JPH0958131A - 熱転写記録媒体の製造方法および製造装置ならびに熱転写記録媒体の再生方法および再生装置 - Google Patents

熱転写記録媒体の製造方法および製造装置ならびに熱転写記録媒体の再生方法および再生装置

Info

Publication number
JPH0958131A
JPH0958131A JP7212133A JP21213395A JPH0958131A JP H0958131 A JPH0958131 A JP H0958131A JP 7212133 A JP7212133 A JP 7212133A JP 21213395 A JP21213395 A JP 21213395A JP H0958131 A JPH0958131 A JP H0958131A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermal transfer
recording medium
transfer recording
ink
recording material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7212133A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiichi Akiyama
恵一 秋山
Masahito Fujii
雅人 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP7212133A priority Critical patent/JPH0958131A/ja
Publication of JPH0958131A publication Critical patent/JPH0958131A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価に製造できるばかりでなく完全硬化時間
を短くでき、人体に安全で、鮮明な印字を行うことので
きる熱転写記録媒体を形成すること。 【解決手段】 光を照射する部位の記録材料3の表面を
大気から遮断して嫌気性雰囲気で光を照射し、光硬化性
樹脂の硬化を安定的に行うようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワープロ、ファク
シミリ等の情報処理装置の出力用端末機器として利用さ
れている熱転写記録装置における記録媒体である熱転写
記録媒体に係り、特に、使用済みの熱転写記録媒体を再
生することにより、複数回の使用を可能にならしめるた
めの熱転写記録媒体の製造方法および製造装置ならびに
熱転写記録媒体の再生方法および再生装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】現在、ワープロ、ファクシミリ、コンピ
ュータ等の情報処理装置の出力用端末機器として、各種
プリンタが用いられており、その記録方式として、熱転
写方式、電子写真方式、インクジェット方式、ワイヤド
ット方式など各種の方式が提案されている。
【0003】これらの中で、その静寂性、低コスト性、
小型化適応能力、簡易操作性、高信頼性の各点から、サ
ーマルヘッドと称される発熱抵抗素子アレイを用いた熱
転写方式が従来より広く用いられており、近年ではその
用途が業務用からホームユース、さらにはホビー用へと
拡大している。
【0004】また、この熱転写方式は、熱転写記録媒体
のインクをサーマルヘッドの熱により溶融して普通紙か
らなる記録用紙に転写する溶融熱転写方式と設定温度以
上の熱により発色する感熱紙を使用しこの感熱紙をサー
マルヘッドの熱により発色する昇華熱転写方式の2種類
に大別できるが、価格の面から溶融熱転写記録方式が主
流となっているのが現状である。
【0005】図9は、前述した溶融型熱転写方式の基本
原理およびこの溶融型熱転写方式に使用される熱転写記
録媒体の基本的な構成を示したものであり、図9に示す
ように一般にインクリボン、インクシートなど称される
熱転写記録媒体1は、基材1aにインク層1bを積層さ
せた構造となっている。
【0006】前記熱転写記録媒体1の基材1aには、通
常1〜12μmの膜厚を有する高分子樹脂フィルムが用
いられており、基材1aの材料としては、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート
(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテ
ルケトン(PEEK)、アラミドなどの汎用樹脂が利用
されている。
【0007】また、基材1aの背面には、摺接によるサ
ーマルヘッドの摩耗の低減、熱転写記録媒体たるインク
リボンの走行の安定化、インクリボンの巻取り時のイン
ク面との融着防止などの目的で潤滑層1cを塗布するの
が一般的である。
【0008】前記熱転写記録媒体1のインク層1bは、
低融点ワックス等の熱溶融性物質と記録用紙との密着性
の良好な熱溶融性樹脂を主成分とし、着色剤として各種
顔料および各種の可塑剤、分散剤、酸化防止剤等を微量
添加することにより構成されている。このインク層1b
に用いられる低融点ワックスとしては、カルナバワック
ス、キャンデリラワックス、ライスワックス、パラフィ
ンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチ
レンワックスなどを挙げることができ、これらが単独あ
るいは混合されて使用される。
【0009】また、インク層1bに用いられる熱溶融性
樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−酪酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル共重合体
などのエチレン系共重合体、ポリラウリルメタクリレー
ト、ポリヘキシルアクリレート等のポリ(メタ)アクリ
ル酸エステル類、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル−ビニルアルコール共重合体
などの塩化ビニル系共重合体などを挙げることができ、
これらの樹脂が単独あるいは混合されて使用される。
【0010】前述したように構成された熱転写記録媒体
1は、まず、基材1aの裏面側、すなわち潤滑層1c側
からサーマルヘッド10を押圧接触させることにより記
録用紙11に密着させられる。そして、所望の記録に対
応する部位の発熱抵抗素子10aを発熱させることによ
り、この発熱した発熱素子2aに対向した部位のインク
が熱溶融あるいは軟化して記録用紙に転写されて、この
転写されたインク2により所望の記録が得られる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな熱転写方式の熱転写記録媒体は、その原理上、一度
転写記録を行うと転写した画像に対応する部位のインク
が抜け落ちて欠損した状態となるため、一度転写記録に
用いた熱転写記録媒体は1回限りの使用で破棄されなけ
ればならず、印字に要するランニングコストを考えた場
合、著しくコスト高になるという問題があった。
【0012】このような問題を解決するためのものとし
て、従来より複数回の使用が可能である熱転写記録媒体
や一度使用した熱転写記録媒体を再生する方法が提案さ
れてきた。
【0013】例えば、前者の複数回の使用が可能な熱転
写記録媒体(インクリボン)としては、図10に示すよ
うな構造のものが提案されており、このインクリボンは
一般にマルチタイムリボンと称され、すでに実用化され
ている。
【0014】このマルチタイムリボンの構造は、図9に
示すように従来は単一層であったインク層1bを複数の
層として積層形成したものとなっており、印字時には上
層から順次転写させることにより、複数回の記録を実現
するものである。
【0015】図10はインク層1bを2層のインク層1
b1 、1b2 により構成したものであり、このようなイ
ンクリボンを用いた場合には、1回目の印字動作におい
てはインク層1b1 が印字に供され、2回目の印字動作
時には1回目の印字動作において転写されなかったイン
ク層1b1 の残存部分とインク層1b2 が印字に供され
る。
【0016】ところが、初回の転写後の熱転写記録媒体
1の表面は図10に示すようにインクが転写された部分
と転写されなかった部分とで、インク層1b1 に相当す
る段差を生じてしまいインク層1bの表面が凹凸形状化
するため、2回目の印字動作時には用紙3と熱転写記録
媒体1のインク層1bとの密着性が低下することにな
り、印字回数を重ねるごとに次第に印字品質が劣化する
という問題点があり、印字品質を維持しながらランニン
グコストを低減させるという観点から見ると根本的な解
決策とはなっていなかった。
【0017】また、記録可能な回数の最大値はインク層
1bの積層数によって決まるため、前述した表面の凹凸
形状化に対する対策が講じられなければこの積層数にも
自ずと許容できる限界数があり、多数回の繰り返し使用
は実質的に困難であるという問題もあった。
【0018】また、後者の熱転写記録媒体の再生方法に
関しては、特開平6−286333号公報にその一例が
提案されている。
【0019】すなわち、使用済みの熱転写記録媒体のイ
ンク層側にコロナ帯電処理を施し、インク層のインクが
転写により脱離したインク欠損部にトナーを付着させた
後、この付着したトナーを熱により溶融させて均一平面
化処理を行うことにより熱転写記録媒体を再度使用でき
る状態に再生するというものである。
【0020】しかしながら、この再生方法は、通常の電
子写真装置で用いられるのと同様なコロナ帯電を利用す
るため高圧電源が必要となり、装置の大型化を招来する
