JPH1075772A - 新規微生物及びl−アスパラギン酸、フマル酸、l−リンゴ酸の製造方法 - Google Patents

新規微生物及びl−アスパラギン酸、フマル酸、l−リンゴ酸の製造方法

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JPH1075772A
JPH1075772A JP23190296A JP23190296A JPH1075772A JP H1075772 A JPH1075772 A JP H1075772A JP 23190296 A JP23190296 A JP 23190296A JP 23190296 A JP23190296 A JP 23190296A JP H1075772 A JPH1075772 A JP H1075772A
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acid
microorganism
cells
maleic acid
comamonas
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JP23190296A
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Masaharu Mukoyama
正治 向山
Shinzo Yasuda
信三 安田
Koichi Sakano
公一 阪野
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 新規微生物エッシェリキア・コリ NSM-7
株及びコマモナス・テストステロニ NSM-8株、並びに前
記菌株を用いたL−アスパラギン酸、並びにフマル酸及
び/又はL−リンゴ酸の製造方法。 【効果】 L−アスパラギン酸、並びにフマル酸及び/
又はL−リンゴ酸の新規な製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エッシェリキア属
又はコマモナス属に属する微生物によりL−アスパラギ
ン酸、フマル酸及び/又はL−リンゴ酸を製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】マレイン酸を原料として、フマル酸、L
−リンゴ酸、又はL−アスパラギン酸を生産する微生物
は、従来から数多く知られている。例えば、L−リンゴ
酸を生産する微生物としては、アルカリゲネス属、シュ
ードモナス属、セラティア属に属する微生物が(特開昭
60-102191 号公報、Agric.Biol.Chem.,50(1)84-94(198
6) )、フマル酸を生産する微生物としては、アルスロ
バクター属、プロテウス属に属する微生物が(浅野ら、
1995年4 月農芸化学大会)、L−アスパラギン酸を生産
する微生物としては、アルカリゲネス属、シュードモナ
ス属、アクロモバクター属、アエロバクター属、バチル
ス属、プレビバクテリウム属に属する微生物が知られて
いる(特公昭38-2793 号公報、特公昭42-11993号公報、
特公昭42-11994号公報、特公昭43-87104号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように多くの種類
の微生物が、フマル酸、L−リンゴ酸、又はL−アスパ
ラギン酸を生産するが、エッシェリキア属及びコマモナ
ス属に属する微生物で前記物質を生産するものは知られ
ていなかった。
【0004】本発明は、エッシェリキア属及びコマモナ
ス属に属する微生物により、マレイン酸を原料としてフ
マル酸及び/又はL−リンゴ酸を製造する手段、並びに
マレイン酸とアンモニアを原料としてL−アスパラギン
酸を製造する手段を提供することを目的とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記課題
を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、エッシェリキ
ア属に属する NSM-7株及びコマモナス属に属する NSM-8
株が、L−アスパラギン酸、並びにフマル酸及び/又は
L−リンゴ酸を生産することを見出し、本発明を完成し
た。
【0006】即ち、本発明の第一は、マレイン酸とアン
モニアからL−アスパラギン酸を生産する能力を有する
新規微生物エッシェリキア・コリ NSM-7株及びコマモナ
ス・テストステロニ NSM-8株である。
【0007】また、本発明の第二は、エッシェリキア属
又はコマモナス属に属し、マレイン酸とアンモニアから
L−アスパラギン酸を生産する能力を有する微生物の菌
体、菌体処理物、又はそれらの固定化物で、マレイン酸
とアンモニアを処理して、L−アスパラギン酸を製造す
ることを特徴とするL−アスパラギン酸の製造方法であ
る。
【0008】更に、本発明の第三は、エッシェリキア属
