JPH09166130A - ボールジョイント - Google Patents

ボールジョイント

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JPH09166130A
JPH09166130A JP34794495A JP34794495A JPH09166130A JP H09166130 A JPH09166130 A JP H09166130A JP 34794495 A JP34794495 A JP 34794495A JP 34794495 A JP34794495 A JP 34794495A JP H09166130 A JPH09166130 A JP H09166130A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボールジョイントにおいて、組付時の特性値
のバラツキをなくすとともに、長期に亘って組付時の特
性値を維持する。 【解決手段】 開口部4を有する有底容器状のソケット
2と、ソケット内2に配される球状頭部6と開口部4か
らソケット2外へ突出する軸部7とを有するスタッド5
と、軸部7が挿通する口部14を有し、ソケット2と球
状頭部6との間に介在されるボールシート10と、口部
14を軸方向に圧縮するキャップ20とを備えたボール
ジョイント1において、ボールシート10は、口部14
から軸方向に延びるスリット25が設けられて、球状頭
部6の上半球及び下半球を包み込む硬質合成樹脂製の主
シート8と、口部14の外周26に配され、キャップ2
0により締め代をもって圧縮されることにより、スリッ
ト25に食い込んで主シート8と一体化する軟質合成樹
脂製のバックアップシート9とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のサスペン
ション等に使用されるボールジョイントに関し、特にボ
ールシートの構造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】図8に示す従来のボールジョイント35
は、2ピース構造のボールシート42を備えたものであ
る。このボールジョイント35は、下部に開口部38が
形成されたソケット36を有し、この開口部38からソ
ケット36内には硬質合成樹脂で略半球殻状に形成され
た上部ボールシート40が挿入される。この上部ボール
シート40内にはスタッド5の球状頭部6の上半球が挿
入され、このスタッド5の軸部7は開口部38からソケ
ット36の外に突出される。さらに、球状頭部6の下半
球には、硬質合成樹脂でフランジを有する環状に形成さ
れた下部ボールシート41が被せられ、この下部ボール
シート41にキャップ39が被せられる。このキャップ
39の外縁部はソケット36の開口部38に沿って形成
された段部43に当てられ、開口部38の下縁部を内側
へかしめることにより固定される。このとき、下部ボー
ルシート41の外縁部44がソケット36とキャップ3
9の間にはさみ込まれて固定される。
【0003】ここで、図9に示すように、上部ボールシ
ート40の下端面に形成された凸部46が下部ボールシ
ート41の上端面に設けられた凹部47に嵌合すること
により両者の相対的なまわり止めが図られる。従って、
前記キャップ39による下部ボールシート41の固定に
より、両ボールシート40,41の絶対的なまわり止め
も図られる。
【0004】また、図10に示すボールジョイント50
は、1ピース構造のボールシート54を備えたものであ
る。このボールジョイント50は、下部に開口部53が
形成されたソケット51を有し、この開口部53からソ
ケット51内にはボールシート54が挿入される。この
ボールシート54は、上部が略半球殻状をなし、下部が
略円筒状をなすように、硬質合成樹脂により一体形成さ
れている。このボールシート54内にはスタッド5の球
状頭部6が挿入され、このスタッド5の軸部7は開口部
53からソケット51の外に突出される。さらに、ボー
ルシート54の下端部にキャップ55が被せられる。こ
のキャップ55の外縁部57はソケット51の開口部5
3に沿って形成された段部56に当てられ、開口部53
の下縁部を内側へかしめることにより固定される。この
かしめにより、ボールシート54の下端部が所定の締め
代だけ圧縮されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記2ピー
ス構造の硬質合成樹脂製のボールシート40,41の場
合、ボールシート40,41を固定するキャップ39の
