JPH09218372A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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JPH09218372A
JPH09218372A JP8022618A JP2261896A JPH09218372A JP H09218372 A JPH09218372 A JP H09218372A JP 8022618 A JP8022618 A JP 8022618A JP 2261896 A JP2261896 A JP 2261896A JP H09218372 A JPH09218372 A JP H09218372A
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torsion spring
optical scanning
scanning device
magnetic field
magnet
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JP8022618A
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English (en)
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Yoshinori Bessho
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁石を支持するトーションバネの断線を防止
し、ひいては、極めて耐久性に優れ、かつ小型軽量化さ
れた安価な光走査装置を提供すること。 【解決手段】疲労限の高い、逆変態温度が室温以上の形
状記憶合金をトーションバネ5に採用し、そのバネ中央
に鏡面加工された小磁石3を取り付ける。その外部にコ
イル7を置き、交番電流を流すことにより交番磁界を発
生させ、鏡面加工された小磁石3を共振振動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザプリンタ、
バーコードリーダ、レーザスキャンマイクロメータ等の
事務機器、計測機に使用される光走査装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、磁石付きミラーと交流磁場を発生
させるためのコイルを備えた光走査装置として、本出願
人が出願した特願平7−296788号に開示されたも
のがある。これは、磁石付き超弾性合金ワイヤと交番磁
界による共振現象を利用したものであり、図8に示され
るような構成になっている。材料特性を除いた基本的構
成は、本発明と同じである。
【0003】概略を説明すると、光を反射させるため表
面が鏡面加工されている磁石付きミラー3aは、超弾性
合金(逆変態温度Af点が室温以下に設定された形状記
憶合金の一種)であるNi−Tiからなるトーションバ
ネ5aに接着固定されている。さらに、トーションバネ
5aは、超弾性を発揮させるため、所定の張力で引っ張
られた状態で固定治具2aによってハウジング1aに取
り付けられている。
【0004】コア6aにはコイル7aが巻き付けてあ
り、コイル7aは、コア6aに設けられたネジ孔8a及
び、ハウジング1aに設けられた孔4aを通して、図示
しないネジによって磁石付きミラー3aの後方に固定さ
れている。9aは、交番パルス電流発生器である。交番
パルス電流発生器9aとコイル7aとは、周囲に交番磁
界を発生させ、磁石付きミラー3aを振動させる。交番
パルス電流の周波数ωとトーションバネ5aと磁石付き
ミラー3aからなる機械的固有振動数ω0が一致した場
合、磁石付きミラー3aは共振振動を起こす。10a
は、レーザー光線であり、共振振動している磁石付きミ
ラー3aによって反射され、走査されるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来例では、トーションバネとして採用した超弾
性合金は比較的疲労限が高く耐久性に優れているもの
の、トーションバネとハウジングとの固定部には応力が
集中し、磁石が共振振動をさせられた箇所にねじれ振動
による応力がさらに加わった場合、トーションバネが破
断することがあった。
【0006】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、トーションバネとして採用した
