JPH09106543A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法Info
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- JPH09106543A JPH09106543A JP7265216A JP26521695A JPH09106543A JP H09106543 A JPH09106543 A JP H09106543A JP 7265216 A JP7265216 A JP 7265216A JP 26521695 A JP26521695 A JP 26521695A JP H09106543 A JPH09106543 A JP H09106543A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は地球環境を破壊しないでフッソ含有
の潤滑剤塗布を可能とするとともに、金属型磁気記録媒
体の高出力と高信頼性を両立することを目的としてい
る。 【解決手段】 一般的溶媒中に潤滑剤を溶解し、水だけ
を選択的に吸着するモレキュラーシーブ4Aと接触させ
てから塗工部へ送ることで水分の影響を無くした。
の潤滑剤塗布を可能とするとともに、金属型磁気記録媒
体の高出力と高信頼性を両立することを目的としてい
る。 【解決手段】 一般的溶媒中に潤滑剤を溶解し、水だけ
を選択的に吸着するモレキュラーシーブ4Aと接触させ
てから塗工部へ送ることで水分の影響を無くした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体の製
造方法に関し、特にデジタル記録ビデオテープレコーダ
や高精細度ビデオテープレコーダに最適な磁気テープ、
および高密度記録に適したハードディスク、フロッピー
ディスク等の磁気記録媒体の製造方法に関する。
造方法に関し、特にデジタル記録ビデオテープレコーダ
や高精細度ビデオテープレコーダに最適な磁気テープ、
および高密度記録に適したハードディスク、フロッピー
ディスク等の磁気記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体に用いられる潤滑剤として
は、一般的に長鎖アルキルカルボン酸か長鎖アルキルカ
ルボン酸エステルが良く知られている。これらの潤滑剤
は磁性層を形成するバインダーとの相溶性と溶解性を中
心として選択されていた。もちろん潤滑剤のアルキル基
の長さは炭素数が12以上でないと摩擦を改善する効果
が得られないので、これ以上の炭素数のものを用いてい
た。たとえば、長鎖アルキルカルボン酸としてはミリス
チン酸やステアリン酸、長鎖アルキルカルボン酸エステ
ルとしてはミリスチン酸−n−ヘキシル、ステアリン酸
−n−ブチルがその例である。
は、一般的に長鎖アルキルカルボン酸か長鎖アルキルカ
ルボン酸エステルが良く知られている。これらの潤滑剤
は磁性層を形成するバインダーとの相溶性と溶解性を中
心として選択されていた。もちろん潤滑剤のアルキル基
の長さは炭素数が12以上でないと摩擦を改善する効果
が得られないので、これ以上の炭素数のものを用いてい
た。たとえば、長鎖アルキルカルボン酸としてはミリス
チン酸やステアリン酸、長鎖アルキルカルボン酸エステ
ルとしてはミリスチン酸−n−ヘキシル、ステアリン酸
−n−ブチルがその例である。
【0003】しかし、磁気記録媒体の高密度記録への取
り組みは予想以上に進展し、最近ではメタル磁性粉を用
いた塗布型磁気記録媒体はもとより、金属薄膜型の蒸着
テープやハードディスクも商品化されている。これらの
金属粉末あるいは金属薄膜を用いた磁気記録媒体におい
ては、いままでの金属酸化物の粉末を用いた磁気記録媒
体とは異なった現象が発生した。それは、低湿環境での
スチルライフが極端に短くなることと、低湿環境での出
