JPH0874983A - 降坂路における車両用自動変速機の制御装置 - Google Patents

降坂路における車両用自動変速機の制御装置

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JPH0874983A
JPH0874983A JP6213432A JP21343294A JPH0874983A JP H0874983 A JPH0874983 A JP H0874983A JP 6213432 A JP6213432 A JP 6213432A JP 21343294 A JP21343294 A JP 21343294A JP H0874983 A JPH0874983 A JP H0874983A
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downhill
road
control
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Kazumi Hoshiya
一美 星屋
Yasunori Nakawaki
康則 中脇
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction

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  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 降坂制御において、燃費の悪化を防止し、必
要以上に降坂路でのシフトダウン制御が実行されるのを
防止する。 【構成】 降坂路走行時に、高速段から降坂路に適した
低速段にシフトダウンした場合にエンジン運転状態がエ
ンジンフューエルカット領域となる走行状態である場合
にはそうでない場合に比べ、降坂路判定勾配の閾値を小
さく設定する。これにより、降坂制御実施に伴なうフュ
ーエルカット実施による燃費向上を図り易くなると共
に、シフトダウン後にフューエルカットが行われないよ
うなときには、シフトダウンが行われ難くし、(ギヤ比
増大による)燃費悪化を防ぐと共に必要以上のシフトダ
ウンを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、降坂路における車両用
自動変速機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用自動変速機においては、一般に、
車速及びエンジン負荷(スロットル開度等)をパラメー
タとした変速マップを備え、走行時にその時点における
車速及びエンジン負荷の情報をこの変速マップに当ては
めることにより選択すべき変速段を決定するようにして
いる。
【0003】しかしながら、この変速マップは、一般的
な平地走行状態を基に作成したものであるため、例えば
降坂路や登坂路を走行するときには、必ずしも最適な変
速段を与えるものではなかった。
【0004】このような事情に鑑み、例えば特公昭59
−8698号公報には、平坦路走行用、登坂路走行用等
の走行路の状態に応じた変速マップを別々に備え、これ
らを適宜に切換えて使用する技術が提案されている。
【0005】この特公昭59−8698号公報において
は、スロットル開度や車速等をパラメータとして平坦路
での基準車両加速度(走行加速度の予想値)を予め求め
ておき、この基準車両加速度と車速から演算した実際の
車両加速度とを比較して該実際の加速度が基準加速度よ
りも所定値以上大きいときは降坂路を走行中、小さいと
きは登坂路を走行中というように判断する技術が併せて
開示されている。
【0006】又更に、特開平5−71623号公報ある
いは特開平5−71625号公報においては、実加速度
が平坦路の基準加速度より所定値以上大きいときに降坂
路と判断し、降坂路であると判断されるときには変速特
性を切換え、低速段にシフトダウンしてエンジンブレー
キ力を高める技術が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に、上述の降坂制
御が実施され、降坂路にて低速段にシフトダウンして走
行すると、エンジン回転数が高速段での走行時に比べ高
くなり、燃費が悪化する傾向がある。降坂路を判定する
ための路面勾配の閾値を小さくして、降坂制御に入り易
くすると一層この傾向は強くなる。
【0008】しかしながら、該路面勾配の閾値を単に大
きく設定すると、相当急な降坂路でないと降坂制御に入
らないことになり、当該降坂制御が有効に機能しない。
