cを含めた熱
転写記録媒体1の表面の全面に塗布した後、ローラ、ナ
イフ、ブレードなどの膜厚制御装置7を移動させること
により塗布インク2の膜厚を均一化する。ここで、塗布
する塗布インク2の膜厚はインク欠損部1cの膜厚と同
等であれば理想的であるが、本実施の形態のように塗布
量を過多としても、基材1a上に残留している未転写の
インク層1bの表面上に塗布インクが付着するようにな
っても後述するクリーニング工程があるので特に問題は
ない。
【0068】つぎに、図1(C)に示す工程において、
塗布インク2が全面塗布された熱転写記録媒体1の基材
1a側、すなわち背面側より、紫外線照射器8により紫
外線8′を全面照射する。紫外線照射器8の光源として
は、低圧あるいは高圧水銀灯、水銀キセノン、メタルハ
ライドランプなどの紫外線8′を放射するものが用いら
れる。
【0069】この紫外線照射によっても、未転写の残存
インク層1bは既に固化しているため何等変化しない
し、また、この未転写のインク層1b上に塗布された塗
布インク2bは、照射される紫外線8′が未転写のイン
ク層1bによって遮られて表面まで透過しないので紫外
線8′による重合反応を生ぜず、液体のままの状態が保
持される。
【0070】一方、インク欠損部1cに塗布された塗布
インク2には透光性のある基材1aを透過した紫外線
8′が照射されるため重合反応が生じて硬化し、インク
層2aとして再生される。
【0071】このように、本実施の形態の熱転写記録媒
体の再生方法によれば、インク欠損部1cに存在する塗
布インク2の硬化のみを行うことが可能になる。
【0072】なお、再生されるインク層2aの膜厚は、
紫外線照射時間、パワー、波長などの硬化条件と使用す
る材料の特性により適宜制御することが可能である。
【0073】つぎに、図1(D)のクリーニング工程に
おいて、図1(C)に示した紫外線照射工程において反
応せずに硬化しなかった余分な塗布インク2b(図1
(C)参照)がクリーニングローラ9により拭き取られ
て除去され、これにより1サイクルの再生工程が終了す
る。
【0074】なお、高精細な印字を行なうための熱転写
記録媒体1を再生する場合など、残存しているインク層
1bと新たに再生したインク層2aとの境界部3をさら
に修復させておく必要がある場合には、図1(E)に示
すようにハロゲンランプ等の加熱装置10を用いてイン
ク層1bの表面側から加熱アニール処理を施すアニール
工程を更に追加することにより、境界部3のインク層を
相溶させて境界部3を消失させるようにすればよい。こ
の加熱アニール処理を行なうための手段としては、前述
したハロゲンランプ光源を用いた非接触加熱方式のほか
に、サーマルヘッドを用いた接触加熱方式などを利用す
ることができる。
【0075】このアニール工程は、写真画像などの極め
て高精細な印字を要求する場合に併用する手段として有
効であり、通常の文字印字などの場合は省略しても支障
はない。
【0076】前述した図1(A)〜(E)の工程により
熱転写記録媒体1の再生は終了するが、この再生された
熱転写記録媒体1に対し、記録を行うには、図1(F)
の熱転写記録工程において、図1(D)で再生された熱
転写記録媒体1の基材1a側から加熱手段であるレーザ
ー光源30により発振したレーザー光の1種である赤外
線30′を照射することにより基材1aの内部を透過し
た赤外線30′がインク1bに吸収されて、インク1b
が発熱することにより記録用紙5に熱転写記録が行われ
る。
【0077】なお、熱転写記録時に照射される赤外線3
0′は、レーザー光源30より発振される赤外線を、図
示しない光学レンズ、変調器等を介して集光し、ポリゴ
ンミラー31で反射したうえで照射することにより、入
力情報に対応した熱転写出力画像を記録用紙5上に得る
ことができる。
【0078】つぎに、本発明の熱転写記録媒体の再生記
録方法を備えたレーザー型熱転写プリンタの一例につい
て、図2を用いて説明する。
【0079】図2は本発明の熱転写記録媒体の再生記録
方法をその本体内部に備えることにより、印字記録と一
度記録動作に使用した熱転写記録媒体の再生とを同時に
行なってインクリボンカセットの交換を行なうことな
く、長期間あるいは連続的に使用することができる本発
明の再生記録装置(熱転写記録装置)の実施の形態を示
す概略構成図である。
【0080】図2において、再生記録装置本体21内に
は、両端を接続したエンドレス状のベースフィルム上
に、前述した熱転写用記録材料からなるインク層を積層
塗工した熱転写記録媒体としてのエンドレスインクリボ
ン1′が、2本の搬送ローラ22,23と2本のガイド
ローラ20,20により張設されており、図示しない駆
動機構により一定の速度で移送されるように構成されて
いる。
【0081】また、本体21内には印字記録に使用され
る記録用紙5を給紙部26内に保持し、搬送させるため
のホッピングローラ(図示せず)が配設されており、エ
ンドレスインクリボン1′は2本のガイドローラ20に
よりこのプラテンローラ16に圧接されて所望の印字記
録が行なわれる。なお、記録後の記録用紙5は排紙部2
7に重積収納される。
【0082】つぎに本実施の形態の再生記録装置の作用
を説明する。
【0083】まず、記録用紙5がガイドロール20によ