力の低下が大きいことである。これらの現象は磁気記録
媒体の磁性層が金属になったことにより、ヘッドの金属
部分あるいはフェライト部分との接触摺動で、ヘッドの
金属およびフェライト上に金属型磁気記録媒体中の磁性
体が凝着する事が原因とされている。
り組みは予想以上に進展し、最近ではメタル磁性粉を用
いた塗布型磁気記録媒体はもとより、金属薄膜型の蒸着
テープやハードディスクも商品化されている。これらの
金属粉末あるいは金属薄膜を用いた磁気記録媒体におい
ては、いままでの金属酸化物の粉末を用いた磁気記録媒
体とは異なった現象が発生した。それは、低湿環境での
スチルライフが極端に短くなることと、低湿環境での出
力の低下が大きいことである。これらの現象は磁気記録
媒体の磁性層が金属になったことにより、ヘッドの金属
部分あるいはフェライト部分との接触摺動で、ヘッドの
金属およびフェライト上に金属型磁気記録媒体中の磁性
体が凝着する事が原因とされている。
【0004】この現象を防止するために、高密度記録用
の金属型磁気記録媒体の潤滑剤の分子構造はフッソ原子
を含んだものが用いられている。フッソ原子の凝着防止
効果により、金属型媒体のスチルライフを長くし、出力
の低下を最小限に押さえようとの意図である。このフッ
ソを含んだ潤滑剤の例としてはパーフルオロポリエーテ
ルが良く知られている。このようなフッソを含んだ潤滑
剤は溶解性が悪く、良く解ける溶媒はフッソ、塩素原子
を分子内に含んだフロン系の溶媒しかない。
の金属型磁気記録媒体の潤滑剤の分子構造はフッソ原子
を含んだものが用いられている。フッソ原子の凝着防止
効果により、金属型媒体のスチルライフを長くし、出力
の低下を最小限に押さえようとの意図である。このフッ
ソを含んだ潤滑剤の例としてはパーフルオロポリエーテ
ルが良く知られている。このようなフッソを含んだ潤滑
剤は溶解性が悪く、良く解ける溶媒はフッソ、塩素原子
を分子内に含んだフロン系の溶媒しかない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらのフロ
ン系の溶媒はオゾン層破壊の原因物質として使用が禁止
あるいは制限されており、対策が必要となってきてい
る。
ン系の溶媒はオゾン層破壊の原因物質として使用が禁止
あるいは制限されており、対策が必要となってきてい
る。
【0006】そこで、本発明は、フロン系の溶媒を使用
しなくても低湿環境での金属型磁気記録媒体の信頼性を
向上する、フッソ原子を分子内に含んだ潤滑剤の塗布方
法を提供することを目的とする。そのことにより、金属
型磁気記録媒体の低湿環境での信頼性は、地球環境を破
壊することなく確保することが可能となる。
しなくても低湿環境での金属型磁気記録媒体の信頼性を
向上する、フッソ原子を分子内に含んだ潤滑剤の塗布方
法を提供することを目的とする。そのことにより、金属
型磁気記録媒体の低湿環境での信頼性は、地球環境を破
壊することなく確保することが可能となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、フッソを含ん
だ潤滑剤がフロン以外の一般的な溶媒に溶解可能となる
ように、潤滑剤分子内に相当量のアルキル基部分と少量
の極性基部分を導入した。その結果、フッソ原子とアル
キル基の両方の特性が維持され、アルコール類やケトン
類および炭化水素溶媒にも溶解可能となり、同時に磁気
記録媒体上でのフッソ原子の効果を維持することが出来
た。
だ潤滑剤がフロン以外の一般的な溶媒に溶解可能となる
ように、潤滑剤分子内に相当量のアルキル基部分と少量
の極性基部分を導入した。その結果、フッソ原子とアル
キル基の両方の特性が維持され、アルコール類やケトン
類および炭化水素溶媒にも溶解可能となり、同時に磁気
記録媒体上でのフッソ原子の効果を維持することが出来
た。
【0008】しかし、アルコール類やケトン類の溶媒を