【0009】一方、例えば降坂制御の実行によって第4
速段から第3速段にシフトダウンされた場合に、もし、
当該シフトダウンによって(それまでフューエル噴射の
領域だったのに)フューエルカットの領域に移行すると
するならば、燃費はむしろ向上すると考えられる。
【0010】しかしながら、上記特開平5−71623
号公報あるいは特開平5−71625号公報等の従来例
においては、降坂路走行中であると判断するための「路
面勾配の閾値」は全走行条件下で常に同じ値とされてお
り、こうした点につき何らの考慮もなされていなかっ
た。
【0011】本発明は、このような従来の問題を解決す
るべくなされたもので、降坂制御が実行される走行状態
というのは、エンジンのフューエルカット制御が実行さ
れる走行状態と一部重複していることに着目し、燃費の
悪化を極力防止しつつ上述した降坂制御をより有効に機
能させることのできる降坂路における車両用自動変速機
の制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、路面勾配が所
定値以上の降坂路を走行中か否かを判断する手段と、該
降坂路を走行中であると判断されたときには、高速段か
ら降坂路に適した低速段にシフトダウンする手段と、を
備えた降坂路における車両用自動変速機の制御装置にお
いて、前記高速段から降坂路に適した低速段にシフトダ
ウンした場合に、エンジン運転状態がエンジンフューエ
ルカット領域となる走行状態であるか否かを検出する手
段と、シフトダウンした場合にエンジン運転状態がフュ
ーエルカット領域となる走行状態である場合には、そう
でない場合に比べて、前記路面勾配の所定値を小さく設
定する手段と、を備えたことにより、前記目的を達成し
たものである。
【0013】
【作用】本発明によれば、降坂路を走行中か否かを判断
するときの基準となる勾配の閾値(降坂路の判定勾配:
前記所定値に相当)を、低速段にシフトされた場合にエ
ンジンのフューエルカット制御が実行される走行状態に
あるか否かに応じて変更・設定している。
【0014】図1は、横軸を車速にとり、上部に降坂路
判定勾配を、下部に第3速段及び第4速段におけるフュ
ーエルカット領域(ONの部分)を表わしたものであ
る。図中、矢印で示したA部は、第4速段ではフューエ
ルカット領域外であるが、第3速段ではフューエルカッ
ト領域内となり、シフトダウンすることにより燃費が向
上する領域に相当している。又、B部は、第4速段でも
第3速段でもフューエルカットが実行されない領域(シ
フトダウンによるギヤ比増大で燃費が悪化する領域)、
C部は第4速段でも第3速段でもフューエルカットが実
行される領域(燃費は向上も悪化もしない領域)に相当
している。
【0015】本発明では、少なくともこの燃費の向上す
るA部の領域において、降坂路判定勾配を燃費の悪化す
るB部の領域より緩やかに設定する。このためA部の領
域では、その分第3速段へシフトダウンし易くなり、そ
の結果実行されるようになったフューエルカットにより
燃費向上を図ることができる。
【0016】又、第3速段でフューエルカット領域から
外れているB部においては、降坂路判定勾配の値が(A
部よりも)大きな値に設定されているため、フューエル
カットによる燃費向上が期待できないときにはシフトダ
ウンされ難くなり(ギヤ比増大による)燃費の悪化を防
止することができる。
【0017】なお、図1のC部においては、第3速段、
第4速段共にフューエルカット領域にあるため、図1に
点線で示したように、降坂路判定勾配をA部と同じ値に
しても燃費の悪化を招くことはない。従って、本発明で
はこのC部を敢えてA部と一致させることを要求するも
のではない。即ち、例えば高車速域において、降坂路判
定勾配を通常は図の点線のように設定し、特に必要以上
のシフトダウンを防止したいような他の事情がある場合
には実線のように大きな値に設定するというように自由
に構成してもよい。
【0018】又、エンジンのフューエルカットの領域
は、(アクセル全閉の条件の下に)一般には変速段及び
車速に依存して設定されるため、上記説明でもこれらを
パラメータとした説明をしたが、本発明は、(車速では
なく)あくまでフューエルカット状態となるか否かに依
存して勾配の閾値を変更するものであるため、例えば何
らかの原因でフューエルカットの領域が変更されたり、
フューエルカットが禁止されたりした場合には、閾値の
変更も基本的にはそれに連動して変更されるべきもので
ある。但し、本発明は、実際の実施に当って、こうした
