JPH04368621A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH04368621A JPH04368621A JP17315291A JP17315291A JPH04368621A JP H04368621 A JPH04368621 A JP H04368621A JP 17315291 A JP17315291 A JP 17315291A JP 17315291 A JP17315291 A JP 17315291A JP H04368621 A JPH04368621 A JP H04368621A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気テ―プ、磁気デ
イスクなどの磁気記録媒体に関し、さらに詳しくは、強
磁性金属薄膜型の磁性層を有する磁気記録媒体に関する
。 【0002】 【従来の技術】磁気記録媒体としては、これまで、非磁
性支持体上に、γ−Fe2 O3 粉末、Fe粉末、バ
リウムフエライト粉末などの磁性粉末を、ポリウレタン
系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂などの
有機バインダ中に分散結着させた塗布型の磁性層を設け
たものが、広く使用されてきた。 【0003】しかし、近年になつて、非磁性支持体上に
、真空蒸着法やスパツタリング法などにより、強磁性金
属薄膜型の磁性層を設けてなる磁気記録媒体が、前記の
塗布型の磁気記録媒体に比べて、磁性層の高抗磁力化や
薄膜化がより可能であるため、高密度記録用の磁気記録
媒体として期待され、実用化されはじめた。 【0004】この強磁性金属薄膜型の磁気記録媒体は、
バインダを使用していないことや、磁性層の表面が平滑
すぎることなどの理由から、耐久性や走行性に問題があ
り、これを解決するため、たとえば特開昭60−854
27号、特開昭62−236118号、特開平2−21
0615号などの各公報では、強磁性金属薄膜の表面に
、保護層として潤滑剤を塗布することが提案されている
。 【0005】このような保護層の形成に用いる潤滑剤と
しては、塗布型の磁気記録媒体用として知られる各種の
潤滑剤があるが、その中でも、エステル系潤滑剤は、強
磁性金属薄膜型の磁気記録媒体の耐久性や走行性の改善
を図るうえで、性能的に特にすぐれたものとして、注目
されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかるに、塗布型の磁
気記録媒体用として知られるエステル系潤滑剤を、その
まま強磁性金属薄膜型の磁気記録媒体に用いると、この
潤滑剤が強磁性金属薄膜とその表面に付着している水分
と容易に反応して、カルボン酸成分とアルコ―ル成分と
に加水分解し、この加水分解は特に高温多湿下で非常に
頻繁に起こるものであることがわかつた。 【0007】このような加水分解が起こると、生成する
カルボン酸またはその金属塩が磁気ヘツドに付着するた
め、磁気ヘツドが汚れ、ドロツプアウトの原因となる。 また生成するアルコ―ル成分が磁性層から遊離するため
に、これがやはり磁気ヘツドの汚れの原因となる。した
がつて、上記の加水分解は、強磁性金属薄膜型の磁気記
録媒体の信頼性に著しく悪影響を及ぼすものであつた。 【0008】この発明は、このような事情に鑑み、強磁
性金属薄膜型の磁気記録媒体用として適した耐加水分解
性の潤滑剤を探究することにより、ヘツド汚れやドロツ
プアウトの少ない、信頼性にすぐれた磁気記録媒体を得
ることを目的としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】この発明者らは、上記の
目的を達成するために鋭意検討した結果、特定のカルボ
ン酸と特定のアルコ―ルとのエステルが、強磁性金属薄
膜の表面に設ける潤滑剤として、耐久性や走行性などの