りベースフィルム1′とプラテンローラ16の間に搬送
され、レーザー光源30より出力した波長850nmの
赤外線30′を図示しない駆動手段により回転するポリ
ゴンミラー31に照射し、その反射光を、プラテンロー
ラ16に密着状態で搬送したエンドレスインクリボン
1′のベースフィルム側に照射する。照射された赤外線
30′はベースフィルム内部を透過してインクに吸収さ
れることによりインクが発熱して所望の熱転写印字記録
が行なわれる。
【0084】そして、このインクの転写によりエンドレ
スインクリボン1′に生じたインク欠損部は、その後の
インクリボン1′の移送によりインク供給ローラ12か
ら塗布インクを供給される塗工ローラ15と対向する位
置まで移動し、この位置において塗布インクが塗布さ
れ、紫外線照射器8により背面側より紫外線8′が照射
され、インク欠損部に塗布された熱転写用記録材料が固
化することによりインク層が再生される。
【0085】さらに、固化再生後のインクリボン1′は
クリーニング装置9に対向する位置まで搬送され、その
表面に残存する紫外線照射工程において反応せずに硬化
しなかった余分な塗布インクが取り除かれて熱転写記
録、インク塗工、インクシート再生の工程が連続して行
われる。
【0086】なお、本実施の形態においてはインク層が
単層の熱転写記録媒体を例にとり説明を行なったが、本
発明の再生方法における紫外線の照射条件を調整するこ
とにより、マルチタイムリボンなどの積層構成の熱転写
記録媒体の再生にも適用可能であることは言うまでもな
い。
【0087】つぎに、図3は熱転写記録媒体の再生装置
をその本体内部に備えることにより、印字記録と1度記
録動作に使用した熱転写記録媒体の再生とを同時に行な
ってインクリボンカセットの交換を行なうことなく長期
間あるいは連続的に使用することができる本発明の再生
記録装置の実施の形態を示す概略構成図である。なお、
以下の説明において図2において説明したものと同一の
構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省
略する。
【0088】図3において、再生記録装置本体21内に
は、両端を接続してなる無端状の基材フィルム上に、前
述した熱転写用記録材料からなるインク層を積層塗布し
た熱転写記録媒体としてのエンドレスインクリボン1′
が、1対のガイドローラ20,20と、インク供給ロー
ラ12にインクリボン1′を介して圧接される圧接ロー
ラ23と、サーマルヘッド4とにより緊張状態を維持し
て保持されている。そして、このインクリボン1′は図
示しない駆動機構により一定の速度で移送されるように
構成されている。なお、前記基材フィルムの材料として
は、長期間の使用にも耐え得るように耐熱性や機械的摩
耗性の高いポリイミドやポリアミドを用いることが望ま
しい。
【0089】また、前記本体21内には印字記録に使用
される記録用紙5を保持し、搬送させるためのプラテン
ローラ16が配設されており、エンドレスインクリボン
1′はサーマルヘッド4によりこのプラテンローラ16
に圧接されて所望の印字記録が行なわれるようになって
いる。
【0090】つぎに、本実施の形態の再生記録装置の作
用を説明する。
【0091】まず、記録用紙5がサーマルヘッド4とプ
ラテンローラ16の間に搬送され、通常の熱転写記録装
置の如くサーマルヘッド4によりプラテンローラ16と
サーマルヘッド4との間にあるエンドレスインクリボン
1′のインクが熱転写されて所望の印字記録が行なわれ
る。
【0092】そして、このインクの転写によりインクリ
ボン1′に生じたインク欠損部は、その後のインクリボ
ン1′の移送により記録材料供給ローラ12と対向する
位置まで移動し、この位置においてインク供給ローラ1
2により汲上げられた塗布インクタンク18内の塗布イ
ンクが塗布され、膜厚制御装置7と対向する位置におい
て塗布された塗布インクの膜厚が一定に制御された後、
紫外線照射器8により背面側より紫外線が照射され、イ
ンク欠損部に塗布された塗布インクが固化することによ
りインク層が再生される。
【0093】そして、熱転写記録媒体1の表面に塗布さ
れた塗布インクのうちインク欠損部以外、すなわちイン
ク層が残存している場所に塗布されて前述した紫外線照
射によって固化しなかった余分なものをクリーニングロ
ーラ9により除去し、その後、加熱装置10によるアニ
ール処理により再生されたインク層と残存していたイン
ク層との境界部を消失させることにより、一連の熱転写
記録媒体再生工程が完了し、この再生されたエンドレス
インクリボン1′がサーマルヘッド4と対向する位置に
移送され再度印字記録に使用される。
【0094】このように、本実施の形態の再生記録装置
によれば、印字記録に使用されてインク層が欠損した部
分に熱転写用記録材料を補充するだけで、インクリボン
1′を繰り返し使用できるため、従来行っていたインク
リボンカセットの装着、反転、交換等の煩わしい作業は
一切不要となり、操作性が著しく向上するとともに、実
質的に使用したインクのみを補充するだけでインクリボ
ン1′を繰り返し多数回にわたって使用することができ
るので、ランニングコストを著しく低減することができ
る。
【0095】
【実施例】つぎに、本発明の具体的な実施例をさらに説