領域の変更等に対し完全に厳密に連動することを必ずし
も要求するものではない。
【0019】本発明においては、フューエルカットが実
行されない領域であるが故にシフトダウンにより燃費が
悪化すると思われる部分については、そうでない部分よ
りも降坂路判定の閾値を大きな値に設定するようにした
ため、勾配がその閾値を超えたという判定がその分され
難くなり、変速段切換えの頻度が減少し(ビジーシフト
が回避され)、必要以上のシフトダウンが実行されるの
を効果的に防止することができる。
【0020】なお、降坂路判定のための勾配(閾値)と
しては、後述する実施例のように「勾配相当の加速度」
を用いるようにし、これを基準加速度として、車速セン
サ等の出力より計算される実加速度と比較して、降坂路
を判定してもよいし、又、車両の傾斜角センサを備える
ものにあっては、当然により直接的に当該勾配そのもの
を閾値として使用してもよい。本発明の場合、いずれの
場合も判定の基準なる「勾配」自体がフューエルカット
状態となるか否かに依存して変化させられることにな
る。
【0021】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0022】図2は本発明が適用された車両用自動変速
機(及びエンジン)の全体概要図である。
【0023】この自動変速機2は、トルクコンバータ部
20と、オーバードライブ機構部40と、前進3段後進
1段のアンダードライブ機構部60とを備える。
【0024】前記トルクコンバータ部20は、ポンプ2
1、タービン22、ステータ23、及びロックアップク
ラッチ24を備えた周知のものであり、エンジン1のク
ランクシャフト10の出力をオーバードライブ機構部4
0に伝達する。
【0025】前記オーバードライブ機構部40は、サン
ギヤ43、リングギヤ44、プラネタリピニオン42、
及びキャリア41からなる1組の遊星歯車装置を備え、
この遊星歯車装置の回転状態をクラッチC0 、ブレーキ
B0 、一方向クラッチF0 によって制御している。
【0026】前記アンダードライブ機構部60は、共通
のサンギヤ61、リングギヤ62、63、プラネタリピ
ニオン64、65及びキャリア66、67からなる2組
の遊星歯車装置を備え、この2組の遊星歯車装置の回転
状態、前記オーバードライブ機構部40及び出力軸70
との連結状態を、クラッチC1 、C2 、ブレーキB1〜
B3 及び一方向クラッチF1 、F2 によって制御してい
る。
【0027】自動変速機2を制御するコンピュータ84
には、エンジン1の負荷を反映させるためのスロットル
開度(アクセル開度に対応)を検出するスロットルセン
サ80、車速を検出する車速センサ(出力軸70の回転
数センサ)82、パーキングレンジ、ドライブレンジ、
Lレンジ等の運転者によって選択されたシフトポジショ
ンの信号を出力するシフトポジションスイッチ86、フ
ットブレーキが踏まれている際に信号を出力するフット
ブレーキスイッチ88、エンジン回転数を検出するエン
ジン回転速度センサ90、アイドル接点の状態(アクセ
ル解放時オン、踏み込み時オフ)を出力するアイドル接
点スイッチ92、動力性能重視(パワーパターン)の走
行をするか、燃費性能重視(ノーマルパターン)の走行
をするかを選択するパターンセレクトスイッチ94、ク
ルーズ制御(自動定車速走行)を実現するためのクルー
ズ制御スイッチ97、オーバードライブ(第4速段)で
の走行を禁止するオーバードライブオフスイッチ97等
の各種制御のための信号が入力されている。
【0028】車速センサ82の情報は、車両の実走行加
速度を求めるためにも使用される。
【0029】コンピュータ84は各センサ、スイッチ等
からの入力信号をパラメータとして、予め設定された
(従来と同様の)スロットル開度−車速の基本変速マッ
プに従ってまず選択されるべき変速段を求める。そして
当該変速段となるように、油圧制御回路98内のソレノ
イドバルブS1 、S2 、S3 、S4 等を駆動・制御す
る。その結果、図3に示されるように各クラッチ、ブレ
ーキ等が係合又は解放され、前進4段(第4速段はオー
バードライブ)、後進1段の変速段が達成される。
【0030】ここにおいて、コンピュータ84は図4、
図5に示すような制御フローに従って、走行状態に応じ
て登降坂路における特別制御を行う。
【0031】図4はこの登降坂路における特別制御の概
略フローを示している。
【0032】制御フローの理解を容易とするために、こ
の特別制御の概略をまず説明しておく。
【0033】〈登坂路における制御〉