と同時にコストアップが避けられないという問題があっ
た。
【0021】また、インク層の再生に用いるトナーが粉
体であるため、その粒径を均一にすることが困難である
ことに加え、トナーの帯電量は大きな湿度依存性を有す
るため、トナーの付着量を制御することが極めて困難で
あるという問題もあった。
【0022】さらに、トナーの平均粒径は10μm程度
であるため、一般に用いられている熱転写記録媒体の数
μmオーダーのインク層のインク欠損部に高精度で充填
することは寸法的な点から考えても困難であるという問
題もあった。
【0023】このような従来の問題点を克服するものと
して本出願人による特願平7−78874号がすでに出
願されている。そして、この出願の発明によれば、紫外
線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させることにより、
従来、1回の使用により使い捨てとなっていた熱転写記
録媒体を、簡単な構成で複数回使用できるようにして印
字におけるランニングコストを大幅に低減させることが
できるようになったが、この出願ののちにこの技術に関
連するものとして種々の問題点が判明してきた。
【0024】すなわち、インク層に含有される顔料の種
類、形状、表面状態によっても異なるが、一般に、不透
明着色顔料を配合した場合の紫外線硬化は、不透明着色
顔料を配合しない場合と比べて、不透明着色顔料が紫外
線を吸収することにより紫外線の挙動が変ってしまい、
硬化速度が遅くなるという問題がある。
【0025】また、酸素雰囲気下においての反応である
ため、多量のオゾンが発生し、反応性フリーラジカルが
比較的安定なフリーラジカルに変化することになるた
め、ラジカル重合反応が阻害されることになり、インク
層の表面は常に酸素と接触した状態で硬化するため反応
が鈍くなり、インク層の内部に比べて表面硬化が遅れて
しまい、完全硬化時間が長くなる。
【0026】短時間で完全硬化させる方法としては、紫
外線光の強度を上げることがあるが、そのためには、高
圧電源と高電力のランプが必要となり、コストアップと
ランプの大型化に伴う熱線による発熱の問題が生じる。
その他、短時間で完全硬化させる方法として、窒素等の
不活性気体中でラジカル重合させることがある。、しか
しながら、不活性雰囲気の形成のためには装置全体を密
封しなければならないため、コストアップにつながり、
その実用化は限定される。
【0027】さらに、表面硬化速度が遅いと、インク層
の表面にモノマーが未硬化状態のまま残り、加熱アニー
ル処理したときに蒸気圧の高いモノマーが揮発して、人
体に有害なモノマー蒸気が発生するし、印字時に硬化し
ていないモノマーにより下地汚れの生じるおそれがあ
る。
【0028】本発明は、前述したような問題に鑑みてな
されたものであり、安価に製造できるばかりでなく完全
硬化時間を短くでき、人体に安全で、鮮明な印字を行う
ことができる熱転写記録媒体の製造方法および製造装置
ならびに熱転写記録媒体の再生方法および再生装置を提
供することを目的とするものである。
【0029】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために本発明の請求項1に記載の熱転写記録媒体の製造
方法の特徴は、光を照射する部位の記録材料の表面を大
気から遮断して光を照射する点にある。そして、このよ
うな構成を採用したことにより、記録材料の表面を嫌気
性雰囲気に形成して光を照射することができる。
【0030】また、前記嫌気性雰囲気の形成は、記録材
料の表面に板体を密着させて光を照射したり、記録材料
の表面に可撓性フィルムを密着させて光を照射したり、
あるいは、記録材料の表面を液体中に浸漬して光を照射
することにより達成することができる。
【0031】つぎに、本発明の請求項6に記載の熱転写
記録媒体の製造装置の特徴は、光を照射する部位の記録
材料の表面を大気から遮断するための遮断手段を設けた
点にある。そして、このような構成を採用したことによ
り、遮断手段により記録材料の表面を嫌気性雰囲気に形
成して光を照射することができる。
【0032】さらに、本発明の請求項7に記載の熱転写
記録媒体の再生方法の特徴は、記録材料を塗布した部位
の熱転写記録媒体の表面を大気から遮断して光を照射す
る点にある。そして、このような構成を採用したことに
より、記録材料の表面を嫌気性雰囲気に形成して光を照
射することができる。
【0033】さらにまた、本発明の請求項8に記載の熱
転写記録媒体の再生装置の特徴は、記録材料の表面を大
気から遮断するための遮断手段を設けた点にある。そし
て、このような構成を採用したことにより、記録材料の
表面を嫌気性雰囲気に形成して光を照射することができ
る。
【0034】
【実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の形態に
より説明する。
【0035】まず、本発明の熱転写記録媒体の再生方法
および再生装置に使用される熱転写用記録材料およびこ
れを用いた熱転写記録媒体を図1を用いて説明する。
【0036】図1(A)に示すように本発明の熱転写記
録媒体1は、基材1a上に熱転写用記録材料からなるイ
ンク層1bが積層形成された構成とされており、このイ
ンク層1bを構成する熱転写用記録材料は、光としての
紫外線を照射することにより硬化する紫外線硬化樹脂を
主成分とし、必要に応じて紫外線吸収剤や着色剤、その
他の微量添加剤が0〜10%程度配合された組成とされ
ている。
【0037】前記紫外線硬化樹脂は、光重合性プレポリ
マー、光重合性モノマー、光開始剤の3つの成分を主体
として構成されており、この中の光重合性プレポリマー
は通常は0〜99重量部の範囲で添加され、樹脂の骨格
をなす重要な成分である。
【0038】この光重合性ポリマーは光化学的作用によ
ってさらに重合するポリマーであり、光重合性不飽和ポ
リマー、光重合性オリゴマーと呼ばれることもある。
【0039】また、光重合性モノマーは前記光重合性プ
レポリマーの希釈剤の役割を担い、通常は0〜99重量
部の範囲で添加することによりインクの実用上の作業性
を確保するとともに、紫外線照射時に末端官能基の作用
により、自らが重合反応に関与するものである。この光
重合性モノマーは、官能基の数により単官能性モノマ
ー、多官能性モノマーに分類できる。また、特に多官能
性モノマーは高分子間の橋かけをなす架橋剤の役割を果
すものである。
【0040】また、光開始剤は紫外線を吸収して重合反
応のトリガーになるものである。
【0041】さらに、本実施の形態におけるインク層1
bを構成する熱転写用記録材料には、前述した3つの成
分に加えて、さらに増感剤、顔料、充填剤、レベリング
剤、粘弾性改質剤等の添加剤が必要に応じて配合される
ものである。
【0042】前記熱転写用記録材料に用いられる光重合
性プレポリマーとしては、ポリエステルアクリレート、
エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエ
ーテルアクリレート、ポリアクリレートなどを好適なも
のとして挙げることができる。
【0043】また、光重合性モノマーとしては、2−エ
チルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアク
リレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリ
ールアクリレート、テトラヒドロフルフリールアクリレ
ートの誘導体等の単官能型や、ジシクロペンテニルアク
リレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレー
ト、1,3−ブタンジオールアクリレート、1,4−ブ
タンジオールアクリレート、1,6−ヘキサンジオール
アクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、
ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレン
グリコール400ジアクリレート、ヒドロキシピバリン
酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、ト
リプロピレングリコールジアクリレート、1,3−ビス
(3−アクリルオキシエトキシ−2−ヒドロキシプロピ
ル)−5,5−ジメチルヒダントイン、ヒドロキシピバ
リン酸エステルネオペンチルグリコール誘導体のジアク
リレートなどの2官能型、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどの
3官能以上型のものを好適なものとして挙げることがで
きる。
【0044】さらに、光開始剤としては、ビアセチル、
アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベ
ンジル、ベンゾイン、ベンゾインイソブチルエーテル、
ベンジルジメチルケタール、テトラメチルチウラムスル
フィド、アゾビスイソブチルニトリル、ベンゾイルパー
オキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、
1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−
2−メチルプロパン−1−オン、2−クロロチオキサン
トン、メチルベンゾイルフォーメイトなどを好適なもの
として挙げることができる。
【0045】さらにまた、着色剤としては、カーボンブ
ラック、アセチレンブラック、オイルブラック等の黒色
顔料ならびにチタニア、炭酸カルシウム等の白色顔料の
ほかに、イエロー、マジェンタ、シアンなどの公知の染
料を挙げることができ、これらの顔料あるいは染料の添
