JPH0885759A - 接着性が改良されたポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 - Google Patents

接着性が改良されたポリアリーレンサルファイド樹脂組成物

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JPH0885759A
JPH0885759A JP14979193A JP14979193A JPH0885759A JP H0885759 A JPH0885759 A JP H0885759A JP 14979193 A JP14979193 A JP 14979193A JP 14979193 A JP14979193 A JP 14979193A JP H0885759 A JPH0885759 A JP H0885759A
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JP
Japan
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pas
epoxy
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polyarylene sulfide
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JP14979193A
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English (en)
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Naohiro Mikawa
直浩 三川
Ichigen Watanabe
一玄 渡辺
Keiko Kano
桂子 加納
Tadao Ikeda
忠生 池田
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エポキシ樹脂もしくはその他のエポキシ基含
有化合物で変性されたポリアリーレンサルファイド(P
AS)または該変性PASと未変性PASとからなるP
AS成分100重量部およびエポキシ樹脂およびその他
のエポキシ基含有化合物から選ばれたエポキシ化合物成
分0.01〜30重量部とを含んでなることを特徴とす
る接着性が改良されたPAS樹脂組成物。 【効果】 PAS樹脂が本来有する良好な耐熱性、耐溶
剤性などの特性を維持し、接着剤との接着性に著しく優
れた成形品が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接着剤との接着性に優
れた成形品を形成することができるポリアリーレンサル
ファイド樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、本発明
は、エポキシ変性ポリアリーレンサルファイドを含有
し、特にエポキシ系接着剤との接着性に優れた成形品を
形成することができるポリアリーレンサルファイド樹脂
組成物に関する。本発明のポリアリーレンサルファイド
樹脂組成物は各種エンジニアリングプラスチック、とく
に構造材料、機械部品および電子部品用封止材料などと
して有用である。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンサルファイド(以下、
「PPS」という)によって代表されるポリアリーレン
サルファイド(以下、「PAS」という)は耐熱性、耐
薬品性、剛性などに優れており、各種の成形材料として
利用されているが、結晶性が非常に高く主鎖中に官能基
をもたないため、成形品としたときにエポキシ系接着剤
を始めとする多くの接着剤との親和性に乏しい。そのた
め接着剤を用いた構造物の場合、PPS部分の接着部の
強度に不安が残る。
【0003】上記の問題を解決するために、PPSにエ
ポキシ樹脂を混入することが知られている(特開平1−
65171および特開平1−69657)。しかしなが
ら、エポキシ樹脂を混入したPPS樹脂組成物の接着剤
との親和性は十分ではなく、接着部強度に優れた構造材
料、機械部品などを得ることは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような従来の技術の欠点を解消して、PAS本来の良
好な耐熱性、耐薬品性、剛性などの特性を維持したま
ま、接着剤との接着性に著しく優れ、ひいては著しく高
い接着強度を示す成形品を得ることができるPAS樹脂
組物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、エポキシ樹脂
もしくはその他のエポキシ基含有化合物で変性されたポ
リアリーレンサルファイド(以下、エポキシ変性PAS