【0034】登坂路を走行中と判定されると、所定の条
件の下に、第3速段にシフトダウンされた後第4速段に
シフトアップされるのが禁止され、(たとえ基本変速マ
ップ上で第4速段にシフトアップすべきと判断されて
も)第3速段がホールドされる。主たる目的は動力性能
の確保及びビジーシフトの防止である。
【0035】登坂路の場合、第4速段から第3速段への
強制シフトダウンは実行しない。即ち、基本変速マップ
上で第4速段から第3速段へシフトダウンすべきと判断
されたときにのみ、それと同期してシフトダウンされ
る。その理由は、アクセルを踏み込んで走行している際
に、運転者の予期せぬ時期にシフトダウンが実行される
と、違和感を覚える恐れがあるためである。
【0036】〈降坂路における制御〉
【0037】降坂路における制御では、「降坂路」と判
定するための路面勾配の閾値(所定値)が、比較的大き
な第1勾配及びこれより小さい第2勾配の2種類用意さ
れる。更に、第1勾配及び第2勾配共、図1に示した傾
向となるように、これをそれぞれシフトダウン後にフュ
ーエルカット状態となる走行状態にあるか否かに依存し
て、具体的にはそれに対応する車速に依存して変更・設
定する。即ち、高車速域C部及び低車速域B部において
は、それぞれ図1A部の中車速域より当該第1勾配及び
第2勾配自体が大きな値となるように設定し、よりきめ
細かな制御を行うものである。
【0038】第1勾配を閾値として「降坂路」と判定さ
れると、以下のような制御が実行される。
【0039】即ち、第4速段で走行中の場合は、アクセ
ル解放、フットブレーキオンの条件の下に第4速段から
第3速段へシフトダウンされる。これは基本変速マップ
上の変速判断とは同期しない強制シフトダウンである
が、フットブレーキオンが条件となっているため運転者
に違和感を与えることはない。
【0040】又、第3速段で走行中の場合は、第1勾配
より大きな勾配の降坂路、アクセル解放の条件が満足さ
れ続ける限り第4速段にシフトアップされるのが禁止さ
れ、(たとえ基本変速マップ上で第4速段にシフトアッ
プすべきと判断されても)第3速段がホールドされる。
第1勾配は比較的大きく設定されているため、この第1
勾配に係る制御が実行される頻度は従来より低減され
る。
【0041】一方、第2勾配に係る降坂路の制御は次の
ように実行される。
【0042】即ち、アクセルが踏み込まれた状態で第4
速段で走行中に、アクセルが解放され且つ該アクセル解
放から所定時間以内にフットブレーキが操作されると、
(緩い第2勾配ではあっても)運転者の減速意思がある
として、よりエンジンブレーキの強い第3速段へ強制シ
フトダウンされる。
【0043】ところで、後述の制御フローでは、アクセ
ルを踏込んで第4速段を走行しているときにのみこの第
2勾配を閾値とする降坂路の判定を行っている。これは
1つには、条件の性質上アクセルが解放されてから降坂
路の判定を開始したのでは間に合わない恐れがあるため
であり、もう1つは、アクセル踏み込み時に第4速段で
走行していた場合にのみ、本第2勾配に係る制御(シフ
トダウン)を実行するためである。即ち、アクセル踏み
込み時に第3速段で走行していてアクセル解放に伴って
第4速段にアップシフトしたような場合には、本第2勾
配に係る制御によって再び第3速段に戻すことはしな
い。
【0044】その理由は、このようにアクセル解放に伴
って第4速段にシフトアップしたようなときにまで、本
第2勾配に係る制御を実行して第3速段に再シフトダウ
ンするようにすると、運転者が緩い降坂路でアクセルの
踏み込み、解放、フットブレーキ操作を繰返したような
場合、極めて頻繁に変速が実行されると共に、ひいては
第3速段(低速段)で走行する時間が必要以上に長くな
って燃費が悪化するためである。
【0045】従って、同様な趣旨により、第2勾配を閾
値とする降坂路の制御の場合、第3速段にホールドする
という制御は実行しない。そのため第3速段から第4速
段へのシフトアップは基本変速マップでの切換えに伴な
って自由に行われる。
【0046】以下、上述したような登降坂制御を実行す
るための制御フローを図4を参照して説明する。
【0047】この制御フローがスタートすると、まず、
ステップ102において本登降坂制御を実行するための
前提条件が成立しているか否かが判断される。
【0048】この前提条件は、具体的には、 1)自動変速機の車速センサ82が正常であること、 2)シフトポジションスイッチ86がドライブレンジと
されていること、 3)第3速段、又は第4速段のいずれかが出力中である
