JPH09206361A - 吸着剤粒子の保管方法 - Google Patents

吸着剤粒子の保管方法

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JPH09206361A
JPH09206361A JP8290149A JP29014996A JPH09206361A JP H09206361 A JPH09206361 A JP H09206361A JP 8290149 A JP8290149 A JP 8290149A JP 29014996 A JP29014996 A JP 29014996A JP H09206361 A JPH09206361 A JP H09206361A
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JP
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adsorbent
radiation
particles
storing
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JP8290149A
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Hiroaki Takayanagi
弘昭 高柳
Naoko Takasaki
直子 高崎
Takashi Mikawa
隆 三川
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成高分子製多孔質粒子よりなる吸着剤粒子
を、吸着性能を低下させることなく、かつ、真菌類を付
着することなく長期保管する方法の提供。 【解決手段】 袋等の包装材中に密封された状態の合成
高分子製多孔質粒子に放射線を5〜20kGyの線量照
射に密封状態のまま保管する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成高分子製多孔
質粒子よりなる吸着剤粒子の保管方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、
メチルメタクリレート・エチレングリコールジメタクリ
レート共重合体等の架橋合成高分子の多孔質粒子は、従
来から、その大きな比表面積を利用することにより、液
体中の溶質分子、例えば抗生物質、蛋白質因子の医薬や
気体分子の吸着捕集に有効であり、吸着剤粒子として気
体あるいは液から有害な不要物の除去や有用物の回収、
濃縮分離等の用途に幅広く利用されている(USP36
49456、USP3716482、USP34589
76、USP4199449、USP379458
4)。しかし、多孔質粒子は、その吸着性ゆえに多孔質
粒子の搬送中、又は保管中、包装中に真菌類等の微生物
を表面に吸着しやすく、また、高表面積のためこれらの
増殖を助長する傾向がある。多孔質粒子の表面域あるい
は多孔質粒子の内表面において、真菌類、胞子等の微生
物がひとたび増殖を開始すると、多孔質粒子の表面ある
いは細孔が微生物体により汚染遮蔽され、吸着剤として
の機能が著しく低下し、実質的に使用することができな
くなる。また、吸着剤粒子中に発生した微生物は吸着剤
粒子表面上に濃縮した有機物を分解変性したり、あるい
は微生物から産出される代謝物等により吸着された有用
物、例えば抗生物質、蛋白質因子が汚染される等、吸着
剤粒子の使用の面で大きな障害となっていた。
【0003】吸着剤粒子の真菌類、胞子等による汚染
は、吸着剤粒子に付着した菌体、胞子等の微小生物体が
増殖することにより発生する。吸着剤粒子を長期保管す
る方法として、高濃度の塩化ナトリウム水溶液中に吸着
剤粒子を保管して微生物体の増殖を停止させる方法、あ
るいは水酸化ナトリウムや次亜塩素酸ナトリウム水溶液
で吸着剤粒子を洗浄して微生物体を死滅させる方法等の
薬剤による処理が行われてきた。しかし、吸着剤粒子に
対して、これらの薬剤を使用する方法では吸着剤粒子に
付着した微生物体を完全に除去することはできず、ま
た、防菌処理後にクリーニングして薬剤を除去すると、
搬送や包装時に空気中あるいは水中からの再汚染を防ぐ
ことが困難であった。さらに、薬剤による処理は、しば
しば吸着剤粒子の基材である合成樹脂を腐食分解させた
り多孔性を変化させ、その吸着機能が実質的に失われる
原因となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、合成高分子
製多孔質粒子よりなる吸着剤粒子を確実且つ長期にわた
って汚染することなく保管する方法を提供することにあ
る。即ち、多孔質粒子に残存する真菌類等の微小生物体
を実質上死滅させ、さらに長期にわたって真菌類等によ
る汚染を防止する保管方法を提供することを課題とす
る。本発明者らは、かかる課題を解決する方法として放
射線照射による方法を検討した。吸着剤粒子のような機
能性の多孔質粒子については、吸着剤粒子に直接放射線
を照射すると照射による化学反応あるいは発熱による作
用のために、多孔質粒子の吸着性能が失活したり、強度