又はコマモナス属に属し、マレイン酸からフマル酸及び
/又はL−リンゴ酸を生産する能力を有する微生物の菌
体、菌体処理物、又はそれらの固定化物で、マレイン酸
を処理して、フマル酸及び/又はL−リンゴ酸を製造す
ることを特徴とするフマル酸及び/又はL−リンゴ酸の
製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、上記発明を各発明ごとに説
明する。 (1) NSM-7株及び NSM-8株 NSM-7株は、つくば市内の土壌から分離した菌株であ
り、以下のような菌学的性質を有する。
【0010】
【0011】また、NSM-8 株は、つくば市内の土壌から
分離した菌株であり、以下のような菌学的性質を有す
る。
【0012】
【0013】以上のNSM-7 株及びNSM-8 株の菌学的性質
について、バージェイズ・マニュアル・オブ・システマ
ティック・バクテリオロジー vol.1〜4 (1986 年) をも
とに検索を行った結果、NSM-7 株は、糖の発酵性、VP
−テスト、硫化水素産生、クエン酸の資化性から、エシ
ェリキア・コリ(Escherichia coli)に属するものと判
明し、NSM-8 株は、ウレアーゼ、カタラーゼ、オキシダ
ーゼ、OFテスト、糖の資化性、有機酸の資化性から、
コマモナス・テストステロニ(Comamonas testosteron
i)に属するものと判明した。なお、NSM-7 株は、工業
技術院生命工学工業技術研究所に寄託番号FERM P-15713
(寄託日平成8年6月27日)として、NSM-8 株は寄託番
号FERM P-15714(寄託日平成8年6月27日)として寄託
されている。
【0014】NSM-7 株及びNSM-8 株は、それぞれエッシ
ェリキア属及びコマモナス属に属する公知の微生物と同
様の方法により培養し、増殖させることができる。培地
としては、資化可能な炭素源、窒素源、無機物及び必要
な生育促進物質を適当に含有する培地であれば、合成培
地、天然培地のいずれも用いることができる。炭素源と
しては、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸などの有機
酸、グルコース、廃糖蜜等を用いることでき、窒素源と
しては、アンモニア、硫安、ペプトン、酵母エキス、コ
ーンスティプリカー等を用いることができる。そのほか
必要に応じてリン酸塩、硫酸マグネシウム、微量の重金
属塩等の無機塩類等、マロン酸等の酵素誘導物質を加え
ることができる。マロン酸を含む培地で培養した微生物
は、マロン酸を含まない培地で培養した微生物に比べ、
マレイン酸異性化活性が高いので、培地中にマロン酸を
添加して培養増殖させることが好ましい。培養温度は、
25〜40℃が好適であり、培地のpHは塩酸などの鉱酸、マ
レイン酸などの有機酸等により5〜9に維持することが
好ましい。このような条件で培養を行うと培養開始から
6〜48時間で充分な量の微生物が得られる。
【0015】(2)L−アスパラギン酸の製造方法 本発明では、エッシェリキア属に属する微生物又はコマ
モナス属に属する微生物で、マレイン酸とアンモニアを
処理してL−アスパラギン酸を製造する。用いる微生物
としては、エッシェリキア属又はコマモナス属に属し、
マレイン酸とアンモニアからL−アスパラギン酸を生産
する能力を有する微生物が好ましく、エッシェリキア・
コリ又はコマモナス・テストステロニに属し、前記性質
を有する微生物がより好ましい。最も好ましい微生物と
しては、上記のNSM-7 株及びNSM-8 株を挙げることがで
きる。なお、本発明における「マレイン酸」は、マレイ
ン酸そのもののほか、マレイン酸に由来する物質、例え
ば、マレイン酸イオン、マレイン酸イオンを含む塩等も
含む意であり、同様に「アンモニア」は、アンモニアそ
のもののほか、アンモニアに由来する物質、例えば、ア
ンモニウムイオン、アンモニウムイオンを含む塩等も含
む意である。従って、「マレイン酸とアンモニアを処理
する」という場合には、マレイン酸アンモニウムを微生
物で処理する場合も含まれる。
【0016】本発明に用いる微生物は、それぞれ菌体、
菌体処理物、又はそれらの固定化物という形態で使用す
る。ここで、「菌体処理物」とは、菌体破砕物、又は培
養物(菌体、培養上清を含む)から抽出した酵素などを
いう。
【0017】菌体を用いてL−アスパラギン酸を製造す
る方法としては、微生物の菌体をマレイン酸及びアンモ
ニアを含む基質液に懸濁し、反応させる方法を例示する
ことができる。微生物の菌体は、エッシェリキア属に属
する微生物又はコマモナス属に属する微生物を、当該微
生物に常用される方法で培養した後、遠心分離等を行う
ことにより得ることができる。基質液中のマレイン酸濃
度は5〜30重量%、アンモニア濃度は1.5 〜10重量%程
度が好ましい。反応中の基質液のpHは7〜10、反応温
度は5〜40℃とするのが好ましい。また、反応時間は0.
