JPH0917675A - 希土類系焼結永久磁石の製造方法 - Google Patents

希土類系焼結永久磁石の製造方法

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JPH0917675A
JPH0917675A JP18344495A JP18344495A JPH0917675A JP H0917675 A JPH0917675 A JP H0917675A JP 18344495 A JP18344495 A JP 18344495A JP 18344495 A JP18344495 A JP 18344495A JP H0917675 A JPH0917675 A JP H0917675A
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rare earth
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permanent magnet
molding
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Osamu Yamashita
治 山下
Yoshihisa Kishimoto
芳久 岸本
Wataru Takahashi
渉 高橋
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Proterial Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Sumitomo Special Metals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 希土類含有合金粉末とバインダーとの反応を
抑制し、焼結後の焼結体の残留酸素量、残留炭素量を低
減させるとともに、成形時の粉体の流動性、潤滑性を向
上させて、成形体の寸法精度の向上及び生産性の向上を
図り、薄肉形状や小型形状でかつ優れた磁気特性を有す
るR−Fe−B系やR−Co系などの希土類系焼結永久
磁石の製造方法の提供。 【構成】 希土類系合金粉末に、セルロースエーテルを
エタノールまたはメタノールなどに溶解させたバインダ
ーを添加してスラリー状に撹拌した後、スプレードライ
ヤー装置のチャンバー内で噴霧して液滴を作り、そのま
ま瞬時に乾燥固化させて造粒粉となすことにより、圧縮
成形時の粉体の流動性、潤滑性を向上させて、成形サイ
クルの向上、成形体の寸法精度を向上させ、かつ磁気特
性の優れた薄肉形状や複雑形状の焼結永久磁石を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、R−Fe−B系合金
やR−Co系合金などの希土類(R)含有合金からなる
造粒粉を用いた焼結永久磁石の製造方法に係り、該希土
類含有合金粉末にセルロースエーテルをエタノールまた
はメタノールなどに溶解させたバインダーを添加してス
ラリー状に撹拌した後、スプレードライヤー装置のチャ
ンバー内で噴霧して液滴を作り、そのまま瞬時に乾燥固
化させて造粒粉となすことにより、圧縮成形時の粉体の
流動性、潤滑性を向上させて、成形サイクルの向上、成
形体の寸法精度を向上させ、かつ磁気特性の優れた薄肉
形状や複雑形状の焼結永久磁石を提供することができる
希土類系焼結磁石の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、家電製品を初めコンピュータの周
辺機器や自動車等の用途に用いられる小型モーターやア
クチュエータ等には、小型化、軽量化とともに高性能化
が求められており、その磁石材料も小型化、軽量化、薄
肉化からさらに磁石材料表面の所定位置に凹凸を設けた
り、貫通孔を設ける等、複雑な形状製品が要求されてい
る。現在の代表的な焼結永久磁石材料としては、フェラ
イト磁石、R−Co系磁石、そして、出願人が先に提案
したR−Fe−B系磁石(特公昭61−34242号
等)が挙げられる。上記の中でも、特に、R−Co系磁
石やR−Fe−B系磁石などの希土類磁石は、他の磁石
材料に比べて磁気特性が格段にすぐれるために、各種用
途に多用されている。
【0003】上記の希土類磁石、例えばR−Fe−B系
焼結永久磁石は、最大エネルギー積((BH)max)
が40MGOeを超え、最大では50MGOeを超える
極めて優れた磁気特性を有するが、それを発現させるた
めには、所要組成からなる合金を1〜10μm程度の平
均粒度に粉砕することが必要となる。しかし、合金粉末
の粒度を小さくすると、成形時の粉末の流動性が悪くな
り、成形体密度のバラツキや成形機の寿命を低下させる
とともに、焼結後の寸法精度にもバラツキを生じること
となり、特に薄肉形状や小型形状の製品を得るのが困難
であった。
【0004】また、希土類磁石は、大気中で酸化し易い
希土類元素や鉄を主成分として含有するため、合金粉末
の粒度を小さくすると、酸化により磁気特性が劣化する
問題があり、特にR−Fe−B系焼結永久磁石は、従来
から知られる希土類コバルト磁石等に比べ極めて優れた
磁気特性を発現するという特徴を有するが、その磁気特
性の発源となる希土類やBとの新たな組織の特定の化合
物や化合物相が活性なため、合金粉末の粒度を小さくす
