JPH08508785A - 第3アミンオキシドの水性溶液の精製方法 - Google Patents

第3アミンオキシドの水性溶液の精製方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明はセルロース成形体を製造する方法に関し、前記方法は以下のステップを含む:(A)第3アミンオキシドの水性溶液にセルロースを溶解して成形可能なセルロース溶液を生成し、(B)前記セルロース溶液を成形し、前記成形されたセルロース溶液を水性沈殿浴へ導き、該沈澱浴においてセルロースが沈澱し、こうして成形体と使用された沈澱浴が形成され、(C)前記沈澱浴をイオン交換体に接触させることによって前記使用された沈澱浴を精製し、精製された水性アミンオキシド溶液が形成され、前記溶液はできる限り分縮され、セルロースを溶解するためにステップ(A)において再び使用される。本発明は、その担体がイオン交換に適切な基が結合されるセルロースであるイオン交換体が使用されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 第3アミンオキシドの水性溶液の精製方法 本発明は、第3アミンオキシドの水性溶液の精製方法に関する。 今日広く用いられるビスコース法に代わることが可能なセルロース成形体の製 造方法が、数十年にわたって調査されてきた。他の理由の中でも環境への影響が 低減されることで興味深い代替物として、誘導体のないセルロースを有機溶剤に 溶解し、この溶液から成形体、例えば、ファイバー(繊維)やフィルムを押し出 す方法が見出されている。こうして押し出されたファイバーは、BISFA(国 際人工ファイバー基準局)によってリオセル(Lyocell)という属名が授けられ ている。有機溶剤とは、有機化学物質と水の混合物であるとBISFAは解釈し ている。 有機溶剤として、第3アミンオキシドと水の混合物がセルロース成形体の製造 に特に有用であることが示されている。アミンオキシドとして、N−メチルモル ホリン−N−オキシド(NMMO)が基本的に使用される。他のアミンオキシド は、例えばEP出願番号0 533 070において述べられる。成形可能なセルロース 溶液の製造方法は、例えばEP出願番号0 365 419から公知である。 セルロースは水性沈澱浴において、成形されたセルロース溶液から沈澱する。 このプロセスの間に、アミンオキシドが沈澱浴に蓄積する。該方法を経済的にす るため、ほぼ全てのアミンオキシドを回収して再利用することがきわめて重要で ある。従って、アミンオキシドのプロセスは次の3つの主なステップを示す: (A)第3アミンオキシド、特にN−メチルモルホリン−N−オキシド(NMM O)の水性溶液にセルロースを溶解して成形可能なセルロース溶液を生成し、 (B)前記セルロース溶液を成形し、前記成形されたセルロース溶液を水性沈澱 浴へ導き、該沈澱浴においてセルロースが沈澱し、こうして成形体と使用 済みの沈澱浴が得られ、 (C)該使用済みの沈澱浴を再生し、即ち精製して濃縮し、こうして再生された 水性アミンオキシド溶液が得られ、セルロースを溶解するためにステップ(A) において再び使用される。 沈澱浴では、アミンオキシドのみでなくセルロースとアミンオキシドの分解物 もまた蓄積する。これらはかなり濃く色がついており、沈澱浴から取り除かれな い場合製造された成形体の品質を損なう。更に、金属の痕跡も沈澱浴に蓄積し、 該方法の安全性が低下してしまう。 ステップ(A)においてアミンオキシド溶液を再び使用する前にこれらの分解 物を取り除くため、いくつかの提案が文献から公知である。 ドイツ国出願番号254 199は、NMMOの水性溶液をアニオン交換体に通過さ せることによって該溶液を精製する方法を述べている。該方法では、アニオン交 換体は第1のステップにおいて−CH2N(CH3)2のタイプの第3アミン基を 有するスチレンージビニルベンゼン共重合体の交換樹脂を含有し、第2のステッ プにおいて−CH2N(CH3)3OHタイプの第4アンモニウム基を官能基とし て含有する。精製されるNMMO溶液は、精製の初めは薄黒く、第1のステップ 後に茶色から黄色になり、第2のステップ後に明るい黄色から透明になることが 述べられている。 