JPH08512345A - デンドリティック高分子の製法 - Google Patents

デンドリティック高分子の製法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、少なくとも1個の官能基を有する一定量のコア分子を溶剤中に溶かし、その後、交互に、付加反応及び水素化反応を実施し、付加反応の間に、シアン化ビニル単位を溶液に添加し、これは官能基と、末端シアニド基を有するデンドリティック高分子を形成するようにして反応し、かつ水素化反応の間に、官能性アミン基を形成するようにして、シアニド基を、水素及び適当な触媒を用いて溶液中で還元し、その際、水素化反応をその中で行う溶剤が、一定量のアンモニアを含有するアルコールであり、アンモニアの量とシアニド基の数とのモル比が0.8より大きい、デンドリティック高分子の製法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 デンドリティック高分子の製法 本発明は、少なくとも1個の官能基を有する一定量のコア分子を溶剤中に溶か し、その後、交互に、付加反応及び水素化反応を実施し、付加反応の間に、シア ン化ビニル単位を溶液に添加し、これは官能基と、末端シアニド基を有するデン ドリテイック高分子(dendritic macromolecule)を形成するようにして反応し、 かつ水素化反応の間に、官能性アミン基を形成するようにして、シアニド基を、 水素及び適当な触媒を用いて溶液中で還元する、デンドリティック高分子の製法 に関する。 国際特許(WO−A)第9314147号明細書は、ジアミン、例えば1,4 −ジアミノブタンをメタノール中に溶かし、その後、シアン化ビニル、例えばア クリロニトリルを添加する方法を記載している。マイケル付加反応を実施した場 合、過剰のシアン化ビニルを留去し、その後、シアニド末端化反応生成物が得ら れる。次に、このシアニド末端反応生成物を、水中で水素を用いて還元する。こ うして得られたアミン末端反応生成物を水の蒸発により単離する。2つの反応は 、交互に実施されるので、所望のジェネレーション(generation)のデンドリティ ック 高分子が得られる。 国際特許(WO−A)第9314147号明細書中に記載された方法は、水素 化反応の間のシアニド末端生成物の濃度が比較的低いという欠点を有する。一方 で、このことは、水素化反応後に多くの溶剤を取り除かなくてはならないことを 意味し、もう一方では、反応器の容量が効果的に使用されない。方法は、容易に 、率に応じて増やすことができ、かつその理由から、他のもののうち、工業規模 でのデンドリテイック高分子を製造するために著しく適当であるが、それは前記 の観点からは不利である。付加的な欠点は、相対的に多くの触媒を水素化反応で 添加しなくてはならないことである。他の付加的欠点は、水素化反応の完了の際 に溶剤を留去する際及び水素化反応の完了後に反応器を開ける際に生じるフォー ム形成である。 前記の欠点が生じないか、又は著しく少ない程度に生じる方法を提供すること が、本発明の目的である。 本発明は、水素化反応をその中で行う溶剤が、一定量のアンモニアを含有する アルコールであり、その際、アンモニアの量とシアニド基の数とのモル比が0. 8より大きいことを特徴とする。 大抵、アンモニアの量とシアニド基の数とのモル比は50より小さい。大抵、 アンモニアの大部分は、気相で存在する;小部分のみがアルコール中に溶ける。 アンモニアの量とシアニド基の数とのモル比は、有利には1より大きく、20よ り小さい。 意外にも、本発明による方法を用いて、水素化反応のための反応器の容量はか なりより効果的に使用することができ、かつ本発明による方法での触媒の必要量 はかなり少なく、かつ包含された反応の選択性は、本発明方法を用いて更に強化 されることも分かった。更に、水素化反応の間及び水素化反応の完了後に反応器 を開ける際に、少ないフォーム形成が生じるか又は全くフォーム形成が生じない ようであった。 Angew.Chem.Int.Ed.Engl.29(1990)、138 〜175頁以降に、デンドリティック高分子のいくつかの可能な使用、例えば、 ふるいの大きさを測るための、触媒(担体)としての、選択性膜としてのデンド リティック高分子の使用、電子的な目的のための、及びコーテイングにおけるデ ンドリティック高分子の使用が記載されているが、耐衝撃性改良剤又は種々のプ ラスチックにおける架橋剤としてのデンドリテイック高分子の使用も考えられる 。 本発明方法において、一定量のコア分子を溶剤中に溶かす。本発明によりコア 分子として使用することができる分子は、少なくとも1個の官能基を含有してい る分子である。本発明の観点において、官能基は、(場合により適当な触媒の存 在下で)シアン化ビニル単位と反応することができる基である。 シアン化ビニル単位と、好適な反応条件下で反応し うる基は、例えば、ヒドロキシル基、1級及び2級アミン基、チオール基、電気 陰性置換基を有する炭素化合物、例えばエステル基、アミド基、ケトン基、アル デヒド基、カルボン酸基及びその塩である。有利には、コア分子は、官能基とし てヒドロキシル基、1級アミン基及び/又は2級アミン基を含有する。 官能基の性質に応じて、これは、1個以上のシアン化ビニル単位と反応しうる 。官能基がF個のシアン化ビニル単位と反応しうる場合、その官能性はFである 。ヒドロキシル基は、1個のシアン化ビニル単位と反応しうるので、従って、そ の官能性Fは1である。1級アミン基は、シアン化ビニル単位2個と反応しうる ので、従って、その官能性Fは2である。大抵、官能性Fは、1、2又は3であ る。 大抵、官能性Fを有するコア分子のそれぞれの官能基は、F個のシアン化ビニ ル単位と反応する。 適当なシアン化ビニル単位は、二重結合並びに二重結合と共役されている電子 吸引性基を含有する。適当なシアン化ビニル単位は、式1による化合物の群から 選択されうる: [式中、 R1=−H又は−CH3; R2=−H、−CH3、又は炭素原子2〜18個を有し、かつ式1の二重結合と共 役される少なくとも1個の二重結合を含有する炭化水素化合物、例えば−CH= CH2、−CH=C−CH=CH23=炭素原子1〜18個を有し、かつシアニド基1〜5個を有する炭化水素化 合物 を表す]。 使用することができる特に適当なシアン化ビニルは、アクリロニトリル及びメ タクリロニトリル(MACN)である。 本発明の第1の有利な態様において、コア分子は、有利には官能基1〜10個 を含有する。