JPH09169948A - 水性塗料 - Google Patents

水性塗料

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JPH09169948A
JPH09169948A JP7330916A JP33091695A JPH09169948A JP H09169948 A JPH09169948 A JP H09169948A JP 7330916 A JP7330916 A JP 7330916A JP 33091695 A JP33091695 A JP 33091695A JP H09169948 A JPH09169948 A JP H09169948A
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俊典 森賀
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誠七 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水中への分散性及び分散安定性に優れている
と共に、低粘度で塗装作業性に優れ、低温短時間硬化性
を有し、硬化後の塗膜が高加工性、高耐食性、内容物中
への低溶出性を有する水性エポキシ系塗料を提供するに
ある。 【解決手段】 モル比で5:5乃至8:2のビスフェノ
ールAとビスフェノールFとから誘導された数平均分子
量8000乃至15000の共重合エポキシ樹脂をアク
リル変性したエポキシ・アクリレートと、メチロール基
含有熱硬化性樹脂硬化剤とを含有して成ることを特徴と
する水性塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシアクリレ
ート系の水性塗料に関するもので、より詳細には、ビス
フェノールAとビスフェノールFとから誘導された共重
合エポキシ樹脂をアクリル変成したエポキシアクリレー
トを含有し、塗装作業性及び環境衛生性に優れ、低温短
時間硬化性を有し、硬化後の塗膜が高加工性、高耐食
性、内容物中への低溶出性を有する水性塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】製缶業においては、金属を保護する有機
塗膜は、加工性と耐腐食性との組み合わせを要求され
る。即ち、缶蓋や缶胴の製造では、塗装金属板での加工
が行われ、イージィ・オープン・エンド等の缶蓋の場
合、スコア加工、リベット加工等の過酷な加工を受け、
缶胴の場合、高度の絞り加工、多重ネックイン加工、ビ
ード加工等の厳しい機械加工を受けるので、十分な加工
性を有すると共に、加工後にも優れた耐食性を有するこ
とが要求される。
【0003】従来優れた加工性を有し、耐食性、耐薬品
性などの実用性能をも満足する製缶用塗料として、エポ
キシ系塗料が広く使用されている。また、エポキシ系塗
膜の加工性を改善するために、エポキシ樹脂の分子量を
上げること、及びエポキシ樹脂に対する硬化剤樹脂の使
用比率を下げる等の手段が採用されている。
【0004】エポキシ系塗料を、水性乳化型塗料として
用いることについても既に提案があり、例えば、特開昭
63−275675号公報には、エポキシ樹脂成分とこ
れに対する硬化剤樹脂成分とを含有する塗膜形成成分と
しての熱硬化性樹脂と、高分子分散剤としてのカルボキ
シル基含有アクリル系樹脂とから成り、該アクリル系樹
脂中のカルボキシル基は分岐鎖アルキル基を有するアル
キルアミン類及び複素環アミンから成る群より選択され
た少なくとも1種のアミン塩の形で且つ塗料樹脂成分基
準で2乃至30の酸価となる量で存在し、且つ少なくと
も熱硬化性樹脂はO/W型エマルジョンの形で存在する
ことを特徴とする缶用水性塗料が記載されている。
【0005】また、本発明者らの提案にかかる特開平7
−145345号公報には、フェノール類の90モル%
以上が式(1) HO−Φ−CH2 −Φ−OH‥‥(1) 式中、Φはフェニレン基を表す、で表される二核体フェ
ノールであると共に、該二核体フェノールの内、パラ・
パラ・メチレン結合のものを20乃至50モル%含有す
るフェノール類とエピハロヒドリンとから誘導されたエ
ポキシ樹脂と、メチロール基含有熱硬化性樹脂硬化剤と
を含有することを特徴とするエポキシ系塗料及び上記エ
ポキシ樹脂とメチロール基含有熱硬化性樹脂硬化剤と
を、共存するアクリル樹脂成分の中和による自己乳化作
用により、水性媒体中に乳化状態で含有することを特徴
とするエポキシ系塗料が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記対
応策では塗膜の品質上未だ改善すべき問題がある。即
ち、前者の手段では、エポキシ樹脂の分子量を高くすれ
ば塗膜の密着性が低下し、加熱殺菌処理等で塗膜が浮
き、塗装缶の耐食性が低下しやすい。又後者の手段で
は、エポキシ樹脂成分の比率が高くなれば、内容品から
金属への水分或いは腐食成分が透過しやすくなり、塗装
缶の耐食性が低下する。更に、最終硬化塗膜中に低分子
量のエポキシ樹脂分が未硬化の状態で残留するようにな
り、これが内容物中に溶出することから衛生的特性及び
香味保持性の点から好ましくない。
【0007】製缶業においては、塗装金属板の加工性の
向上に対する絶えざる要求がある。例えば、イージィ・
オープン・エンド等の缶蓋の場合、スコア加工、リベッ
ト加工等により塗膜が損傷を受けやすく、この損傷部分
に対して補正塗りを行っているが、この補正塗りにより
工程数が増大し、製造コストも高いものとなっている。
このため、当業界においては、補正塗り等を必要としな
い塗料の出現が望まれている。
【0008】前述した特開平7−145345号公報の
提案は、加工性及び耐腐食性に優れたエポキシ系塗料を
提供した点で意義のあるものではあるが、上記の要求に
は未だ十分に答えるものではなかった。
【0009】また、金属板上の塗膜は、可及的に低温で
焼き付けることが可能であるのが望ましい。即ち、高温
の塗膜焼き付けでは、アルミニウム等の金属にダメージ
を与えるおそれが大きいからである。
【0010】従って、本発明の目的は、水中への分散性
及び分散安定性に優れていると共に、低粘度で塗装作業
性に優れ、低温短時間硬化性を有し、硬化後の塗膜が高
加工性、高耐食性、内容物中への低溶出性を有する水性
エポキシ系塗料を提供するにある。
【0011】本発明の他の目的は、缶蓋へのコイルコー
テイングに適用でき、高度の加工性およ及び耐食性を有
する水性塗料を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、モル比
が5:5乃至8:2のビスフェノールAとビスフェノー
ルFとから誘導された数平均分子量8000乃至150
00の共重合エポキシ樹脂をアクリル変成したエポキシ
・アクリレートと、メチロール基含有熱硬化性樹脂硬化
剤とを含有して成ることを特徴とする水性塗料が提供さ
れる。
【0013】上記エポキシ・アクリレートの形成に用い
る共重合エポキシ樹脂は、ビスフェノールAのジグリシ
ジルエーテルとビスフェノールFまたはビスフェノール
F及びビスフェノールAの混合物とから誘導された共重
合エポキシ樹脂であることが好ましい。
【0014】また、共重合エポキシ樹脂の製造に用いる
ビスフェノールFはo−o及びo−pメチレン結合のも
のを60モル%以上含有するものであるのがよい。
【0015】また、上記共重合エポキシ樹脂は分子量1
000以下の成分を2重量%未満の量で含有する共重合
エポキシ樹脂であるのがよい。
【0016】共重合エポキシ樹脂は1分子当りのエポキ
シ基の平均数が0.6乃至1.5の範囲にあるのがよ
い。
【0017】共重合エポキシ樹脂のアクリル変性は、後
述する任意の手段で行うことができるが、一般に共重合
エポキシ樹脂とアクリル樹脂とは、90:10ないし7
5:25の重量比で存在するのがよい。少なくとも一部
の共重合エポキシ樹脂の存在下、(メタ)アクリル酸を
必須成分とするエチレン系不飽和単量体をグラフト重合
させることにより行われているのが好適である。
【0018】上記のエチレン系不飽和単量体は、特に限
定されないが、(メタ)アクリル酸60乃至70重量
%、スチレン30乃至40重量%及びエチルアクリレー
ト1重量%未満から成る組成物であるのがよい。
【0019】メチロール基含有熱硬化性樹脂硬化剤は、
レゾール型フェノール樹脂、特にビスフェノールFとホ
ルムアルデヒドとから誘導されたレゾール型フェノール
樹脂であることが好ましい。
【0020】上記レゾール型フェノール樹脂は、エポキ
シ・アクリレート100重量部当り0.5乃至7重量部
の量で存在するのが好適である。
【0021】
【発明の実施形態】本発明の水性塗料は、エポキシ・ア
クリレートとメチロール基含有熱硬化性樹脂硬化剤とを
含有して成るが、このエポキシ・アクリレートが、モル
比が5:5乃至8:2のビスフェノールAとビスフェノ
ールFとから誘導された数平均分子量8000乃至15
000の共重合エポキシ樹脂のアクリル変性物から成っ
ていることが顕著な特徴である。この共重合エポキシ樹
脂のアクリル変性物の使用により、水中への分散性や分
散安定性に優れ、低粘度で塗装作業性に優れ、低温短時
間硬化性を有する塗料が得られると共に、硬化後の塗膜
の高加工性、高耐食性、及び内容物中への低溶出性が得
られる。
【0022】即ち、後述する例に示すとおり、エポキシ
樹脂中のビスフェノール成分が全てビスフェノールAか
ら成るエポキシ・アクリレートを含む塗料(比較例7)
では、固形分濃度30%でダイラタンシーを示し、分散
性も悪く、塗装作業性に劣っている。またエポキシ樹脂
中のビスフェノール成分中のビスフェノールFのモル比
が本発明の範囲を下回るエポキシ・アクリレートを含む
塗料(比較例1)では、やはり同じ濃度でダイラタンシ
ーを示し、分散性も不良である。これに対して、エポキ
シ樹脂中のビスフェノール成分中のビスフェノールA:
ビスフェノールFのモル比が本発明の範囲にある塗料で
は、同じ濃度で460cps程度の低粘度であると共
に、分散性も良好であり、本発明の塗料は、塗装作業性
に優れていることが明らかである。
【0023】また、ビスフェノール成分中のビスフェノ
ールFのモル比が本発明の範囲を下回る塗料(上記比較
例1、7及び13)では、到達最高温度(PMT)24
0℃、20秒間の条件では、形成される塗膜がレトルト
殺菌時に白化し、低温短時間硬化が困難であり、またレ
トルト時に塗料成分が内容物中に溶出し、更に加工部の
耐食性においても未だ不十分である。
【0024】一方、ビスフェノール成分中のビスフェノ
ールFのモル比が本発明の範囲を上回る塗料(比較例
8)では、塗料の粘度を低い範囲に保つという点では、
満足できるとしても、低温短時間硬化性が不十分であ
り、到達最高温度(PMT)240℃、20秒間の条件
では、形成される塗膜がレトルト殺菌時に白化し、また
レトルト時に塗料成分が内容物中に溶出する傾向がある
と共に、塗装板の缶蓋への加工、即ちスコア加工、リベ
ット加工等に際して塗膜の耐腐食性が低下する傾向が大
きい。
【0025】本発明でエポキシ・アクリレートの調製に
用いる共重合エポキシ樹脂は、モル比が5:5乃至8:
2のビスフェノールAとビスフェノールFとから誘導さ
れていることに加えて、数平均分子量が8000乃至1
5000の範囲にあることも、前記組み合わせ特性に関
して重要である。
【0026】共重合エポキシ樹脂の数平均分子量が上記
範囲を下回る場合(比較例4)には、レトルト時に塗膜
の白化や、内容物中への溶出傾向を生じ、更に塗装板の
缶蓋への加工、即ちスコア加工、リベット加工等に際し
て塗膜の耐腐食性が低下する傾向も大きい。
【0027】一方、共重合エポキシ樹脂の数平均分子量
が上記範囲を上回ると(比較例3)、塗膜の白化や、内
容物中への溶出傾向の点では問題がないとしても、塗料
の分散性が悪く、また塗装板の缶蓋への加工、即ちスコ
ア加工、リベット加工等に際して塗膜の耐腐食性が低下
する傾向がある。
【0028】共重合エポキシ樹脂は、分子量1000以
下の成分を2重量%以下の量で含有することも、硬化後
の塗膜の高加工性、高耐食性、及び内容物中への低溶出
性の点で重要である。上記低分子量成分の含有量が大き
くなると、これらの特性が低下するようになる(比較例
1乃至2及び4乃至8)。
【0029】共重合エポキシ樹脂の原料となるビスフェ
ノールFは、o−o及びo−pメチレン結合のものを6
0モル%以上含有することが、低溶剤含有量での優れた
塗装作業性を確保し、低温短時間硬化性を達成する上で
重要である。上記o−o及びo−pメチレン結合のもの
が60モル%を下回るビスフェノールFから誘導された
共重合エポキシ樹脂のアクリル変性物を用いた塗料で
は、ダイラタンシーを示し、分散性も悪く、低温硬化性
にも欠ける(比較例5)。
【0030】エポキシ・アクリレートの製造に用いる共
重合エポキシ樹脂は、通常のビスエポキシドとは異な
り、1分子当たりのエポキシ基の数が2未満であり、特
に0.6乃至1.5の範囲にある。1分子当たりのエポ
キシ基の数が0.6未満のものや1.5を越えるもの
は、上記範囲内のものに比して、組み合わせ特性の何れ
かにおいて劣っている(比較例3、6、8及び4)。
【0031】共重合エポキシ樹脂のアクリル変性は、後
述する任意の手段で行うことができるが、一般に共重合
エポキシ樹脂とアクリル樹脂とは、90:10ないし7
5:25の重量比で存在するのがよい。少なくとも一部
の共重合エポキシ樹脂の存在下、(メタ)アクリル酸を
必須成分とするエチレン系不飽和単量体をグラフト重合
させることにより行われているのが好適である。
【0032】アクリル樹脂成分の含有量が上記範囲より
も少ないと(比較例11)、塗料は分散不良となり、一
方上記範囲よりも多いと(比較例12)、塗膜は耐水性
に欠け、塗膜物性が全て低下する。
【0033】上記エポキシ・アクリレートは、メチロー
ル基含有熱硬化性樹脂、特にレゾール型フェノール樹
脂、最も好適にはビスフェノールFとホルムアルデヒド
とから誘導されたレゾール型フェノール樹脂と組み合わ
せて使用するのがよく、上記硬化剤樹脂は、エポキシ・
アクリレート100重量部当たり0.5乃至7重量部の
量で用いるのがよい。
【0034】硬化剤樹脂の使用量が上記範囲よりも少な
いときには、形成される塗膜の耐熱水性が低く、加工後
の耐腐食性も不十分であり、この塗料を用いた蓋はフェ
ザリングを発生しやすい(比較例10)。一方、硬化剤
樹脂の量が上記範囲よりも多いと、内容物中への塗料成
分の溶出が大きく、加工後の耐腐食性も劣る(比較例9
及び13)。
【0035】本発明でエポキシ・アクリレートの製造に
用いる共重合エポキシ樹脂は、モル比が5:5乃至8:
2のビスフェノールAとビスフェノールFとから誘導さ
れたものであれば、任意の共重合方式のエポキシ樹脂で
あってよいが、ビスフェノールAのジグリシジルエーテ
ルとビスフェノールFまたはビスフェノールF及びビス
フェノールAの混合物とから誘導された共重合エポキシ
樹脂であることが好ましい。
【0036】先ず共重合エポキシ樹脂の原料として用い
るビスフェノールFについて説明する。
【0037】[ビスフェノールF]ビスフェノールFは
フェノールとホルムアルデヒドとの反応から誘導され
る。反応はフェノール/ホルムアルデヒドのモル比が3
乃至6というようなフェノール過剰下で行われ、触媒と
しては蓚酸、塩酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸、あ
るいはリン酸のような強酸や、二価金属の塩や酸化物等
が用いられる。反応温度としては40乃至120℃、反
応時間としては30分乃至4時間程度が適当である。ホ
ルムアルデヒドとしては通常30乃至55%の水溶液
(ホルマリン)が用いられ、融点40.9℃のフェノー
ルも通常少量の水と混合され液状で取扱われる。反応時
のpHとしては1乃至7の適当なpHに調整され、pH
1乃至4の酸性条件下ではp−メチレン結合含量の高い
ビスフェノールFが生成し、pH4乃至7の弱酸性領域
では、Mn、Ca、Mg、Zn、Cd、Pb、Cu、C
o、Ni等の二価金属塩や酸化物を触媒として用いた場
合にo−メチレン結合含量の高いビスフェノールFが得
られる。o−メチレン結合を得るために特に好適な二価
金属塩は、Zn、Mn、Mg等の酢酸塩である。
【0038】反応懸濁液からは水が分離除去され、必要
な場合は触媒の中和や生成物の水洗が行われる。次いで
一般的には常圧蒸留で脱水され、減圧蒸留で残留フェノ
ールが除かれる。得られたビスフェノールFには2,
2’−、2,4’−、4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルメタンの3種の2核体フェノールの他、3核体や4核
体等の多核体が含まれており、2核体フェノールだけを
精製する場合は減圧蒸留法で行われる。更に蒸留法や溶
剤からの再結晶法を用いて3種の2核体フェノールのそ
れぞれを単離することも可能である。ビスフェノールF
の精製には通常蒸留精製法が用いられるが、溶剤からの
再結晶法を用いてもなんら差支えない。再結晶溶剤とし
てはブタノール等のアルコール、アセトン、ベンゼン、
トルエン等、あるいはこれらの混合溶剤が用いられる。
ビスフェノールFの製造中に少量副生するジメチレンエ
ーテル結合は、精製中に150乃至160℃の加熱ステ
ージを設けることによってメチレン結合に変換すること
ができる。
【0039】得られたビスフェノールFは高速液体クロ
マトグラフィー(HPLC)によって分析することによ
り、3種の2核体フェノールを3核体、4核体等の多核
体から分離でき、2核体純度やo−o、o−p、p−p
の3種のメチレン結合体の含有量をそれぞれ決定するこ
とができる。固定相にはジクロロジブチルシランで処理
したシリカ等が用いられ、溶離液としてはメタノール/
水、アセトニトリル/水、メタノール・アセトニトリル
混合物/水等が用いられる。検出器としては紫外吸収
(UV)を用い、各ピーク面積と各成分の重量濃度が比
例すると考えて、ビスフェノールF中の各成分含有量を
決定する。また、NMR法を用いてもビスフェノールF
中のo−o、o−p、p−pメチレン結合の比率を定量
評価することができる。
【0040】ビスフェノールFは下記化学式(1) HO−Φ−CH2 −Φ−OH‥‥(1) 式中、Φはフェニレン基を表す、で表されるが、o−o
及びo−pメチレン結合のものを60モル%以上含有す
るものが好適である。入手が容易であり、本発明の目的
に好適に使用されるビスフェノールFは、オルソ・パラ
・メチレン結合のものを40乃至60モル%、パラ・パ
ラ・メチレン結合のものを20乃至40モル%及びオル
ソ・オルソ・メチレン結合のものを10乃至20モル%
含有する混合物である。
【0041】[共重合エポキシ樹脂]本発明に用いるエ
ポキシ樹脂はビスフェノールAとビスフェノールFとエ
ピクロルヒドリンから誘導された共重合エポキシ樹脂で
あり、好適な共重合エポキシ樹脂はモル比が5:5乃至
8:2、特に好ましくは5:5乃至7:3のビスフェノ
ールAとビスフェノールFとから誘導された数平均分子
量が8000乃至15000、特に好ましくは1000
0乃至14000の範囲の共重合エポキシ樹脂である。
共重合エポキシ樹脂中のビスフェノールF含有量が上記
範囲を超えて大きくなる場合は、塗料粘度は低下するも
のの、樹脂のガラス転移点(Tg)が下がり、塗膜の耐
熱性や耐水性が劣るようになる。レトルト処理で塗膜白
化を生じる傾向が強くなるとともに、水やイオンが透過
しやすくなるために塗膜の耐食性能が低下する。ビスフ
ェノールF含有量が上記範囲を越えて小さくなる場合は
樹脂溶液の粘度が著しく上昇し、塗装適正粘度を得るた
めの溶剤使用量が増大する。また、数平均分子量が上記
範囲を上回る場合も塗装適正粘度を得るための溶剤使用
量の著しい増大を招き、上記範囲を下回る場合は塗膜の
加工性が不十分となって加工耐食性が劣るようになる。
また、数平均分子量の低下とともに塗料の低温短時間硬
化特性も劣るようになり、不足した硬化性を補うために
硬化剤添加量を増大させると加工性や溶出性の悪化を招
く結果となる。
【0042】共重合エポキシ樹脂は、ビスフェノールA
及びビスフェノールFとエピクロルヒドリンとの一段重
合法(タフィー法)や、ビスフェノールFまたはビスフ
ェノールF及びビスフェノールAのジグリシジルエーテ
ルとビスフェノールAの二段重合法(フュージョン法)
で誘導することも可能であるが、上記範囲の数平均分子
量を有した高分子量共重合エポキシ樹脂を得るために
は、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルとビスフ
ェノールFまたはビスフェノールF及びビスフェノール
Aの混合物との二段重合法(フュージョン法)で誘導す
ることが好ましい。一段重合法で重合した共重合エポキ
シ樹脂は重量平均分子量/数平均分子量で表す分子量分
布が広くなる傾向にあり、低分子量成分を多く含むため
溶出性が悪く、また反対に超高分子量成分をも多く含む
ため、樹脂溶液の粘度が高くなり、溶剤使用量の増大を
招く結果となる。上記二段重合法の前者においても、共
重合エポキシ樹脂中に低分子量成分を多く含み溶出性が
劣る傾向にある。この原因については、ビスフェノール
AのジグリシジルエーテルとビスフェノールFまたはビ
スフェノールF及びビスフェノールAの混合物との反応
物に比べ、前者のビスフェノールFまたはビスフェノー
ルF及びビスフェノールAの混合物のジグリシジルエー
テルとビスフェノールAとの反応物では、反応の初期で
環状二量体や環状三量体が生成しやすくなるためと考え
られる。これは2,2’−ジヒドロキシジフェニルメタ
ン及び2,4’−ジヒドロキシジフェニルメタンのジグ
リシジルエーテルの構造的特徴を考えることにより類推
できる。
【0043】8000乃至15000の数平均分子量を
有する高分子量共重合エポキシ樹脂を得るためには、二
段重合法に用いる原料の純度が重要となる。ビスフェノ
ールAとしては融点155乃至157℃の高純度品を用
い、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルとしても
高純度品を用いるのが好ましく、例えば粘度90乃至1
30ポイズ(25℃)、エポキシ当量175乃至190