明する。
【0096】(実施例1)紫外線硬化樹脂として、ヒド
ロキシルアルキルメタクリレート(75重量部)とアク
リル酸(10重量部)およびポリウレタンジメタクリレ
ート(10重量部)を用い、光反応開始剤としてアセト
フェノン系の化合物を5重量部添加した紫外線硬化イン
クに着色剤としてカーボンブラックを20重量部添加し
て熱転写用記録材料としての塗布インクを作製した。
【0097】作製した塗布インクを塗液パンに投入し、
東亞合成化学製のサイマックUS350/MEK溶液に
て背面処理したテイジン製の厚さ3.5μmPETフィ
ルム表面にグラビア塗布した後、PET背面から中心波
長365nm、20mW/cm2 の紫外線を3分間全面
照射して塗布インクを硬化させ、熱転写記録媒体として
のインクリボンを製造した。
【0098】このインクリボンをスター精密社製の熱転
写プリンタ(解像度400dpi)に装着して印字を行
なったところ、画像濃度1.3でエッジの再現性の良好
な画像が得られた。
【0099】その後、この使用済みのインクリボンを図
2に示した構成の再生装置にセットし、前述したような
方法および手順により前述した組成の塗布インクの塗布
と紫外線照射を行い、インク欠損部の再生を行なった。
なお、本実施例で用いた塗布インクは紫外線照射後は有
機溶剤に不溶であるので、クリーニング装置として表面
をフェルトにより構成したクリーニングローラからなる
フェルトクリーナを用い、このフェルトクリーナには若
干の有機溶剤を浸して、インク欠損部以外に付着した不
要な未反応インクをクリーニングしたが、本実施例の場
合には、有機溶剤を使用しない乾式クリーニング方法を
適用することも可能である。
【0100】このようにして再生したインクリボンを前
記プリンタに装着して再度印字を行なったところ、前回
と比較して何等遜色のない画像濃度1.3でエッジの再
現性の良好な画像が得られた。
【0101】(実施例2)紫外線硬化樹脂として、ヒド
ロキシルアルキルメタクリレート(98重量部)と過酸
化ベンゾイル(1重量部)を用い、光反応開始剤として
アセトフェノン系の化合物を1重量部、サッカリンと
N,N−ジアルキルトルイジンをそれぞれ1重量部以下
の微量添加した紫外線硬化インクに着色剤としてカーボ
ンブラックを15重量部添加して熱転写用記録材料とし
ての塗布インクを作製した。
【0102】作製した塗布インクを塗液パンに投入し、
東亞合成化学製のサイマックUS350/MEK溶液に
て背面処理したテイジン製の厚さ3.5μmPETフィ
ルム表面にグラビア塗布した後、PET背面から中心波
長365nm、8mW/cm2 の紫外線を15分間全面
照射して塗布インクを硬化させ、熱転写記録媒体として
のインクリボンを製造した。
【0103】このインクリボンをスター精密社製の熱転
写プリンタ(解像度400dpi)に装着して印字を行
なったところ、画像濃度1.4でエッジの再現性の良好
な画像が得られた。
【0104】その後、この使用済みのインクリボンを図
2に示した構成の再生装置にセットし、実施例1と同様
な方法および手順により前述した組成の塗布インクの塗
布と紫外線照射を行い、インク欠損部の再生を行なっ
た。また、再生後のインクリボンの表面はフェルトクリ
ーナで洗浄した。
【0105】このようにして再生したインクリボンを前
記プリンタに装着して再度印字を行なったところ、前回
と比較して何等遜色のない画像濃度1.4でエッジの再
現性の良好な画像が得られた。
【0106】(実施例3)紫外線硬化樹脂として、ヒド
ロキシルアルキルメタクリレート(80重量部)とアク
リル酸(15重量部)およびポリウレタンジメタクリレ
ート(2重量部)を用い、光反応開始剤としてアセトフ
ェノン系の化合物を3重量部添加した紫外線硬化材料を
作製した。
【0107】作製した材料を塗液パンに投入し、東亞合
成化学製のサイマックUS350/MEK溶液にて背面
処理したテイジン製の厚さ3.5μmPETフィルム表
面にグラビア塗布した後、PET背面から中心波長36
5nm、10mW/cm2 の紫外線を30秒間全面照射
して塗布インクを硬化させ、リリース層となる第1層を
形成した。
【0108】ついで、エチレン酢酸ビニル共重合体(3
0重量部)とカルナバワックス(45重量部)とカーボ
ンブラック(25重量部)からなる材料を溶融混合し、
ローラミルで混練することによりインクペーストを作製
した。インクペーストはトルエンで溶解し、0.1g/
ccのインク塗液とした。このインク塗液をグラビア塗
布機にてソルベント塗布してインク層となる第2層を形
成し、リリース層およびインク層からなる熱転写記録媒
体としてのインクリボンを製造した。
【0109】このインクリボンをスター精密社製の熱転
写プリンタ(解像度400dpi)に装着して印字を行
なったところ、画像濃度1.6でエッジの再現性の良好
な画像が得られた。
【0110】その後、この使用済みのインクリボンを図
2に示した構成の再生装置にセットし、前述したような
方法および手順により前述した紫外線硬化材料の塗布と
紫外線照射によりリリース層である第1層の再生を行な
い、さらにインク塗液を積層塗布することにより第2層
を形成してインク欠損部の再生を行なった。