加量を適宜変化させることにより色調などが所望の状態
に調整されるものである。
【0046】つぎに、図1に基づいて本実施の形態の熱
転写記録媒体の再生方法について説明する。
【0047】本実施の形態の熱転写記録媒体の再生方法
は、図1(A)に示すような使用済みのインクリボンを
再度使用できる状態に再生するために、前述した構成の
熱転写用記録材料3を熱転写記録媒体1上にインク欠損
部1dを含めて全面塗布する工程(図1(B))、紫外
線照射を熱転写記録媒体1の背面側、すなわち基材1a
側から行なうことによりインク欠損部1d内に塗布され
た熱転写用記録材料3を硬化させる工程(図1
(C))、その後、インク欠損部1d以外に塗布された
余剰の熱転写用記録材料3を除去するクリーニング工程
(図1(D))の3工程からなっており、特に、高精細
な印字を行なうための熱転写記録媒体1を再生する場合
には、再生したインク層2aと残存しているインク層1
bとの境界部4をインクを溶融させることにより消失さ
せる加熱アニール工程(図1(E))をさらに追加する
ことも可能である。
【0048】さらに説明すると、図1(A)において、
使用済みインクリボン、インクシートなどの熱転写記録
媒体1は基材1a上に残置されている印字に供しなかっ
たインク層1bを有しており、これらの1対のインク層
1b,1b間の基材1a上には、記録用紙にインク層が
転写記録されたため、インク欠損部1dが形成されるこ
とになる。
【0049】この一旦使用に供された後の熱転写記録媒
体1を再生するには、まず、図1(B)に示す工程にお
いては、ローラなどにより前述した構成の熱転写用記録
材料からなる塗布インク3をインク欠損部1dを含めた
熱転写記録媒体1の表面の全面に塗布した後、ナイフ、
ブレードなどの膜厚制御部材12を移動させることによ
り塗布インク3の膜厚を均一化する。ここで、塗布する
塗布インク3の膜厚はインク欠損部1dの膜厚と同等で
あれば理想的であるが、本実施の形態のように塗布量を
過多としても、基材1a上に残留している未転写のイン
ク層1bの表面上にインク3が付着するようになっても
後述するクリーニング工程があるので特に問題はない。
【0050】つぎに、図1(C)に示す工程において、
塗布インク3が全面塗布された熱転写記録媒体1の基材
1a側、すなわち背面側より、紫外線照射器13により
紫外線を全面照射する。紫外線照射器13の光源として
は、低圧あるいは高圧水銀灯、水銀キセノン、メタルハ
ライドランプなどの紫外線を放射するものが少なくとも
1本用いられ、紫外線照射器13から照射される紫外線
は拡散光あるいは集光レンズ(図示せず)を介した集光
のいずれでもよい。
【0051】このとき、紫外線照射器13による紫外線
照射の前に、あらかじめ塗布インク3の表面を嫌気性雰
囲気に形成するため塗布インク3の表面に大気を遮断す
る遮断手段たる平板状の板体14を密着するように接合
させる。この板体14は、少なくとも前記紫外線照射器
13からの紫外線が到達する範囲の塗布インク3の表面
を被覆していればよい。
【0052】前記板体14としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリスチレ
ン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリカー
ボネート、ポリウレタン、フッ素樹脂、MMA、ポリア
クリルニトリル、ポリブテン、ポリイミド、ポリアリレ
ート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテル
ケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルイミド、アラミ
ドフィルムなどのプラスチックフィルムとしてもよい
し、銅、鉄、アルミニウム、ステンレス、クロメートメ
ッキ、ニッケルメッキ、アルマイトなどの金属板として
もよい。また、ガラス、セラミックなどの板状の無機材
料あるいはシリコンゴムなどの板状のゴム材料を前記板
体14としてもよい。
【0053】そして、板体14により塗布インク3の表
面を被覆して塗布インク3の表面を嫌気性雰囲気とした
うえで、基材1aを介して紫外線照射器13から塗布イ
ンク3に紫外線を照射すると、インク欠損部1dに塗布
された塗布インク3には基材1aを介して紫外線が到達
することになるが、塗布インク3の表面には大気が存在
しないので、塗布インク3の表面のラジカル重合反応が
大気中の酸素により阻害されることがなく、塗布インク
3はその表面と内部においてほぼ均一に短時間の内に硬
化され、インク層3aとして再生されることになる。
【0054】一方、この紫外線照射によっても、未転写
の残存インク層1bは既に固化しているため何等変化し
ないし、また、この未転写のインク層1b上に塗布され
た塗布インク3bは、照射される紫外線が未転写のイン
ク層1bによって遮られて表面まで透過しないので紫外
線によるラジカル重合反応を生ぜず、液体のままの状態
が保持される。
【0055】このように、本実施の形態の熱転写記録媒
体の再生方法によれば、インク欠損部1cに存在する塗
布インク2の硬化のみを行うことが可能になる。
【0056】なお、再生されるインク層3aの膜厚は、
紫外線照射時間、パワー、波長などの硬化条件と使用す
る材料の特性により適宜制御することが可能である。
【0057】つぎに、図1(D)のクリーニング工程に
おいて、図1(C)に示した紫外線照射工程において反
応せずに硬化しなかった余剰分の塗布インク3b(図1
(C)参照)がクリーニングローラ15により拭き取ら
れて除去され、これにより1サイクルの再生工程が終了
する。
【0058】なお、高精細な印字を行なうための熱転写
記録媒体1を再生する場合など、残存しているインク層
1bと新たに再生したインク層3aとの境界部4をさら
に修復させておく必要がある場合には、図1(E)に示
すようにハロゲンランプ等の加熱装置16を用いてイン
ク層1bの表面側から加熱アニール処理を施すアニール
工程をさらに追加することにより、境界部3のインク層
を相溶させて境界部3を消失させるようにすればよい。
この加熱アニール処理を行なうための手段としては、前
述したハロゲンランプ光源を用いた非接触加熱方式のほ
かに、サーマルヘッドを用いた接触加熱方式などを利用
することができる。
【0059】このアニール工程は、写真画像などの極め
て高精細な印字を要求する場合に併用する手段として有
効であり、通常の文字印字などの場合は省略しても支障
はない。
【0060】つぎに、本発明の熱転写記録媒体の再生装
置およびこの再生装置を備えた熱転写プリンタについて
それぞれ図3および図4を用いて説明する。
【0061】図3は本発明の熱転写記録媒体の再生装置
の実施の形態を示した概略構成図である。
【0062】通常、インクリボンのような熱転写記録媒
体1を収納したリボンカセット17においては、その熱
転写記録媒体1はリボンカセット17内を安定的に走行
できるように複数のガイドローラにより案内されてその
走行が制御されており、このリボンカセット17の図中
Aで示した部位には記録動作時に図示しないサーマルヘ
ッドが位置するための凹部18が設けられている。
【0063】本実施の形態の再生装置19には、1回の
使用が終了し再生する必要のある熱転写記録媒体を収容
したリボンカセット17を載置するための載置部20が
形成されており、この載置部20にリボンカセット17
を載置したとき、載置されたリボンカセット17の凹部
18内に臨む部位にテンションヘッド21が設置されて
おり、このテンションヘッド21は図示しない駆動手段
により図3において上下方向に移動されるようになって
いる。一方、図3において前記載置部20に載置された
リボンカセット17の凹部18の直下には記録材料タン
ク22が配設されており、この記録材料タンク22内に
は前述した液状の熱転写記録材料が満たされている。ま
た、この記録材料タンク22内には図示しない駆動手段
により回転駆動される記録材料供給ローラ23が配設さ
れており、この記録材料供給ローラ23は回転駆動され
ることにより記録材料タンク22内の熱転写記録材料を
外周面に付着して汲上げるようになっている。
【0064】そして、リボンカセット17を載置部20
に装着し再生信号を入力すると、前記テンションヘッド
21がリボンカセット17の凹部18内から図において
数ミリメートルないし数センチメートル離間した位置B
に移動することにより、熱転写記録媒体1がテンション
ヘッド21に引っかけられた状態でリボンカセット17
から引出され、その表面が前記記録材料供給ローラ23
に圧接される。このとき、熱転写記録媒体1の基材がテ
ンションヘッド21に接触し、熱転写記録媒体1に形成
されている記録材料を固化したインク層が記録材料供給
ローラ23に接触されることになる。また、この記録材
料供給ローラ23の近傍には、記録材料供給ローラ23
により熱転写記録媒体1に塗布された熱転写記録材料の
膜厚を均一に制御するためのブレードからなる膜厚制御
部材12が設けられている。
【0065】また、前記テンションヘッド21の移動経
路のほぼ中間部位の両側には、前記テンションヘッド2
1に引っかけられた状態でリボンカセット17から引き
出された熱転写記録媒体1に干渉しないように左右に間
隔を隔ててガイドローラ24およびクリーニングローラ
15が配設されている。さらに、これらの両ローラ2
4,15を結ぶ仮想線分と前記テンションヘッド21の
移動経路とが交差する部位には、図示しない駆動手段に
より紙面に対し垂直な方向に移動することにより進退可
能とされているテンションユニット25が配設されてい
る。このテンションユニット25は、前記両ローラ2
