JPH09218413A - 液晶素子、及びそれを備えた液晶装置 - Google Patents

液晶素子、及びそれを備えた液晶装置

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JPH09218413A
JPH09218413A JP8024064A JP2406496A JPH09218413A JP H09218413 A JPH09218413 A JP H09218413A JP 8024064 A JP8024064 A JP 8024064A JP 2406496 A JP2406496 A JP 2406496A JP H09218413 A JPH09218413 A JP H09218413A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶素子において駆動中に液晶層に加わる直
流電圧成分を低減する。 【解決手段】 夫々電極53、54及び配向制御層5
5、56を有し、所定寸法のスペーサー部材58を介し
て一定距離を隔てて対向配置された一対の基板間に液晶
層51を具備してなる液晶素子であって、スペーサー部
材58の電気伝導度が前記液晶層を構成する液晶材料の
電気伝導度以上であり、且つ所定温度においてスペーサ
ー部材58を含む液晶層51の基板法線方向の抵抗値
が、液晶層51と平面面積及び厚みが等しく液晶材料の
みにより構成された場合の基板法線方向の抵抗値より実
質的に低いことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフラットパネルディ
スプレイ、プロジェクションディスプレイ、プリンター
等に用いられるライトバルブに使用される液晶素子及び
それらを使用した表示装置をはじめとする液晶装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、広範に用いられている液晶表示素
子として、たとえばエム・シャット(M.Schad
t)とダブリュー・ヘルフリッヒ(W.Helfric
h)著Applied Physics Letter
s第18巻、第4号(1971年2月15日発行)第1
27頁から128頁において示されたツイステッドネマ
チック(Twisted Nematic)モードを用
いたものが知られている。また、代表的なマトリクス型
液晶素子として知られているものに単純マトリクスタイ
プ及びアクティブマトリクスタイプの液晶素子がある。
中でも、アクティブマトリクスタイプの液晶素子は高コ
ントラストや動画面表示が可能であるため、液晶ディス
プレイの主流になりつつある。すなわち、このタイプは
一つ一つの画素にトランジスタを配置し、各画素に対し
独立に電圧を印加するため、コントラストや応答速度の
問題に対しては非常に有利である。しかしながら、大面
積になればなるほど不良画素なく液晶素子を作成するこ
とが非常に困難であり、また、可能であっても多大なコ
ストが発生するというプロセス的な問題点が残されてい
る。一方、単純マトリクスタイプの液晶素子は、素子作
成が容易であり、コスト面で優位性がある。この単純マ
トリクスタイプの液晶素子として、スーパーツイステッ
ドネマチック(Super Twisted Nema
tic)を代表とする実効値駆動タイプと、表面安定化
強誘電性液晶(特開昭56−107216号公報、米国
特許第4367924号明細書)や反強誘電性液晶を代
表とする、メモリ性を有する素子を用いたパルス駆動タ
イプの液晶素子が存在する。また最近では発揮性メモリ
状態を利用した双安定ネマティックモード(Bista
ble Twisted Nematic)もパルス駆
動タイプの単純マトリクスタイプの液晶素子として応用
できることが報告されている(Asia Displa
y ’95)。なお、最近盛んに研究が行なわれている
高速応答型のネマティック液晶を用いたアクティブアド
レッシングタイプのスーパーツイステッドネマチック
(以下STNと記述する)は、実効値駆動タイプとパル
ス駆動タイプの中間的な素子と言うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述したような液晶素
子を駆動する上では、巾広い温度範囲において、液晶分
子の動作を良好に行うことのできる駆動条件(電圧)の
マージンの確保が必要である。特に強誘電性を示すカイ
ラルスメクチック液晶を用いた素子の場合、液晶分子自
身に存在する自発分極により、反電場が生じ易く、これ
に起因して駆動マージンが劣化するためこの対策は重要
である。
【0004】また、前述したような液晶素子を駆動する
上で、用いる電圧源によっては発生電圧の0.1〜1%
程度のオフセット電圧が駆動波形に重畳する場合があ
る。このオフセット電圧の重畳によって、液晶素子に対
して所望の駆動電圧を加えることができなくなり、その
結果表示特性にむらが生じたり、パネル間で表示品位に
差が発生することになる。特に、STNの様な急峻な電
圧透過率特性を利用したモードでは、わずかな駆動電圧
の変化が光学特性に非常に大きな影響を及ぼすことか
ら、電源電圧のオフセットが極力液晶素子に影響しない
ようなセル構成とする必要がある。
【0005】また、更に電源電圧のオフセットの影響を
受けやすい素子として、表面安定化強誘電性液晶(以下
SSFLCと記述する)を代表とするパルス駆動型単純
マトリクス液晶素子が挙げられる。このタイプの素子
は、印加波形の波高値とパルス幅の積によって表される
パルス面積に依存してON−OFF制御が行われる。し
たがって、所定のパルス面積となるよう外部からパルス
電圧を印加しても、常に外部からDCオフセット電圧
(直流成分)が印加され続けパルス面積に重畳してしま
うため、所望のON−OFF制御ができなくなってしま
う。
【0006】上述したように、液晶素子においては、所
望の駆動特性を得るためには液晶層に加わる電源電圧の
DCオフセット電圧をカットするようセル構成を設計し
なければならない。一般に液晶素子は配向制御層を有す
る電極基板間に液晶層が挟持された構造となっている。
ここで、各層は容量成分と抵抗成分との並列回路で表さ
れる等価回路で記述することができる。したがって、外
部からの印加電圧が単発パルス的である場合、実効的に
液晶層に加えられる電圧の大きさは各層の容量の比(逆
比)によって決定される。すなわち、実効的に液晶層に
加えられる電圧を大きくするためには配向制御層の容量
を液晶層の容量に対して十分大きくなるよう設計すれば
よい。一方、外部からの印加電圧が常に印加されるよう
なDC的なものである場合には、実効的に液晶層に加え
られる電圧の大きさは各層の抵抗の比によって決定され
る。したがって、DCオフセットの影響を軽減するため
には、DC的な電圧に対して実効的に液晶層に加えられ
る電圧を小さくすればよい。そのためには配向制御層の
抵抗を液晶層の抵抗に対して十分大きくなるよう設計す
ればよい。すなわち、配向制御層の容量及び抵抗の値を
液晶層のそれと比較して十分大きな値となるようセル構
成を設計すればよい。
【0007】しかしながら、配向制御層の容量を大きく
するために配向制御層の層厚を薄くすると、配向制御層
の抵抗値が小さくなってしまい、逆に配向制御層の抵抗
値を大きくするために配向制御層の層厚を厚くすると、
配向制御層の容量が小さくなってしまうというトレード
オフの関係となってしまい配向制御層の調整のみでは両
者を満足する条件を得ることができなかった。
【0008】上記事情に鑑みると、液晶層の抵抗値を最
適に低減させ配向制御層の特性でバランスをとることが
外部からの不要なDCをカットするために非常に有効で
あることがわかる。そのための手法として、液晶そのも
のに不純物イオンを添加して抵抗値を下げるという手法
が考えられる。しかしながら、この手法は液晶素子とし
ての駆動特性を変化させる恐れがあることや、予期せぬ
焼きつき現象が発生する恐れがあるなどの問題点があ
る。
【0009】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、その課題とするところは、幅広い温度範囲、特に
低温側における駆動マージンを確保し、液晶層に加わる
不要なDC成分(直流電圧成分)を除くことの可能なセ
ル構成を有し、優れたスイッチング特性等を備えた液晶
素子、並びに当該液晶素子を備えた液晶装置を提供する
ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、下
記第一乃至第の発明によって解決される。
【0011】本発明の第一は、夫々少なくとも電極及び
配向制御層を有し、所定寸法のスペーサー部材を介して
一定距離を隔てて対向配置された一対の基板間に液晶層
を具備してなる液晶素子であって、前記スペーサー部材
の電気伝導度が前記液晶層を構成する液晶材料の電気伝
導度以上であり、且つ所定温度において、前記スペーサ
ー部材を含む液晶層の基板法線方向の抵抗値が、該液晶
層と平面面積及び厚みが等しく液晶材料のみにより構成
された場合の基板法線方向の抵抗値より実質的に低いこ
とを特徴とする液晶素子、である。
【0012】かかる第一の発明では、好ましくは、前記
スペーサー部材を含む基板法線方向の液晶層の抵抗値
が、所定の温度において前記液晶材料のみにより構成さ
れた場合の基板法線方向の抵抗値の1/10以下であ
り、より好ましくは上記抵抗値に関する条件が、少なく
とも0℃〜60℃の温度範囲で満たされる。
【0013】本発明の第二は、夫々少なくとも電極及び
誘電体層を有し、所定寸法のスペーサー部材を介して一
定距離を隔てて対向配置された一対の基板間に液晶層を
具備してなる液晶素子であって、前記スペーサー部材の
電気伝導度が前記液晶層を構成する液晶材料の電気伝導
度以上であり、且つ所定温度において前記スペーサー部
材を含む液晶層の単位面積当りの基板法線方向の抵抗値
が、少なくとも一方の基板における誘電体層の単位面積
当りの基板法線方向の抵抗値より、実質的に低いことを
特徴とする液晶素子である。
【0014】かかる第二の発明では、好ましくは、前記
スペーサー部材を含む基板法線方向の液晶層の単位面積
当りの抵抗値が、所定の温度において前記配向制御層の
単位面積当りの基板法線方向の抵抗値の1/10以下で
あり、より好ましくは上記抵抗値に関する条件が少なく
とも0℃〜60℃の温度範囲で満たされる。
【0015】また、本発明の第一および第二では、特に
好ましくは、所定温度において前記スペーサー部材を含
む液晶層の基板法線方向の抵抗値が、該液晶層と平面面
積及び厚みが等しく液晶材料のみにより構成された場合
の液晶層の基板法線方向の抵抗値より、実質的に低いこ
とと、所定温度において前記スペーサー部材を含む液晶
層の単位面積当りの基板法線方向の抵抗値が、少なくと
も一方の配向制御層ないしは誘電体層の単位面積当りの
基板法線方向の抵抗値より、実質的に低いことをいずれ
をも満たすように設定する。
【0016】本発明の第三は、夫々少なくとも電極及び
誘電体層を有し、所定寸法のスペーサー部材を介して一
定距離を隔てて対向配置された一対の基板間に液晶層を
具備してなる液晶素子であって、前記スペーサー部材の
電気伝導度が前記液晶層を構成する液晶材料の電気伝導
度以上であり、前記スペーサー部材の平均部材間距離を
Lとし、夫々面積(L×L)における該スペーサー部材
を含む液晶層の基板法線方向の抵抗値RLC、一方の基板
における誘電体層の基板法線方向の抵抗値RV1、該誘電
体層における基板水平方向の抵抗値RH1、他方の基板に
おける誘電体層の基板法線方向の抵抗値RV2、該誘電体
層における基板水平方向の抵抗値RH2が、所定の温度に
おいて下記条件1又は2の関係を満たすことを特徴とす
る液晶素子、である。
【0017】 (条件1)RLC<RV1であり且つRH1<RV1 (条件2)RLC<RV2であり且つRH2<RV2