【0111】このようにして再生したインクリボンを前
記プリンタに装着して再度印字を行なったところ、前回
と比較して何等遜色のない画像濃度1.6でエッジの再
現性の良好な画像が得られた。
【0112】(実施例4)カルナバワックス(75重量
部)とカーボンブラック(25重量部)からなる材料を
溶融混合し、ロールミルで混練することによりインクペ
ーストを作製した。インクペーストはトルエンで溶解
し、0.1g/ccのインク塗液とした。
【0113】作製した塗布インクを塗液パンに投入し、
東亞合成化学製のサイマックUS350/MEK溶液に
て背面処理したテイジン製の厚さ3.5μmPETフィ
ルム表面にグラビア塗布して第1層を形成した。
【0114】紫外線硬化樹脂として、ヒドロキシルアル
キルメタクリレート(65重量部)とアクリル酸(25
重量部)およびポリウレタンジメタクリレート(5重量
部)を用い、光反応開始剤としてアセトフェノン系の化
合物を5重量部添加した紫外線硬化材料を作製し、この
第1層上に塗布した。
【0115】その後、PETフィルムの上面側から中心
波長365nm、100mW/cm2 の紫外線を30秒
間全面照射して塗布インクを硬化させ、第2層を形成し
た。
【0116】このインクリボンをスター精密社製の熱転
写プリンタ(解像度400dpi)に装着して印字を行
なったところ、画像濃度1.1でエッジの再現性の良好
な画像が得られた。
【0117】(実施例5)ラジカル重合性の2−エチル
ヘキシルカルビトールアクリレート(東亜合成化学製M
−120)とポリエチレングリコールジアクリレート
(東亜合成化学製M−245)を混合し、チバガイギー
製のダイロキュアーを反応開始剤として添加した紫外線
硬化樹脂(55重量部)に、可塑剤としてサゾールワッ
クスA−1(30重量部)、ポリワックス655(5重
量部)、その他タッキファイアーとして水添ロジン(5
重量部)、着色剤として三菱化成製カーボンブラックM
A−100(5重量部)をロールミルを用いて混練りし
てインクを作製した。
【0118】作製した塗布インクをワイアーバーを用い
て100μmのテイジン製のポリエステルフィルムに5
μmの膜厚で塗工し、インクシートを作製した。
【0119】ポリエステルフィルムの背面より中心波長
364nmを有する高圧水銀ランプより10mW/cm
2の紫外線を1分間照射して塗工したインクを硬化させ
た。
【0120】インク面に複写機用記録用紙(ゼロックス
製4024)を押し当て、出力40mWで850nmの
発振スペクトルを有する半導体レーザー(シャープ製L
DP−8340H)をポリエステル背面より1秒間照射
した。
【0121】照射された部位のインクが発熱溶融し、記
録用紙には光学反射濃度1.4のソリッド画像が得られ
た。
【0122】その後、前述した方法で印字に使用したイ
ンクシートに再度前述したした塗布インクを前述した同
じ方法でインク塗工、紫外線照射、クリーニングし、イ
ンクシートを再生した。
【0123】前記と同様に、ポリエステルフィルム背面
より前記と同様なレーザー光を照射し、再生記録を行っ
た。記録用紙には光学反射濃度1.4の初回と変化のな
いソリッド画像が得られた。
【0124】前記の再生記録工程を10回繰り返して行
ったところ、安定した画像濃度が得られた。
【0125】繰り返し使用後のポリエステルフィルムの
背面を観察したところ、紫外線照射による形状的な劣化
はなく、引っ張り強度も殆ど変化していないことが判っ
た。
【0126】
【発明の実施の形態】つぎに、図4は前述した図1にお
いて実施の形態を説明した熱転写記録媒体の再生方法の
他の実施の形態を示すものであり、本実施の形態の熱転
写記録媒体の再生方法における(A),(B)の工程は
前述した図1(A),(B)と同様なので説明を省略
し、その後の工程のみについて説明する。
【0127】図4(B)において前述したと同様の構成
の熱転写用記録材料を熱転写記録媒体1上にインク欠損
部1cを含めて全面塗布した後、本実施の形態において
は、特に、紫外線照射を熱転写記録媒体1の表面側、す
なわちインク層1b側から行なうことにより塗布された
熱転写用記録材料のすべてを硬化させる工程(図4
(C))を有している。このように、紫外線照射を熱転
写記録媒体1のインク層1b側から行なうことにより、
余分な熱転写用記録材料を除去するクリーニング工程は
不要となる。なお、特に、高精細な印字を行なうための
熱転写記録媒体1を再生する場合には、図1(E)と同
様、再生したインク層2aと残存しているインク層1b
との境界部3をインクを溶融させることにより消失させ
るアニール工程(図4(D))をさらに追加することも
可能である。
【0128】このように、紫外線照射を熱転写記録媒体
1の表面側、すなわちインク層1b側から行ない塗布さ
れた熱転写用記録材料のすべてを硬化させることによ
り、クリーニング工程を省略できるし、また、熱転写記
録媒体1の基材1aに紫外線が照射されないので、度重
なる紫外線の照射により基材1aの樹脂の強度劣化のお
それを回避することができる。
【0129】つぎに、本実施の形態の熱転写記録媒体の
再生装置およびこの再生装置を備えた熱転写プリンタに
ついてそれぞれ図5、図6を用いて説明する。
【0130】まず、図5の本実施の形態は、前述した図