形状記憶合金の逆変態温度Af点を室温以上に設定し
て、永久変形臨界応力を高くし、かつ温度変化に対する
弾性定数を安定に設定することにより、形状記憶合金の
優れた特性を損なうことなく、ハウジングとの固定部で
のトーションバネの断線を防止し、ひいては、極めて耐
久性に優れ、かつ小型軽量化された安価な光走査装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の光走査装置は、トーショ
ンバネをハウジングに張設支持し、そのトーションバネ
の中間部に固定的に支持された磁石を、磁界発生手段に
より形成される磁界の作用により前記トーションバネを
軸線として磁石を振動させ、その磁石に固定された鏡面
を振動させて、光源より発せられる光ビームを前記鏡面
に入射させることにより、前記鏡面の振動に基づいて前
記光ビームを走査させるように構成されており、さら
に、そのトーションバネが形状記憶合金からできてい
る。これによれば、磁界発生手段により磁界が発生する
と、この磁界は、形状記憶合金に支持された磁石にトル
クを与えるが、一方、この磁石は形状記憶合金からなる
トーションバネより復元力を受けるので、周期的な磁界
が加えられることにより磁石を振動させることができ
る。特に、トーションバネ及び磁石からなる振動系の機
械的固有振動数と発生する磁界の周波数とが一致した場
合には共振が起こり、振幅を最大にさせる。そして、磁
石の表面には鏡面が一体に形成されているので、鏡面に
入射された光ビームは反射されて、振動軸と直交する方
向に光ビームが走査される。
【0008】また、請求項2に記載の光走査装置は、ト
ーションバネに、その逆変態温度が室温以上であるNi
_Ti系、Cu_Zn系等の形状記憶合金を採用してい
る。従って、このトーションバネは、室温では常にマル
テンサイト相となり、従来例で用いた超弾性合金より疲
労限が高く、ハウジング固定部等での破断もなく長寿命
な光走査が可能となる。
【0009】さらに、請求項3に記載の光走査装置は、
前記トーションバネに所定の張力を与えた状態で前記ハ
ウジングに固定したものであり、所望の弾性係数になる
張力によりトーションバネを確実にマルテンサイト相に
でき、室温の変化にも大きく左右されず、安定した共振
周波数で光ビームを走査する。
【0010】また、請求項4に記載の光走査装置は、前
記磁界発生手段が前記ハウジングから着脱分離可能であ
り、限られた空間内であっても両者を自由に配置でき、
外部に置かれた磁界発生手段の磁界を、磁石及びトーシ
ョンバネからなる振動系に対して、空間の制限を受けず
に所望の共振周波数で共振振動を起こさせ、光ビームを
走査することができる。
【0011】さらに、請求項5に記載の光走査装置は、
前記磁界発生手段が、コア部材に電線を巻き付けて構成
されたコイルとそのコイルに所定の周期電流を流すため
の電源とからなり、その周期電流の波形を矩形波とした
ものであり、トーションバネの復元力が最大になるまで
磁石にトルクを与えることができるので、走査幅が最大
になる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0013】図1は、本実施形態の光走査装置の構造を
示すものである。小磁石3は、縦が4mm、横が8mm
で厚さ0.4mmのNi_Co(ニッケルコバルト)ま
たはSm_Co(サマリュウムコバルト)からなる小磁
石であり、その表面3aは後述するレーザビームを反射
させるために鏡面加工されている。尚、この小磁石3
は、単一であっても複数であってもよく、小磁石3の表
面を鏡面加工する代わりに、小磁石3の表面に鏡を接着
等により貼り付けてもよい。この小磁石3は、約100
00ガウス程度の残留磁束密度を有している。小磁石3
における鏡面3mの裏面には、本発明の形状記憶合金で
あるNi_Tiからなるトーションバネ5が取り付けら
れている。このトーションバネ5の線径は、約300μ
mであり、長さは約25mmである。このトーションバ
ネ5は、その上下端を、中央を矩形にくり貫かれた矩形
状のハウジング1に、治具2により固定されている。
【0014】ハウジング1に対して、トーションバネ5
及び小磁石3を支持する際の方法について説明する。
【0015】まず、トーションバネ5は、図3に矢印a
に示す応力にて引っ張られた状態で、治具2により、ネ
ジ留めでハウジング1に固定される。この応力は、永久
変形臨界応力の約半分に設定されている。そして、この
