JPH09207594A - 四輪駆動車 - Google Patents

四輪駆動車

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JPH09207594A
JPH09207594A JP2436496A JP2436496A JPH09207594A JP H09207594 A JPH09207594 A JP H09207594A JP 2436496 A JP2436496 A JP 2436496A JP 2436496 A JP2436496 A JP 2436496A JP H09207594 A JPH09207594 A JP H09207594A
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JP
Japan
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swash plate
piston
wheel drive
fluid pressure
urging force
Prior art date
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Application number
JP2436496A
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English (en)
Inventor
Jun Watanabe
純 渡辺
Naohiko Inoue
直彦 井上
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】駆動力の伝達を流体圧伝動機構により行い、四
輪駆動状態から二輪駆動状態に移行する際の急激な駆動
トルクの降下を防止する四輪駆動車を提供する。 【解決手段】駆動車軸14に連動して回転する流体圧ポ
ンプ16と、従動車軸28と連動する流体圧モータ20
とを備えた四輪駆動車である。そして、流体圧モータ
は、所定の傾斜角度αで傾く斜板105によって各ピス
トン104のストロークを変化させて吐出流量を変更す
る斜板式アキシャルピストンモータである。この流体圧
モータに付勢手段120を設けた。この付勢手段は、ピ
ストンのストロークが大きいときに、斜板を介してピス
トンに反力を与える大きな付勢力となり、ピストンのス
トロークが小さくなるに従い、徐々に小さな付勢力とな
ってピストンに与える反力を低下させる弾性部材126
a、126cを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主原動機の回転駆
動力を前輪及び後輪に伝達するようにした四輪駆動車に
係り、特に駆動力の伝達を流体圧伝動機構で行うように
した四輪駆動車に関する。
【0002】
【従来の技術】悪路や不整地等の走行性能が向上する四
輪駆動車は、主原動機から複数の車軸へ駆動トルクを配
分するためにプロペラシャフト及び差動装置を備えてい
る。また、近年の四輪駆動車では、路面状況の変化に応
じて駆動力を配分するために、駆動軸間にビスカスカッ
プリングやクラッチを採用して駆動力の配分比率を可変
にしたものも普及している。しかし、このような機械式
により駆動力配分を可変制御する四輪駆動車は、複雑な
装置構造となりやすく、また、車体床下を通過するプロ
ペラシャフトや車軸間の差動制限装置等が必要となるの
で重量が増大し、車体の小型、軽量化を阻害するおそれ
がある。
【0003】このような問題を解決するものとして、例
えば本出願人が先に提案した特願平6−262639号
記載の先願技術が知られており、この先願技術は、主原
動機に駆動される駆動車軸と、この駆動車軸に連動して
回転する流体圧ポンプと、従動車軸と連動するととも
に、容量変更手段として斜板を備えた斜板式の可変容量
モータと、前記流体圧ポンプの吐出口及び前記可変容量
モータの吸込口を連通する第1流路と、前記流体圧ポン
プの吸込口及び前記可変容量モータの吐出口を連通する
第2流路と、前記可変容量モータの容量が減少する方向
へ前記斜板を駆動する付勢手段とを備えた四輪駆動車で
ある。
【0004】また、前記斜板式の可変容量モータは、図
9に示すように、モータ回転軸1に対して同軸にシリン
ダブロック2が連結し、このシリンダブロック2に、モ
ータ回転軸1と平行に、且つシリンダブロック2の回転
方向に沿って等間隔にボア2aが形成されている。そし
て、各ボア2a内にピストン3が配置されているととも
に、これらピストン3の先端部と対向する位置には、所
定の傾斜角度αまで揺動するように斜板4が配設されて
おり、この斜板4によりボア2a内から押し出されるピ
ストン3のストロークが規制されるようになっている。
また、ピストン3を配置している各ボア2aは、シリン
ダブロック2が回転することにより、バルブプレート5
を介して作動流体吸入口6a及び作動流体戻り口6bに
交互に連通可能とされている。
【0005】そして、前述した付勢手段7は、シリンダ
室7aに配設されたコントロールピストン7bと、この
コントロールピストン7bを斜板4側に付勢するように
シリンダ室7aに配設されたバネ部材7cと、シリンダ
室7aと低圧部とを連通する連通路7dと、この連通路
7dの途中に介装された絞り7eとを備えた構成として
いる。なお、図9の符号8で示す部材は、斜板4の傾斜
角度αの最大値を設定するストッパである。
【0006】上記構成の四輪駆動車は、駆動軸の回転数
が従動車軸の回転数より増大して四輪駆動走行を必要と
する場合には、流体圧ポンプの吐出流量が可変容量モー
タの吐出流量を上回り作動流体吸入口6aからボア2a
内に高圧の作動油が供給されるので、高圧の作動油に応