【0018】かかる第三の発明では、好ましくは、前記
条件1及び条件2が、少なくとも0℃〜60℃の温度範
囲で満たされる。更に好ましくは、前記RLC、RV1、R
H1、RV2、及びRH2が、所定の温度、特に少なくとも0
℃〜60℃の温度範囲において下記条件1′又は2′の
関係を満たす。
【0019】 (条件1′)10×RLC<RV1であり且つRH1<RV2 (条件2′)10×RLC<RV2であり且つRH2<RV2
【0020】本発明の第四は、実質的には第三の発明の
変形態様であり、夫々電極及び配向制御層を有し、所定
寸法のスペーサー部材を介して一定距離を隔てて対向配
置された一対の基板間に液晶層を具備してなる液晶素子
であって、少なくとも一方の基板において電極及び配向
制御層の間にパッシベーション層を有することと、前記
スペーサー部材の電気伝導度が前記液晶層を構成する液
晶材料の電気伝導度以上であることと、前記スペーサー
部材の平均部材間距離をLとし、夫々面積(L×L)に
おける該スペーサー部材を含む液晶層の基板法線方向の
抵抗値RLC、配向制御層とパッシベーション層との積層
構造における基板法線方向の抵抗値RV3、該積層構造に
おける基板水平方向の抵抗値RH3が、所定の温度におい
て下記条件3の関係を満たすことを特徴とする液晶素
子、である。
【0021】 (条件3)RLC<RV3であり且つRH3<RV3
【0022】かかる第四の発明では、好ましくは、前記
条件3が、少なくとも0℃〜60℃の温度範囲で満たさ
れる。更に好ましくは、前記RLC、RV3、RH3が、所定
の温度において、特に少なくとも0℃〜60℃で下記条
件3′の関係を満たす。
【0023】 (条件3′)10×RLC<RV3でありかつRH1≦RV3
【0024】本発明の第五は、夫々少なくとも電極及び
誘電体層を有し、所定寸法のスペーサー部材を介して一
定距離を隔てて対向配置された一対の基板間に液晶層を
具備してなる液晶素子であって、前記スペーサー部材の
電気伝導度が前記液晶層を構成する液晶材料の電気伝導
度以上であり、前記スペーサー部材の平均部材間距離を
Lとし、夫々面積(L×L)における該スペーサー部材
を含む液晶層の基板法線方向の抵抗値RLC、一方の基板
における誘電体層の基板法線方向の抵抗値RV1、基板水
平方向の抵抗値RH1、他方の基板における誘電体層の基
板法線方向の抵抗値RV2、基板水平方向の抵抗値RH2
及び両基板における誘電体層の電気容量の合計Cが所定
の温度において下記条件4又は5の関係を満たすことを
特徴とする液晶素子、である。
【0025】(条件4)RLC<RV1、RH1<RV1、且つ
C×RH1≦T、T=1(sec) (条件5)RLC<RV2、RH2<RV2、且つC×RH2
T、T=1(sec)
【0026】かかる第五の発明では、好ましくは、前記
条件4及び条件5が、少なくとも0℃〜60℃の温度範
囲で満たされる。更に好ましくは、前記RLC、RV1、R
H1、RV2、RH2、Cが、所定の温度において、特に少な
くとも0℃〜60℃の温度範囲で下記条件4′又は5′
の関係を満たす。
【0027】(条件4′)10×RLC<RV1、RH1<R
V1、且つC×RH1≦T、T=1(sec) (条件5′)10×RLC<RV2、RH2<RV2、且つC×
H2≦T、T=1(sec)
【0028】本発明の第六は、第五の発明の変形態様で
あり、夫々電極及び配向制御層を有し、所定寸法のスペ
ーサー部材を介して一定距離を隔てて対向配置された一
対の基板間に液晶層を具備してなる液晶素子であって、
少なくとも一方の基板において電極及び配向制御層の間
にパッシベーション層を有することと、前記スペーサー
部材の電気伝導度が前記液晶層を構成する液晶材料の電
気伝導度以上であることと、前記スペーサー部材の平均
部材間距離をLとし、夫々面積(L×L)における該ス
ペーサー部材を含む液晶層の基板法線方向の抵抗値
LC、配向制御層とパッシベーション層との積層構造に
おける基板法線方向の抵抗値RV3、基板水平方向の抵抗
値RH3、及び両基板における配向制御層及びパッシベー
ション層の電気容量の合計Cが、所定の温度において下
記条件6の関係を満たすことを特徴とする液晶素子、で
ある。
【0029】(条件6)RLC<RV3、RH3<RV3、且つ
C×RH3≦T、T=1(sec)
【0030】かかる第六の発明では、好ましくは、前記
条件6が、少なくとも0℃〜60℃の温度範囲で満たさ
れる。更に好ましくは、前記RLC、RV3、RH3、Cが所
定の温度、特に少なくとも0℃〜60℃において下記条
件6′の関係を満たす。
【0031】(条件6′)10×RLC<RV3、RH3≦R
V3、且つC×RH3≦T、T=1(sec)
【0032】本発明の液晶素子は、あらゆる光変調型の
素子に適用されるが、好ましくは各画素の光の透過率を
多値あるいは2値に制御できる光シャッタ、光バルブと
いった素子に用いられる。また、画素のアドレスの方法
も、マトリクス電極によるマルチプレクス方式或いは光
導電膜を用いた光アドレス方式のいずれをも適用するこ
とができる。具体的には、ネマチック液晶を用いた液晶
素子、或いはカイラルスメクチック液晶素子に適用され
得る。
【0033】以下、本発明の理解を容易にするべく、そ
の作用について図面を参照する等して説明する。
【0034】図1は、本発明の液晶素子の基本的構造、
即ち、一対の電極基板間に液晶を挟持したセル構造、並
びに両基板間に直流的に電圧が加わったときの様子を説
明するための図である。
【0035】図1に示すように本発明の液晶素子は、基
本的なセル構造の例として、夫々電極13、14、液晶
の配向状態を制御するための誘電体材料からなる配向制
御層1516を備えた基板11及び12が複数のスペー
サー部材18を介して一定間隔で隔てられて対向し、そ
の間隙に液晶層17が配置されている。
【0036】まず、当該構造において、電極13及び1
4間に直流的に電圧がかかったときの液晶内の定常電位
分布について述べる。基板13側の電極電位を正とし、
下基板電極電位を0とする。
【0037】本発明の重要な課題である、液晶層17に
加わる電圧(直流成分)が電極13及び14間に加わる
電圧に比べて十分に小さいためには、誘電体層(例え
ば、配向制御層)に加わる分圧が、液晶層17のそれよ
り大きいことが必要である。各層に加わる直流成分の電
圧の分圧は各層の抵抗の比で決まる。
【0038】ここで、本発明の第一としては、かかるセ
ル構造の液晶素子において、スペーサー部材として電気
伝導度が液晶層を構成する液晶材料のそれより大きく最
適な値を示す実質的に導電性材料を使用し、当該セル構
造におけるスペーサー部材を含む液晶層の基板法線方向
(セル厚方向)の抵抗値を液晶材料固有の値に比較して
も実質的に低い値、即ちスペーサーを含む液晶層と同寸
法形状の液晶材料のみの層状体の抵抗値に比べても実質
的に低い値とする。本発明において、「実質的に低い
値」とは、電気伝導度の大きなスペーサー部材を分散し
た液晶層において、電気的特性が実質的に異なるような
抵抗値であり、好ましくは液晶材料のみの同様の層状体
の抵抗値に比べて1/10程度とする。
【0039】また、このように液晶層の抵抗値を充分に
低く設定することにより、特に強誘電性を示すカイラル
スメクチック液晶のような、液晶分子が自発分極を有す
る液晶材料を用いた素子では、かかる自発分極によりセ
ル内に生じる反電場に起因したとりわけ低温側での駆動
マージンの劣化が低減される。
【0040】更に、本発明の第二では、セル厚方向の単
位面積当りの誘電体(配向制御層)の抵抗値をrV 、ス
ペーサー部材を含む液晶層の抵抗値をrLCとすると、 rV >rLC、好ましくは、rV >10×rLC として上述したような作用を促進する。
【0041】尚、後述するように、例えば、誘電体層の
縦と横の抵抗比を最適に選択すること等で、スペーサー
部材の分散性によらず液晶層に均一に電圧が加わるの
で、上述した条件において、スペーサー部材を含む液晶
層の抵抗値は、液晶とスペーサー部材を一体とした層の
平均的抵抗値とする。
【0042】上述したような液晶層の抵抗値の設定は、
液晶素子の少なくとも実使用がなされる所定の温度で設
定されていればよく、好ましくは、0〜60℃の温度範
囲において満たされる。
【0043】つぎに、液晶層内の電位分布について説明
する。
【0044】簡単のため一方の基板にのみ誘電体膜があ
る場合を考える。図2(a)は液晶セルの断面、図2
(b)はその等価回路である。図2(b)において、上
下の電極13、14、抵抗体23は下基板の誘電体層1
6、24はスペーサー部材18によるその場所での抵抗
を現す。本発明は、これらスペーサー部材の抵抗は液晶
層の抵抗に比べて十分小さいので液晶中を流れる電流は
無視してある。
【0045】上基板からスペーサー部材を通って一方の
基板に流れ込んだ電流は一方の基板の誘電体膜中を縦方
向に基板電極に向かって流れると同時に横方向にも拡が
る。誘電体膜の横方向の導電性が縦方向より高いと、電
流の拡がる範囲が広くなり、膜表面の電位が広い範囲で
上昇しその部分の液晶層に印加される電圧が小さくな
る。
【0046】スペーサー部材間の間隔は電流の拡がり範
囲に比べて十分広くお互いの影響が無視できると仮定す
ると、この電流の拡がりによる膜表面の電位分布V
(r)(rはスペーサーの位置からの距離)は、膜厚を
h、縦方向の体積抵抗率をρV 、横方向のシート抵抗を
ρH として (1)スペーサー部材からrの距離における誘電体膜の
縦方向の単位面積あたりの電流密度: IV (r)=V(r)/(hρV ) (2)スペーサー部材からrの距離における誘電体膜の
横方向の単位長さあたりの電流密度: IH (r)=−{dV(r)/dr}/ρH (3)縦と横の電流密度の関係: dIH (r)/dr=−IV (r) から V(r)=V(0)exp{−r/√〔hρV /ρ
H 〕} となる。電位はスペーサー部材のある位置を中心にして
半径√〔hρV /ρH 〕の範囲に分布する。
【0047】膜の抵抗が等方的、すなわち体積抵抗率が
縦・横で等しいときは、ρH =ρV/hだから電圧分布
は膜厚程度にしかならない。この時はスペーサー部材か
ら膜厚程度の距離以上はなれたところでは膜表面の電位
はスペーサー部材を流れる電流の影響を受けず、下基板
の電極電位とほとんど同じになる。
【0048】横方向の導電性が縦方向に比べて桁違いに
大きいときには電圧の拡がりは膜厚よりもずっと大き
い。この拡がりが隣り合うスペーサー部材間の平均距離
以上あると、大部分の領域において膜表面の電位がスペ
ーサー部材のある点の電位と同じ程度になり、その結果
液晶層にかかる電圧がスペーサー部材のない場合に比べ
て小さくなる。このための条件は隣り合うスペーサー部
材間の平均距離をLとすると上に記したとおり √〔hρV /ρH 〕>L である。L×Lの面積を考えそこでのシート抵抗をR
H 、膜厚方向の抵抗値をRV とすると、RH =ρH 、R
V =hρV /L2 だからこれは RV >RH と書き直すこともできる。
【0049】以上のことを整理すると、DC電界が液晶
層にかからないようにするために誘電体と液晶に要請さ
れる条件は、 (A)抵抗分割比に応じて印加される液晶層の分圧が誘
電体層の分圧に比べて十分小さいこと、すなわちRLC
V 好ましくは10×RLC<RV (RLCは上記L×Lの
面積あたりの液晶層の縦方向の抵抗値。ただし上で述べ
た通り、液晶と導電スペーサーを一体と見たときの平均
抵抗値である。) (B)誘電体層の横方向の抵抗値が縦方向(基板法線方
向)の抵抗値に比べて十分小さいこと、すなわちRH
V
【0050】以上の説明では誘電体層が一方の基板だけ
にあると仮定したが、他方の基板だけにある場合も全く
同様である。
【0051】両方の基板に誘電体膜がある場合はそれぞ