ると、酸化により磁気特性が劣化する問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そのため、特に成形性
を改良するために、成形前の合金粉末に、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル等を添加したもの(特公平4−
80961号)、それらにさらにパラフィンやステアリ
ン酸塩を添加したもの(特公平4−80962号、特公
平5−53842号)、またオレイン酸を添加したもの
(特公昭62−36365号)等が提案された。しか
し、ある程度の成形性は向上できるものの、その改善効
果にも限界があり、近年要求される薄肉形状や小型形状
の成形は依然困難であった。
【0006】また、上記のバインダーや潤滑剤の添加と
ともに、さらに成形性を改良し、薄肉形状品や小型形状
品を製造する方法として、成形前の合金粉末に飽和脂肪
族カルボン酸や不飽和脂肪族カルボン酸にミリスチン酸
エチルやオレイン酸からなる滑剤を添加して混練した
後、造粒を行なって成形する方法(特開昭62−245
604号)、あるいはパラフィン混合物に飽和脂肪族カ
ルボン酸や不飽和脂肪族カルボン酸等添加、混練後、造
粒した後成形する方法(特開昭63−237402号)
も提案されている。
【0007】しかし、上記の方法では、粉末粒子の結合
力が十分でなく、造粒粉が壊れやすいために、十分な粉
末の流動性を実現することが困難であった。成形性を向
上させたり、粉末粒子の結合力を高めるためには、種々
バインダーや潤滑剤の添加量を増やすことが考えられる
が、多量に添加すると、希土類系合金粉末中のR成分と
バインダーとの反応により、焼結後の焼結体の残留酸素
量、残留炭素量が増加し、磁気特性の劣化を招くことに
なるので、添加量にも制限があった。
【0008】また、希土類含有の磁性合金粉末を対象と
するものではないが、Co系スーパーアロイ粉末を対象
とした圧縮成形用のバインダーとして、対象合金粉末に
対して、1.5〜3.5wt%のメチルセルロースとさ
らに所定量の添加物であるグリセリンとほう酸を混合し
た組成が提案(USP4,118,480)され、ま
た、工具用合金粉末の射出成形用のバインダーとして、
特殊組成からなり、対象合金粉末に対して0.5〜2.
5wt%のメチルセルロースに水、グリセリン等の可塑
剤、ワックスエマルジョン等の滑剤、離型剤を添加した
組成が提案(特開昭62−37302号)されている。
しかし、それらはいずれも所定の流動性と成形体強度を
確保するため、いずれも対象合金粉末に対して、上記の
ように例えば0.5wt%以上もの比較的多量のバイン
ダーを使用するもので、しかも種々のバインダー添加剤
の添加、例えばグリセリン等の可塑剤をメチルセルロー
スと同量程度添加することが不可欠であるため、射出成
形や圧縮成形後、脱脂した後、焼結後でもかなりの炭素
と酸素が残留し、特に希土類磁石の場合、磁気の劣化を
招くので、容易には適用できない。
【0009】また、フェライトなどの酸化物粉末を対象
として、平均粒度1μm以下の粉末に、バインダーとし
て0.6〜1.0wt%のポリビニルアルコールを添加
したのち、スプレードライヤー装置により造粒粉を製造
し、該造粒粉を成形、焼結する方法が知られている。し
かし、それらはいずれも酸化物粉末に対して0.6wt
%以上もの多量のバインダーを使用するもので、脱脂処
理を施したのちの焼結体にもかなりの炭素及び酸素が残
留するため、非常に酸化及び炭化しやすい性質を有し、
少しの酸化あるいは炭化によっても極端に磁気特性が劣
化するこの発明の対象とする希土類含有合金粉末に、上
記のような酸化物を対象とした方法をそのまま適用する
ことはできない。
【0010】特に、酸化物の場合は比較的多量のバイン
ダーを用いても大気中で脱脂、焼結できるため、脱脂、
焼結時にバインダーが燃焼してある程度の残留炭素の抑
制を図ることができるが、この発明の対象とする希土類
含有合金粉末の場合は、酸化により磁気特性が劣化する
ため大気中で脱脂、焼結することができないので、多量
のバインダー添加は得られる焼結磁石の磁気特性に致命
的な悪影響を及ぼすこととなる。このように、成形前の
合金粉末に、種々のバインダーや潤滑剤を添加したり、
さらに造粒を行なって、成形性を改良する試みが種々提
案されてはいるが、いずれの方法によっても、近年要求
されるような、薄肉形状や小型形状でかつ優れた磁気特
性を有する希土類系磁石を製造するのは困難であった。
【0011】この発明は、優れた磁気特性を有する希土
類系磁石を製造するのに必要な造粒粉を容易に製造で
き、希土類含有合金粉末とバインダーとの反応を抑制
し、焼結後の焼結体の残留酸素量、残留炭素量を低減さ
せるとともに、成形時の粉体の流動性、潤滑性を向上さ
せて、成形体の寸法精度の向上及び生産性の向上を図
り、薄肉形状や複雑形状でかつ優れた磁気特性を有する
R−Fe−B系やR−Co系などの希土類系焼結永久磁
石の製造方法の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】発明者らは、成形性の良
好な造粒粉を容易に製造できる製造方法について種々検
討した結果、回転ディスク型スプレードライヤー装置に