締め付け圧力が下部ボールシート41の外縁部44にか
かり、両ボールシート40,41と球状頭部6におい
て、部品寸法のバラツキがそのまま回転トルクに影響を
及ぼしていた。従って、バラツキによっては、スタッド
5の球状頭部6とボールシート42との間にガタを生じ
回転トルクが低くなる場合や、スタッド5の球状頭部6
とボールシート42とがきつく締め付けられて回転トル
クがガチガチに高くなってしまう場合があり、組付時の
特性値にバラツキが生じる問題点があった。
【0006】また、前記1ピース構造の硬質合成樹脂製
のボールシート54の場合、ボールシート54を固定す
るキャップ55の締め付け圧力が、ボールシート54の
下端部に直接かかるため、ボールシート54の寸法のバ
ラツキにより軸方向の締め代が変化し、スタッド5の回
転トルクに大きな影響を及ぼしていた。すなわち、硬質
合成樹脂製のボールシート54は弾性係数が高く、その
弾性変形量に対するプレロードの変化率が大きいため、
寸法のバラツキが、組付時の回転トルクの特性値に大き
な影響を及ぼしてバラツキを生じさせる問題点があっ
た。
【0007】さらに、前記1ピース構造及び2ピース構
造のいずれのボールシート40,41,54も、使用時
に避けられないわずかな摩耗や塑性変形によるへたりに
より、ボールシート40,41,54と球状頭部6との
間の前記プレロードが急激に減少するため、短期間の使
用で、スタッド5の回転トルクが極端に低下したり、ひ
どい場合には、スタッド5の球状頭部6とボールシート
40,41,54との間にガタが生じたりすることがあ
った。ボールジョイント35,50がこのような状態に
なると、これらボールジョイント35,50を例えば自
動車のサスペンションに使用していた場合には、優れた
乗り心地が確保できなくなるおそれがあった。
【0008】本発明の目的は、上記課題を解決し、組付
時のスタッドとボールシート間の回転トルク等の特性値
のバラツキをなくし、外部入力を長期に亘って受けて
も、前記特性値を組付時の状態のまま維持でき、該ボー
ルジョイントを例えば自動車のサスペンションに使用し
た場合には、使用初期の優れた乗り心地を長期間に亘っ
て確保することができるボールジョイントを提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のボールジョイントは、開口部を有する有底
容器状のソケットと、該ソケット内に配される球状頭部
と前記開口部からソケット外へ突出する軸部とを有する
スタッドと、該軸部が挿通する口部を有し、該ソケット
と球状頭部との間に介在されるボールシートと、前記ボ
ールシートの口部を軸方向に圧縮するキャップとを備え
たボールジョイントにおいて、前記ボールシートは、前
記口部から軸方向に延びるスリットが設けられて、前記
球状頭部の上半球及び下半球を包み込む硬質合成樹脂製
の主シートと、前記主シートの口部の外周に配され、前
記キャップにより締め代をもって圧縮されることによ
り、前記スリットに食い込んで前記主シートと一体化す
る軟質合成樹脂製のバックアップシートとから構成し
た。
【0010】ここで、「軸方向」とは、ボールシートの
中心軸の方向を意味している。「硬質合成樹脂」として
は、ポリアセタール等を例示することができる。「軟質
合成樹脂」としては、ポリエステルエラストマー、ポリ
ウレタン等を例示することができる。また、「締め代」
とは、バックアップシートがキャップにより押圧されて
弾性的に圧縮変形する量をいう。
【0011】本発明の主シートは、前記口部の外周面
に、前記バックアップシートに食い込む突部が設けられ
ているものとすることができる。この「突部」として
は、突条や突起等を例示することができる。また、「突
部」の代りに、溝や孔等の凹部を設けることもできる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施した形態例に
ついて、図面を参照して説明する。まず、図1〜図4は
第一実施形態のボールジョイントを示している。本実施
例のボールジョイント1のソケット2には球面形の空洞
状の収容室3が設けられ、有底容器状をしている。この
収容室3の球面形の頂部にはグリース溜り12が凹設さ
れている。この収容室3の下部には開口部4が形成さ
れ、その開口部4に沿って段部21が周設されている。
この段部21には後述するボールシート10を介して球
状頭部6を収容室3に保持するためのキャップ20が当
てられ、開口部4の下縁部を内側へかしめることにより
固定されている。
【0013】スタッド5は、前記収容室3に配される球
状頭部6と、収容室3より下方向に突出する軸部7とか