適当なコア分子は、例えば次の群から選択することができる;アン モニア、水、メタノール、ポリメチレンジアミン、例えばヘキサメチレンジアミ ン、エチレンジアミン及び1,4−ジアミノブタン(DAB)、ジエチレントリ アミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタアミン、線状及び分 枝鎖状ポリエチレンイミン、メチルアミン、ヒドロキシエチルアミン、オクタデ シルアミン、ポリアミノアルキルアレーン、例えば1,3,5−トリス(アミノ エチル)ベンゼン、トリス (アミノアルキル)アミン、例えばトリス(アミノエチル)アミン、複素環式ア ミン、例えばイミダゾリン及びピペリジン、ヒドロキシエチルアミノエチルアミ ン、メルカプトエチルアミン、モルホリン、ピペラジン、ペンタエリトリトール 、ポリアルキレンポリオール、例えばポリエチレングリコール及びポリプロピレ ングリコール、グリコール、例えばエチレングリコール、ポリアルキレンポリメ ルカプタン、1,2−ジメルカプトエタン、ホスフィン、ε−アミノカプロン酸 、グリシン、チオフェノール、フェノール、メラミン及びその誘導体、例えばメ ラミントリス(ヘキサメチレンジアミン)。有利には、メチレンジアミン、グリ コール及びトリス(1,3,5−アミノメチル)ベンゼンの群から選択されたコ ア分子を、本発明方法で使用する。更に有利には、1,4−ジアミノブタンをコ ア分子として使用する。 本発明の第2の有利な態様によれば、前記官能基1個以上を含有する(コ)ポ リマーをデンドリティック高分子のコアとして使用する。このような(コ)ポリ マーの例は、スチレン−マレイミドコポリマー、スチレン−アクリロニトリルコ ポリマー、ポリエチレンイミン及びポリマー、例えばポリプロピレンオキシド、 ポリスチレン及びエチレン−プロピレンジエンコポリマーであり、これらは前記 官能基一個以上、例えばNH2基で官能化されている。 本発明の第3の有利な態様によれば、米国特許(U Synthesis,1978年2月、155〜158頁に記載された低いジェネレーシ ョンの、例えば第1、第2又は第3ジェネレーションのデンドリマーをデンドリ ティック高分子のコアとして使用する。特に、この場合に、コア分子の官能性は 非常に高くなりうる;例えば10〜40個のアミン基が存在しうる。このような コア分子の分子量は、大抵、200より高く、かつ大抵、5000より低い。 デンドリティック高分子の形状は、選択されたコア分子の形状によって大部分 は決定される。コア分子として小さな分子又は球形のデンドリマーを使用する場 合、球形のデンドリティック高分子が得られる。末端官能基のみを有するポリマ ーをコア分子として使用する場合、得られるデンドリテイック高分子は、より伸 びた形を有する。 マイケル付加によるデンドリティック高分子の製法は、次の工程よりなる; a)コア分子の実質的に全ての官能基を1個以上のシアン化ビニル単位と反応さ せ; b)実質的に全ての組み込まれたシアン化ビニル単位をアミン基に水素化し; c)こうして形成された実質的に全てのアミン基をシアン化ビニル単位と反応さ せ; その際、工程b)及びc)を、交互に、(N−1)回、所望のジェネレーション Nの高分子を得るために実施する。Nの値は、大抵1〜10まで変化し;Nは有 利には2以上、特に3以上の値を有する。 特有のジェネレーションのデンドリティック高分子を得るために、前記付加及 び水素化反応を、交互に数回繰り返す。1回の付加反応後に、第1ジェネレーシ ョンの分子が得られる。3回の付加反応及び2回の水素化反応を交互に実施した 場合に、第3ジェネレーションのデンドリティック高分子が得られる。 製造法を、その場合に1.5、2.5より高いジェネレーションのデンドリテ ィック高分子が得られる反応工程b)後に中断してもよい。 本発明方法において、個々の中間工程で得られる生成物を精製することは、そ のつど必要ではない。しかし、大抵、個々の中間工程で得られる生成物を、過剰 の試薬、触媒及び溶剤を除去するという意味で単離する。 シアン化ビニル単位からなる枝の数は、こうして得られたデンドリティック高 分子から発する。包含された反応が完全になった際に、所望のジェネレーション Nの枝の合計数は、次のように計算することができるる。Gがコア分子の官能基 の数であり、Fが各個々の官能基の官能性である場合、コア分子の反応点(react ive sites)Rの数は、全ての官能基Gの官能性Fの合 計に等しい。N番目のジェネレーシヨンの枝の最大数は、FN-1をかけた反応点 Rの数として記載されうる。含まれた反応が完了しない場合、枝の数は、FN-1 をかけたRより小さい。 マイケル付加は、大抵、溶液中で実施される。そのために一定量のコア分子、 又はジェネレーションN+0.5の一定量のデンドリティック高分子を溶剤中に 溶かす。有利には、このような溶剤は、包含された反応の過程と副反応の防止の 双方に最大の有利な効果を生じるように選択される。これは、提供された反応条 件下でコア分子又はジェネレーションN+0.5のデンドリティック高分子の官 能基と反応しない溶剤を選択することが重要であることを意味する。溶剤の最終 的な選択は、コア分子又はジェネレーションN+0.5のデンドリティック高分 子の官能基の性質に大部分は左右される。 適当な溶剤は、例えば、水、テトラヒドロフラン、種々のアルコール、例えば メタノール、エタノール、イソプロパノール及び同様のもの及びこれらの溶剤の 混合物からなる群から選択されうる。有利には、水、メタノール又はこれらの混 合物を使用する。更に有利には、水を溶剤として使用する。 次に、シアン化ビニルを、溶剤中のコア分子又はジェネレーションN+0.5 のデンドリテイック高分子のこうして得られた溶液に添加する。従って、溶剤が シアン化ビニル単位と反応しないことが更に重要である。 この反応工程において、シアン化ビニル単位と反応するコアの実質的にそれぞ れの反応点を有することが望ましい場合、シアン化ビニル単位の数と反応点の数 との比として記載されうる反応成分間の比は少なくとも1であるべきである。こ の比が1より小さい場合、それぞれの反応点はシアン化ビニル単位と反応しない であろう。シアン化ビニル単位の数と反応点の数との比は、大抵1〜5、有利に は1〜2.5である。 国際特許(WO−A)第9314147号明細書に記載の方法で、シアン化ビ ニルを溶剤中の基質(substrate)の溶液にゆっくりと添加する。反応混合物を、 不所望な副反応を避けるために連続的に冷却する。