着目し、磁性粉末と所要のバインダーとを添加、混練し
てスラリー状となして、該スラリーを噴霧、乾燥させる
ことにより、該スラリーを所要の平均粒径の造粒粉とな
すことができ、その後、該造粒粉を用いて成形すると、
造粒粉自体が十分な結合力を有するため、粉体の流動性
が格段に向上し、成形体密度のバラツキや成形機の寿命
を低下させることもなく、焼結後の寸法精度にもすぐ
れ、薄肉形状や小型形状でかつすぐれた磁気特性を有す
る希土類系焼結永久磁石が効率よく得られることを知見
した。
【0013】また、発明者らは、上記の製造方法におい
て、特に希土類含有合金粉末との反応を抑制でき、焼結
体の残留酸素量、残留炭素量を低減させるバインダーに
ついて種々検討した結果、少量のメチルセルロースなど
のセルロースエーテルを、エタノールまたはメタノール
あるいはさらに塩化メチレンとの混合液に溶解したバイ
ンダー、あるいはエタノールまたはメタノールと水に溶
解したバインダーを用いることにより、焼結前の工程に
おける希土類含有合金粉末とバインダーとの反応を抑制
することができ、焼結後の焼結体の残留酸素量、残留炭
素量を大幅に低減できることを知見した。
【0014】さらに、上記のセルロースエーテルを、エ
タノールまたはメタノールあるいはさらに塩化メチレン
または水との混合液に溶解したバインダーの添加量を
0.5wt%以下としても、成形時に金型へ粉末を供給
するためのフィーダー内における振動にも十分耐えられ
る程度の一次粒子の粒子間結合力と、十分な流動性及び
成形体強度を得ることができること、及び必要に応じて
使用する滑剤も0.3wt%以下と極少量でよく、さら
に上記溶媒を使用した場合、希土類含有合金粉末と溶媒
との酸化反応は水に比べてかなり不活性であり、また溶
媒の表面張力は水に比べて小さく、撹拌時に気泡がほと
んど発生しないと同時に、セルロースエーテルの分散性
も良いために、消泡剤、分散剤などの添加剤が少量もし
くはほとんど不要となり、焼結後の残留酸素量、残留炭
素量を大幅に低減できることを知見し、この発明を完成
した。
【0015】すなわち、この発明は、希土類含有合金粉
末に、セルロースエーテルをエタノールまたはメタノー
ルに溶解したバインダーを添加、撹拌、混練してスラリ
ー状となし、該スラリーをスプレードライヤー装置によ
り造粒粉となし、該造粒粉を用いて、成形、焼結する粉
末冶金法により焼結永久磁石を得ることを特徴とする希
土類系永久磁石の製造方法である。
【0016】また、この発明は、上記構成において、セ
ルロースエーテルをエタノールまたはメタノールと塩化
メチレンとの混合液に溶解したバインダーを用いる希土
類系永久磁石の製造方法、また、セルロースエーテルを
エタノールまたはメタノールと水に溶解したバインダー
を用いる希土類系永久磁石の製造方法、さらに、バイン
ダーの撹拌や混練を、密閉状態でかつ温度を0〜30℃
の範囲に制御して行う希土類系焼結永久磁石の製造方法
を併せて提案する。
【0017】希土類含有合金粉末 この発明において、対象とする希土類含有合金粉末は、
希土類元素Rを含有するいずれの組成のものも適用可能
であるが、中でもR−Fe−B系合金粉末や、R−Co
系合金粉末あるいはそれらの合金粉末中の希土類元素以
外の元素を別の元素で置換したもの、例えば、R−Fe
−B系のFeをCo等の遷移金属で、BをCやSi等の
半金属で置換したものなどが最も適している。特に、希
土類含有合金粉末としては、所要組成からなる単一の合
金を粉砕した粉末や、異なる組成の合金を粉砕した後、
混合して所要組成に調整した粉末、保磁力の向上や製造
性を改善するため添加元素を加えたものなど、公知のR
−Fe−B系合金粉末、R−Co系合金粉末を用いるこ
とができる。
【0018】また、その製造方法も、溶解・粉化法、超
急冷法、直接還元拡散法、水素含有崩壊法、アトマイズ
法等の公知の方法を適宜選定することができ、その粒度
も特に限定しないが、合金粉末の平均粒度が1μm未満
では大気中の酸素あるいはバインダー及び溶媒と反応し
て酸化しやすくなり、焼結後の磁気特性を低下させる恐
れがあるため好ましくなく、また、10μmを超える平
均粒径では粒径が大きすぎて焼結密度が95%程度で飽
和し、該密度の向上が望めないため好ましくない。よっ
て1〜10μmの平均粒度が好ましい範囲である。特に
好ましくは1〜6μmの範囲である。
【0019】セルロースエーテル この発明において、バインダーにはセルロースエーテル
を用いるが、これは、セルロース骨格の3個の水酸基
(−OH)を一部エーテル化剤でエーテル化し、水酸基
のかわりにエーテル基(−OR)を導入した化合物であ
り、これにはメチルセルロース(R:CH3)、エチル
セルロース(R:C25)、ベンジルセルロース(R:
CH265)、シアンエチルセルロース(R:CH2
2CN)、トリチルセルロース(R:C(C
653)、カルボキシルメチルセルロース(R:CH2
COOM、但しMは、1価の金属あるいはアンモニウム
基)、ヒドロキシプロピルセルロース(R:CH2CH
(OH)CH3)、ヒドロキシエチルセルロース(R:
CH2CH2OH)等が有り、これらの置換基を複数個有
する、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(R:CH