れの基板の誘電体膜について上の条件が成り立つことが
望ましいが、少なくとも一方の基板で成り立てば液晶層
にかかる電圧を小さくする効果があることは明らかであ
る。膜厚方向の抵抗が両基板における誘電体膜で異なる
場合は抵抗値が高いほうの誘電体膜について上記条件が
成り立つことが望ましい。
【0052】本発明の液晶素子では、夫々の基板におけ
る誘電体層として、液晶の配向状態を制御する配向制御
層、又必要に応じて電極と配向制御層の間に種々の機能
を有するパッシベーション層を設けることができる。上
述した(A)及び(B)の条件は、一基板における種々
の層からなる誘電体層のトータルでの抵抗値を用いて規
定される。
【0053】尚、上述したような液晶層及び誘電体層
(配向制御層及び/又はパッシベーション層)の抵抗値
の設定は、素子の少なくとも実使用がなされる所定の温
度範囲で設定されればよく、好ましくは0〜60℃の温
度範囲において満たされる。
【0054】一方、強誘電性を示すカイラルスメクチッ
ク液晶はスイッチング直後にイオンなどの可動電荷によ
って自発分極とは逆方向の電界が生じ、正常なスイッチ
ングを妨げたり残像やちらつきの原因になることが知ら
れている。
【0055】上述したように液晶素子において、基板間
に導電性材料からなるスペーサー部材を用いるときはこ
の電荷はそれを通して減衰するので、この減衰時間が十
分短ければスイッチングに悪影響を及ぼすことがなく、
また残像も無視できるようになる。以下、導電性材料か
らなるスペーサー部材を用いるときの電荷の減衰につい
て図3及び図4を参照して説明する。
【0056】液晶分子の自発分極が下側基板16を向い
ていた状態から上向きにスイッチされたとすると、図3
に示すように一方の誘電体層15面上に正、他方の誘電
体層16の面上に負の電荷が残る(同図では誘電体層と
して配向制御層を例として挙げた。)これは導電性材料
からなるスペーサーがないときは液晶中または誘電体中
を縦方向に通って減衰するが、導電性材料からなるスペ
ーサーがありかつ誘電体中の抵抗が縦方向よりも小さい
場合には電荷は誘電体中を横方向に移動し導電スペーサ
ーを通って中和される。
【0057】その減衰時定数は以下のように見積ること
ができる。
【0058】簡単のため一方の基板にのみ誘電体膜があ
る場合を考える。上下電極はともに接地されているとす
る。図4はこの時の等価回路である。図4において、4
1、42は上下基板における電極、43は誘電体表面を
抵抗板と見たもの、44は誘電体層、45は導電性材料
からなるスペーサーによる抵抗である。導電性材料から
なるスペーサー粒子間の間隔は十分広くてお互いの影響
が無視できると仮定し、一つのスペーサーによる抵抗だ
けを考える。
【0059】誘電体膜は単位面積あたりCH の静電容量
と横方向にρH のシート抵抗を持ち、スペーサーのある
点で上下基板間にRB の抵抗がある。それらは誘電体お
よび液晶の縦方向の抵抗よりも十分小さく、縦方向の導
電性は無視できると仮定する。
【0060】時刻t=0で誘電体表面上にq(0)の密
度で電荷が一様に存在したとしてその後の電荷の減衰の
様子は以下のように考えることができる。すなわち、 (1)誘電体膜上の電位と電荷密度の関係:q(r,
t)=cH V(r,t) (2)誘電体膜上の横方向の電流密度:IH (r,t)
=−{∂V(r,t)/∂r}/ρH (3)電流と電荷の保存則:∂q(r,t)/∂t=−
∂IH (r,t)/∂rから ∂q(r,t)/∂t=〔1/(cH ρH )〕∂2
(r,t)/∂t2 が得られる。
【0061】上の式は〔1/cH ρH )〕を拡散係数と
する拡散方程式である。初めはスペーサー直近の電荷が
スペーサーを伝わって逃げていき、次いでそれが周辺に
広がっていく。
【0062】RB がρH に比べて十分小さいときは、誘
電体表面を伝わってスペーサー近くに集まってきた電荷
はスペーサーを伝わって速やかに逃げていくので、スペ
ーサー直下の電位は上基板電位にほぼ等しく固定されて
いる。この境界条件での拡散方程式の解はよく知られて
いるように q(r,t)=q(0)exp(−r2 /2Dt) D=1/(cH ρH ) である。時刻tにおける電荷減衰の広がり範囲はおよそ
半径√〔t/∂(cH ρH )〕の領域に及ぶ。
【0063】したがってほぼ全液晶領域で電荷が減衰す
るのに要する時間τは隣り合う導電性材料からなるスペ
ーサー間距離をLとしてτ=L2H ρH となる。L×
Lの面積を考えると、そこでの静電容量はCH =cH ×
2 、シートの抵抗はRH =ρH だからτ=CHH
も書ける。
【0064】逆にスペーサーの抵抗値RBがρH に比べ
て大きいときには、電荷が誘電体膜表面を通ってスペー
サーに集まってくる速さはスペーサーを流れる電流の大
きさすなわちRB によって決まるから、τ=CHB
なる。
【0065】RB とρH が同程度の時は両方が同程度に
時定数に影響するので、τ=CH (RB +ρH )とな
る。
【0066】電荷は残像として作用するのでこれが表示
上著しく画質を損なわない程度に短い時間で消える必要
がある。本発明者らは残像が消える時間が1秒以内なら
実際に使用する上で問題にならないことを実用試験で確
認した。したがって残像が生じないのに十分なセル条件
としては CH (RB +RH )≦1秒 が満たされていればよい。
【0067】上に述べたことをまとめると、電荷が導電
性材料からなるスペーサーを伝わって十分速く減衰する
ためには (C)誘電体層横方向(基板水平方向)の抵抗が縦方向
(基板法線方向)の抵抗より十分小さいこと、すなわち
H <RV かつ、加えて RH <RLC′(RLC′はL×Lにおける液晶材料のみに
よる縦方向の抵抗値) (D)減衰が1秒以下であること、すなわちCH (RB
+RH )≦1秒、実質的に電気伝導度の大きいスペーサ
ーを用いる場合であればCHH ≦1であればよい。
【0068】更に、かかる条件(C)及び(D)に加え
て、同時に前述した条件(A)を満たすように素子構成
を設定し、液晶層に対するDC成分の印加を低減するこ
とが必要である。
【0069】尚、本発明の液晶素子をマトリックス電極
構成において、点順次あるいは線順次駆動する場合に動
画表示等において、ちらつき等の画質劣化を低減する観
点では、τ=C・Rが一画面形成時間(1フレーム時
間)TF 以下とすることが特に好ましい。
【0070】以上の説明では誘電体層が一方の基板(下
基板)だけにあると仮定したが、他方の(上側基板)だ
けにある場合も全く同様である。
【0071】両方の基板にある場合はそれぞれの基板の
誘電体層について上の条件が成り立つことが望ましい
が、少なくとも一方の基板で成り立てば液晶層にかかる
電圧を小さくする効果があることは明らかである。膜厚
方向(基板法線方向)の抵抗が両方の基板における誘電
体膜で異なる場合は当該抵抗値の高いほうの誘電体膜に
ついて上記条件が成り立つことが望ましい。
【0072】本発明の液晶素子では、上述した(C)及
び(D)の条件については、誘電体層は単層である場合
に特定されず、配向制御層単独である場合に加えて、配
向制御層の下層としてパッシベーション層等を設けた積
層構造である場合でも適用される。即ち、配向制御層及
び/又はパッシベーション層の特性を(抵抗値及び容量
等)について総合的に調整することで、上述した逆電界
の発生による残像の低減に関する効果をより得ることが
できる。
【0073】尚、上述したような液晶層及び誘電体層
(配向制御層、あるいはパッシべーション層)の抵抗値
や容量値についての条件(C)及び(D)の設定は、素
子の少なくとも実使用の成される所定の温度範囲で設定
されればよく、好ましくは0〜60℃の温度範囲におい
て満たされればよい。
【0074】
【発明の実施の形態】以下本発明の液晶素子の構造の具
体例を図面を参照して詳細に説明する。
【0075】図51に本発明の液晶素子の一例を挙げ
る。51が液晶層であり、ネマチック液晶、スメクチッ
ク液晶、カイラルスメクチック液晶等種々の表示モード
に適応する液晶材料を用いる、特に、カイラルスメクチ
ック液晶を用いる場合では、好ましくは、前述したクラ
ーク及びラガウェルのモデルによる双安定性を実現させ
るため、層厚(基板間距離)5μm以下が好ましい。5
2,53は基板であり、ガラス、プラスチック等透明性
の高い材料が用いられる。54,55が液晶51に電圧
を印加するためのITO等の透明電極である。
【0076】56,57が液晶の配向状態に影響を与え
る配向制御層であり、少なくとも一方の基板上に一軸配
向処理の施された配向制御層が設けられる。一軸性配向
制御層の形成方法としてはたとえば基板上に溶液塗工ま
たは蒸着あるいはスパッタリング等により、一酸化珪
素、二酸化珪素、酸化アルミニウム、ジルコニア、フッ
化マグネシウム、酸化セリウム、フッ化セリウム、シリ
コン窒化物、シリコン炭化物、ホウ素窒化物などの無機
物やポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリイミドア
ミド、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステルイミ
ド、ポリパラキシレン、ポリカーボネート、ポリビニル
アセタール、ポリビニルクロライド、ポリスチレン、ポ
リシロキサン、セルロース樹脂、メラミン樹脂、ウレア
樹脂、アクリル樹脂などの有機物を用いて被膜形成した
のち、表面をビロード、布あるいは紙等の繊維状のもの
で摺擦(ラビング)することにより得られる。また、S
iO等の酸化物あるいは窒化物などを基板の斜方から蒸
着する、斜方蒸着法なども用いられ得る。また、自発分
極Psのスイッチングに伴って発生する反電場の大きさ
を抑制し、良好なスイッチング性能を有する観点で、配
向制御層の膜厚は200Å以下が好ましい。100Å以
下であるとき、さらに好ましい場合がある。
【0077】本発明では少なくとも一方の基板におい
て、配向制御層として、特性における観点から、好まし
く用いられる材料の具体的な構造としては以下の一般式
Pで表される繰り返し単位からなるポリイミドが挙げら
れる。
【0078】〔一般式P〕 (−K−P1 −L1 −M1 −(L2a −P2 −)
【0079】
【外1】 を表し、L1,L2はそれぞれ独立に
【0080】
【外2】 または炭素数1から20のアルキレン基を表し、P1
2 はイミド結合を表す。M1 は単結合または−O−を
表し、aは0,1,2を表す。)
【0081】また、これらのポリイミドの具体的構造と
してはたとえば以下の繰り返し単位構造を有する重合体
が挙げられる。
【0082】
【外3】
【0083】
【外4】
【0084】
【外5】
【0085】
【外6】
【0086】また、少なくとも一方の基板側における配
向制御層として、例えば必要に応じて導電性制御不純物
が添加された酸化物等の超微粒子を、母材中に分散させ
てなる材料の膜を用い、配向制御層の抵抗値を最適に設
定することができる。具体的には、シリカあるいはシロ
キサンポリマー等の母材中に必要に応じてSb等の導電
性不純物をドープしたSnO2 等の酸化物の超微粒子分
散した塗布型の膜を用いることができる。
【0087】本発明の液晶素子では用いる液晶材料の配
向特性に応じて、配向制御層として一方の基板において
上述したようなポリイミド等の有機材料からなる膜で一
軸配向処理したものを用い、他方の基板において、上述
した酸化物超微粒子等が母材中に分散されてなる膜(塗
布膜)を夫々用いることができる。
【0088】また、少なくとも一方の基板において上記
配向制御層とは別に、必要に応じて一対の基板のショー
ト防止層、あるいはパッシベーション層としての絶縁層
や他の有機物層、無機物層が形成されていても良い(図
示せず)。
【0089】パッシベーション層としては、好ましくは