改善の面ですぐれた性能を発揮し、しかも耐加水分解性
にすぐれて、ヘツド汚れやドロツプアウトの少ない、信
頼性にすぐれた磁気記録媒体の製造を可能とすることを
知り、この発明を完成するに至つた。 【0010】すなわち、この発明は、非磁性支持体上に
強磁性金属薄膜を設けてなる磁気記録媒体において、上
記薄膜の表面に三級カルボン酸と分子末端に(CF3
)2 CF−基を有するアルコ―ルとのエステルを含む
潤滑剤層が形成されていることを特徴とする磁気記録媒
体に係るものである。 【0011】 【発明の構成・作用】この発明に用いるエステルは、三
級カルボン酸と、分子末端に(CF3 )2 CF−基
を有するアルコ―ルとを、酸クロライド法や縮合法など
の公知の方法により、エステル化反応させることにより
、得られるもので、その分子量としては、300以上で
あるのが望ましい。分子量が低すぎると、揮発性が高く
なり、強磁性金属薄膜型の磁気記録媒体の保護層として
適さない。 【0012】三級カルボン酸としては、2−イソプロピ
ル−2・3−ジメチルブタン酸、2−エチル−2・3・
3−トリメチルブタン酸、2・2・4・4−テトラメチ
ルペンタン酸、2・2・3・4−テトラメチルペンタン
酸、2・2・3・3−テトラメチルペンタン酸、2−イ
ソプロピル−2・3・5・5−テトラメチルヘキサン酸
、2・3・4−トリメチル−2−ネオペンチルペンタン
酸、2・2・4・4・6・6−ヘキサメチルヘプタン酸
、2・4・4−トリメチル−2−tert−ペンチルペ
ンタン酸、2−エチル−2・3・3・5・5−ペンタメ
チルヘキサン酸などが挙げられ、その1種または2種以
上が用いられる。 【0013】分子末端に(CF3 )2 CF−基を有
するアルコ―ルとしては、3−トリフルオロメチル−2
・2・3・4・4・4−ヘキサフルオロブタノ―ル、4
−トリフルオロメチル−3・3・4・5・5・5−ヘキ
サフルオロペンタノ―ル、4−トリフルオロメチル−2
・2・3・3・4・5・5・5−オクタフルオロペンタ
ノ―ル、5−トリフルオロメチル−3・3・4・4・5
・6・6・6−ヘキサノ―ル、5−トリフルオロメチル
−2・2・3・3・4・4・5・6・6・6−デカフル
オロヘキサノ―ル、6−トリフルオロメチル−3・3・
4・4・5・5・6・7・7・7−デカフルオロヘプタ
ノ―ル、6−トリフルオロメチル−2・2・3・3・4
・4・5・5・6・7・7・7−ドデカフルオロヘプタ
ノ―ル、7−トリフルオロメチル−3・3・4・4・5
・5・6・6・7・8・8・8−ドデカフルオロオクタ
ノ―ル、7−トリフルオロメチル−2・2・3・3・4
・4・5・5・6・6・7・8・8・8−テトラデカフ
ルオロオクタノ―ル、8−トリフルオロメチル−3・3
・4・4・5・5・6・6・7・7・8・9・9・9−
テトラデカフルオロノナノ―ル、8−トリフルオロメチ
ル−2・2・3・3・4・4・5・5・6・6・7・7
・8・9・9・9−ヘキサデカフルオロノナノ―ル、9
−トリフルオロメチル−3・3・4・4・5・5・6・
6・7・7・8・8・9・10・10・10−ヘキサデ
カフルオロデカノ―ル、9−トリフルオロメチル−2・
2・3・3・4・4・5・5・6・6・7・7・8・8
・9・10・10・10−オクタデカフルオロデカノ―
ル、10−トリフルオロメチル−3・3・4・4・5・
5・6・6・7・7・8・8・9・9・10・11・1
1・11−オクタデカフルオロウンデカノ―ルなどが挙
げられ、その1種または2種以上が用いられる。 【0014】このようなエステルは、強磁性金属薄膜の
表面に設けて、これを高温多湿下に放置したときでも、
容易に加水分解せず、従来公知の一般のステアリン酸n
−ブチルなどよりもはるかにすぐれた耐加水分解性を示
す。この理由は、おそらく、エステルを構成する酸成分
が三級のカルボン酸からなり、かつアルコ―ル成分の分
子末端にはつ水性のフツ素含有基、つまり(CF3 )