の液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。使
用するビスフェノールFの2核体純度は更に重要であ
り、好適なビスフェノールFは98%以上、好ましくは
99%以上の2核体純度を有するものである。用いる原
料の純度が悪い場合は分子量分布が大きくなり、重量平
均分子量が大きくなったとしてもかなりの低重合度成分
を含有し、数平均分子量が上記範囲に到達しない場合が
多い。
【0044】更に上記範囲の数平均分子量を有する共重
合エポキシ樹脂を得るためには、ビスフェノールのジグ
リシジルエーテルとビスフェノールを約1:1(10:
9乃至9:10)のモル比で用いて重合させることも重
要な要件である。原料のモル比が上記範囲を逸脱する
と、数平均分子量が上記範囲に到達しない場合が多い。
【0045】本発明に用いる共重合エポキシ樹脂は分子
量1000以下の成分の含有量が2%未満のものであ
り、これから得られる塗膜は溶出性やフレーバー性に優
れたものとなる。従来製缶用塗料では、溶出性を抑える
ために高温・長時間の硬化反応が必要であるという面が
あったが、溶出成分量の少ない樹脂を用いることによっ
て低温・短時間焼き付けが可能となった。
【0046】本発明に用いる共重合エポキシ樹脂は重量
平均分子量/数平均分子量で示す分子量分布が狭く、6
以下であることが重要な要件の一つである。分子量分布
が6を越える場合は塗料粘度が高くなり、ビスフェノー
ルFを配合して減粘した効果が相殺される。
【0047】また、数平均分子量をエポキシ当量で除し
て求めたエポキシ樹脂1分子当りのエポキシ基の平均数
が0.6乃至1.5の範囲、特に0.7乃至1.3の範
囲であることも本発明に用いる共重合エポキシ樹脂の特
徴であり、上記範囲を越えると塗膜の下地との接着性、
加工性、溶出性などで不都合を生じる。
【0048】本発明に用いる溶剤に溶解したときの粘度
が低い高分子量共重合エポキシ樹脂を得るためには、用
いるビスフェノールFの3種の異性体比が重要となり、
o−o及びo−pメチレン結合体の含有量が60%以
上、特に68%以上(p−pメチレン結合体の含有量が
40%以下、特に32%以下)であることが好ましい。
o−o及びo−pメチレン結合体の含有量が上記範囲を
下回るとき(p−pメチレン結合体の含有量が上記範囲
を上回るとき)は溶液粘度の低下効果が不十分で、従来
のビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いた塗料に対し
溶剤使用量の大幅な削減は期待できない。
【0049】本発明の水性塗料が非常に優れた低温短時
間硬化性を示すもう一つの理由は共重合エポキシ樹脂に
ある。共重合エポキシ樹脂は高分子量であり、少量の架
橋反応が起っただけで皮膜性能が格段に向上するという
ような自明の理由だけでなく、共重合エポキシ樹脂には
o−o及びo−pメチレン結合体含有量の高いビスフェ
ノールFを使用しており、高反応性を示すp−位が空い
ているため、これが硬化反応に関与するという別の理由
がある。共重合エポキシ樹脂骨格上の空位となったp−
位は、メチロール基乃至エーテル化メチロール基と直接
反応する他、硬化反応中に副生するホルムアルデヒドを
介しても反応するようである。
【0050】本発明に用いる共重合エポキシ樹脂がビス
フェノールAとビスフェノールFを5:5乃至8:2の
モル比で含む理由は前述したが、その他に反応性を制御
するという別の理由がある。上記範囲を越えてビスフェ
ノールFを多く含む場合は、塗料の焼き付け条件のわず
かな違いに鋭敏に反応し、一定品質の塗膜が得られ難
く、ともすれば硬化度が上がりすぎて塗膜の残留歪みが
大きく、接着性や加工性が劣るようになる。また、上記
範囲よりビスフェノールF含有量が低い場合は、低温短
時間硬化性が不十分となる。
【0051】重合反応は押出し機を用いた連続式や反応
釜を用いたバッチ式で行われる。連続式の場合、好適な
重合温度は170乃至250℃であり、好適な反応時間
は0.01乃至0.06時間である。バッチ式の場合は
140乃至220℃の温度範囲、及び1乃至8時間の反
応時間が好適である。
【0052】重合反応は無溶剤下で行うことができる
し、溶剤の存在下に行ってもよい。重合に用いる好適な
溶剤は、例えばグリコールエーテル、アルコール、ケト
ン、アセテート、芳香族炭化水素、及びこれらのあらゆ
る組み合わせを含む。特に好適な溶剤は、例えば、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
メチルアミルケトン、ジアセテートアルコール、モノも
しくはジアルキレングリコールのC1 〜C4 アルキルエ
ーテル、例えばエチレングリコールのn−メチルエーテ
ル、エチレングリコールのメチルエーテル、プロピレン
グリコールのn−ブチルエーテル、プロピレングリコー
ルのメチルエーテル、ジエチレングリコールのn−ブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールのメチルエーテル、
ジプロピレングリコールのn−ブチルエーテルもしくは
ジプロピレングリコールのメチルエーテル、3−メチル
−3−メトキシブタノール、n−ブタノール、sec−
ブタノール、イソプロパノール、ブチルアセテート、ト
ルエン、キシレン及びこれらのあらゆる組み合せを含
む。
【0053】重合系中の溶剤はエポキシ樹脂の原料混合
物100部当り0.1乃至20部、特に1乃至10部の
量で用いるのが良く、所望の共重合エポキシ樹脂が調整
された場合、特にバッチ式では溶剤で希釈して反応を止
めることができる。また、攪拌が困難となった場合は溶
剤で希釈して粘度を下げることで更に反応を進めること
もできる。
【0054】重合反応に用いる好適な触媒は、例えば、
ホスホニウム化合物、例えばホスホニウムカルボキシレ
ート、ホスホニウムカルボキシレート・カルボン酸錯
体、ホスホニウムハリド、ホスホニウムビスカーボネー
ト、ホスホニウムホスフェート、及びこれらのあらゆる
組み合せを含む。特に好適な触媒は、例えば、エチルト
リフェニルホスホニウムアセテート・酢酸錯体、エチル
トリフェニルホスホニウムホスフェート、テトラブチル
ホスホニウムアセテート・酢酸錯体、テトラブチルホス
ホニウムホスフェート及びこれらのあらゆる組み合せを
含む。
【0055】また、下記式(2)で表わされる触媒も好
適である。 - ZR123+ −Z−P+123 Z´- ‥(2) (上式中、各R1 、R2 及びR3 は独立に芳香族基又は
不活性置換芳香族基であり;Zは−(C(R422
−であり;各R4 は独立に水素又は1〜20、より好適
には1〜10、最も好適には1〜4個の炭素原子を含む
ヒドロカルビル基もしくは不活性置換ヒドロカルビル基
であり;Z´はあらゆる好適なアニオンであり;aは少
なくとも4、好適には4〜20、より好適には4〜1
0、最も好適には4〜6の値を有する)。上記Zにおけ
る好適な不活性置換基は、例えば−CO−Cl,−CN
及び−OHを含む。
【0056】本発明において用いる特に好適な触媒は、
例えば、テトラメチレンビス(トリフェニルホスホニウ
ムクロリド)、テトラメチレンビス(トリフェニルホス
ホニウムヨージド)、テトラメチレンビス(トリフェニ
ルホスホニウムプロミド)、ペンタメチレンビス(トリ
フェニルホスホニウムクロリド)、ペンタメチレンビス
(トリフェニルホスホニウムヨージド)、ペンタメチレ
ンビス(トリフェニルホスホニウムプロミド)、ヘキサ
メチレンビス(トリフェニルホスホニウムヨージド)、
ヘキサメチレンビス(トリフェニルホスホニウムクロリ
ド)、ヘキサメチレンビス(トリフェニルホスホニウム
プロミド)、ヘプタメチレンビス(トリフェニルホスホ
ニウムクロリド)、ヘプタメチレンビス(トリフェニル
ホスホニウムプロミド)、テトラメチレンビス(トリフ
ェニルホスホニウムアセテート・酢酸錯体)、ペンタメ
チレンビス(トリフェニルホスホニウムアセテート・酢
酸錯体)、ヘキサメチレンビス(トリフェニルホスホニ
ウムアセテート・酢酸錯体)、ヘプタメチレンビス(ト
リフェニルホスホニウムアセテート・酢酸錯体)、テト
ラメチレンビス(トリフェニルホスホニウムホスフェー
ト)、ペンタメチレンビス(トリフェニルホスホニウム
ホスフェート)、ヘキサメチレンビス(トリフェニルホ
スホニウムホスフェート)、ヘプタメチレンビス(トリ
フェニルホスホニウムホスフェート)、テトラメチレン
ビス(トリフェニルホスホニウム)ビカーボネート、ペ
ンタメチレンビス(トリフェニルホスホニウム)ビカー
ボネート、ヘキサメチレンビス(トリフェニルホスホニ
ウム)ビカーボネート、ヘプタメチレンビス(トリフェ
ニルホスホニウム)ビカーボネート、テトラメチレンビ
ス(トリフェニルホスホニウム)オキサレート、ペンタ
メチレンビス(トリフェニルホスホニウム)オキサレー
ト、ヘキサメチレンビス(トリフェニルホスホニウム)
オキサレート、ヘプタメチレンビス(トリフェニルホス
ホニウム)オキサレート、及びこれらの組み合せを含
む。
【0057】また、触媒として好適に用いられるもの
は、燐原子に結合した3個のフェニル基及び燐原子に結
合した1個のシクロアルキル基を有するホスホニウム化
合物である。ホスホニウム化合物のアニオン部が何であ
ろうとかまわない。特に好適なそのようなアニオンは、
例えばハライド、例えばクロリド、プロミドもしくはヨ
ージド;カルボキシレート、例えばホルメート、アセテ
ート、オキサレート、トリフルオロアセテート、カルボ
キシレート・カルボン酸錯体、例えばアセテート・酢酸
錯体;無機酸の共役塩基、例えばビカーボネート、テト
ラフルオロボレートもしくはビホスフェート;及びフェ
ノールの共役塩基、例えばフェナート又はビスフェノー
ルもしくはビフェノール(例えばビスフェノールAもし
くはビスフェノールF)由来のアニオン、これらの組み
合せ等を含む。このシクロアルキルトリフェニルホスホ
ニウム触媒は下記式(3)
【化1】 (上式中、Qはシクロアルキル環中に好適には3〜8、
より好適には4〜7、最も好適には5〜6個の炭素原子
を有するシクロアルキル、アルキル又はハロ置換シクロ
アルキル基であり;各Rは独立に水素、ハロゲン、又は
好適には1〜12、より好適には1〜6、最も好適には
1〜3個の炭素原子を有するヒドロカルビル基であり;
Zはアニオン、例えばクロリド、プロミドもしくはヨー
ジド、カルボキシレート、例えばホルメート、アセテー
ト、オキサレート、トリフルオロアセテート、もしくは
カルボキシレート・カルボン酸錯体、例えばアセテート
・酢酸錯体、無機酸の共役塩基、例えばビカーボネー
ト、テトラフルオロボレートもしくはビホスフェート;
及びフェノールの共役塩基、例えばフェナート又はビス
フェノールもしくはビフェノール(例えばビスフェノー
ルAもしくはビスフェノールF)由来のアニオン並びに
これらの組み合せである)で表される。
【0058】特に好適なそのような触媒は、例えばシク
ロプロピルトリフェニルホスホニウムヨージド、シクロ
プロピルトリフェニルホスホニウムプロミド、シクロプ
ロピルトリフェニルホスホニウムクロリド、シクロプロ
ピルトリフェニルホスホニウムアセテート、シクロプロ
ピルトリフェニルホスホニウムアセテート・酢酸錯体、