国際特許(WO−A)第93 14147号明細書により、マイケル付加を、暖かい温度で、例えば40℃で行 う。実質的に完全な変換を得るために、むしろ長い反応時間、例えば12時間を 適用する。 本発明による方法は、シアン化ビニルを反応混合物に一回で添加することがで きるという利点を提供する。更に、不所望の副反応を妨げるために、反応器を冷 却する必要がない。 マイケル付加反応の間の圧力は厳密ではない。マイケル付加は、大抵、大気圧 で実施されるが、加圧で実施することもできる。 大気圧でのマイケル付加は、大抵、60〜100℃の温度で、有利には70〜 90℃の温度で実施される。マイカル付加を加圧で実施する場合、より高い温度 を適用することができる。 本発明による方法で、反応時間がかなり減少しうることが分かった。意外にも 、高い温度の適用の代わりに、マイケル付加反応の選択性が強化されることが分 かっている。 実質的に完全な変換が達成される時間が、シアン化ビニル濃度の増加に従って 減少することが分かる。本発明によるマイケル付加での実質的に完全な変換は、 例えば8時間より短いか又は5時間より短い時間で得られることが分かった。マ イケル付加の反応時間は、大抵0.5時間より長い。 場合により、触媒を、反応混合物に、マイケル付加において、官能基とシアン 化ビニル単位との反応がうまくいくことを可能にするために、添加することがで きる。この目的のために適当な触媒の例は、弱酸、例えば酢酸、又は(弱)塩基 である。反応混合物に添加される触媒の量は、反応点Rの数に対して、大抵0〜 5モル%である。 通常、マイケル付加のシアニド末端反応生成物は、容易な方法で、例えば過剰 のニトリル及び溶剤の一部を留去し、かつ引き続き、一方では少量のニトリルを 有する溶剤の残分及び他方ではいくらかの水を有する デンドリマーの間の相分離を成し遂げることにより単離されうる。そのために、 まず、過剰のニトリルを有利には80℃より低い温度で留去し、次いで反応混合 物を、最適な相分離を達成するために、室温から60℃の間の温度まで冷却する 。有利には、混合物を室温から45℃の間の温度まで冷却する。デンドリマーを 含有しない溶剤層は、副産物及び未反応シアン化ビニルを全く含有せず、かつ引 き続くマイケル付加反応で再使用することができる。 発明による方法によって得られたシアニド末端反応生成物の純度は、国際特許 (WO−A)第9314147号明細書中に記載された方法により得られた生成 物の純度よりも高いことが分かる。本発明による方法で、付加的精製工程、例え ば再結晶化が可能であるが、大抵、不要である。本発明方法で、シアニド末端反 応生成物は、大抵、99%より高い選択性を有して得られる。シアン化ビニル単 位の付加に対する選択性は、有利には99.5%より高いか又はこれに等しい。 こうして得られたシアニド末端反応生成物のシアニド基を、引き続き、水素化 反応法によりアミン基に還元する。組み込まれたシアン化ビニル単位がアクリロ ニトリルである場合、プロピルアミン(PA)単位がこうして形成される。 本発明方法を用いて、8個より多い、特に10個より多いニトリル基を有する デンドリマー中のニトリル 基の実質的に完全な水素化を実現することができるように思われる。 本発明による方法は、10個より多い、特に15個より多いニトリル基を有す るデンドリティック高分子中のニトリルの水素化のために特に適当であるように 思われる。 本発明による水素化で使用される溶剤は、一定量のアンモニアを含有するアル コールであり、その際、アンモニアとシアニド基の数とのモル比は0.8より高 い。良好な選択性を達成するために、アンモニアの量とシアニド基の数とのモル 比はジェネレーションの数が増えるにつれ増加すべきであると思われる。水素化 反応における良好な選択性は、アンモニアとシアニド基の数とのモル比が50よ り低いか、又は20より低い場合に達成される。 適当なアルコールは、例えば低沸点アルコール、例えばメタノール、エタノー ル、イソプロパノール及び同様のものである。場合により、異なるアルコールの 混合物を使用する。アルコールは、有利にはメタノールである。場合により、一 種以上のアルコールと水との混合物を使用する。水:アルコールの重量比は、大 抵、1:50〜2:1である。水:アルコールの重量比は、有利には1:10〜 1:1である。 意外にも、本発明による水素化を用いて、引き続くマイケル付加反応の選択性 を約95%〜99.5%又 はそれ以上に増大できるようであることが分かった。 水素化反応は、例えば組み込まれたシアニド基とH2ガスとの反応により達成 されうる。完全な還元が望まれる場合、H2とシアニド基とのモル比は十分に大 きいのがよい。大抵、少なくとも2のモル比を使用する。 水素化工程は、適当な触媒の存在下で実施される。一般的に、水素化触媒、有 利には複素環式水素化触媒を使用する。 本発明により使用される触媒は、ハンドブック・オブ・ケミストリー・アンド ・フィジックス(Handbook of Chemistry and Physics)、58th edition、C RC Press、1977〜1978のカバーに示されているように元素の周期表 のVIII族からの金属からなる。VIII族からの金属は、ニトリルの水素化 において活性を示す。これに関して、例えば欧州特許(EP−A)第00779 11号明細書参照。ニッケル、コバルト、白金、パラジウム及びロジウムは非常 に適当である。良好な触媒活性のために、触媒は、有利には広い活性金属表面積 を有する。金属は、そのものとして使用されるか、又は適当な担体上に担持され ていてよい。 本発明による触媒として特に有利であるのは、ラネーニッケル又はラネーコバ ルトである。このような触媒は、技術水準で公知であり、かつ例えば米国特許( US−A)第1628190号明細書中に記載されて いる。 ラネーニッケルは、主に、ニッケル及びアルミニウムからなり、後述のものは 、金属アルミニウム、酸化アルミニウム及び/又は水酸化アルミニウムの形であ る。化合物の一定の基の水素化における活性及び選択性を高めるために、少ない 量の他の金属、例えば鉄及び/又はクロムを、元素の形又は結合した形で、ラネ ーニッケルに添加することができる。鉄及び/又はクロムで促進されたラネーニ ッケル触媒は、ニトリル基の還元のために特に適当であることが知られている; 例えばS.R.Montgomery,Catalysis of Organic Reactions 5、383〜409頁 以降(1981)参照。 