が低下したりするおそれがあった。我々は、種々検討の
結果、吸着剤粒子を包装材で密封状態で放射線を照射す
ることにより、吸着剤粒子の多孔質構造を損なうことな
く、真菌類等に対し防菌処理でき、長期に亘って保管す
ることができることを見出し、本発明を完成させた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、合成高分子製
多孔質粒子よりなる吸着剤粒子を予め密封包装し、この
密封状態の吸着剤粒子に放射線を照射し、この密封状態
を保ったままで吸着剤粒子を保管する方法を提供するも
のである。
【0006】
【作用】密封状態で吸着剤粒子は放射線照射され、その
密封状態を保ったままで吸着剤粒子は保管されるので、
真菌類の発生を防止できる。又、吸着剤粒子の保管中、
密封されているので、包装材の外部からの汚染が防止さ
れる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
多孔質粒子の基材の合成高分子は吸着剤として使用でき
る架橋された合成高分子粒子である。かかる合成高分子
としては、例えば、スチレン−ジビニルベンゼン共重合
体及びその臭素化反応物、エチレングリコールジメタク
リレート重合体、メチルメタクリレート−エチレングリ
コールジメタクリレート共重合体、ステアリルメタクリ
レート−トリメチロールプロパントリメタクリレート共
重合体等の架橋ポリスチレン粒子または架橋ポリメタク
リレート粒子、アクリロニトリル−ジビニルベンゼン共
重合体、及びフェノール−ホルマリン縮合物からなるも
のが挙げられる。これらの中でもスチレン−ジビニルベ
ンゼン共重合体が好ましい。
【0008】本発明における多孔質の吸着剤粒子は、比
表面積が10〜1,500m2 /g、好ましくは300
〜1,200m2 /g、細孔容積が0.1〜3ml/
g、好ましくは0.5〜2ml/gの多孔性を有し、多
孔質粒子の粒子径が5〜1,000μm、好ましくは5
0〜600μmのものが好ましい。これらの合成高分子
製多孔質粒子よりなる吸着剤粒子は、例えば、スチレン
−ジビニルベンゼン共重合体系のものは、三菱化学
(株)よりDIAION HP20、DIAION H
P21、DIAION HP20SS、Rohm&Ha
as社よりAmberlite XAD4、Amber
lite XAD16の商品名で、又、ポリメタクリレ
ート系のものは、三菱化学(株)よりDIAION H
P2MG、Rohm&Haas社よりAmberlit
e XAD7の商品名で入手することができる。
【0009】照射する放射線の線種としては、コバルト
60を線源として使用するγ線照射が実用的であり好ま
しい。放射線の照射線量は、線源の量及び線源からの距
離によって、あるいは照射時間を制御することによっ
て、照射線量率を連続的に適宜調整することができる。
照射線量は、2〜40kGy(放射線吸収量:グレイ)
が好ましく、5〜20kGyがより好ましい。この範囲
を外れると、長期安定性の付与が不十分であったり、γ
線量が必要以上に照射されたり、多孔質粒子が変質した
りするので好ましくない。
【0010】放射線照射による保存安定効果を長時間に
わたって持続させるためには、照射を行う前に多孔質粒
子を包装材で密封包装する。この密封包装の際には、窒
素ガス、イオン交換水等の不活性物で袋や容器の内部を
置換して吸着剤粒子を密封してもよい。包装としては、
胞子等の微生物体が外部から直接侵入し付着するのを防
止できる機能が必要であり、具体的にはポリエチレン、
ポリプロピレン等のポリオレフィンやポリエチレンテレ
フタレート等の樹脂フィルムまたは袋、容器等の樹脂成
形体、並びにガラス瓶、缶または樽等の包装材が用いら
れる。照射処理には、既知の設備をそのまま使用するこ
とができる。即ち、乾燥した、あるいは水等で湿潤した
多孔質粒子包装材で密封梱包した後、放射線照射設備に
移送し上記の照射条件で処理し、そのままの密封状態を
保って保管する。袋のフィルムの肉厚は、8〜300μ
m、好ましくは20〜120μm、容器の壁厚は、0.
3〜2mmが好ましい。−50〜+50℃、より好まし
くは−15℃〜常温である。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の方法について代表的な実施
例および比較例を示し、更に具体的に説明する。なお、
これらは単なる例示であり、本発明は、特にこれらの実
施例によって、限定されるものではない。
【0012】実施例1〜7、比較例1 下記の実験は、初期条件の制御として、菌体を吸着剤粒
子と一緒に包装して行った。Aspergillus
niger MCI 1528菌を培養したスラント4
本に減菌水14mlを加え、胞子を掻き採って得た懸濁
液を、遠心チューブに移し、12,000回転で10分
間遠心分離を行い、上澄み液を取り除いた。この操作を
3回繰り返すことにより菌胞子の洗浄を行って菌胞子を
回収し、10mlの減菌水中に加え、分散させて溶液と
したものを菌液とした。
【0013】市販のスチレン−ジビニルベンゼン共重合
体の合成吸着剤“ダイヤイオンHP20”(三菱化学
(株)製 比表面積617m2 /g、平均細孔容積1.