シクロプロピルトリフェニルホスホニウムホスフェー
ト、シクロプロピルトリフェニルホスホニウムヘプタノ
エート、シクロプロピルトリフェニルホスホニウムオキ
サレート、シクロブチルトリフェニルホスホニウムヨー
ジド、シクロブチルトリフェニルホスホニウムプロミ
ド、シクロブチルトリフェニルホスホニウムクロリド、
シクロブチルトリフェニルホスホニウムアセテート、シ
クロブチルトリフェニルホスホニウムアセテート・酢酸
錯体、シクロブチルトリフェニルホスホニウムホスフェ
ート、シクロブチルトリフェニルホスホニウムヘプタノ
エート、シクロブチルトリフェニルホスホニウムオキサ
レート、シクロペンチルトリフェニルホスホニウムヨー
ジド、シクロペンチルトリフェニルホスホニウムプロミ
ド、シクロペンチルトリフェニルホスホニウムクロリ
ド、シクロペンチルトリフェニルホスホニウムアセテー
ト、シクロペンチルトリフェニルホスホニウムアセテー
ト・酢酸錯体、シクロペンチルトリフェニルホスホニウ
ムホスフェート、シクロペンチルトリフェニルホスホニ
ウムヘプタノエート、シクロペンチルトリフェニルホス
ホニウムオキサレート、シクロプロピルトリフェニルホ
スホニウムヨージド、シクロプロピルトリフェニルホス
ホニウムプロミド、シクロプロピルトリフェニルホスホ
ニウムクロリド、シクロプロピルトリフェニルホスホニ
ウムアセテート、シクロプロピルトリフェニルホスホニ
ウムアセテート・酢酸錯体、シクロプロピルトリフェニ
ルホスホニウムホスフェート、シクロプロピルトリフェ
ニルホスホニウムヘプタノエート、シクロプロピルトリ
フェニルホスホニウムオキサレート、シクロヘキシルト
リフェニルホスホニウムヨージド、シクロヘキシルトリ
フェニルホスホニウムプロミド、シクロヘキシルトリフ
ェニルホスホニウムクロリド、シクロヘキシルトリフェ
ニルホスホニウムアセテート、シクロヘキシルトリフェ
ニルホスホニウムアセテート・酢酸錯体、シクロヘキシ
ルトリフェニルホスホニウムホスフェート、シクロヘキ
シルトリフェニルホスホニウムオキサレート、シクロヘ
プチルトリフェニルホスホニウムヨージド、シクロヘプ
チルトリフェニルホスホニウムプロミド、シクロヘプチ
ルトリフェニルホスホニウムクロリド、シクロヘプチル
トリフェニルホスホニウムアセテート、シクロヘプチル
トリフェニルホスホニウムアセテート・酢酸錯体、シク
ロヘプチルトリフェニルホスホニウムホスフェート、シ
クロヘプチルトリフェニルホスホニウムヘプタノエー
ト、シクロヘプチルトリフェニルホスホニウムオキサレ
ート、シクロオクチルトリフェニルホスホニウムヨージ
ド、シクロオクチルトリフェニルホスホニウムプロミ
ド、シクロオクチルトリフェニルホスホニウムクロリ
ド、シクロオクチルトリフェニルホスホニウムアセテー
ト、シクロオクチルトリフェニルホスホニウムアセテー
ト・酢酸錯体、シクロオクチルトリフェニルホスホニウ
ムホスフェート、シクロオクチルトリフェニルホスホニ
ウムヘプタノエート、シクロオクチルトリフェニルホス
ホニウムオキサレート及びこれらの組み合せを含む。
【0059】触媒はビスフェノールのジグリシジルエー
テルとビスフェノールの反応を十分触媒する量で用いら
れるが、エポキシ樹脂の原料混合物100部当り0.0
3乃至2部、特に0.04乃至1部の量で用いるのが良
い。
【0060】[レゾール型フェノール樹脂]本発明に用
いるレゾール型フェノール樹脂は、フェノール類とホル
ムアルデヒドまたはその機能誘導体とを塩基性触媒の存
在下に反応させ、必要によりアルコールでエーテル化さ
せることにより得られる。
【0061】好適なフェノール類の例は次の通りであ
り、以下のフェノール類のあらゆる組み合わせを含む。
o−クレゾール、p−クレゾール、p−tert−ブチルフ
ェノール、p−エチルフェノール、2,3−キシレノー
ル、2,5−キシレノール等の低級アルキル置換2官能
性フェノール類;p−tert−アミルフェノール、p−ノ
ニルフェノール、p−フェニルフェノール、p−シクロ
ヘキシルフェノール等のその他の2官能性フェノール
類;フェノール(石炭酸)、m−クレゾール、m−エチ
ルフェノール、3,5−キシレノール、m−メトキシフ
ェノール等の3官能性フェノール類;2,4−キシレノ
ール、2,6−キシレノール等の1官能性フェノール
類;2.2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン(ビスフェノールA)、2,2′−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)ブタン(ビスフェノールB)、ビスフェ
ノールF、1,1′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、4−ヒドロキシフエニルエーテル、P−(4−
ヒドロキン)フェノール、等の多環多価フェノール類。
【0062】本発明に用いられるレゾール型フェノール
樹脂を構成する最も好適なフェノール類はビスフェノー
ルFである。ビスフェノールFとしては2核体含有量の
高い精製品であっても、多核体の混入した粗精製品であ
っても差支えない。溶出性に特別な留意が必要な場合な
どでは3核体、4核体等の多核体含有量の高いフェノー
ル・ノボラックを好んで用いる場合もありうる。
【0063】低温短時間硬化性が特に必要な用途ではo
−o及びo−pメチレン結合含有量が高いビスフェノー
ルFが好ましく、好適にはビスフェノールFの全メチレ
ン結合中o−o及びo−pメチレン結合量が60%以上
のもの、より好適には68%以上のものが用いられる。
これはo−結合の比率が高い場合、ホルムアルデヒドに
対してo−位より高い反応性を示すp−位が空いてお
り、p−位に配位したメチロール基が高い反応性を示す
ためである。
【0064】更に低温短時間硬化性を向上させるために
は、o−oメチレン結合含有量の高いビスフェノールF
が好ましく、好適にはビスフェノールFの全メチレン結
合中o−oメチレン結合量が10%以上のもの、より好
適には17%以上のもの、最も好適には23%以上のも
のが用いられる。o−oメチレン結合体が反応性が高い
理由としては、フェノール性OH基の一つの水素が強力
な分子内水素結合を形成して他方の水素を解離させ非常
に高い酸性度を示し、硬化剤フェノール樹脂自身が自己
触媒硬化を持つようになるためである。
【0065】ビスフェノールFとホルムアルデヒドの反
応から得られるレゾール型フェノール樹脂と類似の構造
物が、フェノールとホルムアルデヒドとからアルカリ触
媒の存在下に直接誘導することができると考えられる
が、得られるレゾール型フェノール樹脂は低分子量の単
環フェノールのメチロール化物を多く含み、製缶用塗料
とした場合には溶出性に劣る結果となる。
【0066】ホルムアルデヒドは、ホルマリンのような
水溶液の形で使用するのが一般的であるが、パラホルム
アルデヒド、ポリオキシメチレン、トリオキサンのよう
な機能誘導体も使用することができる。
【0067】メチロール化反応には、フェノール類の組
成によっても相違するが、一般にフェノール類1モル当
り1乃至10モル、特に3乃至7モルのホルムアルデヒ
ドを用いて行うのがよい。
【0068】塩基性触媒としては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ、水酸化カルシ
ウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属の水酸
化物、アンモニア等が使用される。これらの塩基性触媒
は、フェノール類1モル当り0.2乃至3モル、特に
0.5乃至2モルの量で使用するのがよい。
【0069】メチロール化反応は、水性媒体中で行うの
がよく、反応条件は特に限定されないが、一般に室温乃
至100℃、特に40乃至80℃で、0.5乃至10時
間、特に1乃至5時間程度の反応が望ましい。反応系に
おけるフェノール類の濃度は、10乃至50%が適当で
ある。
【0070】最終反応生成物から、レゾール型フェノー
ル樹脂を分離するには、反応混合物を、塩酸、硫酸、燐
酸、p−トルエンスルホン酸、シュウ酸、酢酸のような
酸で中和し、生成物を沈殿させ必要により濾過、水洗、
乾燥を行って固体の形で回収する。また、別法として、
中和後の反応混合物を、メチルエチルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン類、ブタノール等のアルコール類、
或いはこれらとトルエン、キシレン等の混合溶媒で抽出
して、目的物を回収することもできる。
【0071】レゾール型フェノール樹脂のメチロール基
のアルキルエーテル化は、樹脂中のメチロール基とアル
コールとをエーテル化触媒、特に酸触媒の存在下に縮合
反応させることにより行われる。
【0072】アルコール類としては、メタノール、エタ
ノール、n−またはiso −プロパノール、n−,iso
−,tert−ブタノール等を用いることができるが、炭素
数3乃至6のアルコール、特にブタノールが好適であ
る。
【0073】エーテル化触媒としては、リン酸、硫酸、
塩酸、芳香族スルホン酸(例えばp−トルエンスルホン
酸)、シュウ酸、酢酸等を用いることができる。この樹
脂の合成に際し、溶解したメチロール基含有熱硬化性樹
脂とアルコールとを、適当な溶媒中で前記触媒の存在下
に反応させる。触媒の使用量は、反応系のpHが4乃至6
となるような量であり、反応温度は70乃至90℃の範
囲が望ましい。溶媒としては、過剰のアルコール、トル
エン、キシレン等が単独あるいは組合せで使用される。
上述した反応で副生する水を除去しながら反応を行うの
が有利であり、この目的のために、反応系中の水を溶媒
との共沸蒸留の形で系外に取出しつつ反応を行うことが
望ましい。勿論系中のアルコールの量が不足する場合に
は、これを反応系中に追加すればよい。
【0074】フェノール樹脂の製造とアルキルエーテル
化とは同一の工程でも別個の工程でも行い得る。例え
ば、フェノール類とホルムアルデヒドとの反応を、アル
コールを含む媒質中でアルカリ触媒の存在下に行い、所
望のメチロール化樹脂が得られた後、この系中に酸触媒
を添加して、前記pHに維持してアルキルエーテル化反応
を行うことができる。あるいは形成するメチロール化樹
脂をそれ自体公知の手段で分離し、これを別の系中でア
ルキルエーテル化してもよい。
【0075】得られたアルキルエーテル化樹脂は、中
和、水洗、乾燥して塗膜形成樹脂成分としてもよいし、
中和により生成する塩などを何らかの手段で除去してそ
のまま樹脂溶液の形で使用してもよい。
【0076】[エポキシ・アクリレート及び水性塗料]
エポキシ樹脂の水性塗料を調製する方法としては、特公
昭62−44578号公報または特公昭63−4194
9号公報等で開示のエポキシ樹脂中のエポキシ基とアク
リル樹脂中のカルボキシル基をエステル結合で結んだエ
ポキシ・アクリレートを経る「エステル化法」、特公昭
59−37287号公報または特公昭62−7213号
公報等で開示のアクロイル基を有したエポキシ樹脂とア
クリルモノマーを共重合したエポキシ・アクリレートを
経る「直接重合法」、特公昭62−38363号公報ま
たは特公昭63−17869号公報等で開示のエポキシ