ら一体に形成されている。
【0014】前記収容室3と球状頭部6との間には、硬
質合成樹脂としてのポリアセタールよりなる主シート8
と、軟質合成樹脂としてのポリエステルエラストマーよ
りなるバックアップシート9とからなるボールシート1
0が、スタッド5の球状頭部6を包み込むように介在さ
れている。
【0015】主シート8は、上部にグリース溜り12の
開口部に合致する円形の孔13が設けられ、下部にスタ
ッド5の球状頭部6挿入用の口部14が設けられた略球
面殻状に形成されている。主シート8の赤道部11より
下側は、その外側にバックアップシート9が配される外
周面26となっており、主シート8の肉厚を薄くしてあ
る。そして、図2に示すように、外周面26には口部1
4から軸方向に延びるスリット25,25…が設けられ
ている。
【0016】バックアップシート9は、環状に形成され
て前記外周面26に配されている。このバックアップシ
ート9には、図1の要部Pを拡大した図3に二点鎖線で
示すように、キャップ20により押圧される前には段部
21より突出し、キャップ20により軸方向に押圧され
たときには段部21と同じレベルまで弾性的に圧縮変形
する締め代Aが設けられている。すなわち、バックアッ
プシート9の底部22がキャップ20により押圧される
と、この締め代Aは弾性的に圧縮変形し、その弾性力に
より主シートの外周面26を内側に圧することにより、
球状頭部6に適度なプレロードをかけるようになってい
る。
【0017】このとき、図4に示すように、弾性係数の
低い軟質合成樹脂製のバックアップシート9は、弾性係
数の高い硬質合成樹脂製の主シート8のスリット25に
食い込むことにより、主シート8とバックアップシート
9とが一体化される。
【0018】また、ソケット2の外周に形成された環状
の取付溝15には、ダストカバー16上端部にインサー
ト成型された環状金具17によりソケット2の開口部4
の付近を覆うダストカバー16が固定され、このダスト
カバー16の下端部に一体に成形された摺動シール部1
8は、軸部7の外周に止着されたフランジ状のプレート
19に対して摺動可能に取り付けられている。
【0019】以上のように構成されたボールジョイント
1は、次のような作用及び効果を奏する。すなわち、ボ
ールジョイント1の使用時に生じるサスペンションから
の外部入力によるスタッド5の軸線方向及びその直角方
向の大きな荷重成分は、球状頭部6に当接する主シート
8の主に赤道部11より上側の部分が受ける。この主シ
ート8はポリアセタールにより形成されているため、前
記荷重成分により大きく変形したり破壊したりすること
はない。
【0020】前記の通り、このバックアップシート9
は、その底部22がキャップ20により押圧されると、
この締め代Aは弾性的に圧縮変形し、その弾性力により
主シートの外周面26を内側に圧することにより、球状
頭部6に適度なプレロードをかけるようになっている。
ここで、バックアップシート9はポリエステルエラスト
マーで形成されているので弾性係数が低く、その弾性変
形量に対するプレロードの変化率が小さいため、締め代
Aを大きくとることができる。また、主シート8のスリ
ット25にバックアップシート9が食い込むため、さら
に締め代Aを大きくとることができる。この結果、[0
006]で述べた通り従来の硬質合成樹脂製のボールシ
ート54では弾性係数が高いため、図5に破線で示すよ
うに、締め代の寸法バラツキ範囲に対する回転トルクの
バラツキ範囲がbとなって、締め代の寸法のバラツキが
回転トルクに大きく影響するのに対し、本発明のボール
シート10では、図5に実線で示すように、該回転トル
クのバラツキ範囲はaとなり、その影響を小さくするこ
とができる。すなわち、組付時の締め代等の部品寸法の
バラツキが吸収され組付時の回転トルク等の特性が安定
する。
【0021】さらに、前記の通り締め代Aを大きくとれ
るため、主シート8が使用時にわずかに摩耗したとして
も、締め代Aによるプレロードはほとんど変化しない。
また、このバックアップシート9は弾性変形域が大き
く、また、前記の通り主シートの赤道部より下側には余
り大きな荷重成分が加わらないことから、その弾性変形
域を超えて塑性変形することがなく、へたらない。従っ
て、外部入力を長期間に亘って受けても、スタッド5と
ボールシート10との間の適度なプレロードを維持する
ことができ、勿論、スタッド5とボールシート10との
間のガタは生じない。
【0022】また、前記の通り、組付時にバックアップ
シート9が主シート8のスリット25に食い込むことに