4,15と同一鉛直面上に位置する進出位置に位置した
ときに前記両ローラ24,15の一方に弾性的に圧接す
る1対のテンションローラ26,26を進退自在に有し
ている。
【0066】前記熱転写記録媒体1は、図3において矢
印方向に走行されるようになっており、したがって、熱
転写記録媒体1は、記録材料供給ローラ23に接触した
後にクリーニングローラ15に接触されるようになって
いる。
【0067】さらに、前記熱転写記録媒体1に塗布され
た熱転写記録材料を固化するための紫外線照射器13
が、前記記録材料供給ローラ23およびクリーニングロ
ーラ15間の熱転写記録媒体1の基材に対向するように
熱転写記録媒体1の内側に配設されている。この紫外線
照射器13により紫外線を照射される熱転写記録媒体1
の背部には、熱転写記録媒体1に塗布された熱転写用記
録材料の表面を嫌気性雰囲気に保持して、紫外線による
ラジカル重合反応を良好に行わせるための板体14が配
設されている。また、前記熱転写記録媒体1の走行方向
において前記クリーニングローラ15の下流側には、熱
転写記録媒体1上の熱転写記録材料を加熱アニール処理
するための加熱装置16が熱転写記録媒体1上の熱転写
記録材料に対向するように配設されている。
【0068】つぎに、本実施の形態の再生装置の作用に
ついて説明する。
【0069】リボンカセット17を載置部20に装着
し、テンションヘッド21を図3におけるAからBへと
移動せしめ、熱転写記録媒体1をテンションヘッド21
に引っかけてリボンカセット17から引出し、その基材
と反対側の表面を前記記録材料供給ローラ23に圧接せ
しめる。ついで、退避位置にあるテンションユニット2
5を紙面と垂直方向に移動して進出位置において停止さ
せたうえで、このテンションユニット25に支持されて
いる1対のテンションローラ26,26をガイドローラ
24およびクリーニングローラ15に圧接し、テンショ
ンローラ26およびガイドローラ24間ならびテンショ
ンローラ26およびクリーニングローラ15間にそれぞ
れ熱転写媒体1を挟持するようにして、熱転写記録媒体
1の走行系の準備を完了する。そして、この状態におい
て、リボンカセット17の巻取りボビン27を再生装置
19に設けられた図示しない駆動手段により回転駆動す
ることにより、熱転写記録媒体1が図3中矢印Cで示す
方向に走行される。そして、熱転写記録媒体1の走行に
ともない、記録材料供給ローラ23により熱転写記録媒
体1の表面に熱転写記録材料が全面的に塗布される。そ
して、膜厚制御部材12により熱転写記録媒体1上に塗
布された熱転写記録材料の膜厚が均一に制御された後、
熱転写記録媒体1上に塗布された熱転写記録材料の表面
を板体14により被覆して嫌気性雰囲気にしたうえで紫
外線照射器13により熱転写記録媒体1の背面側から紫
外線を照射することによりインク欠損部に塗布された熱
転写用記録材料のみを表面と内部とにおいて均一に硬化
させてインク欠損部となった部分にインク層を再生する
ことができる。
【0070】その後、熱転写記録媒体1の表面に塗布さ
れた熱転写用記録材料のうちインク欠損部以外、すなわ
ちインク層が残存している場所に塗布されて前述した紫
外線照射によって固化しなかった余分なものをクリーニ
ングローラ15により除去する。そしてその後、加熱装
置16によるアニール処理により再生された熱転写記録
媒体1上のインク層と熱転写記録媒体1に残存していた
インク層との境界部を消失させることにより、一連の熱
転写記録媒体1の再生工程が完了する。
【0071】なお、本実施の形態においてはインク層が
単層の熱転写記録媒体を例にとり説明を行なったが、本
発明の再生方法における紫外線の照射条件を調整するこ
とにより、マルチタイムリボンなどの積層構成の熱転写
記録媒体の再生にも適用可能であることは言うまでもな
い。
【0072】
【実施例】つぎに、図3の熱転写記録媒体の再生装置の
具体的な実施例を説明する。
【0073】実施例1 紫外線硬化樹脂としてヒドロキシアルキルメタクリレー
ト(75重量部)とアクリル酸(10重量部)およびポ
リウレタンジメタクリレート(10重量部)を用い、光
反応開始剤としてアセトフェノン系の化合物(5重量
部)を添加した紫外線硬化インクに着色材としてカーボ
ンブラック(20重量部)を添加して熱転写記録材料と
してのインクを作成した。
【0074】作成したインクを塗液パンに投入し、東亞
合成化学社製のサイマックUS350/メチルエチルケ
トン溶液にて背面処理を行なった帝人社製の厚さ10m
mの板状フッソ樹脂を貼り合わせ、PET背面から中心
波長365nm、20mw/cm2 の紫外線を30秒全
面照射してインクを硬化させ、熱転写記録媒体としての
インクリボンを製造した。このインクリボンをスター精
密社製の熱転写型プリンタ(解像度400dpi)に装
着して印字を行なったところ、画像濃度1.1でエッジ
の再現性の良好な画像が得られた。
【0075】その後、この使用済みのインクリボンを図
3に示した構成の再生装置にセットし、前述したような
方法および手順により前述した組成のインクの塗布と紫
外線照射を行ない、インク欠損部の再生を行なった。な
お、本実施例で用いたインクは紫外線照射後は有機溶剤
に不溶であるので、クリーニング装置として表面をフェ
ルトにより構成したクリーニングローラからなるフェル
トクリーナを用い、このフェルトクリーナには若干の有
機溶剤を浸して、インク欠損部以外に付着した不要な未
反応インクをクリーニングしたが、本実施例の場合には
有機溶剤を使用しない乾式クリーニング方法を適用する
ことも可能である。
【0076】このようにして再生したインクリボンを前
記プリンタに装着して再度印字を行なったところ、前回
と比較して何ら遜色ない画像濃度1.1でエッジの再現
性の良好な画像が得られた。
【0077】実施例2 紫外線硬化樹脂としてヒドロキシアルキルメタクリレー
ト(80重量部)とアクリル酸(15重量部)およびポ
リウレタンジメタクリレート(2重量部)を用い、光反
応開始剤としてアセトフェノン系の化合物(3重量部)
を添加した紫外線硬化インクに着色剤としてカーボンブ
ラック(20重量部)を添加して熱転写記録材料として
のインクを作成した。
【0078】作成したインクを塗液パンに投入し、東亞
合成化学社製のサイマックUS350/メチルエチルケ
トン溶液にて背面処理を行なった帝人社製の厚さ3.5
μmポリエチレンテレフタレートフィルム表面にグラビ
ア塗工した後、塗工面に厚さ100μmの板状ポリプロ
ピレン樹脂を貼り合わせ、PET背面から中心波長36
5nm、100mw/cm2 の紫外線を15秒全面照射
してインクを硬化させ、熱転写記録媒体としてのインク
リボンを製造した。
【0079】このインクリボンをスター精密社製の熱転
写型プリンタ(解像度400dpi)に装着して印字を
行なったところ、画像濃度1.1でエッジの再現性の良
好な画像が得られた。
【0080】その後、この使用済みのインクリボンを図
3に示した構成の再生装置にセットし、実施例1と同様
な方法および手順により前述した組成のインクの塗布と
紫外線照射を行ない、インク欠損部の再生を行なった。
また、再生後のインクリボンの表面はフェルトクリーナ
により洗浄した。このようにして再生したインクリボン
を前記プリンタに装着して再度印字を行なったところ、
前回と比較して何ら遜色ない画像濃度1.1でエッジの
再現性の良好な画像が得られた。
【0081】実施例3 紫外線硬化樹脂のアルキルアクリレート(70重量
部)、光反応開始剤のチオキサントン系化合物(5重量
部)、アルコールワックス(30重量部)とカーボン
(20重量部)とからなる材料を溶融混合し、ロールミ
ルで混練することにより熱転写記録材料としてのインク
を作成した。
【0082】作成したインクを塗液パンに投入し、東亞
合成化学社製のサイマックUS350/メチルエチルケ
トン溶液にて背面処理を行なった帝人社製の厚さ3.5
μmのポリエチレンテレフタレートフィルミ表面にグラ
ビア塗工した後、塗工面に厚さ25μmのフッ素樹脂フ
ィルムを貼り合わせ、PET背面から中心波長365n
m、100mw/cm2 の紫外線を20秒全面照射して
インクを硬化させ、熱転写記録媒体としてのインクリボ
ンを製造した。
【0083】このインクリボンをスター精密社製の熱転
写型プリンタ(解像度400dpi)に装着して印字を
行なったところ、画像濃度1.3でエッジの再現性の良
好な画像が得られた。
【0084】その後、この使用済みのインクリボンを図
3に示した構成の再生装置にセットし、実施例1と同様
な方法および手順により前述した組成のインクの塗布と
紫外線照射を行ない、インク欠損部の再生を行なった。
また、再生後のインクリボンの表面はフェルトクリーナ
により洗浄した。このようにして再生したインクリボン
を前記プリンタに装着して再度印字を行なったところ、
前回と比較して何ら遜色ない画像濃度1.3でエッジの
再現性の良好な画像が得られた。
【0085】実施例4 紫外線硬化樹脂としてアルキルアクリレート(80重量
部)と光反応開始剤としてチオキサントン系の化合物
(5重量部)を添加した紫外線硬化材料に着色剤として
カーボンブラック(15重量部)を添加して熱転写記録
材料としてのインクを作成した。
【0086】作成したインクを塗液パンに投入し、東亞
合成化学社製のサイマックUS350/メチルエチルケ
トン溶液にて背面処理を行なった帝人社製の厚さ3.5
μmのポリエチレンテレフタレートフィルム表面にグラ
ビア塗工した後、塗工面に厚さ50μmのポリエチレン
フィルムを貼り合わせ、PET表面から中心波長365
nm、100mw/cm2 の紫外線を10秒全面照射し
てインクを硬化させ、熱転写記録媒体としてのインクリ
ボンを製造した。
【0087】このインクリボンをスター精密社製の熱転