樹脂中の骨格炭素にアクリルモノマーをグラフト重合さ
れたエポキシ・アクリレートを経る「グラフト重合
法」、特開昭63−275675号公報等で開示のエポ
キシ樹脂とアクリル樹脂を反応させずに混合し水性塗料
を調製する「相転換法」等が知られている。
【0077】何れの方法も基本的には、エポキシ樹脂
と、アクリル樹脂すなわちカルボン酸を必須成分とした
エチレン性不飽和単量体の重合体とから構成されるエポ
キシ・アクリレート(混合物を含む)の溶剤溶液を作製
し、アンモニヤやアミン類でエポキシ・アクリレート中
のカルボン酸を中和後、乃至中和と同時に水分散を行
う。
【0078】本発明の共重合エポキシ樹脂を用いた水性
塗料の調製には、上記何れの方法を用いてもよいが、特
に好適な水性塗料は、共重合エポキシ樹脂のアクリル変
性が、少なくとも一部の共重合エポキシ樹脂の存在下、
(メタ)アクリル酸を必須成分とするエチレン系不飽和
単量体をグラフト重合させることにより製造される。グ
ラフト重合法では、エポキシ・アクリレートが、エポキ
シ樹脂の分子量より小さいアクリル樹脂がグラフトされ
た櫛形構造または星型構造をとっており、低粘性で溶剤
使用量が少なくて済むという利点がある。またグラフト
重合法では、エポキシ樹脂の分子量が大きくなる程、エ
ポキシ樹脂上でフリーラジカル触媒による水素引抜き反
応が起り易く、アクリルのグラフト効率が上がるため、
本発明に用いるような高分子量エポキシ樹脂の水性塗料
化に最適であり、更にエポキシ樹脂のアクリル変性とア
クリル樹脂の重合を同時に行うために、他の方法に比べ
て水性塗料を製造するための工程数が少なくて済むとい
う利点もある。
【0079】エチレン系不飽和単量体としては、(メ
タ)アクリル酸を必須成分として(メタ)アクリル酸エ
ステル、スチレン、ビニルトルエン等の共重合可能な単
量体混合物が用いられる。特に、(メタ)アクリル酸6
0乃至70%、スチレン30乃至40%、エチルアクリ
レート1%未満から構成された組成物が、塗膜の溶出性
やフレーバー面で優れている。
【0080】本発明の水性塗料は、エポキシ・アクリレ
ートがエポキシ樹脂とアクリル樹脂とを90:10乃至
75:25の重量比で含有する。アクリル樹脂の含有量
が上記範囲より低い場合はエポキシ樹脂の水性塗料化が
不可能となり、アクリル樹脂の含有量が上記範囲より高
い場合は塗膜の耐水性が損われるとともに溶出性やフレ
ーバー面でも好ましくない。
【0081】エポキシ樹脂及びエチレン系不飽和単量体
の反応は、フリーラジカル触媒、好ましくは過酸化物型
のフリーラジカル触媒の存在下で行う。好適なフリーラ
ジカル触媒としては、キュメンハイドロパーオキサイ
ド、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエート、
t−ブチルパーオキサイド、過酸化ラウロイル、メチル
エチルケトンパーオキサイド等が挙げられるが、特に好
適なフリーラジカル触媒は過酸化ベンゾイルである。
【0082】フリーラジカル触媒の使用量は、過酸化ベ
ンゾイルの場合、好適にはエチレン系不飽和単量体当り
2乃至7%、最も好適には2.5乃至5%の量で用いる
のがよい。一般にグラフト重合法では、水性塗料の製造
にはエチレン系不飽和単量体当り少なくとも3%のフリ
ーラジカル触媒の使用が必要であり、最も好適には6乃
至7%の量が必要とされてきた。本発明では3%未満の
フリーラジカル触媒量でも水性塗料の製造が可能であ
り、フリーラジカル触媒量を大幅に低減することができ
た。この理由としては、共重合エポキシ樹脂の分子量が
非常に大きく、水素引抜き反応が起り易いこと、また、
水素引抜き点として従来公知であった脂肪族骨格炭素の
他に、共重合エポキシ樹脂にo−o及びo−pメチレン
結合体含有量の高いビスフェノールFを部分使用したた
め反応性の高いp−位炭素が加わり、グラフト効率が著
しく高められたためと考えられる。従来のグラフト重合
法では、フリーラジカル残基が多く生成し、且つ低分子
量でエポキシ樹脂にグラフトされていないアクリル樹脂
成分が多く生成したため、塗膜の溶出性に大きな問題が
あったが、本発明の水性塗料ではこれらの点が改善さ
れ、溶出性に著しく優れた塗膜が得られるようになっ
た。
【0083】エポキシ・アクリレート中のカルボン酸成
分を中和し、自己乳化性とするにはアンモニアやアミン
類、例えば、脂肪族、脂環族、芳香族の1級、2級或い
は3級アミンを用いることができ、特に、分岐鎖アルキ
ルアミン、例えばイソプロピルアミン、 sec−ブチルア
ミン、tert−ブチルアミン、イソアミルアミン等の炭素
数3乃至6、特に炭素数3乃至4の分岐鎖アルキルアミ
ンや、複素環アミンとしては、ピロリジン、ピペリジ
ン、モルホリン等の1個の窒素原子を含む飽和複素環ア
ミンが使用される。また、モノ−、ジ−或いはトリ−エ
タノールアミン等も使用される。特に好適なアミンはジ
メチルエタノールアミンである。中和剤使用量として
は、好適にはカルボン酸の30乃至100モル%、特に
好適には40乃至70モル%、最も好適には40乃至6
0モル%を中和するのに十分な量を用いる。
【0084】一般に自己乳化性エポキシ・アクリレート
の水分散は、攪拌下でエポキシ・アクリレート中に水を
導入するか、また水中にエポキシ・アクリレートを導入
して行われるが、実用的には後者の方法が、未分散のエ
ポキシ・アクリレートの反応器への付着が少なく好まし
い。
【0085】本発明の水性塗料の特に好適な製造手順を
以下に示す。
【0086】本発明に好適な共重合エポキシ樹脂をバッ
チ重合した後、溶剤で希釈して固形分50乃至80%、
特に60乃至70%の範囲に調製し、温度100乃至1
40℃、特に110乃至130℃の範囲に保持する。こ
れに攪拌・無酸素下で、過酸化ベンゾイルを含有したエ
チレン系不飽和単量体組成物を30乃至60分内に徐々
に添加し、添加終了後もそのまま15乃至30分間保持
してエポキシ・アクリレートの重合を続ける。次いでレ
ゾール型フェノール樹脂をエポキシ・アクリレート10
0部当り0.5乃至7部の量になるよう添加し、引続い
てジメチルエタノールアミンを添加してエポキシ・アク
リレート中のカルボン酸を部分中和した後、高速攪拌下
に水中にエポキシ・アクリレートを投入して水分散体を
調製する。
【0087】その後必要に応じて、滑剤、粘度調整剤、
レベリング剤、ぬれ改良剤、わき改良剤、その他の添加
剤を加え、アミン水や水添加で粘度調整や固形分調整を
行ない、脱溶剤をして減溶剤や溶剤入替えを行ってもよ
い。レゾール型フェノール樹脂や滑剤の添加は、この順
序に限らず、分散前後の何れにおいても行うことができ
る。
【0088】[用途]本発明の塗料は、種々の基体に対
する塗料として有用であるが、製缶用塗料として特に有
用である。この塗料は、缶用素材に対して任意の段階で
塗布することができる。
【0089】この塗料は、缶蓋へのコイルコーテイング
に適用でき、純アルミニウムやアルミニウム合金等に塗
装して、高度の加工性を有する塗装金属素材とする。塗
装缶用素材を打抜き、プレス成形、或いは更にスコア加
工、ボタン成形、タブの取付け等を行って、缶蓋或いは
イージイ・オープン缶蓋に成形する。勿論順序を逆にし
て、製缶後の缶胴や缶蓋或いは缶に前記塗料を塗布し、
焼付けてもよく、この塗料はシングルコートとして設け
ても、或いはダブルコートして設けてもよい。
【0090】勿論、この塗料は缶胴の塗装にも使用で
き、側面継目を有するスリー・ピース缶の場合には、ブ
ラックプレート、各種被覆鋼板、例えばスズ、クロム、
アルミニウム、亜鉛等を表面にメッキしたメッキ鋼板や
その表面をクロム酸及び/又はリン酸等で化学処理乃至
は陰極電解処理した鋼板;アルミニウムの如き軽金属
板;ポリオレフイン等の樹脂フイルムや紙ボード等の有
機質基質の表面にアルミニウム箔等を接着積層した複合
金属素材等の缶用素材に予め、前記塗料を施し、次いで
焼付した後、ハンダ付け、溶接、接着剤による接合等の
手段で接合して、缶胴とする。また、ツー・ピース缶の
場合には、塗装金属板を深絞り成形或いは薄肉化深絞り
成形に付して、塗装缶体とする。
【0091】また、無継目缶胴の場合には、前記缶用素
材を、しぼり加工或いはしぼり−しごき加工に賦し、成
形後の缶胴に前記塗料を塗布し、焼付けてもよい。
【0092】本発明の塗料は、例えば浸漬塗り、ローラ
コート、スプレー塗布、ハケ塗り、静電塗装、電着塗
装、ワイヤーコート、フローコート、ドクターコート等
の任意の手段で、缶用素材、缶胴、缶蓋又は缶に塗布す
ることができる。塗料の厚みは、一般に乾燥物基準で1
乃至15ミクロン、特に3乃至10ミクロンの範囲とす
ることができる。
【0093】塗料の焼付条件は、低温短時間焼き付けが
可能なのが特徴であり、前述した塗料中のエポキシ・ア
クリレートやレゾール型フェノール樹脂の配合量によっ
ても相違するが、一般的に言って200乃至260℃の
温度及び10乃至50秒間の焼付時間の内から、耐薬品
性や耐熱水性の点で十分な硬化が達成される条件を選べ
ばよい。
【0094】
【実施例】以下の実施例で本発明を詳細に説明する。本
実施例で用いる%及び部は重量%及び重量部を示す。
【0095】[分子量測定]テトラヒドロフラン(TH
F)を展開溶剤として、GPC法(ゲル・パーミエーシ
ョン・クロマトグラフィー)によってエポキシ樹脂の分
子量測定を行った。検量線は東ソー製のポリスチレン標
準サンプル(F−128、F−40、F−10、F−
4、F−2、F−1、A−2500、A−500)を用
いて作製し、エポキシ樹脂の分子量としては分子量20
0以上の部分を計算対象とし、数平均分子量(Mn)、
重量平均均分子量(Mw)、及び分子量分布(Mw/M
n)を計算した。エポキシ樹脂4mg分をTHF1ml
に溶解する割合でサンプル溶液を調製し、サンプル打込
み量100μl、溶剤流量1ml/min、40℃の条
件で測定した。GPC及びカラムは東ソー製のHLC−
8020とTSK−GEL(G1000HXL、G20
00HXL、G3000HXL、G4000HXL)を
使用し、分析時間は50分であった。尚、測定対象サン
プルがTHF以外の溶剤分を多く含む場合は、溶剤分の
殆どを乾燥除去してからサンプル溶液の調製を行った。
更にGPCチャートの面積比から、エポキシ樹脂中のM
n=1000以下の低分子量分率(%)を決定した。
【0096】[エポキシ当量:EEW]3乃至4gのエ
ポキシ樹脂を100mlの三角フラスコに0.1mg単
位まで精秤し、メチレンクロライド20mlを加えて溶
解させる。これにテトラエチルアンモニウムブロマイド
(TEAB)試薬(TEAB1g/4ml氷酢酸溶液)
10mlとクリスタルバイオレット(CV)指示薬(C
V1g/l氷酢酸溶液)2〜3滴を加え、0.1N過塩
素酸酢酸溶液で滴定した。又、同様の方法で空試験を行
い、エポキシ当量は下式より求めた。 W:試料重量(g) V:0.1N過塩素酸酢酸溶液の滴定量(ml) B:空試験の0.1N過塩素酸酢酸溶液の滴定量(m
l) N:0.1N過塩素酸酢酸溶液の規定度(eq/l) F:0.1N過塩素酸酢酸溶液のファクター
【0097】[粘度測定]塗料の粘度測定は25℃にお
いて、ブルックフィールド(B型)粘度計で、#2ロー
ターを用い60回転で実施した。本発明の製缶用塗料は