ように固定されたトーションバネ5のほぼ中央付近に、
上述した小磁石3が、接着剤にて固定される。
【0016】また、ハウジング1の後面には、本発明の
磁界発生手段としてのコイル7が設けられている。この
コイル7は、円筒状のコア6の周囲に300ターン/c
mの密度の巻き線を設けたものであり、コア6に形成さ
れたネジ孔8及びハウジング1に形成された孔4を介し
てハウジング1にネジ止めされている。このコイル7の
巻き線の両端には、交番パルス電流発生器9が接続され
ており、5Vで100mA程度の電流をコイル7に流す
ことができる。つまり、このコイルに前記電流を流すこ
とにより、300[ターン/cm]×100[mA]=
3000[A/m]の交番磁界を与えることができる。
そして、交番パルス電流発生器9により所定の矩形波電
流をコイル7に印加することにより、後述するメカニズ
ムにて小磁石3が共振し、図示しない光源から発せられ
て小磁石3の鏡面3mに入射したレーザビーム10が、
所定の走査角にて走査されるのである。
【0017】ところで、本実施形態におけるトーション
バネ5の材質は、上述したように形状記憶合金の一種で
あるNi_Ti合金であり、この実施の形態では、所定
のテンションを与え、図3に矢印aで示すマルテンサイ
ト相の状態でハウジング1に取り付けられている。この
形状記憶合金は、応力及び温度に応じて様々な状態をと
るので、以下、図2及び図4を参照して形状記憶合金の
相変態を中心に説明する。
【0018】図2は、形状記憶合金の温度及び応力に対
する相変態を表す図である。一般に、形状記憶合金は、
図2に示す逆変態開始温度As点及び逆変態終了温度A
f点を境に形状記憶領域と超弾性領域に分かれる。逆変
態開始温度As点以下で使用する場合は、いわゆる形状
記憶効果を示し、逆変態終了温度Af点以上の温度では
超弾性効果を示すものである。変態温度とは、合金がオ
ーステナイト相(図4(b)の(1)の状態及び図2の
γの状態)からマルテンサイト相(図4の(b)の
(2)、(3)の状態及び図2のα,βの状態)へ変化
する温度のことであり、逆変態温度とは、これとは逆
に、マルテンサイト相からオーステナイト相へ変化する
ときの温度である。形状記憶合金におけるマルテンサイ
ト変態は、図2及び図4に示すように、温度によっても
応力によっても起こりうるものである。本実施形態は、
温度によって発生するマルテンサイト相の形状記憶領域
を利用するものである。
【0019】形状記憶合金の疲労特性を説明するため、
通常の金属材料と形状記憶合金のせん断応力負荷時の変
形における差異を図4の模式図に従って説明する。
【0020】通常の金属材料の場合、外力としてのせん
断応力が限界以上にかかった場合、図4(a)に示すよ
うに原子が隣接にすべり、せん断歪みが発生する。この
場合は、外力を除去しても、エネルギー的に安定してい
るため、歪みが元の状態に戻ることはない。つまり、応
力が繰り返して付加されることにより、この歪みは蓄積
され、最後には一般に金属疲労と呼ばれる破断に至るの
である。
【0021】一方、形状記憶合金に外力がかかる場合
は、使用温度と逆変態温度(以下、Af点という)の関
係によって、二通りの場合がある。一方は、Af点が使
用温度(通常、室温)より低い場合、他方はその逆の場
合である。Af点が室温以下の場合は、図4(b)に示
すように、応力がかかった場合には応力によって相変態
がおこり、応力誘起マルテンサイト相、すなわち超弾性
領域へと移行する。このとき、形状記憶合金の結晶構造
は変形するが、上述した通常の金属材料の原子のように
隣接にすべることはない。また、外力が除去された場
合、逆変態温度以上のマルテンサイト相(図2のβ)は
エネルギー的に不安定なため、再びオーステナイト相
(図2のγ)に戻ろうとするのである。従って、通常金
属が破壊に至る程度の繰り返し応力が加わったとして
も、形状記憶合金の場合は結晶構造が変わる相変化を起
こすので、破壊に至ることはない。しかしながら、ワイ
ヤーの固定部では、引っ張り張力を保持するため数kg
fの力で締め付けられ、ねじりによるせん断応力が加わ
る前に、すでに数十kgf/mm2の圧縮応力がかかって
いる状態にある。このような状態で、さらに大きいせん
断応力が繰り返し加わると、図2に示す永久変形臨界応
力を越え、破断に至ることがあった。
【0022】一方、Af点が使用温度(室温)より高い
場合(例えば60℃)は、室温では常にマルテンサイト
相状態であり、図2のb点に示すように、永久変形臨界