写型プリンタ(解像度400dpi)に装着して印字を
行なったところ、画像濃度1.0でエッジの再現性の良
好な画像が得られた。
【0088】その後、この使用済みのインクリボンを図
3に示した構成の再生装置にセットし、実施例1と同様
な方法および手順により前述した組成のインクの塗布と
紫外線照射を行ない、インク欠損部の再生を行なった。
また再生後のインクリボンの表面はフェルトクリーナに
より洗浄した。このようにして再生したインクリボンを
前記プリンタに装着して再度印字を行なったところ、前
回と比較して何ら遜色ない画像濃度1.0でエッジの再
現性の良好な画像が得られた。
【0089】実施例5 紫外線硬化樹脂のアルキルアクリレート(70重量
部)、光反応開始剤のチオキサントン系化合物(5重量
部)、アルコールワックス(30重量部)とカーボン
(20重量部)とからなる材料を溶融混合し、ロールミ
ルで混練することにより熱転写記録材料としてのインク
を作成した。
【0090】作成したインクを塗液パンに投入し、東亞
合成化学社製のサイマックUS350/メチルエチルケ
トン溶液にて背面処理を行なった帝人社製の厚さ3.5
μmのポリエチレンテレフタレートフィルミ表面にグラ
ビア塗工した後、塗工面に厚さ50μmのポリビニルア
ルコールフィルムを貼り合わせ、PET表面から中心波
長365nm、100mw/cm2 の紫外線を20秒全
面照射してインクを硬化させ、熱転写記録媒体としての
インクリボンを製造した。
【0091】このインクリボンをスター精密社製の熱転
写型プリンタ(解像度400dpi)に装着して印字を
行なったところ、画像濃度1.3でエッジの再現性の良
好な画像が得られた。
【0092】その後、この使用済みのインクリボンを図
3に示した構成の再生装置にセットし、実施例1と同様
な方法および手順により前述した組成のインクの塗布と
紫外線照射を行ない、インク欠損部の再生を行なった。
また再生後のインクリボンの表面はフェルトクリーナに
より洗浄した。このようにして再生したインクリボンを
前記プリンタに装着して再度印字を行なったところ、前
回と比較して何ら遜色ない画像濃度1.3でエッジの再
現性の良好な画像が得られた。
【0093】実施例6 紫外線硬化樹脂のアルキルアクリレート(60重量
部)、光反応開始剤のチオキサントン系化合物(5重量
部)、サゾールワックス(40重量部)とカーボン(2
0重量部)とからなる材料を溶融混合し、ロールミルで
混練することにより熱転写記録材料としてのインクペー
ストを作成した。
【0094】作成したインクペーストをトルエンで溶解
し、0.1g/CCのインクを塗液とした。このインク
を塗液パンに投入し、東亞合成化学社製のサイマックU
S350/メチルエチルケトン溶液にて背面処理を行な
った帝人社製の厚さ3.5μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム表面にグラビア塗工機にてソルベント塗
工後、塗工面に厚さ50μmのポリ塩化ビニルフィルム
を貼り合わせ、PET表面から中心波長365nm、1
00mw/cm2 の紫外線を20秒全面照射してインク
を硬化させ、熱転写記録媒体としてのインクリボンを製
造した。
【0095】このインクリボンをスター精密社製の熱転
写型プリンタ(解像度400dpi)に装着して印字を
行なったところ、画像濃度1.3でエッジの再現性の良
好な画像が得られた。
【0096】その後、この使用済みのインクリボンを図
3に示した構成の再生装置にセットし、実施例1と同様
な方法および手順により前述した組成のインクの塗布と
紫外線照射を行ない、インク欠損部の再生を行なった。
また、再生後のインクリボンの表面はフェルトクリーナ
により洗浄した。このようにして再生したインクリボン
を前記プリンタに装着して再度印字を行なったところ、
前回と比較して何ら遜色ない画像濃度1.3でエッジの
再現性の良好な画像が得られた。
【0097】実施例7 紫外線硬化樹脂のアルキルアクリレート(40重量
部)、光反応開始剤のチオキサントン系化合物(5重量
部)、精製ミツロウワックス(40重量部)とカーボン
(20重量部)とからなる材料を溶融混合し、ロールミ
ルで混練することにより熱転写記録材料としてのインク
を作成した。
【0098】作成したインクを塗液パンに投入し、東亜
合成化学社製のサイマックUS350/メチルエチルケ
トン溶液にて背面処理を行なった帝人社製の厚さ3.5
μmのポリエチレンテレフタレートフィルム表面にグラ
ビア塗工した後、ステンレス製の水浴中に前記インクフ
ィルムを直接入れて固定した後、PET表面から中心波
長365nm、8mw/cm2 の紫外線を30秒全面照
射してインクを硬化さらに乾燥させ、熱転写記録媒体と
してのインクリボンを製造した。
【0099】このインクリボンをスター精密社製の熱転
写型プリンタ(解像度400dpi)に装着して印字を
行なったところ、画像濃度1.4でエッジの再現性の良
好な画像が得られた。
【0100】その後、この使用済みのインクリボンを図
3に示した構成の再生装置にセットし、実施例1と同様
な方法および手順により前述した組成のインクの塗布と
紫外線照射を行ない、インク欠損部の再生を行なった。
また再生後のインクリボンの表面はフェルトクリーナに
より洗浄した。このようにして再生したインクリボンを
前記プリンタに装着して再度印字を行なったところ、前
回と比較して何ら遜色ない画像濃度1.4でエッジの再
現性の良好な画像が得られた。
【0101】
【実施の形態】つぎに、図4は熱転写記録媒体の再生装
置をその本体内部に備えることにより、印字記録と1度
記録動作に使用した熱転写記録媒体の再生とを同時に行
なってインクリボンカセットの交換を行なうことなく長
期間あるいは連続的に使用することができる熱転写記録
装置を示す概略構成図である。なお、以下の説明におい
て図3において説明したものと同一の構成については同
一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0102】図4において、熱転写記録装置本体28内
には、両端を接続してなる無端状の基材フィルム上に、
前述した熱転写用記録材料からなるインク層を積層塗布
した熱転写記録媒体としてのエンドレスインクリボン1
´が、1対のガイドローラ29,29と、インク供給ロ
ーラ23にインクリボン1´を介して圧接される圧接ロ
ーラ30と、サーマルヘッド10とにより緊張状態を維
持して保持されている。そして、このインクリボン1´
は図示しない駆動機構により一定の速度で移送されるよ
うに構成されている。なお、前記基材フィルムの材料と
しては、長期間の使用にも耐え得るように耐熱性や機械
的摩耗性の高いポリイミドやポリアミドを用いることが
望ましい。
【0103】また、前記本体28内には印字記録に使用
される記録用紙11を保持し、搬送させるためのプラテ
ンローラ31が配設されており、エンドレスインクリボ
ン1´はサーマルヘッド10によりこのプラテンローラ
31に圧接されて所望の印字記録が行なわれるようにな
っている。
【0104】つぎに、本実施の形態の熱転写記録装置の
作用を説明する。
【0105】まず、記録用紙11がサーマルヘッド10
とプラテンローラ31の間に搬送され、通常の熱転写記
録装置のようにサーマルヘッド10によりプラテンロー
ラ31とサーマルヘッド10との間にあるエンドレスイ
ンクリボン1´のインクが熱転写されて所望の印字記録
が行なわれる。
【0106】そして、このインクの転写によりインクリ
ボン1´に生じた部分的なインク欠損部は、その後のイ
ンクリボン1´の移送により記録材料供給ローラ23と
対向する位置まで移動し、この位置において記録材料供
給ローラ23により汲上げられた記録材料タンク22内
の熱転写記録材料が塗布され、膜厚制御部材12と対向
する位置において塗布された熱転写記録材料の膜厚が一
定に制御された後、熱転写記録媒体1上に塗布された熱
転写記録材料の表面を板体14により被覆して嫌気性雰
囲気にしたうえで紫外線照射器13により熱転写記録媒
体1の背面側から紫外線を照射することによりインク欠
損部に塗布された熱転写用記録材料のみを表面と内部と
において均一に固化させてインク欠損部となった部分に
インク層を再生することができる。
【0107】そして、熱転写記録媒体1の表面に塗布さ
れた熱転写記録材料のうちインク欠損部以外、すなわち
インク層が残存している場所に塗布されて前述した紫外
線照射器13からの紫外線照射によって固化しなかった
余分なものをクリーニングローラ15により除去し、そ
の後、加熱装置16によるアニール処理により再生され
たインク層と残存していたインク層との境界部を消失さ
せることにより、一連の熱転写記録媒体再生工程が完了
し、この再生されたインクリボン1´がサーマルヘッド
10と対向する位置に移送され再度印字記録に使用され
る。
【0108】このように、本実施の形態の熱転写記録装
置によれば、印字記録に使用されてインク層が欠損した
部分に熱転写記録材料を補充するだけで、インクリボン
1´を繰り返し使用できるため、従来行っていたインク
リボンカセットの装着、反転、交換等の煩わしい作業は
一切不要となり、操作性が著しく向上するとともに、実
質的に使用したインクのみを補充するだけでインクリボ
ン1´を繰り返し多数回にわたって使用することができ
るので、ランニングコストを著しく低減することができ
る。
【0109】ところで、前述した図1、図3および図4
の各実施の形態においては、紫外線照射器13による紫
外線照射の際に熱転写記録媒体に塗布された熱転写用記
録材料の表面を大気から遮断するために種々の材料から
なる板体14により熱転写用記録材料の表面を被覆する
ように説明したが、本発明はこのような実施の形態に限