じたトルクがモータ回転軸1に発生し、従動車軸に駆動
トルクが配分されて四輪駆動走行状態となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した四
輪駆動走行状態から二輪駆動走行状態に移行する場合
に、従動車軸に配分されている駆動トルクが急激に降下
すると、その分駆動軸への伝達トルクが急激に増大する
ことにより駆動輪の空転(スリップ)が増大して運転者
に違和感を与える場合がある。また、車両が二輪駆動走
行状態から四輪駆動走行状態に移行する場合にも、従動
車軸への駆動トルク配分の立ち上がりが遅いと、運転者
に違和感を与える場合がある。
【0008】そこで、付勢手段7の構成部材であるバネ
部材7cのバネ力を調整することにより、駆動トルクの
急激な降下や立ち上がりの遅さを解消することができ
る。つまり、バネ部材7cは、常時、斜板4に対して傾
斜角度αが小さくなる方向に付勢力を作用しているが、
強いバネ力のバネ部材7cを使用し、このバネ部材7c
が強い付勢力をコントロールピストン7bから斜板4に
作用すると、斜板4を介してピストン3に反力(強い付
勢力に応じた反力)が作用し、ボア2a内の押しのけ容
積が減少して作動油の圧力が上昇するので、モータ回転
軸1の駆動トルクの発生により従動車軸側に駆動トルク
を配分した状態、即ち、従動車軸側にプレトルクを伝達
した状態とすることができる。
【0009】図10の横軸で示す“0”〜V1 の範囲の
車速は、四輪駆動走行を必要とする低速領域であり、V
2 を上回る車速は四輪駆動走行を必要としない高速領域
であるが、前述したように強いバネ力のバネ部材7cを
使用すると、四輪駆動走行状態(図10の実線は従動車
軸に配分された駆動トルクを示す。)から二輪駆動走行
状態に移行すると、図の一点鎖線で示すように従動車軸
の駆動トルクが緩やかに降下していき、これにより駆動
軸に伝達されるトルクの急増を防止して運転者に違和感
を与えることがない。
【0010】しかしながら、この強いバネ力のバネ部材
7cを使用すると、図のTeの領域で示すように、高速
領域でも従動車軸側にプレトルクが発生してしまい、作
動流体の脈動やギヤによる騒音振動、燃費、作動流体の
温度上昇の面で不利となる。また、弱いバネ力のバネ部
材7cを使用すると、四輪駆動走行状態から二輪駆動走
行状態に移行する際に、高速領域での騒音振動、燃費、
作動流体の温度上昇を解決することができるが、図の二
点鎖線で示すように、従動車軸の駆動トルクが急激に降
下してしまい、従動車軸の駆動トルクの急激な降下、立
ち上がりの遅さを何等解消することができない。
【0011】そこで、この発明は、上記先願技術の未解
決の課題に着目してなされたものであり、四輪駆動走行
状態から二輪駆動走行状態に移行する際の従動車軸の駆
動トルクの急激な降下を防止し、二輪駆動走行状態から
四輪駆動走行状態に移行する際の従動車軸の駆動トルク
の立ち上がりの遅さを解消するとともに、四輪駆動走行
状態を必要としない高速領域における騒音振動、燃費、
作動流体の温度上昇を改善することが可能な四輪駆動車
を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る四輪駆動車は、主原動機により駆動
される駆動車軸と、この駆動車軸に連動して回転する流
体圧ポンプと、従動車軸と連動する流体圧モータと、前
記流体圧ポンプの吐出口と前記流体圧モータの吸込口と
を連通する第1流路と、前記流体圧ポンプの吸込口と前
記流体圧モータの吐出口とを連通する第2流路とを備
え、前記流体圧モータを斜板式アキシャルピストンモー
タとし、モータ回転軸に連結されて回転するシリンダブ
ロックに、前記回転軸に平行に且つ回転方向に沿って複
数のボアを形成し、各ボアにピストンを収納するととも
に、所定の傾斜角度で傾く斜板によって各ピストンのス
トロークを変化させて吐出流量を変更するようにした四
輪駆動車において、前記流体圧モータに、前記斜板の傾
斜角度が小さくなる方向に当該斜板に付勢力を与える付
勢手段を設け、この付勢手段の付勢力特性を、前記斜板
の傾斜角度が増大して前記ピストンのストロークが大き
いときに、前記斜板を介してピストンに反力を与える大
きな付勢力となり、前記斜板の傾斜角度が減少して前記
ピストンのストロークが小さくなるに従い、徐々に小さ
な付勢力となって前記ピストンに与える反力が低下する
ように設定した。
【0013】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の四輪駆動車において、前記付勢手段の付勢力特性
を、四輪駆動走行を必要としない高速走行領域では、前
記斜板を介して前記ピストンに反力を与えない小さな付
勢力となるように設定したことを特徴とする請求項1記
載の四輪駆動車。また、請求項3記載の発明は、請求項
1又は2記載の四輪駆動車において、前記付勢手段は、
前記回転軸と平行に、且つ前記斜板に向けて開口するシ
リンダ室と、前記シリンダ室内に摺動自在に配設されて
先端部が前記斜板に当接する摺動部材と、この摺動部材
への付勢力作用方向を一致させて前記シリンダ室内に収
納された少なくとも2つの弾性部材と、これら弾性部材
のいずれかの付勢力を規制する付勢力規制機構とを備
え、前記斜板の傾斜角度が増大して前記ピストンのスト
ロークが大きいときに、前記複数の弾性部材の全ての付
勢力を前記摺動部材に作用するとともに、前記斜板の傾
斜角度が減少して前記ピストンのストロークが所定値ま
で小さくなったときに、前記付勢力規制機構により特定
の弾性部材の付勢力のみを前記摺動部材に作用する。
【0014】さらに、請求項4記載の発明は、請求項3
記載の発明において、前記弾性部材をコイル直径が異な
る少なくとも2つのコイルバネにより構成し、コイル軸