2CH2OH,CH3,CH3)、ヒドロキシエチルメチル
セルロース(R:CH2CH2OH,CH3)等を使用する
ことができ、後述の有機溶媒や水の組合せ等に応じて、
置換基と置換度を選定すると良い。また、上記の種々セ
ルロースエーテルの複合添加も可能であり、好ましい組
合せとしては、メチルセルロース+ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、メチルセルロース+ヒドロキシエチ
ルメチルセルロース等が挙げられる。
【0020】溶媒 上記セルロースエーテルを溶解する溶媒であるエタノー
ル、メタノールは、水等に比べ、希土類含有合金粉末と
反応し難く、また、表面張力も小さいために、撹拌時に
気泡がほとんど発生しない等の効果を有する。エタノー
ル、メタノールとしては、特に限定はしないが、単独使
用の場合、希土類含有合金粉末の希土類との反応を極力
抑制するために、含有水分を極力低減した無水エタノー
ル、無水メタノールを用いることが望ましい。塩化メチ
レンは、上記エタノール、メタノールに比較的溶解し難
いセルロースエーテルを用いる場合に使用する。例え
ば、セルロースエーテルをまず塩化メチレンに溶解した
後、必要な溶媒を混合する等して用いることができる。
【0021】水は溶媒の引火点を上昇させ、安全性を向
上させるために用いる。水としては、R−Fe−B系合
金粉末のR成分との反応を極力抑制するために、脱酸素
処理した純水、あるいは窒素などの不活性ガスでバブリ
ング処理した水を用いることが望ましい。
【0022】この発明において、希土類含有合金粉末を
スラリー状にするために添加するバインダーとして、上
述のセルロースエーテルを、エタノールまたはメタノー
ル、あるいはエタノールまたはメタノールと塩化メチレ
ンの混合液に溶解したもの、あるいはさらにエタノール
またはメタノールに水を加えたものに溶解したものが好
ましい。セルロースエーテルは少量の添加でスラリーの
粘度を向上させることができると共に乾燥後においても
高い結合力を保持することができ、また、添加量が少量
で十分なために、粉末中の残留酸素量、残留炭素量を低
減することができる。
【0023】バインダーとして、セルロースエーテルの
含有量は、0.05wt%未満では造粒粉内の粒子間の
結合力が弱く、成形前の給粉時に造粒粉が壊れるととも
に粉体の流動性が著しく低下し、また、0.5wt%を
越えると、焼結体における残留炭素量と酸素量が増加し
て保磁力が下がり磁気特性が劣化するので、0.05w
t%〜0.5wt%の含有量がこれらの点で好ましい。
【0024】この発明において、スラリー状にするため
に添加する有機溶媒のスラリー中の含有量は、20wt
%未満では合金粉末とバインダーとを混練したスラリー
の濃度が高くなって、粘度が増加し過ぎるため、該スラ
リーを後述する撹拌機からスプレードライヤー装置まで
供給することができず、また、50wt%を越えるとス
ラリーの濃度が低くなり過ぎ、撹拌機内及び撹拌機のス
ラリー供給パイプ内で沈殿が起こり、供給量が不安定に
なるとともにスプレードライヤー装置によって得られる
造粒粉の平均粒度が小さくなりすぎ、さらに粒度にバラ
ツキを生じるため、20〜50wt%が好ましい範囲で
ある。
【0025】合金粉末へのバインダーの添加、撹拌は、
0℃〜30℃の温度範囲でしかも密閉状態で行うことに
より、有機溶媒の蒸発を抑え、スラリー中の有機溶媒の
量を一定に保つことができ、造粒粉の粉体特性を安定化
させることができる。また、エタノールまたはメタノー
ルに水を加えた場合は、水との酸化反応を抑制するため
に、0℃〜20℃の温度範囲に制御することが望まし
い。
【0026】セルロースエーテルをエタノールまたはメ
タノール、あるいはエタノールまたはメタノールと塩化
メチレンの混合液に溶解する場合、クロロホルム、四塩
化炭素、塩化エチル、1,1−ジクロロエタン、1,2
−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、
1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テト
ラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタ
ン、臭化エチル、エタノール、2−プロパノール、1−
ブタノール、ベンジルアルコール、ギ酸、酢酸、プロピ
オン酸、酪酸、イソ酪酸、アニリン、N−メチルアニリ
ン、ピペリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジエチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エ
ピクロロヒドリンのうち1種以上を上記有機溶媒に適当
量加えて溶解したバインダーを用いて造粒することも可
能である。
【0027】また、セルロースエーテルをエタノールま
たはメタノールに水を加えたものに溶解する場合、塩化
メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、塩化エチル、
1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、