ラネーコバルトはアルミニウムも含有し、かつ促進剤を供給されていてもよい 。例えば、クロムで促進されたラネーコバルトは、ニトリルの水素化のために適 当であることが知られている。 場合により、触媒を、例えば水素化反応の溶剤で、アルコールで、種々異なる アルコールの混合物又は水と一種以上のアルコールの混合物で洗浄することがで きる。適当なアルコールは、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノー ル及び同様の物である。 シアニド末端生成物の水素化において反応器中で使用することができる触媒の 最大量は、それが使用される反応器のタイプに応じる。任意の所望の反応器のた めの触媒の適当な量を測定することは、当業者にとっ て容易なことであろう。 意外にも、本発明による方法で、触媒濃度を実質的に低め、かつ同時に反応器 の容量の使用の能率においてかなりの改良を達成することができることが分かっ た。 技術水準による方法では、基質の重量に対して100〜400%の触媒濃度が 適用される。 本発明方法で、触媒の必要量は、デンドリマージェネレーションの増加に伴っ て増大するようである。本発明方法において、デンドリテイック高分子の量に対 する触媒(乾燥)の必要量の重量比は、大抵、10%より大きい。シアニド末端 デンドリテイック高分子の重量に対する触媒(乾燥)の必要量は、有利には12 %より大きく、かつ50%より小さい。 本発明方法は、容量単位当たりに水素化されうるシアニド末端デンドリマーの 量が、国際特許(WO−A)第9314147号明細書中に記載された方法と比 較して少なくとも5倍(factor)増加しうるという利点を有する。国際特許(WO −A)第9314147号明細書中に記載された方法において、シアニド末端基 質の通常1.5〜4.5重量%が水素化される。本発明による方法において、水 素化されうるシアニド末端生成物の量は、反応混合物の全重量に対して、大抵1 0重量%より多く、しばしば、20重量%より多い。 水素化反応は、例えば、閉じた反応器中で、H2雰囲 気下で実施することができる。反応器中に行き渡っている全圧は、多くは、一定 の温度で存在する水素及びアンモニアに起因し、かつ大抵1〜500bar、有 利には10〜200bar、更に有利には10〜100barである。反応器中 に行き渡っている水素圧は、大抵、1barより高く、有利には10barより 高い。 反応温度は厳密ではなく、かつ大抵0〜200℃、有利には10〜150℃、 更に有利には50〜110℃である。水素化反応後に、末端アミン基を含有する 生成物が得られる。 本発明による水素化は、フォーム形成を、水素化反応の間、反応器を開ける際 又は水素化反応の終了の際に、避けることができるという利点を提供する。 水素化反応が完了する際に、触媒を、反応混合物から除去することができる。 これは、例えばH2雰囲気下での反応器の冷却及びH2が排出された後、不活性ガ スでの反応器の掃気及び反応器含有物の濾別により成し遂げられる。濾液は、溶 液でのデンドリマーを含有している。 いわゆる「フィルター・キャンドル」(焼結された金属からなるフィルター) を反応器中に取り付けることもできる。次いで、濾液を反応器から、フィルター の内部空間を介して除去する一方、触媒は、反応器中のフィルターの外側に残留 する。この方法の利点は、 反応器が、それによって触媒の水素不足を避けるいくつかの連続する水素化反応 を実施することを許容する圧力下に、保持されうることである。 本発明による方法は、再生された触媒の使用も可能である。使用された触媒は 、例えば、カセイ溶液、例えばNaOH水溶液で、50〜70℃の温度で数時間 それを処理することにより再生されうる。濾別後に、触媒を、引き続き脱イオン 水で、洗浄水がほぼ中性のpHを有するまで洗浄する。触媒を水中で貯蔵する。 得られたデンドリテイック高分子の分子量は大抵800より大きく、特に15 00より大きい;大抵、これは100000より小さく、特に50000より小 さい。 得られたデンドリティック高分子は、場合により、完全に又は部分的に、種々 の官能基で変性されていてよい。これは、例えば、有効なアミン又はニトリル基 を、場合により適当な触媒の存在下で、完全又は部分的に適当な試薬と反応させ ることにより成し遂げられる。このような試薬の例は、次のものである;電子吸 引性基で置換されたα,β−不飽和化合物、不飽和脂肪族エステル及びアミン、 例えばアクリルエステル、メタクリルエステル、クロチルエステル(crotylic es ter)及びアクリルアミド、ポリアミド、例えばナイロン4,6、ナイロン6、ナ イロン6,10、ナイロン8、エポキシド、例えばエチレンオキシド及びプロピ レンオキシド、酸ハロゲン化物、例えば酸塩化物、塩化アクリロイル、ハロゲン 化アルキル、例えばエピクロロヒドリン、エチルブロモアセテート及びアリルブ ロミド、ハロゲン化アリール、例えば塩化ベンジル、ハロゲン化トシル、例えば 塩化トシル、無水物、例えばフタル酸無水物、ジカルボン酸、例えばテレフタル 酸及びアジピン酸、ジオール、(非)環状アルデヒド、例えばホルムアルデヒド 、アセトアルデヒド、ヘキサナール、ベンズアルデヒド、ピリジンアルデヒド、 p−ホルミルフェニル酢酸及び1,4,5,8−ナフタレンテトラアセトアルデ ヒド、ケトン、例えば誘導体化されたシクロヘキサノン(例えばHALS化合物 )、ラクチド、ラクトン、例えばカプロラクトン、米国特許(US−A)第38 55364号明細書中に記載されているようなリン酸塩エステル、キラル中心を 有する分子。この列挙は、網羅的ではなく、従って非限定的である。 発明は、不純物、例えば一種以上の金属及び/又は金属イオン、例えばコバル ト又はニッケルを含有するアミン末端デンドリマーの精製法にも関する。更に、 しばしば、これらの金属及び/又は金属イオンは、触媒から生じる。コバルトの 存在は、例えば、デンドリティック高分子の色にだけでなく、デンドリティック 高分子の熱安定性にも不利な影響を有するように思われる。 本発明により、金属及び/又は金属イオンは、塩形成酸の溶液でのデンドリマ ーの洗浄によりデンドリマーから除くことができる。この方法により、デンドリ マーは溶液中に残るのに対し、金属塩は沈殿する。適当な溶液の例は、水を含有 する二酸化炭素である。必要に応じて、混合物を加熱することができ、それによ り、温度は、通常、150℃より低く保たれる。混合物は、有利には、100℃ より下の温度で、更に有利には50〜70℃で加熱される。