線を一致させて小径のコイルバネを大径のコイルバネ内
に遊挿した状態で前記シリンダ室に収納するとともに、
前記付勢力規制機構は、前記斜板の傾斜角度が減少して
前記ピストンのストロークが所定値まで小さくなったと
きに、前記大径のコイルバネの伸長動作を規制する。
【0015】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、車両が四
輪駆動状態で走行する際には、駆動車軸及び従動車軸の
間の回転数差の発生により流体圧ポンプの吐出流量が流
体圧モータの吐出流量を上回り、流体圧モータは、斜板
の傾斜角度が最大角度付近まで増大しながら作動流体の
抵抗が負荷となってトルクを発生し、従動軸側に駆動ト
ルクを伝達する。
【0016】そして、駆動車軸及び従動車軸の間の回転
数差が減少し、車両が四輪駆動状態から二輪駆動状態に
移行していくと、流体圧モータの斜板の傾斜角度は徐々
に減少していくが、本発明の付勢手段は、斜板の傾斜角
度が増大して前記ピストンのストロークが大きいとき
に、斜板を介してピストンに反力を与える大きな付勢力
を作用し、斜板の傾斜角度が減少すると付勢力も徐々に
低下するように設定しているので、ボア内の押しのけ容
積が減少して作動流体圧力が上昇し、モータ回転軸にト
ルクを発生して従動車軸側にプレトルクを伝達する。こ
れにより、従動車軸の駆動トルクは緩やかに減少しくの
で、車両が四輪駆動状態から二輪駆動状態に移行する際
の急激な駆動トルクの降下を防止することができる。ま
た、従動車軸側にプレトルクが伝達されることにより、
車両が二輪駆動状態から四輪駆動状態に移行する際に
も、駆動トルクの立ち上がりが早くなる。
【0017】したがって、車両が四輪駆動状態から二輪
駆動状態に移行する際に、駆動軸への伝達トルク急増に
よるスリップの増大が発生せず、二輪駆動状態から四輪
駆動状態に移行する際にスムースに従動軸側に駆動トル
クが伝達されるので、運転者に違和感を与えることがな
い。また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の効果
を得ることができるとともに、四輪駆動走行を必要とし
ない高速走行領域では、斜板を介してピストンに反力を
与えない小さな付勢力となるように付勢手段の特性を設
定したので、ボア内の作動流体の圧力は上昇せず、モー
タ回転軸にトルクを発生させない。したがって、高速走
行領域では従動車軸側にプレトルクが伝達されないの
で、作動流体の脈動による振動がほとんど発生せず、車
内フロアへの騒音や振動を抑制することができるととも
に、燃費悪化や作動流体の温度上昇をも防止することが
できる。
【0018】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載の効果を得ることができるとともに、斜板に付
勢力を作用する部材として少なくとも2つの弾性部材を
使用し、これら弾性部材の付勢状態を付勢力規制機構に
より規制することにより、ピストンのストロークが大き
い時点からピストンストロークが小さくなる時点まで段
階的に付勢力を作用させているので、高精度にプレトル
クを発生することができる。
【0019】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の効果を得ることができるとともに、弾性部材が、コ
イル直径の異なる少なくとも2つのコイルバネにより構
成しているので、簡便な装置構造を提供することができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明を前輪駆動車をベース
とした四輪駆動車に適用した場合の第1実施形態を示す
概略構成図であって、図中、10は原動機としてのエン
ジンであって、このエンジン10の回転駆動力が変速機
12を介して前輪側差動装置13に入力され、この差動
装置13の出力側に駆動車軸としての前車軸14を介し
て前輪15が連結されている。
【0021】前輪側差動装置13は、デファレンシャギ
ヤケース13aに形成されたリングギヤ13bが変速機
12の出力側に連結されたギヤ12aと噛合して回転駆
動し、このディファレンシャルギヤケース13a内に形
成された一対のピニオンシャフト13cにピニオン13
dが取付けられ、これらピニオン13dに一対のサイド
ギヤ13eが噛合し、これらサイドギヤ13eに第1の
駆動軸としての前車軸14が連結されている。
【0022】また、ディファレンシャルギヤケース13
aにリングギヤ13bと並列に形成されたリングギヤ1
3fが、これに噛合するギヤ13gを介して流体圧ポン
プとしての吸入絞り型ピストンポンプ16の回転軸16
aに連結されている。この吸入絞り型ピストンポンプ1
6は、その吸込口16bがリザーバタンク17内に配設
されたストレーナ17aに連結されていると共に、流路
としての低圧配管18Lを通じて2位置4ポートの電磁
方向切換弁19のタンクポートTに接続され、吐出口1
6cが流路としての高圧配管18Hを通じて前後進切換
用の電磁方向切換弁19のポンプポートPに接続されて
いる。
【0023】ここで、吸入絞り型ピストンポンプ16
は、回転軸16aの回転方向によって吸入口と吐出口と
が入れ替わることがなく、その吐出流量は、図2の特性
曲線L 1 で示すように、車速が“0”から所定値Vaに
達するまでの間では、車速の増加に比例して増加し、所
定値Va以上では最大吐出流量Qmax で飽和するように
設定されている。
【0024】前後進切換用の電磁方向切換弁19は、ソ
レノイド19aが非通電状態であるノーマル位置でポン
プポートPを出力ポートAに、タンクポートTを出力ポ
ートBに夫々連通し、ソレノイド19aが通電状態であ
るオフセット位置でポンプポートPを出力ポートBに、