2 CF−基が存在することに基づくものと思われる。 【0015】この発明においては、まず、上記のエステ
ルをイソプロピルアルコ―ルなどの適宜の有機溶媒に溶
解させた溶液を調製し、この溶液を強磁性金属薄膜の表
面に塗布または噴霧するか、あるいは逆にこの溶液中に
強磁性金属薄膜を浸して、乾燥することにより、潤滑剤
層を形成する。 【0016】この潤滑剤層の形成に用いる上記エステル
の量は、強磁性金属薄膜の表面に対して、通常0.5〜
50mg/m2、好ましくは1〜20mg/m2である
のがよい。また、薄膜表面の水分に対し、1.5倍以上
となる量であるのが望ましい。この使用量が過少では、
均一な薄膜を形成できず、耐久性などの向上に寄与させ
ることができない。また、過多となると、磁気ヘツドと
強磁性金属薄膜がはり付く現象がみられるため、好まし
くない。 【0017】このような潤滑剤層の形成に際し、必要に
応じて他の公知の潤滑剤を混合使用してもよい。混合使
用できる他の潤滑剤としては、たとえば、脂肪酸アミド
、リン酸エステル、亜リン酸エステル、モノサルフアイ
ド、アルキルフオスフアイト、アルキルフオスフエ―ト
、パラフイン類、変性シリコ―ンオイル、パ―フルオロ
ポリエ―テル、ポリテトラフルオロエチレンなどの樹脂
微粉末などが挙げられる。また、この発明の特徴を損な
わない限り、公知の他の脂肪酸エステルや、脂肪酸また
はその金属塩、脂肪族アルコ―ルなども使用可能である
。 【0018】この発明において、上記の潤滑剤層を形成
するべき強磁性金属薄膜としては、鉄、コバルト、ニツ
ケルその他の強磁性金属、Co−Cr、Fe−Co−B
、Co−Ni−Fe−B、Fe−Co−Ni、Fe−N
i、Fe−Co、Co−Pt、Co−Ni−Pt、Co
−Niなどの強磁性合金などがある。 【0019】これらの強磁性金属薄膜は、非磁性支持体
上に、真空蒸着、イオンプレ―テイング、スパツタリン
グなどの方法により、通常0.03〜1μmの厚さに形
成される。上記の非磁性支持体としては、ポリエチレン
テレフタレ―ト、ポリエチレンナフタレ―ト、ポリカ―
ボネ―ト、ポリイミド、ポリ塩化ビニルなどのプラスチ
ツクや、アルミニウム合金、チタン合金などがあり、そ
の形状は、テ―プ、シ―ト、デイスク、カ―ドなどのい
ずれでもよく、表面に突起を形成したものであつてもよ
い。 【0020】この発明の磁気記録媒体においては、強磁
性金属薄膜を、非磁性支持体の両面に設ける構成として
もよいし、片面に設ける構成としてもよい。また、片面
の場合、その反対面に塩化ビニル系樹脂、ウレタン系樹
脂、繊維素系樹脂などの結合剤樹脂とカ―ボンブラツク
などの粉体を主成分とするバツクコ―ト層を設ける構成
としてもよい。 【0021】 【発明の効果】以上のように、この発明では、強磁性金
属薄膜の保護層として、特定のエステル系潤滑剤を含む
層を形成するようにしたことにより、耐久性や走行性を
改善できるとともに、ヘツド汚れが少なく、ドロツプア
ウトの少ない、信頼性にすぐれた磁気記録媒体を得るこ
とができる。 【0022】 【実施例】つぎに、この発明の実施例を記載して、より
具体的に説明する。なお、以下の実施例で用いたエステ
ルA〜Eと、比較例で用いたエステルF〜Iは、下記の
化合物からなるものである。 【0023】<エステルA> 2−イソプロピル−2
・3−ジメチル−ブタン酸6−トリフルオロメチル−2
・2・3・3・4・4・5・5・6・7・7・7−ドデ
カフルオロヘプチル <エステルB> 2−イソプロピル−2・3・5・5
−テトラメチルヘキサン酸5−トリフルオロメチル−2
・2・3・3・4・4・5・6・6・6−デカフルオロ
ヘキシル <エステルC> 2・2・4・4・6・6−ヘキサメ
チルヘプタン酸4−トリフルオロメチル−2・2・3・
3・4・5・5・5−オクタフルオロペンチル<エステ
ルD> 2−エチル−2・3・3・5・5−ペンタメ
チルヘキサン酸7−トリフルオロメチル−2・2・3・
3・4・4・5・5・6・6・7・8・8・8−テトラ