用いると、循環使用中のこれらの溶媒に大気中から水分
がとけ込み、潤滑剤溶液中の水分量が時間とともに急激
に上昇するという問題が発生した。潤滑剤溶液中の水分
量が増加すると、塗布後の潤滑剤層に塗布のむらが発生
する。これは、混入した水の影響で、蒸発の最終段階で
水が主成分となり、潤滑剤が溶解しにくいために発生す
る。そこで、分子サイズの大きい潤滑剤とアルコール
類、ケトン類は吸着せず、選択的に水だけを吸着するモ
レキュラーシーブ4Aを配管中やタンク中に設置し、水
分量の上昇を防止した。この方法で、金属型磁気記録媒
体の低湿環境での信頼性を確保する潤滑剤を、一般的溶
媒で問題なく塗布することが可能となり、同時に地球環
境の破壊も無くすことが可能となった。
用いると、循環使用中のこれらの溶媒に大気中から水分
がとけ込み、潤滑剤溶液中の水分量が時間とともに急激
に上昇するという問題が発生した。潤滑剤溶液中の水分
量が増加すると、塗布後の潤滑剤層に塗布のむらが発生
する。これは、混入した水の影響で、蒸発の最終段階で
水が主成分となり、潤滑剤が溶解しにくいために発生す
る。そこで、分子サイズの大きい潤滑剤とアルコール
類、ケトン類は吸着せず、選択的に水だけを吸着するモ
レキュラーシーブ4Aを配管中やタンク中に設置し、水
分量の上昇を防止した。この方法で、金属型磁気記録媒
体の低湿環境での信頼性を確保する潤滑剤を、一般的溶
媒で問題なく塗布することが可能となり、同時に地球環
境の破壊も無くすことが可能となった。
【0009】このようにすることにより、金属型磁気記
録媒体の低湿環境での信頼性を向上するフッソ原子を分
子内に含んだ潤滑剤を、フロン系溶媒を用いず一般的溶
媒で塗布することが可能となるため、脱フロンが促進さ
れ地球環境の汚染を阻止する事が出来る。
録媒体の低湿環境での信頼性を向上するフッソ原子を分
子内に含んだ潤滑剤を、フロン系溶媒を用いず一般的溶
媒で塗布することが可能となるため、脱フロンが促進さ
れ地球環境の汚染を阻止する事が出来る。
【0010】さらに、潤滑剤溶液の配管途中あるいは潤
滑剤溶液のタンク中にモレキュラーシーブ4Aを投入し
て一般的溶媒中の水分だけを選択的に取り除くことで、
磁気記録媒体表面に形成する潤滑剤層から水分にもとづ
く塗布のむらをなくすことが可能となり、その結果一般
的溶媒を用いた場合でも金属型磁気記録媒体のドロップ
アウトを低減し、摩擦係数を低くし、目詰まりをなくす
ことが可能となった。
滑剤溶液のタンク中にモレキュラーシーブ4Aを投入し
て一般的溶媒中の水分だけを選択的に取り除くことで、
磁気記録媒体表面に形成する潤滑剤層から水分にもとづ
く塗布のむらをなくすことが可能となり、その結果一般
的溶媒を用いた場合でも金属型磁気記録媒体のドロップ
アウトを低減し、摩擦係数を低くし、目詰まりをなくす
ことが可能となった。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の磁気記
録媒体の製造方法は磁気記録媒体の磁性層表面あるいは
バック層表面またはこれら両方の層の表面に潤滑剤層を
設ける工程において、潤滑剤溶液を脱水処理後塗布する
ことを特徴とする。このようにすることにより、金属型
磁気記録媒体の低湿環境での信頼性を向上するフッソ原
子を分子内に含んだ潤滑剤を、フロン系溶媒を用いず一
般的溶媒で塗布することが可能となるため、脱フロンが
促進され地球環境の汚染を阻止する事が出来る。
録媒体の製造方法は磁気記録媒体の磁性層表面あるいは
バック層表面またはこれら両方の層の表面に潤滑剤層を
設ける工程において、潤滑剤溶液を脱水処理後塗布する
ことを特徴とする。このようにすることにより、金属型
磁気記録媒体の低湿環境での信頼性を向上するフッソ原
子を分子内に含んだ潤滑剤を、フロン系溶媒を用いず一
般的溶媒で塗布することが可能となるため、脱フロンが
促進され地球環境の汚染を阻止する事が出来る。