タンクポートTを出力ポートAに夫々連通し、出力ポー
トA及びBが流体圧モータとしての斜板式可変容量モー
タ(以下、可変容量モータと略称する。)20の流入・
流出ポート20a、20bに接続されており、ノーマル
位置で高圧配管18Hの高圧油を可変容量モータ20の
流入ポート20aに、低圧配管18Lを流出ポート20
bに連通させて回転軸20cを前進走行時の回転方向例
えば左側面からみて時計方向に回転駆動し、逆にオフセ
ット位置で高圧配管8Hの高圧油を可変容量モータ20
の流出ポート20bに、低圧配管18Lを流入ポート2
0aに連通させて回転軸20cを前進走行時の回転方向
例えば左側面からみて反時計方向に回転駆動する。
【0025】なお、電磁方向切換弁19は可変容量モー
タ20に内蔵され、出力ポートA及びBが配管を介する
ことなく可変容量モータ20の流入・流出ポート20
a、20bに連結されている。また、電磁方向切換弁1
9のソレノイド19aへの通電は、ソレノイド19aが
図示しないがシフトレバーで後進を選択したときに、オ
ン状態となるシフト位置検出スイッチ19bを介して直
流電源19cに接続されることにより、前進走行時には
非通電状態に、後進走行時には通電状態に夫々制御され
る。
【0026】また、吸入絞り型ピストンポンプ16の吸
込口16b及び吐出口16c間には、トルク制限手段と
しての吸入絞り型ピストンポンプ16の吐出圧の上限を
定めるリリーフ弁21が介挿されている。また、吸入絞
り型ピストンポンプ16及び電磁方向切換弁19間にお
ける高圧配管18H及び低圧配管18L間を連通する連
通配管22Aには、低圧配管18L側から高圧配管18
H側への流体流れを許容する逆止弁23が介挿されてい
ると共に、連通配管22Aと並列に配設された連通配管
22Bに逆止弁23と並列関係に固定オリフィス24が
接続されている。
【0027】一方、可変容量モータ20の回転軸20c
にはギヤ20dが取付けられ、このギヤ20dに後輪側
差動装置27のディファレンシャルギヤケース27aに
形成されたリングギヤ27bが噛合されている。この後
輪側差動装置27は、前述した前輪側差動装置3と略同
様の構成を有し、ディファレンシャルギヤケース27a
内に形成された一対のピニオンシャフト27cにピニオ
ン27dが取付けられ、これらピニオン27dに一対の
サイドギヤ27eが噛合し、これらサイドギヤ27eに
後車軸28が連結され、この後車軸28に後輪29が連
結されている。
【0028】次に、図3及び図4に示すものは、前述し
た可変容量モータ20の具体的構成を示すものであり、
この可変容量モータ20は、ポンプハウジング100内
に、ベアリング101に支持された回転軸20cが回転
自在に配設されているとともに、回転軸20cの外周に
円筒状のシリンダブロック102が同軸に固定されてい
る。また、シリンダブロック102には、周方向に所定
間隔をあけて回転軸20cと平行に複数のボア103が
形成されており、各ボア103にはピストン104が収
容されている。そして、シリンダブロック102の図3
の右端面に対向する位置には斜板105が揺動自在に配
設されている。
【0029】この斜板105は、円筒部105aと、円
筒部105aの図3の上端から突出する突出部105b
と、各ピストン104の端部と係合したシュー106を
周方向に摺動自在に係止するシューホルダ107とを備
えている。そして、前記シューホルダ107は、押圧ス
プリング108によってニードル109を介して斜板1
05側に押圧されている。また、図3の符号Pで示す位
置は、斜板105の揺動軸であり、この揺動軸Pは、回
転軸20cの軸線と直交する方向に所定量εだけオフセ
ットした位置に設けられており、この揺動軸Pを中心と
して所定の傾斜角度αまで斜板105が揺動する。ま
た、ポンプハウジング100内には、斜板105と対向
する位置にストッパ110が配設されており、斜板10
5がこのストッパ110に当接すると揺動が規制され、
斜板105の最大傾斜角度αmax が設定される。
【0030】また、シリンダブロック102の図3の左
端面は、ポンプハウジング100に固定されたバルブプ
レート111と摺接している。このバルブプレート11
1には、図4に示すように、流入ポート20a(後進時
には流出ポート)、流出ポート20b(後進時には流入
ポート)が形成されており、これら流入ポート20a及
び流出ポート20bは、ピストン104を収容している
各ボア103と連通孔112を介して連通している。
【0031】そして、前進走行時には、流入ポート20
aからボア103内に作動油が供給されてピストン10
4がボア103から押し出され、作動油圧に比例した軸
力が斜板105に伝達され、その反力によってシリンダ
ブロック102が回転し、回転軸20cに駆動トルクが
伝達されるようになっている。また、後進走行時には、
流出ポート20bからボア103内に作動油が供給され
てピストン104がボア103から押し出され、作動油
圧に比例した軸力が斜板105に伝達され、その反力に
よってシリンダブロック102が逆回転し、回転軸20
cに駆動トルクが伝達されるようになっている。
【0032】なお、可変容量モータ20の吐出流量は斜
板105の傾斜角度αが増大するに従って増加し、斜板
105がストッパ110に当接して最大傾斜角度αmax
となった時点で最大吐出流量となるが、その流量特性
は、図2の特性曲線L2 で示すように、車速が“0”か
ら所定値V1 (V1 <Va)に達するまでの間では、車
速の増加に比例して増加し、所定値V1 以上では、吸入
絞り型ピストンポンプ16が最大吐出流量Qmax で飽和
しているので、この最大吐出流量Qmax を維持する。こ
こで、“0”〜V1 の範囲の車速は、四輪駆動走行を必