デカフルオロオクチル <エステルE> 2−エチル−2・3・3・5・5−
ペンタメチルヘキサン酸9−トリフルオロメチル−2・
2・3・3・4・4・5・5・6・6・7・7・8・8
・9・10・10・10−オクタデカフルオロデシル<
エステルF> オレイン酸1・1・9−トリヒドロパ
―フルオロノニル <エステルG> オレイン酸1・1−ジヒドロパ―フ
ルオロオクチル <エステルH> ステアリン酸n−ブチル<エステル
I> ステアリン酸メチル【0024】なお、上記の
エステルA〜EおよびエステルF〜Iにつき、下記の方
法で加水分解試験を行つて、加水分解生成物の量を測定
し、その量の多少により、各エステルの耐加水分解性を
評価した。その結果、エステルAの加水分解量を1とし
たときの相対値で、エステルB〜Eは共に1、エステル
F〜Hは共に1000、エステルIは2000であつた
。 【0025】<加水分解試験> 15μm厚のポリエチレンテレフタレ―トフイルム上に
、Coを斜め蒸着法により被着し、膜厚が120Åの強
磁性金属薄膜を形成した。ついで、この薄膜表面に、エ
ステルA〜Iをそれぞれイソプロピルアルコ―ルに溶解
して50mg/m2になるように塗布し、水分を十分に
保つべく60℃,80%RHの条件下で24時間放置し
たのち、加水分解生成物の量を測定した。 【0026】実施例1 15μm厚のポリエチレンテレフタレ―トフイルム上に
、Coを斜め蒸着法により被着し、膜厚が120Åの強
磁性金属薄膜を形成した。この強磁性金属薄膜の表面に
、エステルAをイソプロピルアルコ―ルに溶解して10
mg/m2になるように塗布し、乾燥して、8mm幅に
スリツトして、磁気テ―プを作製した。 【0027】実施例2〜5 エステルAに代えて、エステルB〜Eを使用し、他は実
施例1と同様にして、4種の磁気テ―プを作製した。 【0028】比較例1〜4 エステルAに代えて、エステルF〜Iを使用し、他は実
施例1と同様にして、4種の磁気テ―プを作製した。 【0029】上記の実施例1〜5および比較例1〜4の
各磁気テ―プにつき、20℃,50%RH(相対湿度)
、40℃,80%RHにおける8mmVTR〔ソニ―(
株)のEV−S900〕でのヘツド汚れとドロツプアウ
トについて調べた。その結果を、後記の表1に示す。 【0030】なお、ヘツド汚れとは、100m長さの磁
気テ―プを、8mmVTR〔ソニ―(株)のEV−S9
00〕で1000回繰り返し走行させたのち、磁気ヘツ
ドを顕微鏡で観察し、ヘツド汚れなしを○、ヘツド汚れ
が少しある場合を△、ヘツド汚れがたくさんある場合を
×、と評価した。また、ドロツプアウトとは、30分間
記録再生したときの5μs以上のドロツプアウト数であ
る。 【0031】 【表1】表1 【0032】上記の表1から明らかなよう
に、この発明の実施例1〜5の磁気テ―プは、潤滑剤と
して用いた特定のエステルA〜Eが、比較例1〜4のエ
ステルF〜Iに比べて、耐加水分解性にすぐれているた
め、ヘツド汚れがなく、ドロツプアウトの少ない、信頼
性にすぐれたものであることがわかる。
イスクなどの磁気記録媒体に関し、さらに詳しくは、強
磁性金属薄膜型の磁性層を有する磁気記録媒体に関する
。 【0002】 【従来の技術】磁気記録媒体としては、これまで、非磁
性支持体上に、γ−Fe2 O3 粉末、Fe粉末、バ
リウムフエライト粉末などの磁性粉末を、ポリウレタン
系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂などの
有機バインダ中に分散結着させた塗布型の磁性層を設け
たものが、広く使用されてきた。 【0003】しかし、近年になつて、非磁性支持体上に
、真空蒸着法やスパツタリング法などにより、強磁性金
属薄膜型の磁性層を設けてなる磁気記録媒体が、前記の
塗布型の磁気記録媒体に比べて、磁性層の高抗磁力化や
薄膜化がより可能であるため、高密度記録用の磁気記録