誘電率10以上の高誘電率誘電体薄膜を用いる。かかる
薄膜は、特に液晶としてカイラルスメクチック液晶を用
いる場合、ショート防止及び液晶に印加される駆動実効
電圧低下を抑制する観点で好適である。当該高誘電率誘
電体薄膜の材料の具体例としては、TaOx、SrTi
3 、BaTa26 等が挙げられる。
【0090】図5に示す液晶素子では、上述したような
電極54、55、配向制御層56、57、並びに少なく
とも一方において必要に応じてパッシベーション層等を
備えた一対の基板58、59がスぺーサー58粒子を介
して対向し、液晶層51が配置される。
【0091】かかるスぺーサー58粒子としては、その
電気伝導度が液晶層を構成する液晶材料の電気伝導度以
上であるような材料からなる粒子を用い適切な分散密度
で分散させる。かかるスぺーサー粒子としては、例えば
母体粒子にTiOx(xは例えば1〜5)、SbOx
(xは例えば1〜5の整数)SnOx(xは例えば1〜
5の整数)をコート又はドープしたものが用いられる。
尚、これら材料のxの値は要求される電気伝導度に応じ
て適宜設定される。
【0092】更に具体的には、導電性を有したスぺーサ
ー粒子58は、例えば、1〜10μmの径のシリカ粒子
や合成樹脂の粒子(例えば日本触媒化学工業株式会社製
ベンゾグアナミン樹脂の粒子エポスターなど)を母体と
し、鉄、銅などの金属やカーボンブラック、また上述し
たような酸化チタン、酸化錫、酸化アンチモンなどの金
属酸化物の粉体をメカノフュージョン(表面融合)する
ことにより作成することができる。表面融合を行う装置
としては、ホソカワミクロン株式会社製AM−F型メカ
ノフュージョンシステム、日清エンジニアリング株式会
社製ディスパーコート、(株)奈良機械製作所製ハイブ
リダゼーションシステム等の装置を用いることが出来
る。また、本発明には、スぺーサー粒子58として、電
気伝導性を有した、無機酸化物球状微粒子(例えば、日
本触媒工業株式会社製の酸化タングステン及び酸化モリ
ブデンの球状微粒子:体積抵抗率10E5〜7Ωcm)
や合成樹脂に金属メッキした導電性微粒子(例えば、積
水ファインケミカル製ミクロパールAU)などを用いる
こともできる。
【0093】かかるスペーサー粒子の分散密度は、好ま
しくはエタノール等の溶媒に分散し、例えば100〜7
00コ/mm2 の密度となるように基板上(配向制御層
等の誘電体層上)に分散配置される。
【0094】一方、図5に示す液晶素子において、5
9、60が偏光板、61が光源である。信号電源(図示
せず)からのスイッチング信号に応じてスイッチングが
行われ、表示素子のライトバルブとして機能する。ま
た、53、54の透明電極を上下クロスにマトリクスと
することによって、パターン表示、パターン露光が可能
となり、たとえばパーソナルコンピューター、ワークス
テーション等のディスプレイ、プリンター用等のライト
バルブとして用いられる。
【0095】本発明の液晶素子において、一対の基板間
に配置される液晶層(図5に示す構造では液晶51)と
してはTNモードやSTNモードに用いられるネマチッ
ク液晶材料、またスメクチック液晶、特に強誘電性や反
強誘電性を示すカイラルスメクチック液晶材料が用いら
れる。カイラルスメクチック液晶、特に強誘電性を示す
液晶として、例えばフルオロカーボン末端鎖(部分)及
び炭化水素鎖(部分)からなり、該両末端鎖(部分)が
中心核によって結合された構造であって、スメクチック
中間相又は潜在的スメクチック中間相を有するフッ素含
有液晶性化合物少なくとも1種を含有するカイラルスメ
クチック液晶組成物を用いる。
【0096】かかるフッ素含有液晶性化合物として、例
えば下記一般式I−1、又はI−2で表される化合物を
用いることができる。
【0097】
【外7】 を表し、a,b,cはそれぞれ独立に0または1から3
の整数を表す。ただしa+b+cは少なくとも2であ
る。
【0098】M1 ,N1 はそれぞれ独立に、−COO
−、−COS−、−COSe−、−COTe−、−CH
2 CH2 −(dは1から4の整数を表す)、−CH=C
H−、−CH=N−、−C≡C−、−CH2 −O−、−
CO−、−O−、単結合を表し、その向きはいずれでも
よい。
【0099】X,Y,ZはB1 ,D1 ,E1 における置
換基であり、それぞれ独立に−H、−Cl、−F、−B
r、−I、−OH、−OCH3 、−CN、−NO2 を表
す。l,m,nはそれぞれ独立に0〜4の整数を表す。
【0100】G1 は−COO−Ce2e−、−O−Ce
2e−、−Ce2e−、−OSOO−、−OOSO−、
−SOO−、−SOOCe2e−、−OCe2e−OC
e ′H2e′−、−Ce2e−N(Cp2p+1)−SOO
−、−Ce2e−N(Cp2p+1)−CO−(e,e′
はそれぞれ独立に1から20までの整数を表し、pは1
から4までの整数を表す。)を表す。
【0101】Al は−O−Cf2f−O−Cg2g+1
−Cf2f−O−Cg2g+1、−Cf2f−R′、−O
−Cf2f−R′、−COO−Cf2f−R′、−OC
O−Cf2f−R′(R′は−Cl、−F、−CF3
−NO2 、−CN、−H、−COO−Cf ′H2f+1
−OCO−Cf ′H2f+1を表し、f,f′、gはそれ
ぞれ独立に1から20の整数を表す。)を表し、Al
直鎖でも分岐鎖でも良い。
【0102】Rは−Cw2w+1であり、wは1から20
までの整数を表す。
【0103】
【外8】 を表し、a,b,cはそれぞれ独立に0または1から3
の整数を表す。ただしa+b+cは少なくとも2であ
る。
【0104】M,Nはそれぞれ独立に、−COO−、−
COS−、−COSe−、−COTe−、−(CH2
2d −(dは1から4の整数を表す)、−C≡C
−、−CH=CH−、−CH=N−、−CH2 −O−、
−CO−、−O−、単結合を表し、その向きはいずれで
もよい。
【0105】それぞれのX,Y,Zは独立に−H、−C
l、−F、−Br、−I、−OH、−OCH3 、−CH
3 、−CF3 、−OCF3 、−CN、−NO2 を表す。
それぞれのl,m,nは独立に0〜4の整数を表す。
【0106】Gは−COO−Ce2e−、−O−Ce
2e−、−O(Ce ″H2e″O)t −Ce ′H2e′−、C
e2e−、−OSOO−、−SOO−、−SOOCe
2e−、−Ce2e−N(Cp2p+1)−SOO−、−C
e2e−N(Cp2p+1)−CO−(e,e′はそれぞ
れ独立に1から20までの整数を表し、pは0から4ま
での整数を表す。e″はそれぞれの(Ce ″H2e″O)
に独立に1から10の整数を表し、tは1から6の整数
を表す。)を表す。
【0107】Aは−O−(Cf2f−O)u −Ch
2h+1、−(Cf2f−O)u −Ch2h+1、−Cf2f
−W、−O−Cf2f−W、−COO−Cf2f−W、
−OCO−Cf2f−W(Wは−Cl、−F、−CF
3 、−NO2 、−CN、−H、−COO−Ch2h+1
−OCO−Ch2h+1を表し、f,hはそれぞれ独立に
1から20の整数を表す。uは1から10の整数であ
る。)を表し、Aは直鎖でも分岐鎖でも良い。
【0108】R′は−(Cx ′F2x′O)z ′Cy ′F
2y+1であり、x′はそれぞれの(Cx ′F2x′O)に
独立に1から10までの整数であり、y′は1から10
までの整数であり、z′は1から10までの整数であ
る)。
【0109】この他、カイラルスメクチック液晶として
は、例えばフェニル環及びピリミジン環をはじめとする
環状中心骨格に対し、炭化水素系の側鎖を有する液晶性
化合物も用いることができる。
【0110】本発明の液晶素子において用いることので
きる液晶材料としては(特にカイラルスメクチック液晶
組成物の成分として用い得る液晶性化合物としては)国
際公開WO86−04060、特開平4−272989
号公報(23〜39頁に図示の化合物)USP5,26
2,082、WO93/22396、WO95/174
81に開示の化合物が挙げられる。
【0111】また、本発明で用いる液晶組成物中には、
その他の化合物、たとえば染料、顔料、酸化防止剤、紫
外線吸収剤等の添加物を加えることが可能である。
【0112】本発明の液晶素子は、上述したような素子
構成、特に液晶材料、配向制御層、パッシベーション
層、他の機能層、スペーサーの材料特性を適切に設定す
ることによって、素子内での各層の抵抗値、容量といっ
た特性値の関係を制御している。
【0113】本発明の液晶素子は種々の機能をもった液
晶装置を構成するが、そのもっとも適した例が該素子を
表示パネル部に使用し、図6、図7に示した走査線アド
レス情報を持つ画像情報からなるデータフォーマット及
びSYN信号により通信同期手段をとることにより、液
晶表示装置を実現する。図中の符号はそれぞれ以下の通
りである。
【0114】101 液晶表示装置 102 グラフィックコントローラー 103 表示パネル 104 走査線駆動回路 105 情報線駆動回路 106 デコーダ 107 走査線信号発生回路 108 シフトレジスタ 109 ラインメモリ 110 情報信号発生回路 111 駆動制御回路 112 GCPU 113 ホストCPU 114 VRAM
【0115】画像情報の発生は本体装置のグラフィック
コントローラー102にて行われ、図6、及び図7に示
した信号伝達手段(画像情報通信タイミングチャート)
に従って表示パネル103へと転送される。グラフィッ
クコントローラー102はCPU(中央演算装置、GC
PU112と略す。)及びVRAM(画像情報格納用メ
モリ)114を核にホストCPU113と液晶表示装置
101間の画像情報の管理や通信を司っている。なお、
該表示パネルの裏面には、光源が配置されている。
【0116】本発明の表示装置は表示媒体である液晶素
子が前述したように良好なスイッチング特性を有するた
め、優れた駆動特性を発揮し、高精細、高速、大面積の
表示画像を得ることができる。
【0117】本発明の液晶素子の駆動法としてはたとえ
ば特開昭59−193426号公報、特開昭59−19
3427号公報、特開昭60−156046号公報、特
開昭60−156047号公報などに開示された駆動法
を適用することができる。
【0118】図10は、駆動法の波形図の一例である。
また、図9は、マトリクス電極を配置した強誘電性液晶
パネルの一例の平面図である。図9の液晶パネル91に
は、走査電極群92の走査線と情報電極群93のデータ
線とが互いに交差して配線され、その交差部の走査線と
データ線との間にはカイラルスメクチック液晶が配置さ
れている。
【0119】図10(A)中のSS は選択された走査線
に印加する選択走査波形をSN は選択されていない非選
択走査波形をIS は選択されたデータ線に印加する選択
情報波形(黒)をIN は選択されていないデータ線に印
加する非選択情報信号(白)を表している。また、図中
(IS −SS )と(IN −SS )は選択された走査線上
の画素に印加する電圧波形で、電圧(IS −SS )が印
加された画素は黒の表示状態をとり、電圧(IN −S
S )が印加された画素は白の表示状態となる。
【0120】図10(B)は図10(A)に示す駆動波
形で、図8に示す表示を行った時の時系列波形である。
【0121】図10に示す駆動例では選択された走査線
上の画素に印加される単一極性電圧の最小印加時間Δt
が書き込み位相t2の時間に相当し、1ラインクリアt
1位相の時間2Δtに設定されている。
【0122】さて、図10に示した駆動波形の各パラメ
ータVS ,Vr ,Δtの値は使用する液晶材料のスイッ
チング特性によって決定される。
【0123】図11は後述するバイアス比を一定に保っ
たまま駆動電圧(VS +VI )を変化させた時の透過率
Tの変化、すなわちV−T特性を示したものである。こ
こではΔt=50μsec、バイアス比VI /(VI
S )=1/3に固定されている。図11の正側は図1