1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロ
ロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,
1,2,2−テトラクロロエタン、2−プロパノール、
1−ブタノールのうち1種以上を上記有機溶媒に適当量
加えて溶解したバインダーを用いて造粒することも可能
である。
【0028】また、上述したバインダーにグリセリン、
ワックスエマルジョン、ステアリン酸、フタール酸エス
テル、ペトリオール、グライコール等の分散剤、潤滑剤
のうち少なくとも1種を添加するか、あるいはさらに、
n−オクチルアルコール、ポリアルキレン誘導体、ポリ
エーテル系誘導体等の消泡剤を添加すると、スラリーの
分散性、均一性の向上及びスプレードライヤー装置中で
の粉化状態が良好になり、気泡が少なく、滑り性、流動
性にすぐれる球形の造粒粉を得ることが可能になる。な
お、添加量は、0.03wt%未満の含有量では成形後
の離型性改善に効果がなく、また0.3wt%を超える
と焼結体における残留炭素量と酸素量が増加して保磁力
が下がり磁気特性が劣化するので、0.03wt%〜
0.3wt%の含有量が好ましい。
【0029】スプレードライヤー装置 この発明において、合金粉末に後述するバインダーを添
加、混練したスラリーは、スプレードライヤー装置によ
って造粒粉にする。まず、スプレードライヤー装置を用
いた造粒粉の製造方法を説明すると、スラリー撹拌機か
らスラリーをスプレードライヤー装置に供給する、例え
ば、回転ディスクの遠心力で噴霧したり、加圧ノズル先
端部で霧状に噴霧され、噴霧された液滴は、加熱された
不活性ガスの熱風によって瞬時に乾燥されて造粒粉とな
り、回収部内の下部に自然落下する。
【0030】この発明において、スプレードライヤー装
置として回転ディスク型には、ベーン型、ケスナー型、
ピン型等種々のタイプがあるが、原理的にはどのタイプ
でも、上下2枚のディスクから構成され、そのディスク
が回転する構造となっている。スプレードライヤー装置
全体の構成としては、公知の開放型スプレードライヤー
装置を用いてもよいが、造粒する磁性粉末が希土類含有
合金粉末は非常に酸化し易いために、装置のスラリー収
納部内あるいは造粒粉の回収部内を不活性ガスなどで置
換でき、かつその酸素濃度を常時3%以下に保持できる
密閉構造であることが好ましい。
【0031】また、スプレードライヤー装置の回収部内
の構成としては、上述した回転ディスクにより噴霧され
た液滴を瞬時に乾燥させるために、回転ディスクの上方
に加熱された不活性ガスを噴射する噴射口を配置し、ま
た回収部内の下部に、噴射されたガスを回収部外へ排出
する排出口を設けるが、その際、予め装置外部あるいは
装置に付属された加熱器で所要温度に加熱された不活性
ガスの温度を低下させないように、上記噴射口を不活性
ガスの温度に応じた温度、例えば60〜150℃に保持
することが好ましい。
【0032】すなわち、不活性ガスの温度が低下する
と、噴霧された液滴を短時間で十分乾燥することができ
なくなるため、スラリーの供給量を減少させなければな
らず能率が低下してしまう。また、比較的大きな粒径の
造粒粉を作る場合は、回転ディスクの回転数を低下させ
るが、その際に不活性ガスの温度が低下していると、噴
霧された液滴を十分乾燥することができないので、結果
としてスラリーの供給量を減少させることにより、大き
な粒径の造粒粉を得る場合には極端に能率が低下するこ
とになる。従って、予め加熱された不活性ガスの温度を
そのまま維持しながら回収部内へ送り込むには、噴射口
の温度を60〜150℃に保持することが好ましく、特
に100℃前後に保持することが最も好ましい。
【0033】また、不活性ガスの噴射口と排出口の温度
差が小さい場合も処理能率が低下する傾向があるので、
排出口の温度は50℃以下、好ましくは40℃以下、特
に好ましくは常温に設定することが望ましい。不活性ガ
スとしては、窒素ガスやアルゴンガスが好ましく、加熱
温度は60〜150℃が好ましい。
【0034】得られる造粒粉の粒度は、スプレードライ
ヤー装置へ供給するスラリーの濃度やその供給量、ある
いは回転ディスクの回転数によって制御することができ
るが、例えば、希土類含有合金造粒粉の平均粒径が10
μm未満では、造粒粉の流動性がほとんど向上せず、ま
た、平均粒径が400μmを超えると、粒径が大きすぎ
て成形時の金型内への充填密度が低下するとともに成形
体密度も低下し、ひいては、焼結後の焼結体密度の低下
を来たすこととなるため好ましくなく、よって、造粒粉
の平均粒径は10〜400μmが好ましい。さらに好ま
しくは40〜200μmである。
【0035】この発明において、特に沸点の低いメタノ
ールまたはエタノールあるいはさらに塩化メチレンとの
混合液に溶解したバインダーでスプレー造粒すると、噴
霧時の上記溶媒の混合液の蒸発が早いために、同一処理
条件で水のみを溶媒として造粒した時の約2倍程処理能
力が向上する利点を有する。また、かかるメタノール、
エタノール、塩化メチレンに溶解したバインダーでスプ
レー造粒した粉末は、水分含有量が0.02wt%以下
と極少量であるために、造粒粉同士が水分を介して凝集
することもなく、それ自体で流動性に優れた造粒粉であ