2の実施の形態の変形なので、図2と同様の構成につい
ては説明を省略し、図2と異なる構成についてのみ説明
する。
【0131】図5において図2のクリーニングローラ9
に対応する部位にはクリーニング機能を有していない単
なるガイドローラ17が配設されている。これは、前述
した図4の実施の形態によればクリーニングの必要がな
いからである。
【0132】また、前記熱転写記録媒体1に塗布された
熱転写用記録材料を固化するための紫外線照射器8が、
前記記録材料供給ローラ12および熱転写記録媒体1の
走行方向におけるこのローラ12より下流側のガイドロ
ーラ17間の熱転写記録媒体1のインク層に対向するよ
うに熱転写記録媒体1の外側に配設されている。
【0133】つぎに、本実施の形態の再生装置の作用に
ついて説明する。
【0134】リボンカセット11を載置部22に装着
し、テンションヘッド13を図におけるAからBへと移
動せしめ、熱転写記録媒体1をテンションヘッド13に
引っかけてリボンカセット11から引出し、その基材と
反対側の表面を前記記録材料供給ローラ12に圧接せし
める。ついで、退避位置にある走行ユニット14を紙面
と垂直方向に移動して進出位置において停止させたうえ
で、この走行ユニット14に支持されている1対のテン
ションローラ19,19をそれぞれガイドローラ17,
17に圧接し、各テンションローラ19およびガイドロ
ーラ17間にそれぞれ熱転写記録媒体1を挟持するよう
にして、熱転写記録媒体1の走行系の準備を完了する。
そして、この状態において、リボンカセット11の巻取
りボビン15を再生装置24に設けられた図示しない駆
動手段により回転駆動することにより、熱転写記録媒体
1が図中矢印Cで示す方向に走行される。そして、熱転
写記録媒体1の走行にともない、インク供給ローラ12
により熱転写記録媒体1の表面に熱転写用記録材料が全
面的に塗布され、膜厚制御装置7により熱転写記録媒体
1上に塗布された熱転写用記録材料の膜厚が均一に制御
された後、紫外線照射器8により熱転写記録媒体1の表
面のインク層側から紫外線を照射することによりインク
欠損部ならびにインク層上に塗布された熱転写用記録材
料のすべてを固化させてインク欠損部となった部分にイ
ンク層を再生するとともにインク層上にさらに薄く新た
なインク層を積層する。
【0135】その後、加熱装置10によるアニール処理
により再生された熱転写記録媒体1上のインク層と熱転
写記録媒体1に残存していたインク層との境界部を消失
させることにより、一連の熱転写記録媒体1の再生工程
が完了する。
【0136】つぎに、図6の熱転写プリンタは、前述し
た図3の実施の形態の変形なので、図3と同様の構成に
ついては説明を省略し、図3と異なる構成についてのみ
説明する。この図6の実施の形態においても図3のよう
なクリーニングローラは用いられておらず、代りにガイ
ドローラ20に圧接するガイドローラ17が設けられて
いる。また、熱転写記録媒体1に塗布された熱転写用記
録材料を固化するための紫外線照射器8が、前記記録材
料供給ローラ12および熱転写記録媒体1の走行方向に
おけるこのローラ12より下流側のガイドローラ17間
の熱転写記録媒体1のインク層に対向するように熱転写
記録媒体1の外側に配設されている。
【0137】つぎに、本実施の形態の再生記録装置の作
用について説明する。
【0138】まず、記録用紙5がサーマルヘッド4とプ
ラテンローラ16の間に搬送され、通常の熱転写記録装
置の如くサーマルヘッド4によりプラテンローラ16と
サーマルヘッド4との間にあるエンドレスインクリボン
1′のインクが熱転写されて所望の印字記録が行なわれ
る。
【0139】そして、このインクの転写によりインクリ
ボン1′に生じたインク欠損部は、その後のインクリボ
ン1′の移送によりインク供給ローラ12と対向する位
置まで移動し、この位置においてインク供給ローラ12
により汲上げられたインクタンク18内の塗布インクが
全面的に塗布され、膜厚制御装置7と対向する位置にお
いて塗布された塗布インクの膜厚が一定に制御された
後、紫外線照射器8によりインク層側より紫外線が照射
され、インク欠損部および残存しているインク層に塗布
された塗布インクが固化することによりインク層が再生
される。
【0140】そして、加熱装置10によるアニール処理
により再生されたインク層と残存していたインク層との
境界部を消失させることにより、一連の熱転写記録媒体
再生工程が完了し、この再生されたインクリボン1′が
サーマルヘッド4と対向する位置に移送され再度印字記
録に使用される。
【0141】前述した図5および図6の実施の形態によ
れば、クリーニング手段を必要としないし、また、熱転
写記録媒体の基体をなす樹脂が光の度重なる照射により
強度劣化するおそれもない。
【0142】さらに、通常、嫌気性の光硬化樹脂では酸
素が反応性ラジカルの重合停止剤として作用するために
空気中では連鎖生長が低分子を停止し、未硬化モノマー
やプレポリマーが残査となって残留することになる。と
ころが、本実施の形態のように熱転写記録媒体のインク
層の表面から紫外線照射を行うと、最表面から硬化が進
行するため基材近傍の未硬化インク層は酸素が遮断され
て重合が層内部まで高効率で進行することになる。