水を含有する二酸化 炭素を適用する場合、コバルトイオンは、例えば炭酸コバルトとして沈殿する。 炭酸コバルトをデンドリマー溶液から、例えば濾過により分離することができる 。 本発明により、金属イオンを、デンドリマー含有アミン末端金属を水素での第 二の処理に至らせることにより、除去することもできる。この方法は、高いジェ ネレーションのデンドリマー、例えば第4又は第5ジェネレーションの又はそれ より高いデンドリマーから金属及び/又は金属イオンを除去するのに特に適当で ある。通常、金属含有デンドリマーは、適当な溶剤中に溶ける。デンドリマー溶 液を、穏やかな温度で、前記したような水素圧を適用することによる水素での第 二の処理に至らせる。通常、温度を200°より低く、有利には150℃より低 く、更に有利には100℃より低く保つ。必要に応じて、デンドリマーの金属及 び/又は金属イオン含有量を更に減少させるために、水素処理を3回繰り返すこ とができる。デンドリマー含有コバルトの場合、コバルトイオンは、例えば金属 コバルトとして沈殿し、これを濾過により除去することができる。 適当な溶剤は、例えば、低沸点アルコール、例えばメタノール、エタノール、 イソプロパノール及び同様のもの及びこれらのアルコールの混合物である。有利 には、メタノールを使用する。 本発明を、次の例を用いて詳述するが、それに限定されない。 例I 水1200ml及び1,4−ジアミノブタン(DAB、基質)150g(1. 7mol)を、撹拌機を備える三口2リットルフラスコ中に導入した。純粋アク リロニトリル(ACN)400gを、この混合物に1回で添加した。得られる反 応混合物を80℃で1時間加熱した。 次いで、水及び過剰のアクリロニトリルの双方を、減圧下で50℃の温度で蒸 発させた。得られる残分のHPLC分析は、>99%純粋な生成物が、前記残分 の付加的再結晶なしに得られたことを示した。メタノール中での残分の再結晶は 、生成物の純度の更なる改良を示さなかった。 単離された生成物を1H−NMR及び13C−NMR 及び質量分析を用いて分析し、これは、得られた生成物がDAB(ACN)4で あることを示した。 例II ラネーコバルト触媒(湿潤)(GraceからのタイプGrace 2724;製造元の明細 :Co78〜96重量%、Cr0.5〜5重量%、Ni0.5〜5重量%、Al 3〜12重量%)5.6gを、エタノール25mlで1回、20℃の温度で洗浄 した。次いで、触媒をオートクレーブ中に導入し、かつメタノールを、合計52 .71gの重量のメタノールまで添加した。最後に、粉末形のDAB(ACN)4 (水7重量%)約22.7gを添加した。DAB(ACN)4に対して乾燥触媒 12.3重量%を添加した。 オートクレーブを閉じた際に、混合物の撹拌を開始し、かつオートクレーブを N2ガスで3回及びH2ガスで3回掃気した。圧力を弛めた後に、液体アンモニア 6.3gをオートクレーブに供給した。アンモニアとDAB(ACN)4とのモ ル比は、約4.9であった。次に、オートクレーブを、撹拌しながら65℃まで 、80barのH2圧で加熱した。 反応を20分後に中断し、かつオートクレーブをH2下で室温まで冷却させた 。次いで、H2を排出し、オートクレーブをN2ガスで3回掃気し、開き、その際 に、その含有物を即座に濾別した。 単離された生成物を13C NMR分光学を用いて分析し、これは、得られた生 成物が1,4−ジアミノブタン−n,n′−テトラ−1−プロピルアミン、DA B(PA)4であることを示した。変換率は、実質的に完全であった。 例III 1,4−ジアミノブタンの代わりに基質としてDAB(PA)45.0gを用 いて例Iを繰りかえした。この混合物に、ACN20.67gを一回で添加した 。こうして得られた反応混合物を80℃で2時間加熱した。 単離した生成物を13C NMR分光学を用いて分析し、これは、得られた生成 物がDAB(PA)4(ACN)8であることを示した。収率は、>99.7%で あった。 例IV ラネーコバルト触媒(湿潤)11.23gを用いて、例IIを繰り返し、その 際、20℃の温度でメタノール約25mlで1回洗浄し、かつ次いでオートクレ ーブ中に導入し、その後、メタノールを合計46.87gの重量のメタノールま で添加した。最後に、DAB(PA)4(ACN)8(水20重量%を含有する) 約28.2gを添加した。DAB(PA)4(ACN)8に対して触媒約24.9 %を添加した。液体アンモニア約4.5gをオートクレーブ中に導入した。アン モニアとDAB(PA)4(ACN)8とのモル比は、約8.7であった。DAB (PA)4(ACN)8をDAB(PA)4(PA)8に、46℃及び80barの H2圧力で200分間還元した。 単離された生成物を13C NMR分光学を用いて分析し、これは、得られた生 成物がDAB(PA)4(PA)8であることを示した。 例V 例Iを繰り返すが、ここでは、DABの代わりにDAB(PA)4(PA)81 7.71gを基質として使用した。この混合物に、ACN41.34gを一回で 添加した。こうして得られた反応混合物を80℃で3時間加熱した。 単離された生成物を13C NMR分光学を用いて分析し、これは、得られた生 成物がDAB(PA)4(PA)8(ACN)16であることを示した。 例VI 例IIを繰り返したが、DAB(PA)4(PA)8(ACN)16(水18.3 重量%を含有する)20.86gをラネーコバルト触媒(湿潤)17.63g、 メタノール54.1g及びアンモニア27.3gの存在下で80℃で240分間 還元した。DAB(PA)4(PA)8(ACN)16に対して触媒(乾燥)約51 .8%を添加した。アンモニアをDAB(PA)4(PA)8(ACN)16に対し て152.6のモル比で添加した。単離された生成物を13C NMR分光学を用 いて分析し、これは、得られた生成物がDAB(PA)4(PA)8(PA)16で あることを示した。 例VII 例Iを繰り返すが、今度はDABの代わりにDAB(PA)4(PA)8(PA )16を基質として使用した。この混合物に、ACN83gを一回で添加した。こ うして得られた反応混合物を80℃で4時間加熱した。 単離された生成物を、13C NMR分光学を用いて分折し、これは、得られた 生成物がDAB(PA)4(PA)8(PA)16(ACN)32であることを示した 。 例VIII 例IIを繰り返すが、DAB(PA)4(PA)8(PA)16(ACN)32(水 14.1重量%を含有する)14.2gをラネーコバルト触媒(湿潤)11.3 9g、アンモニア34.9g及び水1.03gの存在下で、80℃で360分間 還元する。