こと、 4)車速が所定値以上であり且つ所定値以下、例えば1
5km/h 〜125km/hの範囲に入っていること、 5)オーバードライブのオフスイッチ97がオフ(非作
用)、即ちオーバードライブ(第4速段)が許可し得る
状態とされていること、 6)クルーズ制御スイッチ96がオフ、具体的にはクル
ーズ非制御状態が連続して所定時間T1 以上検出されて
いること、である。
【0049】これらの条件のうち1つでも満足しなかっ
た場合には、ステップ124に進んで各フラグが零にリ
セットされる。この結果、実質的にこの図4の制御フロ
ーが終了される。
【0050】なお、1)において自動変速機の車速セン
サ82が正常であることを条件としたのは、車速センサ
82がフェイルしていた場合には、本制御を実行するた
めに必須の登降坂の判定自体ができなくなるためであ
る。
【0051】2)、3)においてドライブレンジの第3
速段又は第4速段のいずれかが出力中であることを条件
としたのは、本制御をドライブレンジの第3速段及び第
4速段におけるホールド、あるいはシフトダウンに限定
して実行するためである。
【0052】4)において車速が所定値以内に入ってい
ることを条件としたのは、車速が所定値以下のときは
(本制御の適用範囲外である)第2速段あるいは第1速
段に入るべき状態であり、又車速が所定値以上のとき
は、エンジンのオーバーランを防止するために第4速段
に維持されるべきだからである。
【0053】5)においてオーバードライブオフスイッ
チが非作用状態であることを条件としたのは、運転者に
よってオーバードライブ(第4速段)での走行が意識的
に避けられているときは、本制御によって第3速段及び
第4速段におけるホールドやシフトダウンを実行する余
地がもともとないためである。
【0054】6)においてクルーズ制御が非作用状態と
されていることを条件としたのは、クルーズ制御が実行
されている場合には、車速を一定に維持するために、別
途のルーチンで変速段が自動制御されるためである。
【0055】ステップ102において前提条件が全て成
立していると判断されると、フローはステップ104に
進む。ステップ104では、まず、登坂路の判定条件が
成立するか否かが判断される。この場合、非登坂路から
登坂路と判定するときと登坂路から非登坂路と判定する
ときとで若干のヒステリシスが設けられている。
【0056】具体的には、MOBG≦SBG43−KD
GSFが所定時間T2 以上成立したと判断されると、車
両が非登坂路から登坂路にさしかかったと判定する。一
方、MOBG>SBG43−KDGSNが所定時間T3
以上成立したと判断されると、車両が登坂路から非登坂
路に移行したと判定する。
【0057】ここで、MOBGは車速センサ(自動変速
機の出力軸70の回転数センサ)82の出力から演算し
た車両の実加速度を示しており、SBG43はスロット
ル開度、車速をパラメータとして各変速段(第3速段、
第4速段)毎に予めマップ化した平坦路走行時の基準車
両加速度を示している。両者共条件により正のときもあ
れば負のときもある。又、KDGSFは、車速に依存し
て中車速までは一定、高車速時に大きくなるように予め
マップ化した所定値(正のみ)、KDGSNは、パター
ンセレクトスイッチ94によるセレクトパターン(パワ
ーパターン、ノーマルパターン)毎に同じく車速に依存
して高車速時に大きくなるように予めマップ化した所定
値(正のみ)である。
【0058】なお、車速(出力軸回転数)が同一の場
合、KDGSF>KDGSN(ノーマル)>KDGSN
(パワー)となるように設定してある。KDGSNより
KDGSFが大きく設定されているのは判定にヒステリ
シスを与えるためであり、KDGSN(パワー)よりK
DGSN(ノーマル)の方が大きく設定されているの
は、パワーパターンのときはノーマルパターンのときよ
りも登坂路から非登坂路に移行したという判断をし難く
することにより、その分第3速段の状態を長めに維持さ
せるためである。第3速段がより長く維持されると、燃
費は若干低下するが、その分ビジーシフトが防止される
と共に加速性やエンジンブレーキの効きは向上し、それ
だけアクセルペダルの動きに敏感な走行ができる。
【0059】このような条件の判定により、登坂路と判
定されたときは、ステップ106に進んで登坂路判定フ
ラグF0 が1にセットされ、一方、登坂路ではないと判
定されたときにはステップ108に進んで該フラグF0
が零にリセットされる。
【0060】ステップ110では降坂路であるか否かが
判定される。なお、ステップ106で既に登坂路である
