JPH0851991A - マレイン酸の異性化方法 - Google Patents

マレイン酸の異性化方法

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JPH0851991A
JPH0851991A JP19044094A JP19044094A JPH0851991A JP H0851991 A JPH0851991 A JP H0851991A JP 19044094 A JP19044094 A JP 19044094A JP 19044094 A JP19044094 A JP 19044094A JP H0851991 A JPH0851991 A JP H0851991A
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JP
Japan
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maleic acid
acid
aqueous solution
isomerase
microorganism
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JP19044094A
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Makoto Goto
誠 後藤
Masato Terasawa
真人 寺沢
Hideaki Yugawa
英明 湯川
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 マレイン酸イソメラーゼ含有菌体又はその処
理物を固定化した固定化物をマレイン酸を含有する水溶
液に作用させ、フマル酸を生成せしめることを特徴とす
るマレイン酸の異性化方法。 【効果】 本発明の方法によれば、酵素法により、効率
よく、かつ高収率でマレイン酸を異性化することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マレイン酸の異性化法
に関し、さらに詳しくは、マレイン酸若しくはその塩に
マレイン酸イソメラーゼを含有する微生物又はその処理
物を固定化した固定化イソメラーゼを作用させることに
より効率よくマレイン酸を異性化する方法に関する。マ
レイン酸の異性化物であるフマル酸は、アスパラギン
酸、リンゴ酸等ファインケミカルズの原料として有用な
有機酸である。
【0002】
【従来の技術】マレイン酸の異性化方法としては、主に
化学的方法が提案されている(米国特許第 2,816,923
号、同第 2,955,136号、同第 3,332,992号)が、反応平
衡によりフマル酸への変換率が制約を受けること、高温
反応であるためにマレイン酸あるいはフマル酸の劣化が
起こり、副生成物を生成し、収量が低くなるなどの問題
点を有している。
【0003】一方、酵素法による異性化に関しては、マ
レイン酸イソメラーゼがマレイン酸を異性化してフマル
酸を生成することが知られている〔K.Otsuka Agric.Bio
l.Chem. 、25、(9) 、726 (1961) 〕ものの、酵素学的
性質について検討しているにすぎず、産業上の応用の観
点からの検討はまったくなされていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、あらたな観
点から効率よくマレイン酸を異性化する方法の提案を目
的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成すべく、鋭意研究を重ねた結果、マレイン酸イソ
メラーゼ含有微生物又はその処理物を高分子担体に固定
化することにより、高濃度のマレイン酸でも効率よく異
性化できることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】すなわち、本発明は、マレイン酸イソメラ
ーゼを含有する微生物又はその処理物を固定化した固定
化物を、マレイン酸を含有する水性溶液に作用させてフ