5 〜48時間とするのが好ましい。反応終了後の基質液
(反応液)からL−アスパラギン酸を採取する方法とし
ては、析出法を例示することができる。即ち、反応液を
遠心分離等により菌体と上清とに分離し、水に可溶な物
質を上清に多量に加え、L−アスパラギン酸を結晶とし
て析出させ、これを吸引濾過等により採取する。なお、
水に可溶な物質としては、硫酸などの鉱酸も使用できる
が、マレイン酸を用いるのが好ましい。マレイン酸を用
いた場合、L−アスパラギン酸を採取した後、上清を再
び基質液として使用することができるからである。
【0018】菌体処理物を用いてL−アスパラギン酸を
製造する方法としては、微生物の菌体処理物をマレイン
酸及びアンモニアを含む基質液に混合し、反応させる方
法を例示することができる。微生物の菌体処理物は、エ
ッシェリキア属に属する微生物又はコマモナス属に属す
る微生物を当該微生物に常用される方法で培養等するこ
とにより得ることができる。基質液中のマレイン酸濃度
は5〜30重量%、アンモニア濃度は1.5 〜10重量%程度
が好ましい。反応中の基質液のpHは7〜10、反応温度
は5〜40℃とするのが好ましい。また、反応時間は0.5
〜48時間程度するのが好ましい。L−アスパラギン酸の
採取は、菌体を用いる場合と同様にして行うことができ
る。
【0019】菌体等の固定化物を用いてL−アスパラギ
ン酸を製造する方法としては、微生物の菌体等の固定化
物をカラムに充填し、アンモニア及びマレイン酸を含む
基質液を流通させる方法を例示することができる。微生
物の菌体は、エッシェリキア属に属する微生物又はコマ
モナス属に属する微生物を、当該微生物に常用される方
法で培養した後、遠心分離等を行うことにより得ること
ができる。微生物の菌体処理物は、エッシェリキア属に
属する微生物又はコマモナス属に属する微生物を当該微
生物に常用される方法で培養等することにより得ること
ができる。菌体等を固定化する手段としては、ゲルによ
り包括固定化する手段、イオン交換体に担持させて固定
化する手段などを例示することができる。使用するゲル
としては、例えば、カラギーナンゲル、寒天ゲル、マン
ナンゲル、PVAゲル、ポリアクリルアミドゲル等を挙
げることができる。ゲル球の大きさは、ゲルの種類によ
り異なるが、直径1〜10 mm 程度が適当である。また、
イオン交換体としては、例えば、セルロース系、スチレ
ンジビニルベンゼン系、フェノールホルマリン系などの
イオン交換体を挙げることができる。基質液中のマレイ
ン酸濃度は5〜30重量%、アンモニア濃度は1.5 〜10重
量%とするのが好ましい。また、当該溶液中には、メル
カプトエタノール、システイン、グルタチオンなどのS
H化合物、亜硫酸塩などの還元剤、マグネシウムイオ
ン、マンガンイオンなどの酵素活性化剤等を添加するこ
ともできる。流通させる溶液の速度は、カラムの大き
さ、固定化物の量により異なるが、SV=0.05〜10が適当
である。カラムを通過した溶液は、微生物の作用により
多量のL−アスパラギン酸を含む。該溶液からL−アス
パラギン酸を採取することは、菌体を用いる場合と同様
にして行うことができる。
【0020】(3)フマル酸及び/又はL−リンゴ酸の
製造方法 本発明では、エッシェリキア属又はコマモナス属に属す
る微生物の菌体、菌体処理物、又はそれらの固定化物で
マレイン酸を処理してフマル酸及び/又はL−リンゴ酸
を製造する。用いる微生物としては、エッシェリキア属
又はコマモナス属に属し、マレイン酸からフマル酸及び
/又はL−リンゴ酸を生産する能力を有する微生物が好
ましく、エッシェリキア・コリ又はコマモナス・テスト
ステロニに属し、前記性質を有する微生物がより好まし
い。最も好ましい微生物としては、上記のNSM-7 株及び
NSM-8 株を挙げることができる。
【0021】菌体を用いてフマル酸及び/又はL−リン
ゴ酸を製造する方法としては、微生物の菌体をマレイン