ことが判定されている場合には、降坂路の判定は必要な
いため、ステップ110がバイパスされる。
【0061】降坂路の判定は、具体的には図5に示され
るような制御フローに従って実行される。
【0062】即ち、ステップ108において登坂路判定
フラグF0 が零にリセットされると、流れはステップ1
10に進み、具体的にはステップ200においてアイド
ル接点スイッチ92がオンであるか否か、即ちアクセル
が解放されているか否かが判断される。
【0063】もし、アイドル接点がオンであると判断さ
れると、流れはステップ202に進みSBGE43のマ
ップがサーチされる。SBGE43とは、変速段(第3
速段、第4速段)、セレクトパターン毎に車速に依存し
て、第1の路面勾配(第1勾配)を基準として予めマッ
プ化されている降坂路用の勾配閾値補正済の基準車両加
速度(正負あり)のことである。
【0064】即ち、このSBGE43の車速の依存の仕
方は、ただ単に高車速の場合は走行抵抗が大きくなるの
で(平坦路を基準とした)予測加速度が小さくなるとい
う依存だけでなく、図1に示した傾向となるように、即
ち、車速が図1のB部及びC部にある方が(第3速段に
シフトダウンされることによりフューエルカット状態と
なる)A部にあるときよりも、該第1勾配自体がきつく
なるように迄考慮した依存をさせている。これにより図
1A部の車速域のときが最も降坂路と判定され易くなり
(このA部の車速域では第3速段へシフトダウンされ易
くなり)、フューエルカット実施による燃費向上を図る
ことができる。
【0065】ステップ208では第1降坂路判定フラグ
F1 が零であるか否かが判断される。第1降坂路判定フ
ラグF1 が1であるとき、即ちそれまでに第1勾配以上
の降坂路であると判断されているときにはステップ21
2に進んで車速センサ82の出力から演算した車両の実
加速度MOBGがステップ202で求められた第1勾配
に係る降坂路用の基準車両加速度SBGE43よりも所
定時間T4 以上小さいか否かが判断される。小さくなけ
ればそのまま(第1降坂路判定フラグF1 が1のまま)
ステップ116へと進むが、小さかったときにはステッ
プ114に進んで第1降坂路判定フラグF1 が零にリセ
ットされた後にステップ116へと進む。
【0066】ステップ208で第1降坂路判定フラグF
1 が零であると判定されたときには、ステップ210に
進んで実車両加速度MOBGが基準車両加速度SBGE
43より所定時間T5 以上大きいか否かが判断され、大
きければステップ112で第1降坂路判定フラグF1 が
1にセットされ、大きくなければ零のままステップ11
6へと進む。
【0067】以上の制御フローにより第1勾配を閾値と
する降坂路の判定が実行される。第1勾配自体が既に図
1に示すような第3速段でフューエルカット状態となる
か否か(具体的には車速)に依存した特性を持っている
のは前述したとおりである。
【0068】一方、ステップ200においてアイドル接
点がオンでないと判断されたとき、即ちアクセル踏み込
み中と判断されたときは、ステップ214に進んで現在
の実際の変速段が第4速段であるか否かが判断される。
第4速段であったときは、ステップ216に進んでKD
EGのマップがサーチされる。このKDEGは、車速
(出力軸回転数)に依存して、第1勾配の閾値と同様の
趣旨により、該車速が図1のB部及びC部に相当する高
車速域及び低車速域にある方が、A部に相当する中車速
域にあるときより大きく設定されている所定値(加速
度:正のみ)であり、且つ結果として第1勾配より小さ
い(緩い)第2の路面勾配(第2勾配)に対応するよう
にマップ化されているものである。
【0069】このように、SBGE43、あるいはKD
EGを図1に示した趣旨を考慮した、車速又は出力軸回
転数によるマップとすることにより降坂路の判定のため
の閾値となる勾配を本発明で意図するように(第3速段
にシフトダウンしたときにフューエルカットされるよう
なら低く)設定することができる。
【0070】ステップ218では、第2勾配を閾値とし
たときに降坂路と判定されるか否か、即ち第2降坂路判
定フラグF10の値が零となるべきか1となるべきかが判
断される。具体的には、現在当該フラグF10の値が零で
あるときには、MOBG>SBG43+KDEG+KD
GEが所定時間T6 以上成立した場合にステップ220
で当該フラグF10が1にセットされる。又、現在フラグ
F10が1であるときには、MOBG≦SBG43+KD
EGが所定時間T7 以上成立したときにステップ222