マル酸を生成せしめることを特徴とするマレイン酸の異
性化方法である。以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】本発明に用いられる微生物は、マレイン酸
を異性化してフマル酸を生成しうる能力を有する微生
物、すなわち、マレイン酸イソメラーゼを含有する微生
物(以下これを「マレイン酸イソメラーゼ含有微生物」
と略称することがる)であれば特に制限がなく、例え
ば、マレイン酸イソメラーゼを含有するアルカリゲネス
属、シュードモナス属、キサントモナス属に属する微生
物が挙げられる。具体的には、アルカリゲネス・フェカ
リス(Alcaligenes faecalis)IFO 12669 、同IFO13111
、同IAM 1473、アルカリゲネス・ユウトロフス(Alcal
igenes eutrophus)IAM 12305 、シュウドモナス・フル
オレッセンス(Pseudomonas fluolescens)ATCC 2372
8、キサントモナス・マルトモナス(Xanthomonas marut
omonas )ATCC 13270等を例示することができる。これ
らの微生物は、財団法人発酵研究所(IFO)、東京大
学細胞生物学研究所細胞・機能高分子総合センターIA
Mカルチャーコレクション、アメリカン・タイプ・カル
チャー・コレクション(ATCC)等から入手可能であ
る。
【0008】さらに、上記微生物由来のマレイン酸イソ
メラーゼ遺伝子を組換えし、マレイン酸イソメラーゼ活
性を増強させた遺伝子組換え微生物を用いることもでき
る。上記マレイン酸イソメラーゼ含有微生物の培養は、
それ自体既知の通常用いられる、肉エキス、酵母エキ
ス、ペプトン等の天然栄養源を添加した培地を用いて行
うことができる。該培地には、必要に応じ、窒素源とし
て、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アン
モニウム等のアンモニウム塩、硝酸ナトリウム、硝酸カ
リウム、硝酸アンモニウム等の硝酸塩、アンモニア;無
機物として、リン酸カリウム、硫酸マグネシウム、鉄、
マンガン、亜鉛、銅等を添加することもできる。また、
マレイン酸異性化能を高めるためには、培地中にマレイ
ン酸、又はマロン酸を添加することが望ましい。マレイ
ン酸及びマロン酸の添加濃度は10〜200mM、好ま
しくは50〜100mMの範囲内が適当である。
【0009】上記マレイン酸イソメラーゼ含有微生物の
培養は、通気撹拌、振盪等の好気的条件下で行い、培養
温度は25〜40℃、好ましくは28〜35℃が適当で
ある。培養途中のpHは6〜9付近とすることができ、
培養中のpHの調整は酸又はアルカリを添加して行うこ
とができる。本発明の方法は、上記の如く微生物を培養
して得られる培養物から遠心分離等により回収された菌
体又はその処理物を固定化することにより得られる固定
化物を、マレイン酸を含有する水性溶液に作用させる方
法である。
【0010】ここで、固定化されうる「菌体」は、培養
物から回収されたまま、あるいは適当な緩衝液、例え
ば、0.05〜0.2M程度のリン酸緩衝液(pH6〜
9)で洗浄された菌体であってもよい。また、固定化さ
れうる「処理物」とは、培養物から回収された菌体を、
超音波、圧搾等の手段で粉砕した粉砕物、該粉砕物を水
等で抽出したマレイン酸イソメラーゼを含有する抽出
物、該抽出物を、さらに硫安塩析、カラムクロマトグラ
フィー等の処理により得られるマレイン酸イソメラーゼ
部分精製成分等を意味するものである。
【0011】これら菌体及び処理物の固定化は、それ自
体既知の通常用いられる方法に従い、アクリルアミドモ
ノマー、アルギン酸又はカラギーナン等の適当な担体に
固定化させる方法により行うことができる。上記の如く
調製された固定化物の使用量は特に制限されるものでは
なく、水性溶液の容量を基準として1〜30%(wt/
vol)が適当である。
【0012】反応に用いる水性溶液はマレイン酸を含有
する水溶液又は適当な緩衝液、例えば、0.05〜0.