0で示した(IN −SS )、負側は(IS −SS )で示
した波形が印加される。尚、波形(IN −SS )及び
(IS −SS )ではVRにより前状態がクリアされ夫々
B1 ,VB2 により次の書き込み状態が決定される。
【0124】ここで、V1、V3をそれぞれ実駆動閾値
電圧及びクロストーク電圧と呼ぶ。また、V2<V1<
V3の時ΔV=V3−V1を電圧マージンと呼びマトリ
クス駆動可能な電圧幅となる。V1は図10(A)のV
B 2によりスイッチングを起こす電圧値である。V3は強
誘電性液晶表示素子駆動上、一般的に存在すると言って
よい。具体的には図10(A)(IN −SS )の波形に
おけるV によるスイッチングを起こす電圧値であ
る。もちろん、バイアス比を大きくすることにより、V
3の値を大きくすることは可能であるが、バイアス比を
増すことは情報信号の振幅を大きくすることを意味し、
画質的にはちらつきの増大、コントラストの低下を招き
好ましくない。
【0125】我々の検討ではバイアス比1/3〜1/4
程度が適当であった。ところでバイアス比を固定すれ
ば、電圧マージンΔVは液晶材料のスイッチング特性及
び素子構成に強く依存し、ΔVの大きい素子がマトリク
ス駆動上非常に有利であることは言うまでもない。
【0126】また、同様に上述した電圧を一定に保ち、
電圧印加時間Δtを変化させていくことにより、駆動を
することも可能である。上述した電圧をそのまま電圧印
加時間とすればよく、その際電圧印加時間閾値をΔt1
とし、電圧印加時間クロストーク値をΔt2とし、(Δ
t2−Δt1)=ΔTを電圧印加時間マージンという。
【0127】ある一定温度においては、このように情報
信号の2通りの向きによって選択画素に黒及び白の2状
態を書き込むことが可能であり、非選択画素はその黒ま
たは白の状態を保持することが可能である電圧マージン
または電圧印加時間マージンは液晶材料及び素子構成に
よって差があり、特有なものである。また、環境温度の
変化によってもそれら駆動マージンは異なるため、実際
の表示装置の場合、液晶材料、素子構成や環境温度にた
いして最適な駆動条件を設定しておく必要がある。
【0128】尚、本発明は、駆動マージンを、定量的に
評価するために、相似的に固定された、ある駆動波形を
用いて、上記、電圧印加時間閾値Δt1と電圧印加時間
クロストーク値Δt2を測定し、これらの値の中心値か
らの幅を比率で表すパラメータ「M2」(M2マージン
パラメーター)を用いる。
【0129】 M2=(Δt2−Δt1)/(Δt2+Δt1)
【0130】
【実施例】以下実施例において本発明を更に詳細に説明
する。
【0131】(実施例1)下記液晶性化合物(a)〜
(f)を使用し実施例1で用いる液晶組成物サンプルF
LC−1を調製した。
【0132】
【外9】
【0133】
【外10】 自発分極(Ps) (30℃)=31.1nC/cm2 液晶材料としての電気伝導度 ρLC=1012S/cm
【0134】実施例1に使用する6種類の基板を以下の
ごとく作製した。
【0135】基板A:厚さ1.1mmのガラス基板上に
透明電極として約150nm厚のITO膜を形成し、更
にスピンコート法により配向制御膜を形成した。配向制
御膜の形成法として、1st回転500rpm10se
c、2nd回転1500rpm30secの条件で下記
繰り返し単位を有する化合物(ポリマー前駆体)の0.
5wt%溶液を塗布した。その後、80℃5分間の前乾
燥を行った後、200℃で1時間加熱焼成を施した。な
お、このときの膜厚は、5nmであった。この基板に対
して一軸配向処理としてナイロン布によりラビング処理
を施した。
【0136】
【外11】
【0137】基板B:厚さ1.1mmガラス基板上に透
明電極として約150nm厚のITO膜を形成し、更に
スピンコート法により配向制御膜を形成した。配向制御
膜の形成法として、ラダー型のポリシロキサンの母材中
にSnO2 の超微粒子(粒径100Å)を60wt%分
散し、その10wt%溶液を膜厚2000Åとなる条件
で塗布した。その後、80℃5分間の前乾燥を行った
後、200℃1時間加熱乾燥を施した。
【0138】基板C:厚さ1.1mmのガラス基板上に
透明電極として約150nm厚のITO膜を形成し、更
にスピンコート法により配向制御膜を形成した。配向制
御膜の形成法として、ラダー型のポリシロキサンの母材
中にSnO2 の超微粒子(粒径100Å)を5wt%分
散し、その10wt%溶液を膜厚2000Åとなる条件
で塗布した。その後、80℃5分間の前乾燥を行った
後、200℃1時間加熱乾燥を施した。
【0139】基板D:厚さ1.1mmのガラス基板上に
透明電極として約150nm厚のITO膜を形成し、更
にスパッタリング法によりTaOx膜を70nm形成し
た。次いで、スピンコート法により配向制御膜を形成し
た。配向制御膜の形成法として、1回目の回転500r
pm10sec、2回目の回転1500rpm30se
cの条件で下記繰り返し単位を有する化合物(ポリマー
前駆体)の0.5wt%溶液を塗布した。その後、80
℃5分間の前乾燥を行った後、200℃で1時間加熱焼
成を施した。なお、このときの膜厚は、5nmであっ
た。この基板に対して一軸配向処理としてナイロン布に
よるラビング処理を施した。
【0140】
【外12】
【0141】基板E:厚さ1.1mmのガラス基板上に
透明電極として約150nm厚のITO膜を形成し、更
にスパッタリング法によりTaOx膜を70nm形成し
た。次いで、スピンコート法により配向制御膜を形成し
た。配向制御膜の形成法として、ラダー型のポリシロキ
サンの母材中にSnO2 の超微粒子(粒径100Å)を
60wt%分散し、その10wt%溶液を膜圧2000
Aとなる条件で塗布した。その後、80℃5分間の前乾
燥を行った後、200℃1時間加熱乾燥を施した。
【0142】基板F:厚さ1.1mmのガラス基板上に
透明電極として約150nm圧のITO膜を形成し、更
にスパッタリング法によりTaOx膜を70nm形成し
た。次いで、スピンコート法により配向制御膜を形成し
た。配向制御膜の形成法として、ラダー型のポリシロキ
サンの母材中に、SnO2 の超微粒子(粒径100Å)
を5wt%分散し、その10wt%溶液を膜厚2000
Aとなる条件で塗布した。その後、80℃5分間の前乾
燥を行った後、200℃1時間加熱乾燥を施した。
【0143】なお、これらの基板の電気物性値に関し
て、シート方向の抵抗と形成した膜の総容量を測定した
結果を以下の表1に示す。
【0144】
【表1】
【0145】続いてこれらの基板を組み合わせて、選択
し基板上にスペーサーを平均300ヶ/mm2 の散布密
度となるよう散布して、他方の基板を重ね合わせて両基
板における電極がマトリクス構造をなすようにセルを作
製した。この時用いるスペーサ、ビーズとして下記表2
に示す3種類のスペーサを用いた。
【0146】
【表2】
【0147】上述したようなプロセスで得られた各基
板、各スペーサーを組み合わせ得られたセル構造体に、
調製された液晶組成物FLC−1を加熱封入して10種
類の液晶素子を作成した。各素子における用いた基板、
スペーサー等の組み合せについて下記表3に示す。
【0148】
【表3】
【0149】得られた10種類の素子に対して1)偏光
顕微鏡による配向性の確認、2)セルと直列に抵抗を接
続し、矩形波印加時に流れる電流値からセル抵抗値を求
める、クロスニコルに配置された偏光板間にセルを設置
した場合での3)単発パルスによる反転の様子の観測、
4)M2マージンパラメータの測定を行った。特定の素
子例については、4)のM2マージンパラメータの測定
においては電源電圧の微小オフセット電圧の影響を調べ
るために数十mVオーダーのDCを印加しながら測定を
行った。
【0150】M2マージンパラメータの測定について詳
述すると、図12に示すような駆動波形(:Vop20
V、1/3.3バイアス、1/1000デューティ)を
偏光板を備えた素子に加えてマトリクス駆動せしめ、印
加パルス波形の長さΔtを変化させながら暗状態と明状
態をそれぞれ書き込み、明、暗それぞれの状態を書き込
める印加パルス波形の長さΔtの範囲が図13の様にな
った場合、 M2=(Δt2−Δt1)/(Δt2+Δt1)と算出
する。
【0151】図13は、図12の駆動波形の(SN
I)で明状態を(SN+1 −I)で暗状態を表示したとき
の、Vopを固定してΔtを可変した場合の表示可能Δt
範囲を模式的に表わしたものである。ここで明状態表示
可能Δt範囲と暗状態表示可能Δt範囲の共通範囲の下
限Δt1 と上限Δt2 を用いて駆動マージンを定義す
る。波形SN でパルスとして印加される時間「選択時
間」(1H)は「非選択時間」に対して1/1000d
utyで1周期を形成し連続的にパルス印加される。
【0152】○素子1−1〜1−3の評価 1)配向性の確認 素子1−1〜1〜3において配向性を顕微鏡観測した結
果、いずれの素子においても欠陥が少なく、均一な配向
特性が得られた。また、これら3素子は配向性において
ほとんど違いは観測されなかった。
【0153】2)抵抗値の測定
【0154】
【表4】
【0155】この結果の通り、使用するスペーサの抵抗
値の大きさにしたがって素子の抵抗値の大きさが大きく
変化する。素子1−1〜1−3では基板に設けられたポ
リイミド膜等が膜厚が小さいこと等も考慮すると絶縁膜
あるいは十分大きな抵抗値を持った膜として機能してい
ないことが予想できる。素子1−1で導電性の劣るスペ
ーサーAを用いていることから、素子1−1〜1−3に
おいて、当該素子における液晶層と平面面積、厚みの等
しい液晶材料のみからなる層状体の抵抗値は約200M
Ω程度であり、素子1−2、1−3ではスペーサー粒子
を含む液晶層の抵抗値が実質的に低減されていることが
予想できる。
【0156】よって特に素子1−2、1−3ではスペー
サーを含む液晶層自体の抵抗値が非常に低く、液晶材料
単独の層状体の場合より低く設定されていることが認め
られる。
【0157】なお、これらの素子抵抗値は0℃〜60℃
までの温度範囲ではほとんど変化しなかった。
【0158】3)反転の様子の観測 素子1−1〜1−3において反転の挙動を目視測定した
結果、素子1−1と素子1−2は同様に均一な反転挙動
を示した。なお、素子1−3に駆動波形を印加しても液
晶分子は充分に反転しなかった。
【0159】4)M2マージンの測定 測定温度を数種類振ってM2マージンの測定を行った。
【0160】
【表5】
【0161】この結果の通り、液晶層の抵抗値を下げる
ことによって、反電場の影響を受けやすい低温側での駆
動マージンに有利である結果となった。
【0162】○素子2−1〜2−3での結果 1)配向性の確認 素子2−1〜2−3において配向性を顕微鏡観測した結
果、いずれの素子においても欠陥が少なく、均一な配向
特性が得られた。また、これら3素子は配向性において
ほとんど違いは観測されなかった。
【0163】2)素子抵抗値の測定
【0164】
【表6】
【0165】この結果の通り、使用するスペーサの抵抗
値の大きさにしたがって素子の抵抗値の大きさが決まっ
ている。このことから、ポリイミド膜が絶縁膜あるいは
十分大きな抵抗値を持った膜として機能していないこと
が予想できる。すなわち、本実験に用いた素子2−1〜
2−3において、当該素子におけるスペーサーを含む液
晶層と、平面面積、厚みの等しい液晶材料のみからなる
層状体の抵抗値は約200MΩ程度であり、素子2−
2、2−3ではスペーサー粒子を含む液晶層の抵抗値が
より低下していることが認められる。ここで、素子1−
1〜1−3で用いた基板Bと素子2−1〜2−3で用い
た基板Cではシート方向の抵抗値に大きな違いがあるに
もかかわらず素子としての抵抗に差がない理由は、形成
した配向制御層等の塗布膜の膜厚が十分薄いため液晶層
の抵抗値と比較すると無視できる大きさになるためであ