応力は非常に高くなる。また、その場合のマルテンサイ
ト相では、図4(c)の(2)に示すように、A,Bで
示される兄弟晶が発生している。このA、Bの境界(双
晶面)は、低応力で移動するため、比較的柔らかく、外
力が加わるとその外力に対して優先方位の兄弟晶Aが成
長し、その結果せん断変形することになる。外力が除荷
されると、完全には元に復元しないが、本実施形態の場
合はただちに逆方向のトルクが交番磁界によってかかる
ため、完全に元に戻る。すなわち、外力と復元力によっ
て図4の(C)の(2)と(3)とを往復することにな
る。この場合の負荷とは、小磁石3が交番磁界から受け
る外力とトーションバネ5からの復元力とを合成したも
のとなる。
【0023】本実施形態は、Af点を室温以上、例えば
60℃にした形状記憶合金の、特にマルテンサイト相の
このような性質を巧みに利用したものである。つまり、
図2の矢印aで示す張力にてトーションバネ5をハウジ
ング1に固定した場合は、従来例と同様に、その固定部
には前記張力及び締め付け力による圧縮応力及びねじり
振動によるせん断応力が加わるが、永久変形臨界応力に
は至らず、破断することはない。
【0024】また、図2では、便宜上、永久変形臨応力
直線σC(PERM)及び応力誘起変態臨界応力直線σC
(SIM)を1本の直線で示したが、実際には幅があ
り、特に応力誘起変態臨界応力直線σC(SIM)にお
いては、マルテンサイト相とオーステナイト相がともに
存在する二相状態である。そのため、本実施形態では、
トーションバネ5に、室温における永久変形臨界応力の
約半分の張力を与え、二相状態から引き離し、完全にマ
ルテンサイト相で動作するように構成している。二相状
態では、横弾性率は温度変化に対して不安定なものとな
るが、完全なマルテンサイト相では安定なものとなる。
Cで示す点が本実施形態のトーションバネ5の動作点で
ある。従って、この動作点で共振振動をさせれば、安定
した光走査が得られる。しかも、マルテンサイト相での
弾性率は、オーステナイト相の弾性率よりも小さいた
め、小磁石3は、同じ強さの交番磁界を与えた場合でも
より大きく振動する。
【0025】また、上述したAf点は、図5に示すよう
に、Ni濃度や不純物の混入で自由に設計できる。これ
は、他の形状記憶合金においても同様のことがいえる。
Ni_Ti系合金の場合は、Ni濃度を49.7%程度
にすると逆変態温度がほぼ60℃の形状記憶合金が設計
できるのである。
【0026】さらに、その領域の温度変化における横弾
性率の安定性を示すため、図6にこの合金の弾性率と温
度との関係を示した。
【0027】図6に示すグラフは、無負荷時つまり張力
0の時の弾性率と温度との関係であり、変態点(二相領
域)では、弾性率は急激に変化するが、マルテンサイト
相、及びオーステナイト相では、安定したほぼ一定値を
とる。つまり、本実施形態のマルテンサイト相で繰り返
しトーションがかかった場合でも、その時の弾性率が周
囲温度(主として室温)の温度変化に対して安定なた
め、トーションバネ5の復元力と外部の交番磁界とによ
って生じる小磁石3の共振振動の周波数も、安定なもの
となる。
【0028】次に、上述の構成の光走査装置の動作につ
いて説明する。
【0029】図1に示すように、コイル7に交番パルス
電流を流すと、コイル7の周囲には、図7(a)、
(b)に示すように、いわゆる交番磁界Hが形成され
る。そして、中心がトーションバネ5に固定され、かつ
コイル7の前方に設置されている小磁石3は、交番磁界
によりMHcosθのトルクを受ける(但し、Mは小磁
石3の磁気モーメント、Hは磁界の強さ、θはふれ角で
ある)。また、ねじれ角θのときには、トーションバネ
5による復元力kθも同時にうける(但し、kはトーシ
ョンバネ5のバネ定数である)。さらに、小磁石3が高
速に振動する場合、空気との摩擦抵抗及びトーションバ
ネ5内部の摩擦抵抗等によって、dθ/dtに比例した
減衰力も受けることになる。そして、前記トルクが周期
的(角振動数ω)に加わると、小磁石3はねじり振動を
始める。この振動系を方程式で表すと下に示す式とな
る。
【0030】I・d2θ/dt2+C・dθ/dt+k・
θ=M・H・cosωt 但し θ:ねじれ角 I:小磁石の慣性モーメント C:減衰係数 k:バネ定数 M:磁気モーメント H:磁界の強さ ω:交番電流または交番磁界の周波数 t:時間 これは、減衰振動系に強制力が加わった場合の方程式
で、その一般解は下に示す式で表される。