るが、さらに篩によってアンダーカット、オーバーカッ
トすることにより、流動性に富んだ造粒粉を得ることが
できる。
【0036】また、メタノールまたはエタノールに水を
加えたバインダーでスプレー造粒した粉末は、水分含有
量が0.05〜0.10wt%以下であり、流動性は上
記溶媒のみの造粒粉に比して少し低下するが、篩によっ
てアンダーカット、オーバーカットすることにより、流
動性に富んだ造粒粉を得ることができる。
【0037】さらに、得られた造粒粉に、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸アルミニウム、ポリエチレングリコ
ール等の潤滑剤を少量添加すると、さらに流動性を向上
させることができ有効である。また、メタノールまたは
エタノールあるいはさらに塩化メチレンとの混合液に溶
解したバインダーでスプレー造粒した粉末は、水分含有
量が0.02wt%以下と極少量であることと、前記バ
インダーによって被覆されているため、大気中において
も酸化し難いので、成形工程における作業性が向上する
という利点を有する。
【0038】焼結永久磁石の製造方法 この発明による造粒粉を用いて焼結永久磁石を製造する
工程、すなわち、成形、焼結、熱処理など条件、方法は
公知のいずれの粉末冶金的手段を採用することができ
る。以下に好ましい条件の一例を示す。成形は、公知の
いずれの成形方法も採用できるが、圧縮成形で行なうこ
とが最も好ましく、その圧力は、0.3〜2.0ton
/cm2が好ましい。また、磁気異方性を有する焼結磁
石を得る場合、従来と同様に、磁場コイル等を付設した
金型を用いて、プレス成形中に金型内の造粒粉末に所定
の横磁場または縦磁場を印加して、磁性粉末の磁化容易
方向が揃うように合金粉末を回転させる。この場合の磁
場強度としては10〜20kOeが好ましい範囲であ
る。
【0039】つぎに、このようにして得られた成形体を
脱バインダー処理を施すことが好ましい。例えば、焼結
前に300〜600℃で1〜2時間程度保持する方法な
どにより脱バインダー処理を行なうことが好ましい。脱
バインダー処理を施すことにより、バインダー中のほぼ
全炭素が脱炭され、磁気特性の向上に繋がる。
【0040】なお、R元素を含む合金粉末は、水素を吸
蔵しやすいために、水素流気中での脱バインダー処理後
には脱水素処理工程を行なうことが好ましい。脱水素処
理は、真空中で昇温速度は、50〜200℃/時間で昇
温し、500〜800℃で1〜2時間程度保持すること
により、吸蔵されていた水素はほぼ完全に除去される。
また、脱水素処理後は、引き続いて昇温加熱して焼結を
行うことが好ましく、500℃を超えてからの昇温速度
は任意に選定すればよく、例えば100〜300℃/時
間など、焼結に際して取られる公知の昇温方法を採用で
きる。
【0041】脱バインダー処理後の成形品の焼結並びに
焼結後の熱処理条件は、選定した合金粉末組成に応じて
適宜選定されるが、例えばR−Fe−B系磁石の場合で
あれば、焼結並びに焼結後の熱処理条件としては、10
00〜1200℃、1〜6時間保持する焼結工程、45
0〜800℃、1〜8時間保持する時効処理工程などが
好ましい。
【0042】さらに、希土類含有合金粉末がR−Fe−
B系合金粉末の場合、該粉末中のR成分とバインダー及
び有機溶媒との反応を抑制するために、従来の粉末冶金
法で一般的に使用されている所要の単一組成のR−Fe
−B系合金原料粉末の代わりに、R2Fe14B相を主相
とする平均粒径1〜10μmの主相系合金粉末と、R3
Co相を含むCoまたはFeとRとの金属間化合物相に
一部R2(FeCo)14B相等を含みかつ希土類含有量
が多く、極力有機バインダーとの反応を抑えるように主
相系合金より平均粒径の大きい平均粒径8〜40μmの
液相系化合物粉末の2種類の原料粉末を用いることによ
り、焼結後の残留酸素量を低減できる。
【0043】
【作用】この発明による焼結永久磁石の製造方法の作用
を図面に基づいて詳述する。図1はこの発明で用いる回
転ディスク型スプレードライヤー装置のディスク部を示
す部分説明図である。図1に示す回転ディスク1は、一
対のディスク2,2を、複数の所要長さの非磁性材ピン
3を円周部に所定間隔で立設配置しナット4で固定し
て、所定の対向距離を保持させてあり、この回転ディス
ク1の中心に回転シャフト5を配置してその周辺部をス
ラリー供給口となした構成のピン型回転ディスクであ
る。
【0044】密閉構造からなる図示しないチャンバー内
に回転ディスク1が回転駆動可能に水平配置され、回転
ディスク1上方の所要位置には不活性ガスのノズルが下
方に噴霧可能に配置され、チャンバーの下方が造粒粉の
回収部となっている。磁性粉末に所定のバインダーを添
加、撹拌したスラリーは、スラリー撹拌機から当該スプ
レードライヤー装置に供給され、スラリーは回転ディス
ク1の遠心力により噴霧される。噴霧された液滴は、加
熱された不活性ガスの熱風によって瞬時に乾燥されて造
粒粉となり、回収部内の下部に自然落下する。
【0045】すなわち、R−Fe−B系合金粉末やR−
Co系合金粉末等の希土類含有合金粉末に、セルロース
エーテルを、エタノールまたはメタノール、あるいはエ
タノールまたはメタノールと塩化メチレンの混合液に溶
解したもの、あるいはさらにエタノールまたはメタノー