ろうと思われる。
【0166】なお、これらのセル抵抗値は0℃〜60℃
までの温度範囲ではほとんど変化しなかった。
【0167】3)反転の様子の観測 素子2−1〜2−3において反転の挙動を目視測定した
結果、素子2−1と素子2−2は同様に均一な反転挙動
を示した。なお、素子2−3に駆動波形を印加しても液
晶分子は充分に反転しなかった。
【0168】4)M2マージンの測定 温度測定を数種類振ってM2マージンの測定を行った。
【0169】
【表7】
【0170】この結果の通り、セルの抵抗値を下げるこ
とによって、反電場の影響を受けやすい低温側での駆動
マージンに有利である結果となった。
【0171】○素子3−1〜3−3での評価 1)配向性の確認 素子3−1〜3−2において配向性を顕微鏡観測した結
果、いずれの素子においても欠陥が少なく、均一な配向
特性が得られた。また、これらの素子は配向性において
ほとんど違いは観測されなかった。
【0172】2)素子抵抗値の測定
【0173】
【表8】
【0174】この結果の通り、一方の基板にTaOx膜
を付与することによって素子3−1〜3−2の抵抗値が
素子1や素子2と比較すると非常に大きな値となり、ス
ペーサの変更によっても抵抗値が変化していない。これ
はTaOxが絶縁膜として機能しているため、TaOx
の抵抗値がそのまま素子の抵抗値として現れている結果
と考えられる。実質的には、TaOx膜が付与されてい
る基板Eにおける誘電体層の基板法線方向の抵抗値が実
質的に5GΩ程度であり、この素子の基板に設けられた
誘電体層特にパッシベーション層として設けられる層の
基板法線方向の抵抗値は液晶層の抵抗値よりも十分大き
い値であると予想できる。また、素子3−2では、素子
3−1に比較してスペーサーBの使用に起因して、素子
1−2、2−2らと同様にスペーサー粒子を含む液晶層
の抵抗値が実質的に低減されていることは認められる。
この素子3−2における時定数Tは10-2(基板Eのシ
ート抵抗105 〔Ω/□〕、素子における誘電体層の合
成容量100×10-9〔F〕)となり1秒以下である。
【0175】なお、これらの素子の抵抗値は0℃〜60
℃までの温度範囲ではほとんど変化しなかった。
【0176】3)反転の様子の観測 素子3−1〜3−2において反転の挙動を目視測定した
結果、素子3−1は強誘電性液晶固有の現象である反電
場現象(例えば特開昭63−311231号公報などに
記載の現象)が非常に大きく影響してしまい、反転不良
が発生してしまった。一方、素子3−2は反転不良のな
い均一な反転挙動を示した。
【0177】4)M2マージンの測定 測定温度を数種類振ってM2マージン(パラメータ)の
測定を行った。
【0178】
【表9】
【0179】この結果の通り、素子の総抵抗値は同じで
も、抵抗の小さいスペーサを用いて液晶層の抵抗値を下
げたセルでは、反電場の影響を受けやすい低温側での駆
動マージンに有利である結果となった。
【0180】次に、30℃において駆動波形に微小DC
を印加しながらM2マージン(パラメータ)の測定を行
った。
【0181】素子3−2更に参考として素子1−1、2
−1に対して30℃において駆動波形に微小DCを印加
しながらM2マージン(パラメータ)の測定を行った。
結果を以下に示す。
【0182】
【表10】
【0183】この結果より、基板における誘電体層の抵
抗を液晶層のそれより充分に高く設定し、且つ導電性の
高いスペーサー粒子を用いて液晶層自体の抵抗値を低く
設定した素子(3−2)において、微小DCの変化(印
加)に対しても駆動マージンの劣化は見い出されないこ
とが認められる。
【0184】○素子4−1〜4−3での結果 1)配向性の確認 素子4−1〜4−2において配向性を顕微鏡観測した結
果、いずれの素子においても欠陥が少なく、均一な配向
特性が得られた。また、これらの素子は配向性において
ほとんど違いは観測されなかった。
【0185】2)素子抵抗値の測定
【0186】
【表11】
【0187】この結果の通り、TaOx膜が絶縁膜とし
て機能しているため、TaOxの抵抗値(基板法線方
向)がそのまま素子の抵抗値として現れている結果とな
っている。実質的には、基板下における誘電体層の抵抗
値は実質的に5GΩ程度であると認められる。また、素
子4−2では、スペーサBの使用に起因して、スペーサ
ー粒子を含む液晶層の抵抗値が実質的に低減されてい
る。尚、素子4−2の時定数T=104 (基板下のシー
ト抵抗1011〔Ω/□〕、素子における誘電体層の合成
容量100×10-9(F))となる。
【0188】これらの抵抗値は0℃〜60℃までの温度
範囲ではほとんど変化しなかった。
【0189】3)反転の様子の観測 素子4−1〜4−2において反転の挙動を目視測定した
結果、素子4−1は反電場の影響と思われるスイッチン
グ不良が発生してしまった。一方、素子4−2は導電率
の高いスペーサビーズの周囲部分に関してはスイッチン
グ不良のない均一な反転挙動を示したものの、スペーサ
からの距離が長くなるほど反転に要する時間が長くなっ
ていった。つまり、スペーサからの距離が長くなると、
反電場の影響によると思われるが、数フレーム分書込み
を行うことで初めて正常な反転が行われる結果となっ
た。よって、素子4−2ではスペーサーの分散密度の最
適な設計が要求される。
【0190】スペーサー周囲における種々の温度でのM
2マージン(パラメーター)の測定を素子3−2と同様
の条件で行った。結果を下記に示す。
【0191】
【表12】
【0192】実施例2 下記液晶性化合物を使用し、実施例2で用いるサンプル
液晶組成物FLC−2を調製した。
【0193】
【外13】
【0194】
【外14】
【0195】
【外15】 自発分極(Ps) (30℃)=10.9nC/cm2
【0196】実施例2に使用する3種類の基板を以下の
ごとく作製した。
【0197】基板G:厚さ1.1mmのガラス基板上に
透明電極として約150nm厚のITO膜を形成し、そ
の上に配向制御膜を形成した。配向制御膜の形成法とし
て、ポリイミド前駆体溶液であるLQ1802(日立化
成(株)製)のNMP溶液を印刷法により塗布し、27
0℃で焼成することにより、50A厚のポリイミド配向
制御膜を形成した。この焼成後の被膜には、アセテート
植毛布によるラビング処理を施した。
【0198】基板H:厚さ1.1mmのガラス基板上に
透明電極として約150nm厚のITO膜を形成し、そ
の上に配向制御膜を形成した。配向制御膜の形成法とし
て、ラダー型のポリシロキサンの母材中にSbドープの
SnO2 の超微粒子(粒径100Å)を60wt%分散
し、その10wt%溶液を膜厚2000Aとなる条件で
スピンコート法により塗布した。その後、80℃5分間
の前乾燥を行った後、200℃1時間加熱乾燥を施し
た。その上にポリイミド前駆体溶液であるLQ1802
(日立化成(株)製)のNMP溶液を印刷法により塗布
し、270℃で焼成することにより、50A厚のポリイ
ミド配向制御膜を形成した。この焼成後の被膜には、ア
セテート植毛布によるラビング処理を施した。
【0199】基板I:厚さ1.1mmのガラス基板上に
透明電極として約150nm厚のITO膜を形成し、更
にスパッタリング法によりTaOx膜を70nm形成し
た。次いで、その上に配向制御膜を形成した。配向制御
膜の形成法として、ラダー型のポリシロキサンの母材中
にSbドープのSnO2 の超微粒子(粒径100Å)を
60wt%分散し、その10wt%溶液を膜厚2000
Aとなる条件でスピンコート法により塗布した。その
後、80℃5分間の前乾燥を行った後、200℃1時間
加熱乾燥を施した。その上にポリイミド前駆体溶液であ
るLQ1802(日立化成(株)製)のNMP溶液を印
刷法により塗布し、270℃で焼成することにより、5
0A厚のポリイミド配向制御膜を形成した。この焼成後
の被膜には、アセテート植毛布によるラビング処理を施
した。
【0200】なお、これらの基板の電気物性値に関し
て、シート方向の抵抗と形成した膜の総容量を測定した
結果を以下の表4に示す。
【0201】
【表13】
【0202】続いてこれらの基板を組み合わせて選択
し、基板上にスペーサーを平均300ヶ/mm2 の散布
密度となるよう散布して、他方の基板を重ね合わせて両
基板における電極がマトリクス構造をなすようにセルを
作製した。この時用いるスペーサビーズとして下記表5
に示す3種類のスペーサを用いた。
【0203】
【表14】
【0204】上述したようなプロセスで得られた各基
板、各スペーサーを組み合わせて得られたセル構造体に
調製された液晶組成物FLC−2を加熱封入して、7種
類の液晶素子を作製した。各素子における用いた基板、
スペーサー等の組合せについて下記表6に示す。
【0205】
【表15】
【0206】得られた7種の素子に対して実施例1と同
様に1)偏光顕微鏡による配向性の確認、2)セルと直
列に抵抗を接続し、矩形波印加時に流れる電流値からセ
ル抵抗値を求める、3)単発パルスによる反転の様子の
観測、3)M2マージンの測定を行った。特に、4)の
M2マージンの測定においては電源電圧の微小オフセッ
ト電圧の影響を調べるために数十mVオーダーのDCを
印加しながら測定を行った。
【0207】○素子5−1〜5−3での評価 1)配向性の確認 素子5−1〜5−3において配向性を顕微鏡観測した結
果、いずれの素子においても欠陥が少なく、均一な配向
特性が得られた。また、これら3素子は配向性において
ほとんど違いは観測されなかった。
【0208】2)抵抗値の測定
【0209】
【表16】
【0210】この結果の通り、使用するスペーサの抵抗
値の大きさにしたがって素子の抵抗値の大きさが決まっ
ている。このことから、ポリイミド膜が絶縁膜あるいは
十分大きな抵抗値を持った膜として機能していないこと
が予想できる。すなわち、素子5−1で導電性の劣るス
ペーサーAを用いており素子5−1〜5−3において当
該素子におけるスペーサーを含む液晶層と平面面積、厚
みの等しい液晶材料のみからなる層状体の実質的な抵抗
値は約100MΩ程度であり、素子5−2、5−3では
スペーサー粒子を含む液晶層の抵抗値がより低下してい
ることが認められる。
【0211】なお、これらのセル抵抗値は0℃〜60℃
までの温度範囲ではほとんど変化しなかった。
【0212】3)反転の様子の観測 素子5−1〜5−3において反転の挙動を目視測定した
結果、素子5−1と素子5−2は同様に均一な反転挙動
を示した。なお、素子5−3に駆動波形を印加しても液
晶分子は反転しなかった。
【0213】4)M2マージン(パラメータ)の測定 測定温度を数種類振ってM2マージン(パラメータ)の
測定を行った。
【0214】
【表17】
【0215】この結果の通り、セルの抵抗値を下げるこ
とによって、反電場の影響を受けやすい低温側での駆動
マージンに有利である結果となった。
【0216】○素子6−1〜6−2での評価 1)配向性の確認 素子6−1〜6−2において配向性を顕微鏡観測した結
果、いずれの素子においても欠陥が少なく、均一な配向
特性が得られた。また、これら2素子は配向性において
ほとんど違いは観測されなかった。
【0217】2)セル抵抗値の測定
【0218】
【表18】
【0219】この結果の通り、使用するスペーサの抵抗
値の大きさにしたがって素子の抵抗値の大きさが決まっ
ている。このことから、ポリイミド膜が絶縁膜あるいは
十分大きな抵抗値を持った膜として機能していないこと
が予想できる。すなわち、本実験に用いた素子6−1、
6−2において当該素子におけるスペーサーを含む液晶
層と、平面面積、厚みの等しい液晶材料のみからなる層
状体の実質的な抵抗値は約100MΩ程度であり、素子
6−2ではスペーサーを含む液晶層の抵抗値が実質的に
低減されていることが認められる。ここで、基板Gと基
板Hではシート方向の抵抗値に大きな違いがあるにもか