という。)または該エポキシ変性PASと未変性PAS
とからなるPAS成分100重量部およびエポキシ樹脂
およびその他のエポキシ基含有化合物から選ばれたエポ
キシ化合物成分0.01〜30重量部とを含んでなるこ
とを特徴とする接着性が改良されたPAS樹脂組成物を
提供する。
【0006】上記PAS成分は少くとも5重量%の上記
エポキシ変性PASを含むことが好ましい。また、本発
明のPAS樹脂組成物はPAS成分30重量部に対して
70重量部以下の充填剤を含むことが好ましい。
【0007】本発明で用いる未変性PASおよびエポキ
シ変性PASの製造に用いるPASに、その骨格が次式
(I)で表わされるアリーレンサルファイド結合からな
るか、または該アリーレンサルファイド結合(I)を主
成分とし、
【0008】
【化1】
【0009】次の式(II)で示されるエーテル結合、次
の式(III )で示されるスルホン結合、次の式(IV)で
示されるビフェニル結合、次の式(V)で示される置換
フェニルスルフィド結合(但し、式(V)中、R1 はア
ルキル、ニトロ、フェニル、アルコキシ、カルボキシル
またはアミノの各基を示す。)、次の式(VI)で示され
る3官能結合で例示されるような共重合成分から導かれ
る結合を劣成分として含有していてもよい。但し、当該
共重合成分は、30モル%未満であることが好ましい。
【0010】
【化2】 上記のような骨格を有するPASは、例えば、アルカリ
金属サルファイド(代表的には硫化ソーダ)とジハロゲ
ン化物とを反応させることによって得られる。ここで、
原料として使用されるジハロゲン化物の例としては、下
記の式で示されるジハロゲン化ベンゼンが挙げられる。
【0011】
【化3】 (式中R2 は炭素原子数1〜3個のアルキルもしくはア
ルコキシ、ニトロ、フェニル、カルボキシルまたはアミ
ノの各基を示し、nは0〜3の整数を示し、Xはハロゲ
ン原子を示す)。
【0012】かかるジハロゲン化ベンゼンの具体例とし
ては、次の式で示される化合物が挙げられる。但し、こ
れらの式において、X1 はハロゲン原子であって、その
例としてClまたはBrが挙げられる。これらジハロゲ
ン化ベンゼンは、一般に混合物の形態で用いられるが、
この混合物中にパラ体のジハロゲン化物が85モル%以
上含まれることが好ましい。
【0013】
【化4】
【0014】アルカリ金属サルファイドとジハロゲン化
物との反応に際して、必要に応じて、ジハロゲン化物に
対し5モル%以下の範囲内で、トリクロルベンゼンなど
のトリハロゲン化物を反応系に添加してもよい。重合反
応は、極性溶媒中で、好ましくは、N−メチル−2−ピ
ロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミドなどのアミ
ド系溶媒やスルホランなどのスルホン系溶媒中で行なう
とよい。この際に、重合度を調節するために、カルボン
酸やスルホン酸のアルカリ金属塩、水酸化アルカリなど
を添加するのが望ましい。好ましい重合反応に温度およ
び時間は、およそ120〜300℃で2〜10時間であ
る。反応は不活性ガスの雰囲気下に行なうのが望まし
い。反応終了後、固体生成物をろ別し、脱イオン水で十
分洗浄、乾燥してPAS樹脂が得られる。
【0015】PASは重合後酸素雰囲気において加熱す
ることにより、あるいは過酸化物などの架橋剤を添加し
て加熱することにより架橋して、より高分子量化したう
え使用することも可能である。
【0016】本発明で使用するPASは上記のように種
々のタイプのものが広く使用可能であるが、重合後に常
法により精製されたPASを脱イオン処理するか、また
は常法により精製されたPASを上記のように高分子量
化したうえ、さらに脱イオン処理して、ナトリウムその
他のアルカリ金属の含有量を900ppm以下に低減し
たものを用いることができる。あるいは、重合後に常法
により精製されたPASを脱イオン処理して、ナトリウ
ムその他のアルカリ金属の含有量を900ppm以下に
低減した後、架橋剤を加え加熱して架橋し、高分子量化
することもできる。
【0017】脱イオン処理の手法としては酸処理法が挙
げられる。酸処理の代表的な方法は、酸またはその水溶
性にPASを浸漬せしめる方法である。酸処理に際し、
適宜撹拌または加熱することも可能である。酸処理方法
の具体例としては、pH4の酢酸水溶液にPAS粉末を
浸漬し、約30分間撹拌する方法が挙げられる。酸処理
を施されたPASは残留している酸または塩を除去する
ため、水または温水で数回洗浄することが必要である。
洗浄に用いる水は、酸処理による変性効果を損わぬよう
蒸留水および脱イオン水であることが好ましい。PAS
の酸処理に用いる酸は、PASを分解する作用を有しな
いものであれば特に制限はなく、その具体例としては酢
酸、塩酸、硫酸、リン酸、珪酸、炭酸、プロピオン酸が