酸を含む基質液に懸濁し、反応させる方法を例示するこ
とができる。微生物の菌体は、エッシェリキア属に属す
る微生物又はコマモナス属に属する微生物を、当該微生
物に常用される方法で培養した後、遠心分離等を行うこ
とにより得ることができる。基質液中のマレイン酸濃度
は、5〜30重量%程度が好ましい。反応中の基質液のp
Hは5〜9、反応温度は5〜40℃とするのが好ましい。
なお、pHの調製のために添加するアルカリ性物質とし
ては、アンモニアではなく、水酸化ナトリウムなどを用
いるのが好ましい。アンモニアが基質液中に存在する
と、L−アスパラギン酸が生成し、L−リンゴ酸の収量
が低下するからである。以上のような条件で、菌体と基
質液とを反応させた後、反応液からフマル酸及び/又は
L−リンゴ酸を回収する。マレイン酸は、フマル酸を経
てL−リンゴ酸へと変化するので、反応時間が長けれ
ば、L−リンゴ酸の割合が増大し、逆に反応時間が短け
ればフマル酸の割合が増大する。従って、主にフマル酸
を得ようとするのであれば反応時間は短くし、主にL−
リンゴ酸を得ようとするのであれば反応時間を長くす
る。具体的にはフマル酸を得ようとする場合は、反応時
間を0.5 〜12時間とするのが好ましく、L−リンゴ酸を
得ようとする場合は、反応時間を6〜48時間とするのが
好ましい。反応液からフマル酸又はL−リンゴ酸を回収
する方法は特に限定されない。フマル酸は、例えば、以
下のような方法により回収することができる。反応液を
遠心分離等により菌体と上清とに分け、水に可溶な物質
を上清に多量に加え、フマル酸を結晶として析出させ、
これを吸引濾過等により回収する。水に可溶な物質とし
ては、硫酸などの鉱酸も使用できるが、マレイン酸を用
いるのが好ましい。マレイン酸を用いた場合、フマル酸
を回収した後に上清を再び基質液として使用できるから
である。一方、L−リンゴ酸は、以下のような方法によ
り回収することができる。反応液を遠心分離等により菌
体と上清とに分け、上清に鉱酸を加えて酸性にすること
によってフマル酸を析出させる。フマル酸を吸引濾過で
除いた濾液にリンゴ酸をよく溶解する溶媒を添加してリ
ンゴ酸を抽出し、溶媒相を濃縮することによってリンゴ
酸を得ることができる。鉱酸としては安価な硫酸を用い
るのが好ましい。抽出に用いる溶媒としてはエーテルな
どを用いることができる。また、抽出の代わりにイオン
交換樹脂を用いた精製方法も採用することができる。
【0022】菌体処理物を用いてフマル酸及び/又はL
−リンゴ酸を製造する方法としては、微生物の菌体処理
物をマレイン酸を含む基質液に混合し、反応させる方法
を例示することができる。微生物の菌体処理物は、エッ
シェリキア属に属する微生物又はコマモナス属に属する
微生物を、当該微生物に常用される方法で培養等するこ
とにより得ることができる。基質液中のマレイン酸濃度
は、5〜30重量%程度が好ましい。反応中の基質液のp
Hは5〜9、反応温度は5〜40℃とするのが好ましい。
なお、菌体を用いる場合と同様に、pHの調製は水酸化
ナトリウム等を用いるのが好ましい。反応時間は、主に
フマル酸を得ようとするのであれば短く、主にL−リン
ゴ酸を得ようとするのであれば長くするのが好ましい。
反応液からフマル酸、L−リンゴ酸を回収することは、
菌体を用いる場合と同様にして行うことができる。
【0023】菌体等の固定化物を用いてフマル酸及び/
又はL−リンゴ酸を製造する方法としては、微生物の菌
体等の固定化物をカラムに充填し、マレイン酸を含む基
質液を流通させる方法を例示することができる。微生物
の菌体は、エッシェリキア属に属する微生物又はコマモ
ナス属に属する微生物を、当該微生物に常用される方法
で培養した後、遠心分離等を行うことにより得ることが
できる。微生物の菌体処理物は、エッシェリキア属に属
する微生物又はコマモナス属に属する微生物を、当該微
生物に常用される方法で培養等することにより得ること
ができる。菌体等を固定化する手段としては、ゲルによ