【0012】(実施の形態1)まず、金属薄膜型磁気テ
ープを例にあげる。
ープを例にあげる。
【0013】図1は金属薄膜型磁気テープの断面略図で
あり、この構成について説明する。1は含フッソカルボ
ン酸を主とする潤滑剤層であり、厚みは3nmから5n
mである。含フッソカルボン酸だけ、あるいは含フッソ
カルボン酸エステルとの混合でもよい。例としてはC5
F11(CH2)10COOHやC5F11(CH2)10COO
C8H17があげられる。
あり、この構成について説明する。1は含フッソカルボ
ン酸を主とする潤滑剤層であり、厚みは3nmから5n
mである。含フッソカルボン酸だけ、あるいは含フッソ
カルボン酸エステルとの混合でもよい。例としてはC5
F11(CH2)10COOHやC5F11(CH2)10COO
C8H17があげられる。
【0014】2は硬質炭素膜で、膜のビッカース硬度が
高く、磁気テープのダメージを潤滑剤とともに防いでい
る。厚みは10nmから20nmが信頼性と出力のバラ
ンス上最適である。
高く、磁気テープのダメージを潤滑剤とともに防いでい
る。厚みは10nmから20nmが信頼性と出力のバラ
ンス上最適である。
【0015】3は強磁性金属薄膜であり、材料的にはC
o−Ni−O,Co−O,Co−Cr等が使用可能であ
る。その厚みは50nmから300nmが一般的であ
る。
o−Ni−O,Co−O,Co−Cr等が使用可能であ
る。その厚みは50nmから300nmが一般的であ
る。
【0016】4は非磁性基板であり、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、
ポリイミド等のフィルム等が可能である。基板の磁性面
側表面は10nmから30nmの突起形成処理が施され
ているものが信頼性と出力を両立するうえで最適であ
る。
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、
ポリイミド等のフィルム等が可能である。基板の磁性面
側表面は10nmから30nmの突起形成処理が施され
ているものが信頼性と出力を両立するうえで最適であ
る。
【0017】5はバックコート層で、材料的にはポリウ
レタン、ニトロセルロース、ポリエステルとカーボン、
炭酸カルシウム等を含んでいる。厚みは500nmであ
る。
レタン、ニトロセルロース、ポリエステルとカーボン、
炭酸カルシウム等を含んでいる。厚みは500nmであ
る。
【0018】図2は金属薄膜型ハードディスクの断面略
図である。図2において1は含フッソカルボン酸を用い
た潤滑剤層であり、厚みは2nmから4nmである。例
としてはF−(CF2−CF2−CF2−O−)4−(CH
2)8COOHがあげられる。
図である。図2において1は含フッソカルボン酸を用い
た潤滑剤層であり、厚みは2nmから4nmである。例
としてはF−(CF2−CF2−CF2−O−)4−(CH
2)8COOHがあげられる。
【0019】2は硬質炭素膜であり、スパッタカーボン
やプラズマCVDカーボンが用いられる。その厚みは2
0nmから40nmが一般的である。
やプラズマCVDカーボンが用いられる。その厚みは2
0nmから40nmが一般的である。
【0020】3は強磁性金属薄膜であり、材料的にはC
o−Ni,Co−Cr,Co−Oが一般的である。その
厚みは50nmから100nmである。
o−Ni,Co−Cr,Co−Oが一般的である。その
厚みは50nmから100nmである。
【0021】9は非磁性基板であるアルミ合金である。
以下製造条件も含めて詳しく説明する。まずは金属薄膜
型磁気テープの例である。
以下製造条件も含めて詳しく説明する。まずは金属薄膜
型磁気テープの例である。
【0022】500mm幅のポリエチレンテレフタレー
ト(PET)表面に、STM分析で高さが30nm、直
径が200nmの突起が1mm2あたり105から109