要とする車速領域である。
【0033】そして、ホンプハウジング100内に揺動
自在に配設された斜板105は、付勢手段120により
傾斜角度αが小さくなる方向に付勢されている。すなわ
ち、付勢手段120は、図3に示すように、回転軸20
cと平行に斜板105に向けて開口する円筒形状のシリ
ンダ室122と、このシリンダ室122内に摺動自在に
配設され、先端部が斜板105と当接する摺動部材とし
てのコントロールピストン124と、シリンダ室122
に収容されてコントロールピストン124を斜板105
側に付勢する付勢力規制機構としての付勢部材126
と、シリンダ室122及び低圧配管8Lを連通する連通
管128とを備えている。
【0034】シリンダ室122は、付勢部材126を収
容する収容室122aと、この収容室122aより縮径
された内周壁を有してコントロールピストン124が往
復動を行うピストン室122bとで構成されており、収
容室122aとピストン室122bとの境界には、付勢
力規制機構としての係合壁122cが形成されている。
【0035】また、付勢部材126は、収容室122a
の端面及びコントロールピストン124の基端部の間に
配設されてコントロールピストン124を斜板105側
に付勢する第1コイルバネ126aと、収容室122の
内周径と略同一の外周径を有し、且つコントロールピス
トン124の基端部の外周径より小さな内周径を有して
収容室122aに配設されたリング形状の係止部材12
6bと、収容室122aの端面及び係止部材126bの
間に第1コイルバネ126aを内挿した状態で配設さ
れ、コントロールピストン124を係止部材126bを
介して斜板105側に付勢する第2コイルバネ126c
とで構成されている。
【0036】そして、付勢手段120は、図4に示すよ
うにコントロールピストン124の基端側が収容室12
2aまで移動すると、コントロールピストン124に対
して第1及び第2コイルバネ126a、126cの両者
が付勢力を作用するようになっている。また、図3に示
すようにコントロールピストン124の基端側がピスト
ン室122bまで移動すると、係止部材126bが係合
壁122cと当接して係止部材126bとコントロール
ピストン124の基端側とが離間するので、コントロー
ルピストン124に対して第1コイルバネ126aのみ
が付勢力を作用するようになっている。
【0037】そして、第1及び第2コイルバネ126
a、126cの付勢力は、コントロールピストン124
のストローク変化、即ち、可変容量モータ20の流量特
性による斜板105の傾斜角度αの変化に応じて作用す
るように設定されており、図5に示すように、四輪駆動
状態の走行を必要する車速“0”〜V1 (V1 <Va)
の低速領域では、第1及び第2コイルバネ126a、1
26cの両者が付勢力を作用し(図4に示した状態)、
四輪駆動状態の走行を必要としない車速V2 (V 2 >V
a>V1 )以上の高速領域では、第1コイルバネ126
aのみが付勢力を作用するように設定されている(図3
に示した状態)。
【0038】次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、車両が乾燥路面等の高摩擦係数路で停車して、エン
ジン10がアイドリング状態にある制動状態で前進走行
を開始する場合には、シフトレバーを前進走行側に切換
えることにより発進可能状態とする。このとき、後進走
行側のシフト位置検出スイッチ19bはオフ状態を維持
するため、前後進切換用電磁方向切換弁19のソレノイ
ド19aは非通電状態を維持して、切換位置が図1に示
すノーマル位置を継続する。この状態で、ブレーキペダ
ルを解放してアクセルペダルを踏込むことにより、エン
ジン10の回転力が変速機12を介して前輪側差動装置
13に伝達され、この前輪側作動装置13で前輪15を
前進方向に回転駆動することにより前進走行を開始す
る。
【0039】このときには、吸入絞り型ピストンポンプ
16の回転軸16aが回転駆動することにより、この吸
入絞り型ピストンポンプ16から回転速度に応じた吐出
流量の作動油が吐出される。この吐出された作動油は、
高圧配管18H、前後進切換用電磁方向切換弁19を介
して可変容量モータ20の流入ポート20aに吸入さ
れ、流出ポート20bから吐出される。
【0040】ここで、車両が低速領域(“0”〜V1
車速)で走行する場合には、吸入絞り型ピストンポンプ
16と可変容量モータ20の吐出流量は、図2に示した
ように、可変容量モータ20の吐出流量が吸入絞り型ピ
ストンポンプ16と比較して大きくなるように設定され
ているので、通常走行により後輪29と前輪15とが同
一回転速度で回転駆動する状態では、斜板105の傾斜
角度αは、図6に示すように、最大傾斜角度αmax より
小さな傾斜角度α1 となる。
【0041】このとき、可変容量モータ20の付勢手段
120は、第1及び第2コイルバネ126a、126c
がコントロールピストン124に付勢力を作用し、この
付勢力を受けたコントロールピストン124は、傾斜角
度αが減少する方向に斜板105を押圧する。第1及び
第2コイルバネ126a、126cの付勢力を受けた斜
板105は、ピストン104に反力を作用してボア10
3内の押しのけ容積を減少させるので、ボア103内の
作動油圧が上昇してシリンダブロック102が回転し、
第1及び第2コイルバネ126a、126cの付勢力に
応じた大きさのトルクが回転軸20cに発生する。これ
により、図5に示すように、低速領域(“0”〜V1
車速)では、後輪29に対して駆動トルクを配分した状
態、即ち、後輪29側にプレトルクを伝達した状態とな
る。
【0042】そして、車両が車速V1 〜V2 の中速走行
領域で走行する場合には、図2に示したように、吸入絞