り包括固定化する手段、イオン交換体に担持させて固定
化する手段などを例示することができる。使用するゲル
としては、例えば、カラギーナンゲル、寒天ゲル、マン
ナンゲル、PVAゲル、ポリアクリルアミドゲル等を挙
げることができる。ゲル球の大きさは、ゲルの種類によ
り異なるが、直径1〜10 mm 程度が適当である。また、
イオン交換体としては、例えば、セルロース系、スチレ
ンジビニルベンゼン系、フェノールホルマリン系などの
イオン交換体を挙げることができる。基質液中のマレイ
ン酸濃度は5〜30重量%とするのが好ましい。また、当
該溶液中には、メルカプトエタノール、システイン、グ
ルタチオンなどのSH化合物、亜硫酸塩などの還元剤、
マグネシウムイオン、マンガンイオンなどの酵素活性化
剤等を添加することもできる。流通させる溶液の速度
は、カラムの大きさ、固定化物の量により異なるが、SV
=0.05〜10が適当である。カラムを通過した溶液は、微
生物の作用により多量のフマル酸及び/又はL−リンゴ
酸を含む。該溶液からフマル酸及び/又はL−リンゴ酸
採取することは、菌体を用いる場合と同様にして行うこ
とができる。
【0024】
【実施例】
〔実施例1〕表−1に示す培地10mlにエッシェリキア・
コリ NSM-7株を接種し、24時間培養後、菌体を遠心分離
して回収し、表−2に示すマレイン酸アンモニウム基質
液5mlに懸濁した後、30℃で緩やかに振盪して24時間反
応させた。反応液の分析をしたところ、マレイン酸は消
失しており、L−アスパラギン酸が20.45重量%の濃度
で生成していた。副生成物としてはL−アスパラギン酸
との平衡で存在するフマル酸が0.24重量%の濃度で生成
していた。
【0025】表−1 菌体培養用培地
【0026】 表−2 マレイン酸アンモニウム基質液組成
【0027】〔実施例2〕表−1に示す培地10mlにコマ
モナス・テストステロニ(Comamonas testosteroni) NS
M-8 株(FERM P-15714) を接種し、24時間培養後、菌体
を遠心分離して回収し、表−2に示すマレイン酸アンモ
ニウム基質液5mlに懸濁した後、30℃で緩やかに振盪し
て24時間反応させた。
【0028】反応液の分析をしたところ、マレイン酸は
消失しており、L−アスパラギン酸が20.5重量%の濃度
で生成していた。副生成物としてはL−アスパラギン酸
との平衡で存在するフマル酸が0.13重量%の濃度で生成
していた。
【0029】〔実施例3〕表−1に示す培地10mlにエッ
シェリキア・コリ(Escherichia coli) NSM-7 株(FERM
P-15713) を接種し、24時間後、菌体を遠心分離して回
収し、表−3に示すマレイン酸基質液10mlに菌体を懸濁
したのち、30℃で緩やかに振とうして4時間反応させ
た。反応後に液を高速液体クロマトグラフィー分析した
ところ、マレイン酸は消失しており、フマル酸が7.0
%、リンゴ酸が3.5%の濃度で生成していた。この反応
液を遠心分離して菌体を除いた後、硫酸を添加してpHを
1.8に調節して攪拌するとフマル酸の白色沈殿が生成し
た。この沈殿を濾過して少量の蒸留水で洗浄後、乾燥さ
せてフマル酸粉末0.62gが得られた。このフマル酸の純
度は99.4重量%であった。
【0030】表−3 マレイン酸基質液組成
【0031】〔実施例4〕表−1に示す培地10mlにコマ
モナス・テストステロニ(Comamonas testosteroni) NS
M-8 株(FERM P-15714) を接種し、24時間後、菌体を遠
心分離して回収し、表−3に示すマレイン酸基質液10ml
に菌体を懸濁したのち、30℃で緩やかに振とうして4時
間反応させた。反応後に液を高速液体クロマトグラフィ
ー分析したところ、マレイン酸は消失しており、フマル
酸が7.1%、リンゴ酸が3.4%の濃度で生成していた。
この反応液を遠心分離して菌体を除いた後、硫酸を添加