個形成されたPET4上へ、斜方真空蒸着法により酸素
を導入しながら、Co(80)−Ni(20)からなる
強磁性金属薄膜3を180nmの厚みで形成する。その
後リバースロールコータによりポリウレタン、ニトロセ
ルロース、カーボンブラックより構成された固形分30
%のメチルエチルケトン/トルエン/アノン溶液を乾燥
後のバックコート層5の厚みが500nmになるように
塗布する。
ト(PET)表面に、STM分析で高さが30nm、直
径が200nmの突起が1mm2あたり105から109
個形成されたPET4上へ、斜方真空蒸着法により酸素
を導入しながら、Co(80)−Ni(20)からなる
強磁性金属薄膜3を180nmの厚みで形成する。その
後リバースロールコータによりポリウレタン、ニトロセ
ルロース、カーボンブラックより構成された固形分30
%のメチルエチルケトン/トルエン/アノン溶液を乾燥
後のバックコート層5の厚みが500nmになるように
塗布する。
【0023】硬質炭素膜2はプラズマCVD法により成
膜するが、電極に交流と直流を重畳印加した。
膜するが、電極に交流と直流を重畳印加した。
【0024】このようにして成膜した硬質炭素膜2上に
潤滑剤C5F11(CH2)10COOHを溶媒に溶かしてコ
ーターによって乾燥後の厚みが3nmになるように潤滑
剤層1を設けた。この潤滑剤の塗布方法を詳しく説明す
る。
潤滑剤C5F11(CH2)10COOHを溶媒に溶かしてコ
ーターによって乾燥後の厚みが3nmになるように潤滑
剤層1を設けた。この潤滑剤の塗布方法を詳しく説明す
る。
【0025】イソプロピルアルコール溶媒中にC5F11
(CH2)10COOHを潤滑剤として400ppm溶か
した溶液を第一の塗布液とした。この塗布液の配管中に
図3のようにモレキュラーシーブ4A(11)を配置
し、このモレキュラーシーブ4A(11)の両側をフィ
ルターで挟み込んだ。投入したモレキュラーシーブ4A
(11)の量が500gの時をサンプル1とし、100
gをサンプル2とした。さらに、図4のように塗布液を
溜めておく塗布液タンク10中にモレキュラーシーブ4
A(11)を分散させた場合でモレキュラーシーブ4A
(11)の投入量が500gのサンプルをサンプル3と
し、100gの場合をサンプル4とした。また、モレキ
ュラーシーブ4A(11)を用いないで潤滑剤を3時間
塗布したサンプルを比較例1とした。配管中にモレキュ
ラーシーブ4A(11)を設けると、モレキュラーシー
ブ4A(11)の入った配管ごと交換ができるため非常
に交換が容易である。また、潤滑剤溶液を溜めるタンク
中にモレキュラーシーブ4A(11)を分散させておく
と、溶液中の水分除去効果が非常に高くなるがモレキュ
ラーシーブ4A(11)の交換は配管中よりもやりにく
い。これらサンプル1から4と比較例1のテープは3時
間塗布後の部分を選んで、8mm幅に裁断し、Hi−8
VTRによりテープのドロップアウト、目詰まりを測定
した。さらに、光学顕微鏡でテープ表面の塗布むら、お
よびテープの摩擦係数を調べた。同時に、3時間後の潤
滑剤のイソプロピルアルコール溶液中の水分量を測定し
た。これらの結果を(表1)にまとめた。
(CH2)10COOHを潤滑剤として400ppm溶か
した溶液を第一の塗布液とした。この塗布液の配管中に
図3のようにモレキュラーシーブ4A(11)を配置
し、このモレキュラーシーブ4A(11)の両側をフィ
ルターで挟み込んだ。投入したモレキュラーシーブ4A
(11)の量が500gの時をサンプル1とし、100
gをサンプル2とした。さらに、図4のように塗布液を
溜めておく塗布液タンク10中にモレキュラーシーブ4
A(11)を分散させた場合でモレキュラーシーブ4A
(11)の投入量が500gのサンプルをサンプル3と
し、100gの場合をサンプル4とした。また、モレキ
ュラーシーブ4A(11)を用いないで潤滑剤を3時間