挙げられる。なかでも、酢酸および塩酸が好ましく、ま
た、硝酸はPASを分解劣化させるので好ましくない。
【0018】本発明で使用されるエポキシ変性PASは
上述のように製造されるPASをエポキシ樹脂またはそ
の他のエポキシ基含有化合物(以下、エポキシ化剤とい
う。)と反応させることにより製造される。
【0019】PASの変性に使用されるエポキシ樹脂の
具体例としては、共役または非共役ジエン、共役または
非共役環状ジエンおよび共役または非共役ジエンを有す
る不飽和カルボン酸エステルなどのエポキシ化物、脂肪
族ジオール、脂肪族の多価アルコール、ビスフェノール
類、フェノールノボラックおよびクレゾールノボラック
などとエピクロルヒドリンまたはβ−メチルエピクロル
ヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエーテ
ル、ジカルボン酸とエピクロルヒドリンまたはβ−メチ
ルエピクロルヒドリンとを反応して得られるポリグリシ
ジルエステルなどが挙げられる。
【0020】また、PASの変性に用いられるエポキシ
樹脂以外のエポキシ基含有化合物としては、下記一般式
(VII ):
【化5】 (式中、RはHまたは炭素数1〜6のアルキル基であ
り、Arは少くとも一つのグリシジルオキシ基を有する
炭素数6〜20の芳香族炭化水素基であり、mは1〜4
の整数を表す)で表されるグリシジル化合物が挙げられ
る。
【0021】好ましいグリシジル化合物としては、下記
一般式(VIII)で表わされるものが挙げられる。
【化6】 (式中、RはHまたは炭素数1〜6のアルキル基であ
る。)
【0022】このようなグリシジル化合物は、例えば特
開昭60−130580号に示されるように、以下のよ
うな方法により製造することができる。まず、少なくと
も1つのフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素
と、N−メチロールアクリルアミドまたはN−メチロー
ルメタアクリルアミド、あるいはN−メチロールメタア
クリルアミドのアルキルエーテル誘導体(以下、これら
をN−メチロールアクリルアミド類という)を酸触媒を
用いて縮合させることにより、下記一般式(IX):
【化7】 (式中、RはHまたは炭素数1〜6のアルキル基であ
り、Ar′は少くとも1つの水酸基を有する炭素数6〜
20の芳香族炭化水素基であり、nは1〜4の整数を表
す。)で表される化合物を製造する。
【0023】上記、少なくとも1つのフェノール性水酸
基を有する芳香族炭化水素としては特に制限はないが、
例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、
p−クレゾール、2,6−キシレノール、2,4−キシ
レノール、o−クロルフェノール、m−クロルフェノー
ル、o−フェニルフェノール、p−クロルフェノール、
2,6−ジフェニルフェノールなどのフェノール性化合
物、ヒドロキノン、カテコール、フロログルシノールな
どのポリフェノール性化合物、1−ナフトール、2−ナ
フトール、9−ヒドロキシアントラセンなどの多環式ヒ
ドロキシ化合物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(ビスフェノール−A)、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタンなどのビスフェノール類などが
挙げられる。
【0024】次に、上記一般式(IX)で表される化合物
の水酸基をグリシジル化することにより、一般式(VII
)で表されるグリシジル化合物を得ることができる。
このグリシジル化は、一般式(IX)で表される化合物と
エピハロヒドリンとの付加反応を行った後、苛性アルカ
リにより脱ハロゲン化水素化することにより行うのが好
ましい。上記エピハロヒドリンとしてはエピクロルヒド
リン、エピブロムヒドリン、エピヨードヒドリンなどを
用いることができる。
【0025】エピハロヒドリンとの付加反応は、相間移
動触媒を用いて行う。相間移動触媒としては、例えばテ
トラブチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルメチ
ルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモ
ニウムクロライドなどの第4級アンモニウム塩、テトラ
フェニルホスホニウムクロライド、トリフェニルメチル
ホスホニウムクロライドなどの第4級ホスホニウム塩な
どを用いることができる。
【0026】上記相間移動触媒の使用量は、一般式(I
X)で表される化合物を100モル%として、0.01
〜100モル%の範囲であるのが好ましい。特に好まし
い相間移動触媒の使用量は、0.05〜10モル%であ
る。また反応温度および反応時間は50〜120℃で5