ルに水を加えたものに溶解したバインダーを、添加、混
練してスラリー状となし、該スラリーを上記構成からな
るスプレードライヤー装置により流動性の高い球状の造
粒粉となすことにより、バインダー自体のすぐれた流動
性とも相まって、粉体の流動性が格段に向上し、成形サ
イクルが向上するとともに、成形体密度のバラツキや成
形機の寿命を低下させることもなく、焼結後の寸法精度
にもすぐれる、小型形状や薄肉形状でかつ優れた磁気特
性を有する希土類系焼結磁石が得られる。
【0046】なお、この発明における造粒粉は、それ自
体は等方性であるので、磁場を印加せずに成形した場合
は当然のことながら等方性の成形体になるが、磁場を印
加しながら成形すると、圧縮応力と磁場の作用によっ
て、造粒粉が壊れて元の一次粒子となり、該一次粒子が
磁場によって配向し、異方性の成形体が得られるので、
用途に応じて等方性磁石と異方性磁石の両方を製造する
ことができるという利点も有する。さらに、この発明に
おける造粒粉は、バインダーによって被覆されているた
め、大気中において酸化し難いので、成形工程における
作業性が向上するという利点も有する。
【0047】
【実施例】
実施例1 Rとして、Nd13.3原子%、Pr0.31原子%、
Dy0.28原子%、Co3.4原子%、B6.5原子
%、残部Fe及び不可避的不純物からなる原料を、Ar
ガス雰囲気中で高周波溶解して、ボタン状溶製合金を得
た。次に、該合金を粗粉砕した後、ジョークラッシャー
などにより平均粒度約15μmに粉砕し、さらに、ジェ
ットミルにより平均粒度3μmの粉末を得た。該粉末に
表1、表2に示す添加量のセルロースエーテル、有機溶
媒、水、滑剤などを添加して室温で混練してスラリー状
となし、該スラリーをディスク回転型スプレードライヤ
ー装置により、不活性ガスに窒素を用い、熱風入口温度
を100℃、出口温度を40℃に設定して造粒を行なっ
た。
【0048】上記造粒粉を圧縮磁場プレス機を用いて、
磁場強度15kOe、圧力1ton/cm2で10mm
×15mm×厚み10mmの形状に成形した後、水素雰
囲気中で室温から300℃までを昇温速度100℃/時
で加熱する脱バインダー処理を行ない、引き続いて真空
中で1100℃まで昇温し1時間保持する焼結を行な
い、さらに焼結完了後、Arガスを導入して7℃/分の
速度で800℃まで冷却し、その後100℃/時の速度
で冷却して550℃で2時間保持して時効処理を施して
異方性の焼結体を得た。成形時の造粒粉の流動性並びに
得られた焼結磁石の残留酸素量、残留炭素量、磁気特性
を表3に示す。なお、流動性は、内径5mmのロートの
管を100gの原料粉が自然落下し通過するまでに要し
た時間で測定した。また、得られた全ての焼結体には、
ワレ、ヒビ、変形などは全く見られなかった。
【0049】比較例1 実施例と同じ3μm粉末を用いて、造粒を行なわず、そ
のまま実施例と同一の圧縮磁場プレス機により、磁場強
度15kOe、圧力1ton/cm2で10mm×15
mm×厚み10mmの形状に成形した後、真空中で11
00℃で1時間保持する焼結を行ない、さらに焼結完了
後、Arガスを導入して7℃/分の速度で800℃まで
冷却し、その後100℃/時の速度で冷却して550℃
で2時間保持して時効処理を施して、焼結磁石を得た。
成形時の粉末の流動性並びに得られた焼結磁石の残留酸
素量、残留炭素量、磁気特性を実施例と共に表3に示
す。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】実施例2 Sm 11.9at%、Cu 8.8at%、Fe 1
2.6at%、Zr1.2at%、残部Co及び不可避
的不純物からなる原料を、Arガス雰囲気中で高周波溶
解して、ボタン状溶製合金を得た。次に、該合金を粗粉
砕した後、ジョークラッシャーなどにより平均粒度約1
5μmに粉砕し、さらにジェットミルにより平均粒度3
μmの粉末を得た。該粉末に表4、表5に示す添加量の
セルロースエーテル、有機溶媒、水、滑剤などを添加し
て室温で混練、撹拌してスラリー状となし、該スラリー
をディスク回転型スプレードライヤー装置により、不活
性ガスに窒素を用い、熱風入口温度を100℃、出口温
度を40℃に設定して造粒を行なった。
【0054】該造粒粉を圧縮磁場プレス機を用いて、磁
場強度15kOe、圧力1ton/cm2で10mm×
15mm×厚み10mmの形状に成形した後、水素雰囲
気中で室温から300℃までを昇温速度100℃/時で
加熱する脱バインダー処理を行ない、引き続いて真空中
で1200℃まで昇温し1時間保持する焼結を行ない、
さらに焼結完了後、1160℃にて溶体化処理を施し、
Arガスを導入して800℃から400℃まで多段時効
処理を施した。成形時の造粒粉の流動性、及び得られた
焼結磁石の残留酸素量、残留炭素量、磁気特性を表6に
示す。なお、流動性は、内径5mmのロートの管を10
0gの原料粉が自然落下し通過するまでに要した時間で
測定した。また、得られた焼結体には、ワレ、ヒビ、変
形などは全く見られなかった。
【0055】比較例2 実施例2と同じ3μm粉末を用いて、造粒を行なわず、
そのまま実施例と同一の磁場プレス機により、磁場強度
15kOe、圧力1ton/cm2で10mm×15m
m×厚み10mmの形状に成形した後、真空中で120
