JPH09221505A - 塩化ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系重合体の製造方法

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JPH09221505A
JPH09221505A JP3053796A JP3053796A JPH09221505A JP H09221505 A JPH09221505 A JP H09221505A JP 3053796 A JP3053796 A JP 3053796A JP 3053796 A JP3053796 A JP 3053796A JP H09221505 A JPH09221505 A JP H09221505A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工成形の際に原料重合体に起因する未溶融
粒子によるブツ(フィッシュアイ)が少なく、品質良好
な成形品を与えることができる塩化ビニル系重合体の製
造方法の提供。 【解決手段】 塩化ビニル系単量体を水性媒体中で懸濁
重合する際に、重合開始から反応転化率5%までの間は
重合温度を60℃未満に維持し、重合転化率10〜30
%の間は重合温度を60℃〜80℃に維持して重合を行
う塩化ビニル系重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塩化ビニル系重合体
の製造方法に関する。詳しくは、得られた塩化ビニル系
重合体を用いて成形品を製造した時に、成形品表面等に
残留する未溶融粒子(以下「フィッシュアイ」と記す)
が少ない塩化ビニル系重合体の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に塩化ビニル系重合体は、塩化ビニ
ル単量体または塩化ビニル単量体を主体とする共重合可
能な単量体の混合物(以下まとめて「塩化ビニル系単量
体」といい、これを重合して得られる重合体を「塩化ビ
ニル系重合体」という。)を重合開始剤の存在下に、分
散剤及び/または乳化剤を含む水性媒体中で懸濁重合ま
たは乳化重合させることにより製造されている。
【0003】この塩化ビニル系重合体は、パイプ、フィ
ルム・シート、玩具、成形品等の広汎な用途に用いられ
ているが、これらの製品の表面に「フィッシュアイ」と
呼ばれる未溶融粒子があると、外観を損じて不良品とな
る。これを防止するために、塩化ビニル系重合体自体の
改良が求められている。特に懸濁重合法により製造され
る塩化ビニル系重合体は、フィッシュアイ削減が品質上
重要であり、その対策の一つとして塩化ビニル系重合体
の粒子形状の改良や、不均一粒子の発生・混入の防止が
試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、平均重
合度が500〜1000程度の塩化ビニル系重合体を製
造するため、重合温度を60℃以上にした場合、フィッ
シュアイが著しく悪化する現象が発生した。特に、生成
重合体からの塩化ビニル単量体の除去を容易にしたり、
製品品質を改良するために特定の分散剤を用いた場合、
フィッシュアイの悪化が更に顕著となる結果となってい
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の実情
に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、塩化ビニル系単量体の
水性懸濁重合において、反応転化率と温度とを特定の条
件を満たすように制御することにより上記の問題点が解
決できることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発
明の要旨は、塩化ビニル系単量体を水性媒体中で懸濁重
合させて塩化ビニル系重合体を製造する方法において、
重合開始から反応転化率3%までの間は重合温度を60
℃未満に維持し、反応転化率が3%を超えて20%に至
るまでの間に重合温度を60℃に到達させ、その後は温
度を60℃〜80℃に維持して重合を行うことを特徴と
する塩化ビニル系重合体の製造方法、に存している。
【0006】本発明の要旨は、得られる塩化ビニル系重
合体の平均重合度が500〜1000である上記の塩化
ビニル系重合体の製造方法にも存している。また、本発
明のもう一つの要旨は、懸濁重合用の分散剤としてケン
化度60〜90モル%、特にケン化度が60〜78モル
%の水溶性部分ケン化ポリ酢酸ビニルを塩化ビニル系単