塗布したサンプルを比較例1とした。配管中にモレキュ
ラーシーブ4A(11)を設けると、モレキュラーシー
ブ4A(11)の入った配管ごと交換ができるため非常
に交換が容易である。また、潤滑剤溶液を溜めるタンク
中にモレキュラーシーブ4A(11)を分散させておく
と、溶液中の水分除去効果が非常に高くなるがモレキュ
ラーシーブ4A(11)の交換は配管中よりもやりにく
い。これらサンプル1から4と比較例1のテープは3時
間塗布後の部分を選んで、8mm幅に裁断し、Hi−8
VTRによりテープのドロップアウト、目詰まりを測定
した。さらに、光学顕微鏡でテープ表面の塗布むら、お
よびテープの摩擦係数を調べた。同時に、3時間後の潤
滑剤のイソプロピルアルコール溶液中の水分量を測定し
た。これらの結果を(表1)にまとめた。
【0026】
【表1】
【0027】さらに、メチルエチルケトン溶媒中にC5
F11(CH2)10COOHを潤滑剤として400ppm
溶かした溶液を第二の塗布液とした。この塗布液の配管
中に図3のようにモレキュラーシーブ4A(11)を配
置し、このモレキュラーシーブ4A(11)の両側をフ
ィルター13で挟み込んだ。投入したモレキュラーシー
ブの量が500gの時をサンプル5とし、100gをサ
ンプル6とした。さらに、図4のように塗布液を溜めて
おく塗布液タンク10中にモレキュラーシーブ4A(1
1)を分散させた場合でモレキュラーシーブ4A(1
1)の投入量が500gのサンプルをサンプル7とし、
100gの場合をサンプル8とした。また、モレキュラ
ーシーブ4A(11)を用いないで潤滑剤を3時間塗布
したサンプルを比較例2とした。これらサンプル5から
8と比較例2のテープは3時間塗布後の部分を選んで、
テープのドロップアウト、摩擦係数、目詰まり、テープ
表面の塗布むらを測定した。同時に、3時間後の潤滑剤
のメチルエチルケトン溶液中の水分量を測定した。これ
らの結果も(表1)にまとめた。
F11(CH2)10COOHを潤滑剤として400ppm
溶かした溶液を第二の塗布液とした。この塗布液の配管
中に図3のようにモレキュラーシーブ4A(11)を配
置し、このモレキュラーシーブ4A(11)の両側をフ
ィルター13で挟み込んだ。投入したモレキュラーシー
ブの量が500gの時をサンプル5とし、100gをサ
ンプル6とした。さらに、図4のように塗布液を溜めて
おく塗布液タンク10中にモレキュラーシーブ4A(1
1)を分散させた場合でモレキュラーシーブ4A(1
1)の投入量が500gのサンプルをサンプル7とし、
100gの場合をサンプル8とした。また、モレキュラ
ーシーブ4A(11)を用いないで潤滑剤を3時間塗布
したサンプルを比較例2とした。これらサンプル5から
8と比較例2のテープは3時間塗布後の部分を選んで、
テープのドロップアウト、摩擦係数、目詰まり、テープ
表面の塗布むらを測定した。同時に、3時間後の潤滑剤
のメチルエチルケトン溶液中の水分量を測定した。これ
らの結果も(表1)にまとめた。
【0028】(実施の形態2)次は金属薄膜型ハードデ
ィスクの例である。アルミニウム合金上にテクスチャー
処理を施した基板を用い、この上へCo−Cr磁性層を
50nm形成した。さらにこの磁性層上へスパッタ法に
より、炭素膜を30nm形成した。その後このディスク
をメチルエチルケトン溶媒中に潤滑剤を500ppm溶
かした溶液につけて引き上げる方法で3nmの潤滑剤層
を形成した。使用した潤滑剤の構造式は、F−(CF2
−CF2−CF2−O−)−(CH2)8−COOHであ
る。その塗布装置の構成を図5に示した。潤滑剤溶液中
へのモレキュラーシーブ4A(11)の投入量が500
gをサンプル9とし、400gをサンプル10、200
gをサンプル11、100gをサンプル12とした。な
お、モレキュラーシーブ4A(11)を使用しないサン
プルを比較例3とした。潤滑剤の塗布は、溶液を3時間