DAB(PA)4(PA)8(PA)16(ACN)32に対して触媒(乾 燥 )約46.9%を添加した。アンモニアをDAB(PA)4(PA)8(PA)16 (ACN)32に対して568.9のモル比で添加した。単離された生成物を3C NMR分光学を用いて分析し、これは、得られた生成物がDAB(PA)4(P A)8(PA)16(PA)32であることを示した。 例IX 再生された触媒 例IIを繰り返すが、新しい触媒の代わりに、同じ量のNaOHで再生された 触媒を使用した。シアニド末端生成物の水素化において1回に使用されたラネー コバルト約24gを5% NaOH溶液175mlを含有する三口フラスコ中で 懸濁した。60℃で2時間撹拌及び引き続き室温まで冷却後に、触媒を濾別し、 洗浄水のpHが約7になるまで脱イオン水で洗浄した。次いで、再生された触媒 を例IIに記載したように、DAB(ACN)4の水素化において使用した。完 全な変換が達成された。 例X−XII 第3、4及び5ジェネレーションのデンドリマーの精製 DAB(PA)nの25%溶液100gを、160mlの容量を有する反応器 中へ負荷した。窒素で3回 及び水素で3回反応器を掃気後に、水素圧を800psi(50bar)まで上 げる。反応器中の温度を撹拌しながら100℃まで上げた。その後、水素圧を1 200psi(80bar)まで、第1表で示した時間の間に上げる。 次いで、反応器を室温まで冷却し、引き続き、窒素で3回掃気した。反応器を 開いた後に、数グラムのセ ドリマーを含有する濾液を、回転蒸発器中で蒸発させた。デンドリマーのコバル ト含有率を、X線蛍光分光学を用いて測定した。結果を第1表に示す。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年5月9日 【補正内容】 シアン化ビニル単位からなる枝の数は、こうして得られたデンドリティック高 分子から発する。包含された反応が完全になった際に、所望のジェネレーション Nの枝の合計数は、次のように訃算することができるる。Gがコア分子の官能基 の数であり、Fが各個々の官能基の官能性である場合、コア分子の反応点(react ive sites)Rの数は、全ての官能基Gの官能性Fの合計に等しい。N番目のジェ ネレーションの枝の最大数は、FN-1をかけた反応点Rの数として記載されうる 。含まれた反応が完了しない場合、枝の数は、FN-1をかけたRより小さい。 マイケル付加は、大抵、溶液中で実施される。そのために一定量のコア分子、 又はジェネレーションN+0.5の一定量のデンドリティック高分子を溶剤中に 溶かす。有利には、このような溶剤は、包含された反応の過程と副反応の防止の 双方に最大の有利な効果を生じるように選択される。これは、提供された反応条 件下でコア分子又はジェネレーションN+0.5のデンドリティック高分子の官 能基と反応しない溶剤を選択することが重要であることを意味する。溶剤の最終 的な選択は、コア分子又はジェネレーション+0.5のデンドリテイック高分子 の官能基の性質に大部分は左右される。 適当な溶剤は、例えば、水、テトラヒドロフラン、種々のアルコール、例えば メタノール、エタノール、 イソプロパノール及びこれらの溶剤の混合物からなる群から選択されうる。有利 には、水、メタノール又はこれらの混合物を使用する。更に有利には、水を溶剤 として使用する。 次に、シアン化ビニルを、溶剤中のコア分子又はジェネレーションN+0.5 のデンドリティック高分子のこうして得られた溶液に添加する。従って、溶剤が シアン化ビニル単位と反応しないことが更に重要である。 この反応工程において、シアン化ビニル単位と反応するコアの実質的にそれぞ れの反応点を有することが望ましい場合、シアン化ビニル単位の数と反応点の数 との比として記載されうる反応成分間の比は少なくとも1であるべきである。こ の比が1より小さい場合、それぞれの反応点はシアン化ビニル単位と反応しない であろう。シアン化ビニル単位の数と反応点の数との比は、大抵1〜5、有利に は1〜2.5である。 国際特許(WO−A)第9314147号明細書に記載の方法で、シアン化ビ ニルを溶剤中の基質(substrate)の溶液にゆっくりと添加する。反応混合物を、 不所望な副反応を避けるために連続的に冷却する。国際特許(WO−A)第93 14147号明細書により、マイケル付加を、暖かい温度で、例えば40℃で行 う。実質的に完全な変換を得るために、むしろ長い反応時間、例えば12時間を 適用する。 本発明による方法は、シアン化ビニルを反応混合物に一回で添加することがで きるという利点を提供する。更に、不所望の副反応を妨げるために、反応器を冷 却する必要がない。 マイケル付加反応の間の圧力は厳密ではない。マイケル付加は、大抵、大気圧 で実施されるが、加圧で実施することもできる。 大気圧でのマイケル付加は、大抵、60〜100℃の温度で、有利には70〜 90℃の温度で実施される。マイケル付加を加圧で実施する場合、より高い温度 を適用することができる。 本発明による方法で、反応時間がかなり減少しうることが分かった。 本発明による方法で、付加的精製工程、例えば再結晶化が可能であるが、大抵、 不要である。本発明方法で、シアニド末端反応生成物は、大抵、99%より高い 選択性を有して得られる。シアン化ビニル単位の付加に対する選択性は、有利に は99.5%より高いか又はこれに等しい。 こうして得られたシアニド末端反応生成物のシアニド基を、引き続き、水素化 反応法によりアミン基に還元する。組み込まれたシアン化ビニル単位がアクリロ ニトリルである場合、プロピルアミン(PA)単位がこうして形成される。 本発明方法を用いて、8個より多い、特に10個より多いニトリル基を有する デンドリマー中のニトリル基の実質的に完全な水素化を実現することができるよ うに思われる。 本発明による方法は、10個より多い、特に15個より多いニトリル基を有す るデンドリティック高分子中のニトリルの水素化のために特に適当であるように 思われる。 本発明による水素化で使用される溶剤は、一定量のアンモニアを含有するアル コールであり、その際、アンモニアとシアニド基の数とのモル比は0.8より高 い。良好な選択性を達成するために、アンモニアの量とシアニド基の数とのモル 比はジェネレーションの数が増えるにつれ増加すべきであると思われる。