【0031】θ=MH/I[(ω0 2−ω22+4μ
2ω2ー1/2・cos(ωt−α) tanα=2μω/ω0 2−ω2 μ=C/2I 但し I:小磁石の慣性モーメント M:磁気モーメント H:磁界の強さ C:減衰係数 ω0:振動系の固有振動数(=(k/m)1/2 ) α:位相遅れ角 つまり電流の周波数ωと、小磁石3とトーションバネ5
とからなる機械系の固有振動数ω0とが一致した場合
に、いわゆる共振状態となり、最大のふれ角になるので
ある。本実施形態の場合、コイル7にかける電圧を5V
とし、巻き線に流れる電流を約100mAとすると、振
動周波数約400Hzで共振し、小磁石3のふれ角は約
40度となる。すなわち、小磁石3の表面に形成された
鏡面3mで反射されたレーザビーム10は、走査角約8
0度で走査されるのである。
【0032】以上説明したように、このような簡単な構
成により、走査角が大きく、動作の安定した光走査装置
を提供することが可能となった。
【0033】上述した実施形態は、光走査装置を実現し
た一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない限り、様々な
変形を行うことができる。
【0034】例えば、前記実施形態では、形状記憶合金
をNi_Ti合金を用いて実現したが、Ag_Cd、A
u_Cd、Cu_Sn、Cu_Al_Ni、Ni_A
l、Fe_Pt等熱弾性型マルテンサイト変態を起こす
形状記憶合金ならば、いずれを使用しても実施できるの
である。
【0035】また、前記実施形態では、走査角80度、
振動周波数400Hzを例にとって説明したが、前記合
金の線径、長さ、小磁石の質量等を変えることによって
さまざまな周波数の光走査装置を実現することができ
る。例えば、振動周波数1kHzの走査装置を製作する
場合を考える。一般に、共振周波数ω0が(k/m)1/2
に比例し、kがφ4(φ:線径)に比例することから、
φの2乗が共振周波数ω0に比例することになる。上述
の例ではφ=300μmで共振周波数400Hzであっ
たことを考慮に入れれば、おおよそφ=480μmの形
状記憶合金を上述した実施形態と同様な条件で用いれ
ば、およそ1kHzの光走査装置を製作することができ
る。
【0036】さらに、前記実施形態では、約10000
ガウスの残留磁束密度をもつ小磁石3に、3000A/
mの交番磁界(300ターン/cm×100mA)を与
え、走査角80度の光走査装置を実現した。つまり、レ
ーザビームプリンタの光走査装置として使用する際に
は、数百mA程度の電流、数千ガウス程度の磁束密度が
最も実用的である。ところで、上述した式によれば、振
れ角θの大きさは、係数(MH/I)に大きく依存して
おり、様々な強さ(磁気モーメントM)の小磁石3を用
いることにより、あるいは、様々な振幅の磁界(H=n
i;nはコイル7の巻き数,iは電流)を与えることに
より、光走査装置を適用する製品に応じた所望の振れ角
θを有する光走査装置を実現することが可能となる。具
体的には、コイル7に流す電流値あるいはコイル7の巻
き数を変化させることにより、容易に磁界の強さを変化
させることができ、それにより振れ角θを変化させるこ
とができる。
【0037】また、前記実施形態では、便宜上、コイル
7の前面にトーションバネ5及び小磁石3を配置した
が、コイル7の周辺であって交番磁界が小磁石3の磁気
モーメントMと略直交する方向に発生する箇所ならば、
どこに配置してもよい。
【0038】さらに、前記実施形態では、走査幅を最大
にするため、コイル7に流す電流波形を矩形波とした
が、走査幅に余裕があれば、SIN波、三角波等の周期
波形でもよい。
【0039】また、前記実施形態では、コイル7に流す
電流を最小限に止めるために、共振現象を利用して光走
査装置を構成したが、電力に余裕があるならば、共振点
をはずして光走査装置を駆動しても機能上問題はないの
である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の請求項1に記載の光走査装置によれば、表面に鏡
面が形成された磁石を形状記憶合金からなるトーション
バネに支持しつつ、その磁石の近傍に磁界を発生させる
磁界発生手段を配置することにより、磁界の作用に伴っ
て磁石に共振ねじれ振動を発生させ、その振動により鏡
面にて反射された光ビームを走査させているので、極め
て簡単な構造で走査角の広い光走査装置を低コストで製
作することができる。また、特に本発明では、このトー