この方法の不利な点は、このように処理された溶液が高いpH値を示し、その ため続いてより複雑な精製を必要とすることにある。更に、この公知の方法では 、アルカリ性カチオン及び土類アルカリ性カチオンは該溶液から取り除かれない 。金属イオン、アルカリ性金属イオン及び土類アルカリ金属イオンはそれぞれ望 まれない沈澱や堆積物、溶液における不要な非溶解物質及び方法の安全性の低下 を生じる。沈澱剤を付加して続いてろ過したり、他の分離剤を付加することによ ってこれらの塩類を取り除くことは可能であるが、これらの作用は付加の化学薬 品を取り入れることになり、あるいは付加の技術工程が必要となってしまう。 EP出願番号0 427 701は、水性アミンオキシド溶液を精製する方法を述べて いる。該方法によると、精製はアニオン交換体を用いてワンステップのプロセス で行われ、該アニオン交換体は官能基として−CH2N+(CH3)3X-又は−C H2N+(CH3)2(CH2OH)X-の化学式(X-は無機酸又は有機酸のアニオ ンを表す)である専用の第4テトラアルキルアンモニウム基を示し、後にアニオ ン交換体は水性の酸性溶液を用いて再生される。アニオンX-は揮発性の酸、特 に炭酸、蟻酸又は酢酸から成ることが好ましい。これらの酸は、アニオン交換体 の再生にも提案される。 国際特許出願番号WO93/11287では、担体としてスチレン−ジビニル ベンゼン共重合体を示す強塩基性のアニオン交換体の再生を、強無機酸の水性溶 液と次に苛性ソーダ液を用いて、即ち2つのステップで行うことが示唆されてい る。アニオン交換体は精製される溶液によってかなり濃く色がついており、水性 のNaOHを用いる再生のみでは樹脂を再び変色させかつその能力を維持するの に十分ではないため、再生は2つのステップで行われなくてはならない。再生は 、アニオン交換体が強無機酸を用いて付加的に処理される時にのみ達成される。 2つのステップの手順は化学薬品の使用が増えることを意味し、例えば塩酸の ような強い刺激物質を使用することはやむを得ない。更に、この再生プロセスを 用いる場合でさえも、アニオン交換体の能力は10操作サイクル後にもとの値の 半分に減少されることが該文献の実施例5から推論されることができる。 イオン交換システムにおいて担体として広く使用されるスチレン−ジビニルベ ンゼン共重合体のもう一つの不利な点は、該共重合体が腐敗せず再利用するのが 難しいことにあり、このためある一定の期間に必要であるイオン交換システムの 交換後に危険廃棄物として焼却されなくてはならない。 例えば、ポリアクリル物質、フェノールホルムアルデヒド樹脂又はポリアルキ ルアミン樹脂等の一般的な技術マニュアル(例えば、ウルマン(Ullmann)による 「産業化学百科事典(Encyclopedia of Industrial Chemistry)」、A14巻、第 396頁を参照のこと)に示される代わりの担体もまたこの欠点を示し、例えば フェノールホルムアルデヒド樹脂等は、毒性又は汚染出発原料を通常使用せざる を得ない。 本発明の目的は、例えば使用済みの沈澱浴等の使用済みのNMMO溶液をスチ レン−ジビニルベンゼン共重合体の不利な点を示さずに精製することが可能な、 アミンオキシドプロセスのためのイオン交換体を提供することである。変色に使 用される物質は単一のステップにおいて、該物質に付着する着色物質から完全に 遊離される、即ち変色される。 本発明によるセルロース成形体の製造方法は、次のステップを含む: (A)第3アミンオキシド、特にN−メチルモルホリン−N−オキシド(NMM O)の水性溶液にセルロースを溶解して成形可能なセルロース溶液を生成し、 (B)前記セルロース溶液を成形し、前記成形されたセルロース溶液を水性沈澱 浴へ導き、該沈澱浴においてセルロースが沈澱し、こうして成形体と使用済みの 沈澱浴が得られ、 (C)前記沈澱浴をイオン交換体に接触させることによって前記使用済みの沈澱 浴を精製し、こうして精製された水性アミンオキシド溶液が得られ、前記溶液は 必要に応じて濃縮された後セルロースを溶解するためにステップ(A)において 再び使用され、 かつ本発明の方法は、イオンの交換が可能な基が結合されるセルロースを担体と して有するイオン交換体の使用を特徴とする。 