水素化 反応における良好な選択性は、アンモニアとシアニド基の数とのモル比が50よ り低いか、又は20より低い場合に達成される。 適当なアルコールは、例えば低沸点アルコール、例えばメタノール、エタノー ル、イソプロパノールである。場合により、異なるアルコールの混合物を使用す る。アルコールは、有利にはメタノールである。 化合物の一定の基の水素化における活性及び選択性を高めるために、少ない量の 他の金属、例えば鉄及び/又はクロムを、元素の形又は結合した形で、ラネーニ ッケルに添加することができる。鉄及び/又はクロムで促進されたラネーニッケ ル触媒は、ニトリル基の還元のために特に適当であることが知られている;例え ばS.R.Montgomery,Catalysis of Organic Reactions 5、383〜409頁以降 (1981)参照。 ラネーコバルトはアルミニウムも含有し、かつ促進剤を供給されていてもよい 。例えば、クロムで促進されたラネーコバルトは、ニトリルの水素化のために適 当であることが知られている。 場合により、触媒を、例えば水素化反応の溶剤で、アルコールで、種々異なる アルコールの混合物又は水と一種以上のアルコールの混合物で洗浄することがで きる。適当なアルコールは、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノー ルである。 シアニド末端生成物の水素化において反応器中で使用することができる触媒の 最大量は、それが使用される反応器のタイプに応じる。任意の所望の反応器のた めの触媒の適当な量を測定することは、当業者にとって容易なことであろう。 意外にも、本発明による方法で、触媒濃度を実質的に低め、かつ同時に反応器 の容量の使用の能率においてかなりの改良を達成することができることが分かっ た。 技術水準による方法では、基質の重量に対して100〜400%の触媒濃度が 適用される。 本発明方法で、触媒の必要量は、デンドリマージェネレーションの増加に伴っ て増大するようである。本発明方法において、デンドリティック高分子の量に対 する触媒(乾燥)の必要量の重量比は、大抵、10%より大きい。 本発明により、金属イオンを、デンドリマー含有アミン末端金属を水素での第 二の処理に至らせることにより、除去することもできる。この方法は、高いジェ ネレーションのデンドリマー、例えば第4又は第5ジェネレーションの又はそれ より高いデンドリマーから金属及び/又は金属イオンを除去するのに特に適当で ある。通常、金属含有デンドリマーは、適当な溶剤中に溶ける。デンドリマー溶 液を、穏やかな温度で、前記したような水素圧を適用することによる水素での第 二の処理に至らせる。通常、温度を200°より低く、有利には150℃より低 く、更に有利には100℃より低く保つ。必要に応じて、デンドリマーの金属及 び/又は金属イオン含有量を更に減少させるために、水素処理を3回繰り返すこ とができる。デンドリマー含有コバルトの場合、コバルトイオンは、例えば金属 コバルトとして沈殿し、これを濾過により除去することができる。 適当な溶剤は、例えば、低沸点アルコール、例えばメタノール、エタノール、 イソプロパノール及びこれらのアルコールの混合物である。有利には、メタノー ルを使用する。 本発明を、次の例を用いて詳述するが、それに限定されない。 例I 水1200ml及び1,4−ジアミノブタン(DA B、基質)150g(1.7mol)を、撹拌機を備える三口2リットルフラス コ中に導入した。純粋アクリロニトリル(ACN)400gを、この混合物に1 回で添加した。得られる反応混合物を80℃で1時間加熱した。 次いで、水及び過剰のアクリロニトリルの双方を、減圧下で50℃の温度で蒸 発させた。 単離された生成物を13C NMR分光学を用いて分析し、これは、得られた生 成物が1,4−ジアミノブタン−N,N′−テトラ−1−プロピルアミン、DA B(PA)4であることを示した。変換率は、実質的に完全であった。 例III 1,4−ジアミノブタンの代わりに基質としてDAB(PA)45.0gを 用いて例Iを繰りかえした。この混合物に、ACN20.67gを一回で添加し た。こうして得られた反応混合物を80℃で2時間加熱した。 単離した生成物を13C NMR分光学を用いて分析し、これは、得られた生成 物がDAB(PA)4(ACN)8であることを示した。収率は、>99.7%で あった。 例IV ラネーコバルト触媒(湿潤)11.23gを用いて 、例IIを繰り返し、その際、20℃の温度でメタノール約25mlで1回洗浄 し、かつ次いでオートクレーブ中に導入し、その後、メタノールを合計46.8 7gの重量のメタノールまで添加した。最後に、DAB(PA)4(ACN)8( 水20重量%を含有する)約28.2gを添加した。DAB(PA)4(ACN )8に対して触媒約24.9%を添加した。液体アンモニア約4.5gをオート クレーブ中に導入した。アンモニアとDAB(PA)4(ACN)8とのモル比は 、約8.7であった。DAB(PA)4(ACN)8をDAB(PA)4(PA)8 に、46℃及び80barのH2圧力で200分間還元した。 請求の範囲 1.少なくとも1個の官能基を有する一定量のコア分子を溶剤中に溶かし、そ の後、交互に、付加反応及び水素化反応を実施し、付加反応の間に、式1: [式中、 R1=−H又は−CH3; R2=−H、−CH3、又は炭素原子2〜18個を有し、かつ式1の二重結合と共 役される少なくとも1個の二重結合を含有する炭化水素化合物; 3=炭素原子1〜18個を有し、かつシアニド基1〜5個を有する炭化水素化 合物 を表す]の化合物を溶液に添加し、これは官能基と、末端シアニド基を有するデ ンドリティック高分子を形成するようにして反応し、かつ水素化反応の間に、官 能性アミン基を形成するようにして、シアニド基を、水素及び適当な触媒を用い て溶液中で還元する、デンドリティック高分子の製法において、水素化反応をそ の中で行う溶剤が一定量のアンモニアを含有するアルコールであり、アンモニア の量とシアニド基の数とのモル比が0.8より大きいことを特徴とする、デンド リティック高分子の製法。 2.アンモニアの量とシアニド基の数とのモル比が50より小さいことを特徴 とする、請求項1記載の方法。 3.アルコールがメタノールであることを特徴とする、請求項1又は2記載の 方法。 4.アルコールが水を含有することを特徴とする、請求項1から3までのいず れか1項記載の方法。 5.アルコール:水の重量比が1:50〜2:1であることを特徴とする、請 求項4記載の方法。 6.