媒体として期待され、実用化されはじめた。 【0004】この強磁性金属薄膜型の磁気記録媒体は、
バインダを使用していないことや、磁性層の表面が平滑
すぎることなどの理由から、耐久性や走行性に問題があ
り、これを解決するため、たとえば特開昭60−854
27号、特開昭62−236118号、特開平2−21
0615号などの各公報では、強磁性金属薄膜の表面に
、保護層として潤滑剤を塗布することが提案されている
。 【0005】このような保護層の形成に用いる潤滑剤と
しては、塗布型の磁気記録媒体用として知られる各種の
潤滑剤があるが、その中でも、エステル系潤滑剤は、強
磁性金属薄膜型の磁気記録媒体の耐久性や走行性の改善
を図るうえで、性能的に特にすぐれたものとして、注目
されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかるに、塗布型の磁
気記録媒体用として知られるエステル系潤滑剤を、その
まま強磁性金属薄膜型の磁気記録媒体に用いると、この
潤滑剤が強磁性金属薄膜とその表面に付着している水分
と容易に反応して、カルボン酸成分とアルコ―ル成分と
に加水分解し、この加水分解は特に高温多湿下で非常に
頻繁に起こるものであることがわかつた。 【0007】このような加水分解が起こると、生成する
カルボン酸またはその金属塩が磁気ヘツドに付着するた
め、磁気ヘツドが汚れ、ドロツプアウトの原因となる。 また生成するアルコ―ル成分が磁性層から遊離するため
に、これがやはり磁気ヘツドの汚れの原因となる。した
がつて、上記の加水分解は、強磁性金属薄膜型の磁気記
録媒体の信頼性に著しく悪影響を及ぼすものであつた。 【0008】この発明は、このような事情に鑑み、強磁
性金属薄膜型の磁気記録媒体用として適した耐加水分解
性の潤滑剤を探究することにより、ヘツド汚れやドロツ
プアウトの少ない、信頼性にすぐれた磁気記録媒体を得
ることを目的としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】この発明者らは、上記の
目的を達成するために鋭意検討した結果、特定のカルボ
ン酸と特定のアルコ―ルとのエステルが、強磁性金属薄
膜の表面に設ける潤滑剤として、耐久性や走行性などの
改善の面ですぐれた性能を発揮し、しかも耐加水分解性
にすぐれて、ヘツド汚れやドロツプアウトの少ない、信
頼性にすぐれた磁気記録媒体の製造を可能とすることを
知り、この発明を完成するに至つた。 【0010】すなわち、この発明は、非磁性支持体上に
強磁性金属薄膜を設けてなる磁気記録媒体において、上
記薄膜の表面に三級カルボン酸と分子末端に(CF3
)2 CF−基を有するアルコ―ルとのエステルを含む
潤滑剤層が形成されていることを特徴とする磁気記録媒
体に係るものである。 【0011】 【発明の構成・作用】この発明に用いるエステルは、三
級カルボン酸と、分子末端に(CF3 )2 CF−基
を有するアルコ―ルとを、酸クロライド法や縮合法など
の公知の方法により、エステル化反応させることにより
、得られるもので、その分子量としては、300以上で
あるのが望ましい。分子量が低すぎると、揮発性が高く
なり、強磁性金属薄膜型の磁気記録媒体の保護層として
適さない。 【0012】三級カルボン酸としては、2−イソプロピ
ル−2・3−ジメチルブタン酸、2−エチル−2・3・
3−トリメチルブタン酸、2・2・4・4−テトラメチ
ルペンタン酸、2・2・3・4−テトラメチルペンタン
酸、2・2・3・3−テトラメチルペンタン酸、2−イ
ソプロピル−2・3・5・5−テトラメチルヘキサン酸
、2・3・4−トリメチル−2−ネオペンチルペンタン
酸、2・2・4・4・6・6−ヘキサメチルヘプタン酸
、2・4・4−トリメチル−2−tert−ペンチルペ
ンタン酸、2−エチル−2・3・3・5・5−ペンタメ
チルヘキサン酸などが挙げられ、その1種または2種以
上が用いられる。 【0013】分子末端に(CF3 )2 CF−基を有