より、バックアップシート9と主シート8が一体化さ
れ、ボールシート10の相対的なまわり止め効果が高く
なる。
【0023】このように、本実施例のボールジョイント
によれば、異なった性質の二つのシート8,9からなる
ボールシート10により、ボールジョイント1としての
必要な機能を相乗的に向上させているので、使用初期の
自動車の優れた乗り心地を長期間に亘って確保すること
ができる。
【0024】次に、図6は第二実施形態のボールジョイ
ントに使用されるボールシート30の主シート27を示
している。本主シート27は、口部14の外周面29に
突条28,28…を設けた点が、第一実施例と相違して
おり、第一実施形態と同一の構成については、図面に共
通の符号を付して説明を省略する。
【0025】第二実施形態では、図7に示すように、底
部22がキャップ20により押圧されたバックアップシ
ート9は弾性係数の低い軟質合成樹脂製であるため、硬
質合成樹脂製の主シート27の突条28が食い込むこと
により、主シート27とバックアップシート9とが一体
化される。このため、ボールシート30のまわり止め効
果がさらに高くなる。
【0026】なお、本発明は前記実施形態の構成に限定
されず、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しな
い範囲で適宜変更して具体化することもできる。 (1)第一実施形態又は第二実施形態において、スリッ
トを主シートの赤道部より上まで延設すること。 (2)第一実施形態又は第二実施形態において、主シー
トの口部の外周面の肉厚を薄くせず、主シートの上部の
肉厚と同じにすること。 (3)第二実施形態において、突部として例示した突条
を突起とすること。また、突部の代りに溝や孔などの凹
部を設けること。
【0027】
【発明の効果】本発明のボールジョイントは、上記の通
り構成されているので、組付時のスタッドとボールシー
ト間の回転トルク等の特性値のバラツキをなくし、外部
入力を長期に亘って受けても、前記特性値を組付時の状
態のまま維持でき、該ボールジョイントを例えば自動車
のサスペンションに使用した場合には、使用初期の優れ
た乗り心地を長期間に亘って確保することができるとい
う優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第一実施形態のボールジョ
イントの断面図である。
【図2】同ボールジョイントの主シートの正面図であ
る。
【図3】図1における要部Pを拡大して示す断面図であ
る。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】同ボールジョイントの締め代と回転トルクとの
関係を示すグラフである。
【図6】本発明を具体化した第二実施形態のボールジョ
イントの主シートの正面図である。
【図7】同主シートとバックアップシートとの外周面の
断面図である。
【図8】従来例のボールジョイントの断面図である。
【図9】同ボールジョイントのボールシートの斜視図で
ある。
【図10】従来例のボールジョイントの断面図である。
【符号の説明】
1 ボールジョイント 2 ソケット 5 スタッド 6 球状頭部 8 主シート 9 バックアップシート 10 ボールシート 14 口部 20 キャップ 25 スリット 28 突条 29 外周面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を有する有底容器状のソケット
    と、該ソケット内に配される球状頭部と前記開口部から
    ソケット外へ突出する軸部とを有するスタッドと、該軸
    部が挿通する口部を有し、該ソケットと球状頭部との間
    に介在されるボールシートと、前記ボールシートの口部
    を軸方向に圧縮するキャップとを備えたボールジョイン
    トにおいて、 前記ボールシートは、 前記口部から軸方向に延びるスリットが設けられて、前
    記球状頭部の上半球及び下半球を包み込む硬質合成樹脂
    製の主シートと、 前記主シートの口部の外周に配され、前記キャップによ
    り締め代をもって圧縮されることにより、前記スリット
    に食い込んで前記主シートと一体化する軟質合成樹脂製
    のバックアップシートとからなることを特徴とするボー
    ルジョイント。
  2. 【請求項2】 前記主シートの口部の外周面に、前記バ
    ックアップシートに食い込む突部が設けられている請求
    項1記載のボールジョイント。
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