量体100重量部当たり0.001〜2重量部使用する
上記製造方法にも存している。
【0007】更に本発明の別の要旨は、重合系内の酸素
濃度を、仕込み塩化ビニル系単量体に対して10重量p
pm以下に制御して反応を開始する上記の製造方法にも
存している。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。 <単量体>本発明方法において使用される塩化ビニル系
単量体は、塩化ビニル単量体単独及び塩化ビニル単量体
を主体とする共重合可能な単量体の混合物を含む。塩化
ビニル単量体と共重合可能な他の単量体としては、塩化
ビニル単量体の懸濁重合で従来一般的に用いられている
ものを使用することができ、特に限定されない。上記の
他の単量体としては、例えば酢酸ビニルなどのビニルエ
ステル類、セチルビニルエーテルなどのアルキルビニル
エーテル類、エチレン、プロピレンなどのα−オレフィ
ン類、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチルなどの
(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、塩化ビニリデ
ンなどのビニリデン化合物等が挙げられる。これらの他
の単量体は塩化ビニル単量体に対し、通常、20重量%
以下の割合で使用される。
【0009】<分散剤>本発明方法において使用される
分散剤としては、塩化ビニル単量体の懸濁重合法で一般
的に使用されているものを用いることができる。上記分
散剤としては、例えば部分ケン化ポリ酢酸ビニル(いわ
ゆるポリビニルアルコール)、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロースなどのセルロース誘導体、ゼラチンなどの
水溶性ポリマー等が挙げられる。
【0010】特に本発明方法においては、部分ケン化ポ
リ酢酸ビニルを使用した場合にフィッシュアイ改良効果
が高く、中でもケン化度が60〜90モル%、更に好ま
しくはケン化度60〜78モル%の水溶性部分ケン化ポ
リ酢酸ビニルを使用した場合、最も効果が顕著である。
上記の特定のケン化度の水溶性部分ケン化ポリ酢酸ビニ
ルを用いた場合、本発明の効果が特に著しい理由として
は、これらの部分ケン化ポリ酢酸ビニルの分散形態が温
度により変わり、水及び塩化ビニル系単量体を含めた分
散液としての性質が大きく変化しているためではないか
と考えられる。
【0011】また、分散助剤としてラウリル硫酸ナトリ
ウムなどのアニオン界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エス
テル類やグリセリン脂肪酸エステル類などの非イオン界
面活性剤等を使用しても差し支えない。これらの分散剤
は単独で又は2種類以上の組合せで用いることができ
る。分散助剤についても同様である。分散剤の使用量に
は特に制限はなく、その種類、攪拌強度、重合温度、塩
化ビニル単量体と共重合させる他の単量体の種類と組
成、生成する塩化ビニル系重合体の粒径等に応じて調整
すればよいが、一般には塩化ビニル系単量体の100重
量部に対して0.001〜2重量部、好ましくは0.0
3〜1重量部の範囲で用いられる。
【0012】<重合開始剤及びその他の助剤>本発明方
法において使用される重合開始剤は、塩化ビニル系単量
体の懸濁重合法で一般的に使用されているものでよく、
特に限定されない。例えばt−ブチルペルオキシピバレ
ート、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−ヘ
キシルペルオキシピバレート、t−ヘキシルペルオキシ
ネオデカノエート、α−クミルペルオキシネオデカノエ
ートなどのペルエステル化合物、ジラウロイルペルオキ
シドなどのペルオキシド化合物、ジイソプロピルペルオ
キシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルペルオキ
シジカーボネートなどのペルカーボネート化合物、アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスイ
ソブチロニトリルなどのアゾ化合物等が挙げられる。こ
れらの重合開始剤は単独で又は2種以上の組合わせで使
用することができる。重合開始剤の使用量は開始剤の種
類や重合温度、所望の反応時間等によっても異なるが、
一般に塩化ビニル系単量体100重量部に対して0.0
1〜1重量部の範囲である。
【0013】更に本発明方法においては、必要に応じて