するアルコ―ルとしては、3−トリフルオロメチル−2
・2・3・4・4・4−ヘキサフルオロブタノ―ル、4
−トリフルオロメチル−3・3・4・5・5・5−ヘキ
サフルオロペンタノ―ル、4−トリフルオロメチル−2
・2・3・3・4・5・5・5−オクタフルオロペンタ
ノ―ル、5−トリフルオロメチル−3・3・4・4・5
・6・6・6−ヘキサノ―ル、5−トリフルオロメチル
−2・2・3・3・4・4・5・6・6・6−デカフル
オロヘキサノ―ル、6−トリフルオロメチル−3・3・
4・4・5・5・6・7・7・7−デカフルオロヘプタ
ノ―ル、6−トリフルオロメチル−2・2・3・3・4
・4・5・5・6・7・7・7−ドデカフルオロヘプタ
ノ―ル、7−トリフルオロメチル−3・3・4・4・5
・5・6・6・7・8・8・8−ドデカフルオロオクタ
ノ―ル、7−トリフルオロメチル−2・2・3・3・4
・4・5・5・6・6・7・8・8・8−テトラデカフ
ルオロオクタノ―ル、8−トリフルオロメチル−3・3
・4・4・5・5・6・6・7・7・8・9・9・9−
テトラデカフルオロノナノ―ル、8−トリフルオロメチ
ル−2・2・3・3・4・4・5・5・6・6・7・7
・8・9・9・9−ヘキサデカフルオロノナノ―ル、9
−トリフルオロメチル−3・3・4・4・5・5・6・
6・7・7・8・8・9・10・10・10−ヘキサデ
カフルオロデカノ―ル、9−トリフルオロメチル−2・
2・3・3・4・4・5・5・6・6・7・7・8・8
・9・10・10・10−オクタデカフルオロデカノ―
ル、10−トリフルオロメチル−3・3・4・4・5・
5・6・6・7・7・8・8・9・9・10・11・1
1・11−オクタデカフルオロウンデカノ―ルなどが挙
げられ、その1種または2種以上が用いられる。 【0014】このようなエステルは、強磁性金属薄膜の
表面に設けて、これを高温多湿下に放置したときでも、
容易に加水分解せず、従来公知の一般のステアリン酸n
−ブチルなどよりもはるかにすぐれた耐加水分解性を示
す。この理由は、おそらく、エステルを構成する酸成分
が三級のカルボン酸からなり、かつアルコ―ル成分の分
子末端にはつ水性のフツ素含有基、つまり(CF3 )
2 CF−基が存在することに基づくものと思われる。 【0015】この発明においては、まず、上記のエステ
ルをイソプロピルアルコ―ルなどの適宜の有機溶媒に溶
解させた溶液を調製し、この溶液を強磁性金属薄膜の表
面に塗布または噴霧するか、あるいは逆にこの溶液中に
強磁性金属薄膜を浸して、乾燥することにより、潤滑剤
層を形成する。 【0016】この潤滑剤層の形成に用いる上記エステル
の量は、強磁性金属薄膜の表面に対して、通常0.5〜
50mg/m2、好ましくは1〜20mg/m2である
のがよい。また、薄膜表面の水分に対し、1.5倍以上
となる量であるのが望ましい。この使用量が過少では、
均一な薄膜を形成できず、耐久性などの向上に寄与させ
ることができない。また、過多となると、磁気ヘツドと
強磁性金属薄膜がはり付く現象がみられるため、好まし
くない。 【0017】このような潤滑剤層の形成に際し、必要に
応じて他の公知の潤滑剤を混合使用してもよい。混合使
用できる他の潤滑剤としては、たとえば、脂肪酸アミド
、リン酸エステル、亜リン酸エステル、モノサルフアイ
ド、アルキルフオスフアイト、アルキルフオスフエ―ト
、パラフイン類、変性シリコ―ンオイル、パ―フルオロ
ポリエ―テル、ポリテトラフルオロエチレンなどの樹脂
微粉末などが挙げられる。また、この発明の特徴を損な
わない限り、公知の他の脂肪酸エステルや、脂肪酸また
はその金属塩、脂肪族アルコ―ルなども使用可能である
。 【0018】この発明において、上記の潤滑剤層を形成
するべき強磁性金属薄膜としては、鉄、コバルト、ニツ
ケルその他の強磁性金属、Co−Cr、Fe−Co−B
、Co−Ni−Fe−B、Fe−Co−Ni、Fe−N