主にナチュラル乃至リバース・ロール塗装で金属板に塗
装する目的で開発されたものであり、塗装適正粘度範囲
は100乃至600cpsである。塗装適正粘度範囲を
越えて粘度が高い場合は、板材への塗料の転移不良、レ
ベリング不良を引き起すようになるとともに、塗膜量の
調整も困難になる。上記範囲より粘度が低い場合は、塗
料の垂れやたるみ、ロール端からの塗料の飛散り等が問
題となり、膜厚確保も困難となる。
【0098】[塗膜性能の評価]塗膜性能の評価として
は「レトルト溶出性:過マンガン酸カリウム消費量」
「レトルト白化」「フェザリング性」「加工耐食性」の
4項目について行った。各試験の詳細は実施例1中に示
した。
【0099】「レトルト溶出性」は塗膜から飲料中に溶
出してくる可能性のある有機物の総量を評価したもの
で、衛生性やフレーバー性(風味保全)の観点から非常
に重要な試験であり、過マンガン酸カリウム消費量が1
0ppm未満であることが好ましい。
【0100】「レトルト白化」はレトルト後の塗膜の様
子を見たもので、レトルトで白化するような塗膜は一般
に硬化不足であり、塗膜の耐熱性や耐水性が不足してい
ることを示す。高分子量のエポキシ樹脂を用いた塗料の
場合、硬化不足気味にすると加工性が良好となり、蓋成
形後の塗膜の連続性が良好となるが、このような蓋の場
合、内容物の腐食性にも因るが塗膜の耐食性が不足して
比較的早期に腐食が発生する場合が多い。
【0101】「フェザリング性」は塗膜と下地金属との
接着性を評価したものである。近年、缶蓋はプルタブ式
からステイオンタブ式に移行したため、プルタブ式では
致命欠陥であったフェザリングの発生も、その実用的な
重要性は薄れてきた。しかしながら、接着性の悪い塗膜
は概して耐食性が悪く、長期の耐食性能を予想する上で
依然重要な試験である。
【0102】「加工耐食性」は実際に蓋成形を行って、
腐食モデル液で耐食性を評価した促進経時試験であり、
実用上、非常に重要である。腐食モデル液に食塩とクエ
ン酸の混合溶液を用い、酸性飲料や塩類を含んだ飲料に
対する耐食性を評価した。
【0103】[ビスフェノールF]フェノールと37%
ホルマリンから常法によって表1に示すF−1からF−
4の4種のビスフェノールFを合成した。フェノールと
ホルムアルデヒドのモル比を4:1、反応時間を2.5
時間、反応温度を100℃として、使用する触媒やpH
を変えて種々のビスフェノールFを合成し、HPLC測
定より二核体純度、3種の異性体含有量を決定した。F
−3とF−4はビスフェノールFの精製度を変えた例で
ある。
【0104】[液状エポキシ樹脂]攪拌機、温度計、滴
下漏斗、及びエピクロルヒドリンと水との共沸混合物を
凝縮分離してエピクロルヒドリンを反応器に戻すための
装置を備えた反応器に、ビスフェノールとエピクロルヒ
ドリンを1:10のモル比で仕込み、攪拌しながら加熱
還流させた。これにビスフェノールに対し2.5倍モル
の水酸化ナトリウムを40%水溶液の形で3時間かけて
滴下しながら反応させた。水酸化ナトリウムの滴下終了
後、15分間加熱を続け水を完全に除去してから、未反
応のエピクロルヒドリンを蒸留によって回収除去した。
更に生成物中の食塩や水酸化ナトリウムを除くため生成
物を熱水中で繰返し洗浄した後、約120℃に加熱して
水を完全に乾燥除去した。得られた液状エポキシ樹脂の
性状を表2に示した。
【0105】[共重合エポキシ樹脂]表1に示す各種ビ
スフェノールFまたはビスフェノールF及びビスフェノ
ールAの混合物またはビスフェノールAと、表2に示す
液状エポキシ樹脂(LER−1またはLER−2)か
ら、常法によって共重合エポキシ樹脂を重合した。LE
Rとビスフェノールは1.00:1.00乃至1.0
8:1.00のモル比で使用した。エチルトリフェニル
ホスホニウムアセテート・酢酸錯体触媒とジエチレング
リコールnブチルエーテルを樹脂原料(LER+ビスフ
ェノール)100部当りそれぞれ0.1部と10部の量
で用い、175℃まで1.5時間かけて加熱した後、1
75℃に1乃至3.5時間保持して所望の分子量まで成
長させ、50部の混合溶剤(n−ブタノール60%+ブ
チルセロソルブ40%)を加えて反応を停止し、固形分
62.5%の樹脂溶液を調製した。(但しCE−12に
ついてはn−ブタノールとの相溶性が悪く、ブチルセロ
ソルブ50部を添加して、固形分62.5%の樹脂溶液
を調製した。)得られた共重合エポキシ樹脂の分子量及
びエポキシ当量をGPC法及び滴定より求め表3にまと
めて示した。表中のビスA/F比は、共重合エポキシ樹
脂中のビスフェノールA成分とビスフェノールF成分の
モル比である。
【0106】[レゾール型フェノール樹脂]フェノール
類及びホルムアルデヒドから、水酸化ナトリウム触媒を
用い、種々のレゾール型フェノール樹脂を合成した。ホ
ルムアルデヒドは37%ホルマリンとして、水酸化ナト
リウムは40%水溶液の形で使用した。反応生成物にフ
ェノール類の10倍モルのn−ブタノールを加え、更に
過剰量の20%塩酸水溶液で水酸化ナトリウムを中和
し、数分間攪拌した後に静置し、分離した水層を除去し
てレゾール型フェノール樹脂含有の有機層を得た。得ら
れた有機層を水とアンモニア水を用いて洗浄中和し、そ
の後蒸留で水分を除いた後に、更に濃縮し固形分50%
のレゾール型フェノール樹脂溶液を調製した。レゾール
型フェノール樹脂の合成条件や分子量を表4に示した。
レゾール型フェノール樹脂の分子量測定は、[分子量測
定]に記載した方法に準じて行ったが、検量線用のポリ
スチレン標準サンプルにスチレンモノマーを加えて検量
線を作製し、分子量100以上を計算対象にしてMn及
びMwを決定した。
【0107】[実施例1]回転速度計及びトルクメータ
ーを備えた攪拌機、温度計、窒素導入口、モノマー滴下
タンク、加熱部、冷却部、及び脱溶剤を行い相分離した
水相を戻す装置を備えた反応器で、CE−2の62.5
%共重合エポキシ樹脂溶液136部を、窒素気流下、攪
拌しながら120゜Cに加温した。これにメタクリル酸
65%、スチレン34%、エチルアクリレート1%の単
量体混合物15部と、75%過酸化ベンゾイル0.7
部、ブチルカルビトール5部の混合溶液を45分かけて
滴下し、滴下終了後更に15分間反応を継続した。その
後RP−1のビスフェノールFの50%レゾール型フェ
ノール樹脂溶液4部を添加し、均一に溶解したのを見計
らって、ジメチルエタノールアミン5部を添加した。ア
ミン添加後加熱を停止し、5分間で110゜Cまで降温
した。次いで300rpmで強力に攪拌しながら蒸留水
100部を添加し、60゜C以下になるように冷却して
から、更に蒸留水75部を添加した。得られた水分散体
からn−ブタノール17部(多少は水及び他の溶剤分が
混入している。)を除き、30%ジメチルエタノールア
ミン水と蒸留水で固形分及び粘度調整を行い、固形分3
0%、粘度455cpsの水性塗料を調製した。得られ
た水性塗料を#14のバーコーターでアルミ板上に引き
延し、塗料の分散性を観察したところ、均一な微粒子分
散ができていることが確認できた。分散性が悪いものは
同試験でブツブツした粗粒子や隗状物(ブツ状物)が観
察される。また水性塗料を1ヶ月間室温保存し様子を観
察したところ、粒子の沈降などの異常は見いだされず分
散安定性も良好であった。
【0108】外面無塗装の板厚0.28mmのアルミ5
182材、及び外面側に5μmの塗膜を設けた同アルミ
材に、それぞれ内面側に乾燥塗膜量が110mg/dm
2になるようロール塗装し、コンベア搬送式の熱風オー
ブンを通過させ焼き付けた。焼き付け条件は、炉内の熱
風ゾーンの通過時間(以後「パスタイム」と表示す
る。)が20秒、最高到達温度(PMT:ピーク・メタ
ル・テンパレチャー)が実測で240℃の山型の温度カ
ーブを描く条件である。
【0109】外面無塗装材を用い塗膜のレトルト溶出性
を評価した。塗膜1cm2当り1mlの蒸留水を用い、
125℃で30分のレトルト抽出を行い、抽出液と空試
験液に対し「厚生省告示第20号、器具又は容器包装一
般の試験法」に記載の過マンガン酸カリウム消費量試験
法を実施した。過マンガン酸カリウム消費量は以下の式
で算出した。 a:本試験の0.01N過マンガン酸カリウム溶液の滴
定量(ml) b:空試験の0.01N過マンガン酸カリウム溶液の滴
定量(ml) 得られた過マンガン酸カリウム消費量は、5.7ppm
であり、低温短時間焼き付けにも拘らず優れたレトルト
溶出性を示すことがわかった。
【0110】次いで内外面塗装材を用い公称206径の
プルタブ式缶蓋を成形した。成形した缶蓋を水道水中で
レトルト処理(125℃−30分)し、開口して開口部
でのフェザリング有無を評価した。フェザリングの発生
は缶蓋10枚中0であった。塗膜とアルミ下地との密着
性が悪い場合等では、開口スコア部にタブ側の塗膜が剥
がれて残り、ギザギザとした塗膜が開口端よりはみ出し
たフェザリング現象が発生する。
【0111】尚、フェザリング試験と同時にレトルト後
の塗膜白化を評価したが、白化の発生は10枚中0であ
った。
【0112】次いで更に内外面塗装材を用い公称206
径のステイオンタブ式の缶蓋を成形し、缶蓋カール部に
SBR系の水性コンパウンドをライニングし100℃−
10分間で乾燥させた。胴径が公称211でネックイン
部径が206の350mlシームレス缶に、5%食塩+
5%クエン酸水溶液を50ml充填し、ここで得られた
缶蓋を二重巻締して耐食性評価用サンプル缶を作製し
た。耐食性評価用サンプル缶を50℃に1ヶ月間倒立保
存した後で缶蓋内面の腐食性を評価したところ、腐食の
現れているものは10缶中0であった。
【0113】[実施例2]共重合エポキシ樹脂としてC
E−3の62.5%共重合エポキシ樹脂溶液を用いる以
外は実施例1と全く同様にして、固形分30%、粘度4
20cpsの水性塗料を調製した。#14バーコーター
での分散性の試験や、1ヶ月の室温保存による分散安定
性の試験でも異常がなく、良好な結果が得られた。更に
実施例1と同様にして塗装板を作製し、種々の塗膜性能
の試験を実施した。レトルト溶出性では、3.8ppm
の過マンガン酸カリウム消費量を示し、レトルト白化、
フェザリング性、及び耐食性試験でも良好な結果を示し
た。実施例2の水性塗料は、缶蓋用塗料として優れた塗
膜性能と低温短時間焼き付け性を示すことがわかった。
【0114】[比較例1]共重合エポキシ樹脂としてC
E−1の62.5%共重合エポキシ樹脂溶液を用いる以
外は実施例1と全く同様にして、固形分30%の水性塗
料を調製した。水性塗料の製造工程全体にわたり高粘度
(高トルク)を示し、攪拌が困難で、得られた水分散体
は比較的低粘度ではあったが、流動性がダイラタンシー
を示した。#14バーコーターでの分散性の試験では、
ブツ状物が塗装面全体に観測され、分散不良であること
が確認された。分散安定性の試験でも、1日で相分離が
起り、1週間で下層の分散体層の流動性が失われた。水
性塗料がダイラタンシーを示しロール塗装は困難である
ので、外面無塗装の板厚0.28mmのアルミ5182
材に、片側に乾燥塗膜厚が110mg/dm 2 になるよ
うにバーコーターで塗装し、PMT240゜C、パスタ
イム20秒で焼き付けた。得られた塗装板のレトルト溶