り型ピストンポンプ16及び可変容量モータ20の吐出
流量が互いに飽和し、回転軸20cの回転数の増加に応
じて斜板105の傾斜角度αが小さくなっていく。この
とき、コントロールピストン124に付勢力を作用して
いる第1及び第2コイルバネ126a、126cは、こ
れらの伸長動作により付勢力が徐々に減少していき、そ
の付勢力に応じた大きさのトルクが回転軸20cに発生
するので、図5の車速V1 〜V2 の領域で示すように、
後輪29側に伝達されるプレトルクは緩やかに増減した
状態となる。
【0043】そして、車速がV2 となった時点で、収容
室122a内で第2コイルバネ126cとともに移動し
ていた係止部材126bが係合壁122cに当接し、第
2コイルバネ126cの伸長動作が停止する。これによ
り、コントロールピストン124に第1コイルバネ12
6aの付勢力のみが作用し、この第1コイルバネ126
aの付勢力は、斜板105が常にピストン104の先端
部と接触するように斜板105を押圧する力になるの
で、流入ポート20a側のライン圧が上昇することがな
い。したがって、回転軸20cはトルクをほとんど発生
しないので、図5の車速V2 を上回る領域で示すよう
に、後輪29側にはプレトルクがほとんど伝達されな
い。
【0044】このように、車両が高摩擦係数路を走行す
る場合には、発進から中速領域までは後輪29側にプレ
トルクを伝達した状態で走行し、高速領域では、後輪2
9側にプレトルクをほとんど伝達せずに二輪駆動状態で
走行する。次に、凍結路、降雪路等の低摩擦係数路で発
進する場合には、前述したように、先ず前輪15が回転
駆動されるが、低摩擦係数路であるため、前輪15がス
リップして、前輪15及び後輪29との間に前輪15が
高回転数となる回転数差が生じる。これによって、吸入
絞り型ピストンポンプ16の吐出流量が可変容量モータ
20の吐出流量を上回ることになるので、可変容量モー
タ20は、同一吐出量となるように斜板105の傾斜角
度αを増大させていき、斜板105がストッパ110に
当接した時点で、最大傾斜角度αmax となる。
【0045】さらに、前輪15及び後輪29との間の回
転数差が大きくなると、吸入絞り型ピストンポンプ16
からの吐出流量が可変容量モータ20の吐出流量を上回
り、可変容量モータ20の抵抗が負荷となり高圧配管1
8Hの作動油圧が上昇する。この状態では、可変容量モ
ータ20は、高圧配管18Hの供給圧力に応じた駆動ト
ルクを発生し、この駆動トルクを後輪側差動装置27を
介して後輪29に伝達するので、車両は四輪駆動状態で
前進走行する。
【0046】また、この四輪駆動状態から前輪15のス
リップが低減して前輪15と後輪29との回転数差が小
さくなると、吸入絞り型ピストンポンプ16から可変容
量モータ20に供給される作動油の吐出量差が減少する
ので、上述した中速走行領域のプレトルクを伝達した状
態となる。すなわち、図2に示したように、吸入絞り型
ピストンポンプ16及び可変容量モータ20が互いに飽
和し、回転軸20cの回転数の増加に応じて斜板105
の傾斜角度αが小さくなっていくに従い、コントロール
ピストン124に付勢力を作用している第1及び第2コ
イルバネ126a、126cによって後輪29側にプレ
トルクが伝達されているので、後輪29側の駆動トルク
は緩やかに減少していき、車両が四輪駆動状態から二輪
駆動状態に移行する際の急激な駆動トルクの減少が防止
される。
【0047】また、後輪29側にプレトルクが伝達され
ていることにより、車両が二輪駆動状態から四輪駆動状
態に移行する際の駆動トルクの立ち上がりを早くするこ
とができる。次に、車両を後進させる場合には、シフト
レバーを後進位置に切換えることにより、シフト位置検
出スイッチ19bがオン状態となるため、電磁方向切換
弁19のソレノイド19aが通電状態となり、切換位置
がノーマル位置からオフセット位置に切換わる。これに
よって、高圧配管18H内部の作動油を可変容量モータ
20の流出ポート20bに供給し、流入ポート20aか
ら吐出される作動油を低圧配管18L側に戻すことによ
り、可変容量モータ20の回転軸20cを前進走行時と
は逆転させて、後輪29を逆回転させる。このため、後
進時においても前進時と全く同様であり、後輪29側に
プレトルクが伝達されているとともに、前輪15がスリ
ップして、前輪15及び後輪29との間に前輪15が高
回転数となる回転数差が生じたときに高圧配管18H内
の作動油圧が上昇し、駆動トルクが後輪29に伝達され
る。
【0048】したがって、上記構成の第1実施形態によ
ると、車速が“0”〜V2 の範囲の中低速領域では、コ
ントロールピストン124に付勢力を作用している第1
及び第2コイルバネ126a、126cによって後輪2
9側にプレトルクが伝達されているので、四輪駆動走行
状態から二輪駆動走行状態に移行しても、後輪29側の
駆動トルクを緩やかに減少させていき、前車軸14への
伝達トルクの急増を防止してスリップの増大を発生させ
ず、運転者に違和感を与えることがない。
【0049】また、この中低速領域において二輪駆動走
行状態から四輪駆動走行状態に移行する際にも、後輪2
9側にプレトルクが伝達されているので駆動トルクの立
ち上がりを早くすることができ、運転者に違和感を与え
ることがない。さらに、車速がV2 を上回る高低速領域
では、収容室122a内で第2コイルバネ126cとと
もに移動していた係止部材126bが係合壁122cに
当接して第2コイルバネ126cの伸長動作が停止し、
斜板105には第1コイルバネ126aの小さな付勢力
のみが作用するので、回転軸20cはトルクをほとんど
発生しない。したがって、作動油の流動脈動による振動
がほとんど発生しないので、車内フロアへの騒音や振動