定されるものではない。
【0110】図2は、それぞれ前述した図1(C)工程
の他の実施の形態を示すものである。
【0111】図2(C−1)および(C−2)の遮断手
段は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、
ナイロン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリ
塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリウレタン、フッ素
樹脂、MMA、ポリアクリルニトリル、ポリブテン、ポ
リイミド、ポリアリレート、ポリエーテルサルフォン、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエ
ーテルイミド、アラミドフィルムなどのプラスチックフ
ィルム、あるいは、銅、鉄、アルミニウム、ステンレ
ス、クロメートメッキ、ニッケルメッキ、アルマイトな
どの金属板により無端ベルト32を形成し、この無端ベ
ルト32の内側に1対のプーリ33,33を配設したも
のである。
【0112】そこで、このような無端ベルト32および
1対のプーリ33,33からなる遮断手段を無端ベルト
32が、図2(C−1)に示すように、塗布インク3の
表面を面として被覆するように両プーリ33,33が塗
布インク3の表面に無端ベルト32を介して接合するよ
うに位置決めし、熱転写記録媒体1と紫外線照射器13
との相対移動の際に常時紫外線照射器13に対向するよ
うに熱転写記録媒体1と相対運動するように配設する
か、あるいは、図2(C−2)に示すように、塗布イン
ク3の表面を線として被覆するように一方のプーリ33
のみが塗布インク3の表面に無端ベルト32を介して接
合するように位置決めし、熱転写記録媒体1と紫外線照
射器13との相対移動の際に常時紫外線照射器13に対
向するように熱転写記録媒体1と相対運動するように配
設する。なお、図2(C−2)に示すように、塗布イン
ク3の表面を線として被覆する場合には、紫外線照射器
13からの紫外線が無端ベルト32が被覆している線と
合致するように集光レンズ34を介して紫外線を照射す
る必要がある。
【0113】このような構成によれば、紫外線照射器1
3から紫外線を照射する際に、紫外線が照射される塗布
インク3の表面が嫌気性雰囲気とされているので、塗布
インク3の表面におけるラジカル重合反応が酸素の影響
を受けて阻害されるおそれがなく、塗布インク3が均一
にしかも迅速に硬化される。
【0114】また、塗布インク3の表面の嫌気性雰囲気
の形成は、図2(C−3)に示すように、プーリ33の
外周を被覆するポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
ステル、ナイロン、ポリスチレン、ポリビニルアルコー
ル、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリウレタ
ン、フッ素樹脂、MMA、ポリアクリルニトリル、ポリ
ブテン、ポリイミド、ポリアリレート、ポリエーテルサ
ルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォ
ン、ポリエーテルイミド、アラミドフィルムなどのプラ
スチックフィルム、あるいは、銅、鉄、アルミニウム、
ステンレス、クロメートメッキ、ニッケルメッキ、アル
マイトなどの金属板からなるスリーブ34を紫外線照射
器13と対向するように転動するようにしてもよい。こ
のスリーブ35は塗布インク3を線状に被覆するので、
図2(C−2)と同様に、紫外線照射器13からの紫外
線が無端ベルト32が被覆している線と合致するように
集光レンズ34を介して紫外線を照射する必要がある。
【0115】このような図2(C−3)の構成によって
も、図2(C−1)および(C−2)の実施の形態と同
様の効果を奏することができる。
【0116】さらに、嫌気性雰囲気の形成は、図2(C
−4)に示すように、紫外線照射を液体中に位置する熱
転写記録媒体1に対して行うようにしてもよい。
【0117】この図2(C−4)において、液密とされ
紫外線を通過しうる材料により形成されている容器36
が配設されており、この容器36内には、酸素を含有せ
ず、紫外線を通過させることができ、しかも、熱転写記
録媒体1や人体などに無害な液体37が充填されてい
る。この容器36内には、インク欠損部などに塗布イン
ク3を施された熱転写記録媒体1が液体37を通過する
ようにして移送されるようになっている。また、前記容
器36内には、前記熱転写記録媒体1が容器36の底壁
36aと平行に搬送されるようにするための1対のガイ
ドローラ38,38が配設されている。
【0118】一方、前記容器36の底壁36aの下方に
は、容器36の液体37内に位置する熱転写記録媒体1
の塗布インク3に紫外線を照射する紫外線照射器13が
配設されている。
【0119】このような構成によれば、紫外線照射器1
3からの紫外線の照射を酸素を含有しない液体37中に
浸漬されている熱転写記録媒体1の塗布インク3に対し
て行うので、紫外線照射によるラジカル重合反応が酸素
の影響を受けることがなく、塗布インク3の硬化を安定
的に行うことができる。
【0120】つぎに、図5は前述した図1において実施
の形態を説明した熱転写記録媒体の再生方法の他の実施
の形態を示すものであり、本実施の形態の熱転写記録媒
体の再生方法における(A),(B)の工程は前述した
図1(A),(B)と同様なので説明を省略し、その後
の工程のみについて説明する。
【0121】図5(B)において前述したと同様の構成
の熱転写用記録材料(塗布インク)3を熱転写記録媒体
1上にインク欠損部1dを含めて全面塗布した後、本実
施の形態においては、特に、紫外線照射器13による紫
外線照射を熱転写記録媒体1の表面側、すなわちインク
層1b側から行なうことにより塗布された熱転写用記録
材料のすべてを硬化させる工程(図5(C))を有して
いる。このとき、紫外線照射器13による紫外線照射の
前に、あらかじめ塗布インク3の表面を嫌気性雰囲気に
形成するため塗布インク3の表面に大気を遮断する遮断
手段たる平板状の板体39を密着するように接合させ
る。この板体39は、少なくとも前記紫外線照射器13
からの紫外線が到達する範囲の塗布インク3の表面を被
覆していればよい。なお、この板体14の材料としては
紫外線を通過させることができる材質でなければならな
い。
【0122】このように、紫外線照射を熱転写記録媒体
1のインク層1b側から行なうことにより、余分な熱転
写用記録材料を除去するクリーニング工程は不要となる
し、また、塗布インク3の表面が板体39により被覆さ
れているので、塗布インク3の硬化を均一かつ迅速に行
うことができる。
【0123】なお、特に、高精細な印字を行なうための
熱転写記録媒体1を再生する場合には、図1(E)と同
様、再生したインク層3aと残存しているインク層1b
との境界部4をインクを溶融させることにより消失させ
るアニール工程(図5(D))をさらに追加することも
可能である。
【0124】このように、紫外線照射を熱転写記録媒体
1の表面側、すなわちインク層1b側から行ない塗布さ
れた熱転写用記録材料のすべてを硬化させることによ
り、クリーニング工程を省略できるし、また、熱転写記
録媒体1の基材1aに紫外線が照射されないので、度重
なる紫外線の照射により基材1aの樹脂の強度劣化のお
それを回避することができる。
【0125】つぎに、本実施の形態の熱転写記録媒体の
再生装置およびこの再生装置を備えた熱転写プリンタに
ついてそれぞれ図7、図8を用いて説明する。
【0126】まず、図7の本実施の形態は、前述した図
3の実施の形態の変形なので、図3と同様の構成につい
ては説明を省略し、図3と異なる構成についてのみ説明
する。
【0127】図7において図3のクリーニングローラ1
5に対応する部位にはクリーニング機能を有していない
単なるガイドローラ24が配設されている。これは、前
述した図5の実施の形態によれば塗布インク3の全量が
硬化してしまうためクリーニングの必要がないからであ
る。
【0128】また、前記熱転写記録媒体1に塗布された
熱転写記録材料を固化するための紫外線照射器13が、
前記記録材料供給ローラ23および熱転写記録媒体1の
走行方向におけるこのローラ23より下流側のガイドロ
ーラ24間の熱転写記録媒体1のインク層に対向するよ
うに熱転写記録媒体1の外側に配設されている。さら
に、この紫外線照射器13と熱転写記録媒体1の間に
は、紫外線照射器13からの紫外線を透過するような材
料により形成され、しかも、熱転写記録媒体1上の塗布
インクを嫌気性雰囲気となるように被覆しうる平板状の
板体39が配設されている。
【0129】つぎに、本実施の形態の再生装置の作用に
ついて説明する。
【0130】リボンカセット17を載置部20に装着
し、テンションヘッド21を図7におけるAからBへと
移動せしめ、熱転写記録媒体1をテンションヘッド21
に引っかけてリボンカセット17から引出し、その基材
と反対側の表面を前記記録材料供給ローラ23に圧接せ
しめる。ついで、退避位置にあるテンションユニット2
5を紙面と垂直方向に移動して進出位置において停止さ
せたうえで、このテンションユニット25に支持されて
いる1対のテンションローラ26,26をそれぞれガイ
ドローラ24,24に圧接し、各テンションローラ26
およびガイドローラ24間にそれぞれ熱転写媒体1を挟
持するようにして、熱転写記録媒体1の走行系の準備を
完了する。そして、この状態において、リボンカセット
17の巻取りボビン27を再生装置19´に設けられた
図示しない駆動手段により回転駆動することにより、熱