出性及びレトルト白化を評価したところ、過マンガン酸
カリウム消費量は14.8ppmであり、強いレトルト
白化傾向を示した。尚、塗装性が悪すぎるためフェザリ
ング性と耐食性の試験は中止した。
【0115】[比較例2]共重合エポキシ樹脂としてC
E−4の62.5%共重合エポキシ樹脂溶液を用いる以
外は実施例1と全く同様にして、固形分30%、粘度4
61cpsの水性塗料を調製した。#14バーコーター
での分散性の試験では、微粒子分散ができているものの
若干のブツ状物が観察され、分散安定性の試験でも、1
ヶ月後に若干の沈降物が観測された。外面無塗装の板厚
0.28mmのアルミ5182材、及び外面側に5μm
の塗膜を設けた同アルミ材に、それぞれ内面側に乾燥塗
膜量が110mg/dm2になるようロール塗装し、P
MT240℃、パスタイム20秒で焼き付けた。実施例
1と同様にして塗膜性能の評価を行った。レトルト溶出
性は15.5ppmの過マンガン酸カリウム消費量を示
し、非常にわずかのレトルト白化も観察された。またフ
ェザリング性の結果は良好であったが、耐食性の試験で
は10缶中2缶に腐食が現れていた。
【0116】実施例1乃至2、及び比較例1乃至2は共
重合エポキシ樹脂のビスフェノールAとビスフェノール
Fの共重合モル比を変えた例であり、結果を表5にまと
めて示した。
【0117】[実施例3]実施例1と同様にしてCE−
6の62.5%共重合エポキシ樹脂溶液128部を、窒
素気流下、攪拌しながら123℃に加熱して、これにメ
タクリル酸69%、スチレン30%、エチルアクリレー
ト1%から成る単量体混合物20部、75%過酸化ベン
ゾイル1.3部、ブチルカルビトール10部の予備混合
溶液を60分かけて滴下し、更に15分間保持してエポ
キシ・アクリレートの重合を行った。次いでRP−2の
ビスフェノールFの50%レゾール型フェノール樹脂溶
液8部を添加し、均一に溶解したのを見計らって、ジメ
チルエタノールアミン7部を添加した。添加と同時に加
熱を停止し、3分間攪拌しながら放冷した。次いで30
0rpmで強力に攪拌しながら蒸留水100部を添加
し、60℃以下になるように冷却してから、更に73部
の蒸留水を添加した。得られた水分散体からn−ブタノ
ール17部(多少水乃至他の溶剤が含まれる。)を除
き、30%ジメチルエタノールアミン水と蒸留水で固形
分乃至粘度調整を行い、固形分28%、粘度388cp
sの水性塗料を調製した。実施例1と同様にして、分散
性及び分散安定性の試験を行ったが、何れも良好な結果
が得られた。実施例1と同様にして塗装板を作製し、塗
膜性能の試験を行ったところ、レトルト溶出性は6.2
ppmの過マンガン酸カリウム消費量を示し、レトルト
白化、フェザリング性、及び耐食性でも良好な結果が得
られた。
【0118】[実施例4、5及び比較例3、4]共重合
エポキシ樹脂として、それぞれCE−7、CE−8、C
E−5、及びCE−9の62.5%共重合エポキシ樹脂
溶液を用いる以外は実施例3と同様にして、固形分28
%、粘度350乃至480cpsの範囲に調整し、実施
例4乃至5、及び比較例3乃至4の水性塗料を調製し
た。実施例4にはCE−7、実施例5にはCE−8、比
較例3にはCE−5、比較例4にはCE−9の共重合エ
ポキシ樹脂を使用した。得られた水性塗料の分散性及び
分散安定性の試験では、実施例4及び5、比較例4の水
性塗料については何れも良好な結果が得られ、比較例3
の水性塗料については、分散性の試験で塗装面にブツ状
物がかなり現れており、分散安定性の試験でも1ヶ月後
にかなりの沈降物が観測された。比較例3の水性塗料は
製造工程全般に高粘度(高トルク)を示し、攪拌が困難
であった。分散不良となることからもわかるように、比
較例5のCE−5の共重合エポキシ樹脂は、数平均分子
量が15000を越えるほどの高分子量物であって、分
子が相互に複雑に絡み合っており、分子相互の絡み合い
を解して分散体を形成される、すなわち自己乳化性とす
るには分子量が大きすぎたものと考えられる。外面無塗
装の板厚0.28mmのアルミ5182材、及び外面側
に5μmの塗膜を設けた同アルミ材の内面側に、それぞ
れ乾燥膜厚が110mg/dm2となるようにロール塗
布を行い、PMT240℃、パスタイム20秒で焼き付
けた。実施例4乃至5、及び比較例4の水性塗料からは
塗装性の良好な塗装板が得られたが、比較例3からは塗
装面にブツ状物の残る平滑性に乏しい塗装板が得られ
た。実施例1と同様にして塗膜性能試験を実施した。
【0119】実施例4及び実施例5は、レトルト溶出性
がそれぞれ6.9ppmと7.8ppmを示し、レトル
ト白化、フェザリング性、耐食性は何れも良好であっ
た。
【0120】比較例3については、レトルト溶出性が
5.3ppmの過マンガン酸カリウム消費量を示し、レ
トルト白化並びにフェザリング性も良好であったが、耐
食性試験において10缶中全缶に腐食が見いだされた。
【0121】比較例4については、レトルト溶出性が2
3.5ppmと明らかに悪い値を示し、強いレトルト白
化傾向をも示した。尚、フェザリング性は良好であった
が、耐食性試験では10缶中8缶までに腐食が見いださ
れた。
【0122】実施例3〜5、及び比較例3、4は、共重
合エポキシ樹脂の数平均分子量を変化させた例であり、
表5にまとめて結果を示した。
【0123】[比較例5]共重合エポキシ樹脂としてC
E−10の62.5%共重合エポキシ樹脂溶液を用いる
以外は実施例1と全く同様にして、固形分30%の水性
塗料を調製した。水性塗料の製造工程全体にわたり高粘
度(高トルク)を示し、攪拌が困難で、得られた水分散
体は比較的低粘度ではあったが、流動性がダイラタンシ
ーを示した。#14バーコーターでの分散性の試験で
は、ブツ状物が塗装面全体に観測され、分散不良である
ことが確認された。分散安定性の試験でも、1日で相分
離が起り、1週間で下層の分散体層の流動性が失われ
た。水性塗料がダイラタンシーを示しロール塗装は困難
であるので、外面無塗装の板厚0.28mmのアルミ5
182材に、片側に乾燥塗膜厚が110mg/dm 2
なるようにバーコーターで塗装し、PMT240゜C、
パスタイム20秒で焼き付けた。得られた塗装板のレト
ルト溶出性及びレトルト白化を評価したところ、過マン
ガン酸カリウム消費量は13.6ppmであり、レトル
ト白化傾向を示した。尚、塗装性が悪すぎるためフェザ
リング性と耐食性の試験は中止した。
【0124】比較例5の水性塗料は、塗料の製造、塗装
性、流動性及び塗膜性能で比較例1の水性塗料と非常に
よく似た挙動を示した。これは、比較例5に用いた共重
合エポキシ樹脂は、p−pメチレン結合体含有量が多い
ビスフェノールFを用いており、そのためエポキシ樹脂
溶液及びエポキシ・アクリレートの粘度が高くなり、比
較例1のビスフェノールA含有量の高いエポキシ樹脂を
用いた場合と同様な結果になったものと考えられる。
【0125】[比較例6]共重合エポキシ樹脂としてC
E−11の62.5%共重合エポキシ樹脂溶液を用いる
以外は実施例1と全く同様にして、固形分30%、粘度
466cpsの水性塗料を調製した。実施例1と同様に
して、分散性及び分散安定性の試験を行ったが、何れも
良好な結果が得られた。実施例1と同様にして塗装板を
作製し、塗膜性能の試験を行ったところ、レトルト溶出
性が13.2ppmの過マンガン酸カリウム消費量を示
し、レトルト白化及びフェザリング性で良好な結果が得
られたものの、耐食性で10缶中2缶にわずかに腐食が
現れた。これは共重合エポキシ樹脂がビスフェノールF
の液状エポキシ樹脂とビスフェノールAから誘導された
ため、分子量分布が広くなり、低分子量分率が高くなっ
た結果であると理解された。
【0126】[比較例7]実施例1で用いた反応器にフ
ェノキシ・アソシエート社製のフェノキシ樹脂(商品
名:PKHH)(Mn:12400、Mw:6580
0、EEW:26000g/eq)85部と、n−ブタ
ノール50%、ブチルセロソルブ33%、プロピレング
リコールnブチルエーテル17%の混合溶剤51部を仕
込み、攪拌しながら120℃に加熱して、2.5時間か
けて溶解した。共重合エポキシ樹脂溶液の代りに上記エ
ポキシ樹脂溶液を用いる以外は実施例1と同様にして固
形分30%の水性塗料を調製した。水性塗料の製造全般
にわたって高粘度(高トルク)であり、攪拌及び分散が
困難であって、得られた分散体は強いダイラタンシー流
動を示した。分散直後から沈降物が確認された。分散性
及び分散安定性の試験でも明らかに分散不良である結果
を示した。外面無塗装の板厚0.28mmのアルミ51
82材に、片側に乾燥塗膜厚が110mg/dm2 にな
るようにバーコーターで塗装し、PMT240゜C、パ
スタイム20秒で焼き付け、得られた塗装板のレトルト
溶出性及びレトルト白化を評価したところ、過マンガン
酸カリウム消費量は18.4ppmであり、レトルト白
化傾向を示した。尚、その後のフェザリング性と耐食性
の試験は中止した。PKHH樹脂は、ビスフェノールA
とエピクロルヒドリンから一段重合法(タフィー法)で
得られた高分子量のエポキシ樹脂である。
【0127】[比較例8]共重合エポキシ樹脂の代りに
CE−12の62.5%ビスフェノールF型エポキシ樹
脂溶液を用いる以外は実施例1と同様にして固形分30
%、粘度495cpsの水性塗料を調製した。但し脱溶
剤は実施しなかった。水性塗料の製造全般にわたって低
粘度(低トルク)であり、攪拌・分散も容易であった。
得られた水性塗料は分散性及び分散安定性の試験で良好
な結果を示した。外面無塗装の板厚0.28mmのアル
ミ5182材、及び外面側に5μmの塗膜を設けた同ア
ルミ材に、それぞれ内面側に乾燥塗膜量が110mg/
dm2になるようにロール塗装し、PMT240℃、パ
スタイム20秒の条件で焼き付けた。塗膜性能の評価を
実施したところ、レトルト溶出性が悪く、15.2pp
mを示し、わずかにレトルト白化を示す傾向が見られ
た。またフェザリング性は良好であったが、耐食性の試
験では10缶中3缶に腐食が見いだされた。
【0128】[実施例6]CE−3の62.5%共重合
エポキシ樹脂溶液136部を用い、実施例1と同様にし
てエポキシ・アクリレートを重合した。これにRP−3
のビスフェノールFの50%レゾール型フェノール樹脂
溶液12部を加え、実施例1と同様にして固形分30
%、粘度463cpsの水性塗料を調製した。得られた
水性塗料の分散性及び分散安定性は良好であった。実施
例1と同様にして塗装板を作製し、塗膜性能の試験を実
施した。レトルト溶出性では、9.1ppmの過マンガ
ン酸カリウム消費量を示し、レトルト白化、フェザリン
グ性及び耐食性の試験結果も良好であった。
【0129】[比較例9]CE−3の62.5%共重合
エポキシ樹脂溶液136部を用い、実施例1と同様にし
てエポキシ・アクリレートを重合した。これにRP−1
のビスフェノールFの50%レゾール型フェノール樹脂
溶液20部を加え、実施例1と同様にして水分散体を調
製した。更に水分散体からn−ブタノール25部を脱溶
剤で除き、30%ジメチルエタノールアミン水及び蒸留
水で固形分及び粘度調整を行い、固形分28%、粘度4
21cpsの水性塗料を調製した。得られた水性塗料の