かわらず素子としての抵抗に差がない理由は、基板に形
成した塗布膜の膜厚が十分薄いため液晶層の抵抗値と比
較すると無視できる大きさになるためであろうと思われ
る。
【0220】なお、これらのセル抵抗値は0℃〜60℃
までの温度範囲ではほとんど変化しなかった。
【0221】3)反転の様子の観測 素子6−1〜6−2において反転の挙動を目視測定した
結果、素子6−1と素子6−2は同様に均一な反転挙動
を示した。
【0222】4)M2マージン(パラメータ)の測定 測定温度を数種類振ってM2マージン(パラメータ)の
測定を行った。
【0223】
【表19】
【0224】この結果の通り、セルの抵抗値を下げるこ
とによって、反電場の影響を受けやすい低温側での駆動
マージンに有利である結果となった。
【0225】○素子7−1〜7−2での評価 1)配向性の確認 素子7−1〜7−2において配向性を顕微鏡観測した結
果、いずれの素子においても欠陥が少なく、均一な配向
特性が得られた。また、これらの素子は配向性において
ほとんど違いは観測されなかった。
【0226】2)素子抵抗値の測定
【0227】
【表20】
【0228】この結果の通り、一方の基板にTaOx膜
を付与することによって素子8−1〜8−2の抵抗値が
素子6や素子7と比較すると非常に大きな値となってい
る。これはTaOx膜が絶縁膜として機能しているた
め、TaOxの抵抗値がそのまま素子の抵抗値として現
れている結果と考えられる。実質的にTaOxが付与さ
れている基板Eの基板法線方向の抵抗値が5GΩ程度で
あり、この素子の基板に設けられた誘電体層の基板法線
方向の抵抗値は液晶層の抵抗値よりも十分大きい値であ
ると予想できる。
【0229】また、素子7−2では素子7−1に比較し
てスペーサーEの使用に起因して素子5−2、6−2ら
と同様にスペーサー粒子を含む液晶層の抵抗値が実質的
に低減されていることが認められる。
【0230】なお、これらの素子抵抗値は0℃〜60℃
までの温度範囲ではほとんど変化しなかった。
【0231】3)反転の様子の観測 素子7−1〜7−2において反転の挙動を目視測定した
結果、素子7−1は強誘電性液晶固有の現象である反電
場現象(例えば特開昭63−311231号公報など)
が非常に大きく影響してしまい、反転不良が発生してし
まった。一方、素子8−2は反転不良のない均一な反転
挙動を示した。
【0232】4)M2マージン(パラメータ)の測定 測定温度を数種類振ってM2マージン(パラメータ)の
測定を行った。
【0233】
【表21】
【0234】この結果の通り、素子の総抵抗値は同じで
も、抵抗の小さいスペーサを用いてスペーサーを含む液
晶層の抵抗値を下げたセルでは、反電場の影響を受けや
すい低温側での駆動マージンに有利である結果となっ
た。
【0235】次に、30℃において駆動波形に微小DC
を印加しながらM2マージン(パラメータ)の測定を行
った。素子7−2更に参考として素子5−1、6−1に
対して30℃において駆動波形に微小DCを印加しなが
らM2マージン(パラメータ)の測定を行った。結果を
以下に示す。
【0236】
【表22】
【0237】この結果より、基板における誘電体層の抵
抗値を液晶層のそれより充分に高く設定し、且つ導電性
の高いスペーサー粒子を用いて液晶層自体の抵抗値を低
く設定した素子(3−2)において、微小Dとの変化
(印加)される状況においても駆動マージンの劣化が見
られないことがわかる。
【0238】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
液晶素子における、スペーサー部材を適切に選択し、当
該スペーサー部材を含む液晶層の抵抗値を液晶材料固有
の値より実質的に低く設定し、また両基板における配向
制御層、パッシベーション層等に誘電体層の抵抗値、容
量との関係を適切に設定することで、駆動中に液晶層に
加わる直流電圧成分を低減し、液晶の劣化が防止され
る。また、強誘電性を示すカイラルスメクチック液晶を
使用する場合、液晶の自発分極により生じる液晶層内の
反電場に起因した駆動マージン劣化が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶素子の基本的な構造において、両
基板間に電圧が直流的に加わった際の状態を示す図であ
る。
【図2】(a)液晶素子において、一方の基板側にのみ
誘電体膜がある場合において、両基板間に電圧が直流的
に加わった際の状態を示す図である。 (b)(a)の素子を等価回路として模式的に示す図で
ある。
【図3】本発明の液晶素子の基本的な構造であって、強
誘電性を示す液晶を用いた場合での液晶層における電荷
分布を模式的に示す図である。
【図4】(a)液晶素子において、一方の基板側にのみ
誘電体膜がある場合における等価回路を示す図である。 (b)(a)の等価回路を模式的に示す図である。
【図5】本発明の液晶素子の構造の一例を示す断面図で
ある。
【図6】本発明の液晶表示装置の構成例を示すブロック
図である。
【図7】本発明で適用される表示装置とグラフィックス
コントローラとの間の画像情報通信タイミングチャート
を示す図である。
【図8】図10に示す時系列駆動波形で実際の駆動を行
った際の表示パターンを示す模式図である。
【図9】マトリクス電極を配置した液晶パネルの平面図
である。
【図10】本発明の液晶素子の駆動に採用される駆動波
形の一例を示す図である。
【図11】駆動電圧を変化させた際の透過率の変化を表
す線図(V−T特性図)である。
【図12】本発明の実施例において、駆動マージンパラ
メータ測定のために採用した駆動波形を示す図である。
【図13】本発明における駆動マージン(M2マージン
パラメータ)を説明する図である。
【符号の説明】
11、12、52、53 基板 13、14、54、55 電極 15、16、56、57 誘電体層(配向制御層) 17、51 液晶 18、58 スペーサー部材 59、60 偏光板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片倉 一典 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (64)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 夫々少なくとも電極及び配向制御層を有
    し、所定寸法のスペーサー部材を介して一定距離を隔て
    て対向配置された一対の基板間に液晶層を具備してなる
    液晶素子であって、 前記スペーサー部材の電気伝導度が前記液晶層を構成す
    る液晶材料の電気伝導度以上であり、且つ所定温度にお
    いて、前記スペーサー部材を含む液晶層の基板法線方向
    の抵抗値が、該液晶層と平面面積及び厚みが等しく液晶
    材料のみにより構成された場合の基板法線方向の抵抗値
    より実質的に低いことを特徴とする液晶素子。
  2. 【請求項2】 前記スペーサー部材を含む基板法線方向
    の液晶層の抵抗値が、所定の温度において前記液晶材料
    のみにより構成された場合の基板法線方向の抵抗値の1
    /10以下である請求項1記載の液晶素子。
  3. 【請求項3】 少なくとも0℃〜60℃の温度範囲で、
    前記スペーサー部材を含む液晶層の基板法線方向の抵抗
    値が、前記液晶材料のみにより構成された場合の基板法
    線方向の抵抗値の1/10以下である請求項1記載の液
    晶素子。
  4. 【請求項4】 少なくとも一方の基板における配向制御
    層が、一軸配向処理が施された膜である請求項1乃至3
    のいずれかに記載の液晶素子。
  5. 【請求項5】 少なくとも一方の基板における配向制御
    層が、導電性制御不純物が任意に添加された超微粒子を
    母材中に分散させてなる膜である請求項1乃至3のいず
    れかに記載の液晶素子。
  6. 【請求項6】 夫々少なくとも電極及び誘電体層を有
    し、所定寸法のスペーサー部材を介して一定距離を隔て
    て対向配置された一対の基板間に液晶層を具備してなる
    液晶素子であって、 前記スペーサー部材の電気伝導度が前記液晶層を構成す
    る液晶材料の電気伝導度以上であり、且つ所定温度にお
    いて前記スペーサー部材を含む液晶層の単位面積当りの
    基板法線方向の抵抗値が、少なくとも一方の基板におけ
    る誘電体層の単位面積当りの基板法線方向の抵抗値よ
    り、実質的に低いことを特徴とする液晶素子。
  7. 【請求項7】 前記スペーサー部材を含む基板法線方向
    の液晶層の単位面積当りの抵抗値が、所定の温度におい
    て前記誘電体層の単位面積当りの基板法線方向の抵抗値
    1/10以下である請求項6記載の液晶素子。
  8. 【請求項8】 少なくとも0℃〜60℃の温度範囲で、
    前記スペーサー部材を含む液晶層の基板法線方向の抵抗
    値が、前記誘電体層の単位面積当りの基板法線方向の抵
    抗値の1/10以下である請求項6記載の液晶素子。
  9. 【請求項9】 少なくとも一方の基板における誘電体層
    が少なくとも液晶に対する配向制御層を含む請求項6乃
    至8のいずれかに記載の液晶素子。
  10. 【請求項10】 前記配向制御層が、一軸配向処理が施
    された膜である請求項9に記載の液晶素子。
  11. 【請求項11】 少なくとも一方の基板における誘電体
    層が少なくとも液晶に対する配向制御層及びパッシベー
    ション層より構成される積層構造である請求項6乃至8
    のいずれかに記載の液晶素子。
  12. 【請求項12】 パッシベーション層を有する基板にお
    ける配向制御層が、導電性制御不純物が任意に添加され
    た超微粒子を母材中に分散させてなる膜である請求項1
    1記載の液晶素子。
  13. 【請求項13】 前記パッシベーション膜が、誘電率1
    0以上の高誘電率誘電体の薄膜である、請求項11又は
    12記載の液晶素子。
  14. 【請求項14】 前記パッシベーション膜が、有機絶縁
    膜である請求項13記載の液晶素子。
  15. 【請求項15】 前記パッシベーション膜が、無機絶縁
    膜である請求項13記載の液晶素子。
  16. 【請求項16】 夫々電極及び誘電体層を有し、所定寸
    法のスペーサー部材を介して一定距離を隔てて対向配置
    された一対の基板間に液晶層を具備してなる液晶素子で
    あって、 前記スペーサー部材の電気伝導度が前記液晶層を構成す
    る液晶材料の電気伝導度以上であり、 所定温度において前記スペーサー部材を含む液晶層の基
    板法線方向の抵抗値が、該液晶層と平面面積及び厚みが
    等しく液晶材料のみにより構成された場合の液晶層の基
    板法線方向の抵抗値より、実質的に低いことと、 所定温度において前記スペーサー部材を含む液晶層の単
    位面積当りの基板法線方向の抵抗値が、少なくとも一方
    の基板における誘電体層の単位面積当りの基板法線方向
    の抵抗値より、実質的に低いことを特徴とする液晶素
    子。
  17. 【請求項17】 夫々少なくとも電極及び誘電体層を有
    し、所定寸法のスペーサー部材を介して一定距離を隔て
    て対向配置された一対の基板間に液晶層を具備してなる
    液晶素子であって、 前記スペーサー部材の電気伝導度が前記液晶層を構成す
    る液晶材料の電気伝導度以上であり、 前記スペーサー部材の平均部材間距離をLとし、夫々面
    積(L×L)における該スペーサー部材を含む液晶層の
    基板法線方向の抵抗値RLC、一方の基板における誘電体
    層の基板法線方向の抵抗値RV1、該誘電体層における基
    板水平方向の抵抗値RH1、他方の基板における誘電体層