本発明による方法の好ましい実施の形態は、アニオン、特に第3アミノ基及び /又は第4アンモニウム基の交換が可能な基が担体に設けられることにある。 本発明による方法のもう一つの好ましい実施の形態は、カチオン、特にスルホ ン酸基及び/又はカルボキシル基の交換が可能な基が担体に設けられることにあ る。 本発明は更に、イオンの交換が可能な基で官能基化されるセルロースを使用し て、第3アミンオキシドの水性溶液、特に第3アミンオキシドとしてN−メチル モルホリン−N−オキシドを含有する沈澱浴を精製することに関する。 驚くことに、イオン交換体の担体としてその使用が既に公知であるセルロース 物質を用いることにより優れた精製結果がアミンオキシドプロセスにおいて得ら れ、使用される物質は単一ステップのプロセスにおいて再生されることができ、 更にセルロースが生分解可能な重合体であるという利点がある、ということが示 されている。 前述のように、セルロースはイオン交換基を有するための担体物質である。「 セルロースの化学的処理及び加工("Die chemische Behandlung und Modifizieru ng der Zellulose"」(ロゴーヴィン(Rogowin)及びガルブライヒ(Galbraich)、 ゲオルグ ティーメ フェアラーク(Georg Thieme Verlag)、1983年)の97頁 より、加工されたセルロースのイオン交換体としての使用が言及されている。カ チオン交換体に使用されるカルボキシル基及びスルホ基で加工されたセルロース と、アニオン交換体に使用されるポリビニルピリジンで加工されたセルロースが 述べられている。更に、万能ガスマスクのための又はカチオン交換体と結合して 寒天溶液を変色させるためのフィルター物質として、これらのアニオン交換体の 使用が言及されている。 アミンオキシドプロセスにおけるセルロース物質の優れた精製効果は、精製さ れるNMMO溶液がその化学的挙動がいまだに詳しく解明されていないいくつか の異なる化学物質を含有するという点で驚くべきことである。更に、アミンオキ シドプロセスのために従来技術において提案されたスチレン−ジビニルベンゼン 共重合体とは対照的に、本発明に従って使用されるイオン交換体は単一ステップ のプロセスにおいて使用された後完全に再生されることができ、従って不可逆の 変色は生じない、ということは予期し得なかったものである。従って、例えばW O93/11287から知られる、強い酸を用いる第2の精製ステップは不必要 である。例えは揮発性有機酸等の他の物質を用いる精製さえも不必要である。 更に、本発明に従って使用されるセルロース物質の吸収能力は、従来の物質、 例えばスチレン−ジビニルベンゼン共重合体の吸収能力に類似していることがわ かっている。 本発明は、以下の実施例によってより詳細に説明される。 (A)第4アンモニウム基を官能基として有するセルロース物質の調製 セルロース(27g、”Viscokraft、篩のフラクション<100μm)、(3 −クロロ−2−ヒドロキシ)−N,N,N−トリメチルプロパンアンモニウムク ロリド(55.1g、DEGUSSA、有効含有量57%)、NaOH(13.36g )及び150mlの水が混合され、24時間攪拌された。次にこの混合物は1% のHClで中和されてろ過され、残留物が水で洗浄され、乾燥室において50℃ で乾燥された。 (B)アニオン交換体として使用される際の加工セルロースの能力の測定 (A)において生成された加工セルロースのうち5gが、20%のNMMOを 含有する水性塩溶液に充填された。10mlごとにフラクション(fraction)が収 集され、そのイオン濃度が測定された。フラクションあたりの供給量の絶対イオ ン量とフラクションあたりの溶出液との差は、加工セルロースに吸収された量で ある。mlで示される”累積されたフラクション”を除き、表1及び2の全ての 値はmg/リットルで表される。 充填に用いられるNMMO溶液は、以下の塩を示した: 溶出液のフラクションの各々において、以下のイオン濃度が測定された: 分離された成分の合計から、イオン交換体としての加工セルロースの能力は1 .088ミリグラム当量/gセルロースと算出されることができる。 (C)変色 (A)において生成された加工セルロースのうち5gが水でスラリーにされ、 クロマトグラフィックカラムに充填され、20mlの0.5%NaOHを用いて OH-型に変質された。次に、アミンオキシドプロセスによるセルロースファイ バーの製造において沈澱浴として得られる使用済みで色のついた(470nmに おける吸光度:2.52)水性NMMO溶液の総量100mlがカラムに少しず つ添加され、溶出液の吸光度が470nmの波長で10mlのフラクションごと に測定された。結果は表3に示される。 総量90mlの色のついたNMMO溶液を添加した後のみに吸光度の有意な増 加が観察可能であることが、表3から理解できる。従って、加工セルロースはN MMO溶液を変色させるのに非常に適している。 NMMO溶液を添加した後、充填された加工セルロースは水性のNaOHを用 いて再生され、30mlの溶出液が第1の測定のため収集され、20mlの溶出 液が第2の測定のため収集され、更にそれぞれ30mlが第3及び第4の測定の ため収集されて、溶出液の吸光度が再び測定された。再生の結果は図4に示され る。 NaOHを用いて再生する際、総量110mlの溶出液の後は溶出液の実質的 な変色が観察されないことが表4から理解できる。更に、イオン交換体の物質、 即ち加工セルロースも変色を示さなかった。従って、従来技術において公知のプ ロセスとは対照的に、付着した着色剤をイオン交換体、即ち加工セルロースから NaOHを用いる再生のみによって取り除き、次の精製サイクルに使用されるよ うに調製することが可能である。 再生は、水性NaOHの代わりに、例えばエタノール等のアルコールを用いて 行われることも可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK, LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,M X,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ, VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.セルロース成形体の製造方法であって、前記方法は次のステップを含む: (A)第3アミンオキシド、特にN−メチルモルホリン−N−オキシド(NMM O)の水性溶液にセルロースを溶解して成形可能なセルロース溶液を生成し、 (B)前記セルロース溶液を成形し、前記成形されたセルロース溶液を水性沈澱 浴へ導き、該沈澱浴においてセルロースが沈澱し、こうして成形体と使用済みの 沈澱浴が得られ、 (C)前記沈澱浴をイオン交換体に接触させることによって前記使用済みの沈澱 浴を精製し、こうして精製された水性アミンオキシド溶液が得られ、前記溶液は 必要に応じて濃縮された後セルロースを溶解するためにステップ(A)において 再び使用され、 イオンの交換が可能な基が結合されるセルロースを担体として有するイオン交換 体の使用を特徴とする、セルロース成形体の製造方法。 2.アニオンの交換が可能な基が提供されることを特徴とする、請求の範囲1に 記載の方法。 3.前記アニオンの交換が可能な基として第3アミン基及び/又は第4アンモニ ウム基が提供されることを特徴とする、請求の範囲2に記載の方法。 4.カチオンの交換が可能な基が提供されることを特徴とする、請求の範囲1に 記載の方法。 5.前記カチオンの交換が可能な基としてスルホン酸基及び/又はカルボキシル 基が提供されることを特徴とする、請求の範囲4に記載の方法。 6.前記イオンの交換が可能な基として第3アミン基及び/又は第4アンモニウ ム基及び/又はスルホン酸基が提供されることを特徴とする、請求の範囲1に記 載の方法。 7.第3アミンオキシドの水性溶液、特に第3アミンオキシドとしてN−メチル モルホリン−N−オキシドを含有する沈澱浴を精製するために、イオンの交換が 可能な基で官能基化されるセルロースを使用する方法。
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