循環後に塗布した。これらのサンプル9から12までと
比較例3の摩擦係数と、ディスク〜ヘッド間の耐久性を
示すCSS特性(Contact Start Stop)およびディスク
表面の塗布むら、潤滑剤溶液中の水分量を(表2)にま
とめた。
ィスクの例である。アルミニウム合金上にテクスチャー
処理を施した基板を用い、この上へCo−Cr磁性層を
50nm形成した。さらにこの磁性層上へスパッタ法に
より、炭素膜を30nm形成した。その後このディスク
をメチルエチルケトン溶媒中に潤滑剤を500ppm溶
かした溶液につけて引き上げる方法で3nmの潤滑剤層
を形成した。使用した潤滑剤の構造式は、F−(CF2
−CF2−CF2−O−)−(CH2)8−COOHであ
る。その塗布装置の構成を図5に示した。潤滑剤溶液中
へのモレキュラーシーブ4A(11)の投入量が500
gをサンプル9とし、400gをサンプル10、200
gをサンプル11、100gをサンプル12とした。な
お、モレキュラーシーブ4A(11)を使用しないサン
プルを比較例3とした。潤滑剤の塗布は、溶液を3時間
循環後に塗布した。これらのサンプル9から12までと
比較例3の摩擦係数と、ディスク〜ヘッド間の耐久性を
示すCSS特性(Contact Start Stop)およびディスク
表面の塗布むら、潤滑剤溶液中の水分量を(表2)にま
とめた。
【0029】
【表2】
【0030】以上、(表1)、(表2)の結果から、フ
ッソ原子を分子内に含んだ潤滑剤を一般的溶媒で塗布す
ると、そのままでは溶媒中の水分の増加で媒体の表面に
塗布むらが発生する。この塗布むらは水に対する潤滑剤
の溶解度が低いため、蒸発段階での潤滑剤の集合体であ
ると思われる。この影響で媒体のドロップアウトが増加
し、同時に摩擦係数も高くなる。さらに、記録再生での
目詰まりも増加した。ディスクではCSS特性が低下し
た。
ッソ原子を分子内に含んだ潤滑剤を一般的溶媒で塗布す
ると、そのままでは溶媒中の水分の増加で媒体の表面に
塗布むらが発生する。この塗布むらは水に対する潤滑剤
の溶解度が低いため、蒸発段階での潤滑剤の集合体であ
ると思われる。この影響で媒体のドロップアウトが増加
し、同時に摩擦係数も高くなる。さらに、記録再生での
目詰まりも増加した。ディスクではCSS特性が低下し
た。
【0031】しかし、分子ふるいであるモレキュラーシ
ーブ、それも水分子だけを選択的に吸着する4Aを用い
ると、3時間循環後でも水の増加はなく、媒体表面に塗
布むらは発生しなかった。一方媒体のドロップアウトの
増加や摩擦係数の上昇、目詰まりの増加はなかった。
ーブ、それも水分子だけを選択的に吸着する4Aを用い
ると、3時間循環後でも水の増加はなく、媒体表面に塗
布むらは発生しなかった。一方媒体のドロップアウトの
増加や摩擦係数の上昇、目詰まりの増加はなかった。
【0032】以上の結果は金属薄膜型の媒体の例で示し
たが、本発明は金属粉末を用いた塗布型金属媒体の表面
に潤滑剤層を設ける場合にも適応可能である。
たが、本発明は金属粉末を用いた塗布型金属媒体の表面
に潤滑剤層を設ける場合にも適応可能である。
【0033】
【発明の効果】以上の様に本発明は、潤滑剤の分子内に
フッソ基と長鎖アルキル基を設けることにより、潤滑剤
としての特性を低下させずに、フロン系溶媒を用いず一
般的溶媒で塗布する方法を提供出来るものである。その
結果、地球環境を破壊することなく、金属型磁気記録媒
体の高出力と高信頼性の両立を達成し、同時に低コスト
で金属型磁気記録媒体を生産することが可能となる。
フッソ基と長鎖アルキル基を設けることにより、潤滑剤
としての特性を低下させずに、フロン系溶媒を用いず一
般的溶媒で塗布する方法を提供出来るものである。その
結果、地球環境を破壊することなく、金属型磁気記録媒
体の高出力と高信頼性の両立を達成し、同時に低コスト
で金属型磁気記録媒体を生産することが可能となる。