分〜2時間、より好ましくは80〜110℃で10〜3
0分である。
【0027】エピハロヒドリンの付加に続いて、苛性ア
ルカリにより脱ハロゲン化水素化を行う。苛性アルカリ
としては、苛性ソーダ、苛性カリ、水酸化リチウムなど
が使用できる。これらは固体のままか、または水溶液と
して用いることができる。また、脱ハロゲン化水素化の
触媒としては上述の相間移動触媒と同様のものを用いる
ことができる。また上記相間移動触媒以外の触媒も使用
でき、そのような触媒としては、クラウンエーテル類、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチ
レングリコールなどが挙げられる。
【0028】上記苛性アルカリの使用量は、一般式(I
X)で表される化合物に対して等モル量を使用するのが
好ましい。より好ましくは、1.1〜1.5倍モルを使
用する。また反応温度および反応時間は20〜90℃で
10分〜3時間、より好ましくは40〜70℃で30分
〜20時間である。
【0029】PASとエポキシ化剤との反応を行うに際
し、両反応成分の仕込割合は、PAS100重量部に対
しエポキシ化剤0.1重量部以上、好ましくは1〜10
0重量部とする。エポキシ化剤の量が0.1重量部未満
では本発明の目的は達成できない。
【0030】PASとエポキシ化剤との反応に反応触媒
として用いられる極性有機溶媒としては、例えば、N−
メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルアセトア
ミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドが
挙げられる。反応温度および反応時間は一般に室温〜3
00℃、好ましくは100℃〜280℃および10分〜
20時間の範囲で選ぶことができる。
【0031】反応終了後、スラリーを濾過し、得られた
ケーキをアセトン、NMPなどのエポキシ化剤を溶解し
得る溶剤で洗浄し、次いで乾燥する。NMPのような高
沸点の有機溶媒で洗浄した場合は、乾燥を容易にするた
め、さらにイオン交換水などで洗浄することが望まし
い。
【0032】PASとエポキシ化剤との反応を行うに際
し、必要ならば、反応系中にエポキシ樹脂の硬化剤や、
PASとエポキシ化剤との反応を促進する触媒を存在さ
せてもよい。硬化剤は、本発明による反応に従ってPA
Sに結合したエポキシ化剤とさらに他のエポキシ化剤と
の結合を促す作用を有するので、PASに結合するエポ
キシ化剤の量を増大するのに役立つ。硬化剤としては、
エポキシ樹脂の硬化剤として一般に用いられているアミ
ン類、酸無水物、イミダゾール類、多硫化物、フェノー
ル樹脂などを加えることができる。これらの硬化剤に硬
化促進剤を併用することもできる。PASとエポキシ化
剤との反応を促進する触媒としては第3級アミンおよび
ホスフィンが好ましく用いられる。それらの具体例とし
ては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチル
ベンジルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェ
ノール、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィ
ンなどが挙げられる。
【0033】エポキシ変性PASの重量平均分子量は
5,000〜100,000であることが好ましい。本
発明に従ってPASとエポキシ化剤とを反応させると、
エポキシ化剤の末端のグリシジル基がPASの−SHお
よび/または−SNaと反応して結合すると考えられ、
さらに、この結合によって生成する水酸基が別のエポキ
シ化剤のグリシジル基と反応する可能性がある。
【0034】本発明のPAS樹脂組成物中のPAS成分
は、上述のようなエポキシ変性PAS単独または該エポ
キシ変性PASと未変性PASとの混合物からなる。混
合物の組成は、エポキシ変性PASが5重量%以上、1
00重量%未満であり、未変性PPASが95重量%で
あることが好ましい。PAS成分として、エポキシ変性
PASを用いず未変性PASのみを用いた場合は、本発
明が目的とする高い接着力をもつPAS成形品は得られ
ない。
【0035】PAS成分と混合するエポキシ化合物成分
としては、上記のエポキシ変性においてエポキシ化剤と
して用いたものと同様なエポキシ樹脂その他のエポキシ
基含有化合物(代表例は一般式(VII )で表わされるグ
リシジル化合物が挙げられる。
【0036】PAS成分に対するエポキシ化合物成分の
配合量はPAS成分100重量部に対して0.01〜3
0重量部であり、好ましくは0.1〜15重量部であ
る。エポキシ化合物成分の配合量が0.01重量部未満
であると本発明が目的とする高い接着力をもつPAS成