i、Fe−Co、Co−Pt、Co−Ni−Pt、Co
−Niなどの強磁性合金などがある。 【0019】これらの強磁性金属薄膜は、非磁性支持体
上に、真空蒸着、イオンプレ―テイング、スパツタリン
グなどの方法により、通常0.03〜1μmの厚さに形
成される。上記の非磁性支持体としては、ポリエチレン
テレフタレ―ト、ポリエチレンナフタレ―ト、ポリカ―
ボネ―ト、ポリイミド、ポリ塩化ビニルなどのプラスチ
ツクや、アルミニウム合金、チタン合金などがあり、そ
の形状は、テ―プ、シ―ト、デイスク、カ―ドなどのい
ずれでもよく、表面に突起を形成したものであつてもよ
い。 【0020】この発明の磁気記録媒体においては、強磁
性金属薄膜を、非磁性支持体の両面に設ける構成として
もよいし、片面に設ける構成としてもよい。また、片面
の場合、その反対面に塩化ビニル系樹脂、ウレタン系樹
脂、繊維素系樹脂などの結合剤樹脂とカ―ボンブラツク
などの粉体を主成分とするバツクコ―ト層を設ける構成
としてもよい。 【0021】 【発明の効果】以上のように、この発明では、強磁性金
属薄膜の保護層として、特定のエステル系潤滑剤を含む
層を形成するようにしたことにより、耐久性や走行性を
改善できるとともに、ヘツド汚れが少なく、ドロツプア
ウトの少ない、信頼性にすぐれた磁気記録媒体を得るこ
とができる。 【0022】 【実施例】つぎに、この発明の実施例を記載して、より
具体的に説明する。なお、以下の実施例で用いたエステ
ルA〜Eと、比較例で用いたエステルF〜Iは、下記の
化合物からなるものである。 【0023】<エステルA> 2−イソプロピル−2
・3−ジメチル−ブタン酸6−トリフルオロメチル−2
・2・3・3・4・4・5・5・6・7・7・7−ドデ
カフルオロヘプチル <エステルB> 2−イソプロピル−2・3・5・5
−テトラメチルヘキサン酸5−トリフルオロメチル−2
・2・3・3・4・4・5・6・6・6−デカフルオロ
ヘキシル <エステルC> 2・2・4・4・6・6−ヘキサメ
チルヘプタン酸4−トリフルオロメチル−2・2・3・
3・4・5・5・5−オクタフルオロペンチル<エステ
ルD> 2−エチル−2・3・3・5・5−ペンタメ
チルヘキサン酸7−トリフルオロメチル−2・2・3・
3・4・4・5・5・6・6・7・8・8・8−テトラ
デカフルオロオクチル <エステルE> 2−エチル−2・3・3・5・5−
ペンタメチルヘキサン酸9−トリフルオロメチル−2・
2・3・3・4・4・5・5・6・6・7・7・8・8
・9・10・10・10−オクタデカフルオロデシル<
エステルF> オレイン酸1・1・9−トリヒドロパ
―フルオロノニル <エステルG> オレイン酸1・1−ジヒドロパ―フ
ルオロオクチル <エステルH> ステアリン酸n−ブチル<エステル
I> ステアリン酸メチル【0024】なお、上記の
エステルA〜EおよびエステルF〜Iにつき、下記の方
法で加水分解試験を行つて、加水分解生成物の量を測定
し、その量の多少により、各エステルの耐加水分解性を
評価した。その結果、エステルAの加水分解量を1とし
たときの相対値で、エステルB〜Eは共に1、エステル
F〜Hは共に1000、エステルIは2000であつた
。 【0025】<加水分解試験> 15μm厚のポリエチレンテレフタレ―トフイルム上に
、Coを斜め蒸着法により被着し、膜厚が120Åの強
磁性金属薄膜を形成した。ついで、この薄膜表面に、エ
ステルA〜Iをそれぞれイソプロピルアルコ―ルに溶解
して50mg/m2になるように塗布し、水分を十分に
保つべく60℃,80%RHの条件下で24時間放置し
たのち、加水分解生成物の量を測定した。 【0026】実施例1 15μm厚のポリエチレンテレフタレ―トフイルム上に
、Coを斜め蒸着法により被着し、膜厚が120Åの強
磁性金属薄膜を形成した。この強磁性金属薄膜の表面に
、エステルAをイソプロピルアルコ―ルに溶解して10
mg/m2になるように塗布し、乾燥して、8mm幅に