34ml/g、平均粒子径約500μm)を水膨潤状態
で100mlポリエチレン製袋に計量した。吸着剤10
0mlに対して前記菌液1mlを添加した後、ポリエチ
レン袋の開放口をヒートシール法により密閉し、菌を吸
着剤中に均一に分散付着させた。この密封したポリエチ
レン袋に、コバルト60線源を有する照射装置により、
下記表1に示す照射線量率及び照射時間でγ線照射を行
った。
【0014】照射処理後の細孔容積をマイクロメティッ
ク社製のアサップ2400により、および比表面積を
(株)島津製作所製のフローソーブによりそれぞれ測定
した。また、菌の生存の有無を菌培養法によって、比較
した。その結果、合成吸着剤菌胞子植え付け品のγ線照
射試験の実施例1〜7において、γ線照射の有無によっ
て、水分量、比表面積及び細孔容積には実質的に変化が
なく、しかもγ線照射により菌の胞子は死滅しているこ
とが確認された。結果を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】実施例8 市販のスチレン−ジビニルベンゼン共重合体の合成吸着
剤“ダイヤイオンHP20SS”(三菱化学(株)製
比表面積540m2 /g、細孔容積1.29ml/g、
平均粒子径約120μm)を水膨潤状態で100ml計
量し、ポリエチレン製袋に密封した。この袋に、コバル
ト60線源を有する照射装置を用いて、10kGyのγ
線照射を行った。γ線照射処理前後の合成吸着剤の細孔
容積をマイクロメティック社製のアサップ2400によ
り、比表面積をマイクロメティック社製のフローソープ
2300により、それぞれ測定した。その結果、合成吸
着剤のγ線照射試験において、表2に示すように、γ線
照射処理前後における比表面積、細孔容積は実質的に変
化がないことが確認された。これらを用いて、実施例1
と同様に、水分量の測定、菌の胞子存在の経時変化を調
べた。結果を表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】実施例9 スチレン−ジビニルベンゼン系吸着剤粒子である“ダイ
ヤイオンHP20SS”5kgを大気開放下でポリエチ
レン袋に入れ開口部をヒートシールにより密閉した。こ
の袋に60Coを線源とする放射線10kGyを照射した
後、24ケ月間室温で保管した。無菌室にてこの袋を開
封し、吸着剤0.2gをカビ用シャーレ(ポテトデキス
トロース寒天培地)に接種し、10日間、27℃で培養
した。培養シャーレを顕微鏡下で観察したが、Peni
cillium属のカビ(空気中に浮遊しているカビの
一種)の生育は見られず胞子が死滅していることが確認
された。
【0019】比較例2 放射線の照射を行わなかった以外は実施例10と同様に
して吸着剤を袋内に密封し、24カ月後、袋より吸着剤
を取り出し、カビ培養シャーレにとり観察したところ、
カビの生育が見られ吸着剤中で胞子が死滅していなかっ
たことが確認された。
【0020】
【発明の効果】密封状態で放射線照射処理された吸着剤
粒子は、長期に亘って防菌効果があり、且つ、吸着性能
の低下することがない。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成高分子の多孔質粒子からなる吸着剤
    粒子を密封包装し、この密封包装した状態の吸着剤粒子
    に放射線を照射し、該密封包装状態で吸着剤粒子を保管
    する方法。
  2. 【請求項2】 吸着剤粒子は、比表面積が10〜1,5
    00m2 /g、細孔容積が0.1〜3ml/g、粒子径
    が5〜1,000μmの多孔質粒子である、請求項1記
    載の吸着剤粒子の保管方法。
  3. 【請求項3】 合成高分子が、スチレン−ジビニルベン
    ゼン共重合体である、請求項1記載の吸着剤粒子の保管
    方法。
  4. 【請求項4】 放射線の処理が5〜20kGyの線量の
    放射線である、請求項1に記載の吸着剤粒子の保管方
    法。
  5. 【請求項5】 放射線がγ線である、請求項1に記載の
    吸着剤粒子の保管方法。
  6. 【請求項6】 γ線が、コバルト60を線源とするγ線
    である、請求項5記載の吸着剤粒子の保管方法。
  7. 【請求項7】 密封包装が熱可塑性樹脂フィルム製袋を
    用いて行われることを特徴とする請求項1に記載の吸着
    剤粒子の保管方法。
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