【0143】
【実施例】前述した図5、図6の具体例を示す。
【0144】(実施例6)紫外線硬化樹脂として、ヒド
ロキシルアルキルメタクリレート(75重量部)とアク
リル酸(10重量部)およびポリウレタンジメタクリレ
ート(10重量部)を用い、光反応開始剤としてアセト
フェノン系の化合物を5重量部添加した紫外線硬化イン
クに着色剤としてカーボンブラックを5重量部添加して
熱転写用記録材料としての塗布インクを作製した。
【0145】作製した塗布インクを塗液パンに投入し、
東亞合成化学製のサイマックUS350/MEK溶液に
て背面処理したテイジン製の厚さ3.5μmPETフィ
ルム表面にグラビア塗布した後、インク層表面から中心
波長365nm、20mW/cm2 の紫外線を3分間全
面照射して塗布インクを硬化させ、熱転写記録媒体とし
てのインクリボンを製造した。
【0146】このインクリボンをスター精密社製の熱転
写プリンタ(解像度400dpi)に装着して印字を行
なったところ、画像濃度1.3でエッジの再現性の良好
な画像が得られた。
【0147】その後、この使用済みのインクリボンを図
5に示した構成の再生装置にセットし、前述したような
方法および手順により前述した組成の塗布インクの塗布
とインク層表面からの紫外線照射を行い、インクリボン
の再生を行なった。なお、本実施例ではインク層を全面
にわたって再生したため、クリーニングは行わなかっ
た。
【0148】このようにして再生したインクリボンを前
記プリンタに装着して再度印字を行なったところ、前回
と比較して何等遜色のない画像濃度1.3でエッジの再
現性の良好な画像が得られた。
【0149】なお、本発明は前述した実施の形態に限定
されるものではなく、必要に応じて前述した趣旨の範囲
内で種々の変更が可能であることは、言うまでもない。
【0150】
【発明の効果】以上のように、本発明の熱転写用記録材
料および熱転写記録媒体によれば、その主材料として光
により硬化する樹脂材料を用いているので、紫外線など
の光を照射するという簡単な方法でかつ短時間でインク
層、あるいはリリース層やオーバーコート層を形成する
ことが可能となる。
【0151】また、本発明の熱転写記録媒体の製造方法
によれば、その工程として光により硬化する樹脂材料を
含む熱転写用記録材料を基材上に塗布した後に、この塗
布した熱転写用記録材料に光を照射することにより基材
上にインク層などを形成するので、従来のような人体に
有害な有機溶剤を用いる必要がなくなるとともに、有機
溶剤を揮発させる熱風乾燥機や付設するダクト、回収装
置などを用いる必要がなくなるため、製造装置の小型
化、省電力化が可能になる。
【0152】さらに、本発明の熱転写記録媒体の再生方
法および再生装置によれば、使用済みの熱転写記録媒体
の少なくともインク欠損部に光により硬化する樹脂材料
を含む熱転写用記録材料を塗布した後に、光を熱転写記
録媒体に向けて照射して使用済み熱転写記録媒体を再生
するものであるので、簡単な構成で熱転写記録媒体をき
わめて良好な状態に再生して多数回繰り返し使用するこ
とが可能となり、従来行っていたインクリボンカセット
の装着、反転、交換などの煩わしい作業は一切不要とな
り、操作性が著しく向上する。
【0153】さらにまた、実質的に印字記録に使用した
インクのみを補充するだけで熱転写記録媒体を繰り返し
多数回使用することができるのでランニングコストを著
しく低減することが可能となる。また、光硬化反応は瞬
時に行なわれるため再生を高速に行なうことが可能とな
る。
【0154】また、光を熱転写記録媒体の基体側から光
を照射してインク欠損部へのインクの供給から硬化およ
び再生までを行うものは、照射紫外線の透過率の差異に
より選択的にインク欠損部のみを再生する原理を手段と
して用いているため、再生以前にすでに残存していたイ
ンクが紫外線を遮断する特性を持つていれば、その後の
再生動作には影響を与えない。したがって、残存インク
と再生インクが物理化学的に全く同一でなくてもインク
欠損部の再生は可能となり、特性の異なる市販インクリ
ボンにあるいは従来のインクリボンの再生にも適用でき
るという効果もある。
【0155】一方、光を熱転写記録媒体のインク層側か
ら光を照射して熱転写記録媒体に塗布された熱転写用記
録材料のすべてを固化するものは、クリーニング手段を
必要としないし、また、熱転写記録媒体の基体をなす樹
脂が光の度重なる照射により強度劣化するおそれもな
い。
【0156】また、本発明の熱転写記録方法および記録
装置によれば、簡単な構造で熱転写記録媒体の再生が実
現できるので、再生装置を熱転写記録装置内に組み込む
ことが可能となり、熱転写記録装置内で熱転写記録媒体
の再生動作を行なって、長期間あるいは長時間にわたっ
て低ランニングコストで印字記録を行なうことが可能と
なる。
【0157】さらに、本発明で用いる紫外線硬化樹脂の
ような光硬化樹脂は耐候性に優れているため、記録情報
の長期保存性が良好であり印字品質が劣化しにくい。
【0158】そして、特に、レーザー光を使用した加熱
手段によれば、下記のA〜Cに示す効果を奏することが
できる。
【0159】A フィルムの長寿命化(ランニングコス
トの低下) サーマルヘッドを用いた背面露光方式の再生記録プロセ