    の基板法線方向の抵抗値RV2、該誘電体層における基板
    水平方向の抵抗値RH2が、所定の温度において下記条件
    1又は2の関係を満たすことを特徴とする液晶素子。 (条件1)RLC<RV1であり且つRH1<RV1 (条件2)RLC<RV2であり且つRH2<RV2
  18. 【請求項18】 前記条件1及び条件2が、少なくとも
    0℃〜60℃の温度範囲で満たされる請求項17記載の
    液晶素子。
  19. 【請求項19】 前記RLC、RV1、RH1、RV2、及びR
    H2が、所定の温度において下記条件1′又は2′の関係
    を満たす請求項17記載の液晶素子。 (条件1′)10×RLC<RV1であり且つRH1<RV1 (条件2′)10×RLC<RV2であり且つRH2<RV2
  20. 【請求項20】 前記条件1′及び条件2′が、少なく
    とも0℃〜60℃の温度範囲で満たされる請求項17記
    載の液晶素子。
  21. 【請求項21】 少なくとも一方の基板における誘電体
    層が少なくとも液晶に対する配向制御層を含む請求項1
    7乃至20のいずれかに記載の液晶素子。
  22. 【請求項22】 前記配向制御層が、一軸配向処理が施
    された膜である請求項21記載の液晶素子。
  23. 【請求項23】 少なくとも一方の基板における誘電体
    層が少なくとも液晶に対する配向制御層及びパッシベー
    ション層より構成される積層構造である請求項17乃至
    20のいずれかに記載の液晶素子。
  24. 【請求項24】 パッシベーション層を有する基板にお
    ける配向制御層が、導電性制御不純物が任意に添加され
    た超微粒子を母材中に分散させてなる膜である請求項2
    3記載の液晶素子。
  25. 【請求項25】 前記パッシベーション膜が、誘電率1
    0以上の高誘電率誘電体の薄膜である、請求項23又は
    24記載の液晶素子。
  26. 【請求項26】 前記パッシベーション膜が、有機絶縁
    膜である請求項25記載の液晶素子。
  27. 【請求項27】 前記パッシベーション膜が、無機絶縁
    膜である請求項25記載の液晶素子。
  28. 【請求項28】 夫々電極及び配向制御層を有し、所定
    寸法のスペーサー部材を介して一定距離を隔てて対向配
    置された一対の基板間に液晶層を具備してなる液晶素子
    であって、 少なくとも一方の基板において電極及び制御層の間にパ
    ッシベーション層を有することと、 前記スペーサー部材の電気伝導度が前記液晶層を構成す
    る液晶材料の電気伝導度以上であることと、 前記スペーサー部材の平均部材間距離をLとし、夫々面
    積(L×L)における該スペーサー部材を含む液晶層の
    基板法線方向の抵抗値RLC、配向制御層とパッシベーシ
    ョン層との積層構造における基板法線方向の抵抗値
    V3、該積層構造における基板水平方向の抵抗値R
    H3が、所定の温度において下記条件3の関係を満たすこ
    とを特徴とする液晶素子。 (条件3)RLC<RV3であり且つRH3<RV3
  29. 【請求項29】 前記条件3が、少なくとも0℃〜60
    ℃の温度範囲で満たされる請求項28記載の液晶素子。
  30. 【請求項30】 前記RLC、RV3、RH3が、所定の温度
    において下記条件3′の関係を満たす請求項28記載の
    液晶素子。 (条件3′)10×RLC<RV3であり且つRH3<RV3
  31. 【請求項31】 前記条件3′が、少なくとも0〜60
    ℃で満たされる請求項28記載の液晶素子。
  32. 【請求項32】 少なくとも一方の基板における配向制
    御層が、一軸配向処理が施された膜である請求項28乃
    至31のいずれかに記載の液晶素子。
  33. 【請求項33】 パッシベーション膜を有する基板にお
    ける配向制御層が、導電性制御不純物が任意に添加され
    た超微粒子を母材中に分散させてなる膜である請求項2
    8乃至31のいずれかに記載の液晶素子。
  34. 【請求項34】 前記パッシベーション膜が、誘電率1
    0以上の高誘電率誘電体の薄膜である、請求項28乃至
    33のいずれかに記載の液晶素子。
  35. 【請求項35】 前記パッシベーション膜が、有機絶縁
    膜である請求項34記載の液晶素子。
  36. 【請求項36】 前記パッシベーション膜が、無機絶縁
    膜である請求項34記載の液晶素子。
  37. 【請求項37】 夫々少なくとも電極及び誘電体層を有
    し、所定寸法のスペーサー部材を介して一定距離を隔て
    て配向配置された一対の基板間に液晶層を具備してなる
    液晶素子であって、 前記スペーサー部材の電気伝導度が前記液晶層を構成す
    る液晶材料の電気伝導度以上であり、 前記スペーサー部材の平均部材間距離をLとし、夫々面
    積(L×L)における該スペーサー部材を含む液晶層の
    基板法線方向の抵抗値RLC、一方の基板における誘電体
    層の基板法線方向の抵抗値RV1、基板水平方向の抵抗値
    H1、他方の基板における誘電体層の基板法線方向の抵
    抗値RV2、基板水平方向の抵抗値RH2、及び両基板にお
    ける誘電体層の電気容量の合計Cが、所定の温度におい
    て下記条件4又は5の関係を満たすことを特徴とする液
    晶素子。 (条件4)RLC<RV1、RH1<RV1、且つC×RH1
    T、T=1(sec) (条件5)RLC<RV2、RH2<RV2、且つC×RH2
    T、T=1(sec)
  38. 【請求項38】 前記条件4及び条件5が、少なくとも
    0℃〜60℃の温度範囲で満たされる請求項37記載の
    液晶素子。
  39. 【請求項39】 前記RLC、RV1、RH1、RV2、RH2
    Cが、所定の温度において下記条件4′又は5′の関係
    を満たす請求項37記載の液晶素子。 (条件4′)10×RLC<RV1、RH1<RV1、且つC×
    H1≦T、T=1(sec) (条件5′)10×RLC<RV2、RH2<RV2、且つC×
    H2≦T、T=1(sec)
  40. 【請求項40】 前記条件4′及び条件5′が、少なく
    とも0℃〜60℃の温度範囲で満たされる請求項37記
    載の液晶素子。
  41. 【請求項41】 少なくとも一方の基板における誘電体
    層が少なくとも液晶に対する配向制御層を含む請求項3
    7乃至40のいずれかに記載の液晶素子。
  42. 【請求項42】 少なくとも一方の基板における配向制
    御層が、一軸配向処理が施された膜である請求項41記
    載の液晶素子。
  43. 【請求項43】 少なくとも一方の基板における誘電体
    層が少なくとも液晶に対する配向制御層及びパッシベー
    ション層より構成される積層構造である請求項37乃至
    40のいずれかに記載の液晶素子。
  44. 【請求項44】 パッシベーション層を有する基板にお
    ける配向制御層が、導電性制御不純物が任意に添加され
    た超微粒子を母材中に分散させてなる膜である請求項4
    3記載の液晶素子。
  45. 【請求項45】 前記パッシベーション膜が、誘電率1
    0以上の高誘電率誘電体の薄膜である、請求項43又は
    44記載の液晶素子。
  46. 【請求項46】 前記パッシベーション膜が、有機絶縁
    膜である請求項45記載の液晶素子。
  47. 【請求項47】 前記パッシベーション膜が、無機絶縁
    膜である請求項45記載の液晶素子。
  48. 【請求項48】 夫々電極及び配向制御層を有し、所定
    寸法のスペーサー部材を介して一定距離を隔てて対向配
    置された一対の基板間に液晶層を具備してなる液晶素子
    であって、 少なくとも一方の基板において電極及び配向制御層の間
    にパッシベーション層を有することと、 前記スペーサー部材の電気伝導度が前記液晶層を構成す
    る液晶材料の電気伝導度以上であることと、 前記スペーサー部材の平均部材間距離をLとし、夫々面
    積(L×L)における該スペーサー部材を含む液晶層の
    基板法線方向の抵抗値RLC、配向制御層とパッシベーシ
    ョン層との積層構造における基板法線方向の抵抗値
    V3、基板水平方向の抵抗値RH3、及び両基板における
    配向制御層及びパッシベーション膜の電気容量の合計C
    が、所定の温度において下記条件6の関係を満たすこと
    を特徴とする液晶素子。 (条件6)RLC<RV3、RH3<RV3、且つC×RH3
    T、T=1(sec)
  49. 【請求項49】 前記条件6が、少なくとも0℃〜60
    ℃の温度範囲で満たされる請求項48記載の液晶素子。
  50. 【請求項50】 前記RLC、RV3、RH3、Cが、所定の
    温度において下記条件6′の関係を満たす請求項48記
    載の液晶素子。 (条件6′)10×RLC<RV3、RH3<RV3、且つC×
    H3≦T、T=1(sec)
  51. 【請求項51】 前記条件6′が、少なくとも0℃〜6
    0℃以上の温度範囲で満たされる請求項48記載の液晶
    素子。
  52. 【請求項52】 少なくとも一方の基板における配向制
    御層が、一軸配向処理が施された膜である請求項48乃
    至51のいずれかに記載の液晶素子。
  53. 【請求項53】 パッシベーション膜を有する基板にお
    ける配向制御層が、導電性制御不純物が任意に添加され
    た超微粒子を母材中に分散させてなる膜である請求項4
    8乃至51のいずれかに記載の液晶素子。
  54. 【請求項54】 前記パッシベーション膜が、誘電率1
    0以上の高誘電率誘電体の薄膜である、請求項48乃至
    53のいずれかに記載の液晶素子。
  55. 【請求項55】 前記パッシベーション膜が、有機絶縁
    膜である請求項54記載の液晶素子。
  56. 【請求項56】 前記パッシベーション膜が、無機絶縁
    膜である請求項54記載の液晶素子。
  57. 【請求項57】 前記スペーサー粒子の電気伝導度が1
    -11 S/cm以上である請求項1乃至56のいずれか
    に記載の液晶素子。
  58. 【請求項58】 前記スペーサー粒子が、母体となる粒
    子に、TiO(x:1〜5)、SbOx (x:1〜
    5)、又はSnOx (x:1〜5)をコート或はドープ
    したものである請求項1乃至56のいずれかに記載の液
    晶素子。
  59. 【請求項59】 前記液晶層がネマチック液晶からなる
    請求項1乃至58のいずれかに記載の液晶素子。
  60. 【請求項60】 前記液晶層がカイラルスメクチック液
    晶からなる請求項1乃至58のいずれかに記載の液晶素
    子。
  61. 【請求項61】 前記液晶層が強誘電性を示す液晶から
    なる請求項60記載の液晶素子。
  62. 【請求項62】 前記液晶層が反強誘電性を示す液晶か
    らなる請求項60記載の液晶素子。
  63. 【請求項63】 請求項1乃至62のいずれかに記載の
    液晶素子、及び該液晶素子の駆動手段を有する液晶装
    置。
  64. 【請求項64】 請求項37〜62のいずれかに記載の
    液晶素子、及び該素子を線順次及び点順次駆動してなる
    液晶表示装置であって、1画面形成時間(1フレーム時
    間)TF に対しT≦TF である液晶装置。
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