転写記録媒体1が図中矢印Cで示す方向に走行される。
そして、熱転写記録媒体1の走行にともない、インク供
給ローラ12により熱転写記録媒体1の表面に熱転写記
録材料が全面的に塗布され、膜厚制御部材12により熱
転写記録媒体1上に塗布された熱転写記録材料の膜厚が
均一に制御された後、熱転写記録媒体1の熱転写記録材
料に密着している板体39を介して紫外線照射器13か
ら板体39を通過するようにして熱転写記録媒体1の表
面のインク層側から紫外線を照射することによりインク
欠損部ならびにインク層上に塗布された熱転写記録材料
のすべてを嫌気性雰囲気中で安定的に硬化させてインク
欠損部となった部分にインク層を再生するとともにイン
ク層上にさらに薄く新たなインク層を積層する。
【0131】その後、加熱装置10によるアニール処理
により再生された熱転写記録媒体1上のインク層と熱転
写記録媒体1に残存していたインク層との境界部を消失
させることにより、一連の熱転写記録媒体1の再生工程
が完了する。
【0132】つぎに、図8の熱転写プリンタは、前述し
た図4の実施の形態の変形なので、図4と同様の構成に
ついては説明を省略し、図4と異なる構成についてのみ
説明する。
【0133】この図8の実施の形態においても図4のよ
うなクリーニングローラは用いられておらず、代りにガ
イドローラ29に圧接するガイドローラ24が設けられ
ている。また、熱転写記録媒体1に塗布された熱転写記
録材料を固化するための紫外線照射器13が、前記記録
材料供給ローラ23および熱転写記録媒体1の走行方向
におけるこの記録材料供給ローラ23より下流側のガイ
ドローラ24間の熱転写記録媒体1のインク層に対向す
るように熱転写記録媒体1の外側に配設されている。さ
らに、この紫外線照射器13と熱転写記録媒体1の間に
は、紫外線照射器13からの紫外線を透過するような材
料により形成され、しかも、熱転写記録媒体1上の塗布
インクを嫌気性雰囲気となるように被覆しうる平板状の
板体39が配設されている。
【0134】つぎに、本実施の形態の熱転写記録装置の
作用について説明する。
【0135】まず、記録用紙11がサーマルヘッド10
とプラテンローラ31の間に搬送され、通常の熱転写記
録装置のようにサーマルヘッド10によりプラテンロー
ラ31とサーマルヘッド10との間にあるエンドレスイ
ンクリボン1´のインクが熱転写されて所望の印字記録
が行なわれる。
【0136】そして、このインクの転写によりインクリ
ボン1´に生じたインク欠損部は、その後のインクリボ
ン1´の移送により記録材料供給ローラ12と対向する
位置まで移動し、この位置においてインク供給ローラ2
3により汲上げられた記録材料タンク22内の熱転写記
録材料が全面的に塗布され、膜厚制御部材12と対向す
る位置において塗布された熱転写記録材料の膜厚が一定
に制御された後、インクリボン1´の熱転写記録材料に
密着している板体39を介して紫外線照射器13から板
体39を通過するようにして紫外線照射器13によりイ
ンク層側より紫外線が照射され、インク欠損部および残
存しているインク層に塗布された熱転写用記録材料が安
定的に硬化することによりインク層が再生される。
【0137】そして、加熱装置16によるアニール処理
により再生されたインク層と残存していたインク層との
境界部を消失させることにより、一連の熱転写記録媒体
再生工程が完了し、この再生されたインクリボン1´が
サーマルヘッド10と対向する位置に移送され再度印字
記録に使用される。
【0138】前述した図7および図8の実施の形態によ
れば、クリーニング手段を必要としないし、また、熱転
写記録媒体の基体をなす樹脂が光の度重なる照射により
強度劣化するおそれもない。
【0139】さらに、本実施の形態のように熱転写記録
媒体のインク層の表面から嫌気性雰囲気を形成している
板体39を介して紫外線照射を行うと、インク層の最表
面から硬化が進行するため基材近傍の未硬化インク層は
酸素がさらに有効に遮断されて重合が層内部まで高効率
で進行することになる。
【0140】前述した図5、図7および図8の各実施の
形態においては、紫外線照射器13による紫外線照射の
際に熱転写記録媒体に塗布された熱転写用記録材料の表
面を大気から遮断するために板体39により熱転写用記
録材料の表面を被覆するように説明したが、本発明はこ
のような実施の形態に限定されるものではない。
【0141】図6は、それぞれ前述した図5(C)工程
の他の実施の形態を示すものである。
【0142】図6(C−1)の遮断手段は、プラスチッ
クあるいは金属などからなりしかも紫外線を透過させう
る材料により長尺の無端ベルト40を形成し、この無端
ベルト40の内側両端に1対のプーリ41,41を配設
し、熱転写記録媒体1と1枚の無端ベルト40を隔てる
ように無端ベルト40の内側に紫外線照射器13を無端
ベルト40の延在方向に図示しない駆動手段により移動
するように配設したものである。
【0143】また、図6(C−2)の遮断手段は、図6
(C−1)と同様に、プラスチックあるいは金属などか
らなりしかも紫外線を透過させうる材料により長尺の無
端ベルト40を形成し、この無端ベルト40の内側両端
に1対のプーリ41,41を配設し、図6(C−1)と
異なり、熱転写記録媒体1と間隔を隔てた2枚の同一の
無端ベルト40を隔てるように無端ベルト40の外側に
紫外線照射器13を無端ベルト40の延在方向に図示し
ない駆動手段により移動するように配設したものであ
る。
【0144】このような図6(C−1)および(C−
2)の構成によれば、紫外線照射器13から紫外線を照
射する際に、紫外線が照射される塗布インク3の表面が
密着している無端ベルト40により嫌気性雰囲気とされ
ているので、塗布インク3の表面におけるラジカル重合
反応が酸素の影響を受けて阻害されるおそれがなく、塗
布インク3が均一にしかも迅速に硬化される。
【0145】また、嫌気性雰囲気の形成は、図6(C−
3)に示すように、紫外線照射を液体中に位置する熱転
写記録媒体1に対して行うようにしてもよい。
【0146】この図6(C−3)において、液密とされ
紫外線を通過しうる材料により形成されている容器36
が配設されており、この容器36内には、酸素を含有せ
ず、紫外線を通過させることができ、しかも、熱転写記
録媒体1や人体などに無害な液体37が充填されてい
る。この容器36内には、インク欠損部などに塗布イン
ク3を施された熱転写記録媒体1が液体37を通過する
ようにして移送されるようになっている。また、前記容
器36内には、前記熱転写記録媒体1が容器36の底壁
36aと平行に搬送されるようにするための1対のガイ
ドローラ38,38が配設されている。
【0147】一方、前記容器36内における液体37よ
り上方には、容器36の液体37内に位置する熱転写記
録媒体1の塗布インク3に直接紫外線を照射する紫外線
照射器13が配設されている。
【0148】このような構成によれば、紫外線照射器1
3からの紫外線の照射を酸素を含有しない液体37中に
浸漬されている熱転写記録媒体1の塗布インク3に対し
て行うので、紫外線照射によるラジカル重合反応が酸素
の影響を受けることがなく、塗布インク3の硬化を安定
的に行うことができる。
【0149】つぎに、本発明の熱転写記録媒体の製造方
法および製造装置は、図3および図7により説明した熱
転写記録媒体の再生方法および再生装置において、記録
材料タンク22から記録材料供給ローラ23により熱転
写用記録材料(塗布インク)が塗布される熱転写記録媒
体の基材を、インク欠損部が生じているものではなく、
インク層がまったく形成されていない新しいものとすれ
ばよいため、改めて説明はしない。なお、この熱転写記
録媒体の基材上に塗布された熱転写用記録材料を嫌気性
雰囲気において紫外線照射して硬化することは前述した
各実施の形態と同様である。
【0150】なお、本発明は前述した実施の形態に限定
されるものではなく、必要に応じて前述した趣旨の範囲
内で種々の変更が可能であることはいうまでもない。た
とえば、光硬化性樹脂を硬化させるために使用される光
は紫外線のみに限定されるものではなく、種々の光を使
用することが可能である。
【0151】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱転写記
録媒体の製造方法によれば、その工程として光により硬
化する樹脂材料を含む熱転写用記録材料を基材上に塗布
した後に、この塗布した熱転写用記録材料を大気から遮
断して光を照射することにより基材上にインク層などを
形成するので、従来のような人体に有害な有機溶剤を用
いる必要がなくなるとともに、有機溶剤を揮発させる熱
風乾燥機や付設するダクト、回収装置などを用いる必要
がなくなるため、製造装置の小型化、省電力化が可能に
なるし、熱転写用記録材料を嫌気性雰囲気において迅速
かつ安定的に硬化することができる。この、人体に有害
なガスの発生も防止できるし、下地汚れのない鮮明な印
字を行うことができる。
【0152】また、本発明の熱転写記録装置の再生方法
および再生装置によれば、使用済みの熱転写記録媒体の
少なくともインク欠損部に光により硬化する樹脂材料を
含む熱転写用記録材料を塗布した後に、大気から遮断し
た状態において光を熱転写記録媒体に向けて照射して使
用済み熱転写記録媒体を再生するものであるので、簡単
な構成で熱転写記録媒体をきわめて良好な状態に再生し
て多数回繰り返し使用することが可能となり、従来行っ
ていたインクリボンカセットの装着、反転、交換などの
煩わしい作業は一切不要となり、操作性が著しく向上す
る。
【0153】さらにまた、実質的に印字記録に使用した
インクのみを補充するだけで熱転写記録媒体を繰り返し
多数回使用することができるのでランニングコストを著