塩化ビニル系単量体の重合に使用される、架橋剤、連鎖
移動剤、酸化防止剤、pH調整剤、スケール付着防止剤
等の各種重合助剤を適宜使用することができ、これらの
助剤の仕込み量・仕込方法等は塩化ビニル系単量体の重
合で実施されている一般的な条件で差し支えない。
【0014】<酸素濃度の制御>本発明方法を用いる際
に、重合系内の反応開始時の酸素濃度を仕込み塩化ビニ
ル系単量体に対して10重量ppm以下に制御するとフ
ィッシュアイ改良効果が更に大きくなる。酸素濃度を制
御する方法としては、例えば重合反応の開始に先立って
重合器内を窒素置換する方法、真空脱気する方法、或い
はその両者を行う方法や、重合に用いる原材料を仕込み
前に脱酸素しておく方法を用いることができる。これら
の方法を組み合わせて行ってもよい。重合反応開始時の
酸素濃度を10重量ppm以下とする具体的条件は、試
行錯誤的に選ぶことができる。
【0015】<反応温度及び重合度>本発明方法におい
ては塩化ビニル系単量体を水性媒体中で懸濁重合させて
塩化ビニル系重合体を製造する方法において、重合開始
から反応転化率3%までの間は重合温度を60℃未満に
維持し、反応転化率が3%を超えて20%に至る間に重
合温度を60℃に到達させ、その後は温度を60℃〜8
0℃に維持して重合を行う。
【0016】重合開始から反応転化率3%までの重合温
度は60℃未満であれば特に限定されることはないが、
例えば50℃〜59℃に設定しておけば、反応転化率が
3%を超えて20%に至るまでの間に60℃に到達させ
るべく昇温する際に必要な時間を短くでき、また温度上
昇に伴う重合開始剤の急激な分解を抑えることができる
ので好ましい。
【0017】この重合温度と反応転化率とに関する条件
が満たされない場合はフィッシュアイが十分少なくなら
ず、本発明の効果が奏されない。また、この温度制御に
当たっては、反応転化率3%まで重合温度を一定にして
おいても、この間に変化させても構わない。例えばこの
期間中塩化ビニル系単量体の重合熱を利用して徐々に温
度を上昇させて反応転化率3%を過ぎた所で重合温度が
60℃を越えるように、制御を行ってもよい。なお、本
発明において「重合の開始」とは、重合系を加熱・昇温
して所定の反応温度に到達した時をいう。
【0018】本発明においては更に、反応転化率が3%
を超えて20%に至るまでの間に、重合温度が60℃に
到達するように制御を行う。温度が60℃に到達した後
の重合温度は60℃〜80℃の範囲にあれば特に限定さ
れないが、運転操作性、制御性等を考えると、目標とす
る平均重合度となるように一定の温度で重合を行うのが
好ましいと言える。なお、反応転化率の推定は所定の重
合条件で試運転を行い、時間ごとに反応混合物を採取し
て、生成した塩化ビニル系重合体を秤量して転化率を算
出し、時間対転化率曲線を重合条件ごとに作成しておけ
ば、重合条件と反応時間から精度良く行うことができ
る。
【0019】生成重合体の平均重合度は、本発明のよう
に反応進行とともに重合温度が変化する場合は、ある反
応温度で生成する特定の重合度の重合体についての重量
平均として考えるのが一般的である。しかしながら本発
明方法を用いるに当たり、例えば反応転化率3%を過ぎ
た時に直ちに60℃以上に昇温し、それ以降は一定の反
応温度で行うというような方法を用いる場合は、製品塩
化ビニル系重合体の重合度はほぼ該一定の反応温度で生
成する重合体の重合度となると考えてもよい。なぜなら
ば、塩化ビニル系単量体の重合反応の転化率は一般に7
0〜90%であるので、反応転化率3%までに生成した
重合体の製品重合度への影響は、比較的小さいと言える
からである。なお、重合度を正確に目標通りにしたい場
合は、数回程度の試行錯誤により運転条件を定めること
ができる。
【0020】<重合・乾燥方法>本発明方法の実施に際
しての、重合器への水性媒体、塩化ビニル系単量体、分
散剤、重合開始剤及び各種重合助剤の仕込み割合、仕込
み方法は特に限定されない。また、本発明方法に用いら
れる重合器の付帯機器である攪拌翼やバッフルなどの形
状も特に限定されるものでなく、従来一般的に使用され
ている設備・機器を使用することができる。
【0021】重合を停止させる方法としては、いわゆる
重合禁止剤や重合停止剤を添加したり、重合器から未反
応単量体を回収する方法を用ることができる。また生成
した塩化ビニル系重合体スラリーの脱水・乾燥方法とし
ては、従来から行われている、遠心脱水・流動乾燥等の
方法を用いればよい。生成塩化ビニル系重合体から残留
塩化ビニル単量体を除去するには、減圧下に加熱する等
の方法を使用すればよい。