で該フラグF10が零にリセットされる。ここで、SBG
43は前述したように、スロットル開度及び車速の双方
のパラメータによって構成されている平坦路(及び登坂
路用)の基準車両加速度であり、KDGEはヒステリシ
スを与えるための所定値(正のみ)である。
【0071】一方、ステップ214で現在の変速段が第
4速段ではない、即ち第3速段であると判断されたとき
は、直接ステップ222に進んで該第2降坂路判定フラ
グF10が零にリセットされる。
【0072】なお、このステップ110内における第1
降坂路判定フラグF1 の処理については、(第2降坂路
判定フラグF10の値の如何にかかわらず)アイドル接点
がオフであると判断されたときは必ず零にリセットされ
るようになっている。
【0073】第2勾配に係る降坂路の判定をアイドル接
点オフ且つ第4速段走行中のみに限って行っている理由
は前述した通りである。
【0074】図4に戻って、このようにしてステップ1
16に至ると、ここで登坂制御開始条件が成立するか否
かが判断される。具体的には、 1)フットブレーキスイッチ88がオフ(ブレーキが踏
み込まれていない)、 2)アイドル接点スイッチ92がオフ(アクセルが踏み
込まれている)、 3)基本変速マップによる第3速段へのパワーオンダウ
ンシフト(アクセル踏み込み時のダウンシフト)判断が
成立するか、又は該判断の成立後の第3速段出力中のい
ずれかが成立、 4)登坂路判定フラグF0 が1、なる条件が全て成立し
たときに登坂制御開始条件が成立したと判断され、ステ
ップ118に進んで登坂路用の第4速段禁止要求フラグ
F2 が1に設定される。又、登坂制御開始条件である
1)〜4)のいずれかが不成立であった場合には、ステ
ップ118はバイパスされる。
【0075】なお、前記3)において基本変速マップに
よる第3速段へのパワーオンダウンシフト判断又はその
後の第3速段出力を登坂制御開始条件の1つとしたの
は、前述したように第4速段を走行中に、本制御の実行
によって(運転者の意図せぬときに)第4速段から第3
速段にシフトダウンするのを防止するためである。即
ち、登坂制御においては、第4速段から第3速段への積
極的なシフトダウンはせず、第3速段から第4速段への
シフトアップのみが防止される。
【0076】一方、ステップ120では、降坂制御開始
条件が成立するか否かが判断される。
【0077】具体的には、 1)アイドル接点スイッチ92がオン(アクセルが解放
されている)、 2)フットブレーキスイッチ88がオン(ブレーキが踏
み込まれている)、 3)第1降坂路判定フラグF1 が1なる条件が全て成立
したとき、あるいは次の 4)フットブレーキスイッチ88がオン(ブレーキが踏
み込まれている)、 5)アイドル接点スイッチ92がオンになってから所定
時間t0以内であること、 6)第2降坂路判定フラグF10が1なる条件が全て成立
したときに降坂制御開始条件が成立したと判断され、ス
テップ122に進んで降坂路用の第4速段禁止要求フラ
グF3 が1に設定される。
【0078】又、降坂開始条件が不成立であった場合に
は、ステップ122はバイパスされる。従って、このと
きは降坂路用の第4速段禁止要求フラグF3 が1に設定
されることはない。
【0079】このようにしてステップ126に至ると、
以降は各フラグの値に基づいて実際の処理が為される。
まず該ステップ126で登坂路判定フラグF0 が零であ
るか否かが判断される。又、ステップ128では登坂路
用の第4速段禁止要求フラグF2 が1であるか否かが判
断される。
【0080】登坂路判定フラグF0 が零であるにもかか
わらず、登坂路用の第4速段禁止要求フラグF2 が1で
あると判定されたときには、ステップ130に進んで所
定の時期からカウントアップされる登坂制御復帰タイマ
が終了しているか否かが判断される。終了していればス
テップ132で登坂用の第4速段禁止要求フラグF2を
零にリセットするが、終了していなければ、ステップ1
42に進んでもう一度登坂用の第4速段禁止要求フラグ
F2 の値を確認し、これが1であったときにはステップ
146で第4速段が禁止される。
【0081】一方、登坂路判定フラグF0 が零でないと
判断されたとき、あるいは当該フラグF0 が零であると
判断されても登坂路用の第4速段禁止要求フラグF2 が
1でないと判断されたときは、ステップ134に進む。
【0082】ステップ134では第1降坂路判定フラグ
F1 の値が判定される。又、ステップ136では降坂路
用の第4速段禁止要求フラグF3 が1であるか否かが判