【図1】本発明の実施の形態である金属薄膜型磁気テー
プの断面略図
プの断面略図
【図2】本発明の実施の形態である金属薄膜型ハードデ
ィスクの略図
ィスクの略図
【図3】本発明の実施の形態である潤滑剤塗布方法を示
す略図
す略図
【図4】同上
【図5】本発明の実施の形態であるディスク用潤滑剤塗
布方法を示す略図
布方法を示す略図
1 潤滑剤層 2 硬質炭素膜 3 強磁性金属薄膜 4 ポリエチレンテレフタレート 5 バックコート層 9 アルミニウム合金 10 塗布液タンク 11 モレキュラーシーブ4A 12 塗工部 13 フィルター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 105/68 C10M 105/68 177/00 177/00 G11B 5/71 G11B 5/71 // C10N 30:00 40:18 70:00
Claims (5)
- 【請求項1】 磁気記録媒体の磁性層表面あるいはバッ
ク層表面またはこれら両方の層の表面に潤滑剤層を設け
る工程において、潤滑剤溶液を脱水処理後塗布すること
を特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項2】 潤滑剤溶液と脱水処理剤との接触方法が
均一分散系であることを特徴とする請求項1記載の磁気
記録媒体の製造方法。 - 【請求項3】 潤滑剤溶液と脱水処理剤との接触方法が
層状接触であることを特徴とする請求項1記載の磁気記
録媒体の製造方法。 - 【請求項4】 潤滑剤がパーフルオロ基とアルキル基を
分子内に含んだカルボン酸、カルボン酸エステル、アミ
ン、カルボン酸アミン塩およびパーフルオロポリエーテ
ル基とアルキル基を分子内に含んだカルボン酸、カルボ
ン酸エステル、アミン、カルボン酸アミン塩であり、溶
媒がアルコール類、ケトン類、炭化水素類であることを
特徴とする請求項2記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項5】 潤滑剤がパーフルオロ基とアルキル基を
分子内に含んだカルボン酸、カルボン酸エステル、アミ
ン、カルボン酸アミン塩およびパーフルオロポリエーテ
ル基とアルキル基を分子内に含んだカルボン酸、カルボ
ン酸エステル、アミン、カルボン酸アミン塩であり、溶
媒がアルコール類、ケトン類、炭化水素類であることを
特徴とする請求項3記載の磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7265216A JPH09106543A (ja) | 1995-10-13 | 1995-10-13 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7265216A JPH09106543A (ja) | 1995-10-13 | 1995-10-13 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09106543A true JPH09106543A (ja) | 1997-04-22 |
Family
ID=17414144
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7265216A Pending JPH09106543A (ja) | 1995-10-13 | 1995-10-13 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09106543A (ja) |
-
1995
- 1995-10-13 JP JP7265216A patent/JPH09106543A/ja active Pending
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