スにおいては、 a)インクが硬化する波長域の紫外線をよく透過するこ
と。
【0160】b)フィルム背面に与えた熱が瞬時に表面
のインクに到達できるように、膜厚が薄いこと。
【0161】c)耐久性向上のために紫外線暴露による
強度劣化が少ないこと。
【0162】が必要である。
【0163】ところが、例えば図7および図8に示すよ
うに、紫外線透過率の低いポリイミドは3時間の紫外線
暴露後も初期の引っ張り強度を維持するが、PPS(ポ
リフェニルサルフォン)、ポリエステルと短波長の紫外
線を透過するフィルムほど強度劣化が顕著になる結果が
得られており、これは、紫外線を透過するフィルムは内
部まで劣化が進行するのに対し、紫外線を遮蔽するフィ
ルムは表面の劣化で留まるためであるとの一般的特性を
如実に反映した結果として理解できる。また、当然、膜
厚が厚いフィルムほど初期の強度が高いため、暴露後も
一定の最低強度を有することが判る。
【0164】したがって、紫外線を透過する背面露光用
フィルムを長寿命化するためには膜厚を大きくして初期
の強度を大きくする必要があるが、膜厚を大きくすると
熱効率が低下して熱転写記録速度が低下するという相反
効果が現れることになる。
【0165】しかしながら、レーザー熱転写記録ではレ
ーザー光がフィルム内部を透過してインクを直接加熱す
るので厚膜のフィルムも使用可能となるため、フィルム
の長寿命化、ひいてはランニングコストの低下を達成す
ることが可能となる。
【0166】また、サーマルヘッドによる熱転写記録で
はフィルムに接触させた状態で加熱するため、フィルム
との摩擦による磨耗、損傷が発生する。ところが、レー
ザー熱転写は非接触加熱であるため、ヘッドやフィルム
の損傷がない。
【0167】耐熱性の低いフィルムも厚膜化することに
より熱変形しにくくなる。
【0168】B メカニズム設計 厚膜フィルムは走行メカニズムの設計が容易であり、特
に塗工時にしわによる塗工むらも防止できる。
【0169】C 印字品質 レーザー光は照射面積を簡単に制御できるため、サーマ
ルヘッドを用いた記録方式に比較してドット径階調記録
に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による再生記録方法を表す工程図
【図2】 本発明による再生記録方法を備えたレーザー
再生記録装置の実施の形態を表す概念図
【図3】 本発明のサーマル再生記録装置の実施の形態
を示す概略構成図
【図4】 本発明の熱転写記録媒体の第1実施の形態の
構成とその再生方法を説明するための概略断面図
【図5】 本発明熱転写記録媒体の再生装置の他の実施
の形態を示す概略構成図
【図6】 本発明の再生記録装置の他の実施の形態を示
す概略構成図
【図7】 ベースフィルムの紫外線による強度劣化試験
の結果を示す線図
【図8】 ベースフィルムの分光透過率を示す線図
【図9】 従来の熱溶融型インクリボンの構成および記
録原理を説明するための概略断面図
【図10】 従来のマルチタイムインクリボンの構成お
よび記録原理を説明するための概略断面図
【符号の説明】
1 熱転写記録媒体 1′ エンドレスインクリボン 1a 基材フィルム 1b 残存インク層 1c インク欠損部 1e 潤滑剤層 2 熱転写用記録材料(塗布インク) 2a 硬化インク部 2b 未硬化インク部 3 境界部 4 サーマルッド(加熱手段) 5 記録用紙 6 転写インク 7 膜厚制御装置 8 紫外線照射器 9 クリーニング装置 10 加熱装置 11 リボンカセット 12 インク供給ローラ 13 テンションヘッド 14 走行ユニット 15 塗工ローラ 16 プラテンローラ 17 ガイドローラ 18 インクタンク 19 テンションローラ 20 ガイドローラ 21 再生記録装置本体 22 搬送ローラ 23 圧接ローラ 24 再生装置 30 レーザー光源(加熱手段) 30′ 赤外線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 7416−2H B41M 5/26 F 7416−2H E

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光重合性モノマーおよび光重合性ポリマ
    ーの少なくとも一方と着色剤とを含むことを特徴とする
    熱転写用記録材料。
  2. 【請求項2】 低融点樹脂およびワックスの少なくとも
    一方をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の熱
    転写用記録材料。
  3. 【請求項3】 基材と、この基材上に形成した光重合性
    モノマーおよび光重合性ポリマーの少なくとも一方と着
    色剤とを含む熱転写用記録材料を塗布し光を照射して固
    化させることにより形成したインク層とを有することを
    特徴とする熱転写記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記インク層が、低融点樹脂およびワッ
    クスの少なくとも一方をさらに含むことを特徴とする請
    求項3に記載の熱転写記録媒体。
  5. 【請求項5】 基材上に光重合性モノマーと光重合性ポ