【0022】
【実施例】次に、本発明方法の具体的内容を実施例を用
いて説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以
下の実施例によって限定されるものではない。 <物性測定方法>生成塩化ビニル系重合体の物性評価は
下記の方法により行った。 平均重合度 JIS K 6721に示される方法に従って測定し
た。 フィッシュアイ(FE) 塩化ビニル系重合体100重量部、可塑剤(ジ−2−エ
チルヘキシルフタレート(DOP))40重量部、鉛系
粉末安定剤3重量部を、ビーカー中で予備混合した後、
155℃のミルロールで、それぞれ3、4、5、7分間
混練する。得られたロールシートの一辺5cmの正方形
(面積25cm2)中のフィッシュアイの数をフィッシ
ュアイ個数とした。
【0023】<溶存酸素量の測定方法>各実施例及び比
較例と同じ条件にて予備実験を行い、水相部の濃度はベ
ックマン式溶存酸素計、有機相部はガスクロマトグラフ
を用いてそれぞれ測定を行い、塩化ビニル系単量体に対
する重量ppmに換算した。
【0024】<実施例1>内容積400リットルの攪拌
機及びジャケット付のステンレス製重合缶に、脱イオン
水150kg、ケン化度70%で重合度700の水溶性
部分ケン化ポリ酢酸ビニル55gを仕込み、真空ポンプ
にて−0.95kg/cm2(ゲージ圧)まで減圧し、
脱気した。その後塩化ビニル単量体100kg、重合開
始剤(t−ブチルペルオキシピバレート)45gを仕込
み、表に示す通り58℃まで昇温して反応を開始した
後、反応転化率6%で重合温度60℃となるよう昇温
し、温度が65.5℃に達した後はその温度を維持して
重合反応を行った。
【0025】重合器内圧が65.5℃の塩化ビニル単量
体の飽和蒸気圧より2kg/cm2低下したところで反
応を終了し、未反応の塩化ビニル単量体を大気圧まで系
外に除去し、更に重合器内を真空にした。生成スラリー
を取出して脱水した後、乾燥して塩化ビニル重合体を得
た。この塩化ビニル重合体について物性評価を行い、そ
の結果を表に併せて示した。
【0026】<実施例2>仕込み前の真空脱気を−0.
93kg/cm2(ゲージ圧)までとし、また重合開始
剤をt−ブチルペルオキシピバレートとジ−2−エチル
ヘキシルペルオキシジカーボネートとの組み合わせ系
(それぞれ15g/30g)としたこと以外は実施例1
と同様にして仕込を行った。
【0027】表に示す通り、温度52℃まで昇温して反
応を開始した後、徐々に昇温を続けて反応転化率10%
の時に重合温度を60℃とし、更に反応温度が66℃に
達した後はその温度を維持して重合を行った。その後の
反応の終了、塩化ビニル単量体の除去及び生成スラリー
の脱水・乾燥及び生成重合体の評価は実施例1と同様に
して行った。
【0028】<実施例3>仕込み前の真空脱気を−0.
90kg/cm2(ゲージ圧)までとしたこと以外は実
施例1と同様にして仕込を行った。表に示す通り、温度
57℃まで昇温して反応を開始した後、徐々に昇温を続
けて反応転化率が7%の時に重合温度を60℃とし、更
に温度が66℃に達した後はその温度を維持して重合を
行った。その後の反応の終了、塩化ビニル単量体の除去
及び生成スラリーの脱水・乾燥及び生成重合体の評価は
実施例1と同様にして行った。
【0029】<実施例4>分散剤としてケン化度76%
で重合度2300の水溶性部分ケン化ポリ酢酸ビニルを
用いたこと以外は実施例1と同様にして仕込を行った。
表に示す通り、温度57℃まで昇温して反応を開始した
後、徐々に昇温を続けて反応転化率が6%の時に重合温
度を60℃とし、更に反応温度が65.5℃に達した後
はその温度を維持して重合を行った。その後の反応の終
了、塩化ビニル単量体の除去及び生成スラリーの脱水・
乾燥及び生成重合体の評価は実施例1と同様にして行っ
た。
【0030】<実施例5>分散剤としてケン化度80%
で重合度2300の水溶性部分ケン化ポリ酢酸ビニルを
用いたこと以外は実施例4と同様にして仕込及び重合を
行い、塩化ビニル系重合体を得た。この塩化ビニル系重
合体について実施例1と同様にして評価を加えた。
【0031】<比較例1>実施例1と同様にして仕込み
及び脱気を行い、表に示す通り温度65℃に昇温するこ
とにより反応を開始し、その後も引き続き65℃一定で
重合を行った。その後の反応の終了、塩化ビニル単量体
の除去及び生成スラリーの脱水・乾燥及び生成重合体の
評価は実施例1と同様にして行った。結果を表に併せて
示す。
【0032】<比較例2>仕込み前の真空脱気を−0.