ションバネに形状記憶合金を用いており、通常の金属に
比べて疲労限を非常に高く設定することができるので、
長寿命な光走査装置を提供することができる。
【0041】また、請求項2に記載の光走査装置によれ
ば、トーションバネとして用いる形状記憶合金の逆変態
温度を室温以上に設定し、温度によって発生するマルテ
ンサイト相を用いているので、従来の応力誘起によるマ
ルテンサイト相に比べて、疲労限を高く設定できる。従
って、応力が集中するトーションバネの固定部でも、破
断することがない、極めて長寿命な光走査装置を提供す
ることができる。
【0042】さらに、請求項3に記載の光走査装置によ
れば、トーションバネとしての形状記憶合金に所定の張
力を与えることにより、弾性率の安定したマルテンサイ
ト相を使用しているので、共振周波数が安定し、光ビー
ムの走査の精度を向上させることができる。従って、安
定して光ビームを走査させることができる。
【0043】また、請求項4に記載の光走査装置によれ
ば、磁界発生手段を、前記ハウジングから着脱分離可能
としたので、両者を自由な位置関係で配置することがで
きる。従って、この光走査装置を搭載する事務機器等を
よりコンパクトに製作することができる。
【0044】また、請求項5に記載の光走査装置によれ
ば、磁界発生手段がコイルを有しており、また、そのコ
イルに加えられる電流波形を矩形波としたので、トーシ
ョンバネの復元力が最大になるまで小磁石にトルクを与
えることができ、走査幅を最大限に大きくすることがで
きる。また、コイルに流す電流値に応じて磁界の大きさ
を変えることができるので、電流値を変化させることに
より走査角が可変となり、多様な種類の装置に対して光
走査装置を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の光走査装置の構成を示す斜視図で
ある。
【図2】本実施形態に用いた形状記憶合金の温度及び応
力に対する相変態を表す図である。
【図3】本実施形態に用いた形状記憶合金の応力−歪み
特性を表す図である。
【図4】本実施形態に用いた形状記憶合金の相変態によ
るせん断歪みと、一般金属のせん断歪みを表す模式図で
ある。
【図5】本実施形態に用いた形状記憶合金の変態点とN
i濃度との関係を表す図である。
【図6】本実施形態に用いた形状記憶合金の弾性係数の
温度特性を表す図である。
【図7】本実施形態に用いた小磁石が交番磁界からトル
クを受ける模式図である。
【図8】トーションバネとして逆変態温度が室温以下で
ある超弾性ワイヤーを利用した従来の光走査装置の構成
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 3 小磁石 3m 鏡面 5 トーションバネ 7 コイル 9 パルス電流発生器 10 レーザビーム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トーションバネをハウジングに張設支持
    し、そのトーションバネの中間部に固定的に支持された
    磁石を、磁界発生手段により形成される磁界の作用によ
    り前記トーションバネを軸線として振動させ、その磁石
    にともなって形成された鏡面を振動させて、光源より発
    せられる光ビームをその鏡面に入射させることにより、
    前記鏡面の振動に基づいて前記光ビームを走査させる光
    走査装置において、 前記トーションバネは、形状記憶合金からなることを特
    徴とする光走査装置。
  2. 【請求項2】 前記トーションバネは、その逆変態温度
    が室温以上であるNi_Ti系、Cu_Zn系等の形状
    記憶合金からなることを特徴とする請求項1に記載の光
    走査装置。
  3. 【請求項3】 前記トーションバネは、所定の張力を与
    えた状態で前記ハウジングに固定したことを特徴とする
    請求項1または2に記載の光走査装置。
  4. 【請求項4】 前記磁界発生手段は、前記ハウジングか
    ら着脱分離可能であることを特徴とする請求項1に記載
    の光走査装置。
  5. 【請求項5】 前記磁界発生手段は、コア部材に電線を
    巻き付けて構成されたコイルとそのコイルに所定の周期
    電流を流すための電源とからなり、その周期電流の波形
    を矩形波としたことを特徴とする請求項1に記載の光走
    査装置。
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