を抑制することができるとともに、配管抵抗などによる
圧力損失が低減し、燃費悪化や作動油の温度上昇をも防
止することができる。
【0050】そして、本実施形態の付勢手段120は、
二種類のコイルバネ126a、126cと、シリンダ室
122の係合壁122cに当接するリング形状の係止部
材126bを使用しただけで斜板105側に向かう付勢
力を段階的に変化することができるので、簡便な装置を
提供することができる。次に、図7及び図8に示すもの
は、本発明の第2実施形態を示すものである。なお、第
1実施形態で示した構成と同一構成部分には、同一符号
を付してその説明を省略する。
【0051】本実施形態では、斜板131が正方向(図
8でαA の傾斜角度が付く方向)及び逆方向(図8でα
B の傾斜角度が付く方向)の両方向に揺動する可変容量
モータ130を採用し、第1実施形態の前後進切換用の
電磁方向切換弁9を使用せずに、高圧配管18H及び低
圧配管18Lと接続して高圧PH 、低圧PL の作動流体
が供給される電磁方向切換弁132を使用するととも
に、この電磁方向切換弁132の出力ポートA1 、A2
と接続する前進用の付勢手段134と後進用の付勢手段
136とを備えた構成としている。
【0052】また、前進用の付勢手段134は、回転軸
130cと平行に形成されて第1及び第2コイルバネ1
34a、134bを収容する収容室134cと、この収
容室134cより縮径された内周壁を有してコントロー
ルピストン134hを往復動をさせるピストン室134
dと、収容室134cとピストン室134dとの境界に
形成された係合壁134eと、収容室134cに配設さ
れた係止部材134fと、電磁方向切換弁の出力ポート
1 及び収容室134cを連通する連通管134gとを
備えている。また、後進用の付勢手段136も、同一構
成部品を備えている。
【0053】そして、前進走行時には、電磁方向切換弁
132のソレノイド132a非通電状態を維持し、切換
位置が図7に示すノーマル位置を示すので、高圧PH
作動油が電磁方向切換弁132から前進用の付勢手段1
34に供給されてコントロールピストン134hに付勢
力を作用し、斜板131が正方向の傾斜角度αA に傾斜
した状態となる。この前進走行時に四輪駆動走行状態か
ら二輪駆動走行状態に移行する際には、中低速領域で
は、コントロールピストン134hに付勢力を作用して
いる第1及び第2コイルバネ134a、134bによっ
て後輪29側にプレトルクが伝達されるので、後輪29
側の駆動トルクを緩やかに減少させていき、前車軸14
への伝達トルクの急増を防止してスリップの増大を発生
させず、運転者に違和感を与えることがない。また、中
低速領域において二輪駆動走行状態から四輪駆動走行状
態に移行する際にも、後輪29側にプレトルクが伝達さ
れているので駆動トルクの立ち上がりを早くすることが
でき、運転者に違和感を与えることがない。また、高速
領域では、収容室134c内で第2コイルバネ134b
とともに移動していた係止部材134fが係合壁134
eに当接して第2コイルバネ134bの伸長動作が停止
し、斜板131には第1コイルバネ134aの小さな付
勢力のみが作用するので回転軸130cはトルクをほと
んど発生せず、車内フロアへの騒音や振動、燃費や作動
油の温度上昇の問題を解決することができる。
【0054】また、後進走行時には、電磁方向切換弁1
32のソレノイド132aの通電状態により切換位置が
オフセット位置となるので、高圧PH の作動油が電磁方
向切換弁132から後進用の付勢手段136に供給され
てコントロールピストン136hに付勢力を作用し、斜
板131が逆方向の傾斜角度αB に傾斜した状態とな
る。この後進走行時に四輪駆動走行状態から二輪駆動走
行状態に移行する際にも、コントロールピストン136
hに付勢力を作用している第1及び第2コイルバネ13
6a、136bによって後輪29側にプレトルクが伝達
されるので、後輪29側の駆動トルクを緩やかに減少さ
せていき、運転者に違和感を与えることがない。
【0055】そして、本実施形態では、前進用及び後進
用に二種類の付勢手段134、136が使用されている
ので、それらに使用されている第2コイルバネ134
b、136bを互いに異なるバネ力とすると、前進走行
時及び後進走行時の後輪29側へのプレトルクを適宜変
化させることができる。また、本実施形態では、コント
ロールピストン134hに対し、パイトッロ圧を導入す
ることができる程度の作動流体を利用して前進走行及び
後進走行を切り換えることが可能な小型の電磁方向切換
弁132を使用しているので、装置の軽量化を図ること
ができる。
【0056】なお、第1第2実施形態では、付勢手段1
20、134、136の付勢部材としてコイルバネ12
6a、126c、134a、134b、136a、13
6bを使用したが、本発明の要旨がこれに限るものでは
なく、他の弾性部材、例えばゴム材、皿バネ等を使用し
ても同様の作用効果を得ることができる。また、各実施
形態では、中低速領域まで2種類のコイルバネが付勢力
を作用し、高速領域では1種類のコイルバネが付勢力を
作用するように説明したが、本発明の要旨がこれに限定
されるものではなく、さらに多くのコイルバネを使用し
て付勢力が作用する段階をさらに多くしてもよい。
【0057】また、上記第1及び第2実施形態において
は、後輪側差動装置27を設けた場合について説明した
が、これに限定されるものではなく、後輪差動装置27
を省略し、これに代えて左右後輪29の左右車軸28に
個別に可変容量モータを設けるように構成してもよい。
さらにまた、上記第1実施形態においては、前後進切換
用電磁方向切換弁19を可変容量モータ20に内蔵させ
た場合について説明したが、これに限定されるものでは
なく、可変容量モータ20の外側に別設するようにして