水素化反応のための触媒がラネーニッケル又はラネーコバルトであること を特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。 7.触媒を、カセイ溶液での洗浄により再生することを特徴とする、請求項6 記載の方法。 8.水素化反応における、シアニド末端デンドリマーの量に対する触媒の量の 重量比が50%より小さいことを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1 項記載の方法。 9.コア分子がポリメチレンジアミンであることを特徴とする、請求項1から 8までのいずれか1項記載の方法。 10.コア分子がデンドリティック高分子であることを特徴とする、請求項1 から8までのいずれか1項記載の方法。 11.式1: [式中、 R1=−H又は−CH3; R2=−H、−CH3、又は炭素原子2〜18個を有し、かつ式1の二重結合と共 役される少なくとも1個の二重結合を含有する炭化水素化合物; 3=炭素原子1〜18個を有し、かつシアニド基1〜5個を有する炭化水素化 合物 を表す]の化合物がアクリロニトリルであることを特徴とする、請求項1から1 0までのいずれか1項記載の方法。 12.マイケル付加を溶剤としての水中で実施することを特徴とする、請求項 1から11までのいずれか1項記載の方法。 13.マイケル付加を60〜100℃の間の温度で 実施することを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。 14.反応混合物を室温から60℃の間の温度まで冷却し、その後に、シアニ ド末端生成物を相分離により分離することを特徴とする、請求項1から13まで のいずれか1項記載の方法を用いて得られたシアニド末端生成物の単離法。 15.アミン末端デンドリマーを水素処理することを特徴とする、請求項1か ら14までのいずれか1項記載の方法を用いて得られたデンドリティック高分子 の精製法。 16.アミン末端デンドリマーを水含有二酸化炭素で洗浄することを特徴とす る、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法を用いて得られたデンドリ ティック高分子の精製法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AM,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CN,CZ,FI,GE,HU,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LK,LV,MD,MG,MN ,MW,NO,NZ,PL,RO,RU,SD,SI, SK,TJ,TT,UA,UZ,VN (72)発明者 デ マン,ヘンドリクス コルネリス ヨ ハネス オランダ国 NL―6165 セペ ゲレーン イレネラーン 22 (72)発明者 レイントジェンス,ラファエル ヴィルヘ ルムス エリサベート ギースライン オランダ国 NL―6333 ベペ ヌート ストレイク 8

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.少なくとも1個の官能基を有する一定量のコア分子を溶剤中に溶かし、そ の後、交互に、付加反応及び水素化反応を実施し、付加反応の間に、シアン化ビ ニル単位を溶液に添加し、これは官能基と、末端シアニド基を有するデンドリテ ィック高分子を形成するようにして反応し、かつ水素化反応の間に、官能性アミ ン基を形成するようにして、シアニド基を、水素及び適当な触媒を用いて溶液中 で還元する、デンドリティック高分子の製法において、水素化反応をその中で行 う溶剤が一定量のアンモニアを含有するアルコールであり、アンモニアの量とシ アニド基の数とのモル比が0.8より大きいことを特徴とする、デンドリティッ ク高分子の製法。 2.アンモニアの量とシアニド基の数とのモル比が50より小さいことを特徴 とする、請求項1記載の方法。 3.アルコールがメタノールであることを特徴とする、請求項1又は2記載の 方法。 4.アルコールが水を含有することを特徴とする、請求項1から3までのいず れか1項記載の方法。 5.アルコール:水の重量比が1:50〜2:1であることを特徴とする、請 求項4記載の方法。 6.水素化反応のための触媒がラネーニッケル又は ラネーコバルトであることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記 載の方法。 7.触媒を、カセイ溶液での洗浄により再生することを特徴とする、請求項6 記載の方法。 8.水素化反応における、シアニド末端デンドリマーの量に対する触媒の量の 重量比が50%より小さいことを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1 項記載の方法。 9.コア分子がポリメチレンジアミンであることを特徴とする、請求項1から 8までのいずれか1項記載の方法。 10.コア分子がデンドリテイック高分子であることを特徴とする、請求項1 から8までのいずれか1項記載の方法。 11.シアン化ビニルがアクリロニトリルであることを特徴とする、請求項1 から10までのいずれか1項記載の方法。 12.マイケル付加を溶剤としての水中で実施することを特徴とする、請求項 1から11までのいずれか1項記載の方法。 13.マイケル付加を60〜100℃の間の温度で実施することを特徴とする 、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。 14.反応混合物を室温から60℃の間の温度まで冷却し、その後に、シアニ ド末端生成物を相分離によ り分離することを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法 を用いて得られたシアニド末端生成物の単離法。 15.アミン末端デンドリマーを水素処理することを特徴とする、請求項1か ら14までのいずれか1項記載の方法を用いて得られたデンドリテイック高分子 の精製法。 16.アミン末端デンドリマーを水含有二酸化炭素で洗浄することを特徴とす る、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法を用いて得られたデンドリ ティック高分子の精製法。
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