    リマーの少なくとも一方と着色剤とを含む記録材料を塗
    布し、その後、光を照射することにより前記記録材料に
    重合反応を生じさせて固体状のインク層とすることを特
    徴とする熱転写記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記光が紫外線であることを特徴とする
    請求項5に記載の熱転写記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】 基材とインク層とを有する熱転写記録媒
    体の、記録動作に使用した後に生じるインク欠損部に、
    光重合性モノマーと光重合性ポリマーの少なくとも一方
    と着色剤とを含む記録材料を塗布し、その後この記録材
    料を塗布した部分に光を照射することにより前記記録材
    料に重合反応を生じさせて固体状とすることにより前記
    熱転写記録媒体を再使用可能な状態とすることを特徴と
    する熱転写記録媒体の再生方法。
  8. 【請求項8】 前記光が紫外線であることを特徴とする
    請求項7に記載の熱転写記録媒体の再生方法。
  9. 【請求項9】 前記光の照射を前記基材側から行うこと
    を特徴とする請求項7または請求項8に記載の熱転写記
    録媒体の再生方法。
  10. 【請求項10】 前記光の照射を前記インク層側から行
    なうことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の
    熱転写記録媒体の再生方法。
  11. 【請求項11】 熱転写記録媒体を移送するための移送
    手段と、前記熱転写記録媒体のインク欠損部に熱転写用
    記録材料を塗布するための記録材料塗布手段と、この熱
    転写用記録材料に対して光を照射するための光照射手段
    とを有することを特徴とする熱転写記録媒体の再生装
    置。
  12. 【請求項12】 前記光照射手段は、前記熱転写記録媒
    体の基材に対向する位置に配設されていることを特徴と
    する請求項11に記載の熱転写記録媒体の再生装置。
  13. 【請求項13】 前記光照射手段は、前記熱転写記録媒
    体の基材と反対側の面に対向する位置に配設されている
    ことを特徴とする請求項11に記載の熱転写記録媒体の
    再生装置。
  14. 【請求項14】 前記熱転写記録媒体上に塗布された前
    記熱転写用記録材料のうちの過剰な部分を除去するため
    のクリーニング手段をさらに有することを特徴とする請
    求項11ないし請求項13のいずれか1項に記載の熱転
    写記録媒体の再生装置。
  15. 【請求項15】 前記光照射手段が紫外線照射器である
    ことを特徴とする請求項11ないし請求項14のいずれ
    か1項に記載の熱転写記録媒体の再生装置。
  16. 【請求項16】 基材とリリース層とインク層とを少な
    くとも有する熱転写記録媒体であって、前記リリース層
    を、光重合性モノマーと光重合性ポリマーの少なくとも
    一方を含有する熱転写用記録材料を塗布し光を照射して
    固化させることにより形成したことを特徴とする熱転写
    記録媒体。
  17. 【請求項17】 基材とインク層とオーバーコート層と
    を少なくとも有する熱転写記録媒体であって、前記オー
    バーコート層を光重合性モノマーと光重合性ポリマーの
    少なくとも一方を含有する熱転写用記録材料を塗布し、
    光を照射して固化させることにより形成したことを特徴
    とする熱転写記録媒体。
  18. 【請求項18】 加熱手段の熱エネルギにより熱転写記
    録媒体上のインクを用紙上に転写することにより所望の
    記録を行ない、その後前記記録動作により前記熱転写記
    録媒体の生じたインク欠損部に光重合性モノマーと光重
    合性ポリマーの少なくとも一方と着色剤とを含む記録材
    料を塗布して光を照射することによりこの記録材料に重
    合反応を生じさせて固体状として前記熱転写記録媒体を
    再生し、この再生した熱転写記録媒体を再度記録に使用
    することを特徴とする再生記録方法。
  19. 【請求項19】 少なくとも加熱手段と用紙送り機構と
    電気制御機構と熱転写記録媒体とを有する再生記録装置
    であって、前記熱転写記録媒体が、基材と、この基材上
    に形成した光重合性モノマーと光重合性ポリマーの少な
    くとも一方と着色剤とを含む熱転写用記録材料を塗布し
    光を照射して固化させることにより形成したインク層と
    を有することを特徴とする再生記録装置。
  20. 【請求項20】 一旦記録動作に使用した後の前記熱転
    写記録媒体を再使用可能な状態に再生するための再生機
    構をさらに有することを特徴とする請求項19に記載の
    再生記録装置。
  21. 【請求項21】 前記基材が無端状に形成されているこ
    とを特徴とする請求項19または請求項20に記載の再
    生記録装置。
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