90kg/cm2(ゲージ圧)までとしたこと以外は比
較例1と同様にして仕込・反応及び生成重合体の評価を
行った。
【0033】<比較例3>実施例1と同様にして仕込み
及び脱気を行い、表に示すように63℃まで昇温して重
合を開始した後、徐々に昇温を続けて反応転化率が6%
の時に重合温度を65.5℃とし、引き続きその温度を
維持して重合を行った。その後の反応の終了、塩化ビニ
ル単量体の除去及び生成スラリーの脱水・乾燥及び生成
重合体の評価は実施例1と同様にして行った。結果を表
に示す。
【0034】<比較例4>重合開始剤をt−ブチルペル
オキシピバレートとジ−2−エチルヘキシルペルオキシ
ジカーボネートとの組み合わせ系(それぞれ15g/3
0g)としたこと以外は実施例1と同様にして仕込を行
った。
【0035】表に示す通り、58℃まで昇温して反応を
開始した後、反応転化率2%で重合温度60℃となるよ
う昇温し、温度が65℃に達した後はその温度を維持し
て重合反応を行った。その後の反応の終了、塩化ビニル
単量体の除去、生成スラリーの脱水・乾燥及び生成重合
体の評価は実施例1と同様にして行った。結果を表に示
す。
【0036】<比較例5>重合開始剤をジ−2−エチル
ヘキシルペルオキシジカーボネート(50g)としたこ
と以外は実施例1と同様にして仕込を行った。表に示す
通り、58℃まで昇温して反応を開始した後、そのまま
58℃に維持して重合反応を行った。その後の反応の終
了、塩化ビニル単量体の除去、生成スラリーの脱水・乾
燥及び生成重合体の評価は実施例1と同様にして行っ
た。結果を表に示す。
【0037】<比較例6>比較例5と同様にして仕込を
行い、表に示すように52℃に昇温して反応を開始し、
その後徐々に昇温を続けて反応転化率が6%の時に重合
温度を58.5℃、反応転化率が40%の時に温度を6
0℃とし、引き続き温度が65℃に達するまで昇温を行
い、その後はその温度を維持して重合を行った。その後
の反応の終了、塩化ビニル単量体の除去、生成スラリー
の脱水・乾燥及び生成重合体の評価は実施例1と同様に
して行った。結果を表に示す。
【0038】
【発明の効果】本発明方法を用いることにより、加工成
形の時にフィッシュアイが少なく品質に優れた成形品を
与えることができる塩化ビニル系重合体が得られる。
【0039】
【表1】 重合開始酸素濃度:重合開始時の塩化ビニル系単量体に対する酸素濃度 (重量ppm)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル単量体または塩化ビニル単量
    体を主体とする共重合可能な単量体の混合物(以下まと
    めて「塩化ビニル系単量体」と記す)を水性媒体中で懸
    濁重合させて塩化ビニル系重合体を製造する方法におい
    て、重合開始から反応転化率3%までの間は重合温度を
    60℃未満に維持し、反応転化率が3%を超えて20%
    に至るまでの間に重合温度を60℃に到達させ、その後
    は温度を60℃〜80℃に維持して重合を行うことを特
    徴とする塩化ビニル系重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 得られる塩化ビニル系重合体の平均重合
    度が500〜1000である請求項1に記載の塩化ビニ
    ル系重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 懸濁重合用の分散剤としてケン化度60
    〜90モル%の水溶性部分ケン化ポリ酢酸ビニルを塩化
    ビニル系単量体100重量部当たり0.001〜2重量
    部使用する請求項1又は2に記載の塩化ビニル系重合体
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 水溶性部分ケン化ポリ酢酸ビニルのケン
    化度が60〜78モル%である請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の塩化ビニル系重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 重合系内の酸素濃度を、仕込み塩化ビニ
    ル系単量体に対して10重量ppm以下に制御して反応
    を開始する請求項1〜4のいずれか1項に記載の塩化ビ
    ニル系重合体の製造方法。
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