形品が得られず、また、エポキシ化合物成分の配合量が
30重量部を超えるとPAS樹脂本来の良好な特性をも
つ形成品が得られない。
【0037】上記のPAS成分とエポキシ化合物成分を
含む本発明のPAS樹脂組成物には、その用途に応じて
種々の特性を付与する目的から、繊維状または粒子状充
填剤を適当量配合して使用することができる。そのよう
な充填剤としては、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、
アラミド繊維、繊維状チタン酸カリウム、アスベストお
よび炭化ケイ素や窒化ケイ素等を初めとする各種のウイ
スカー等の繊維状無機および有機充填剤、グラファイ
ト、炭酸カルシウム、マイカ、シリカ、窒化ホウ素、硫
酸バリウム、硫酸カルシウム、カオリン、クレー、バイ
ロフィライト、ベントナイト、セリサイト、ゼオライ
ト、雲母、ネフェリンシナイト、フェライト、アタパル
ジャイト、ウォラストナイト、ケイ酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、ドロマイト、三酸化アンチモン、酸化マ
グネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄、二硫化モ
リブデン、黒鉛、石こう、ガラス粉、ガラスビーズ、石
英、石英ガラス、鉄、亜鉛、銅、アルミニウム、ニッケ
ル等の無機粒子状充填剤が挙げられる。これらの充填剤
は一種または二種以上を配合することができる。
【0038】構造材料、機械部品および電子部品用封止
材料として用いるには、充填剤としてガラス繊維と炭酸
カルシウムとを組合せて用いることが好ましく、特にガ
ラス繊維20〜80重量%と炭酸カルシウム80〜20
重量%とからなる充填剤が好適である。充填剤とPAS
成分との配合量は、両者の合計量100重量部に基づ
き、PAS成分30重量部以上、充填剤70重量部以下
が好ましく、より好ましくはPAS成分40〜80重量
部、充填剤60〜20重量部である。
【0039】また、本発明のPAS樹脂組成物には、ラ
ジカル発生剤として少量の過酸化物を配合することがで
きる。特に、エポキシ化合物成分として式(VII)で表わ
されるようなグリシジル化合物を配合したときに少量の
過酸化物を配合することは有効である。
【0040】過酸化物の具体例としては、過酸化ベンゾ
イル、過酸化ラウロイル、過酸化ジターシャリーブチ
ル、過酸化アセチル、ターシャリーブチルベルオキシ安
息香酸、過酸化ジクミル、ペルオキシ安息香酸、ペルオ
キシ酢酸、ターシャリーブチルペルオキシピバレート、
2,5−ジメチル−2,5−ジターシャリーブチルペル
オキシヘキシンなどが挙げられる。過酸化物の配合量は
PAS成分100重量部に対して1重量部以下、好まし
くは0.1重量部以下である。
【0041】本発明のPAS樹脂組成物には、充填剤の
他に、その改質を目的として、他の添加剤例えば熱安定
剤、光安定剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、発泡剤、
核剤などを添加することができる。
【0042】本発明のPAS樹脂組成物は、PAS成分
およびエポキシ化合物成分と必要に応じて添加される各
種添加剤とを、一軸押出機、二軸押出機、バンバリミキ
サー、混練ロール、ブラベンダー・プラストグラフ(登
録商標)などの混練機を用いて250〜350℃、好ま
しくは280〜340℃で加熱溶融状態で混練すること
により調製することができる。
【0043】
【実施例】以下、実施例について本発明のPAS樹脂組
成物の製法および特性を具体的に説明する。なお、実施
例に先立って、エポキシ変性PPSの合成例について説
明する。
【0044】エポキシ変形PPSの合成 合成例1 Naイオン含有量が800ppmのPPS 1.0gに
エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製エピコート
828)1.0gをN−メチル−2−ピロリドン(NM
P)10mlに溶解した溶液を加え、180℃で3時間
反応を行った。反応後、室温にまで冷却し、次いで濾過
した。得られたケーキをアセトンで洗浄し、150℃で
真空乾燥してエポキシ変性PPSを得た。エポキシ樹脂
の付加率は17重量%であった。
【0045】合成例2 用いたエポキシ樹脂を東都化成(株)製エポトートYD
−019に代えた他は合成例1と同様にPPSのエポキ
シ変性を行った。エポキシ樹脂の付加率は2.4重量%
であった。 合成例3 用いたエポキシ樹脂を東都化成(株)製エポトートYD
CN−704に代えた他は合成例と同様にPPSエポキ
シ変性を行った。エポキシ樹脂の付加率は5.4重量%
であった。
【0046】合成例4 用いたPPSをトープレン製T−4AGに代えた他は、
合成例3と同様にPPSのエポキシ変性を行った。エポ