断される。第1降坂路判定フラグF1 が零であるにもか
かわらず降坂路用の第4速段禁止要求フラグF3 が1で
あると判断されたときには、ステップ138に進んで所
定の時期からカウントアップされる降坂制御復帰タイマ
が終了しているか否かが判断され、終了していればステ
ップ140で降坂路用の第4変速段禁止要求フラグF3
が零にリセットされる。
【0083】しかしながら、第1降坂路判定フラグF1
が零でないとき、あるいは零であっても降坂路用の第4
速段禁止要求フラグF3 が1でないとき、更には降坂制
御復帰タイマが終了していないと判断されたときは、ス
テップ142(144)に進み、登坂路用、あるいは降
坂路用の第4速段禁止要求フラグF2 、F3 のいずれか
一方が1であればステップ146で第4速段が禁止され
る。又、いずれも零であった場合には第4速段が禁止さ
れることなくこの制御フローを終える。
【0084】以上のような制御フローにより、該制御フ
ローの具体的説明に先立って既に説明したような登降坂
路の制御が実現される。
【0085】この実施例によれば、前述したように、降
坂路と判定するための基本的な閾値を比較的大きな値
(第1勾配)に設定することができ、その結果必要以上
に低速段にシフトダウンする制御が実行されるのを防止
できると共に、アクセルが解放された時点から所定時間
内にフットブレーキが操作されるようなときは、運転者
が急減速を欲していると考え、比較的小さな路面勾配
(第2勾配)の道路を走行中であっても低速段に確実に
シフトダウンすることができるようになる。この結果、
運転者の真の減速要求を従来以上に変速制御に反映させ
ることができ、それだけ運転フィーリングを向上させる
ことができるようになる。
【0086】更に、この実施例によれば、前述したよう
に、この第1勾配及び第2勾配を、図1のA部で示す第
3速段でフューエルカットとなる領域を走行中の場合に
おいては、他の領域よりも小さな値に設定しているの
で、第3速段へシフトダウンし易くなり、フューエルカ
ット実施による燃費向上を図ることができる。又、図1
のB部及びC部においては、前記勾配をより大きな値に
設定しているので、シフトダウンしても特にフューエル
カットによる燃費の向上が期待できないときには、シフ
トダウンがされ難く、ビジーシフトの発生やギヤ比増大
による燃費の悪化を防止することができる。
【0087】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、降
坂制御における燃費の悪化を防止しつつ、必要以上に
「降坂路におけるシフトダウン制御」が実行されるのを
効果的に防止することができ、違和感の少ない走行を実
現することができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による降坂路判定の設定勾配を示す線図
【図2】本発明が適用される車両用自動変速機のスケル
トン図
【図3】上記自動変速機の摩擦係合装置の作用状態を示
す線図
【図4】上記実施例において実行される制御フローを示
す流れ図
【図5】図4のステップ110の詳細を示す流れ図
【符号の説明】
80…スロットルセンサ 82…車速センサ(出力軸回転数センサ) 84…コンピュータ 86…シフトポジションスイッチ 88…フットブレーキスイッチ 92…アイドル接点スイッチ 94…パターンセレクトスイッチ MOGB…実車両加速度 SGB43…(平坦路での)基準車両加速度 SBGE43…(降坂路での)基準車両加速度

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】路面勾配が所定値以上の降坂路を走行中か
    否かを判断する手段と、該降坂路を走行中であると判断
    されたときには、高速段から降坂路に適した低速段にシ
    フトダウンする手段と、を備えた降坂路における車両用
    自動変速機の制御装置において、 前記高速段から降坂路に適した低速段にシフトダウンし
    た場合に、エンジン運転状態がエンジンフューエルカッ
    ト領域となる走行状態であるか否かを検出する手段と、 シフトダウンした場合にエンジン運転状態がフューエル
    カット領域となる走行状態である場合には、そうでない
    場合に比べて、前記路面勾配の所定値を小さく設定する
    手段と、 を備えたことを特徴とする降坂路における車両用自動変
    速機の制御装置。
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