分散性及び分散安定性は良好であった。実施例1と同様
にして塗装板を作製し、塗膜性能評価を実施したとこ
ろ、レトルト溶出性は23.2ppmを示し、レトルト
白化、フェザリング性は良好であったものの、耐食性の
試験では10缶中8缶までに腐食が見られた。これはフ
ェノール樹脂の添加量が多すぎて、フェノール樹脂由来
のレトルト溶出成分が増大し、更に硬化度が上がりすぎ
て塗膜の加工性、柔軟性が著しく低下した結果であると
理解できる。
【0130】[比較例10]CE−3の62.5%共重
合エポキシ樹脂溶液136部を用い、レゾール型フェノ
ール樹脂無添加で、実施例1と同様にして固形分30
%、粘度435cpsの水性塗料を調製した。得られた
水性塗料の分散性及び分散安定性は良好であった。実施
例1と同様にして塗装板を作製し、塗膜性能評価を実施
したところ、レトルト溶出性は2.7ppmと非常に優
れていたが、強いレトルト白化傾向を示し、フェザリン
グ性の試験では10枚中全部でフェザリングの発生が観
察された。更に耐食性の試験でも10缶中全缶に腐食の
発生が見られた。本比較例の結果から、フェノール樹脂
成分がレトルト白化の抑制、塗膜と下地金属の接着性の
向上、耐食性の向上に大きな役割を果していることが理
解される。
【0131】[比較例11]実施例1の反応器を用いC
E−3の62.5%共重合エポキシ樹脂溶液152部
を、窒素気流下で、攪拌しながら120℃に加温した。
これに実施例1で用いた単量体、過酸化ベンゾイル、ブ
チルカルビトールの予備混合溶液の1/3量を用い、3
0分間で滴下してエポキシ・アクリレートを重合した。
その後の操作は実施例1と同様にして水性塗料の調製を
試みたが、アミン中和後の水分散で、水とエポキシ・ア
クリレートが親和せず、水分散体の形成が不可能であっ
た。本比較例からエポキシ・アクリレート中のエポキシ
樹脂とアクリル樹脂の重量比が95:5では自己乳化性
エポキシ・アクリレートとならないことが判明した。
【0132】[比較例12]実施例1と同様にしてCE
−3の62.5%共重合エポキシ樹脂溶液112部を、
窒素気流下、攪拌しながら123℃に加温して、これに
実施例3で用いた単量体、過酸化ベンゾイル、ブチルカ
ルビトールの予備混合物の3/2量を60分かけて滴下
し、更に15分間保持してエポキシ・アクリレートの重
合を行った。次いでRP−2のビスフェノールFの50
%レゾール型フェノール樹脂溶液8部を添加し、均一に
溶解したのを見計らって、ジメチルエタノールアミン9
部を添加した。添加と同時に加熱を停止し、3分間攪拌
しながら放冷した。次いで300rpmで強力に攪拌し
ながら蒸留水100部を添加し、60℃以下になるよう
に冷却してから、更に80部の蒸留水を添加した。得ら
れた水分散体からn−ブタノール10部(多少水乃至他
の溶剤が含まれる。)を除き、30%ジメチルエタノー
ルアミン水と蒸留水で固形分乃至粘度調整を行い、固形
分25%、粘度478cpsの水性塗料を調製した。得
られた水性塗料の分散性及び分散安定性は良好であっ
た。実施例1と同様にして塗装板を作製し、塗膜性能の
評価を実施したところ、レトルト溶出性で19.5pp
mを示し、強いレトルト白化傾向を示した。フェザイリ
ング性の試験でも10枚中7枚にフェザリングが発生
し、耐食性の試験では10缶中全缶でひどい腐食が観察
された。本比較例からエポキシ・アクリレート中のエポ
キシ樹脂とアクリル樹脂の重量比が70:30に達する
と、塗膜の溶出性が悪化するとともに、耐水性、接着
性、加工性が大きく損われ、耐食性が著しく損われるこ
とが判明した。
【0133】[比較例13]実施例1で用いた反応器に
油化シェル・エポキシ社製のエポキシ樹脂(商品名:エ
ピコート1010)(Mn:7910、Mw:3950
0)80部と、n−ブタノール50%、ブチルセロソル
ブ33%、プロピレングリコールnブチルエーテル17
%の混合溶剤48部を仕込み、攪拌しながら120℃に
加熱して、2時間かけて溶解した。これにメタクリル酸
45%、スチレン40%、メチルレタクリレート10
%、エチルアクリレート5%の単量体混合物20部、7
5%過酸化ベンゾイル1.9部、ブチルカルビトール1
0部の予備混合溶液を、窒素気流下、攪拌しながら60
分かけて滴下し、滴下終了後も15分間保持してエポキ
シ・アクリレートを重合した。次いでRP−4のビスフ
ェノールAとp−クレゾールからのレゾール型フェノー
ル樹脂18部を添加し、均一に溶解したのを見計らっ
て、ジメチルアミノエタノール5部を添加した。添加と
同時に加熱を停止し、3分間攪拌して均一化した後、3
00rpmで強力に攪拌しながら、蒸留水200部を1
0分間で連続的に添加して水分散体を調製した。得られ
た水分散体からn−ブタノール20部(水及び他の溶剤
を多少含む。)を脱溶剤で除去し、30%ジメチルエタ
ノールアミン水と蒸留水で固形分及び粘度調整を行っ
た。得られた水性塗料の固形分は25%であり、粘度は
443cpsであった。#14バーコーターでの分散性
の試験や、1ヶ月の室温保存による分散安定性の試験で
も異常がなく、良好な結果が得られた。更に実施例1と
同様にして塗装板を作製し、種々の塗膜性能の試験を実
施したところ、レトルト溶出性では、53.9ppmと
いう非常に劣悪な過マンガン酸カリウム消費量の値を示
した。レトルト白化試験でも全面が白色に変化し、フェ
ザリング性の試験では10枚中10枚に程度のひどいフ
ェザリングが発生していた。尚、耐食性の試験でも10
缶中全缶に程度のひどい腐食が現れ、内4缶に孔食が発
生していた。エピコート1010は、ビスフェノールA
型の液状エポキシ樹脂とビスフェノールAから二段重合
法で得られたビスフェノールA型のエポキシ樹脂であ
る。
【0134】[実施例7]実施例1で用いた反応器を用
い、CE−7の62.5%共重合エポキシ樹脂溶液68
部を攪拌しながら120℃に加温した。これにメタクリ
ル酸65%、スチレン34%、エチルアクリレート1%
の単量体混合物15部と、75%過酸化ベンゾイル0.
56部、ブチルカルビトール5部の混合溶液を45分か
けて滴下し、滴下終了後更に15分間反応を継続した。
次いでCE−7の62.5%共重合エポキシ樹脂溶液6
8部を添加し、10分間で均一に混合・溶解させた。そ
の後RP−1のビスフェノールFの50%レゾール型フ
ェノール樹脂溶液4部を添加し、均一に溶解したのを見
計らって、ジメチルエタノールアミン5部を添加した。
アミン添加後加熱を停止し、5分間で110゜Cまで降
温した。次いで300rpmで強力に攪拌しながら蒸留
水100部を添加し、60゜C以下になるように冷却し
てから、更に蒸留水75部を添加した。得られた水分散
体からn−ブタノール17部(多少は水及び他の溶剤分
が混入している。)を除き、30%ジメチルエタノール
アミン水と蒸留水で固形分及び粘度調整を行い、固形分
30%、粘度437cpsの水性塗料を調製した。#1
4バーコーターでの分散性の試験や、1ヶ月の室温保存
による分散安定性の試験でも異常がなく、良好な結果が
得られた。更に実施例1と同様にして塗装板を作製し、
種々の塗膜性能評価を実施したところ、レトルト溶出性
では、2.9ppmという非常に優れた値が得られた。
また、レトルト白化、フェザリング性、及び耐食性の試
験でも良好な結果が得られた。
【0135】以上の結果を表5にまとめて示した。尚、
表中では分散性と分散安定性の試験結果をまとめて「分
散性」として表示した。
【0136】
【表1】
【0137】
【表2】
【0138】
【表3】
【0139】
【表4】
【0140】
【表5】
【0141】なお、参考資料として以下の表を示す。
【表6】
【142】
【発明の効果】本発明によれば、モル比が5:5乃至
8:2のビスフェノールAとビスフェノールFとから誘
導された数平均分子量8000乃至15000の共重合
エポキシ樹脂をアクリル変性したエポキシ・アクリル
と、メチロール基含有熱硬化性樹脂硬化剤とを組み合わ
せて、水性塗料とすることにより、水中への分散性及び
分散安定性を向上させ、塗装作業性に優れ、低温短時間
硬化性を有し、硬化後の塗膜が高加工性、高耐食性、内
容物中への低溶出性を有する水性エポキシ系塗料を提供
することができた。この塗料は缶蓋へのコイルコーテイ
ングに適用できる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モル比で5:5乃至8:2のビスフェノ
    ールAとビスフェノールFとから誘導された数平均分子
    量8000乃至15000の共重合エポキシ樹脂をアク
    リル変性したエポキシ・アクリレートと、メチロール基
    含有熱硬化性樹脂硬化剤とを含有して成ることを特徴と
    する水性塗料。
  2. 【請求項2】 共重合エポキシ樹脂がビスフェノールA
    のジグリシジルエーテルとビスフェノールFまたはビス
    フェノールF及びビスフェノールAの混合物とから誘導
    された共重合エポキシ樹脂である請求項1記載の水性塗
    料。
  3. 【請求項3】 ビスフェノールFがo−o及びo−pメ
    チレン結合のものを60モル%以上含有するものである
    請求項1または2記載の水性塗料。
  4. 【請求項4】 共重合エポキシ樹脂が分子量1000以
    下の成分を2重量%未満の量で含有する共重合エポキシ
    樹脂である請求項1乃至3の何れかに記載の水性塗料。
  5. 【請求項5】 共重合エポキシ樹脂が1分子当りのエポ
    キシ基の平均数が0.6乃至1.5の範囲にある共重合
    エポキシ樹脂である請求項1乃至4の何れかに記載の水
    性塗料。
  6. 【請求項6】 共重合エポキシ樹脂のアクリル変性が、
    少なくとも一部の共重合エポキシ樹脂の存在下、(メ
    タ)アクリル酸を必須成分とするエチレン系不飽和単量
    体をグラフト重合させることにより行われていることを
    特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の水性塗料。
  7. 【請求項7】 エチレン系不飽和単量体が(メタ)アク
    リル酸60乃至70重量%、スチレン30乃至40重量
    %及びエチルアクリレート1重量%未満から成る組成物
    である請求項6記載の水性塗料。
  8. 【請求項8】 エポキシ・アクリレートがエポキシ樹脂
    とアクリル樹脂とを90:10乃至75:25の重量比
    で含有するものである請求項1乃至7の何れかに記載の
    水性塗料。
  9. 【請求項9】 メチロール基含有熱硬化性樹脂硬化剤が
    レゾール型フェノール樹脂である請求項1乃至8の何れ
    かに記載の水性塗料。
  10. 【請求項10】 レゾール型フェノール樹脂がビスフェ
    ノールFとホルムアルデヒドとから誘導されたレゾール
    型フェノール樹脂である請求項9記載の水性塗料。
  11. 【請求項11】 レゾール型フェノール樹脂がエポキシ
    ・アクリレート100重量部当り0.5乃至7重量部の
    量で存在する請求項9または10記載の水性塗料。
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