しく低減することが可能となる。また、光硬化反応は瞬
時に行なわれるため再生を高速に行なうことが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(E)は本発明の熱転写記録媒体の再
生方法の第1の実施の形態を順を追って説明するための
概略断面図
【図2】(C1)〜(C4)はそれぞれ図1(C)の他
の実施の形態を示す概略断面図
【図3】本発明の熱転写記録媒体の再生装置の実施の形
態を示す概略構成図
【図4】本発明の熱転写記録媒体の再生装置を適用した
熱転写記録装置の実施の形態を示す概略構成図
【図5】(A)〜(D)は本発明の熱転写記録媒体の再
生方法の第2の実施の形態を順を追って説明するための
概略断面図
【図6】(C1)〜(C3)はそれぞれ図5(C)の他
の実施の形態を示す概略断面図
【図7】本発明の熱転写記録媒体の再生装置の他の実施
の形態を示す概略構成図
【図8】本発明の熱転写記録装置の他の実施の形態を示
す概略構成図
【図9】従来の熱溶融型インクリボンの構成および記録
原理を説明するための概略断面図
【図10】従来のマルチタイムインクリボンの構成およ
び記録原理を説明するための概略断面図
【符号の説明】
1 熱転写記録媒体 1´ エンドレスインクリボン 1a 基材フィルム 1b インク層 1c 潤滑層 1d インク欠損部 2 用紙上のインク 3 熱転写用記録材料(塗布インク) 4 境界部 10 サーマルッド 11 記録用紙 12 膜厚制御部材 13 紫外線照射器 14,39 板体 15 クリーニングローラ 16 加熱装置 17 インクリボンカセット 19,19´ 再生装置 21 テンションヘッド 22 記録材料タンク 23 記録材料供給ローラ 24,29,38 ガイドローラ 25 テンションユニット 26 テンションローラ 27 巻取りボビン 28 熱転写記録装置本体 30 圧接ローラ 31 プラテンローラ 32,40 無端ベルト 33,41 プーリ 34 集光レンズ 35 スリーブ 36 容器 37 液体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に光重合性モノマーと光重合性ポ
    リマーの少なくとも一方と着色剤とを含む記録材料を塗
    布し、その後、光を照射する部位の前記記録材料の表面
    を大気から遮断して光を照射することにより前記記録材
    料に重合反応を生じさせて固体状のインク層を生成とす
    ることを特徴とする熱転写記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 光を照射する部位の前記記録材料の表面
    に板体を密着させて光を照射することを特徴とする特徴
    とする請求項1に記載の熱転写記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 光を照射する部位の前記記録材料の表面
    に可撓性フィルムを密着させて光を照射することを特徴
    とする特徴とする請求項1に記載の熱転写記録媒体の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 光を照射する部位の前記記録材料の表面
    に可撓性フィルム直線状に密着させて光を照射し、この
    光をフィルムが密着している部位の記録材料の表面に集
    光レンズにより収束させることを特徴とする特徴とする
    請求項1に記載の熱転写記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 光を照射する部位の前記記録材料の表面
    を液体中に浸漬して光を照射することを特徴とする特徴
    とする請求項1に記載の熱転写記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 熱転写記録媒体の基体を移送するため
    の基体移送手段と、前記基材に光重合性モノマーと光重
    合性ポリマーの少なくとも一方と着色剤とを含む記録材
    料を塗布するための記録材料塗布手段と、光を照射する
    部位の前記記録材料の表面を大気から遮断するための遮
    断手段と、前記記録材料に光を照射するための光照射手
    段とを有することを特徴とする熱転写記録媒体の製造装
    置。
  7. 【請求項7】 基材とインク層とを有する熱転写記録媒
    体の記録動作に使用した後に生じるインク欠損部に、光
    重合性モノマーと光重合性ポリマーの少なくとも一方と
    着色剤とを含む記録材料を塗布し、その後、この記録材
    料を塗布した部位の熱転写記録媒体の表面を大気から遮
    断して光を照射することにより前記記録材料に重合反応
    を生じさせて固体状とすることにより前記熱転写記録媒
    体を再使用可能な状態とすることを特徴とする熱転写記
    録媒体の再生方法。
  8. 【請求項8】 熱転写記録媒体を移送するための移送手
    段と、前記熱転写記録媒体のインク欠損部に光重合性モ
    ノマーと光重合性ポリマーの少なくとも一方と着色剤と
    を含む記録材料を塗布するための記録材料塗布手段と、
    前記記録材料の表面を大気から遮断するための遮断手段
    と、前記記録材料に光を照射するための光照射手段と、
    前記記録媒体上に塗布された前記記録材料の余剰部分を
    除去するためのクリーニング手段とを有することを特徴
    とする熱転写記録媒体の再生装置。
JP7212133A 1995-08-21 1995-08-21 熱転写記録媒体の製造方法および製造装置ならびに熱転写記録媒体の再生方法および再生装置 Pending JPH0958131A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7212133A JPH0958131A (ja) 1995-08-21 1995-08-21 熱転写記録媒体の製造方法および製造装置ならびに熱転写記録媒体の再生方法および再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7212133A JPH0958131A (ja) 1995-08-21 1995-08-21 熱転写記録媒体の製造方法および製造装置ならびに熱転写記録媒体の再生方法および再生装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0958131A true JPH0958131A (ja) 1997-03-04

Family

ID=16617446

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7212133A Pending JPH0958131A (ja) 1995-08-21 1995-08-21 熱転写記録媒体の製造方法および製造装置ならびに熱転写記録媒体の再生方法および再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0958131A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7789502B2 (en) Process and apparatus for ink jet ultraviolet transfuse
US5663755A (en) Color image forming apparatus
JPH09502670A (ja) 像の保護
US6011573A (en) Manufacturing apparatus for thermal transfer recording medium and renewing apparatus of thermal transfer recording medium
JPH0958131A (ja) 熱転写記録媒体の製造方法および製造装置ならびに熱転写記録媒体の再生方法および再生装置
JPS63139336A (ja) 転写記録媒体
JPH08332777A (ja) 熱転写用記録材料およびこれを用いた熱転写記録媒体、熱転写記録媒体の製造方法、熱転写記録媒体の再生方法および再生装置ならびに再生記録方法および記録装置
JP3241248B2 (ja) 熱転写記録媒体の再生機構を備えた熱転写記録装置
JP2911900B2 (ja) 画像形成方法
JP2003237247A (ja) インクリボン及び熱転写記録装置及び熱転写記録方法
JP3359819B2 (ja) リインキング型熱転写記録媒体およびそれを用いたリインキング型熱転写記録装置
JP2003191653A (ja) 中間転写記録媒体
JP2003231287A (ja) 中間転写記録装置および中間転写記録方法
JP2531712B2 (ja) 画像形成方法及び記録媒体
JP2003165237A (ja) 熱転写記録装置および熱転写記録方法
JP2000098648A (ja) 記録媒体、画像形成方法、記録媒体再生方法および画像形成装置、記録媒体再生装置
JP2003231366A (ja) 中間転写媒体
JP2695926B2 (ja) 熱転写印字方法および熱転写プリンタ
JP3242562B2 (ja) 熱転写記録媒体
JPH09123615A (ja) 熱転写記録媒体の製造装置
JPH1035110A (ja) 熱転写記録材料および熱転写記録媒体
JP2582814B2 (ja) 記録媒体
JP2005035029A (ja) 熱転写記録装置および熱転写記録方法
JP2003182123A (ja) 中間転写式記録装置および中間転写式記録方法
JPH0880670A (ja) 熱転写記録リボン及びカラー熱転写記録装置