もよい。
【0058】また、上記第1及び第2実施形態において
は、前輪駆動車をベースとした実施形態について説明し
たが、これに限らず後輪駆動車をベースとした場合に
も、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す概略構成図であ
る。
【図2】本発明に適用した流体圧ポンプ及び流体圧モー
タの吐出流量特性を示す特性線図である。
【図3】第1実施形態に適用した斜板式アキシャルピス
トンモータの断面図である。
【図4】第1実施形態に適用した斜板式アキシャルピス
トンモータの機構を示す概念図である。
【図5】本発明に係る付勢手段の付勢力変化と従動車軸
側に伝達される駆動トルクの関係を示す特性線図であ
る。
【図6】斜板式アキシャルピストンモータの斜板の傾斜
角度と車速との関係を示す線図である。
【図7】本発明の第2実施形態を示す概略構成図であ
る。
【図8】第2実施形態に適用した斜板式アキシャルピス
トンモータの機構を示す概念図である。
【図9】従来の斜板式アキシャルピストンモータの機構
を示す概念図である。
【図10】従来装置の付勢手段の付勢力変化と従動車軸
側に伝達される駆動トルクの関係を示す特性線図であ
る。
【符号の説明】
10 エンジン(主原動機) 14 前車軸(駆動車軸) 16、36 流体圧ポンプ 28 後車軸(従動車軸) 20、130 可変容量モータ(流体圧モータ、斜板
式アキシャルピストンモータ) 18H 高圧配管(第1流路) 18L 低圧配管(第2流路) 20c、130c 回転軸(モータ回転軸) 102 シリンダブロック 103 ボア 104 ピストン 105 斜板 120、134、136 付勢手段 122 シリンダ室 122c、134e、136e 係合壁(付勢力規制機
構) 124、134h、136h コントロールピストン
(摺動部材) 126a、134a、136a 第1コイルバネ(弾性
部材) 126b、134f、136f 係止部材(付勢力規制
機構) 126c、134b、136b 第2コイルバネ(弾
性部材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主原動機により駆動される駆動車軸と、
    この駆動車軸に連動して回転する流体圧ポンプと、従動
    車軸と連動する流体圧モータと、前記流体圧ポンプの吐
    出口と前記流体圧モータの吸込口とを連通する第1流路
    と、前記流体圧ポンプの吸込口と前記流体圧モータの吐
    出口とを連通する第2流路とを備え、前記流体圧モータ
    を斜板式アキシャルピストンモータとし、モータ回転軸
    に連結されて回転するシリンダブロックに、前記回転軸
    に平行に且つ回転方向に沿って複数のボアを形成し、各
    ボアにピストンを収納するとともに、所定の傾斜角度で
    傾く斜板によって各ピストンのストロークを変化させて
    吐出流量を変更すようにした四輪駆動車において、 前記流体圧モータに、前記斜板の傾斜角度が小さくなる
    方向に当該斜板に付勢力を与える付勢手段を設け、この
    付勢手段の付勢力特性を、前記斜板の傾斜角度が増大し
    て前記ピストンのストロークが大きいときに、前記斜板
    を介してピストンに反力を与える大きな付勢力となり、
    前記斜板の傾斜角度が減少して前記ピストンのストロー
    クが小さくなるに従い、徐々に小さな付勢力となって前
    記ピストンに与える反力が低下するように設定したこと
    を特徴とする四輪駆動車。
  2. 【請求項2】 前記付勢手段の付勢力特性を、四輪駆動
    走行を必要としない高速走行領域では、前記斜板を介し
    て前記ピストンに反力を与えない小さな付勢力となるよ
    うに設定したことを特徴とする請求項1記載の四輪駆動
    車。
  3. 【請求項3】 前記付勢手段は、前記回転軸と平行に、
    且つ前記斜板に向けて開口するシリンダ室と、前記シリ
    ンダ室内に摺動自在に配設されて先端部が前記斜板に当
    接する摺動部材と、この摺動部材への付勢力作用方向を
    一致させて前記シリンダ室内に収納された少なくとも2
    つの弾性部材と、これら弾性部材のいずれかの付勢力を
    規制する付勢力規制機構とを備え、 前記斜板の傾斜角度が増大して前記ピストンのストロー
    クが大きいときに、前記複数の弾性部材の全ての付勢力
    を前記摺動部材に作用するとともに、前記斜板の傾斜角
    度が減少して前記ピストンのストロークが所定値まで小
    さくなったときに、前記付勢力規制機構により特定の弾
    性部材の付勢力のみを前記摺動部材に作用することを特
    徴とする請求項1又は2記載の四輪駆動車。
  4. 【請求項4】 前記弾性部材をコイル直径が異なる少な
    くとも2つのコイルバネにより構成し、コイル軸線を一
    致させて小径のコイルバネを大径のコイルバネ内に遊挿
    した状態で前記シリンダ室に収納するとともに、 前記付勢力規制機構は、前記斜板の傾斜角度が減少して
    前記ピストンのストロークが所定値まで小さくなったと
    きに、前記大径のコイルバネの伸長動作を規制すること
    を特徴とする請求項3記載の四輪駆動車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013190693A1 (ja) * 2012-06-22 2013-12-27 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置

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