キシ樹脂の付加率は2.1重量%であった。 合成例5 用いたPPSをトープレン製T−1に代えた他は、合成
例3と同様にPPSのエポキシ化を行った。エポキシ樹
脂の付加率は3.5重量%であった。
【0047】上記合成例において、エポキシ樹脂の付加
率は次のように測定した。付加率〔(結合エポキシ樹脂
の重量/PPS樹脂の重量)×100(%)〕は次のよ
うにして得られた生成物のIRスペクトルから求めた。
あらかじめ、変性に使用した反応前のPPSと変性に使
用したエポキシ樹脂を種々の割合でブレンドしたものか
ら作成した検量線を用いて、エポキシ樹脂のC=C伸縮
振動に基づく1520cm-1とPPSのC=C伸縮振動
に基づく1400cm-1の吸光度比から付加率を求め
た。
【0048】なお、実施例(比較例を含む)において用
いた原料および添加剤は以下のとおりである。 〔1〕ポリアリーレンサルファイド (イ)ポリ(p−フェニレン)サルファイド(トープレ
ン社製 T−1) 〔2〕エポキシ変性ポリアリーレンサルファイド 合成例5に従って合成されたエポキシ変性PPS
【0049】〔3〕エポキシ樹脂/化合物 (イ)東都化成(株)製エポトートYDCN−704 (ロ)東都化成(株)製エポトートYH−301 (ハ)鐘淵化学工業(株)製AXE(前記式8で表わさ
れる化合物においてR=Hである化合物) 〔4〕ラジカル発生剤 日本油脂(株)製 POX:パーヘキシン2−5B
【0050】〔5〕充填剤 (イ)ガラス繊維 (ロ)炭酸カルシウム 〔6〕エポキシ系接着剤 長瀬チバ(株)製 XNR3101(主剤) XNH3101(硬化剤)
【0051】実施例1〜24 原料〔1〕〜〔5〕を表1−(1)および表1−(2)
に示す割合で混合し、混合物を20mmφ、L/D=2
0の二軸押出機により300℃、400rpmで混練
し、熱可塑性PPS樹脂組成物を調製した。得られた樹
脂組成物を射出成形し、JIS K6850に従って引
張剪断接着強度を測定した。(接着剤の硬化時間は10
0℃、1時間である。)結果を表1−(1)および表1
−(2)に合わせて示す。
【0052】比較例1〜13 原料〔1〕と〔2〕または〔1〕と〔3〕を用い実施例
と同様に樹脂組成物を調製し、引張剪断接着強度を評価
した。結果を表1−(1)および表1−(2)に合わせ
て示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】表1−(1)および表1−(2)から明ら
かなように、本発明の熱可塑性PPS樹脂組成物から得
られる成形品は引張剪断強度に優れている。これはエポ
キシ変性PPSの相溶効果によると考えられる。PPS
にエポキシ変性PPSを配合し、エポキシ化合物成分を
配合しない系(比較例4〜6)およびPPSにエポキシ
変性PPSを配合せずエポキシ化合物成分を配合した系
(比較例7〜13)は、本発明の組成物に比較して明ら
かに引張剪断強度に劣っている。
【0056】
【発明の効果】本発明の熱可塑性PAS樹脂組成物には
エポキシ変性PASとエポキシ樹脂および/またはその
他のエポキシ基含有化合物とが含まれるため、この組成
物から得られる成形品は接着剤、とくにエポキシ系接着
剤との接着性に優れている。本発明の熱可塑性PAS樹
脂組成物は、各種エンジニアリングプラスチックとし
て、特に構造材料、機械部品、電子部品用封止材料など
として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 忠生 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂もしくはその他のエポキシ
    基含有化合物で変性されたポリアリーレンサルファイド
    または、該変性ポリアリーレンサルファイドと未変性ポ
    リアリーレンサルファイドとからなるポリアリーレンサ
    ルファイド成分100重量部およびエポキシ樹脂および
    その他のエポキシ基含有化合物から選ばれたエポキシ化
    合物成分0.01〜30重量部とを含んでなることを特
    徴とする接着性が改良されたポリアリーレンサルファイ
    ド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 さらにポリアリーレンサルファイド成分
    30重量部に対して70重量部以下の充填剤を含む請求
    項1記載のポリアリーレンサルファイド樹脂組成物。
JP14979193A 1993-05-31 1993-05-31 接着性が改良されたポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 Pending JPH0885759A (ja)

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