してpHを1.8に調節して攪拌するとフマル酸の白色沈殿
が生成した。この沈殿を濾過して少量の蒸留水で洗浄
後、乾燥させてフマル酸粉末0.63gが得られた。このフ
マル酸の純度は99.4重量%であった。
【0032】〔実施例5〕表−4に示す培地10mlにエッ
シェリキア・コリ(Escherichia coli) NSM-7 株(FERM
P-15713) を接種し、24時間後、菌体を遠心分離して回
収し、表−3に示すマレイン酸基質液10mlに菌体を懸濁
したのち、30℃で緩やかに振とうして24時間反応させ
た。反応後に液を高速液体クロマトグラフィー分析した
ところ、マレイン酸は消失しており、リンゴ酸が8.2
%、フマル酸が2.5%の濃度で生成していた。
【0033】得られたリンゴ酸をダイセル化学工業製の
光学分割用液体クロマトカラム CROWNPAK CR(+)(4.0
×150mm)を用いて分析したところ、D−体は生成したお
らず、L−体のみであった。
【0034】表−4 菌体培養用培地組成
【0035】〔実施例6〕表−4に示す培地10mlにコマ
モナス・テストステロニ(Comamonas testosteroni) NS
M-8 株(FERM P-15714) を接種し、24時間後、菌体を遠
心分離して回収し、表−3に示すマレイン酸基質液10ml
に菌体を懸濁したのち、30℃で緩やかに振とうして24時
間反応させた。反応後に液を分析したところ、マレイン
酸は消失しており、L−リンゴ酸が8.3%、フマル酸が
2.5%の濃度で生成していた。
【0036】得られたリンゴ酸をダイセル化学工業製の
光学分割用液体クロマトカラム CROWNPAK CR(+)(4.0
×150mm)を用いて分析したところ、D−体は生成したお
らず、L−体のみであった。
【0037】
【発明の効果】本発明は、従来L−アスパラギン酸、並
びにフマル酸及び/又はL−リンゴ酸の生産することが
知られていない微生物を用いて、前記物質を製造する方
法を提供する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/20 C12R 1:01) (C12P 7/46 C12R 1:19) (C12P 7/46 C12R 1:01) (C12P 13/20 C12R 1:19) (C12P 13/20 C12R 1:01)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マレイン酸とアンモニアからL−アスパ
    ラギン酸を生産する能力を有する新規微生物エッシェリ
    キア・コリ NSM-7株。
  2. 【請求項2】 マレイン酸とアンモニアからL−アスパ
    ラギン酸を生産する能力を有する新規微生物コマモナス
    ・テストステロニ NSM-8株。
  3. 【請求項3】 エッシェリキア属又はコマモナス属に属
    し、マレイン酸とアンモニアからL−アスパラギン酸を
    生産する能力を有する微生物の菌体、菌体処理物、又は
    それらの固定化物で、マレイン酸とアンモニアを処理し
    て、L−アスパラギン酸を製造することを特徴とするL
    −アスパラギン酸の製造方法。
  4. 【請求項4】 エッシェリキア属又はコマモナス属に属
    し、マレイン酸からフマル酸及び/又はL−リンゴ酸を
    生産する能力を有する微生物の菌体、菌体の処理物、又
    はそれらの固定化物で、マレイン酸を処理して、フマル
    酸及び/又はL−リンゴ酸を製造することを特徴とする
    フマル酸及び/又はL−リンゴ酸の製造方法。
JP23190296A 1996-09-02 1996-09-02 新規微生物及びl−アスパラギン酸、フマル酸、l−リンゴ酸の製造方法 Pending JPH1075772A (ja)

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