0℃で1時間保持する焼結を行ない、さらに焼結完了
後、1160℃にて溶体化処理を施し、Arガスを導入
して800℃から400℃まで多段時効処理を施した。
成形時の造粒粉の流動性及び密度及び得られた焼結磁石
の残留酸素量、残留炭素量、磁気特性を実施例と共に表
6に示す。表3から明らかなように、スプレー造粒粉の
方が粉体の流動性が向上し、寸法、密度バラツキが減少
し、また残留炭素量もほぼスプレー造粒粉していない粉
末の焼結体と同等であり、磁気特性もほとんど劣化させ
ずに、非常に良好であることがわかる。
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】
【表6】
【0059】
【発明の効果】この発明による希土類系焼結永久磁石の
製造方法は、R−Fe−B系合金粉末またはR−Co系
合金粉末などの希土類含有合金粉末に、セルロースエー
テルをエタノールまたはメタノール、あるいはエタノー
ルまたはメタノールと塩化メチレンの混合液に溶解した
バインダー、あるいはさらにエタノールまたはメタノー
ルに水を加えたバインダーを添加、撹拌、混練してスラ
リー状となし、該スラリーをスプレードライヤー装置に
より造粒することにより、バインダー自体のすぐれた流
動性とも相まって、粉体の流動性が格段に向上し、成形
サイクルが向上するとともに、成形体密度のバラツキや
成形機の寿命を低下させることもなく、焼結後の寸法精
度にもすぐれる、小型形状や薄肉形状でかつ優れた磁気
特性を有する希土類系焼結磁石が効率よく得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に用いる回転ディスク型スプレードラ
イヤー装置の回転ディスク部を示す部分説明図である。
【符号の説明】
1 回転ディスク 2 ディスク 3 非磁性材ピン 4 ナット 5 回転シャフト
フロントページの続き (72)発明者 高橋 渉 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類含有合金粉末に、セルロースエー
    テルをエタノールまたはメタノールに溶解したバインダ
    ーを添加、撹拌、混練してスラリー状となし、該スラリ
    ーをスプレードライヤー装置により造粒粉となし、該造
    粒粉を用いて、成形、焼結する粉末冶金法により焼結永
    久磁石を得ることを特徴とする希土類系焼結永久磁石の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、セルロースエーテル
    をエタノールまたはメタノールと水に溶解したバインダ
    ーを用いる希土類系焼結永久磁石の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、セルロースエーテル
    をエタノールまたはメタノールと塩化メチレンとの混合
    液に溶解したバインダーを用いる希土類系焼結永久磁石
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、バインダーの撹拌や
    混練を、密閉状態でかつ温度を0〜30℃の範囲に制御
    して行う希土類系焼結永久磁石の製造方法。
JP18344495A 1995-06-26 1995-06-26 希土類系焼結永久磁石の製造方法 Pending JPH0917675A (ja)

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US08/793,368 US6187259B1 (en) 1995-06-26 1996-06-25 Method for preparing rare-earth system sintered magnet
DE69633490T DE69633490T2 (de) 1995-06-26 1996-06-25 Herstellungsverfahren für seltenerd-gesinterte magneten
KR1019970701207A KR100300933B1 (ko) 1995-06-26 1996-06-25 희토류계소결자석의제조방법
EP96918894A EP0778594B1 (en) 1995-06-26 1996-06-25 Process for producing sintered rare earth magnet
CN96190684A CN1122287C (zh) 1995-06-26 1996-06-25 稀土系烧结磁铁的制造方法
PCT/JP1996/001745 WO1997001855A1 (fr) 1995-06-26 1996-06-25 Procede de fabrication d'aimants en terres rares frittes

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101436367B1 (ko) * 2013-04-05 2014-09-02 고려대학교 산학협력단 용매열 방법에 의한 셀룰로오즈 자석 및 그 제조 방법

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