スリツトして、磁気テ―プを作製した。 【0027】実施例2〜5 エステルAに代えて、エステルB〜Eを使用し、他は実
施例1と同様にして、4種の磁気テ―プを作製した。 【0028】比較例1〜4 エステルAに代えて、エステルF〜Iを使用し、他は実
施例1と同様にして、4種の磁気テ―プを作製した。 【0029】上記の実施例1〜5および比較例1〜4の
各磁気テ―プにつき、20℃,50%RH(相対湿度)
、40℃,80%RHにおける8mmVTR〔ソニ―(
株)のEV−S900〕でのヘツド汚れとドロツプアウ
トについて調べた。その結果を、後記の表1に示す。 【0030】なお、ヘツド汚れとは、100m長さの磁
気テ―プを、8mmVTR〔ソニ―(株)のEV−S9
00〕で1000回繰り返し走行させたのち、磁気ヘツ
ドを顕微鏡で観察し、ヘツド汚れなしを○、ヘツド汚れ
が少しある場合を△、ヘツド汚れがたくさんある場合を
×、と評価した。また、ドロツプアウトとは、30分間
記録再生したときの5μs以上のドロツプアウト数であ
る。 【0031】 【表1】表1 【0032】上記の表1から明らかなよう
に、この発明の実施例1〜5の磁気テ―プは、潤滑剤と
して用いた特定のエステルA〜Eが、比較例1〜4のエ
ステルF〜Iに比べて、耐加水分解性にすぐれているた
め、ヘツド汚れがなく、ドロツプアウトの少ない、信頼
性にすぐれたものであることがわかる。
Claims (1)
- 【請求項1】 非磁性支持体上に強磁性金属薄膜を設
けてなる磁気記録媒体において、上記薄膜の表面に三級
カルボン酸と分子末端に(CF3 )2 CF−基を有
するアルコ―ルとのエステルを含む潤滑剤層が形成され
ていることを特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17315291A JPH04368621A (ja) | 1991-06-17 | 1991-06-17 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17315291A JPH04368621A (ja) | 1991-06-17 | 1991-06-17 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04368621A true JPH04368621A (ja) | 1992-12-21 |
Family
ID=15955069
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17315291A Withdrawn JPH04368621A (ja) | 1991-06-17 | 1991-06-17 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH04368621A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5998340A (en) * | 1997-03-07 | 1999-12-07 | Hitachi Maxell, Ltd. | Lubricant and magnetic recording medium using the same |
-
1991
- 1991-06-17 JP JP17315291A patent/JPH04368621A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5998340A (en) * | 1997-03-07 | 1999-12-07 | Hitachi Maxell, Ltd. | Lubricant and magnetic recording medium using the same |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980903 |