2M程度のリン酸緩衝液(pH6〜10)とすることが
できる。水性溶液には、さらに菌体の透過性を高める目
的で、トルエン、キシレン、非イオン性界面活性剤等を
0.05〜2%(wt/vol)程度添加することもで
きる。水性溶液中の、反応原料となるマレイン酸の濃度
は、1〜2mol/Lの範囲内が適当である。
【0013】上記した水性溶液における酵素反応温度
は、通常20〜45℃、好ましくは25〜35℃の範囲
内が適当であり、反応中の水性溶液のpHは6〜10、
好ましくは7〜9付近とすることができ、pHの調整
は、酸又はアルカリを添加して行うことができる。通
常、マレイン酸は、酸の形態で用いられるので、pHの
調整はアルカリを添加して行うことができ、その際に用
いられるアルカリとしては、例えば、アンモニア、苛性
ソーダ、苛性カリ等を挙げることができる。
【0014】反応原料のマレイン酸は、酸の形態のみな
らず、その無水物又は塩としても用いることができる。
無水物である無水マレイン酸は、水溶液とすることによ
り、容易にマレイン酸に変換する。マレイン酸の塩とし
ては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等を挙げるこ
とができる。かくして得られる高濃度のフマル酸を含有
する水溶液は、そのままL−リンゴ酸やL−アスパラギ
ン酸等の製造原料として用いることができる。また、該
水溶液を硫酸等でpH2〜3程度の酸性に調整すること
により、フマル酸を結晶として回収することができる。
【0015】
【実施例】以上に本発明を説明してきたが、下記の実施
例により本発明をさらに具体的に説明する。しかしなが
ら、下記の実施例は本発明の具体的認識を得る一助とみ
なすべきものであり、これにより本発明の範囲を何等制
限するものではない。
【0016】
【実施例1】(1)マレイン酸イソメラーゼ含有微生物の培養 肉エキス10g、ペプトン10g、NaCl 5g及び
マレイン酸10gを蒸留水で溶解し、全量を1000m
lとした培地(苛性ソーダでpH7.0に調整)100
mlを500ml容の三角フラスコに分注し、120
℃、20分間滅菌処理したものに、アルカリゲネス・フ
ェカリス IFO 12669菌株を植菌し、30℃にて24時間
振盪培養した。また、上記と同様の培地1000mlを
3L容のジャーファーメンターに入れ、120℃、20
分間滅菌処理したものに、上記振盪培養液30mlを接
種し、これを30℃にて24時間培養した。得られた培
養液を遠心分離(8000rpm、15分、4℃)して
集菌した菌体を、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)
で1回洗浄し、以下の固定化に供した。
【0017】(2)固定化 アルギン酸ナトリウムを60〜70℃の熱水に溶かし、
50g/lの水溶液を調製し、室温まで冷却した。次
に、上記洗浄済み菌体15gに該アルギン酸ナトリウム
水溶液60mlを加え、全量を100mlとし、良く混
合した。このものを、0.1M塩化カルシウム水溶液
(400ml)中に摘下し、さらにそのまま1hr撹拌
して、球状のアルギン酸カルシウムゲル50gを得た。
ついで、ポリエチレンイミン50g/L水溶液を濃硫酸
で中和し、これにN−(3−ジメチルアミノ)プロピル
−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩2.75gを加え
た架橋化液(245ml)中に上記ゲル全量を加え、2
3℃で12時間穏やかに撹拌した。このものをろ過・水
洗することにより、目的とする固定化菌35gを得た。
【0018】(3)マレイン酸の異性化反応 上記固定化菌35g(菌体量15g)を、第1表に示す
各濃度のマレイン酸を含有する反応液(各量のマレイン
酸を上流水で溶解し、苛性ソーダでpHを7.0に調整
後、全量を蒸留水で1Lとしたもの)500mlに添加
し、35℃で2日間振とう反応させた。反応終了後、反
応液中の残存マレイン酸及び生成フマル酸を高速液体ク
ロマトグラフィー(島津製、LC−5A)で定量した。
尚、菌体を固定化せず同量の菌体(15g)を添加した
系を対照区とした。それらの結果を第1表に、対照区の
マレイン酸異性化量を100とする相対値で示す。
【0019】
【表1】 第1表 マレイン酸濃度(mol/L) マレイン酸異性化量(相対値) 対照区(非固定) 試験区(固定化) 0.8 100 102 1.0 100 121 1.5 100 130 2.0 100 137
【0020】
【発明の効果】本発明の方法によれば、酵素法により、
効率よく定量的に、かつ高収率でマレイン酸を異性化
し、フマル酸を製造することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マレイン酸イソメラーゼ含有微生物又は
    その処理物を固定化した固定化物を、マレイン酸を含有
    する水溶液に作用させてフマル酸を生成せしめることを
    特徴とするマレイン酸の異性化方法。
  2. 【請求項2】 水溶液中のマレイン酸濃度が1〜2mo
    l/Lの範囲内である請求項1記載の方法。
JP19044094A 1994-08-12 1994-08-12 マレイン酸の異性化方法 Withdrawn JPH0851991A (ja)

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Effective date: 20040108

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